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'''機動隊'''(きどうたい、''Riot Police'')
{{otheruseslist|都道府県警察[[警備部]]に属する機動隊|[[交通部]]所属の交通機動隊|交通機動隊|[[刑事部]]所属の機動捜査隊|機動捜査隊|[[生活安全部]]あるいは[[地域部]]所属の機動警察隊|機動警察隊}}
 
{{Double image stack|right|Riot Police Units of the TMPD parading.jpg|Japanese riot police-2.JPG|280|[[警視庁]]機動隊観閲式で行進する受閲部隊。|街頭で警備活動に当たる警視庁機動隊}}
 
'''機動隊'''(きどうたい、''Riot Police'')は、[[日本の警察]]において、集団的[[警備]]力及び[[機動]]力を有し、警備実施の中核部隊として[[治安]]警備及び[[災害]]警備等に当たる[[警備警察]]の[[執行隊|部隊]]である。基幹となる機動隊は約8,000人体制、これを補完する増援部隊として広域運用される管区機動隊は約4,000人体制として整備されている<ref>{{Cite book|和書|editor=警察庁|year=2015|title=焦点第284号-平成26年回顧と展望-|chapter=縦横に活躍する機動隊員|publisher=|url=https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten284/pdf/01_2-5P.pdf}}</ref>。
 
 
 
== 概要 ==
 
主な任務は治安警備、災害警備、[[雑踏警備]]、[[ボディーガード|警衛警護]]、集団警ら及び各種一斉取締りである<ref>「機動隊の任務と活動の概況」『[https://www.npa.go.jp/hakusyo/h15/html/E6009020.html 平成15年 警察白書]』 警察庁、2003年。</ref>。「治安警備」とは、国の[[治安|公安]]又は利益に係る犯罪及び政治運動に伴う犯罪が発生した場合において、[[部隊|部隊活動]]により犯罪を未然に防止し、又は犯罪が発生した場合の違法状態を収拾する警備実施活動のことであり、「災害警備」とは、[[災害]]が発生した場合に、個人の生命、身体及び財産を保護し、公共の安全と秩序を維持することを目的に行う警察の[[捜索救難|救助活動]]等のことである。
 
 
 
警察用語としての「[[機動]]」とは、「特定の所轄担当区域を持たず、直轄部隊として機動的に活動を行う」ことを意味し、事件の初動捜査を行なう[[機動捜査隊]]や広域的に交通事案に対処する[[交通機動隊]]は機動隊と同様の意味で「機動」を名称に冠しているが、機動隊とは任務が異なっている。。
 
 
 
== 沿革 ==
 
[[File:SpecialForces TMPD (1938).png|thumb|right|250px|[[特別警備隊 (警視庁)|特別警備隊]]([[1938年]](昭和13年))]]
 
 
 
=== 組織変遷 ===
 
; [[1933年]]([[昭和]]8年)10月1日
 
: [[警視庁 (内務省)|警視庁]]に'''[[特別警備隊 (警視庁)|特別警備隊]]'''が創設される。[[桜田門事件]]、[[血盟団事件]]、[[五・一五事件]]など、不穏な社会情勢に対処するために創設され、通称「昭和の[[新選組]]」と呼ばれていた。この部隊が機動隊の直接的なルーツである。
 
; [[1936年]](昭和11年)2月26日
 
: [[二・二六事件]]が発生するが、[[陸軍大尉]][[野中四郎]]の指揮する[[大日本帝国陸軍|陸軍]]反乱部隊の襲撃により、特別警備隊は武装解除されたため、出動することはできなかった。
 
; [[1944年]](昭和19年)4月
 
: 全国の[[府県警察部]]に'''[[警備隊 (府県警察部)|警備隊]]'''が設けられる。[[太平洋戦争|戦時中]]であったため、[[日本本土空襲|空襲]]等の非常事態時における治安確保・救援等の緊急活動を主要な任務としていた。
 
; [[1946年]](昭和21年)1月16日
 
: [[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]から[[日本軍|軍]]及び[[準軍事組織]]の解体命令が出され、これを受け警備隊が廃止される。
 
; 1946年(昭和21年)1月24日
 
: 警視庁警務部に'''防護課'''(200名規模)が設けられる。[[デモ活動|デモ隊]]から警察施設を防護するために創設された。
 
; [[1948年]](昭和23年)5月25日
 
: 防護隊の規模が拡大され、[[警視庁 (旧警察法)|警視庁]]警備交通部に'''[[警視庁予備隊]]'''が創設される。この部隊が機動隊の前身である。(なお、[[1950年]]には[[警察予備隊]]が創設されている。警察予備隊は警視庁予備隊と名称が類似しているが、後に[[保安隊]]を経て[[陸上自衛隊]]に改編される組織である。)
 
; [[1951年]](昭和26年)9月16日
 
: 警備交通部が[[交通部]]及び警邏部に分割されたため警邏部の所管とし、さらに予備隊を廃止して第一方面~第七方面予備隊に再編する。
 
; [[1952年]](昭和27年)4月
 
: 警視庁の各方面予備隊を警備第一部に移管する。
 
; 1952年(昭和27年)7月
 
: [[国家地方警察]]本部が機動隊設置を指示する。
 
; 1952年(昭和27年)10月
 
: 警視庁の各方面予備隊を廃止して、警視庁予備隊に再編成する。
 
; 1952年(昭和27年)
 
: 警視庁予備隊に特科部隊(私服、装甲、放水、特務各中隊)を増設する。
 
; [[1954年]](昭和29年)7月27日
 
: [[警察庁]]が「機動隊設置運用基準要綱」を制定。全国の[[都道府県警察]]で機動隊の設置が始まる。
 
; [[1957年]](昭和32年)4月1日
 
: 警視庁予備隊が'''警視庁機動隊'''に改称される。
 
; [[1962年]](昭和37年)10月13日
 
: 警察庁が「機動隊設置運用基準要綱」を改正。同年、全ての都道府県警察が機動隊を設置する。
 
; [[1963年]](昭和38年)11月14日
 
: '''警備実施要則'''(昭和38年国家公安委員会規則第3号)が制定される。
 
; [[1970年]](昭和45年)4月22日
 
: [[国家公安委員会]]が「管区機動隊の編成等に関する規則」を制定し、[[#管区機動隊|管区機動隊]]が発足する。
 
 
 
=== 主な対応事件等 ===
 
[[File:Kamagasaki Riot20080614 1836.JPG|thumb|right|250px|[[第24次西成暴動]]で出動した[[大阪府警察]]機動隊]]
 
* [[1940年代]]
 
** [[東宝争議]]([[1948年]](昭和23年)[[8月19日]]):[[東宝]]で発生した[[労働争議]]に対処するため、[[警視庁予備隊]](機動隊の前身)が初めて出動した。
 
 
 
* [[1950年代]]
 
** [[血のメーデー事件]]([[1952年]](昭和27年)[[5月1日]]):[[皇居外苑|皇居前広場]]で発生した大規模な暴動に対処するため、警視庁予備隊が出動した。
 
** [[平和台事件]](1952年(昭和27年)[[7月16日]]):[[福岡県]][[福岡市]]の[[平和台野球場]]において、[[日本プロ野球|プロ野球]][[パシフィック・リーグ]]公式戦、[[埼玉西武ライオンズ|西鉄ライオンズ]]対[[千葉ロッテマリーンズ|毎日オリオンズ]]の試合が、毎日の露骨な遅延行為によって[[ノーゲーム]]となったことに不満を持った西鉄ファンが暴徒化した事態に対処するため、[[福岡県警察]]及び隣県の機動隊員約300名が暴徒の鎮圧と選手及び球団関係者の救助、護衛に投入された。
 
** [[二重橋事件]]([[1954年]](昭和29年)[[1月2日]]):[[皇居]]一般参賀の警備のために警視庁予備隊が出動したが、[[二重橋]]において参賀者の[[将棋倒し]]が発生し、16名が死亡した。この事件は[[雑踏警備]]を重視するきっかけとなった。
 
** [[伊勢湾台風]]([[1959年]](昭和34年)[[9月26日]]):[[警視庁]]機動隊が応援派遣された。
 
** [[安保闘争|60年安保闘争]]
 
 
 
* [[1960年代]]
 
** [[安保闘争|70年安保闘争]]
 
** [[羽田事件]]([[1967年]](昭和42年)10月-11月):[[日本の新左翼|新左翼]]による[[佐藤栄作]]首相ベトナム訪問阻止暴動に対処するため、警視庁機動隊が出動した。[[投石]]により多数の隊員が負傷し、[[盾|大盾]]が装備されるきっかけとなった。
 
** [[佐世保エンタープライズ寄港阻止闘争]]([[1968年]](昭和43年)[[1月15日|1月15]]-[[1月21日|21日]]):[[アメリカ海軍]]の[[原子力空母]][[エンタープライズ (CVN-65)|エンタープライズ]]の寄港に反対する新左翼暴動に対処するため、[[福岡県警察]]、[[熊本県警察]]、[[佐賀県警察]]、[[長崎県警察]]の機動隊が出動した。
 
** [[日大紛争]](1968年(昭和43年)):[[日本大学]]で発生した[[大学闘争|大学紛争]]において、警視庁機動隊員1名が[[殉職]]した。
 
** [[新宿騒乱]](1968年(昭和43年)[[10月21日]]):[[東京都]][[新宿区]]で発生した新左翼暴動に対処するため、警視庁機動隊が出動した。
 
** [[東大安田講堂事件]]([[1969年]](昭和44年)[[1月16日|1月16]]-[[1月19日|19日]]):[[加藤一郎 (法学者)|加藤一郎]][[東京大学]]総長代行の要請により、8000名以上の機動隊員が、東京大学[[安田講堂]]を占拠していた[[全学共闘会議]]学生らを排除して、学生ら633名を検挙した。
 
 
 
* [[1970年代]]
 
