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{{出典の明記|date=2009年6月24日 (水) 14:17 (UTC)}}
 
{{otheruses|儀式の「'''祭り'''」|『お祭』の通称で知られる[[清元]]の曲目や[[歌舞伎舞踊]]の演目|再茲歌舞伎花轢}}
 
{{redirectlist|まつり'''」、「'''日本の祭り|[[北島三郎]]の曲|まつり (北島三郎の曲)|'''マツリ'''の別名を持つ植物|ジャスミン|テレビの特別番組|ダイドードリンコスペシャル 日本の祭り}}
 
  
'''祭'''(まつり)とは、感謝や[[祈り]]、[[慰霊]]のために[[神仏]]および[[祖先]]をまつる行為([[儀式]])である。[[供物]]そのほかが捧げられる。
 
  
'''祭祀'''(さいし)、'''祭礼'''(さいれい)、'''祭儀'''(さいぎ)。また、'''まつり'''の漢字の表記(祀り・祭り・奉り・政りなど)によって、用途や意味合いが少し異なってくる(詳細は後述)。
+
''''''(まつり)
  
== 概要 ==
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1 神仏・祖先をまつること。また、その儀式。特定の日を選んで、身を清め、供物をささげて祈願・感謝・慰霊などを行う。祭祀(さいし)。祭礼。俳諧では特に夏祭をさす。《季 夏》
[[ファイル:Gion Matsuri 2017-5.jpg|thumb|230px|[[八坂神社]]の[[祇園祭]] 前祭山鉾 御池通巡行/2017年7月17日撮影。]]
 
  
{{神道}}
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2 特に、京都賀茂神社の葵(あおい)祭。
=== 原初的形態 ===
 
祭祀・祭礼の形は、世界各地で多様な形を示す。そして、原初の祭は、一つの[[信仰]]に基づいていたと考えられる。すなわち、'''[[豊穣]]への感謝・祈り'''であり、[[ジェームズ・フレイザー]]の『[[金枝篇]]』では、生命の[[死と再生の神|死・再生]]を通して考察された。[[農耕社会]]においては、[[収穫祭]]が古いものであるが、その他にも[[祭壇]]に動物の[[生贄]]を捧げる形式があり、ともに命によって豊穣を得られる信仰が窺える<ref group="*">[[ハイヌヴェレ型神話]]なども参照のこと。</ref>。『金枝篇』に載せられている例でいえば、ヨーロッパのキリスト教以前の色を濃く留めている[[風習]]の一つで、収穫した穀物を使い[[人形]]状のパンまたはクッキー(人体の象徴)を作り、分割する祭礼があり、[[聖餐]]との類似が指摘できる。[[キリスト教]]・[[仏教]]などの[[世界宗教]]にも祭礼がみられるが、[[教義]]より[[儀式]]・[[慣習]]によるところが大きい点で、祭の要素は、本質的に民族宗教に顕著であるともいえる。狩猟民族でも、獲物を捧げ豊猟を祈願する儀礼がみられる([[熊送り]]など)。
 
  
また、先にも述べたが、キリスト教の[[復活祭]]や[[ボロブドゥール遺跡]]で行われている[[ワイシャック]]のように、キリスト教・仏教などの世界宗教に基づく祭りもある。一方、[[アングロ・サクソン人#アングロ・サクソン諸国|アングロ・サクソン諸国]]の[[ハロウィーン]]などのように、世界宗教以前の信仰に基づくものや世界宗教が伝来した各地で[[習合]]した形で伝わっている事例もある。
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3 記念・祝賀・商売・宣伝などのために行うもよおしもの。「港―」「着物―」
  
=== 日本語の「まつり」の語源と原義 ===
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4 江戸の日枝(ひえ)山王神社と神田明神の二大祭りのこと。
「まつり」という言葉は「祀る」の名詞形で、本来は神を祀ること、またはその儀式を指すものである。この意味では、個人がそういった儀式に参加することも「まつり」であり、現在でも地鎮祭、祈願祭などの祭がそれにあたる。日本は古代において、祭祀を司る者と政治を司る者が一致した祭政一致の体制であったため、政治のことを政(まつりごと)とも呼ぶ。また、祭祀の際には、神霊に対して供物や行為等、様々なものが奉げられ、儀式が行われる。その規模が大きく、地域を挙げて行われているような行事の全体を指して「祭」と呼ぶこともある。しかし宗教への関心の薄れなどから、祭祀に伴う賑やかな行事の方のみについて「祭」と認識される場合もあり、元から祭祀と関係なく行われる賑やかな催事、イベントについて「祭」と称されることもある。
 
  
「まつり」や「まつる」という[[古語]]が先であり、その後、[[漢字]]の流入により「祭り」・「奉り」・「祀り」・「政り」・「纏り」などの文字が充てられた。現在は「祭りと祀り」が同義で「祀りと奉り」が同義ともいわれるが、漢字の由来とともに意味も分かれているので下記に記す。
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5 男女の性交。御祭(おまつ)り
  
