東松山市

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東松山市(ひがしまつやまし)は、埼玉県のほぼ中央に位置する人口約9万人のである。

東京都市圏#埼玉県(東京通勤圏)でありながら周辺の市町村からの労働人口流入もあり、東松山都市圏を形成している。

概要

地理的には埼玉県のほぼ中央にあり、県内の地域区分では西部地域(または川越比企地域)の北端に位置する。

多くの街道が集まる交通の要衝として、古くは鎌倉時代から松山城(現在の行政区域は比企郡吉見町に存在するが、松山城跡自体は当市と隣接している)の城下町、その後は松山陣屋陣屋町として発展した比企地域の中心都市である。

池袋東上線で50-55分程度、TJライナーで45分という環境から東京のベッドタウンとなっている。

国際ウォーキング大会でアジア最大規模の「日本スリーデーマーチ」が開催される。

やきとりの街である。日本三大焼き鳥の街と言われている。

気候は太平洋式気候に属する。その影響により、冬には秩父颪が吹き、かなり寒くなる。

人口は1990年初頭にピークに達し、2010年まで市人口におけるウェイトが高い団塊世代世帯の子供の独立などで微減状態になっていたが、最近は高坂東地区の宅地開発等がありやや微増傾向にある。また、当市付近は大学が多く、20歳前後の人口が多い。

市勢

  • 面積:65.33km2
  • 人口:89,891人(男45,219人、女44,672人)
  • 外国人登録者数:1,712人(上記の人口に含まれるものの再掲)
  • 世帯数:34,665世帯
  • 人口密度:1379.37人/km2(2008年4月1日現在)
東松山市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

2018年4月1日現在、92,025人。

地理

埼玉県のほぼ中央に位置しているため、埼玉のへそ宣言をしている。

  • 埼玉県の東西南北端にある市町村の中心点それぞれを求め、それらをつないだ四角形の対角線の交点が市内唐子地区になることから、第25回日本スリーデーマーチにおいて坂本市長(当時)が宣言を行った。
  • 「埼(さい)の彩(さい)の臍(さい)は東松山市」をキャッチコピーとして、各種事業を計画するとしている。

当市内を北緯36度線が通っている。関越自動車道練馬起点36.4km地点(西本宿地内)にはその旨が書かれた標識が設置されており、アメリカ合衆国ラスベガスや、イランの首都テヘランと同緯度であることが表記されている。

地形

当市中央部から西部・南東部にかけて東松山台地、南部には高坂台地が広がり、両台地上には東武東上線の駅があることもあり市街地や住宅地が多いほか、北部は比企丘陵、南西部は岩殿丘陵の東端部に当たりその立地を活かした新興住宅団地が多いようである。また、都幾川越辺川流域周辺は低地となっており田園風景が広がっているが、近年の土地区画整理事業により宅地化が進んでいる。

隣接している自治体との関係

  • 坂戸市
    当市の南側と接する市で、当市とは東上線や国道407号、関越自動車道などによって接続されており、また当市と接している部分が多いことから行き来は多く、国道407号での市境界である高坂橋は道路混雑の激しい地点となっている。比企地方以外の自治体の中では最も密接な関係がある。特に南部の地域との交流が深く、もっぱらの日常の生活圏とする人も多いのも特徴である。
  • 熊谷市
    当市の北側に接する市で、元々は北先端部にわずかに接しているのみだったが、大里郡大里町が熊谷市と合併したことによって接する部分が増えた。国道407号及び熊谷東松山道路などで結ばれ、古くから路線バスが通っている。また、関越道東松山ICの下り線出口には「東松山 熊谷」と表記されており、当市が熊谷市への玄関口の役割を果たしている。一方で、当市と接している自治体の中では唯一の県北部地域に属する市で、また同じ鉄道路線沿線が生活圏になりやすい埼玉県では、当市北部の一部住民や熊谷市南部の一部住民(旧大里町地区は約半分の地域が東松山商圏に含まれていた)に行き来がある程度であり、生活圏の結びつきは弱いとされる。
  • 比企郡滑川町
    当市の北西と接する位置する町で、比企郡に属する。東武東上線や国道254号、埼玉県道47号深谷東松山線などによって接続されている武蔵丘陵森林公園を有する。特に南部を中心に都市化が進んでおり、当市との結びつきも強いとされる。
  • 比企郡吉見町
    当市の東側と接する町で、比企郡に属する。鴻巣駅行きの路線バスや、埼玉県道27号東松山鴻巣線によって接続されており、東松山駅を利用する人が多く生活圏の結びつきが強い。松山城や吉見百穴は当市と吉見町の境にあり、当市と歴史上の接点も多い町である。
  • 比企郡鳩山町
    当市の南西と接する町で、比企郡に所属するが坂戸市との関係が深い。東部の鳩山ニュータウン高坂駅への路線バスが走っている。
  • 比企郡川島町
    当市の南東と接する町で、比企郡に属するが川越市との関係が深い。国道254号川越駅行きの路線バスによって接続されている。また当市から川越市へ車で行く場合には通過地となる。
  • 比企郡嵐山町
    当市の西側と接する町で、比企郡に属する。東武東上線や国道254号によって接続されている。買物などで当市との結びつきが強いとされてきたが、最近では国道254号バイパス沿いに郊外店が進出している。
  • その他
    当市は、人口の10%以上が東京都内へ通勤通学する東京都市圏に属している。また、埼玉県が公表している県内市町村への通勤通学状況によれば、当市から東京都内以外に5%以上が通勤通学している市町村は川越市のみとなっている[1]