** [[三島事件]]([[1970年]](昭和45年)[[11月25日]]):[[陸上自衛隊]][[市ヶ谷駐屯地]]に[[人質]]を取って立て篭もった[[楯の会]]会員を警視庁機動隊が検挙した。
 
** [[コザ暴動]](1970年(昭和45年)[[12月20日]]):[[アメリカ合衆国による沖縄統治|アメリカ統治下の沖縄]][[コザ市]]で発生した[[アメリカ軍]]に対する暴動に対処するため、[[琉球警察]]機動隊が出動した。
 
** [[東峰十字路事件]]([[1971年]](昭和46年)[[9月16日]]):[[成田空港予定地の代執行]]が行われた際に、千葉県へ応援派遣されていた[[神奈川県警察]][[#第二機動隊(方面機動隊・特別機動隊)|特別機動隊]]員3名が殉職した([[成田空港問題]])。
 
** [[沖縄ゼネスト警察官殺害事件|沖縄ゼネスト]](1971年(昭和46年)[[11月10日]]):[[アメリカ合衆国による沖縄統治|アメリカ統治下の沖縄]][[浦添市]]で発生した[[沖縄返還協定]]に反対する[[ゼネラル・ストライキ|ゼネスト]]において、[[琉球警察]]機動隊員1名が殉職した。
 
** [[渋谷暴動事件]](1971年(昭和46年)[[11月14日]]):東京都[[渋谷区]]で発生した[[沖縄返還協定]]批准阻止闘争において、[[関東管区警察局|関東管区]]機動隊新潟中央小隊員1名が殉職した。
 
** [[あさま山荘事件]]([[1972年]](昭和47年)[[2月19日]]):[[長野県]][[軽井沢町]]の山荘に人質を取って立て篭もった[[連合赤軍]]の検挙に際して、派遣されていた警視庁機動隊の、第二機動隊隊長と特科車両隊中隊隊長の幹部二名が[[狙撃]]され[[殉職]]した。
 
** [[上尾事件]]([[1973年]](昭和48年)[[3月13日]]):[[埼玉県]][[上尾市]]の[[日本国有鉄道|国鉄]][[高崎線]][[上尾駅]]において、[[国鉄労働組合]](国労)の展開した[[労働争議#旧日本国有鉄道の順法闘争|順法闘争]]によって[[ダイヤグラム|ダイヤ]]が大きく乱れ、超満員状態の列車が足止めされていた駅構内で乗客が発生させた暴動に対処するため、[[埼玉県警察]]機動隊員約700名が出動した。
 
** [[首都圏国電暴動]]([[1973年]](昭和48年)[[4月24日]]):[[国鉄労働組合]](国労)の展開した[[労働争議#旧日本国有鉄道の順法闘争|順法闘争]]によって[[ダイヤグラム|ダイヤ]]が大幅に乱れ、足止めされた乗客が首都圏各地の駅構内で発生させた同時多発暴動に対処するため、警視庁は機動隊の全力出動を発令した。
 
** [[和泉覚#妙信講学会本部襲撃事件|創価学会本部襲撃事件]]([[1974年]](昭和49年)[[10月4日]]):[[創価学会]]が主体となって、[[日蓮正宗]]総本山[[大石寺]]に建立された[[正本堂 (大石寺)|正本堂]]の位置付けと[[国立戒壇]]に対する考え方の違いをめぐって悪化していた[[創価学会]]と[[冨士大石寺顕正会|妙信講]]の対立から、妙信講青年部員ら70人が東京・[[信濃町 (新宿区)|信濃町]]の創価文化会館を襲撃。創価学会からの要請で機動隊が出動し、妙信講側の1人が負傷、12人が逮捕された。
 
** [[成田空港管制塔占拠事件]]([[1978年]](昭和53年)[[3月26日]]):[[成田国際空港|成田空港]]の[[管制塔]]を占拠した新左翼に対処するため、機動隊員が出動した。
 
 
 
* [[1980年代]]
 
** [[山一抗争]]:[[一和会]]会長宅に突入した[[山口組]]と銃撃戦を行う<ref>{{Cite news|title=「よほどの事が…」山口組、武闘派後藤組長を除籍処分 |newspaper=[[ZAKZAK]]|date=2008-10-15|url=http://www.zakzak.co.jp/top/200810/t2008101510_all.html}}{{リンク切れ|date=2017年10月}}</ref>。
 
** [[10.20成田現地闘争]]([[1985年]](昭和60年)[[10月20日]]):[[千葉県]][[成田市]]の三里塚交差点で、[[極左暴力集団|極左集団]]と警視庁機動隊が衝突。241名を[[公務執行妨害]]等で[[現行犯]]逮捕した。[[成田空港問題|成田空港反対運動]]終期の、大規模な反対派と警察部隊の衝突であった。
 
** [[昭和天皇]][[大喪の礼]]([[1989年]](平成元年)[[2月24日]]):全国から機動隊が警備のために派遣された。
 
 
 
* [[1990年代]]
 
** [[明仁|今上天皇]][[即位の礼]]([[1990年]](平成2年)):全国から機動隊が警備のために派遣された。
 
** [[第22次西成暴動|西成暴動]](1990年(平成2年)[[10月2日|10月2]]-[[10月7日|7日]]):日頃の警察の態度と、抗議時の警察の対応に憤慨した労働者達が[[大阪府警察]]機動隊と衝突。多数の検挙者を出した。
 
** [[阪神・淡路大震災]]([[1995年]](平成7年)[[1月17日]]発生):全国から機動隊が被災者の[[捜索救難|捜索・救助]]などのために派遣された。救助技術や装備の不足により救助活動が難航した体験が、[[広域緊急援助隊]]創設のきっかけとなった。
 
** [[地下鉄サリン事件]](1995年(平成7年)[[3月20日]]):警視庁機動隊が救助活動や除染活動を行った。
 
** [[オウム真理教事件|オウム真理教強制捜査]]の警備(1995年(平成7年)[[3月22日]]):[[山梨県]][[上九一色村]]の、教団施設[[サティアン]]への強制捜査では、[[ガスマスク|防毒マスク]]が用意された。
 
 
 
* [[2000年代]]
 
** [[2002 FIFAワールドカップ|サッカー・ワールドカップ]]警備([[2002年]](平成14年)):[[フーリガン]]の暴動の予防。
 
** [[第24次西成暴動|西成暴動]]([[2008年]](平成20年)[[6月13日|6月13]]-[[6月18日|18日]]):[[西成警察署]]において取調べを受けた労働者が、警察官に暴力を受けたと主張した。西成警察署は否定したが、これが発端となり労働者達と大阪府警察機動隊が衝突。[[放水砲|放水車]]も出動し18名を逮捕したが、警察官も18名が負傷した。
 
 
 
* [[2010年代]]
 
** [[東日本大震災]]([[2011年]](平成23年)[[3月11日]]発生):全国から機動隊が被災者の捜索・救助・交通整理などのために派遣された。
 
** [[2014 FIFAワールドカップ・アジア予選]]後の[[渋谷駅]]前雑踏警備([[2013年]](平成25年)[[6月4日]]):警視庁第九機動隊巡査のユーモアを交えた呼びかけが「[[DJポリス]]」と称賛され、有名になった。雑踏警備の功績としては初めて[[警視総監]]賞が授与された。
 
** [[2015年トルコ総選挙]][[在外投票]]での乱闘([[2015年]](平成27年)[[10月25日]]):在外投票が行われていた駐日本[[トルコ]][[大使館]]前において、[[トルコ人]]とトルコ国籍を持つ[[クルド人]]の間で乱闘が発生。警視庁機動隊が投入され事態の収束に当たり、在外投票終了まで大使館周辺の警備を行った。
 
** [[高江ヘリパッド問題]]([[2016年]](平成28年)[[7月18日]]):[[アメリカ海兵隊]][[北部訓練場]]の[[ヘリパッド]]移設に反対し道路や出入り口を不法に占拠する人々を排除するため、警視庁を初め全国から機動隊が派遣され排除に当たった。
 
 
 
=== 被害 ===
 
[[1989年]]の[[警察白書]]によれば、[[盾|大盾]]導入など装備強化が図られた[[1968年]]以降だけでも、警備実施に伴う警察官の[[殉職]]者は11名、負傷者は[[後遺症]]の残った者も含め、約2万名に上っている。
 
 
 
=== 現状 ===
 
今日では[[警察署]]や[[交番]]からの要請でパトロールや交通立哨に駆り出されることも多くなっている。服装は通常の活動服なので、交番勤務員か機動隊員かは見分けがつかないことが多い。道案内を乞うても対応が出来ない警察官は所轄署員ではなく機動隊からの応援要員である可能性が高いという。ただし、[[制服]]の襟に[[サクラ|桜]]を象った金色の[[バッジ]]をつけ、足は短靴ではなく[[ブーツ]]風の[[安全靴]]を履いている他、地域によっては丸に「機」の文字([[警視庁]]では「二機」「四機」など)の入った[[腕章]]をはめており、また携帯しているトランシーバーが交番勤務者に比べて大きい(「部隊活動系」と呼ばれる特別な物を使用している)ので近寄れば容易に識別できることもある。
 
 
 
また機動隊を、遊撃捜査活動や[[パトロールカー|パトカー]]による機動警察活動等の多角的な運用に使用している都道府県警察が増えている。2003年の[[読売新聞]]特集「治安再生-揺らぐ警察組織」によれば、新人警察官の[[刑事]]志望者が減る中でも、[[捜索救難|災害救助]]や[[繁華街]]の[[雑踏警備]]など様々な現場を体験している機動隊員は、その7割が刑事警察官を希望するようになるという。
 
 
 
[[警察学校]]を卒業して1年から3年程度で機動隊に転勤する例が多いため、現場の[[警察署]]に若手警察官がいなくなってしまうという現象が起きている。特に[[交番]]では、警察学校を出たばかりの、仕事をよく知らない新人と、経験はあるが、体力に問題のある中高年ばかり、という組み合わせが多い。また、せっかく仕事を覚え始めた頃に機動隊に転勤になって現場を数年間離れてしまうことから、機動隊を除隊する頃には仕事を忘れてしまい、また一からやり直し、となってしまう問題もある。
 
 
 
その多忙さから最も昇任の難しい職種とされていたが、[[過激派]]、[[日本の学生運動|学生運動]]等の退潮と共に機動隊員の昇任試験の合格率が跳ね上がったという情報が各所で存在する。これは、昇任直後の若い隊幹部が、重要防護対象警戒など激務の合間に、隊員に“尻を叩いて”勉強させるからである。隊員は、[[全寮制]]のため否応もなく勉強するというのも要因である。しかし、現在は統計上、他の部署と比較して特に合格率が高いということはなく、既に過去の話である。
 