「'''祀り'''」は、[[神]]・[[神 (神道)#神名|尊]](みこと)に祈ること、またはその儀式を指すものである。これは祀りが、祈りに通じることから[[神職]]やそれに順ずる者([[福男]]・[[福娘]]や[[弓矢|弓矢の神事]]の矢取り)などが行う「[[祈祷]]」や「神との交信の結果としての[[占い]]」などであり、いわゆる「[[神社神道]]」の本質としての祀りでもある。この祀りは[[神楽]](かぐら)などの[[巫女]]の[[舞]]や[[太神楽]]などの[[曲芸]]や[[獅子舞]]などであり、広く親しまれるものとして[[恵比寿講]]などがある。その起源は[[古神道]]などの日本の民間信仰にもあり、古くは神和ぎ([[かんなぎ]])といい「そこに宿る[[魂]]や[[命]]が、'''荒ぶる神'''にならぬよう」にと祈ることであり、それらが、[[道祖神]]や[[地蔵]]や[[祠]]や[[塚]]や[[供養塔]]としての[[建立]]や、手を合わせ日々の感謝を祈ることであり、また神社神道の[[神社]]にて祈願祈念することも同様である。
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6 (比喩的に)ブログなどで、特定の個人・企業などが社会的に問題がある言動をしているのが他のユーザーに発見され、広く知れ渡ること。インターネット内の騒動にとどまらず、職場や学校・警察・マスコミなどへの匿名の通報に至るケースもある。炎上。
  
「'''祭り'''」は[[命]]・[[魂]]・[[霊]]・[[御霊]](みたま)を慰めるもの(慰霊)である。「祭」は、[[漢字]]の本来の意味において[[葬儀]]のこと{{要出典|date=2015年8月}}であり、現在の[[日本]]と[[中国]]では祭りは正反対の意味と捉えられているが、慰霊という点に着眼すれば本質的な部分では同じ意味でもある。[[古神道]]の本質の一つでもある[[先祖崇拝]]が、[[仏教]]と習合([[神仏習合]])して現在に伝わるものとして、[[お盆]](純粋な仏教行事としては[[釈迦]]を奉る[[盂蘭盆]]があり、同時期におこなわれる)があり、辞書の説明では先祖崇拝の祭りと記載されている。[[捕鯨文化|鯨祭り]]といわれる祭りが、日本各地の津々浦々で行われているが、それらは、鯨突き([[捕鯨]])によって命を落とした[[クジラ]]を慰霊するための祭りである。
 
  
「'''奉り'''」は、奉る(たてまつる)とも読み。献上や召し上げる・上に見るなどの意味もあり、一般的な捉え方として、[[日本神話]]の人格神(人の肖像と人と同じような心を持つ日本創世の神々)や[[朝廷]]や[[公家]]に対する行為をさし、これは、神社神道の賽神の多くが人格神でもあるが、[[皇室神道]]に本質がある「[[神 (神道)#神名|尊]](みこと)」に対する謙譲の精神を内包した「まつり」である。その起源は、自然崇拝である[[古神道]]にまで遡り、日本神話の[[海幸彦と山幸彦]]にあるように[[釣針]](古くは[[銛]]も釣針も一つの概念であった)や[[弓矢]]は、[[幸]](さち)といい神に[[供物]](海の幸山の幸)を「奉げる」神聖な[[漁り]](いさり)・[[狩り]](かり)の[[得物]](えもの・[[道具]]や神聖な[[武器]])であった。古くから[[漁師]]や[[猟師]]は、[[獲物]](えもの)を獲る(える)と神々の取り分として、[[大地]]や[[海]]にその[[収穫]]の一部を還した。このような行いは、漁師や猟師だけに限らず、その他の[[農林水産]]に係わる[[生業]](なりわい)から、現在の[[醸造]]や[[酒造]]など職業としての神事や、各地域の「おまつり」にもあり、[[地鎮祭]]や[[上棟式]]でも[[御神酒]](おみき)や[[御米]](おこめ)が大地に還される。
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{{テンプレート:20180815sk}}
 
 
「'''政り'''」については、日本は[[古代]]からの[[信仰]]や社会である、いわゆる古神道おいて、祭祀を司る者(まつり)と[[政治]]を司る者(まつり)は、同じ意味であり、この二つの「まつり」が一致した[[祭政一致]]といわれるものであったため、政治のことを政(まつりごと)とも呼んだ。古くは[[卑弥呼]]なども祭礼を司る巫女や[[祈祷師]]であり、祈祷や占いによって執政したといわれ、平安時代には神職が[[道教]]の[[陰陽五行思想]]を取り込み[[陰陽道]]と[[陰陽師]]という思想と役職を得て[[官僚]]として大きな勢力を持ち[[執政]]した。またこうした政と祭りに一致は[[中央政府]]に限らず、地方や[[町]]や[[集落]]でも、その年の[[吉凶]]を占う祭りや、[[普請]]としての祭りが行われ、「[[自治]]としての政」に対し資金調達や、吉凶の結果による[[社会基盤]]の実施の時期の決定や執政の指針とした。
 
 
 
なお、日本の祭について[[英語]]で紹介する場合、「[[フェスティバル]]」・「リチュアル」・「[[セレモニー]]」がそれぞれ内容に応じて[[訳語]]として用いられる。
 
 
 
=== 祭祀と祭礼 ===
 
祭祀と祭礼に厳密な区分はなく、便宜的な区分である。
 
 
 