歴史

現在の市の中心部にあたる地域は市制施行前まで松山町と呼ばれ、元を辿れば1333年に築城されたとされる松山城の城下町として発展した街である。城下町時代は松山城大手門に至る、鴻巣道沿いの現在の松本町から本町あたりが最も賑やかだったそうである。このあたり松山新宿と呼ばれていた一方、街道筋にあたる本町から材木町のあたりは松山本郷と呼ばれていた。また、現在の本町1丁目交差点は札の辻と呼ばれ高札場が設けられていた。

徳川家康が関東入国すると、松山城には松平家広が入城し松山藩を立藩した。近代的な城郭都市に発展する可能性も潜めていたが、家広の跡を継いだ松平忠頼浜松城に移封となると松山城は廃城となった。廃城後、この地域は最終的に川越藩の藩領となり、城に近い松山新宿は次第に廃れ、現在の市街地に当たる松山本郷が町の中心になっていったとされる。

江戸時代には、江戸幕府によって五街道脇往還の整備が進められ、当市域でも、江戸から高坂を経て上州に至る川越・児玉往還(川越道)と、八王子から高坂・松山を経て日光に至る日光脇往還道が整備され、松山宿高坂宿宿場町として賑わった。

幕末になると、川越藩川越城主である松平直克前橋城に居城を移転し前橋藩となると、飛び地となった比企郡高麗郡入間郡埼玉郡周辺のおよそ6万石の統治を行うために、1867年松山陣屋が設置され、武家やその関係者、家族らの移住によって人口が2倍近くに増え、現在の埼玉県域でも有数の人口を持つ町奉行が管轄する町となった。しかし、幕末という事もあってわずか5年足らずで廃藩置県を迎える事になった。

明治時代になると、入間県熊谷県を経て埼玉県域となり、市域では主に「士族授産」事業として旧松山陣屋士族が中心となって松山製糸工場(後の日本シルク)など工場や銀行などの企業が起こされていった。

交通機関では、1883年に日本鉄道(現:JR高崎線)が開通するのと同時に松山町〜鴻巣駅を結ぶバス路線が松山乗合自動車によって開業した。その後、1903年には松山町を経由する東上鉄道(現:東武東上本線)が計画され、1923年に武州松山駅まで開通。市域には高坂駅・武州松山駅(現:東松山駅)の2つの駅が設置されるなど、交通網も整えられていった。

第二次世界大戦中には、唐子地区に陸軍松山飛行場が建設され、また吉見町の吉見百穴近辺では中島飛行機(現・富士重工業)の地下工場が建設され、工事関係者が多く集まるなど軍事色が濃い町ともなった。

1954年7月1日、埼玉県下12番目(現在の市の数は40市)、県内の東上線沿線では川越市に次いで2番目の市として市制施行を行い、東松山市となった。

高度成長期になると東京のベッドタウンとして交通の便がよい東松山駅や高坂駅周辺を中心に人口が増加した。高坂ニュータウン東松山マイタウンに代表されるような住宅団地が次々と造成された。

