「電荷」の版間の差分

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{{電磁気学}}
 
{{物理量
 
| 名称 =
 
| 英語 = electric charge
 
| 画像 =
 
| 記号 =''Q''
 
| 次元 =[[時間|T]] [[電流|I]]
 
| 階 =スカラー
 
| SI =[[クーロン|C]]
 
| CGS =
 
| MTS =
 
| FPS =
 
| MKSG =
 
| CGSG =
 
| FPSG =
 
| プランク =[[プランク電荷]]
 
| 原子 =[[電気素量]]
 
}}
 
{{フレーバー}}
 
  
'''電荷'''(でんか、{{lang-en|electric charge}})は、[[素粒子]]が持つ性質の一つである。'''電気量'''とも呼ぶ。電荷の量を'''電荷量'''という。電荷量のことを単に電荷と呼んだり、電荷を持つ粒子のことを電荷と呼んだりすることもある。
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'''電荷'''(でんか、{{lang-en|electric charge}}
  
==概要==
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電気現象のもとになる実体で,その量を[[電気量]]という。電荷,電気量または電気を同じ意味に用いることもある。電荷を正,負の2種に分類し,それぞれ[[正電荷]],負電荷などという。等量の正電荷と負電荷を合せると電荷のない状態となり,これを電気的に中性であるという。逆に,中性の状態から正電荷を分離すると必ず等量の負電荷が現れる。摩擦によって電気を生じるのは,このような分離による。電荷をもった粒子を荷電粒子,大きさを無視できる荷電粒子を点電荷という。一般に,閉じた系においては電荷の代数和は一定であるという[[電荷保存則]]が成り立つ。電気量は原子的な最小の単位量をもち,この単位量を[[電気素量]]あるいは素電荷と呼んで記号 <i>e</i> で表わす。電荷は究極的には[[素粒子]]の電荷に帰することができ,電子の電荷は -<i>e</i> ,陽子の電荷は +<i>e</i> である。すべての電荷は電気素量の整数倍であって,微視的な粒子たとえば[[原子核]]は電荷 <i>Ze</i> をもつ。 <i>Z</i> はこの原子核の原子番号と呼ばれる整数である。巨視的な電気量が連続的に任意の値をもつようにみえるのは,電気素量がきわめて小さい値 1.6×10<sup>-19</sup>C だからである。電気素量の 1/3 の電荷をもつ粒子[[クォーク]]の存在が仮想されていたが,1994年にその存在が実験的に確証された。なお,クォークは素粒子の中でのみ存在するので自然界で観測される最小の電荷は <i>e</i> である。
電荷量は正または負の値を取りうる。電荷量が正である電荷を正電荷といい、電荷量が負である電荷を負電荷という。[[陽子]]は正電荷を持つ。[[電子]]は負電荷を持つ。[[中性子]]は電荷を持たない。正電荷を持つ粒子のことを単に正電荷と呼んだり、負電荷を持つ粒子のことを単に負電荷と呼ぶこともある。その呼び方を使えば、陽子は正電荷であり、電子は負電荷である。
 
  
1個の電子や陽子の持つ電荷量の[[絶対値]]を[[電気素量]]という。したがって、電荷量は電気素量と電荷数の積として表すことができる。
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{{テンプレート:20180815sk}}
 
 
==物理==
 
===クーロンの法則===
 
正電荷(を持つ粒子)同士の間には斥力(互いに遠ざけようとする力)が生じる。負電荷(を持つ粒子)同士の間にも斥力が生じる。正電荷(を持つ粒子)と負電荷(を持つ粒子)の間には引力(互いに引き付けようとする力)が働く。これらの力は、各粒子の電荷量に[[比例]]し、粒子同士の[[距離]]の2乗に反比例する。これを[[クーロンの法則]]といい、この力を[[クーロン力]]という。
 