「まつり」は、超自然的存在への様式化された行為である。祈願、感謝、謝罪、崇敬、帰依、服従の意思を伝え、意義を確認するために行われた(祭祀の段階)。祭祀は定期的に行われるとは限らないが、年中行事や通過儀礼と関連して定期的に行われるものが多い。このことによって、「まつり」は、日常生活のサイクルと深く結びつき、[[民俗学]]でいう「[[ハレとケ]]」のサイクルのなかの「ハレ(非日常性)」の空間・時間を象徴するものとなった。社会的に見れば、共同体全体によって行われ、共同体統合の儀礼として機能した(祭礼の第一段階)。共同体が崩壊し、都市が出現すると、都市民の統合の儀礼としての機能を強め、宗教的意味は建前となり、山車の曳行や芸能の披露といった娯楽性が追求されるようになった。「まつり」を行う者と、「まつり」を鑑賞する者の分化が生じた(祭礼の第二段階)。大衆統合としての機能と娯楽性のさらなる追求の結果、元来の宗教的意味は、忘却され、あるいは機能を喪失し、世俗的な催事としての「まつり」が登場した。
 
 
 
例えば[[大相撲]]も本来は神道としての奉納の祭りであり、神事でもあるが、宗教への関心の薄れなどから、大相撲のように「神事や祭礼としての祭りである」ことが忘れられたり、祭祀に伴う賑やかな行事の方のみについて「祭」と認識される場合もあり、元から祭祀と関係なく行われる賑やかな[[イベント]]について「祭」と呼ばれることもある。規模が大きく、地域を挙げて行われているような行事の全体を指して「祭」と呼ぶこともある。
 
 
 
=== 建築祭礼 ===
 
[[1981年]](昭和56年)に[[番匠保存会]]が設立され、現在も京都、奈良において番匠(位の高い大工)による秘儀、建築祭礼の秘伝の伝承、継承は続いており、現在でも[[春日大社]]、[[興福寺]]などの造営では、番匠棟上槌打という建築祭礼、建築儀式が行われている。朝廷や幾内を中心とする社寺に属した技術者が陰陽道の知識を深く保持し、特に法隆寺や四天王寺などに属した大工は、流派を形成し、その技術と知識は秘伝として口伝にて継承していたと建築史学者[[内藤昌]]が文献に記載している。陰陽道として、[[神道]]、[[仏道]]、[[道教]]と深く関わっており、建築儀礼、及び祭祀において、建物やその住まい手の繁栄を祈願する儀式、[[祭祀]]がおこなわれてきた。
 
 
 
== 祭祀 ==
 
: ''それぞれの地域・宗教における祭祀の詳細は、各項目を参照''
 
祭祀・祭典はあらゆる地域・文化・宗教において行われている。ここでは一般的な事項や特徴的な具体例について記述する。
 
 
 
=== 神道 ===
 
{{Main|祭祀 (神道)}}
 
[[ファイル:Shinto priest in full dress,kannushi,katori-jingu-shrine,katori-city,japan.JPG|thumb|right|150px|神道の[[新嘗祭]]]]
 
祭祀は、神社神道の根幹をなすものである。神社に鎮座する神霊、および神霊が宿る御神体に対し、儀礼が行われている。これが神社神道における祭祀である。神霊をその場に招き、神霊を饗応し、神霊を慰め、人間への加護を願うものである。さまざまな儀礼・秘儀が伴うこともある。
 
 
 
=== 日本仏教 ===
 
寺院において、神仏や死者の霊、仏像・仏塔・名号本尊・曼荼羅に対して儀礼が行われている。これが仏教における祭祀である。通常は仏事・法要・供養などと呼ぶ。仏教には元来、祭祀の対象となるものは存在していなかったが、仏像・仏塔が登場し、仏像や仏塔に対する儀礼が成立した。
 
=== ユダヤ教 ===
 
{{See also|ユダヤ暦}}
 
[[ユダヤ教]]では年間を通じて様々な祭りがある。
 
 
 
[[ローシュ・ハッシャーナー|角笛吹きの祭り]]、[[ヨム・キプル|贖罪の日]]は[[大祭日]]である。[[過越|過越祭]]、[[収穫祭|刈り入れの祭り]]、[[仮庵の祭り]]は三大祭である。
 
{| class="wikitable"
 
|+[[ユダヤ教]]の祭り
 
![[ファイル:Shofar-16-Zachi-Evenor.jpg|サムネイル|[[ローシュ・ハッシャーナー|角笛吹きの祭]]の[[:en:Shofar|角笛]]|なし|204x204ピクセル]]
 
![[ファイル:Maurycy Gottlieb - Jews Praying in the Synagogue on Yom Kippur.jpg|サムネイル|M. Gottlieb画、'''[[ヨム・キプル|贖罪の日]]'''で祈るユダヤ人(1878)|なし]]
 
![[ファイル:Chanukia.jpg|サムネイル|[[ハヌカー|光の祭り]]の[[ハヌッキーヤー|八枝の燭台]]]]
 
|}
 
 
 
=== キリスト教 ===
 
[[ファイル:BentoXVI-51-11052007 (frag).jpg|left|thumb|150px|[[ベネディクト16世]]による[[ミサ]]]]
 
[[ファイル:EasterInLvov2.jpg|thumb|right|240px|[[リヴィウ]]での[[正教会]]の[[復活大祭]]の光景。[[司祭]]が信徒の持ち寄った、[[クリーチ]]が入ったバスケットを[[成聖]]している。キリスト教でも「祭」は[[聖堂]]内の儀礼に限定されない。]]
 
[[キリスト教]]においては、毎週[[日曜日]]をはじめとした教会の定める祭日([[教会暦]]において、日曜日は[[主日]]と呼ばれる祭日である)に礼拝が行われ、賛美や祈祷とともに[[主の晩餐]]に基づくパンとワインの分かち合いが行われる。これを[[正教会]]では[[聖体礼儀]]、[[カトリック教会]]では[[ミサ|ミサ(聖体祭儀)]]、[[聖公会]]や[[プロテスタント]]では[[聖餐式]]と呼ぶ。これらはキリスト教の祭の一種であるが、キリスト教では「祭祀」という言葉は用いられない。また主の晩餐を伴う礼拝の他にも、様々な礼拝・祈祷がある。
 
