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'''陰陽連絡路線'''(いんようれんらくろせん)は、[[本州]]を横断して[[山陽地方]]と[[山陰地方]]を結ぶ路線の総称。
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== 定義 ==
 
本州の[[中国地方]]は、地形上[[中国山地]]によって日本海側と瀬戸内海側の2つに分かれており、瀬戸内海側は[[山陽地方]]、日本海側は[[山陰地方]]と呼ばれる。このことから、中国地方を「陰陽」と称することもある。
 
 
 
大きな都市は山陽地方側に多かったため、山陽と山陰の間には一定の流動があった。山陽と山陰を結ぶという意味での「陰陽連絡」という言葉自体は古くから存在し、[[1918年]][[12月17日]]付けの大阪朝日新聞広島山口版では「陰陽連絡鉄道」という語句が記事の見出しに使用されている。また、交通関係の各種文献においても「陰陽連絡」という語句が使用されているほか、[[第四次全国総合開発計画]]の中にも「[[陰陽連絡自動車道]]」が含まれており、日本の中国地方における交通について広く使用される語句であることが窺える。
 
 
 
これらのことから、鉄道線であれば「陰陽連絡鉄道」、バスであれば「陰陽連絡バス」と、路線の使命を説明する際に'''陰陽連絡'''という語句が使用されることが多い。本項では、主に[[鉄道]]と[[バス (交通機関)|バス]]の路線について記述し、呼称は表題の「陰陽連絡路線」で統一する。
 
 
 
== 路線概要 ==
 
単独記事のある路線については概説にとどめる。詳細は各路線記事を参照のこと。
 
 
 
=== 高速道路 ===
 
{{main|中国横断自動車道}}
 
 
 
[[国土開発幹線自動車道]]・[[高速自動車国道]]として、'''姫路鳥取線'''、'''岡山米子線'''、'''尾道松江線'''、'''広島浜田線'''の4路線が[[中国横断自動車道]]となっている。なお、営業路線名としては[[中国自動車道]]を境として南北で異なる名称となっている。
 
 
 
=== 一般国道 ===
 
{|class="wikitable" style="font-size:normal;"
 
!路線名!!起点!!主な経由都市!!終点!!備考
 
|-
 
|[[国道29号]]||[[姫路市]](石倉太子交差点)||[[兵庫県]][[揖保郡]][[太子町 (兵庫県)|太子町]]、[[龍野市]]<ref>2005年10月1日に1市3町が合併して[[たつの市]]発足。</ref>、同県[[宍粟郡]][[山崎町 (兵庫県)|山崎町]]、同郡[[波賀町]]<ref>、[[鳥取県]][[八頭郡]][[若桜町]]、同郡[[八東町]]2005年3月31日に3町が合併して八頭郡[[八頭町]]発足。</ref>||[[鳥取市]] (南隈交差点)||
 
|-
 
|[[国道53号]]||[[岡山市|岡山市 北区]] ([[大雲寺交差点]])<ref>[[国道250号]]は[[国道2号]]別線と重複。</ref>||[[津山市]]、鳥取県八頭郡[[智頭町]]  <ref> [[s:一般国道の路線を指定する政令|一般国道の路線を指定する政令''(Wikisource)'']] で示されている[[地方公共団体|自治体]]のうち、[[市町村合併]]による消滅自治体の記載は省略。 </ref>||鳥取市 西町<ref>秋里交差点(国道9号交点)に国道53号終点の案内標識が設置されているが、指定区間を指定した一般国道の指定区間を指定する政令および道路区域を定めた中国地方整備局告示では鳥取県庁交差点が終点であり、秋里交差点は鳥取南バイパス、鳥取バイパスを経由して終点へ至る別線上の一地点である。</ref><ref name="kokuji">平成13年3月30日中国地方整備局告示第45号「道路に関する件」</ref>||
 
|-
 
|[[国道54号]]||[[広島市|広島市中区]]||[[三次市]]・雲南町||松江市 雑賀町 (相生町交差点)||
 
|-
 
|[[国道179号]]||姫路市揖保郡太子町||兵庫県揖保郡太子町・[[龍野市]]<ref>2005年10月1日に龍野市ほか3町が合併して[[たつの市]]発足。</ref>・[[佐用郡]][[佐用町]]・同郡[[上月町]]<ref>2005年10月1日に佐用郡佐用町ほか3町が合併して佐用郡[[佐用町]]発足。</ref>・[[岡山県]][[英田郡]][[美作町]]<ref>2005年3月31日に5町1村が合併して[[美作市]]発足。</ref>・津山市・[[苫田郡]][[上齋原村]]<ref>2005年3月31日に2町2村が合併して苫田郡[[鏡野町]]発足。</ref>・鳥取県東伯郡[[三朝町]]・[[倉吉市]]
 