1954年9月13日、市章を制定する。[2]

1975年8月8日には、関越自動車道川越IC-東松山IC間が開通し、交通・物流の拠点地点化が進む。

市町村合併

明治の大合併

1889年4月1日に行われた明治の大合併により、で市域では以下の枠組みで合併となった。

  • 松山町(松山町、市ノ川村、野田村、東平村)
  • 大岡村(大谷村、岡郷) - 合併当初は市ノ川村、野田村、東平村も大岡村となったが離脱して松山町に編入された
  • 高坂村(高坂村、早俣村、正代村、宮鼻村、毛塚村、田木村、西本宿村、岩殿村)
  • 唐子村(上唐子村、下唐子村、神戸村、葛袋村、石橋村)
  • 野本村(下野本村、上野本村、柏崎村、古氷村、今泉村、下青鳥村、上押垂村、下押垂村)
昭和の大合併

1954年7月1日比企郡松山町大岡村唐子村高坂村野本村が合併し、東松山市となる。

  • 市名の由来は、地域の中心である松山町から採られたものであり、当初は「松山市」とする予定であった。松山市の呼称は先行して市制施行していた愛媛県松山市が既に使用していたものの、これ以前に福岡県遠賀郡若松町(現・福岡県北九州市若松区)が同名の福島県若松市(現・福島県会津若松市)がありながら、同一の市名である若松市を申請し認められた例があった。また、1954年3月31日広島県府中市、同年4月1日に東京都府中市が相次いで成立し、同一名の市が誕生していた。
  • こうした先行事例をふまえ、同名の「松山市」を市名として申請したが自治省はこれを認めず、愛媛県松山市に対して東の松山市という意味で「東松山市」とした。この後、自治省により同一の市名は認可しない旨の通知がなされ、東久留米市東大和市(ともに東京都)、北広島市北海道)、京田辺市京都府)など同様の命名法による市名が出来る端緒となった[注 1]
平成の大合併

平成の大合併ブームの中、当初は比企広域市町村圏組合構成全10市町村での合併を構想。2003年に、比企郡川島町・比企郡鳩山町を除く8市町村で任意の合併協議会が設けられたが、協議が難航し解散。その後、隣接する比企郡吉見町と法定合併協議会を設置するも、新市名をはじめとする様々な分野で条件が折り合わず、東松山市議会による離脱決議を受けて解散し、協議は終了する。

2006年秩父郡東秩父村との飛び地合併について一部報道機関により報じられたこともあったが、当市を当事者とする市町村合併に関する協議は、公的な形では行われていない。

  • 比企地区8市町村合併
    • 2003年3月3日 比企地区任意合併協議会設置(当市・比企郡滑川町・比企郡嵐山町・比企郡小川町・比企郡都幾川村・比企郡玉川村・比企郡吉見町・秩父郡東秩父村)
    • 2003年4月1日 協議会事務局設置(東松山市役所内)
    • 2003年5月21日 第4回協議会において、比企地区任意合併協議会解散を決定
  • 東松山市・吉見町合併
    • 2003年9月24日 『東松山市と吉見町の合併推進に関する決議』(市議会)
    • 2003年12月1日 東松山市・吉見町合併協議会(法定)設置・同日事務局設置(東松山市役所内)
    • 2004年9月14日 東松山市議会において「東松山市・吉見町合併協議会からの離脱に関する決議」を議決(全会一致)
    • 2004年9月15日 第13回協議会において、東松山市・吉見町合併協議会解散を決定
    • 2004年10月31日 合併協議会廃止
  • 東松山市・東秩父村飛び地合併
    • 2006年 東秩父村が当市との飛び地合併を考えていると報道される。
    • 2008年4月23日 東秩父村議会が当市との飛び地合併の考えをまとめ、当市への編入合併推進特別委員会を発足
  • 3市町村合併
    • 2008年7月7日 東松山、滑川、東秩父の3市町村議で比企地域合併推進議員連絡協議会を8月22日に設置する方針を決めた。
    • 2009年9月17日 東松山、滑川、東秩父の比企地域合併推進議員連絡協議会を解散決定。