 
 
[[千葉県警察]]では、[[成田空港問題]]を抱える特殊事情から、新規採用されて警察学校を卒業後は全員がまず機動隊に配属されていた時期があった(現在ではこの運用は行われておらず、他県同様に警ら警察官として[[地域部]]に配置され交番勤務となる)。そのため、千葉県警察官の多くが機動隊経験者であり、現在の上級[[幹部]]の年代の者が成田空港闘争の最盛期を経験していることが多い。そのため、他の都道府県警察で見られる機動隊経験が無い故の「機動隊アレルギー」を持つ幹部は、千葉県警察では少ないとされる。
 
 
 
== 編制 ==
 
=== 基本編制 ===
 
==== 機動隊 ====
 
集団警備力によって[[有事]]即応体制を保持する常設の基幹部隊<ref name="H25hakusho-6">[http://www.npa.go.jp/hakusyo/h25/index.html 平成25年 警察白書] 第6章</ref>。各都道府県警察に置かれる。[[警視庁警備部]]では、第1機動隊から第9機動隊及び特科車両隊の計10隊が置かれている。また、[[大阪府警察]]と[[千葉県警察]]に各3隊、[[神奈川県警察]]と[[福岡県警察]]に各2隊、その他の道府県警察には各1隊が編制されている。
 
 
 
各種事案に対応するため、基本訓練を終えた隊員は、各専門部隊の指定隊員として訓練を受け、部隊を編成している。これらの専門部隊は「機能別部隊」<ref name="H25hakusho-6"/>と呼ばれている。
 
* 警視庁機動隊の機能別部隊
 
** [[銃器対策部隊]]
 
** [[銃器対策レンジャー部隊]]
 
** [[爆発物処理班]]
 
** 無人航空機対処部隊(IDT){{refnest|group=注釈|IDT は Interceptor Drone Team の略。}}<ref>
 
[https://archive.is/c8oFb archive.is によるアーカイブ] : [http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/heion/summit.html サミット警備にご協力をお願いします 警視庁]{{リンク切れ|url=http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/heion/summit.html|date=April 2018}}(2016年5月28日時点でページ削除)<br />
 
[https://archive.is/Fk5Rf archive.is によるアーカイブ] : [http://www.yomiuri.co.jp/national/20160213-OYT1T50034.html 「迎撃ドローン」配備…28日の東京マラソンに : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)]{{リンク切れ|url=http://www.yomiuri.co.jp/national/20160213-OYT1T50034.html|date=April 2018}}(2016年5月28日時点でページ削除)</ref>
 
** [[警視庁機動救助隊|機動救助隊(レスキュー110)]]
 
** [[水難救助隊]]
 
** [[山岳救助レンジャー部隊]]
 
** [[機動隊化学防護隊|化学防護隊]]
 
** 機動隊自動二輪部隊(MAP)
 
** 遊撃捜査部隊
 
** 遊撃警ら部隊
 
** [[栄誉礼|儀じょう隊]]
 
 
 
なお、警視庁の[[特殊急襲部隊|特殊部隊(SAT)]]は警備部警備第一課に、大阪府警察のSATもやはり[[警備部]]の[[警備課]]に所属しており、機動隊から独立した組織である。また道県警察のSATは機動隊に所属している。またNBCテロ対応専門部隊も、警視庁では公安部に所属しているが、他の道府県警察では機動隊に編成されている。さらに、[[千葉県警察]]と[[大阪府警察]]の機動隊には、[[スカイマーシャル]]が編成されている。
 
 
 
==== 第二機動隊(方面機動隊・特別機動隊) ====
 
第二機動隊は、常設の「第二機動隊」を保有しない道府県警に置かれる非常勤の予備部隊である。隊員は一般の制服警察官が兼任しており、平常時は[[警察署]]の各部署で通常の警察署員と同様の勤務を行なっている<ref name="H25hakusho-6"/>。また常設の第二機動隊を保有する警視庁や神奈川県警察などでは「特別機動隊」と称される<ref>{{Cite web|url=http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/about_mpd/shokai/katsudo/kidotai/history.html|title=警視庁機動隊の歴史|accessdate=2018/07/07}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.police.pref.kanagawa.jp/notice/txt/e30007.txt|title=神奈川県警察特別機動隊規程|accessdate=2018/07/07}}</ref>。
 
 
 
また警視庁などでは、各[[警視庁#方面本部|方面本部]]が管内の警察署員をもって臨時に編成する方面機動隊の制度もある{{Sfn|佐々|1996|p=47}}。
 
 
 
==== 管区機動隊 ====
 
府県警察[[本部長#警察本部長|本部長]]が、当該府県警察に所属する警察官をもって編成し(警視庁と北海道警察のみ、[[管区警察局|管区]]には参加せず、独立している)、各府県警察に設置されている<ref>[http://www.npa.go.jp/pdc/notification/keibi/keibi/keibi19700422.pdf 管区機動隊の編成等に関する規則の制定について]</ref>。
 
 
 
各府県警察管区機動隊は[[地域部|地域警察]]の「警ら隊」等と兼務とし、「管区機動隊」として活動する場合は府県機動隊を補完する活動を行う。
 
 
 
また各府県警察の管区機動隊の連合編成について[[管区警察局]]長は、管轄区域内における必要な調整を行なうことになっており、管区機動隊各[[大隊]]ごとに1年に1回、[[警察学校#管区警察学校|管区警察学校]]に入校して実施する約1ヶ月間の大隊入校訓練を実施している。特に複数の県の混合で編成される大隊や[[中隊]]がある場合、この管区警察学校入校訓練が貴重な集合訓練の場になっている。
 
 
 
管区機動隊の任務は、治安警備活動及び災害警備活動並びに道府県警察本部長が必要と認めて命ずるその他の警察活動を行なうこと、他の都道府県[[公安委員会]]の援助の要求により派遣され<ref name="H25hakusho-6"/>、当該都道府県公安委員会の管理の下に、当該都道府県警察の管轄区域において警察活動を行なうことである。
 
 
 
管区機動隊の隊員数は全国を通じて約3000名である。管区機動隊のうち、[[関東管区警察局|関東管区]]、[[中部管区警察局|中部管区]]、[[近畿管区警察局|近畿管区]]、[[九州管区警察局|九州管区]]機動隊は[[連隊]]編制、その他の管区機動隊は[[大隊]]編制である。
 
 
 
連隊編制の管区機動隊の連隊長はその管区内の大規模県警の[[警備部]][[参事官]]([[警視正]])や小規模県警の[[部長]]級(警視正)が兼務する。大隊長は規模の大きい県警機動隊の[[管理官]]([[警視]])が兼務することが多い。中隊長は各県警の機動隊隊本部付[[警部]]か本部警備部警備課[[課長補佐]]の警部が兼務する。
 
 
 
隊員については大規模府県警の場合、複数の[[警察署]]に警ら部隊を作り、そこに隊員を所属させる。この場合、警察署の警ら部隊は「集団警ら隊」、「特別警ら隊」、「直轄警ら隊」などと呼ばれる。小規模の県警では[[警察本部]][[地域部]]/[[生活安全部]]に警ら部隊を作り、そこに隊員を所属させる。この組織は「[[機動警察隊]]」と呼称される場合もある。また県機動隊の隷下に管区機動隊部隊を置いている県警もある。
 
 
 
[[栃木県警察]]の場合、機動警察隊のみならず、[[刑事部]][[機動捜査隊]]の隊員も管区機動隊を兼務している<ref>[http://www.pref.tochigi.jp/keisatu/jourei/pdf/e05.pdf 栃木県管区機動隊運用規定]{{リンク切れ|date=April 2018}}参照</ref>。
 
 
 
北海道では、管区機動隊はなく、その代わりに1個大隊編成の北海道警察警備隊が置かれている<ref>[http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/koukai/jyourei/j-keibi/j-keibi/keibi04-01.htm 北海道警察警備隊規程]</ref>。機動隊長は、原則として北海道警察本部警備部警備課指導官(警視)をもって充てることになっている。大隊本部は、北海道警察本部警備部警備課に置かれている。隊員は、管区機動隊と同様、北海道警察本部及び各[[方面本部]]([[函館方面本部|函館]]、[[旭川方面本部|旭川]]、[[北見方面本部|北見]]、[[釧路方面本部|釧路]])に所属している警察官で構成される。
 
 
 
管区機動隊の任期は隊員の場合、2年と定めている府県警が多い。
 
 
 
==== 警察機動隊の編制単位 ====
 
各道府県警察や各隊の運用により、異なることも多いが、概ね機動隊の編成は以下のとおり。
 
# [[連隊]]:連隊長(概ね[[警視正]])及び3個大隊440名強。警視庁機動隊全体のみ10個隊2500余名、また隊長は第一機動隊長が兼任する。
 
# [[大隊]]:大隊長(概ね[[警視]])及び3個中隊148名。警視庁のみ5個隊246名であり、これが第一から第九までの機動隊各隊になる。警視庁以外の各警察本部は多くても第三までしかない。
 
# [[中隊]]:中隊長([[警部]])及び3個小隊の49名。[[人員輸送車]]による移動行動の最大単位。
 
# [[小隊]]:小隊長([[警部補]])及び3個分隊の16名。
 
# [[分隊]]:分隊長([[巡査部長]])及び隊員([[巡査長]]・[[巡査]])4名の合計5名。
 
# ―― [[伝令]]:伝令長(警部補)以下伝令。小隊レベルまでの各隊長に随従。
 
中隊以上(本部によっては小隊も含まれる)の各隊長は房付きの指揮棒で隷下各隊の行動を指揮する。房の色は黒が小隊長、水色が中隊長、黄色が大隊長で、これで指揮命令系統が一目瞭然となる。
 
 
 
=== 機動隊に類似する部隊 ===
 
; [[千葉県警察成田国際空港警備隊]]
 
: [[1978年]](昭和53年)、新東京国際空港警備隊として発足。千葉県警察本部警備部に設置され、[[成田国際空港]]の警備にあたる。千葉県の警察官の他、全国都道府県警察や[[皇宮警察本部]]からの[[出向]]者によって編制される。[[連隊]]編成。隊員数は約1500名。
 