||鳥取県[[東伯郡]][[羽合町]] (長瀬東交差点)||
 
|-
 
|[[国道180号]]||岡山市 北区<ref>起点は国道53号と同じ</ref>||[[総社市]]、[[高梁市]]、[[新見市]]、[[鳥取県]][[日野郡]][[日野町 (鳥取県)|日野町]]、[[西伯郡]][[西伯町]]、[[米子市]]、[[安来市]]||[[松江市]]<ref>終点は国道54号、国道432号と同じ</ref>||
 
|-
 
|[[国道186号]]||[[江津市]] (渡津町交差点)||[[浜田市]]、[[広島県]][[山県郡]][[加計町]]、同郡[[戸河内町]]、[[佐伯郡]][[吉和村]]、同郡[[佐伯町 (広島県)|佐伯町]]||[[大竹市]](みどり橋東詰交差点)||
 
|-
 
|[[国道313号]]||[[広島県]][[福山市]](府中分かれ交差点)||岡山県[[井原市]]・高梁市・[[真庭市]]・鳥取県倉吉市<ref> [[s:一般国道の路線を指定する政令|一般国道の路線を指定する政令''(Wikisource)'']] で示されている[[地方公共団体|自治体]]のうち、[[市町村合併]]による消滅自治体は省略および合併後の自治体名で記載。</ref>||鳥取県東伯郡北栄町||
 
|-
 
|[[国道375号]]||[[呉市]] (広交差点)||[[東広島市]]・[[賀茂郡 (広島県)|賀茂郡]][[豊栄町]]<ref>2005年2月7日に賀茂郡黒瀬町・河内町・豊栄町・福富町・豊田郡安芸津町が東広島市に編入。</ref>・三次市・[[双三郡]][[作木村]]<ref>2004年4月1日に三次市、双三郡君田村、布野村、作木村、吉舎町、三良坂町、三和町、甲奴郡甲奴町の1市4町3村が新設合併し、新「三次市」発足。</ref>||[[大田市]] (和江港入口交差点)||
 
|-
 
|[[国道432号]]||[[竹原市]]||[[東広島市]]、[[三原市]]<br />[[府中市 (広島県)|府中市]]、[[庄原市]]、[[安来市]]||松江市 (相生町交差点)<ref>終点は国道54号、国道180号と同じ</ref>||
 
|}
 
 
 
=== 鉄道 ===
 
鉄道においては、古くから陰陽連絡路線としての使命を持つ路線が存在し、優等列車の運行も行われていた。しかし、国鉄の経営悪化によって路線の近代化がほとんど出来なかったたことから、[[1975年]]以降の高速道路・一般道路の整備に伴い、高速化などの対応を余儀なくされ、対応できない路線については、陰陽連絡の使命を失っていくことになった。
 
 
 
==== 播但線 ====
 
[[播但線]]は兵庫県内の[[姫路駅]]と[[和田山駅]]を結ぶ路線である。姫路市などの兵庫県[[播磨国|播磨地方]]は「山陽地方」の語源となった[[山陽道]]に含まれ、かつてはこの路線も大阪・神戸・姫路と鳥取県方面を結ぶ役割を果たしていたが、[[1994年]]の[[智頭急行]](後述)の開業によりその座を奪われ、今では主に兵庫県内の南北連絡線としての役割を担う。
 
{{main|はまかぜ (列車)}}
 
 
 
==== 姫新線・因美線 ====
 
[[姫新線]]と[[因美線]]には、[[1960年]]から陰陽連絡を使命とする優等列車として準急「みささ」が運行されていた。[[1966年]]には急行に格上げされ、[[1968年]]には列車名が「伯耆」に変更された。列車名は1975年に再び「みささ」に戻されるが、同年に[[国鉄バス]]の[[中国ハイウェイバス|中国高速線]]が開業すると、安くて速い上に大阪に直行する[[高速バス]]に乗客が転移、[[1985年]]には1往復だけに減便され、[[1989年]]に急行は廃止された。国鉄高速バスによって姫新線が陰陽連絡路線としての使命を奪われたことは、国鉄内部でも大変な問題となり、この後分割民営化直前まで国鉄の高速バス展開は凍結されることになる。
 