 
 
{{See also|礼拝|典礼|奉神礼}}
 
ただしキリスト教においても、[[クリスマス|降誕祭]]にはクリスマス・パーティ、[[受難節]]にはキリストの道行きを再現するパレード、[[復活祭]]には卵探しなどのイースター・パーティーが行われるなど、祭の局面は礼拝・儀礼・祈祷に限定されない。[[正教会|正教]]においては、[[斎]]が解かれた後の祭(降誕祭や復活大祭など)に御馳走を用意してこれを皆で食べるパーティを行ったり、[[十字行]]と呼ばれる行進を街中で行ったりする習慣もある。
 
 
 
復活祭・降誕祭などの重要な祭日名をはじめとして、[[司祭]]・[[聖体祭儀]]などの表現にも「祭」の概念・表現がみられる。
 
 
 
[[日本語訳聖書]]中においても、[[旧約聖書]]・[[新約聖書]]の両方に「祭」の翻訳がなされている。ただし、[[日本聖書協会]]の[[口語訳聖書]]では「祭」と表記されているが、[[新共同訳聖書]]においては「祭り」と表記されている。
 
 
 
<ref>本段落出典:[http://www.orthodoxjapan.jp/tebiki/inori04.html 祭と斎] - [[日本正教会]]公式サイト</ref>[[正教会]](ギリシャ正教)の一員たる[[日本正教会]]は、日常用語においても各種著作物においても、「祭」(まつり)もしくは「お祭」(おまつり)との言葉を単独で使う事を全く避けない。祭と[[斎]](ものいみ)、祭日(さいじつ)と斎日(ものいみび)というように、喜ばしい時(祭)と、自らを喜ばしい時に備える時(斎)とを対比させるリズムは正教会の伝統に組み込まれて日常生活の規範となっており、これを説明する際に「祭」の語・概念が多用される。代表的な例として、正教会で最大の祭である[[復活大祭]]と、それに自らを備える期間である[[大斎 (東方正教会)|大斎]](おおものいみ)がある。
 
 
 
同様のリズムの伝統は正教会に限らず、[[西方教会]]([[カトリック教会]]・[[聖公会]]など)においても[[復活祭]]と[[大斎]]の形などにみられる。しかしながら殆どの[[キリスト教諸教派の一覧|キリスト教諸教派]]においては、日常用語として「祭」(まつり)という言葉は単独ではあまり用いられない傾向がある。「祭」の語を単独で用いる傾向が強いのは一部の例外を除き、殆ど日本正教会のみとなっている。
 
 
 
=== イスラーム ===
 
{{See also|ヒジュラ暦}}
 
[[イスラーム]]では、[[カーバ]]神殿に対して礼拝する[[サラート]]がある。
 
 
 
日を定めたものとしては、[[ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフ|ムハンマド]]の生誕を祝う[[預言者生誕祭]]、[[ラマダーン]]終了後の[[イド・アル=フィトル]]、[[アブラハム|イブラーヒーム]](アブラハム)が息子を犠牲に差し出そうとした日を祝う[[イード・アル=アドハー]](犠牲祭)などがある。
 
 
 
=== ヒンドゥー教 ===
 
[[ヒンドゥー教]]には、[[ホーリー祭]]、[[ダシェラ祭]]([[:en:Dasara|en:Dussehra]])、[[ディワーリー祭]]([[:en:Diwali]])という三大祭がある。
 
 
 
=== その他 ===
 
* 古代ギリシャでは[[エレウシスの秘儀]]が存在した。
 
 
 
== 祭礼 ==
 
[[ファイル:Yomise(Yatai).JPG|thumb|230px|日本の祭り/[[屋台|露天の夜店]]が立ち並ぶ。]]
 
[[ファイル:Saijyo Matsuri Syunuri Danjiri.jpg|thumb|230px|[[西条祭り]]の[[だんじり]]]]
 
[[ファイル:Aomori Nebuta AUG 2006 0002.jpg|thumb|230px|[[青森ねぶた|青森ねぶた祭]]の[[ねぶた]]]]
 
[[ファイル:Boshita-kazarioroshi2009.9.19Higo-chiyukai.jpg|thumb|230px|[[藤崎八旛宮秋季例大祭]]の[[神馬|飾り馬]]]]
 
[[ファイル:Nada no Kenka matsuri , himeji01.JPG|thumb|230px|[[灘のけんか祭り]]の[[太鼓台|ヤッサ屋台]]]]
 
[[ファイル:飯田町燈籠山祭り3.jpg|thumb|230px|[[飯田町燈籠山祭り]]、高さ約16mの人形[[山車]](燈籠山)]]
 
[[ファイル:Nagaoka Festival Fireworks 2015 Phoenix 20150802.jpg|thumb|230px|[[長岡まつり]]/[[長岡空襲]](1945年)からの復興祈願を起源とする。大花火大会では、[[新潟県中越地震]](2004年)の翌年以降、災害からの復興を祈願する「復興祈願花火フェニックス」も打ち上げられるようになった。]]
 
: ''それぞれの地域・宗教における祭礼の詳細は、各項目を参照''
 
 
 
* [[日本の祭一覧]]
 