行政

歴代市長

氏名 就任日 退任日
初代 田中実 1954年7月1日 1958年8月4日
2代 中里勇吉 1958年8月5日 1974年8月4日
3代 芝崎亨 1974年8月5日 1994年8月4日
4代 坂本祐之輔 1994年8月5日 2010年8月4日 正しくは「祐」は旧体字(示右)
5代 森田光一 2010年8月5日 現職

行政機構

2008年4月1日現在、職員数は747名(特別職・再任職員含む)。

行政職組織(議会、市民病院事務部等を含む)10部・45課、医療職組織2部・16科。

主な市の施設

国の行政機関

県の行政機関

  • 東松山地方庁舎
    • 川越比企地域振興センター東松山事務所
    • 東松山県税事務所
    • 東松山環境管理事務所
    • 東松山農林振興センター
    • 西部教育事務所東松山分室
  • 東松山県土整備事務所
  • 川越建築安全センター東松山駐在
  • 東松山保健所

比企広域市町村圏組合の施設

再開発・土地区画整理事業

整備計画

  • 東松山駅周辺整備計画
    当市が1997年より事業中の、東松山駅東口とその周辺の再開発事業。2001年度より工事が開始され、2010年春に完成。旧バス車庫や、ぼたん通りの東西には民間資本によって2つの再開発ビルが建設される計画だったが、西側は不景気による業務不振を理由に業者が計画から撤退したため、跡地利用は現段階では未定で暫定的に公園と駐車場として整備される。その他、埼玉県道249号東松山停車場線(東松山駅東口-国道407号旧道交差点)を13mから22mに拡幅、また東松山駅前を南北に縦貫する「都市計画道路松山第一小学校通線」(神明町-箭弓町)を現在の一方通行から22mへ拡幅する工事などが将来予定されている。
  • 市の川周辺地区整備計画
    市の川特定土地区画整理事業地内を含めた55haの地域に、良好な住宅地を供給し地域内の福祉施設や教育施設と連携しながら整備を行う事として2006年度に事業化された。当市が施行し、まちづくり交付金の助成を受けている。

事業中の土地区画整理事業

  • 市の川特定土地区画整理事業(東松山市市の川特定土地区画整理組合/1991年-事業中)
    市の川土地区画整理組合が施行中の26.1ha区画整理事業。当市街地を迂回する環状道路の1つである都市計画道路市の川通線を中心に良好な住宅地を供給することを目的として造成されている。
  • 高坂駅東口第一土地区画整理事業(東松山市/1994年-事業中)
    市が1994年度-2018年度目処に、事業中の高坂駅東口とその周辺70.8haの土地区画整理事業。隣接地域には高坂駅東口第二地区特定土地区画整理事業が行われているため、それに合わせた東口駅前広場の設置や、高坂駅と第二地区を結ぶ都市計画道路高坂駅前通線や高済寺前通線の拡幅、高坂駅東口周辺への商業集積などが中心に計画されている。
  • 第一土地区画整理事業(計画中)
    松葉町3,4丁目、美土里町区域の土地区画整理事業。

事業完了した土地区画整理事業

  • 東部土地区画整理事業(東松山市/1971年-1978年)
  • 高坂丘陵土地区画整理事業(住宅・都市整備公団/1977年-1987年)
  • 中部第一特定土地区画整理事業(東松山市中部第一特定土地区画整理組合/1980年-1987年)
  • 東平第一特定土地区画整理事業(東松山市東平第一特定土地区画整理組合/1980年-1987年)
  • 高坂駅西口土地区画整理事業(東松山市/1981年-1990年)
  • 松本町土地区画整理事業(東松山市松本町土地区画整理組合/1991年-1999年)
  • 箭弓町三丁目土地区画整理事業(東松山市/1991年-2006年)
  • 高坂駅東口第二特定土地区画整理事業(都市再生機構/2001年-2013年)
  • 葛袋土地区画整理事業(東松山葛袋開発株式会社/2012年-2014年)
  • 藤曲土地区画整理事業(藤曲他地区開発共同企業体/2015年-2016年)

その他

以下の区画整理事業は、地域住民の反対や事業が長期に渡ることなどから凍結・休止された。

  • 和泉町区画整理事業(東松山市/1993年-事業凍結)
  • 松葉町一丁目区画整理事業(東松山市/1996年-事業休止)