{{main|スーパーはくと}}
 
 
 
==== 智頭急行・因美線 ====
 
[[智頭急行智頭線|智頭線]]ルートの路線は、[[1922年]]には既に計画されており、[[1966年]]に着工したが、その後国鉄再建の波の中で建設が凍結されていた。[[1987年]]に第三セクター鉄道[[智頭急行]]として開業することになり、工事は再開、[[1994年]]に開業した。高規格化工事により特急列車を130km/hで高速走行させており、それまでの[[津山線]]や[[姫新線]]を経由するよりも所要時間は格段に短縮された。また唯一、京阪神と山陰とを直通する短絡路線であることから、[[鳥取駅]]以東で特急が激減した[[山陰本線]]の代替路線としての役割も担う。但し、[[智頭線]]の[[普通列車]]の営業成績は芳しくない。
 
{{main|スーパーはくと|いなば (列車)}}
 
 
 
==== 津山線・因美線 ====
 
[[津山線]]と因美線には、[[1962年]]から急行「砂丘」が陰陽連絡を使命とする列車として運行されていた。[[1972年]]の[[山陽新幹線]]岡山開業後は、新幹線と連絡することで速達効果を発揮し、特に広島と鳥取を結ぶ手段としては芸備線・木次線経由の急行「ちどり」よりも所要時間が短くなった。[[1988年]]から広島と鳥取を結ぶ高速バスが運行開始されると、[[西日本旅客鉄道]](JR西日本)では対抗上「ひかり&砂丘」という企画乗車券も発売した。急行「砂丘」は[[智頭急行]]が開通すると、智頭急行経由の特急「いなば」に置き換えられ、2009年には急行「つやま」が廃止。以後同区間(但し智頭以北は除く)では優等列車が運行されなくなっている。
 
{{main|つやま (列車)|いなば (列車)}}
 
 
 
==== 伯備線 ====
 
[[伯備線]]は、当初は優等列車の運行はなく、陰陽連絡路線として機能するのは[[1953年]]に岡山駅と松江駅を結ぶ快速「だいせん」が運行されてからであった。[[1958年]]に「だいせん」は急行に格上げされ京都駅発着となった。また、1960年には岡山駅と出雲市駅を結ぶ準急「しんじ」の運行が開始された。
 
 
 
本格的に伯備線が陰陽連絡のメインルートとなるのは、1972年の山陽新幹線岡山開業からである。この時に気動車特急「やくも」が4往復運行開始、1975年からは[[エル特急]]となった。さらに、[[1982年]]には伯備線は電化され、[[振り子式車両|振り子電車]]の投入もあって時間短縮には大きな効果があった。その後編成は短縮されたものの増発され、[[2010年]]現在では鉄道における陰陽連絡路線の基幹的存在となっている。また、数ある陰陽連絡路線のうち当路線のみが全線[[鉄道の電化|電化]]され[[複線]]区間も存在し[[幹線]]にも指定されている。
 
{{main|やくも (列車)}}
 
 
 
==== 芸備線・木次線 ====
 
[[芸備線]]と[[木次線]]が全通した[[1937年]]までは、芸備線と省営バス雲芸線の連絡によって陰陽連絡の使命を果たしていた。全通後まもなく戦時体制に入ったため、この路線に優等列車が走り始めるのは1953年に米子駅と広島駅を結ぶ快速列車として設定された「ちどり」からである。当初は週末のみ運転臨時列車であったが、1959年には定期準急列車に昇格した(のち急行に格上げ)。また、1962年には同じ区間を芸備線と伯備線を経由して結ぶ急行「しらぎり」も運行開始された。
 
 
 
しかし、木次線は[[スイッチバック]]などが存在する低規格の山岳路線のため、列車の速度向上による時間短縮はままならず、高速バスに所要時間で太刀打ちできないばかりか、鉄道に限っても新幹線で岡山に出てから伯備線・津山線を回ったほうが所要時間が短くなるという有様になった。「鉄道ジャーナル」[[1989年]]9月号の比較ルポにおいても、編集部側では急行「ちどり」は考えていなかったという。[[1990年]]に急行「ちどり」は廃止、陰陽連絡の使命は失われた。
 