祭礼・祝祭はあらゆる地域・文化・宗教において行われている。ここでは一般的な事項や特徴的な具体例について記述する。
 
 
 
=== 日本の祭礼 ===
 
日本の祭礼は、神道系に分類されるものが多いが、[[民間信仰]]色の強いものも多く、[[道教]]や[[仏教]]など渡来の習俗の影響を受けているものも多い。
 
 
 
現在一般的な意味での祭は、神社や寺院をその主体または舞台として行われることが多い。その目的や意義は、[[豊作]]の「五穀豊穣」を始め、「大漁追福」、「商売繁盛」、「疫病退散」、「無病息災」、「家内安全」、「安寧長寿」、「夫婦円満」、「子孫繁栄」、「祖先崇拝」、「豊楽万民」、「天下泰平」などを招福祈願、厄除祈念として行われるもの、またはそれらの成就に感謝して行われるもの、[[節句]]などの年中行事が発展して行われているもの、偉人の霊を慰めるために行われるものなど様々である。その目的により開催時期や行事の内容は多種多様なものとなっている。また同じ目的、祭神の祭りであっても、祭祀の様式や趣向または伝統などが、地方・地域ごとに大きく異なる場合も多い。
 
 
 
祭の目的が時代の変化によって参加者達の利害とは離れてしまったものも多く、行事の内容も社会環境の変化等により変更を余儀なくされた祭もある。それらの結果、祭を行うことそのものが目的に成り代わっているような、目的から考えると形骸化した状況の祭も多い。このため、全くの部外者や、見物する者や参加する者という当事者にとっても「祭=楽しいイベント(お祭り騒ぎ)」という程度の認識しか持たれないことが多く、祭のために仕事を休むということは、例えば[[葬儀]]のためにということなどと比べると遥かに理解が得られにくい状況にある。
 
 
 
一般的に神社における祭礼には、[[神輿]](神様の乗り物)をはじめとして[[山車]]・[[太鼓台]]・[[だんじり]]などの[[屋台]]などが出されることが多く、これらは地方によって[[氏神]]の[[化身]]とみなされる場合や、または神輿を先導する[[露払い]]の役目を持って町内を練り歩き、それをもてなす意味で沿道では賑やかな催しが行われる。また、伝統などの違いにより例外もあるが、多くの祭りにおいては工夫を凝らした美しい衣装や[[化粧]]、[[厚化粧]]を施して[[稚児]]、[[巫女]]、[[手古舞]]、[[踊り子]]、[[祭囃子]]、[[行列]]等により氏子が祭礼に参加することも多い。今日では世俗化も進んでいるが、今なお祭の時は[[都市化]]によって人間関係の疎遠になった地域住民の心を一体化する作用がある。変わりない[[日常生活|日常]]の中に非日常の空間を演出することによって、人々は意味を実感する営みを続けてきたのである。
 
 
 
基本的に[[神事]]としての祭りは厳粛な場面と賑やかな場面の二面性を持ち、厳粛な場面では人々は日常よりも厳しく、伝統や秩序を守ることを要求される。しかし一方で、日常では許されないような秩序や常識を超えた行為([[ふんどし]]一丁、男性の[[女装]]等)も、「この祭礼の期間にだけは」伝統的に許されると認識する地方が多く、そのため賑やかな場面を指して「お祭り騒ぎ」などの言葉が派生している。
 
 
 
[[仏教]]の影響を受けた[[神仏習合]]の色が濃いものとしては土着の[[祖霊信仰]]や[[言霊]]の[[呪術]]性を帯びた[[念仏踊り]]を取り入れた[[盆踊り]]があり、習合した[[盂蘭盆会]]に繋がる。また、神事から発達した[[田楽]]・[[猿楽]]などが[[能]]など後の日本中世[[伝統芸能]]を形作る素地となった。
 
 
 
*祭りの呼称
 
「祭」は様々な種類のものが各地で行われているため、ある[[地域]]で祭と言っても、どこのどの祭を指しているのか判断しにくい。このような場合、その祭が行われる地域名と、祭礼の行事の内容や、出し物の名前を指す名称を、組み合わせた名前で呼ばれることが多い。ただし、その祭の行われる地域の中では、正式な名称を短略化して呼ぶことも多く、時としては、行われる寺社などの名称に「(お)○○さん」または「(お)○○様」などの[[敬称]]・[[愛称]]をつけ、簡略化した祭りの通り名もある。
 
 
 
=== 世界各国の祭り ===
 
宗教的な祭祀・祭典に付随して、賑やかな催事が行われるのは、古代より現代まで世界各地でみられることである。
 
 
 
* 仏教各宗派共通で行われているものとしては、[[降誕会]]、[[成道会]]、[[涅槃会]]がある。
 
* [[クリスマス]]や[[イースター]]は、日本でもよく知られるキリスト教文化圏の祭礼である。クリスマスは世俗化して、イベント化している。
 
* [[ハロウィン]]はキリスト教文化圏を中心に祝われるが、キリスト教とは直接関係がなく、欧州の[[ペイガニズム]]に起源を持つ[[世俗]]的な祭りである。
 
* [[カーニバル]]([[謝肉祭]])。キリスト教文化圏の祭礼。世界各地で様々なスタイルで行われる。
 
* [[フェスティバル]] - その他の宗教的な祭りや商業的な催しもの。伝統的では、ないものも含め世界各地で様々なスタイルで行われる。観念や日本の[[語彙]]としては「催しもの」といったほうが近い。
 
