新幹線E3系電車

提供: miniwiki
移動先:案内検索

新幹線E3系電車(しんかんせんE3けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の新幹線直行特急ミニ新幹線)用新幹線車両

概要

1997年平成9年)に開業した秋田新幹線に投入される新幹線車両として開発が開始され、1995年に量産先行車として5両編成が1本落成した[1]。新幹線区間における最高速度を275km/hまで向上させ、各種高速化を図る新機構を搭載して走行試験を行い、1996年から量産車が落成した。その後も1999年(平成11年)に山形新幹線新庄駅まで延伸開業した際の増備用の1000番台(同年12月4日営業運転開始)、山形新幹線用400系の置き換え用として2008年(平成20年)12月以降に投入された2000番台が増備され、0番台を改造した「のって楽しい列車」として山形新幹線・上越新幹線で運行されている700番台の4種類が存在する。

製造は川崎重工業東急車輛製造が担当している。2014年現在、日立製作所が車体を製造をしていない唯一の営業用新幹線電車でもある。

車両・客室・車両ロゴデザインはいずれもGKインダストリアルデザインが担当した[2]

構造

車両概観

分類上は新幹線車両ではあるが在来線も走行するため、車体長20,000mm・車体幅2,950mmと車体の狭い在来線の規格に合わせている。アルミニウム合金で製作された車体は、400系より1両平均2tの軽量化を実現した[3]

車体幅の小さい本系列では、新幹線の各プラットホームとの間に大きな隙間ができるため、ドアの部分には延長ステップが装備され、新幹線の各駅での停車中に限り自動的にステップがドアの下から回転して上がるようにセットされ(車体の両側のドアのステップが上がる)、ホームとの隙間を埋めている。

東京寄りの先頭車(11号車)には分割・併合装置が収められ、200系E2系E4系E5系・H5系と連結運転を行うことができる。

車両側面にはLED行先表示器が設置されており、列車種別・座席種別と行先を交互に表示する。

走行機器

電源交流50Hz・25,000V(新幹線)と交流50Hz・20,000V(在来線)の両方に対応している。力行・制動方式は可変電圧可変周波数制御(VVVF制御)で、使用する素子は、前期製造車両がGTOサイリスタ、後期車両がIGBTである。

電動車2両おきに主変圧器を1台搭載し、各電動車両の主変換装置(CI5〔R1編成のみ〕/ CI5A)によって主電動機を駆動する。主変換装置1台当たり4台の電動機を制御する。

主電動機は、E2系と共通のかご形三相誘導電動機 MT207 を採用する[4]。連続定格出力は300kWである[5]

台車は、ボルスタレス台車 DT207(電動車両)・TR7005(付随台車)で、基本的な構造は400系に準じている[4]。車輪径は860mm軸距は2,250mm、軸箱支持方式はSUミンデン式である[4]。歯車比は3.04である[5]

ブレーキ装置は、応荷重制御および遅れ込め制御を備えた回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ方式を採用する[5]。常用ブレーキ、非常ブレーキ、抑速ブレーキ、耐雪ブレーキおよび直通予備ブレーキの5種類を備える[5]

運転保安装置は、新幹線区間の自動列車制御装置ATC-2型DS-ATC)と在来線区間の自動列車停止装置ATS-P型)が装備されている。

集電装置

シングルアームパンタグラフ PS206 を1編成あたり2基搭載する。パンタグラフ搭載車両とその隣の車両にまたがる形でパンタグラフカバーが装着される。

新幹線区間では2基とも使用するが、在来線区間を走行する際には1基のみ使用する。

内装

編成中の1両(11号車・E311形)はグリーン車で、ほかの車両が普通車となっている。400系とは異なり、グリーン車の座席配列は2列+1列から2列+2列に変更されている。普通車の座席配列はグリーン車と同じく2列+2列であるが、シートピッチが異なる。