: 警備部[[参事官]]が兼務する空港警備隊長(警視正)指揮の下、総務室、警備室、6個の空港機動隊(大隊編成、隊長は警視)によって編制されている。爆発物処理班、銃器対策部隊、レンジャー部隊、NBCテロ対策部隊、機動救助隊、儀じょう隊などが置かれている。
 
; [[総理大臣官邸警備隊|警視庁総理大臣官邸警備隊]]
 
: [[2002年]](平成14年)4月1日発足。警視庁警備部警護課の附置機関で、[[総理大臣官邸]]の警備にあたる。隊員数は約100名。本部隊の発足以前は首相官邸の警備は所轄の警視庁[[麹町警察署]]が行っていたが、警備力の不足が指摘されたため、本部隊が創設された。隊長(警視)以下3個中隊編成。実態は警視庁機動隊の一部(特科車両隊を除く9つの各大隊が持ち回りで担当中隊を出している)。[[短機関銃|機関拳銃]]や化学防護装備等を保有する。
 
; [[特別警備隊 (皇宮警察)|皇宮警察特別警備隊]](特備隊)
 
: [[皇宮警察本部]]の[[皇居|坂下]]、[[吹上御苑|吹上]]、[[赤坂御用地|赤坂]]の各護衛署に勤務する[[皇宮護衛官]]で編成される機動隊。1個中隊(3個小隊)から成り、隊員は50名。隊長は皇宮警部で小隊長は皇宮警部補である。
 
: 皇宮警察本部警備部警備第二課に設置され、皇居内の警衛および特別警備隊内に[[儀仗隊]]を置き儀衛も実施している。外国[[大使]]・[[公使]]の儀衛の他、[[皇族]]の葬儀の際には正装して出棺の列の護衛を実施する。
 
: 通常業務と警備隊業務を兼務し、特別警備隊に入隊すると[[警視庁]]第一機動隊で警備実施訓練を受ける。[[短機関銃|機関拳銃]]も装備している。
 
; [[特別警備隊 (海上保安庁)|海上保安庁特別警備隊]](特警隊)
 
: [[海上保安庁]]が全国の主要海上保安部の[[警備実施等強化巡視船]]に配置している部隊。各都道府県警察の機動隊とも合同訓練を行なっている。所属管区に関係なく全国的に活動。海上[[テロリズム|テロ]]などの重大事案が発生した際は、[[特殊警備隊|特殊警備隊(SST)]]が到着するまでの間、初動措置を実施する。
 
: 特別警備隊は、[[港湾]]施設の警備や、海上[[デモ活動]]の規制等を主要な任務としている。どこかの港で大規模な海上デモが予定されている際は、全国の警備実施強化巡視船を集結させる。そして、特別警備隊が当該地区の小型[[巡視艇]](PC型やCL型と呼ばれている)に乗り換えて、デモなどに対する警備実施を行なう。
 
: 1隻の警備実施強化巡視船につき、特別警備隊2個小隊が編成されている。
 
 
 
=== 過去に存在した機動隊 ===
 
; [[琉球警察]]機動隊
 
[[File:Koza Riot 1.jpg|thumb|250px|琉球警察機動隊員の装備]]
 
: [[沖縄返還|本土復帰]]前の[[琉球政府|沖縄]]でも、[[琉球警察]]本部に機動隊が設置されており、[[コザ暴動]]等の集団的事件の[[暴動鎮圧|鎮圧]]や、[[本土復帰#沖縄県|本土復帰運動]]等の大衆運動の警備等に際して出動している。装備に関しては、日本政府の援助により本土の警察から輸入する等していたためもあって、遅くとも[[1960年代]]後期頃には本土の警察機動隊とほぼ同じ装備となっていたが、残されている写真等によると、[[警棒]]は本土の警察より長いものを使用していた模様である。[[:Category:アメリカ施政権下の沖縄の事件|1960年代以前の事件]]では[[カービン銃]]を装備して出動した例もある。本土復帰後は、[[沖縄県警察]]本部機動隊となった。
 
 
 
; [[鉄道公安#鉄道公安機動隊|鉄道公安機動隊]]
 
: 旧[[日本国有鉄道]](国鉄)が設置した一種の警察組織である[[鉄道公安]]においても、警察の機動隊に相当する集団的警備組織として、[[鉄道公安#鉄道公安機動隊|鉄道公安機動隊]]が全国で5隊([[東京都|東京]]・[[大阪市|大阪]]・[[札幌市|札幌]]・[[新潟市|新潟]]・[[門司区|門司]])編成・配備されており、[[労働争議|争議行為]]や輸送妨害等に対する警備の他、お盆や年末等の多客時の[[鉄道駅|駅]]業務への応援、事故・災害時の救援活動等を任務としていた。当時の写真によるとヘルメット・出動服等に関しては当時の警察機動隊に類似するものを装備していたが、盾を使用している写真は見られない。[[国鉄分割民営化|国鉄の分割民営化]]に際し、鉄道公安の任務は各都道府県警察の[[鉄道警察隊]]に承継されたものの、鉄道公安機動隊に相当する鉄道警察隊独自の機動隊は組織されていない。
 
 
 
== 装備 ==
 
=== 個人装備 ===
 
; 正装
 
: 機動隊員も正装は一般の[[日本の警察官|警察官]]と同様に[[制服]]を着用し、機動隊員[[記章|章]]を着装する。機動隊員章は[[バッジ]]型や[[腕章]]型など、[[警察本部]]ごとに仕様が異なる。靴は革靴ではなく主に出動靴([[安全靴]]構造の[[ブーツ]])を使用する。
 
 
 
機動隊員として特徴的な装備は次の通りである。
 
 
 
; 出動服
 
: 別名は'''乱闘服'''。[[紺色]]で綿製のものと防水難燃加工された綿ポリエステル混紡のものがある。[[安保闘争]]や[[大学闘争|大学紛争]]に[[火炎瓶]]が登場する[[1960年代]]以前は防水加工のみがされた化学繊維であったため、隊員が重度の[[火傷]]を負うというケースが頻発し、難燃加工が施された。通常任務ではコストが低く手入れの容易な綿ポリ混紡、火炎瓶等の脅威があるデモ警備では綿製を着ることが多い。通常は上衣を下衣の上に出して使用するが、[[ボディアーマー|防弾ベスト]]などを装着する際は上衣を下衣に入れる。そのため、上衣の下半分には[[ポケット]]が付いていない。左上腕部に[[旭日章 (警察章)|旭日章]]の[[ワッペン]]([[西陣織]]で出来ている)が縫いつけてあることから、通称「ワッペン服」とも呼ばれる{{refnest|group=注釈|現行制服と異なり、改定前(1994年以前)の制服にはワッペンが付いていなかったため。}}。[[階級章]]は右胸に付く([[巡査]]から[[警部補]]までは小さい[[サクラ|桜]]章で単数から四連、[[警部]]以上は大判で金・銀・赤などの、外輪が付くものもある桜章)。[[消防吏員]]や[[自衛官]]と異なり、個人ネームや個人を識別するものは付いていない。出動服の中には制服の長袖盛夏シャツを着用する。他の装備は新型に変更されたが、出動服は旧式と同型のものが引き続き使用されている。
 
; 出動靴
 
: 基本的に編上型の[[半長靴]]を履くことが多い。危険な任務の場合は鉄板の入った、いわゆる「[[安全靴]]」を使用する。両者とも「編上靴(へんじょうか)」「警備靴」と呼ばれている。[[自衛隊]]などの半長靴と違い、踝までを紐で締めるアンクルブーツ形状をしており、その上に直結された[[脚絆|短ゲートル]]をすねに巻き付ける構造となっている。最近は容易に着脱出来るように、サイドに[[線ファスナー|ファスナー]]加工された新型も配給されるようになった。
 
 
 
この他に、中隊以上の隊長は指揮棒を、伝令は隊長の居場所の目印として日中は三角旗を、夜間は電気発光の“提灯”を持つ。
 
 
 
; 防護装備
 
[[File:Riot police officers at the G8 Summit in 2008.jpg|thumb|right|200px|新型の防護装備]]
 
: 旧式では、脛当・[[籠手|篭手]]・防護衣II型・前垂れ。[[ジュラルミン]]のプレートを入れて[[投石]]などから身を守る。
 
: [[防弾]]性能なし。篭手は外側が[[皮革]]または[[人造皮革|合皮]]製。篭手と前垂れ以外は出動服の中に装備し、外側からは見えない。
 
: 新型では、臑当・篭手・[[ボディアーマー|防護ベスト]](背中に「POLICE」と白抜きで入る)・太もも覆い。大幅に軽量化されている。臑当・篭手は[[ポリカーボネート]]製。防護ベストは[[ナイロン]]製ベストで前面には[[ステンレス]]プレートが入っている。このプレートは体に沿って湾曲しており、30[[口径#口径(銃火器)|口径]]程度までの防弾性能も持たせてある。
 
: 旧式は背面は方面機動隊では何も入っておらず無防備であったが、管区機動隊や本部機動隊では背面にもジュラルミンが入れられていた。新型では背面にポリカーボネートプレートが入っている。新型装備には裏側に[[ウレタン]]クッションが張られており、打撃の衝撃を吸収するようになっている。旧式と違い出動服の上から装備する。脛当は各県警によって、マークやイラストがあり、[[北海道警察]]なら[[クマ|熊]]、[[茨城県警察]]なら[[バラ]]のマークが描かれている。
 
:近年は[[銃器対策部隊]]で採用された首、下腹部、上腕部を防護するボディアーマーも支給が進んでおり、銃器の使用を想定した対テロ訓練等で着用が確認されている。前面と背面には「POLICE」パッチを装着する。
 
; [[襟巻き|マフラー]]
 
: [[木綿|綿]]または[[絹]]製で、[[火炎瓶]]等で攻撃された際に可燃性液体が襟元から服の中に流入することを防ぐ。また、[[包帯]]代わりの役割がある。隊員がゲバ隊の火炎瓶によって大きな被害を受けていたため、旧[[日本軍]]の[[特別攻撃隊]]員が巻いていたマフラーにヒントを得た、時の[[警視総監]]・[[秦野章]]の提案で配備された。通常は白色(アイボリー色)だが、隊によっては独自に制定したシンボルカラーに染めているところもある。サイズ 39cm×1.5m([[白バイ隊員]]用マフラーとは、素材も寸法も違う)。
 