{{main|みよし (列車)}}
 
 
 
==== 山口線 ====
 
[[山口線]]は陰陽連絡路線でも古い時期の[[1923年]]に全通し、かつての[[山陰道#道路としての山陰道|山陰道]]に近接した経路を採っているが、優等列車が走り始めたのは遅く、1960年の準急「あきよし」からである。1975年には山陽新幹線の博多開業に伴い、新幹線連絡に特化した優等列車として特急「おき」・急行「つわの」の運行が開始されている。
 
 
 
その後、急行の特急格上げなどが行なわれ、[[山陰本線]][[益田駅]]以西の特急が廃止された一方で、[[山口線]]の優等列車の運行は[[鳥取駅]]、[[米子駅]]を基点として現在も続いており、陰陽連絡路線というよりもむしろ、[[山陰本線]]の代替路線としての役割を担う。
 
{{main|おき (列車)}}
 
 
 
==== その他の路線 ====
 
芸備線と組み合わせて陰陽連絡路線となる路線としては、2018年まで[[三江線]]が存在していたが、線形が悪い上に全通が1975年と遅い時期で、当時すでにモータリゼーション(車社会)が進行していたことから、開通以来、陰陽連絡の使命は果たせておらず、広島と浜田を結ぶ臨時列車が設定された程度であった。また、[[福山駅]]から塩町駅(三次駅)までは[[福塩線]]も存在するが、当初より陰陽連絡は意図されていない。(1991年まで福山駅始発で福塩線・芸備線経由で木次線へ乗り入れ、島根県の[[三井野原駅]]までの臨時スキー列車の運行はあった。)。また[[錦川鉄道錦川清流線]]は当初岩日線として陰陽連絡路線になる予定だったが[[錦町駅]]以北の建設が凍結され第三セクターに転換された。また[[美祢線]]は瀬戸内海側と日本海側を結んではいるが、同じ山口県内に終始する路線であるため陰陽連絡路線とは見なされない。
 
 
 
=== バス ===
 
陰陽連絡路線は、鉄道よりもバスの方がはるかにネットワークが充実している。これは、山岳路線が多いという立地条件によって、鉄道より道路交通のほうが有利な面があったためで、多くの路線が鉄道の先行や代行として設定され、鉄道と同じ機能をバスに求められた結果である。山間部の道路事情は日本の他の地方と同様に改善は遅かったが、それ以上に鉄道の改良は遅れていた。巨額の累積債務を抱えていた当時の国鉄に、すべての陰陽連絡路線の改良工事を行なうことは不可能だったのである。実際は1972年の[[山陽新幹線]]岡山開業に伴う伯備線の整備、1994年の[[智頭急行]]開業に伴う因美線・智頭線の高速化のみで、陰陽連絡の使命を持つ急行が運行されていた線区でも旧態依然の設備であり、速度向上もままならなかったためである<ref>[[鈴木文彦]]『高速バス大百科』(1989年・中央書院)p81</ref>。
 
 
 
モータリゼーションと並行して山間部においても道路改修が進み、それに加え1975年以降に[[中国自動車道]]が延伸されたことで鉄道よりも道路交通の方が速達性に優れるケースも増加した。それは、陰陽連絡路線のバスにとっても有利に作用し、山陽新幹線との連絡によって大幅な時間短縮効果も実現できたのである。
 
 
 
==== 姫路-鳥取 ====
 
[[姫路市]]と[[鳥取市]]は、陰陽都市間では比較的距離が短く、以前から[[国道53号]]・[[国道373号]]・[[中国自動車道]]経由又は[[国道29号]]経由で高速バスが走っており、[[智頭急行]]の開業に伴い一旦廃止されたものの、[[鳥取自動車道]]の整備に伴い復活した。
 
但し、姫路よりも神戸・大阪から鳥取に向かう利用者の方が多いことから、智頭急行・[[因美線]]経由の特急[[スーパーはくと]]の利用客を奪い返すまでには至っていない。
 
{{main|プリンセスバード号}}
 
 
 
==== 岡山-鳥取 ====
 
智頭急行・因美線経由の特急[[スーパーいなば]]が岡山-鳥取間を最速1時間40分台で結ぶのに対し、同区間の高速バスの所要時間は所要2時間39分と意外に時間を要する。これは、鳥取自動車道が岡山向けではなく神戸・大阪向けに整備されていることに起因している。2014年9月30日限りで廃止された。
 
