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'''現在'''(げんざい、まれに見在の表記も<ref>{{Cite book|和書
 
'''現在'''(げんざい、まれに見在の表記も<ref>{{Cite book|和書
 
|author = [[藤堂明保]]ほか編
 
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}}</ref>)は、[[過去]]や[[未来]]と[[対]]になる[[概念]]を言う。この用法で使うときには「'''今'''」という語に置き換えることができる場合も多い<ref>「その場所に見えて、確かに存在する」ことから転じて「今」の用法で使われるようになったのである。例えば[[メインページ]]の、「'''現在'''、[[ウィキペディア日本語版]]には約 [[Special:Statistics|{{NUMBEROFARTICLES}}]] 本の[[Help:記事とは何か|記事]]があります」という文章は、「今」に置き換えても意味が通じる。</ref>。
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}}</ref>
 
 
また、広義では近い過去(最近)や近未来も含んだ幅のある[[時間]]を指す。
 
 
 
== 概要 ==
 
[[ファイル:湘南台駅地下案内図.jpg|240px|thumb|現在位置の表記が見られる案内図]]
 
[[副詞]]的、あるいは[[動詞]]としての用法もある。副詞としては「紛れもなく」などといった意味合いを持ち<ref>{{Cite book|和書
 
|author = [[松村明]]編
 
|editor =
 
|title = [[大辞林]]
 
|edition = 第2版
 
|year = 1995
 
|publisher = [[三省堂]]
 
|isbn = 4-385-13900-8
 
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}}</ref>、動詞としては、[[自動詞]]で[[サ行変格活用]]に位置づけられる。日時を表す語の下に添えて「5月6日現在の人口」や「日本標準時刻午前7時8分現在」などと表記することもある。変化していく情報がいつの時点のものかを明確に示すために、会計、集計、経歴や[[歴史]]的記述と表現の際などに広く用いられる<ref>{{Cite book|和書
 
|author = [[新村出]]編
 
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|title = [[広辞苑]]
 
|edition = 第6版
 
|year = 2008
 
|publisher = [[岩波書店]]
 
|isbn = 978-4-00-080121-8
 
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}}</ref>。
 
 
 
[[仏教]]用語としての用法では、[[三世]]のひとつである[[現世]]と同義で、「生を受けているこの世界」を指す。
 
 
 
[[言語学]]の用語では、時制のひとつに'''[[現在形]]'''が存在する。{{Main|時制}}
 
 
 
また、[[修辞技法]]のひとつに'''現在法'''がある。臨場感の演出のために、過去や未来の事象を目の当たりにしているかのように表現する技法である。
 
 
 
人や物が現在の段階で存在している地点を表す語に'''現在地'''(もしくは'''現在位置''')がある。案内図などでもしばしば目にする用語である。
 
 
 
[[哲学]]においても、現在は過去、未来とともに[[時間]]の3区分の一つとされる。しかし、時間意識の固有な[[構造]]のため、過去も未来も現在の[[意識]]において現れる。これにより、現在は過去や未来より[[超越]]性ないしは[[優位性]]を示すほか、意識そのものに本質的な現在と意識される現在に[[区別]]することができる。このうち後者は、同列の過去や未来と区別して考えると、両側に無限に[[延長]]して存在するそれらの点的な[[限界]]と捉えることができるが、それらとは別の意味で存在しないと捉えることもできるため、「時間は存在しない」という[[パラドックス]]も生じる。しかしその一方で、前者は点的な存在ではなく、初めから[[時間的地平]]の中にでており、なおかつ追憶や予想としての過去や未来を[[主題]]として把握でき、さらに自身において直接的に[[把持]]している。更に意識される現在も現在性から完全に[[分離]]されることもなく、意識の関心に応じて延長することができるため、このようなパラドックスは生じることはない<ref>{{Cite book|和書
 
|author =
 
|title = 哲学事典
 
|edition = 改訂新版
 
|year = 1971
 
|publisher = [[平凡社]]
 
|isbn = 978-4-582-10001-3
 
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}}</ref>。なお、現在は[[実存哲学]]において特に重視され、それらで強調される[[瞬間思想]]は、そこから生じた物である。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
<!-- == 参考文献 == {{Cite book}}、{{Cite journal}} -->
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Wiktionary}}
 
<!-- {{Commonscat|Present}} -->
 
* [[過去]] / [[未来]]
 
* [[時空の哲学]]
 
* [[現在価値]]([[経済学]]の用語)
 
* [[能#職掌|現在能]](能の用語)
 
* [[現在時制]](現在形)
 
* [[時刻]]
 
* [[瞬間]]
 
  
<!-- == 外部リンク == {{Cite web}} -->
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時は基本的に過去,現在,未来の3つに区分される。しかし,現在は,ほかの2つに比べると意識と実践に関して著しい優越性をもつ。意識において過去や未来が,いずれも「について」意識され,しかも,いまの意識によって意識されるものであるのに対し,現在は,それと同時に意識するものとしてありうる唯一の時である。他方,人間の行為の面からみると,現在は人間が自由に行為することを許された唯一の時である。この点から,過去は必然性に,現在は自由に,未来は可能性に関係づけられることがある。現在のこの2つの優位性は,早くから注目されていて,その永遠化の試みは,古来,宗教哲学において絶えず行われてきた。
  
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*[[カイロス]]
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*[[瞬間]]
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{{Time topics}}
 
{{Time topics}}
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{{テンプレート:20180815sk}}
 
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[[Category:哲学の主題]]
 
[[Category:哲学の主題]]
 
[[Category:時間]]
 
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[[fr:Instant]]
 

2018/10/8/ (月) 23:11時点における最新版

現在(げんざい、まれに見在の表記も[1]

時は基本的に過去,現在,未来の3つに区分される。しかし,現在は,ほかの2つに比べると意識と実践に関して著しい優越性をもつ。意識において過去や未来が,いずれも「について」意識され,しかも,いまの意識によって意識されるものであるのに対し,現在は,それと同時に意識するものとしてありうる唯一の時である。他方,人間の行為の面からみると,現在は人間が自由に行為することを許された唯一の時である。この点から,過去は必然性に,現在は自由に,未来は可能性に関係づけられることがある。現在のこの2つの優位性は,早くから注目されていて,その永遠化の試みは,古来,宗教哲学において絶えず行われてきた。




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  1. 藤堂明保ほか編 『漢字源』 学研教育出版、2011年、改訂第5版。ISBN 978-4-05-30101-3。