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'''準学士'''(じゅんがくし、[[英語|英]]:Foundation degree)とは、[[高等教育]]第一課程(first cycle)を受けた段階の[[ディプロマ]]である。
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'''準学士'''(じゅんがくし、[[英語|英]]:Foundation degree)
  
日本では[[高等専門学校]]を卒業した者が称することができる[[学術称号]]([[学位]]に準ずる「[[学術称号|称号]]」)のことである。
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短期大学、および高等専門学校卒業者に与えられる称号。四年制大学卒業者には学士の学位が与えられているが、短大・高専にはとくになかった。アメリカではコミュニティ・カレッジの卒業生は同等の称号を得る。日本の短大卒者が留学する場合、その資格が問われたり、外国からの留学生も就職の際に必要とするなど教育の国際化をきっかけとして、1991年(平成3)2月、当時の文部省大学審議会が導入を提言。同年7月施行の改正学校教育法でこれを定めた。
  
== 日本 ==
 
{{日本の学位}}
 
準学士は[[1991年]]([[平成]]3年)、[[学校教育法]]の改正により同法第70条の8に規定された称号である。それまで卒業を証明する学位が与えられなかった[[短期大学]]及び[[高等専門学校]]の卒業生に対してその教育修了を証明する概念として創設された。基本的には学位と同等に扱われるが、厳密には学位に準ずる称号であって学位そのものではない。
 
 
その後、学校教育法のさらなる改正により[[2005年]][[10月1日]]以降に短期大学を卒業した者には新たに創設された学位である[[短期大学士]]が授与されることとなったため、準学士号は高等専門学校においてのみ授与される称号となった。また、学校教育法の一部を改正する法律(平成17年法律第83号)附則第3条の経過措置規定により、当該制度改正前に短期大学が授与した準学士の称号は短期大学士の学位とみなされることとされたが、制度改正前に高等専門学校の卒業生に与えられた準学士の称号については従前の通り準学士のままとされた。
 
 
{| class="wikitable" style="font-size:small"
 
|+日本の学位・称号等の分類
 
! 分類
 
! 大区分
 
! 小区分
 
! 授与を行う標準的な課程
 
|-
 
|rowspan="7" | 学位
 
| [[博士]]
 
| 規定なし
 
| [[大学院]]の博士課程<br />(前期2年の博士課程を除く)
 
|-
 
|[[修士]]
 
| 規定なし
 
| 大学院の修士課程<br />(前期2年の博士課程を含む)
 
|-
 
| rowspan="3" | [[専門職学位]]
 
| [[法務博士(専門職)]]<ref name="kisoku5no2">学位規則(昭和28年文部省令第9号) 第5条の2</ref>
 
| [[法科大学院]]
 
|-
 
| [[教職修士(専門職)]]<ref name="kisoku5no2" />
 
| [[教職大学院]]
 
|-
 
| [[修士(専門職)]]<ref name="kisoku5no2" />
 
| [[専門職大学院]]<br />(法科・教職大学院を除く)
 
|-
 
| [[学士]]
 
| 規定なし
 
| [[大学]]
 
|-
 
|[[短期大学士]]
 
| 規定なし
 
| [[短期大学]]
 
|-
 
| rowspan="3" | 称号
 
| '''準学士'''
 
| 規定なし
 
| [[高等専門学校]]
 
|-
 
| [[高度専門士]]
 
| 規定なし
 
| 特定の[[専修学校]]の専門課程<br />(主に4年制以上)
 
|-
 
| [[専門士]]
 
| 規定なし
 
| 特定の[[専修学校]]の専門課程<br />(主に2〜3年制)
 
|}
 
 
=== 意義 ===
 
[[高等専門学校]]では準学士の称号、[[専門学校]]では[[専門士]]の称号を付与してきた。
 
 
準学士は高等専門学校卒業者の社会的評価に、([[大学]]・[[大学院]]卒業者の[[学士]]・[[修士]]・[[博士]]などのような)付加を与える意味でその創設が求められ、[[教員免許]]において二種免許取得の要件に準学士の称号取得が課せられたことで一定の意義が定着した。また、これまで[[大学]][[学部]]の3年生に準学士入学と称して編入学できる制度も確立されてきたが、最近では短期大学卒業者、高等専門学校卒業者にも併設される[[専攻科]]を修了して[[学士]]の[[学位]]を取得することで、大学を経ることなく[[大学院]][[博士]]前期課程(もしくは修士課程)並びに[[専門職大学院]][[専門職学位]]課程に志願できる制度が定着し、準学士は高等専門学校卒業者の可能性を大きく広げる役割を果たしている。
 