経済

企業

当市では、明治維新直後から旧松山陣屋士族によって松山製糸工場(現:日本シルク)に代表されるような企業が盛んに起こされた。重工業の進出は1940年昭和15年)にヂーゼル機器(現:ボッシュ)が当市に同社初の工場を設置したことに始まる。現在においてもボッシュ東松山工場は同社の日本国内における中心的な工場で、この工場の誕生によって自動車機器(現:ボッシュに統合)などのボッシュ関連会社が市内に多く設置され、当市の経済に大きく関わることになった。

高度成長期になると、1975年関越自動車道東松山インターチェンジが開通し、新郷地区に東松山工業団地が造成されるなど、交通アクセスを生かした工場の進出が進んだ。当市は埼玉県のほぼ真ん中で県内各地に向かう幹線道路が集まる場所であり、また広域アクセスにおいても関越自動車道に加え、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)に近いことから、近年では物流拠点として開設する企業が目立っており、2012年から葛袋地区に造成中の東松山葛袋産業団地(仮称)の分譲が好評なことから、さらに今後5年間で石橋、松山、宮鼻、大谷地区に工業団地を新設すると発表した[3]

本社を置く主な企業

かつて本社があった企業

拠点を置く主な企業

工業団地

  • 東松山工業団地(大字新郷)
  • 東松山葛袋産業団地(坂東山)
  • 藤曲産業団地(仲田町)

商業

古くから比企地方の中心都市として商業が栄えた土地で、スーパーマーケット「マミーマート」は当地で創業した八百清が発祥である。また、比企郡小川町で発祥した「ファッションセンターしまむら」のチェーン1号店や、「日本マクドナルド」の社員フランチャイズ1号店があった。このように市内からチェーン展開が始まった企業も多く、東松山商圏を形成している。また、鉄道によって結ばれている川越市や東京都内(池袋)といった商圏の影響を受けやすい地域だが、大型店に加え専門店の出店が進んでいることから東京都内への買い物流動は年々減少している。

東松山駅周辺

東松山駅東口から市役所周辺にかけての地区は商業施設や商店街が密集しており当市の中心地区となっているエリアである。商店街もぼたん通り商店街・まるひろ通り商店街・材木町商店街・一番街商店街と数多く存在している。近年では買い物環境の変化により、かつては市内で一番賑やかだった材木町周辺の商店街は衰退しつつあり、より東松山駅に近いエリアに集約される傾向がある。

高坂駅周辺

高坂駅西口周辺においては周辺大学に通学する学生人口が多いことから単身者向けの店舗が多い傾向にある。これは学生は自動車を所有してない割合が高い事から郊外店の影響を受けにくい傾向にあり、これが高坂駅西口周辺が学生街としての独特の商圏を形成する結果となっている。

ロードサイド型郊外店

市内では国道407号東松山バイパス沿い周辺にロードサイド型店舗が集積している。特に小松原町〜新宿町にかけての区間、及び、あずま町周辺などに集中する。現在その代表的存在ともいえるのは2010年にオープンした『ピオニウォーク東松山』で、120店以上の店舗で構成される埼玉県中部地域最大規模のリージョナル型(広域型)ショッピングモールとして、市内外から人が集まる場所となっている。

主な商業施設

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国道407号沿道のロードサイド店
複合商業施設
百貨店
総合スーパー
  • アピタ東松山店(あずま町)
  • 西友東松山店(小松原町)
食品スーパー
ディスカウントストア
家電量販店
ホームセンター

商店街

商業団体

映画館

1960年頃に市内には「松山映画劇場」(松映)と「松山銀映劇場」(銀映)の2つの映画館があり[注 2]、松映は近接では唯一の新作映画、銀映はB級映画や型落ち作品が主に上映されていたが、銀映は1970年代には閉館した。一方の松映は1990年頃建て替えられ「東松山シネママリオン」と改称、東武東上線沿線では池袋・川越と並んで従来型映画館が残る街であったが、シネコンブームの波に押され2004年頃に閉館してしまったため現在では市内に映画館はない。

