根号

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テンプレート:記号文字 根号(こんごう, radical symbol) "√" は平方根を表す記号。 "√" の用例がみられる印刷物は、ドイツの数学者クリストッフ・ルドルフEnglish版による1525年の著作 "Coss"(『代数』)が最初のようである。ラテン語の radix(根、根源の意; 英語の root に相当)の頭文字の r を変形したものであるといわれるが諸説あるようである。上に横棒を引くのは1637年ルネ・デカルトによる。

イタリア系ではヴィエトやボムベッリなどは R やそれに近い形の記号を根号として用いた。イギリス系では latus([正方形の]一辺の意; 英語の side に相当)に由来する l, L が使われた。

用例

平方根

√ の横線の下に平方根を求める数式を書く。式が長い場合は必要なだけ横線を延ばす。根号は必要なだけ入れ子にできる。

[math] \sqrt{2\,},\quad \sqrt{x\,},\quad \sqrt{x + y + z + w + \cdots \;},\quad \sqrt{ x + \sqrt{ x + \sqrt{ x + \sqrt{ x + \cdots\ }\;}\;}\,} [/math]

演算の優先順位は横線により示されるが、その後も数式が続くときは印刷の都合などで判別しにくいことがあるので、全体を括弧でくくったり、乗算記号を書いたりすることもある。

[math] \sqrt{x}\,y = \left(\sqrt{x}\right)y = \sqrt{x}\cdot y \ne \sqrt {xy} [/math]

非負の実数の平方根(のうち根号で表される方)は 1/2 乗であり、根号の代わりに冪乗で表すこともある。

[math] \sqrt x = x ^{1/2} [/math]

イデアルの根基

可換環イデアル [math]\mathfrak{a}[/math] の根基は

[math]\sqrt{\mathfrak{a}} := \left\{x \mid x^n \in \mathfrak{a}\text{ for some integer }n \gt 0 \right\}. [/math]

非可換の場合は

[math]\sqrt{\mathfrak{a}} := \left\{ a \mid \text{if }S\text{ is an }m\text{-system, and }a\in S\text{ then }S\cap \mathfrak{a} \ne \empty\right\}.[/math]

コンピュータでの表現

プレーンテキストで表すときは、√の後に数字等を続ける。あるいは単に、1/2乗と表す。演算の優先順位がはっきりしないなら括弧を使う。

√x
x ^ (1/2)
√(x + b)

HTML等では、数字等の上に上線をつけることもある。根号と上線が綺麗に繫がる環境もある。

x

符号位置

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+221A 1-2-69 √
√
√
根号
SQUARE ROOT
U+221B - ∛
∛
三乗根号
CUBIC ROOT
U+221C - ∜
∜
四乗根号
FOURTH ROOT

注記


参考文献

  • 上垣渉 (2006). はじめて読む数学の歴史. ベレ出版. ISBN 978-4860641108. 

外部リンク