2両に1か所程度の割合で、真空式を採用したトイレが設置されている。

形式および車種

E311形 (M1sc)
グリーン席を備える制御電動車。R・L編成11号車として使用される。東京秋田向き運転台、車掌室、分割併合装置、便所洗面所、車椅子対応設備、多目的室、荷物置場(除く0番台)を備え、主変換装置空気圧縮機などを搭載する。
E322形 (M2c)
普通席を備える制御電動車。R編成16号車、L編成17号車として使用される。山形新庄大曲向き運転台、荷物置場を備え、主変圧器、主変換装置などを搭載する。
E325形 (M1)
普通席を備える中間電動車。便所、洗面所、公衆電話、荷物置場を備える。
0番台
R編成15号車として使用される。主変換装置、空気圧縮機、集電装置などを搭載する。
1000・2000番台
L編成16号車として使用される。主変換装置、空気圧縮機などを搭載する。
E326形 (M2)
普通席を備える中間電動車。主変圧器、主変換装置、集電装置などを搭載する。
0・1000・2000番台
R・L編成12号車として使用される。車椅子対応設備を備える。
1100・2100番台
L編成14号車として使用される。
E328形 (T2)
普通席を備える中間付随車
0番台
R編成14号車として使用される。荷物置場を備える。
1000・2000番台
L編成15号車として使用される。便所、洗面所、荷物置き場を備え、補助電源装置などを搭載する。
E329形 (T1)
普通席を備える中間付随車。R・L編成13号車として使用される。便所、洗面所、公衆電話を備え、空気圧縮機(除く0番台)、補助電源装置などを搭載する。

2011年(平成23年)4月29日、東北新幹線の復旧に合わせてE311形に東日本大震災復興推進キャンペーンのステッカーが、E322形に青森デスティネーションキャンペーンのステッカーがそれぞれ貼り付けられた。但しR編成とL編成で貼付位置が異なり、R編成は他車と同様に車体の運転席寄りに、L編成は「つばさ」ロゴと並ぶ様に車体の連結部寄りに貼付されている。

番台別概要(秋田新幹線用)

基本番台(0番台)

ファイル:Shinkansen E3 komachi.JPG
E2系と連結するE3系0番台
(2009年12月 小山駅
ファイル:E3-Komachi-R20-131109.JPG
奥羽本線区間を走行するE3系0番台(2013年11月 羽後境駅
ファイル:SeriesE3 R25+E2 J67.JPG
東日本大震災復興推進キャンペーンのステッカーを先頭に貼付したE3系0番台とE2系
2011年6月12日 東京駅

秋田新幹線「こまち」用として当初は5両編成で落成したが、開業から1年を迎える1998年(平成10年)1月に編成の増強が発表され[6]12月に増結付随車E328形が登場して6両編成となった。

最高速度は在来線区間が130km/h、新幹線区間が275km/hになっている。引張力・加減速特性などはE2系と同じで、単独走行およびE2系との併結運転時でも特に調整などは行っていない[注 1]。在来線区間走行時は電圧および信号のATCからATS-Pへの切り替えを行っている。

2013年(平成25年)4月時点では6両編成26本(156両)が秋田車両センターに配置されていた。

E5系との併結編成により「やまびこ」・「なすの」で使用される。当初は「なすの」運用を除けば「こまち」のみの運用であり車体側面のロゴは「こまち」の横に「JR Akita Shinkansen」(試験運行時は「SERIES E3」も)と表記されているが、運用が拡大したためこの表記を消した。「やまびこ」・「なすの」運転時には時刻表に「こまちタイプ車両を連結」と追記される。

上越新幹線での営業運転実績はないが、試運転・検査や新潟新幹線車両センターでの展示公開などでの乗り入れは行われたことがある。

2011年11月19日より、E5系との併結しての営業運転が開始された[7]。前述するようにE5系との併結運転の場合、最高速度や加速度は本系列と同等に調整して運転される。

2013年9月28日実施のダイヤ改正にて、E3系0番台とE2系の併結運転が終了した。これにより、E3系0番台と併結運転を行うのはE5系のみとなる[8][9]。2014年3月15日実施のダイヤ改正にてR編成は秋田新幹線区間での定期運用が終了し[10]、E5系との併結で「やまびこ」・「なすの」の運用となっている[注 2]

2017年3月25日にE3系0番台による団体専用列車『秋田新幹線開業20周年記念号』が運転され、R21編成が充当された。およそ3年ぶりにこの車両が秋田新幹線区間を走ったことになる[12][13]