* インドネシアでは、[[トラジャ族]]による大規模な葬祭が知られ、[[首狩り]]との関連も指摘される。[[ボロブドゥール遺跡]]の[[ワイシャック]]。
 
* 古代ギリシャでは[[ディオニュソス]]のための「[[ディオニューシア祭|ディオニュソス祭]]」が存在し、[[ギリシア悲劇]]を上演する祭典となっていた。[[マイナス (ギリシア神話)]] も参照。
 
* [[古代オリンピック]]も、ギリシャの神々に捧げる祭典に伴う行事が起源である。
 
 
 
== 慣用例に基づいた催事 ==
 
[[ファイル:Hanami party, sakura and koi nobori.jpg|thumb|200px|伝統的な花見は催事としての祭りの一種である]]
 
[[ファイル:Santa_Claus_kobe.jpg|thumb|180px|right|宗教的意義を失ったクリスマスの一例]]
 
祭礼・祭典の賑やかな様子から、「お祭り騒ぎ」という慣用句が生まれ、何かが賑やかな状態や喧騒や喧々諤々などの状態になっているのを例えてた態様表現がある。
 
 
 
宗教的祭礼・祭典であったものが次第に世俗化して宗教的意義を失った(弱まった)ものや、古来からの宗教的意義がないもの。この場合は祭礼と明確に区別をするため、「-祭り」「-まつり」と表記されている場合がある。
 
 
 
* [[都市]]まつり、俗に「-フェスティバル」「-まつり」
 
*: 例として、[[浜松まつり]]や[[博多どんたく]]、[[YOSAKOIソーラン祭り]]、[[浅草サンバカーニバル]]、[[ひろしまフラワーフェスティバル]]。
 
*: また、[[中華街]]や[[元町 (横浜市)|元町]]で行われるまつり。[[神田神保町]]で行われる[[古本|古書]]祭り。
 
* 文化施設においてのまつり
 
*: [[Bunkamura]]、[[水戸芸術館]]など。
 
* 芸術分野に関する祭り{{smaller|([[:en:Arts festivals]])}}
 
*: 例:[[芸術祭]]、[[映画祭]]、[[音楽祭]]
 
* 学生による祭り
 
*: 例:[[文化祭]]、[[大学祭]]、各教育機関([[中学校]]、[[高等学校|高校]]、[[大学]]など)の祭り
 
* [[感謝祭]]
 
* [[ヤマザキ春のパンまつり]]
 
 
 
=== その他の転用例 ===
 
* [[インターネットスラング]]
 
*: 一部の[[電子掲示板]]で、特定のスレッドが異常な盛り上がりを見せ、流れが通常よりも速くなっている状態を'''(お)祭り'''という。その他のインターネットスラングとしての「祭り」は[[ブログ]][[炎上 (ネット用語)|炎上]]といわれるものがあり、特定の団体や個人による[[不祥事]]や不穏当発言などに対する、中傷や非難や批判が多いが、[[ネットいじめ]](祭り上げられる)といった悪意の[[迷惑行為]]、または社会に対する不安や批判などの発露であり、それに呼応したり尻馬に乗るなどの[[野次馬]]や、一家言を持つ人々がインターネット上の様々な場所で、意見や議論を拡散・増大させ、いわゆるネット上の「祭り」といわれる状態に更になっていく様をいう。
 
* 魚釣り
 
*: 隣り合った[[釣り]]人の、仕掛け、糸などが絡まることをお祭りという。他人の糸、仕掛けに関係なく自分自身の糸、仕掛けがからまってしまう事を手前祭りという。
 
* 子作り・子宝
 
*: 男女が性交を指す例え。[[江戸時代]]の[[浄瑠璃]]の一節や[[柳樽]](やなぎだると読み、[[柳多留]]とも表記する)という[[雑俳]](巷から集めた[[俳句]])の書籍のなかに「祭り」を男女の性行為の例えとして用いている表現がある。また[[古神道]]においては、[[子宝]]・[[子作り]]信仰と言われるものがあり、子作りは、新しい[[氏子]]の誕生の場であるところから、性行為を「祭り」と言うようになったともいわれる。古神道には、[[常世]](とこよ)と[[現世]](うつしよ)という世界観があり、常世は[[神域]]や神の国をあらわすが、一説には常世は床世(床は性行為の意味もある)であり、性行為は神域で行われる(若しくは神域へ誘う)神聖なものとする考え方がある。
 
 
 
