義経記

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義経記』(ぎけいき)

室町時代前期成立と推定される準軍記物語,英雄伝記物語。『判官 (ほうがん) 物語』『義経 (よしつね) 物語』ともいう。作者未詳。8巻。前半に源義経の幼少年時代の兵法修行や弁慶談,奥州下りを記し,後半には平家討滅後,頼朝の圧迫を受け,諸所を転々,奥州平泉の高館で自害するまでを記す。義経の生涯を述べながら,平家追討の武勇は数行記されているだけで,民間の義経伝説を集成したものとみられる。室町時代から江戸時代にかけて著しく成長をとげた義経物 (判官物) の淵叢というべきもので,後代の文学,芸能への影響が大きい。