; [[戦闘用ヘルメット|ヘルメット]]
 
[[File:Japanese riot police-1.JPG|thumb|right|250px|新型のヘルメット、盾]]
 
: [[ポリカーボネート]]製。鉄[[兜]](ヘルメットの呼称の一種)とも呼ばれる。旧式では青色で、顔面保護用の[[バイザー]]は外装、また取り外し可能な頚椎保護用の垂れが付いている。旧型の正式名称は「'''SB8型防護面付特殊警備用ヘルメット'''」。
 
: 新型では黒色で、バイザーは内装、また頚椎保護用の垂れが付いている。旧型・新型ともに[[防弾]]性能は基本的にはない。バイザーの厚さは旧・新ともに約2mm。
 
: かつては[[Template:日本の警察官階級|階級]]を表示する周章があったが、[[あさま山荘事件]]では[[指揮官]]が周章で見分けられ[[狙撃]]された事を教訓に、後頭部にのみ階級線を入れるようになった。
 
: 階級章は通常のものと異なり、白線の数や太さで識別された簡略章が用いられる。この略章は一般警察官の乗車用[[略帽]]にも用いられている。
 
: [[チタン]]製や[[鋼鉄]]製、[[ケブラー]]製の銃器対策用ヘルメットもある。国費購入の国産ヘルメットや各警察本部が独自に購入する海外製ヘルメット、[[自衛隊]]の[[66式鉄帽]]に防弾バイザーを取り付けたものなど多くの型が確認されている。バイザーの厚さは型によって異なるが、2~3cm前後のものが多い。
 
:いずれの場合も直接ヘルメットを被ることはなく、略帽を着用しその上にヘルメットを被るよう規定されている。制服や活動服の際は活動帽をヘルメットの下に着用する。
 
; [[盾]]([[ライオットシールド]])
 
: 機動隊の[[象徴]]的装備。打撃や飛来物・爆風に対する防護用だが、縁や角の部分による打撃用としても使用される。
 
: 旧型は[[超々ジュラルミン]]製。投石や[[ゲバルト棒]]などによる攻撃を防ぐためのもので、[[防弾]]性能は基本的にない。このため、あさま山荘事件では犯人の用いた[[小銃|ライフル]]の銃撃から隊員を守ることができず、盾を2枚重ねて使用した。しかし、それでも貫通したという記録が残っている。
 
: 上部には前方確認用の覗き窓があり、ポリカーボネート板が嵌められている。
 
: ジュラルミン製の盾には大盾と小盾があり、小盾は隊付の伝令が、大盾はその他の隊員が装備する。色はジュラルミンの地色である銀色で、警視庁のみ灰色に塗装されたものが混在している。大盾のサイズは高さ110cmのものが現行型だが、70年代半ばまでは120cmのものが使用されていた。在日米軍や[[自衛隊]]にもジュラルミン大盾が配備されているが、旧型サイズの盾をベースに緑や黒に着色したものを使用している。現行型のジュラルミン盾と異なり、旧型のものは中央部に帯状のジュラルミン板が補強のために追加されている。2010年度の大阪湾対テロ訓練では制服警察官が旧型サイズの大盾を使用しているのが確認されるなど、現在も一部で使用されている。
 
: [[爆発物処理班]]が使用する[[防爆]]盾や、銃器対策部隊の使用する[[銃眼]]のついたチタン製の対銃器盾なども存在する。
 
: 新型の盾はポリカーボネート製であり、従来のジュラルミン製に比べ軽量化されている。また、視認性を確保するため[[透明]]に作られている。ポリカーボネート製の盾は、[[2002年]]に開催された[[2002 FIFAワールドカップ|日韓ワールドカップ]]の警備を契機として配備された。ワールドカップで訪れた外国人への配慮から「POLICE」と白文字でプリントされている。従来型の盾との大きな違いは、防弾性能があることであり、湾曲のある形状で衝撃を逃がすことにより貫通を防ぐ。防弾実験も公開しており、[[テレビ朝日]][[ニュースステーション]]等で放送された。この放送では[[トカレフTT-33|トカレフ拳銃]]の[[7.62mmトカレフ弾|7.62mm拳銃弾]]すら傷が付くだけで貫通しないことを示した{{refnest|group=注釈|ただし、拳銃弾以上の威力のある銃火器に対しては防護性能は弱く、高速ライフル弾等は防げないとされる。}}。厚さは5mmと8mmがあり、防弾性能を有するのは8mmタイプである。当初は8mmタイプのみ配備されたが、後に通常警備用として軽量な5mmタイプも採用された。
 
: また、[[2008年]]の[[長野市]]における[[北京オリンピックの聖火リレー|北京オリンピック聖火リレー]]警備では、リレー走者の保護に小型の透明盾が使用された。
 
: なお、[[#管区機動隊|管区機動隊]]が装備している盾は、盾の隅に各中隊のマークが入っている。
 
: このほか、部隊単位の防護用装備として、防石ネットやバリケード等がある。
 
; [[警棒]]・[[警杖]]
 
: 警棒は[[暴動鎮圧]]の際に使用される。警杖は乱闘が予想される場合には持ち込まない。
 
; [[拳銃]]
 
: 基本的に、拳銃の装備は一般の外勤警官などと同様である。基本的に集団警備の際には一般隊員は拳銃を携行せず、緊急用に[[小隊|小隊長]]以上の[[幹部]]のみが携行する{{Sfn|佐々|1996|p=123}}。ただし、[[あさま山荘事件]]のように、犯人が多数で強力な武器を使用している場合は、各隊員が銃を携帯することもある{{refnest|group=注釈|2012年に行われた東京湾対テロ訓練では、出動した第9機動隊の各隊員が拳銃を装備していた。}}。例外として、[[千葉県警察成田国際空港警備隊]]は常に拳銃を装備している。
 
; ガス銃(正式名称は、ガス筒発射器)
 
: [[M79グレネードランチャー]]を模倣して開発された。[[暴動鎮圧]]の際に使用し、ガス筒([[催涙剤|催涙ガス弾]])を発射する。弾が群衆の中に上から飛び込むよう、打ち上げるのが正しい用法。直接照準(水平撃ち)したものが人に当たると、箇所によっては内臓破裂、眼球破裂、頭蓋骨陥没など重大な傷害を与える可能性があるため、水平撃ちは禁止されている{{refnest|group=注釈|[[成田空港問題|成田空港闘争]]では反対派と機動隊の大規模衝突が起き、鎮圧のため水平撃ちされた催涙弾が活動家に当たり、死亡している(東山事件)。}}。
 
: なお、警察での正式名称は「ガス銃」ではなく「ガス筒発射器」である。これは名称を「銃」としてしまうと、使用に際しては拳銃同様に、法律上の様々な制約([[銃砲刀剣類所持等取締法|銃刀法]]等)を受けることになるため。
 
; 催涙ガス筒
 
:; “S型”
 
:: ガス銃で発射するガス弾の一種でSは[[スモーク]]の略。催涙ガスを噴く(爆発・破裂はしない)タイプのもので化学[[合成ガス]]が封入されているが、[[成田闘争]]等の映像を見ると吹き出すまでに若干タイムラグがあるようで、投げ返され機動隊員がガスを浴びている姿も見られる{{refnest|group=注釈|学生運動の盛んな頃、催涙ガスの成分を[[レモン]]の汁が[[中和]]するとされ、学生側はレモンの輪切りを常備していた。ただし、レモン汁が本当に催涙ガスに効果があるのかは現在でも不明である。[[ビートたけし]]は「レモン汁が目に入り、どちらにしろ痛くて涙が出る」というエピソードを語っている。}}。
 
:; “P型”
 
:: ガス銃で発射するガス弾の一種でPは[[パウダー]]の略。金属製の弾体の後ろに[[ボール紙]]の筒が付いておりその中に[[カプサイシン]]系の粉末と若干の[[火薬]]が入っている。発射後数秒でボール紙部が破裂し粉末をまき散らす。投げ返される心配が無く、S弾より強烈であるが、効果範囲が狭く風向きによっては全く効果がない。
 
:; “手榴弾型”
 
:: [[手榴弾|手投げタイプ]]のガス筒で、ボール紙製。P弾と同じように炸裂するが催涙ガスの量は少なく、もっぱら音と光で威嚇する(いわゆる[[スタングレネード]])。手榴弾と同じようにピンを引き抜き投擲する。[[2002 FIFAワールドカップ|日韓ワールドカップ]]時、[[フーリガン]]対策訓練のニュース映像で投げている姿が確認される。[[海上保安庁]]においても、抵抗する容疑者に対して使用されている。
 
:: 日本だけではなく各国で使われており、[[フィリピン]]の暴動の際のニュース映像では同タイプのものを暴徒側が投げている姿が見受けられた。この映像中では暴徒がズボンのポケットの中で暴発させていたが、火傷を負った程度であったので、火薬量は少ないものと見られる。
 
:
 
; [[放水砲|高圧放水器]]
 
: 製品名は「[[インパルス消火システム|インパルス]]」。銃のような形状をしており、高圧で水の塊を発射し、暴徒を制圧する。放水車の機能を個人で携行できるようにしたもの。最大圧力では自動車のフロントガラスも粉砕する。また、中の水は真水だけではなく、催涙効果のある薬品が注入される場合もある。
 
; [[機関拳銃]]
 
: H&K社製[[MP5]]。フラッシュハイダーやマウントベース、Fタイプストックが標準装着されており、[[ダットサイト]]を使用する隊も多い。機動隊では[[銃器対策部隊]]や、[[銃器対策レンジャー部隊]]等が装備している。
 
; [[狙撃銃]]
 
: [[豊和工業]]製のボルトアクションライフル「[[豊和M1500|M1500]]」に[[光学照準器|光学照準器(オプティカルスコープ)]]を装着したもの。主に銃器対策部隊が装備。
 
 
 
; [[自動小銃]]
 