== 季語 ==
 
[[季語]]としての'''祭'''(まつり)は、[[夏]]の季語(三夏の季語)である<ref name="Kigosai">{{Cite web |date=2011-02-16 |url=http://kigosai.sub.jp/archives/2088 |title=祭(まつり) 三夏 |work=季語と歳時記-きごさい歳時記 |publisher=季語と歳時記の会 |accessdate=2018-02-15}}</ref>。分類は[[行事]]/人事<ref group="*">「行事」も「人事」も、ここでは、人間が行う事柄を指す。</ref>。季語「祭」の[[初出]]<ref group="*">初出(しょしゅつ)とは、初めて出てくること。ここでは、「祭」という言葉が季語として初めて世に出ること。</ref>は、[[雛屋立圃|野々口立圃]]によって[[寛永]]13年([[1636年]])に刊行された[[俳諧]]論書『[[はなひ草]]』(「花火草」「嚔草」とも記す)においてであった<ref name="Kigosai" />。すなわち、[[江戸時代]]初期の、史上初めて印刷公刊された俳諧の式目・作法の書に記載された。季語・季題の世界で、単に「祭」といえば、[[江戸]]・[[京都]]・[[大坂]]などといった[[都市]]部の[[神社]]で執り行われる夏祭を指す<ref name="Kigosai" /><ref name="Sogyusha">{{Cite web |author=大澤水牛 |date=2012 |url=http://sogyusha.org/saijiki/02_summer/matsuri.html |title=祭(まつり) |work=水牛歳時記 |publisher=NPO法人双牛舎 |accessdate=2018-02-15}}</ref>。古来、夏は[[疫病]]が発生しやすく、それをもたらす元凶と信じられていた[[怨霊]]を鎮めたり祓ったりすることは人々の切実な願いであり<ref name="Kigosai" /><ref name="Sogyusha" />、その思いを籠めて行うのが夏祭であった<ref name="Kigosai" />。災禍を遠ざけてくれる神様が降臨するのは夜と考えられていたため、祭はたいてい宵宮から始められる<ref name="Kigosai" />。このような習俗を背景として、夏は祭の[[季節]]、夏の祭は夜行われるもの、そしてまた「祭」といえば第一に夏祭を指すようになった<ref name="Sogyusha" />。俳諧・[[俳句]]の世界でもそれに伴い、「祭」は「夏祭」を意味する季語となり<ref name="Sogyusha" />、一方で、[[春]]の祭は「[[春祭]]」、[[秋]]の祭は「[[秋祭]]」と、季節名を冠することで季語として用いられるようになった<ref name="Sogyusha" />。なお、現代の夏祭には悪疫退散を祈念するところの全く見られない単なる“夏の[[催事]](サマーイベント)”も数多く見られるが、そういったものに季語「祭」および「夏祭」を当てたとしても、間違いとまでは言えない。あるいはまた、依って立つ[[文化]]が日本古来の祭と全く異なる日本国外の祭を対象として季語「祭」を用いることも、これを認めないという考え方は、少なくとも一般的でない。
 
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* 例句:<ruby><rb>[[象潟]]</rb><rt>さきかた</rt></ruby>や <ruby><rb>[[料理]]</rb><rt>れうり</rt></ruby>何食ふ <ruby><rb>神'''祭'''</rb><rt>かみまつり</rt></ruby> ─ [[河合曾良]] 『[[おくのほそ道]](奥の細道)』(1702年〈元禄15年〉刊)<ref name="Kigosai" />
 
* 例句:<ruby><rb>酔</rb><rt>よ</rt></ruby>ひ<ruby><rb>臥</rb><rt>ふ</rt></ruby>して <ruby><rb>一村</rb><rt>ひとむら</rt></ruby>起きぬ '''祭'''かな ─ [[炭太祇]] 『太祇句選後編』(1777年〈安永6年〉刊)<ref name="Kigosai" />
 
* 例句:草の雨 '''祭'''の車 過ぎてのち ─ [[与謝蕪村]](江戸時代中期)<ref>『[[日本大百科全書]]:ニッポニカ』</ref>
 
* 例句:<ruby><rb>万燈</rb><rt>まんどう</rt></ruby>を 消して<ruby><rb>侘</rb><rt>わび</rt></ruby>しき '''祭'''かな ─ [[村上鬼城]] 『鬼城句集』(1917年〈大正6年〉刊)<ref name="Kigosai" />
 
* 例句:<ruby><rb>[[神田川 (東京都)|神田川]]</rb><rt>かんだがは</rt></ruby> '''祭'''の中を ながれけり ─ [[久保田万太郎]]<ref name="Sogyusha" />(1925年〈大正14年〉の作。『草の丈』所収 )
 
}}
 
{{Anchors||夏祭|神輿|渡御|山車|祭太鼓|祭笛|宵宮|宵祭|陰祭|本祭|樽神輿|祭囃子|祭提燈|祭衣|祭舟}}「祭」を親季語とする子季語<ref group="*">ある主要な季語について別表現と位置付けされる季語を、親子の関係になぞらえて、親季語に対する「子季語」という。「傍題」ともいうが、傍題は本来「季題」の[[対義語]]である。</ref>は多様で数も多い。'''[[夏祭]]'''(なつまつり)、'''[[神輿]]'''(みこし)、'''[[渡御]]'''(とぎょ。意:祭礼の際の、神輿のお出まし。神輿が進むこと)、'''[[山車]]'''(だし)、'''祭太鼓'''(まつりたいこ)、'''祭笛'''(まつりぶえ)、'''宵宮'''(よいみや、よみや。<small>[[歴史的仮名遣]]:よひみや、よみや</small>。意:本祭の前夜に行う祭)、'''宵祭'''(よいまつり。<small>歴史的仮名遣:よひまつり</small>。意:宵宮と同義)、'''陰祭'''(かげまつり。意:本祭が隔年で行われる場合の、例祭の無い年に行われる簡略な祭)、'''本祭'''(ほんまつり。意:宵祭・陰祭に対して、本式に行う祭。[[例祭]]のこと)、'''[[樽神輿]]'''(たるみこし。意:[[神酒]]の空き[[樽]]を神輿に仕立てたもの)、'''[[祭囃子]]'''(まつりばやし)、'''祭提燈'''(まつりじょうちん)、'''祭衣'''(まつりごろも。意:祭りの[[装束]])、'''祭舟'''(まつりぶね。意:祭りで使う[[舟]])。<ref name="Kigosai" />
 