金融機関

かつては旧協和銀行、旧埼玉銀行、旧さくら銀行太陽神戸銀行時代から存在)、旧西武信用組合、旧小川信用金庫もあった。旧協和銀行は旧埼玉銀行との合併に伴いあさひ銀行となった後、窓口業務は旧あさひ銀行東松山支店(現・埼玉りそな銀行東松山支店)と、旧あさひ銀行東松山駅前支店と2行あったが、東松山支店に統合された後、東松山駅前支店の建物は残り埼玉りそな銀行のATMコーナーとして利用されていたが、東松山駅構内にATMが設置されたため現在はATMは撤去され建物だけが残されている。

また、旧さくら銀行東松山支店は1998年に旧あさひ銀行に事業譲渡して閉店後、跡地は公園となっている。

旧西武信用組合は神明町に支店があったが、経営破綻により解散した1999年に業務を旧あさひ銀行東松山支店が継承し、支店施設は売却された。

埼玉縣信用金庫東松山支店は以前東松山駅西口にあったが、旧小川信用金庫から営業譲渡を受けた後、小川信用金庫東松山支店の建物であった場所(丸広百貨店東松山店前)に移転している。

銀行
信用金庫
労働金庫
証券会社

農業

姉妹都市・提携都市

地域

テンプレート:東松山市の町名

町域

  • 松山地区
    • 本町一丁目・二丁目
    • 神明町一丁目・二丁目
    • 箭弓町一丁目 - 三丁目
    • 材木町
    • 松葉町一丁目 - 四丁目
    • 日吉町
    • 加美町
    • 松本町一丁目・二丁目
    • 松山町一丁目 - 三丁目
    • 御茶山町
    • 六反町
    • 六軒町
    • 五領町
    • 新宿町
    • 山崎町
    • 小松原町
    • 砂田町
    • 仲田町
    • 大字松山
    • 大字市ノ川
  • 平野地区
    • 沢口町
    • 殿山町
    • 大字東平
    • 大字野田
  • 大岡地区
    • 大字大谷
    • 大字岡
  • 唐子地区
    • 坂東山
    • 大字下唐子
    • 大字石橋
    • 大字葛袋
    • 大字神戸
    • 大字上唐子
    • 大字新郷
  • 高坂地区
    • 元宿一丁目・二丁目
    • あずま町一丁目 - 四丁目
    • 大字高坂
    • 大字早俣
    • 大字正代
    • 大字宮鼻
    • 大字毛塚
    • 大字田木
    • 大字岩殿
    • 大字西本宿
    • 大字大黒部
    • 大字島田
  • 野本地区
    • 美土里町
    • 和泉町
    • 幸町
    • 若松町一丁目・二丁目
    • 大字上野本
    • 大字下青鳥
    • 大字上押垂
    • 大字下押垂
    • 大字今泉
    • 大字古凍
    • 大字柏崎
    • 大字下野本
    • 大字江綱

上記のうち高坂地区の大字島田、野本地区の大字江綱は、区域が極めて狭く定住人口も無いため、現在ではもっぱら土地登記上等の地名として用いられているに過ぎない。それぞれ隣接する比企郡吉見町、坂戸市にある同名の地区の一部を編入したために生じた区域である。

越辺川対岸の坂戸市側に、周囲を全て同市大字片柳に囲まれた東松山市大字田木の飛地が存在する。

健康

  • 平均年齢:41.8歳(男40.8歳、女42.8歳)(2006年4月1日現在)

主な病院

  • 東松山市民病院
  • 埼玉成恵会病院
  • 東松山医師会病院
  • 東松山病院

教育

大学
※その他、高坂駅を最寄駅として比企郡鳩山町に東京電機大学山村学園短期大学、東松山駅を最寄駅として比企郡吉見町に武蔵丘短期大学が存在する。
高等学校
中学校
小学校
幼稚園
  • 松山聖ルカ幼稚園
  • 松山幼稚園
  • ひさみ幼稚園
  • 松山南幼稚園
  • 東松幼稚園
  • 新明幼稚園
  • 高坂幼稚園
  • 東平幼稚園
特別支援学校
学校教育以外の施設
  • 児童福祉施設(保育所
    • 東松山市立たかさか保育園
    • 東松山市立わかまつ保育園
    • 東松山市立まつやま保育園
    • 東松山市立からこ保育園
    • 東松山市立いちのかわ保育園
    • 仲よし保育園
    • 第二仲よし保育園
    • 若草保育園
    • 桃の木保育園
    • のもと保育園
    • みどり保育園
    • いちご保育室
    • たんぽぽ保育園
    • どんぐり保育室
  • 生涯教育
    • 彩の国いきがい大学
    • 東松山市きらめき市民大学
  • 自動車教習所

