紅海

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左側の細長い海域が紅海

紅海(こうかい、ヘブライ語: יַם סוּף‎, アラビア語: البحر الأحمر‎, フランス語: Mer Rouge)は、アフリカ東北部と、アラビア半島とに挟まれたである。

長さ2250km、幅最大355km、面積438,000km2、平均水深491m、最深部2211m。海水は強い蒸発作用(少ない降雨)、流入河川無し、インド洋との限られた循環などにより塩分濃度は3.6%-3.8%と高い。北部にはシナイ半島があり、チラン海峡を通じてアカバ湾とつながっている。また、北西部にはスエズ湾があり、スエズ湾はスエズ運河を経て地中海とつながっているほか、南部はバブ・エル・マンデブ海峡を経てアデン湾とつながっている。同海峡は国際海峡である。

域内には大きな島嶼は無く、沿岸部に小島嶼が数多くある。エリトリアのダフラク諸島、サウジアラビアのファラサン諸島、イエメンのカマラン島などがある。

2011年12月から2012年1月にかけ、イエメン沖のズバイル諸島海底火山の活動によって新しい島が生まれた[1]

範囲

国際水路機関は紅海の境界を以下のように定めている。[2]

  • 北:スエズ湾アカバ湾の南側境界。すなわちムハンマド岬 (27°43'N) からシャドワン島南端 (34°02'E) を結び、それから西へ緯線 (27°27'N) に沿って伸びる線、およびRàs al FasmaからRequin島 (27°57′N 34°36′E) を結び、チラン島を通ってその南西端から緯線 (27°54'N) に沿ってシナイ半島に至る線。
  • 南:Husn Murad (12°40′N 43°30′E) とRas Siyyan (12°29′N 43°20′E) を結ぶ線。

海水

目立った河川が流れ込んでいないこともあり海水の透明度が高く、200種ものサンゴが生息するなど固有種も多いことからダイバーにとって憧れの対象である。とりわけ、エジプトがその経済的恩恵を享受している。

海水の表面温度は夏には34度Cに達するが、サンゴの白化が見られないのは熱を吸収する藻類によると考えられる。海水の蒸発が激しいため、塩分濃度は40パーミルと世界平均35パーミルより高い。

目立った海流は存在しない。スエズ湾付近では北西の風が卓越するが、紅海南部では季節により変わる。

名前

紅海の海水は決して赤くはない。紅海はギリシャ語のエリュトゥラー海の直訳で、赤いという謂れには諸説ある。一説には、昔方角を色分けして考えた(例えば北の黒海)ため、南を表す赤となった。ヘロドトスも赤い海と南の海を交互に使った。また、エジプトの砂漠を赤い大地と言ったことがあり、その大地の海という意味、などである。

形成

紅海は地球の裂け目、地溝帯に海水が溜まった場所である。アフリカプレートとアラビアプレートが始新世に裂け始め、現在も拡大している。マントルからのマグマ上昇によって海底火山がいくつも島を形成し、その1つは2007年に激しく噴火した。

紅海沿岸の現在の国家

脚注

  1. Richard A. Lovett (2012年1月20日). “紅海に新島、新たな観光地に?”. ナショナルジオグラフィック ニュース. http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/5511/ . 2016-6-14閲覧. 
  2. Limits of Oceans and Seas, 3rd edition”. International Hydrographic Organization (1953年). . 1 January 2018閲覧.

関連項目