鉄道が機動性に優れた高速バスから乗客を奪った一例である。
 
 
 
{{main|鳥取エクスプレス}}
 
 
 
==== 岡山-倉吉 ====
 
鳥取県の中でも[[倉吉市]]を中心とする県中部は比較的[[岡山県]]と結び付きが強いことから、県中部の利用者向けに開設された。しかしこの地域は県内でも人口が少ないことから、朝倉吉を出発し、夜倉吉に到着する1往復のダイヤ設定となっている。
 
{{main|新倉吉街道エクスプレス}}
 
 
 
==== 岡山-米子・松江・出雲市 ====
 
岡山市と[[米子市]]・[[松江市]]は、陰陽都市間では比較的距離が長く、[[伯備線]]経由の特急[[やくも]]でさえ岡山-米子間で2時間程度要することから、岡山自動車道・米子自動車道・[[山陰自動車道]]の整備に伴い、鉄道に対する競合性が高まっている。
 
 
 
{{main|ももたろうエクスプレス}}
 
 
 
==== 福山-米子・松江 ====
 
{{main|フライングフィッシュ号}}
 
 
 
==== 広島-倉吉・鳥取 ====
 
この区間は1980年代前半までは高速バスは運行されておらず、急行「ちどり」を利用するか、[[#津山線・因美線|前述]]のように新幹線を利用して岡山経由の経路を利用することになっていた。しかし、[[中国自動車道]]の延伸などを機に、[[1988年]]に広島 - 鳥取間の高速バス「[[メリーバード号 (広島 - 鳥取線)|メリーバード号]]」が開業し、その後1997年に[[山陽自動車道]]・[[岡山自動車道]]経由に変更されたものの、2010年10月のダイヤ改正では再び広島自動車道・中国自動車道経由に戻されたほか、従来の[[中筋駅]]から[[広島高速4号線]][[大塚駅 (広島県)|大塚駅]]経由に変更された。
 
なお、2011年現在も広島県と鳥取県を結ぶ路線として運行されているが、全国幹線旅客純流動調査([[国土交通省]])に見られるように、鳥取県は圧倒的に阪神地方との結び付きが強いことから、この区間の利用者は比較的少なく、近年では国道53号・鳥取自動車道経由の2往復が廃止、倉吉経由の2往復のみに減便された。
 
{{main|メリーバード号 (広島 - 鳥取線)}}
 
 
 
==== 広島-米子 ====
 
広島-倉吉・鳥取線と同様、1980年代前半までは高速バスは運行されておらず、急行「ちどり」を利用するか、[[#伯備線|前述]]のように新幹線を利用して岡山経由の経路を利用することになっていた。しかし、[[中国自動車道]]の延伸などを機に、[[1989年]]に広島 - 米子間の高速バス「[[メリーバード号 (広島 - 米子線)|メリーバード号]]」が開業し、2011年現在も広島県と鳥取県西部を結ぶ路線として運行されている。
 
{{main|メリーバード号 (広島 - 米子線)}}
 
 
 
==== 広島-松江・大田市 ====
 
国鉄バスの川本線がこのルートを結んでいたほか、[[広電バス|広島電鉄]]・[[一畑電気鉄道]]もこの区間を結ぶ路線の運行を開始している。
 
 
 
川本線は[[1947年]]に開業した路線であるが、[[1954年]]以降は[[広浜線]]経由で広島への直通便を運行することで、陰陽連絡路線としての役割を果たすことになった。[[1975年]]の[[山陽新幹線]]博多開業の際には、リクライニングシート車を使用した特急便「ごうつ号」「銀山号」の運行を開始している。一方、[[1960年]]には広島電鉄と一畑電気鉄道の相互乗り入れにより、広島 - 松江間のバス路線を[[国道54号]]経由で運行開始している。当初は夜行便のみであったが、後に昼行便の運行も開始された。
 
 
 
その後、[[中国自動車道]]などの高速道路網の整備が進むにつれ、1983年以降に順次特急便「ごうつ号」「銀山号」について高速道路への乗せ替えが行なわれた。広島電鉄・一畑電気鉄道のバス路線についても1987年末から五日市と三次の間を高速道路経由とすることで所要時間の短縮を図り、1989年には「[[グランドアロー号]]」という愛称がつけられた。
 
 
 