: [[豊和工業]]製の自動小銃、[[64式小銃]]は警視庁及び大阪府警察の[[特殊急襲部隊|特殊部隊(SAT)]]が機動隊の所属であった際に、光学照準器を搭載した狙撃銃として装備していたとされている。また、[[89式小銃]]は[[警察庁]]作成の資料によれば警視庁他のSATに配備されている。
 
: なお、機関拳銃と狙撃銃は、使用と取り扱いに特別な許可及び命令を必要とする「'''特殊銃'''<ref>[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H14/H14F30301000016.html 警察官等特殊銃使用及び取扱い規範]</ref>」に指定されている。自動小銃に関しても、その性格上から特殊銃に指定されていると見られる{{refnest|group=注釈|豊和M1500が「特殊銃I型」、89式小銃が「特殊銃II型」、H&K MP5が「特殊銃III型」であるとされる。}}。
 
 
 
=== 警備車両 ===
 
警備車両は正式名称以外にも、都道府県警察ごとに異なった呼び方をされていることが多い(特に警視庁機動隊においては、同じ車両でも大隊毎に違う呼び方がされている場合もある)。車両塗色はかつて灰色だったが、[[1990年代]]中頃に配備された車両から“青地に白の太帯2本”に変更されている{{refnest|group=注釈|一部の車両、特に特型警備車は灰色塗装と白/青塗装の間に紺色と水色の二色塗り分け塗装であった時期がある。}}。ただし、警視庁の一部の車両は塗色が緑地に白帯で、特に[[捜索救難|救助]]関係の車両は白帯疾走する[[黒豹]]のマークが入っている<ref>[http://www.kyobashidan119.com/no3/zakki/r110/r110.html 緑色の消防車??]</ref>。また諸外国の同種車両と異なり、大隊・中隊番号が表示されているのみで、所属警察本部の名前が入っていない。
 
 
 
; [[人員輸送車#警察|人員輸送車]]
 
: 1個中隊レベルまでの人数の隊員を輸送するための車両で、[[日本のバス車両|バス]]・[[マイクロバス]]型。投げつけられる石をはね返すための[[金網]]が全ての窓に貼られている事から、一般人からは「[[護送車]]」と誤解される事が多い(本来の護送車は、車内からの逃走を阻止せねばならないことから、窓ガラスの内側に[[鉄格子]]があり、金網は装備されていない)。
 
; [[常駐警備車]](警備車兼輸送車)
 
: 輸送車に[[装甲]]を付した車両。主に拠点警備に用いられ、道路や施設の[[封鎖]]等にも用いられる。複数台を並べた際に車間をすり抜けられないように前後、もしくは左右に並べた際に隙間のできない構造になっている。放水装置を上部に設置したものもある。
 
: かつてはルーフが半円形をしている車体形状(暴徒がよじ登って乗り越えるのを阻止するため)から“[[蒲鉾|かまぼこ]]”の通称があった(新型の車両は角型の車体になっている)。
 
; [[遊撃車]]
 
: 主に1個[[分隊]]が搭乗し、[[テロリズム|テロ]]、[[ゲリラ闘争|ゲリラ]]警戒を行う車両。最近の機動隊では頻繁に使用されている。車体の大きさ等によってI型からIV型までの各車種が存在している。
 
: [[警備派出所]]が設置されていない[[重要防護施設]]での張り付き警戒等にも用いられる。従来は[[三菱・デリカスターワゴン]]がよく使用されていたが、近年はロングボディの[[ワンボックスカー|ワンボックス車]]([[トヨタ・ハイエース]]、[[日産・キャラバン]]等)が使用されている。
 
; 現場指揮官車(指揮車)
 
: 主に[[四輪駆動|四輪駆動車]]([[トヨタ・ランドクルーザー]])を使用する。屋根には拡声アンプに繋がった[[スピーカー|ラウドスピーカー]](部隊に指示を出し、デモ隊・群衆に警告をする)と、屋根の上に立って[[指揮官|指揮]]をするための[[櫓|櫓(やぐら)]]型の指揮台が設置されている。
 
: 指揮台は折りたたみ式になっており、使用しない際や移動時には屋根上に畳まれている。窓ガラスや前照灯などは投石避けの金網で防護されているが、近年(2010年代以降)の新規調達車両には窓ガラス防護用の金網がないものが多い{{refnest|group=注釈|金網で防護しない代わりに防弾・耐衝撃ガラスが使われていると見られる。}}。
 
; [[特型警備車]]
 
: 検挙対象が銃火器や爆発物を所持・使用してくることが想定される場合に用いられる防弾仕様の装甲車で、数車種が存在する。いずれも[[三菱重工業]]が生産しており、[[三菱ふそう・キャンター]]等をベースにしている。
 
{{main|特型警備車}}
 
<gallery widths="180px" heights="150px">
 
画像:Fuso-oogatayusou.jpg|大型輸送車([[警視庁]])<br />[[三菱ふそう]]
 
画像:Jochukeibi.jpg|常駐警備車(新型)<br />([[千葉県警察]]<br />(ベース車は[[三菱ふそう・スーパーグレート]])
 
画像:Yuugeki2.jpg|遊撃車II型(千葉県警察)
 
画像:Riotpolice-shikikanold.jpg|現場指揮官車(旧塗装)<br />([[滋賀県警察]])<br />[[トヨタ・ランドクルーザー#80系(1989年-1998年)|トヨタ・ランドクルーザー80]]
 
画像:Kidoutai-shiki.jpg|現場指揮官車(新塗装)<br />([[神奈川県警察]])<br />[[トヨタ・ランドクルーザー#100系(1998年-2007年)|トヨタ・ランドクルーザー100]]
 
画像:MPD-tokugatakeibi.jpg|特型警備車 PV-2型(警視庁)<br />(ベース車は[[三菱ふそう・キャンター]])
 
</gallery>
 
; [[放水砲|放水車]]
 
: 高圧放水装置を搭載し、対象の行動を封じるための車両。火炎瓶等による火災を消火するためにも用いられる。
 
: '''・'''警備車兼放水車:警備兼輸送車の車体上部に放水装置を装備したもの。
 
: '''・'''遊撃放水車:局所警備の他に巡回警備や攻勢排除の際に用いられる、機動力の高い放水車。全体を装甲で覆っており、窓や回転灯は投石避けの金網で防護している。車体上部に放水装置を装備し、車体後部に水槽を装備している。
 
: '''・'''高所放水車:[[日本の消防|消防]]の[[屈折はしご車]]と同様のもの 。所有しているのは警視庁機動隊のみ。2010年の時点で車両の更新の予定がなく、いずれ姿を消すと報じられている<ref>『機動隊パーフェクトブック』講談社、P.14、2010年9月出版</ref>。
 
: '''・'''高圧放水車:消防の[[水槽付消防ポンプ自動車|大型ポンプ車]]と同様のもの。[[東日本大震災]]の[[福島第一原子力発電所事故]]においては、[[2011年]][[3月17日]]に警視庁第一機動隊に配備されていた車両を警視庁の機動隊員等が運用して、[[使用済み核燃料]]プールに約44トンの水を放水した<ref>[https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten281/ 【警察庁】焦点第281号 -東日本大震災と警察-:第2章 被災地における警察の活動:原子力災害への対応]</ref>。当初、[[東京電力]]から放水車を貸して欲しいと要請を受けていた経緯があり<ref>[https://web.archive.org/web/20110320140857/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110317/t10014730711000.html NHKニュース 機動隊の地上放水 作業の課題(2011年3月17日)]([[インターネットアーカイブ]] 2011年3月20日時点のスナップショット)</ref>、その後も2013年2月23日の時点で東京電力福島第一原子力発電所の自衛消防隊が運用しているのが確認できる<ref>[http://photo.tepco.co.jp/date/2012/201203-j/120324-01j.html 東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所における防災訓練の実施について](撮影日:2012年3月24日)<br />[http://photo.tepco.co.jp/date/2013/201302-j/130225-01j.html 東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所における原子力防災訓練(緊急時演習)の実施について【概要】](撮影日2013年2月23日)</ref>。
 
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画像:Severe_Tropical_Storm_Etau_(2009)_aftermath_in_Sayo_53.jpg|警備車兼放水車(旧塗装)<br />([[兵庫県警察]])
 
画像:Yuugekihousui.jpg|遊撃放水車(警視庁)
 
画像:MPD-kousyohousui.jpg|高所放水車(旧塗装)<br />(警視庁)
 
画像:MPD-Kouatuhousui.jpg|高圧放水車(警視庁)
 
</gallery>
 
; 放射線防護車
 
: 原発事故や原発テロの現場で活動するため、放射線に対する防護機能が施された車両。警視庁と福島県警察に配備されている。福島県警察は[[福島第一原子力発電所]]で運用し、警視庁は緊急時の全国派遣を想定している。
 
; 投光車
 
: いわゆる[[照明]]車。夜間警備の際に使用する。2、3tクラスの[[貨物自動車|トラック]]、[[ワンボックスカー|ワンボックス車]]、[[トヨタ・ランドクルーザー]]、[[三菱・パジェロ]]などがベース。
 
; [[レッカー車]]
 
: 普通の大型レッカー車。8tの2軸車がベースになっていることが多い。
 
; 多重無線車(移動指揮車)
 
: 大型輸送車と基本的な外見は同じだが、車内には警察無線機を多数搭載、上部に大型アンテナを複数装備する。主に現場における指揮本部として使用し、警備計画や応援要請に基づく移動指令、散開・集結・撤収指令を部隊に出す。外国でいうモービル・コマンドポスト。警視庁[[機動捜査隊]]や[[公安機動捜査隊]]にも同様の車両がある。
 
; トイレカー
 
: 小型トラック、中型トラックなどがベースで[[便所|トイレ]]を装備する。[[あさま山荘事件]]のような長期間の包囲作戦の時、隊員が利用するほか、警察行事で近くにトイレがない場合も使用される。
 
; [[キッチンカー]]
 
: マイクロバスがベースで[[台所|調理設備]]を装備する。トイレカーと同じく、長期間の包囲作戦の時、隊員のために暖かな食事を提供する。
 
; 爆発物処理筒車
 
: 爆発物を筒([[液体窒素]]入りで、これにより不審物は瞬時に凍結する。[[刑事ドラマ]]に出て来るような、その場での起爆回路切り離しや解体等々は絶対にしない)の中に入れ、安全な場所で処理するために運搬する。万が一爆発しても車体は保護される構造になっている。
 