 
[[学位]]が国際的な概念であるのに対して称号は日本国内でのみ通用するものに過ぎないという問題点も存在し、この解消を求めた短期大学に対して政府は新たな学位として[[短期大学士]]を創設した。これにより短期大学では卒業者に[[短期大学士]]の学位を与える様になり、準学士の称号は高等専門学校特有のものとなった。短期大学のみに新設学位の授与が認められた背景には、もともと短期大学が2年制の大学として総合的な教育を志向しているのに対して、高等専門学校が技術教育に要点を置いているという違いが存在する。
 
 
とはいえ、両者に今のところ大きな社会的価値の違いはなく、就職などの場面で大きな差を付ける要因にはなっていない。なお、高等専門学校卒業後、準学士の称号を取得している者は、称号取得後、関連業務経験2年で[[専修学校教員資格|専修学校高等課程教員資格]]、4年で専門課程教員資格の要件を満たすとされる<ref>文部科学省令「専修学校設置基準」第18条の2及び第19条の3。</ref>。
 
 
=== その他 ===
 
大学学部に2年以上在籍し、62単位以上修得した学生は短期大学や高等専門学校卒業者と同様に大学3年時編入学資格を得るが、この要件を満たして中退した学生に対しては、学校教育関連法の制約から、大学や[[大学改革支援・学位授与機構|学位認証機関]]が準学士の称号を贈ることはできない。
 
 
== イギリス ==
 
[[イギリス]]におけるFoundation degreeは、{{仮リンク|資格単位フレームワーク|en|Qualifications and Credit Framework}}(QCF)レベル5とされる<ref>http://www.qaa.ac.uk/Publications/InformationAndGuidance/Documents/FHEQ08.pdf</ref>、これらは欧州においてAssociate degreesと等価であるとみなされている。
 
 
{{資格単位フレームワーク}}
 
 
== フランス ==
 
[[フランス]]においては'''大学一般教育免状'''(Diplôme d'études universitaires générales, '''DEUG''', 英: General Academic Studies Degree)が存在し、国家が発行する[[高等教育]]レベルの[[ディプロマ]]である。[[バカロレア (フランス)|バカロレア]]取得後、2年間の高等教育を受けた段階(Bac+2)とされる。
 
 
しかし2002年の制度改定により、DEUGの新規取得は停止され、バカロレアの次の段階は3年課程のリサンス(Licence, Bac+3, [[学士]]レベル)となった。
 
 
''' DEUG一覧 '''
 
*Le DEUG Sciences et technologies dont le programme est fixé par arrêté
 
*Le DEUG Arts
 
*Le DEUG Théologie
 
*Le DEUG Sciences humaines et sociales
 
*Le DEUG Lettres et langues
 
*Le DEUG Droit
 
*Le DEUG administration économique et sociale
 
*Le DEUG économie et gestion
 
*Le DEUG sciences et techniques des activités physiques et sportives
 
 
{{フランス資格フレームワーク}}
 
 
== 香港 ==
 
{{Main|副学士 (香港)}}
 
 
==  ニュージーランド ==
 
ニュージーランドの準学士号は、New Zealand Qualifications Framework (NZQF) レベル5とされる<ref>http://www.nzqa.govt.nz/studying-in-new-zealand/understand-nz-quals/</ref>、1~2年間の職業専門コースで、修了後に総合大学の学士課程に入学することが可能。サーティフィケートという、NZQF レベル4の6か月間~ 1年間の初級レベルのコースは準学士号の入学条件として利用できる。
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
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* [[得業士]] - [[名誉学士]] - [[市民学士]]
 
* [[得業士]] - [[名誉学士]] - [[市民学士]]
  
{{Education-stub}}
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{{テンプレート:20180815sk}}
  
 
{{DEFAULTSORT:しゆんかくし}}
 
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2018/10/28/ (日) 19:51時点における最新版

準学士(じゅんがくし、:Foundation degree)

短期大学、および高等専門学校卒業者に与えられる称号。四年制大学卒業者には学士の学位が与えられているが、短大・高専にはとくになかった。アメリカではコミュニティ・カレッジの卒業生は同等の称号を得る。日本の短大卒者が留学する場合、その資格が問われたり、外国からの留学生も就職の際に必要とするなど教育の国際化をきっかけとして、1991年(平成3)2月、当時の文部省大学審議会が導入を提言。同年7月施行の改正学校教育法でこれを定めた。


関連項目



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