特急「江の川号」「銀山号」は[[2005年]][[6月30日]]で廃止され、2008年5月現在では「グランドアロー号」が広島-松江間を、「[[石見銀山号]]」が広島 - 大田市間を結んでいる。
 
 
 
{{main|川本線|グランドアロー号|石見銀山号}}
 
 
 
==== 広島-出雲市 ====
 
国鉄バスの雲芸線・雲芸南線がこのルートを結んでいる。
 
 
 
雲芸線は、1934年8月に開業した路線で、当時鉄道は[[芸備線]]・[[木次線]]とも全通していなかったため。バスによる陰陽連絡を実現したものである。芸備線の全通後は、鉄道とバスの連絡による陰陽連絡路線となった。戦後の1950年には出雲今市 - 三次間に夜行便の運行も開始された。[[1964年]]以降は道路事情が改善されたため、雲芸線・雲芸南線を直通運行する広島 - 出雲市・広島 - 赤名 - 石見大田間に直通特急便が設定され、鉄道線の短絡を主眼とした陰陽連絡路線としての役割を果たすことになった<ref>バスジャパン・ハンドブック5「中国ジェイアールバス」p24</ref>。
 
 
 
1986年には雲芸線から[[中国自動車道]]経由で広島へ乗り入れる高速便が新設され、[[1991年]]には一畑電気鉄道の路線と統合するかたちで「[[みこと号]]」として運行され、増発も行なわれたが、雲芸線の一般路線便は[[2003年]][[3月31日]]限りで全廃となっている。
 
{{main|雲芸南線|みこと号}}
 
 
 
==== 広島-浜田 ====
 
国鉄バスの広浜線がこのルートを結んでおり、別のルートで広島電鉄と石見交通が相互乗入れで新広浜線として運行していた。
 
 
 
広浜線の歴史は省営バス時代の1934年に遡るという古いもので、1952年には夜行便の運行も行なわれていた。[[島根県道・広島県道5号浜田八重可部線|島根・広島県道]]経由で三坂峠を越える路線で、都市間連絡バスの通行する路線としては道路環境は決して良好な状態ではなかった。全長11mの観光バスがやっと曲がれる程度のカーブが多く続く山道を、あまり速度を緩めずに走破するため、運転士の「豪快な」ハンドルさばき<ref name="bj20">バスジャパン・ハンドブック5「中国ジェイアールバス」p20</ref>と車体の色から「'''青い暴走族'''」という異名がついた<ref name="saicho">[[種村直樹]]「さよなら国鉄最長片道きっぷの旅」(1987年・実業之日本社)p72-73</ref>ほどであった。一方、広島電鉄と石見交通では、[[国道186号]]経由で運行していたが、若干迂回をするルート設定であった。
 
 
 
1980年代後半から一部高速道路経由に載せ替え、1991年の浜田自動車道全通によってほぼ全線に渡って高速道路経由となり、同時に3社共同運行の高速バス路線となった。広浜線の使命は地域路線と変わり、新広浜線も大幅に減便されている。
 
{{main|広浜線|新広浜線|いさりび号}}
 
 
 
==== 広島-益田 ====
 
国鉄バス岩益線が鉄道先行路線として1934年から[[岩国駅]]と[[日原駅]]を結んでおり、1952年から石見交通との相互乗り入れによって広島と益田を結ぶ陰陽連絡路線として機能することになった。1975年には山陽新幹線博多開業に合わせて[[新岩国駅]]にも乗り入れを開始した。
 
 
 
1980年代までに国鉄バスの広島直通は廃止され、1998年に中国JRバスは撤退した。石見交通では1994年に高速バス「[[新広益線]]」として広島電鉄との共同運行を開始、その後2015年の広島電鉄撤退を経て2018年現在も運行が継続されている。
 
{{main|広益線|新広益線}}
 
 
 
==== 小郡-萩 ====
 
もともと国鉄バスの路線として[[防長線]]があり、山口線の[[山口駅 (山口県)|山口駅]]と山陰本線の[[東萩駅]]を結ぶ鉄道短絡路線として機能していた。1975年の山陽新幹線博多開業に伴い、国鉄バスを[[新山口駅|小郡駅(当時)]]の新幹線口へ乗り入れを行なうことになり、防長交通と相互乗り入れを行なう特急「はぎ号」の運行が開始された。このルートは国鉄バスの中でも数少ない黒字路線となり、2011年現在もJRバスにも継承され運行中である。
 