; 爆発物処理用具運搬車
 
: 爆発物処理用具(運転席前方に盾を装備し、アームを動かして爆発物をつかむ小型特殊車両)を運搬する通常のトラック。
 
; 高所対策車
 
: 工事現場等で使用する[[高所作業車]]がベースで、作業部が大きくなっている。
 
; 化学防護車
 
: [[CBRNE|NBCを使用した犯罪、テロ]]が発生した際に出動し、[[化学防護服|防護服]]や物質を計測するための機械などを装備している。関連車両として、[[除染|除染剤]]を積んだ車両も存在する。[[NBCテロ対応専門部隊]]が存在する都道府県警察に配備。
 
; 騒音測定車
 
: [[騒音計]]を装備している。[[街宣車]]などがスピーカーから流す、音楽や[[シュプレヒコール]]などの騒音の値を測定する車両。[[旭日章 (警察章)|旭日章]]は装備されず、赤色灯は脱着式の為[[パトロールカー#覆面パトカー|覆面パトカー]]扱いとなり、一部警察では3ナンバーで登録されている。
 
; 採証車
 
: 小型採証車
 
:: 暴動などの様子をビデオ[[撮影]]し、証拠となる映像を採集するための車両。ワンボックス車がベースで、折りたたみ式のやぐらと脱着式警光灯を装備する。また、旭日章は装備しないため覆面パトカー扱いとなる。
 
: 大型採証車
 
:: 用途は小型採証車と同じだが、中型トラックベースで装甲で覆われており、特型警備車に準じた車両となっている。撮影は屋根に固定されたカメラで行う。
 
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File:Radiation Protection Vehicle (left-front view).jpg|放射線防護車
 
File:Toukousha.jpg|投光車<br />[[トヨタ・ランドクルーザー#80系(1989年-1998年)|トヨタ・ランドクルーザー80]]
 
File:Mpdwrecker.jpg|レッカー車<br />[[いすゞ・ギガ]]
 
File:MPD-toiletcar.jpg|トイレカー<br />[[メルセデス・ベンツ]]711D
 
File:MPD-kitchincar.jpg|キッチンカー
 
File:MPD-bakuhatsusyori.jpg|爆発物処理筒車<br />[[いすゞ・エルフ]]
 
File:MPD-bakuhatuunpan.jpg|爆発物処理用具運搬車<br />[[日野・レンジャー]]
 
File:MPD-kousyotaisaku.jpg|高所対策車
 
File:Souon001.JPG|騒音測定車<br />[[三菱・デリカスペースギア]]
 
File:MPD-kogatasaisyou.jpg|小型採証車<br />[[トヨタ・ハイエース]]
 
File:MPD-Ogatasaisyou.jpg|大型採証車
 
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; エリア警戒車
 
: 警視庁機動隊に配備されている覆面パトカー。
 
; エリア検問車
 
: [[重要防護施設]]周辺で[[検問]]を行うための車両。白のワンボックスに[[事故処理車]]と同様の[[電光掲示板]]が装備されている。
 
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File:MPD-areakenmon.jpg|エリア検問車<br />[[トヨタ・ハイエース]]
 
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; 電源車
 
: [[電源]]を供給するための中型トラック。
 
; 資材運搬車
 
: 資材を運搬するためのアルミバンタイプのトラック。基本的には普通の中型トラックに赤色灯と旭日章を装備したものだが、警視庁には小型トラックをベースにキャブを緑色に塗った車両も配備されている。また、覆面パトカー扱いの車両も存在する。
 
; 警察犬搬送車
 
: [[警察犬]]を運搬するための車両。ワンボックスタイプとSUVタイプがある。
 
; X線検査装置車
 
: [[X線]]検査装置を搭載した車両。人体への照射ではなく爆発物の検知などを目的に用いられる。
 
; 広報車
 
: ワンボックス車をベースにやぐらとスピーカーを装備した車両。用途は現場指揮官車に近いが、緑色で金網は装備されていない。
 
; 除染車
 
: 薬品で汚染された人を[[除染]]するための車両。
 
<gallery widths="180px" heights="150px">
 
File:MPD-dengensha.jpg|電源車<br />[[UD・コンドル]]
 
File:MPD-shizai.jpg|資材運搬車<br />[[トヨタ・トヨエース]]
 
File:MPD-kouhou.jpg|広報車<br />[[いすゞ・エルフ]]ルートバン
 
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この他に、警視庁の機動隊は普通の警ら型パトカーも所有しており、連絡や隊員の移動用、要人警護の支援などに使用される。
 
 
 
=== 災害警備車両 ===
 
; レスキュー車(機動救助車)
 
: 警視庁には[[日本の消防|消防]]が使用する[[救助工作車]]と同じボディーを使用したものや市販の2tや4tの4WDシャーシを使用したレスキューI型車(機動救助車)と[[マイクロバス]]をベースにした主に隊員を搬送するためのレスキューIII型車(人員輸送車)がありセットで出動する。 警視庁の車両は塗色が「緑地に“疾走する黒豹”の入った白帯」である点が特徴で、積載資器材は消防の救助工作車I型程度と少ない。
 
<gallery widths="180px" heights="150px">
 
画像:Keisicho-rescue.jpg|レスキュー車
 
画像:MPD-rescuebus.jpg|人員輸送車
 
ファイル:MPD-minirescue.jpg|ミニレスキュー車
 
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; 水難救助車
 
: 8tシャーシのトラックなどをベースに[[ウェットスーツ]]や[[インフレータブルボート|ゴムボート]]など[[水難救助]]時に使用するあらゆる資材やシャワールームを装備した車両。警視庁や北海道警察など一部の警察のみに配備され、塗色も統一されていない。
 
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画像:Suinankyujosha.jpg|水難救助車(警視庁)
 
画像:Saitama-policerescue.jpg|水難救助車(埼玉県警察)
 
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; クレーン車
 
: 3軸の大型トラックがベース。
 
; クレーンつき資材運搬車
 
: 平ボディタイプと[[ダンプカー|ダンプ]]タイプがある。この車両は[[災害]]時だけでなく、普通の警備時の資材運搬にも使用される。覆面パトカー扱いの車両も存在する。
 
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File:MPD-craneshizai.jpg|平ボディ
 
File:MPD-cranesizai2.jpg|ダンプ
 
</gallery>
 
; [[ホイールローダー]]
 
: 普通のホイールローダー。緊急走行用に赤色灯・[[サイレン]]を装備。
 
; [[フォークリフト]]
 
: 赤色灯・サイレンのほか、金網を装備している。
 
; [[ショベルカー]]
 
: 装輪式のショベルカーや2tトラックの荷台に小型ショベルを載せたタイプがある。
 
; 重機搬送車
 
: ホイールローダーやショベルカーを搬送する車両。4軸の大型トラックがベース。
 
; [[給水車]]
 
: 大型水槽車。大規模災害時に給水活動を行う。
 
; 広域レスキュー車
 
: 大規模災害派遣時に使用されるレスキュー車。現在は更新に伴いダブルキャブの消防の救助工作車と同じタイプの車両が全国に配備されているが、かつては4t、5tのシングルキャブ4WDシャーシを使用(隊員は別の人員輸送車で派遣されるためダブルキャブの必要が無い)していた。消防は人員と資機材を救助工作車で同時に搬送するのに対し警察は一度に多くの人員を派遣するために人員と資機材を別々に搬送しており、ダブルキャブに移行した現在も人員輸送車とペアで派遣される。
 
<gallery widths="180px" heights="150px">
 
File:MPD-rescuesha.jpg|ダブルキャブタイプの車両<br />[[警視庁]]
 
File:Kidoutai-rescue.jpg|シングルキャブタイプの車両<br />[[神奈川県警察]]
 
</gallery>
 
; 多目的災害活動車
 
: [[メルセデス・ベンツ]]製の[[ウニモグ]]を使用した車両{{refnest|group=注釈|[[広域緊急援助隊]]向け等として近年導入されているダブルキャブのウニモグについては、「高性能救助車」と呼称されている場合がある。}}。災害時の資材運搬などに使用される。
 
; 高機動救助車<ref>呼称については、北海道警察の広報資料による。</ref>
 
: 軍用高機動車両の民生用車種をベースとした走破性の高い車両。[[北海道警察]]が[[ハマー (自動車)|ハマー・H1]]ベースの車両(後部にハイルーフキャビンを架装)を、[[岐阜県警察]]が[[トヨタ・メガクルーザー]]ベースの車両(標準ボディ。ルーフキャリア装備)を保有している。なお、岐阜県警察ではこの車種を「災害活動用高性能機動力車」と呼称している<ref>岐阜県警察の広報資料による。</ref>。
 
; 災害活動車
 
: 災害時の指揮用車両として使用される。SUVがベース。
 
<gallery widths="180px" heights="150px">
 
File:MPD-jukihansou.jpg|重機搬送車
 
File:Unimog-Tamokutekisaigaikatudou.jpg|多目的災害活動車
 
File:MPD-saigaikatudou.jpg|災害活動車
 
</gallery>
 
 
 
== 術科 ==
 
警察官の職務執行に必要な術技及び体育を「術科」という。各都道府県警察の術科の強化選手はそのほとんどが機動隊に所属している{{refnest|group=注釈|[[射撃競技|ピストル射撃]]で[[近代オリンピック|オリンピック]]代表となった[[松田知幸]]をはじめとした射撃選手は、[[拳銃]]指導に関わる教養課がある[[警務部]]に在籍していることが多い。}}。
 
 
 
=== 必修科目 ===
 
* [[柔道]]又は[[剣道]]
 
* [[逮捕術]]
 
* [[拳銃]]
 
 
 
=== 術科特別訓練 ===
 
[[術科特別訓練|術科特別訓練員]](特練員)に指定されている隊員は柔道、剣道の[[日本選手権大会|全日本選手権]]や[[全国警察大会]]などの各種大会で上位入賞を狙うための代表[[選手]]になっている。柔道、剣道のチャンピオンや高段者を多く輩出している。
 
 
 