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* 例句:[[今日|けふ]]来たる [[サーカス]]の[[銅鑼]] '''夏祭''' ─ [[岸風三楼]] 『往来』(1949年〈昭和24年〉刊)
 
* 例句:ひとの渦 おほきな'''神輿''' のせゆける ─ [[高田正子]] 『玩具』<ref name="Kigosai" />
 
* 例句:'''山車'''通りすぎたるあとの人通り ─ [[清崎敏郎]] <ref name="Sogyusha" />
 
* 例句:<ruby><rb>一合</rb><rt>いちがふ</rt></ruby>の米<ruby><rb>磨</rb><rt>と</rt></ruby>ぐ'''祭太鼓'''かな ─ 片山依子 <ref name="Sogyusha" />
 
* 例句:[[魂|たましひ]]の <ruby><rb>音色</rb><rt>ねいろ</rt></ruby>に<ruby><rb>出</rb><rt>い</rt></ruby>づる '''祭笛''' ─ [[栗生純夫]] 『科野路』(1955年〈昭和30年〉刊)
 
* 例句:序の調べ静かに'''祭囃子'''かな ─ 浅賀魚水 <ref name="Sogyusha" />
 
}}
 
関連季語として'''[[春祭]]'''(はるまつり)と'''[[秋祭]]'''(あきまつり)が考えられるものの、[[歳時記]]には関連季語として記載されていない。なお、[[冬祭]](ふゆまつり)は季語になっていない<ref name="JK-祭">{{Cite web |author= |date=2001-07-16 |url=http://japanknowledge.com/articles/kkotoba/04.html |title=祭 - 季節のことば |work=ジャパンナレッジ |publisher=株式会社[[ネットアドバンス]] |accessdate=2018-02-15}}</ref>。
 
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* 例句:<ruby><rb>山</rb><rt>やま</rt></ruby><ruby><rb>下</rb><rt>お</rt></ruby>りて [[もんぺ]]<ruby><rb>鮮</rb><rt>すくな</rt></ruby>し '''春祭''' ─ [[石田波郷]]
 
* 例句:石段の はじめは地べた '''秋祭''' ─ [[三橋敏雄]]
 
}}
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 注釈 ===
 
{{Reflist|group=*}}
 
=== 出典 ===
 
{{Reflist|2}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commons|Category:Festivals}}
 
{{Commons|Category:Festivals of Japan|日本の祭}}
 
{{Multimedia|日本の祭りの画像}}
 
* [[例祭]]
 
* [[神事]]
 
* [[儀式]]
 
* [[年中行事]]
 
* [[家相]]
 
* [[縁日]]
 
* [[フェスティバル]]
 
* [[イベント]]
 
* 宗教別
 
** [[:Category:民間信仰]]、[[節分]]、[[節句]]
 
** [[宮中祭祀]]、[[令制祭祀]]
 
** [[:Category:仏教行事]]、[[法要]]
 
** [[:Category:ユダヤ教の年中行事]]
 
** [[:Category:キリスト教圏の年中行事]]
 
** [[:Category:イスラームの年中行事]]
 
** [[:Category:ヒンドゥー教の年中行事]]
 
* 目的別
 
** [[新年祭]]
 
** [[祈年祭]]
 
** [[収穫祭]]
 
** [[大漁祭]]
 
** [[厄祓い]]
 
** [[祈願祭]]
 
** [[地鎮祭]]
 
** [[慰霊祭]]
 
** [[謝肉祭]]
 
** [[産業祭]]
 
** [[運動会|体育祭]]
 
** [[文化祭]]
 
* 季節
 
** [[春祭り]] ─ [[夏祭り]] ─ [[秋祭り]] ─ [[冬祭り]]
 
* 出し物、芸能など
 
** [[和太鼓]]
 
** [[神輿]]
 
** [[山車]]、[[だんじり]]、[[ねぶた]]、[[山笠]]
 
** [[フロート車]]
 
** [[祭囃子]]
 
** [[盆踊り]]
 
** [[獅子舞]]
 
** [[松囃子]]
 
** [[奇祭]]
 
** [[火祭り]]
 
** [[裸祭り]]
 
** [[パレード]]、[[時代行列]]
 
** [[イルミネーション]]
 
** [[花火]]
 
** [[屋台]]
 
** [[夜店]]
 
** [[テキ屋]]
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://www4.ocn.ne.jp/~naga1019/maturi4.htm 日本の祭(地域別に分類されている)]
 
* [http://www.nippon-matsuri.net/ 日本の祭りネットワーク] - 祭りカレンダーなど
 
* [http://www.dydo-matsuri.com/ 日本の祭り] - 275の祭りを紹介
 
  
 
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2018/10/18/ (木) 23:12時点における版


(まつり)

1 神仏・祖先をまつること。また、その儀式。特定の日を選んで、身を清め、供物をささげて祈願・感謝・慰霊などを行う。祭祀(さいし)。祭礼。俳諧では特に夏祭をさす。《季 夏》

2 特に、京都賀茂神社の葵(あおい)祭。

3 記念・祝賀・商売・宣伝などのために行うもよおしもの。「港―」「着物―」

4 江戸の日枝(ひえ)山王神社と神田明神の二大祭りのこと。

5 男女の性交。御祭(おまつ)り

6 (比喩的に)ブログなどで、特定の個人・企業などが社会的に問題がある言動をしているのが他のユーザーに発見され、広く知れ渡ること。インターネット内の騒動にとどまらず、職場や学校・警察・マスコミなどへの匿名の通報に至るケースもある。炎上。




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