図書館

市内には2つの図書館、1つの図書室がある。以前は移動図書館(まつかぜ号)もあったが、2007年平成19年)8月31日をもって廃止になっている。

比企広域市町村圏域内公共図書館の相互利用協定により、比企郡嵐山町滑川町小川町ときがわ町川島町吉見町鳩山町)・秩父郡東秩父村に居住・通学通勤している者なら利用可能である。

2005年(平成17年)8月2日から、坂戸市立図書館との相互利用が開始された。2007年(平成19年)には、熊谷市立図書館との相互利用も開始された。

郵政

郵便番号は市内全域が「355-00xx」(東松山郵便局が集配を担当)である。

  • 東松山郵便局
    • 東松山白山台郵便局
    • 東松山石橋郵便局
    • 東松山平野郵便局
    • 東松山柏崎郵便局
    • 東松山松葉町郵便局
    • 東松山箭弓郵便局
    • 唐子郵便局
    • 高坂郵便局
    • 大東文化大内簡易郵便局

電話番号

市外局番は市内全域が「0493」。同一市外局番の地域との通話は市内通話料金で利用可能(東松山MA)。 市内局番は21~39だが、近年では市内局番の番号不足により59,81も使用している。収容局は東松山第二局、高坂局(都幾川以南)、冑山局(市ノ川以北)。

住宅団地

都市計画公園

市内には大小の数多くの公園があり、人口1人あたりの公園面積は16.80m2と、埼玉県全体の平均である5.54m2を大幅に上回る、埼玉県内でも公園が多い市である。

なお、国営武蔵丘陵森林公園は当市にあると案内されることがあるが、市域と隣接する部分はありながらも公園内に市域は含まれていない。

  • 街区公園
    • 前山公園
    • 材木町第一公園
    • 御茶山町児童公園
    • 六反町児童公園
    • 新宿町児童公園
    • 山崎町児童公園
    • 箭弓町第一公園
    • 稲荷林公園
    • 中通公園
    • 西久保公園
    • 大門公園
    • 上後原公園
    • 前通公園
  • 近隣公園
  • 地区公園
    • 五領沼公園
    • 駒形公園
    • 唐子中央公園
  • 運動公園
  • 総合公園
  • 都市緑地
    • 下沼公園
    • 松風公園(高坂丘陵1号緑地)
    • 千年谷公園(高坂丘陵2号緑地)
    • ちご沢の森(高坂丘陵3号緑地)
    • 松本町1丁目緑地
    • 上沼公園

交通

中心となる東松山駅へは、池袋駅から東武東上本線で約50分程(TJライナー利用で45分)である。東京メトロ有楽町線副都心線が直通しているため、新木場駅元町・中華街駅への直通電車が運行されている。北関東方面へは、東上線の終点、寄居駅からJR八高線を乗り継ぎ高崎駅群馬県)へ1時間20分程度である。その他、東松山駅へは鴻巣駅(約20分)、熊谷駅(約50分)、川越駅(約50分)などの駅から路線バスが運行されている。

また、市内には関越自動車道東松山インターチェンジがあり、練馬インターチェンジから39.4km。また首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の川島インターチェンジから当市境までは国道254号で3.5km程で、出口標識には「川島 東松山 川越」と表記されている。

鉄道路線

路線バス

コミュニティバス

  • 東松山市内循環バス(川越観光バスに運行を委託)
    • 大岡市民活動センター - (大谷コース) - 東松山駅東口 - (唐子コース) - 市民健康増進センター

観光バス

  • 東松山交通

タクシー

  • 東松山交通
  • 観光タクシー
  • イグチ交通
  • ダイイチ交通
  • 個人タクシー

タクシーの営業区域は県南西部交通圏で、川越市所沢市飯能市和光市などと同じエリアとなっている。

デマンドタクシー

自宅や、指定された市内の乗降スポットなどを乗り降り可能なデマンドタクシー制度が実施されている。

  • 相乗りではなく、通常のタクシー同様に貸切で、料金は通常のタクシーメーター料金に応じて3段階(500~1500円)。
  • 登録した市民が利用可能で、利用可能時間は平日午前8時30分~午後5時。