===帯電===
 
物体や空間において、その中に電荷を持つ粒子が複数存在するとき, 各粒子の持つ電荷量の合計を、その物体や空間の「正味の電荷量」と呼ぶ。正電荷と負電荷が等量だけ存在するときは正味の電荷量はゼロである。この状態を[[中性]]という。正味の電荷量がゼロでないとき、つまり正電荷か負電荷のどちらかの方が多いとき、その物体や空間は[[帯電]]しているという。
 
 
 
帯電する現象を[[静電気]]と呼ぶこともある。静電気現象は[[放電]]などを含むため、帯電は静電気現象の一部である。
 
===電流===
 
単位時間当たりにある場所(もしくは面)を通過する電荷量のことを[[電流]]という。電流の[[SI単位]]はアンペア[A]である。これはSI基本単位である。電流の定義より明らかに、電荷は電流を時間で積分したものである。したがって、電荷のSI組み立て単位はアンペア・秒[A s]である。この単位を[[クーロン]][C]という。すなわち、1[C]=1[A s]である。
 
 
 
===電荷素量===
 
{{Main|電気素量}}
 
電荷素量とは電荷の最小単位である。これを記号eで表すと陽子は+e 、電子は-e 、中性子は0の電荷をそれぞれ持っている。[[イオン]]を表すMg<sup>2+</sup>やOH<sup>-</sup>などはそれぞれ+2eや-eだけ帯電していることを示す。例外として[[素粒子]]である[[クォーク]]は(-1/3)eまたは(+2/3)eの電荷を持っているが、単独で取り出せないため(1/3)eは電荷素量としては扱わない。なお[[反粒子]]はその対になる粒子と正負が逆で絶対値が等しい電荷を持つ。たとえば電子の反粒子である[[陽電子]]は+eの電荷を持ち、陽子の反粒子である[[反陽子]]は-eの電荷を持つ。
 
 
 
===電荷密度===
 
単位体積あたりの電荷を[[電荷密度]]という。
 
===電荷保存則===
 
{{Main|電荷保存則}}
 
すべての電荷の総量は保存するという法則。現在確認されているあらゆる反応のうち、これが破られた例はない。
 
 
 
==関連項目==
 
{{Wikidata property}}
 
*[[電荷密度]]
 
*[[電気素量]]
 
*[[電場|電場(電界)]]
 
*[[磁荷]]
 
*[[電荷保存則]]
 
  
 
{{DEFAULTSORT:てんか}}
 
{{DEFAULTSORT:てんか}}

2019/4/27/ (土) 17:10時点における最新版

電荷(でんか、英語: electric charge

電気現象のもとになる実体で,その量を電気量という。電荷,電気量または電気を同じ意味に用いることもある。電荷を正,負の2種に分類し,それぞれ正電荷,負電荷などという。等量の正電荷と負電荷を合せると電荷のない状態となり,これを電気的に中性であるという。逆に,中性の状態から正電荷を分離すると必ず等量の負電荷が現れる。摩擦によって電気を生じるのは,このような分離による。電荷をもった粒子を荷電粒子,大きさを無視できる荷電粒子を点電荷という。一般に,閉じた系においては電荷の代数和は一定であるという電荷保存則が成り立つ。電気量は原子的な最小の単位量をもち,この単位量を電気素量あるいは素電荷と呼んで記号 e で表わす。電荷は究極的には素粒子の電荷に帰することができ,電子の電荷は -e ,陽子の電荷は +e である。すべての電荷は電気素量の整数倍であって,微視的な粒子たとえば原子核は電荷 Ze をもつ。 Z はこの原子核の原子番号と呼ばれる整数である。巨視的な電気量が連続的に任意の値をもつようにみえるのは,電気素量がきわめて小さい値 1.6×10-19C だからである。電気素量の 1/3 の電荷をもつ粒子クォークの存在が仮想されていたが,1994年にその存在が実験的に確証された。なお,クォークは素粒子の中でのみ存在するので自然界で観測される最小の電荷は e である。



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