製造時期による相違

R1編成
1995年(平成7年)製造の量産先行車[1]。落成時はS8編成として登場(S系列はJR東日本では試験車など非営業車に付される編成記号)。
先頭車の前面形状が量産車と異なり、400系に近い形状となっている(連結器カバーへかけての細り方が大きく、丸みを帯びている)。
運転台窓上に前照灯後部標識灯、運転台窓下に放電灯を光源とした補助灯(2灯式)がある[3]
落成時は下枠交差式パンタグラフを3基搭載しており、E326-1・E325-1には新幹線用PS9034、E329-1には在来線用PS204Xを搭載していた[1]。量産化改造の際にシングルアーム式に交換されている。
男性用トイレ便器が斜めに設置されている。
落成時のロゴマークは「Series E3」だった(後に量産車と同じロゴマークに変更)[14]
11号車 (E311-1) の静電アンテナの大きさが量産車と異なる。
落成時は川重製造分を一旦逗子まで甲種輸送し、東急車輌製造分と合わせて納入される計画であったが、阪神大震災の影響で川重製造分が遅れた為、東急車輌製造分のみ先に納入された。
量産化改造の前に山形新幹線内で試運転を実施したことがある。
E6系の順次導入に伴い、2013年7月20日を以て運用を終了(引退)し[15]、廃車解体された。
R2 - R16編成
1997年の開業前に落成した量産車。当初は5両編成であったが、翌年にE328形を連結して6両編成とされた。そのため、E329形とE328形(13号車と14号車)の連結部にはパンタグラフのないパンタカバーが存在する(R1編成も同様・上記写真の2つ目が該当する)。
前照灯と後部標識灯は運転台窓下にまとめられた。
ファイル:Shinkansen E3 R17 20090305.jpg
E3系R17編成
(2009年 仙台駅)
R17編成
1998年に落成した増備車。以後落成した編成は当初より6両編成で組成されている。また、パンタカバーの数も2つとなり、運転室前面のワイパーは補助ワイパーを含めて2本装備となっている。また、VVVFインバータ制御装置は当編成までがGTOサイリスタとなっており、補助ワイパーが設置されているR17編成以降の中では唯一の存在であった。
2008年の夏休みシーズンには全日本空輸 (ANA) とのコラボレーション企画で、「ポケモン・ピカ乗りサマー」仕様としてR21編成と共にラッピングされた[16]


ファイル:E3 R18-E5 Coupling in omiya 20130608.jpg
E3系R18編成
(2013年 大宮駅)
R18 - R26編成
2002年(平成14年)から2005年(平成17年)にかけて落成した増備車。連結面外幌の材質がポリウレタンから合成ゴムに変更され、同時にフットレストが装備され座席形状が座面スライド機能付きのもの(E257系と同じタイプ)に変更された。またVVVFインバータ制御装置の素子もGTOサイリスタからIGBTに変更された。
なお、R24 - R26編成は3席分ずつに設けられていた荷物棚の支柱が省略され、男性用トイレもR2 - R17編成の仕様に戻されるなどの細かい変更がある。


E3系0番台(「こまち」用)編成表
 
← 東京/秋田[注 3]
大曲 →
号車 11 12 13 14 15 16
形式 E311形
(M1sc)
E326形
(M2)
E329形
(T1)
E328形
(T2)
E325形
(M1)
E322形
(M2c)
搭載機器 CI,CP MTr,CI SIV CI,CP MTr,CI
座席 グリーン車 普通車
定員 23 67 60 68 64 56
編成 R1 1 1 1 1 1 1
R2 2 2 2 2 2 2
R25 25 25 25 25 25 25
R26 26 26 26 26 26 26

0番台の撤退

ファイル:E3 series Shinkansen in Tokyo Station.jpg
E3系0番台の「こまち」引退後。ロゴが消されている。(R22編成)
(2017年5月 東京駅

2013年6月より、秋田新幹線「こまち」に充当されるE3系0番台の、E6系への置き換えが開始された[17]。これに伴い、2013年4月12日にR6編成が廃車となったのを皮切りに、同年9月末までに量産先行車のR1編成を含む9編成が[18]、2014年3月までに8編成が廃車された。また、2005年製のR24・25編成も一部の車両(後述のL54編成組み替え時に編成から外れた5両)が廃車となり、製造から約8年で廃車された[19]

2014年3月15日のダイヤ改正により、東北新幹線での最高速度を 320km/h に引き上げるとともに、秋田新幹線「こまち」で使用されている E3系基本番台はE6系に置き換えられた[20]

秋田新幹線からの引退を記念して、2013年11月下旬頃より残存編成に記念ラッピングが施工された[21]。このうち、ラッピング施工第一編成であったR4編成は同年12月15日に引退セレモニーが行われた[22]