道路

ファイル:Higashimatsuyama Inter Change.JPG
東松山インターチェンジ

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

ファイル:Kodomo-shizen-zoo.jpg
埼玉県こども動物自然公園

名所

動物園

展示施設

神社・寺社

史跡

その他

宿泊施設

温泉・銭湯

  • 蔵の湯 東松山店

ゴルフ場

名物

祭事・催事

  • 1月
    • 元旦マラソン大会(1日/市役所裏)
  • 2月
    • 節分祭(3日/箭弓稲荷神社)
    • 馬頭観音絵馬市(19日/妙安寺)
  • 3月
    • 火伏神事(初牛祭前日/箭弓稲荷神社)
    • 初午祭(最初の午の日/箭弓稲荷神社)
    • 東松山夢灯路(下旬~4月上旬/上沼、下沼公園周辺)
  • 4月
    • 古凍のお獅子さま(15日前後の日曜日)
    • ぼたん祭り(中旬~5月上旬/東松山ぼたん園・箭弓稲荷神社ぼたん園)
    • つつじ(中旬~下旬/物見山公園)
  • 5月
    • ポピー(上旬~中旬/東松山市農林公園)
  • 7月
    • 初山祭(14日/浅間社・浅間社)
    • 神戸の獅子舞(23・24日に近い土・日曜日/神戸神社)
    • 東松山夏祭り、別名「お天王さま」(第四土日)
  • 8月
    • 高坂の天王さま(上旬/高坂神社)
    • 七夕(上旬/松葉町商栄会・一番街)
    • 東松山サンバカーニバル(最初の土曜日/ぼたん通り商店街)
    • よさこい陣屋祭り(上旬/まるひろ通り商店街)
    • ひがしまつやま花火大会(下旬/都幾川リバーサイドパーク)
  • 9月
    • 東平の梨狩り(上旬~)
  • 10月
    • 野田の獅子舞(14日に近い日曜/赤城神社)
    • 上野本の獅子舞(15日に近い日曜/八幡神社)
    • 下唐子の獅子舞(19日に近い日曜/唐子神社
    • 西本宿の獅子舞(最終土・日曜/浅間神社)
  • 11月
  • 12月
    • 市内駅伝競走大会(上旬/東松山陸上競技場)
    • お酉さま(15日/松山神社)

出身有名人

東松山を舞台とした作品

  • 天の園(小説) - 打木村治著。唐子地区を舞台をした児童小説
  • 大地の園(小説) - 打木村治著。「天の園」の続編で主人公が進学した川越市がメイン舞台だが、当市も登場する。
  • キズモモ。(映画) - 2008年に公開された映画。高坂駅西口がロケ地になった。
  • 冬のサクラ(ドラマ) - 東松山駅東口がロケ地となった。

その他

  • 当市の電話局エリアは全域で、東松山MA
    • 収容局は東松山第二局、高坂局(都幾川以南)、冑山局(市ノ川以北)
  • 愛知県豊橋市愛知県瀬戸市に、それぞれ「東松山町」という町名が存在する。いずれも、当市とは無関係。

脚注

注釈

  1. しかし2006年1月1日、北海道伊達市と同名の福島県伊達市が成立し、現在、この同一市名に関する通知は有名無実化しており、先行して市制施行をした市が許可すれば同一名の市は成立し得ると解される。
  2. 1960年の映画館(関東地方)「消えた映画館の記憶」を参照した[4]

出典

  1. 1県内市町村(平成18年3月見込み)への流出状況(埼玉県庁) (PDF)
  2. 図典 日本の市町村章 p75
  3. “埼玉・東松山、5年間で10工業団地を新設-誘致順調で開発積極化”. 日刊工業新聞. (2012年7月20日). http://www.nikkan.co.jp/kogyodanchi/k-news/kanto/k120720a.html . 2017閲覧. 
  4. 『映画年鑑 戦後編 別冊 全国映画館録 1960』日本図書センター, 1999年

外部リンク

行政
観光