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'''電圧計'''(でんあつけい、{{lang-en|voltmeter}})は、ある2点間の[[電位]]差を測る[[電気計器]]である。
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[[ファイル:Voltmeter.jpg|サムネイル]]
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'''電圧計'''(でんあつけい、{{lang-en|voltmeter}}
  
[[自動車]]や[[オートバイ]]に搭載される電圧計も、この項目で説明する。
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電圧をはかる計器。[[電流計]]と主要部分の構造は同じで,直列に抵抗を加えて内部抵抗を大きくしたもの。高電圧の測定用には,球ギャップおよび静電電圧計がある。微小電圧または精密測定には電位計,電位差計がある。
[[File:Volt-Frequenzmesser.jpg|thumb|300px|シーメンス社の電圧計(上及び右)]]
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== 使用方法および接続の仕方 ==
 
内部[[電気抵抗]]の大きな測定器であり、測定する回路の2点間に[[並列回路|並列]]に接続する。
 
 
 
[[直流]]の場合、電流制限用の大きな抵抗と[[指示電気計器|可動コイル形計器]]を接続し、流れる微小な[[電流]]で[[ムービング・コイル]]([[電磁石]])を動かして[[電圧]]を測る。測定範囲の拡大のためには、[[倍率器]]が利用される。
 
 
 
[[交流]]の場合は、測定範囲の拡大のために[[計器用変圧器]]が利用される。また、交流用計器や、[[整流器]]と直流用計器を組み合わせたもので測定される。
 
 
 
== 内部構造 ==
 
[[File:D.C.VOLTMETER(OPEN).JPG|thumb|100px|可動コイル形]]
 
[[File:A.C.VOLTMETER(OPEN).JPG|thumb|100px|可動鉄片形]]
 
基本的な構造は電流計と同じであるが、回路上に[[電気抵抗]]があるため定電流が流れると[[オームの法則]]により求められた電圧を検針可能な構造となっている。右に可動コイル型の図を示す。構成部品は永久磁石、コイル、指針となっている。さらにその下の図は可動鉄片形で構成部品は可動鉄片、固定鉄片、指針となる。
 
 
 
== 直流電圧計 ==
 
[[File:D.C.VOLTMETER.JPG|thumb|100px|直流電圧計]]
 
直流においての電圧を測定するのに使用される。構造は可動コイル型 (Moving-Coil Type) であり永久磁石およびコイルで構成される。また、振れ角は電流に比例するので目盛り平等目盛りとなる。
 
 
 
== 交流電圧計 ==
 
[[File:A.C.VOLTMETER.JPG|thumb|100px|交流電圧計]]
 
構造は可動鉄片形 (Moving-iron Type) であり、非常に簡単、堅牢、安価で[[商用電源]]周波数程度 (45 - 65Hz) の交流電圧を測定するのに広く使用されている。本来は実効値の2乗で針が振れるが固定鉄片の形を改良することにより、定格の10 - 20%以上はほぼ平等目盛りとすることができる(写真の目盛りの始まり付近のことである)。
 
 
 
== 電流力計型電圧計 ==
 
構造的には電力計と同様だが内部配線が異なる。原理的には直流から商用周波数程度(DC - 1000Hzまで可能なものも)である。
 
 
 
== 静電電圧計 ==
 
二つの金属板に加えられた電圧により力が生じることによって指示する。低電圧の場合金属板に生じる[[トルク]]が小さいので、もっぱら高電圧 (1 - 500kV) で使用される。
 
 
 
== 熱電形電圧計 ==
 
熱電形電圧計は15 - 150Vまでが製品化されている。<!--→熱電形*[[電流計]]-->
 
 
 
== 電子電圧計(バルボル、ミリバル) ==
 
[[File:HP RMS Voltmeter 3400A.jpg|thumb|100px|電子電圧計]]
 
交流電圧の[[実効値]]を広い周波数帯域及び広い電圧の範囲を測ることができる装置である。バルボルとは[[真空管]]電圧計(valve voltmeter, VTVM)の俗称である<ref>電圧計の[[測定誤差]]を少なくするために、入力電圧を精密抵抗器による[[分圧回路|分圧]]の後に真空管陽極接地増幅器(cathode follower amplifier)で受けて入力[[インピーダンス]]を大きくしていた。現在は真空管でなく[[半導体素子]]が使用されている。(中林忠志 『オーディオ用測定器 : 解説と製作』、第2章 真空管電圧計 p.19)</ref>。またミリバルはミリボルト・バルボルの俗称で、微小電圧測定のための測定器である。
 