=== 武道小隊・武道専科 ===
 
[[警視庁]]に設けられている制度。[[1963年]](昭和38年)11月28日付[[通達]]第14号「機動隊武道小隊の編成および運営について」に基づき、常設の部隊として警視庁各機動隊に「[[術科特別訓練#武道小隊・武道専科|武道小隊]]」が編成された。[[1966年]](昭和41年)4月には、武道小隊から選抜する「[[術科特別訓練#武道小隊・武道専科|武道専科]]」制度が設けられ、武道の指導者を養成している。
 
 
 
== クラブ活動 ==
 
括弧内は発足年
 
* [[警視庁]]第一機動隊:[[ハンドボール]](昭和63年)、[[卓球]](昭和42年)
 
* 警視庁第二機動隊:[[ボート競技|ボート]](昭和45年)
 
* 警視庁第三機動隊:[[ラグビー]](昭和37年)
 
* 警視庁第四機動隊:[[フェンシング]](昭和45年)、[[近代五種競技|近代五種]](昭和41年)、[[野球]](平成21年)
 
* 警視庁第五機動隊:[[サッカー]](昭和43年)、[[空手道]](平成4年)
 
* 警視庁第六機動隊:[[アマチュアレスリング|レスリング]](昭和44年)
 
* 警視庁第七機動隊:[[バスケットボール]](昭和48年)
 
* 警視庁第八機動隊:[[アマチュア相撲|相撲]](昭和45年)、[[ウエイトリフティング]](昭和47年)
 
* 警視庁第九機動隊:[[アメリカンフットボール]](昭和46年)
 
* 警視庁特科車両隊:[[バレーボール]](昭和47年)
 
* [[大阪府警察]]機動隊:[[ラグビー]](昭和28年)、[[陸上競技|陸上]](昭和25年)
 
* [[埼玉県警察]]機動隊:[[ボート競技|ボート]]
 
* [[広島県警察]]機動隊:[[サッカー]]
 
 
 
警視庁のバレーボール部(「[[警視庁フォートファイターズ]]」という愛称も制定されている)は[[チャレンジリーグ (バレーボール)|チャレンジリーグ]]に、アメリカンフットボール部「警視庁イーグルス」(第9機動隊に所属するので隊の愛称にちなみこのチーム名)は[[Xリーグ]]に所属して好成績を残している(アメフト部は長らく2部で冷や飯食らいだったが、2013年シーズンに1部へ昇格)。[[フェンシング]]部と[[アマチュアレスリング|レスリング]]部は[[近代オリンピック|オリンピック]]選手を輩出しているほどレベルが高い。[[野球]]部は野球経験がある警察官を集め編成。初代監督は、[[日大三高]]の投手として[[日本の高校野球#全国大会|甲子園]]に出場した経験がある警部補が務める。採用試験の際、野球で実績がある受験者を優遇する措置も導入する方針。今後、野球部メンバーが出身校の野球部を訪れるなどして、選手のスカウティングにも力を入れるという。2011年3月9日、[[日本野球連盟]](JABA)によりクラブチーム登録承認された。最終的には[[都市対抗野球]]への出場を目指している。
 
 
 
大阪府警察の[[ラグビー]]部はトップウェストAリーグに所属。[[陸上競技|陸上]]部は[[全日本実業団対抗駅伝競走大会|全日本実業団対抗駅伝大会]](ニューイヤー駅伝)出場の常連チームである。
 
 
 
== 著名な機動隊員 ==
 
*[[内村良一]] - [[剣道]]家。[[警視庁]]機動隊
 
*[[栄花直輝]] - 剣道家。[[北海道警察]]機動隊
 
*[[大城戸功]] - 剣道家。[[愛媛県警察]]機動隊
 
*[[木和田大起]] - 剣道家。[[大阪府警察]]機動隊
 
*[[寺本将司]] - 剣道家。大阪府警察機動隊
 
*[[千葉仁]] - 剣道家。警視庁機動隊
 
*[[原田悟]] - 剣道家。警視庁機動隊
 
*[[森島健男]] - 剣道家。警視庁予備隊に所属し、[[血のメーデー事件]]に出動した。
 
*[[若本規夫]] - [[声優]]。警視庁機動隊に所属し、[[新宿騒乱]]事件に出動した。
 
 
 
== 日本以外の警察の集団警備力 ==
 
=== イギリス ===
 
* 地域支援群{{enlink|Territorial Support Group}}([[ロンドン警視庁]])
 
 
 
=== フランス ===
 
*[[フランス共和国保安機動隊|共和国保安機動隊]]([[フランス国家警察|国家警察]])
 
*[[機動憲兵隊]]([[国家憲兵隊 (フランス)|国家憲兵隊]])
 
 
 
=== ドイツ ===
 
*[[機動隊 (ドイツ)|予備隊]]([[連邦警察 (ドイツ)|連邦警察]]および各[[州警察 (ドイツ)|州警察]])
 
*[[人民警察機動隊]]([[ドイツ人民警察]]; [[ドイツ再統一]]時に解体)
 
 
 
=== 中国 ===
 
*[[中国人民武装警察部隊#内衛部隊|内衛部隊]]([[中国人民武装警察部隊]])
 
 
 
=== 韓国 ===
 
*[[戦闘警察#義務戦闘警察|義務警察]](各地方警察庁; 旧[[戦闘警察]]より改編)
 
 
 
<gallery widths="180px" heights="150px">
 
File:J20 goosestep dc.jpg|[[アメリカ合衆国の警察]](2005年1月20日)
 
File:January 20 riot cops D.C..jpg|アメリカ合衆国の警察(2005年1月20日)
 
File:Riot Police.jpg|[[イギリス]]警察
 
File:Zurich police riot control.jpg|[[スイス]][[チューリッヒ]]警察
 
File:Police-antiemeute-p1000485.jpg|スイス警察の車両
 
File:Bastille 2007-05-06 anti Sarkozy 487623928 37656cd319 o.jpg|[[フランス]][[機動憲兵隊]]が催涙ガスを使用
 
File:Unité de gendarmerie mobile sur les Invalides - 01.jpg|フランス機動憲兵隊
 
File:Beograd 7687.jpg|[[セルビア]][[国家憲兵]]機動隊
 
File:MUP Srbije Ikarbus IK 308.jpg|[[:en:Law enforcement in Serbia|セルビア警察]]の[[人員輸送車]]
 
</gallery>
 
 
 
== 脚注 ==
 
=== 注釈 ===
 
{{reflist|group="注釈"}}
 
=== 出典 ===
 
{{reflist}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
*{{Cite journal|和書|editor=警視庁警備部警備課第二係|year=1963|month=5|title=発足十五年 機動隊の移りかわり|journal=あゆみ|pages=19-20|publisher=警視庁|ref=harv}}
 
*{{Cite book|和書|editor=警視庁史編さん委員会|year=1962|title=警視庁史 昭和前編|publisher=警視庁|ncid=BN14748807|ref=harv}}
 
*{{Cite book|和書|editor=警視庁史編さん委員会|year=1978|title=警視庁史 昭和中編(上)|publisher=警視庁|ncid=BN14748807|ref=harv}}
 
*{{Cite book|和書|editor=警視庁史編さん委員会|year=1996|title=警視庁史 昭和中編(上)|publisher=警視庁|ncid=BN14748807|ref=harv}}
 
* 『警視庁武道九十年史』、警視庁警務部教養課
 
* 永峯正義『この剛直な男たち 警視庁機動隊30年のあゆみ』、立花書房
 
* {{Cite book|和書|last=佐々|first=淳行|authorlink=佐々淳行|year=1996|title=東大落城 安田講堂攻防七十二時間|publisher=文藝春秋|isbn=978-4167560027|ref=harv}}
 
* [[別冊ベストカー]]『機動隊パーフェクトブック』、[[講談社]]
 
* [[今野敏]]『精鋭』
 
*:地域課員が機動隊を志願、更には特殊急襲部隊隊員に成長するまでを描く。
 
 
 
== 関連項目 ==
 
;歴史
 
* [[新選組]] - [[幕末]]の京都の治安部隊。[[特別警備隊 (警視庁)|警視庁の特別警備隊]]は「昭和の新選組」と呼ばれていた。
 
* [[浪花隊]] - [[明治]]初頭の大阪の治安部隊。後の[[大阪府警察部]]。
 
* [[警視隊]]・[[抜刀隊]] - [[西南戦争]]において[[大日本帝国陸軍]]に従軍した警視庁の部隊。
 
 
 
;作品
 
* [[この世を花にするために]] - 機動隊応援歌。作詞[[川内康範]]、歌手[[橋幸夫]]。
 
* [[セイギノヒーロー]] - 業務用ゲーム機。機動隊員がプレイヤーキャラとして登場する。[[特別警備隊 (海上保安庁)|海上保安庁の特別警備隊]]がモデルとなったステージもある。
 
 
 
;その他
 
* [[捕具]]項目内「[[捕具#太平洋戦争以後(現代)の逮捕道具|太平洋戦争以後(現代)の逮捕道具]]」
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://www.hagemashi.com/ 社団法人 機動隊員等を励ます会]
 
  
 +
警察の警備実施の中核として治安警備および災害警備にあたり、必要に応じて雑踏警備、警護等にあたる専門的な集団警備力。警察法には定めがないが、警察法施行令中に各都道府県警察本部警備部の所掌事務の一つとして、「機動隊に関すること」があげられている。1948年(昭和23)の警視庁予備隊発足が先駆け。機動隊は火器を使わず、盾を中心とする装備を基本とするが、その実力行使の威力は大きい。
  
 +
{{テンプレート:20180815sk}}
 
{{DEFAULTSORT:きとうたい}}
 
{{DEFAULTSORT:きとうたい}}
 
[[Category:日本の警察]]
 
[[Category:日本の警察]]
 
[[Category:治安]]
 
[[Category:治安]]

2018/10/28/ (日) 20:27時点における最新版

機動隊(きどうたい、Riot Police

警察の警備実施の中核として治安警備および災害警備にあたり、必要に応じて雑踏警備、警護等にあたる専門的な集団警備力。警察法には定めがないが、警察法施行令中に各都道府県警察本部警備部の所掌事務の一つとして、「機動隊に関すること」があげられている。1948年(昭和23)の警視庁予備隊発足が先駆け。機動隊は火器を使わず、盾を中心とする装備を基本とするが、その実力行使の威力は大きい。



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