{{main|防長線|はぎ号}}
 
 
 
=== 航空 ===
 
[[コミューター航空]]路線が開設されたことがある。
 
 
 
==== 広島西-鳥取線 ====
 
[[1996年]](平成8年)10月1日に、[[広島西飛行場]]と[[鳥取空港]]を結ぶ航空路線が[[ジェイエア]]によって1日2往復で運航開始した。機材は19人乗りターボプロップ機である[[ハンドレページ ジェットストリーム|ジェットストリーム31]]が使用された<ref>{{Cite web |author= |date= |url=http://www.pref.tottori.lg.jp/item/224136.htm |title=平成3年~の就航機材/鳥取空港/とりネット/鳥取県公式サイト |work= |publisher=[[鳥取県]] |accessdate=2017-05-14}}</ref>。
 
 
 
==== 広島西-出雲線 ====
 
[[1996年]][[6月1日]]から[[2001年]][[3月31日]]までと、[[2002年]][[4月1日]]から[[2003年]][[8月31日]]まで、[[広島西飛行場]]と[[出雲空港]]を結ぶ航空路線が[[ジェイエア]]によって1日2往復の運行が行なわれていた。機材は19人乗りターボプロップ機である[[ハンドレページ ジェットストリーム|ジェットストリーム31]]が使用され、運賃は2003年8月時点の正規運賃で片道11500円となっていた。所要時間は40分と、陰陽連絡路線の中では最も所要時間の短い路線であったが、これはあくまでも空港を基準にしたもので、市街地からのアクセスを考慮した場合、広島市街地にある広島西空港から広島駅まで17分、出雲空港から松江市内まではバスで25分ほどかかっており、航空機の搭乗手続きが出発15分前に締め切りとなることを考えれば、仮に接続時間が最短だとしても2時間近くかかることになっていた。さらに、出雲空港と松江市内・出雲市内を結ぶ空港連絡バスは東京-出雲線と接続するダイヤであったため、接続時間が短いとは限らなかった。このため、実質的な所要時間はさらに長くなった。
 
 
 
搭乗率は48%と振るわず、ジェットストリーム機の退役と同時に路線廃止となった。
 
 
 
なお、ジェイエアでは、ジェットストリーム機の退役にあわせ、2003年[[7月18日]]から8月31日まで、本路線全便に「特便割引」として片道5000円という運賃を設定した<ref>[http://www.jair.co.jp/about/news/bn/news030516.html 2003年5月16日付の公式ニュースリリース]</ref>。最終日である8月31日は1往復のみの運行で、広島西飛行場では最終便到着後にセレモニーも行なわれた。
 
 
 
== 注記 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{reflist}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
=== 鉄道関連 ===
 
==== 鉄道路線 ====
 
* [[播但線]]
 
* [[姫新線]]
 
* [[智頭急行智頭線]]
 
* [[津山線]]
 
* [[因美線]]
 
* [[伯備線]]
 
* [[芸備線]]
 
* [[木次線]]
 
* [[山口線]]
 
 
 
==== 列車運行系統 ====
 
* [[はまかぜ (列車)]]
 
* [[つやま (列車)]]
 
* [[いそかぜ_(列車)]]…[[九州]]対山陰本線優等列車沿革
 
* [[いなば (列車)]]
 
* [[スーパーはくと]]
 
* [[やくも (列車)]]
 
* [[みよし (列車)]]
 
* [[おき (列車)]]
 
 
 
==== 未成線 ====
 
* [[可部線]](今福線)
 
* [[岩日線]](岩日北線)
 
 
 
=== バス関連 ===
 
* [[メリーバード号 (広島 - 鳥取線)]]
 
* [[メリーバード号 (広島 - 米子線)]]
 
* [[グランドアロー号]]
 
* [[みこと号]]
 
* [[いさりび号]]
 
* [[はぎ号]]
 
* [[石見銀山号]]
 
* [[川本線]]
 
* [[雲芸南線]]
 
* [[広浜線]]
 
* [[防長線]]
 
* [[新広浜線]]
 
* [[広益線]]
 
* [[新広益線]]
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* 鈴木文彦『高速バス大百科』(1989年・中央書院)
 
* バスジャパン・ハンドブックシリーズ5「中国ジェイアールバス」(1996年・BJエディターズ)
 
 
 
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