 
 
== 分圧器及び計器用変圧器 ==
 
[[File:Potential Divider.JPG|thumb|100px|分圧器(マンガニン抵抗)]]
 
分圧器は、[[直流]]'''電圧計'''の測定範囲拡大に使われる[[直流用測定範囲拡張器]]である。電圧計に直列に接続し電圧計にかかる[[電圧]]を低下させる[[抵抗器]]である。
 
 
 
電圧計の最大目盛りの時の電圧をV<sub>m</sub>・内部[[電気抵抗]]をr・電圧降下をV<sub>r</sub>、倍率器の抵抗をR<sub>S</sub>、とすると次のようになる。
 
* <math> V_m = V_r + \frac{V_r}{r} =  V_r \left(1 + \frac{R_S}{r}\right)</math>
 
* <math>\frac{V_m}{V_r} = \left(1 + \frac{R_S}{r}\right)</math>
 
よって、最大目盛りの時の電圧が<math>\left(1 + \frac{R_S}{r}\right)</math>倍に拡大されたことになる。
 
 
 
また、端子の切り替えにより倍率器の倍率を変更できる多重目盛りの電圧計も製作されている。
 
 
 
計器用変圧器は高電圧を安全に測定するために用いられ、低電圧を取り出すのに用いられる。
 
 
 
== 自動車・オートバイにおける電圧計 ==
 
[[File:Maserati 4200 Coupe GranSport - Flickr - The Car Spy (5).jpg|thumb|電圧計を装備した自動車の計器周り([[マセラティ]])]]
 
自動車やオートバイの一部には、[[蓄電池]]性能監視のためにメーターパネル内などに電圧をデジタルまたはアナログメーターによって指示したり、「正常」「不足」「要点検」などの抽象的な表示を行う電圧計を備えた車種も存在しているが、パネル計器としての精度しかなく警告灯で代用するものが多い。<!--修正したが、いい加減な内容なのでコメントアウト。そもそもこのようなセクションが必要とは思えない。指針による表示では、12V電装の車種では指針上限が16V、中央部分が12V、指針下限が8V程度、6V電装車の場合は指針上限が9V、中央部分が6V、指針下限が3V程度を示している事がある。なお、[[アクセサリーソケット]]に接続する電圧計は正確性に劣る。-->
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[指示電気計器]]
 
* [[回路計]]
 
* [[電流計]]
 
* [[電力計]]
 
* [[電位差計]]
 
* [[絶縁抵抗計]]
 
* [[検電器]]
 
* [[分圧回路]]
 
 
 
==参考文献==
 
* {{Cite |和書
 
  |author = 西野治
 
|title = 電気計測
 
|date = 1958
 
|publisher = コロナ社
 
|isbn = 978-4-339-00161-7
 
|ref = harv }}
 
* {{Cite |和書
 
|author = 中林忠志
 
|title = オーディオ用測定器 : 解説と製作
 
|date =  1964
 
|publisher = 誠文堂新光社(無線と実験シリーズ)
 
|isbn =
 
|ref = harv }}
 
* {{Cite |和書
 
|author = 三好正二
 
|title = 基礎テキスト 電気・電子計測
 
|date = 1995
 
|publisher = 東京電機大学出版局
 
|isbn = 4-501-10670-0
 
|ref = harv }}
 
 
 
== 注・出典 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
 
 
{{Commonscat|Voltmeters}}
 
  
 
{{電気電子計測機器}}
 
{{電気電子計測機器}}

2018/10/16/ (火) 21:56時点における版

Voltmeter.jpg

電圧計(でんあつけい、英語: voltmeter

電圧をはかる計器。電流計と主要部分の構造は同じで,直列に抵抗を加えて内部抵抗を大きくしたもの。高電圧の測定用には,球ギャップおよび静電電圧計がある。微小電圧または精密測定には電位計,電位差計がある。