これにより、0番台は秋田新幹線から撤退し、定期運用ではE5系の付属編成扱いにとなった[11][23]。2016年3月時点では以下の列車で運用され、いずれもE3系の普通車は全て自由席となっている。なお、運用できない時はE6系で代走する。

  • やまびこ45号(東京09:40発→盛岡12:54着)
  • やまびこ50号(盛岡14:07発→東京17:24着)
  • やまびこ202号(仙台06:06発→東京08:16着)
  • やまびこ215号(東京17:36発→仙台20:09着)
  • なすの253号(東京08:28発→郡山10:01着)
  • なすの273号(東京21:08発→那須塩原22:17着)
  • なすの268号(那須塩原08:17発→東京09:28着)
  • なすの272号(郡山10:43発→東京12:16着)

上記の運用に就く0番台はロゴマークが消されている[24]

2014年度以降、R23・26編成の一部車両を廃車した上でL55編成に転用されたほか、R18・19編成は700番台に改造、R20編成は2015年12月17日付で廃車され、2018年4月1日現在ではR21・22の6両編成2本(12両)が秋田車両センターに配置されている[25]

番台別概要(山形新幹線用)

1000番台

ファイル:JReastE3-1000 Omiya 20110416.jpg
E3系1000番台L51編成
「つばさ」(2011年 大宮駅)

山形新幹線「つばさ」用である。最高速度は在来線区間では130km/h、新幹線区間では275km/h。

営業運転を開始した当初は400系との共通運用[注 5]が組まれ、その撤退後も併結相手がE4系(いずれも最高速度240km/h)に限定されていたが、2012年3月17日のダイヤ改正からE2系との併結運転が行われるようになり、最高速度275km/hでの営業運転を開始した[26]

0番台からの改造含め7両編成5本(35両)が落成しているが、現在は7両編成3本が山形車両センターに配置されている。

登場時の外観は400系「つばさ」のイメージを継承しつつ一新され、明るい銀色と灰色の2色の塗り分けに緑色の帯を配した塗装とされた。ロゴは水鳥等の大きな鳥の翼を修正したものである。過去には「四季感動のやまがた」のロゴマークも表記されていた[27]。なお、400系についても1000番台投入後に順次同一塗装に変更された。なおL54編成以降は当初から、新塗装で落成している。

DS-ATC搭載済み。

L51・52編成
1999年の山形新幹線新庄開業時に落成した編成。電装品およびワイパーは基本番台のR17編成に準ずるが、内装などは専用のものとなっている。
L51編成は後述のL54編成と入れ替わる形で運用を離脱し、2014年8月20日に新幹線総合車両センターへ廃車回送され[28]、9月5日付で廃車された[29]
L52編成も、後述のL55編成と入れ替わる形で運用を離脱し、2015年2月4日付で廃車された[30]。これにより、本系列にてGTO-VVVFインバータを搭載する編成が全廃となった。
L53編成
2005年に落成した増備車。VVVFインバータ制御装置の素子がIGBTに変更されているほか、ドアチャイムも設置されている。
L54編成
2014年に0番台R24・R25編成を改造のうえ編入された増備車[31]。装備内容はL53編成に準ずるが、14号車のドアが未改造となっている。塗装は登場時より新塗装となっている。番号の新旧対照と各車ごとの改造内容は次の通り[32]
  • E311-25 → E311-1004
    車椅子スペースを配置変更し、荷物スペースを新設。
  • E326-25 → E326-1004
  • E329-25 → E329-1004
    特高ケーブルふさぎ板を変更。補助電源装置を1台撤去。
  • E326-24 → E326-1104
    車椅子スペースを廃止。パンタグラフが従来と逆向きになる。
  • E329-24 → E328-1004
    小便所・電話室を撤去し、洗面所を移設。これにより生じたスペースに座席1列を追加。補助電源装置を1台撤去。
  • E325-25 → E325-1004
    パンタグラフを撤去。
  • E322-25 → E322-1004

全車ともカーテンを山形仕様に変更し、ゴミ圧縮装置付リサイクルダストボックスを撤去して一般的なゴミ箱に交換している。

L55編成
2015年に0番台R23・R26編成を改造のうえ編入された増備車。改造内容はL54編成に準じる。番号の新旧対照は以下の通り。
  • E311-26 → E311-1005
  • E326-26 → E326-1005
  • E329-26 → E329-1005
  • E326-23 → E326-1105
  • E329-23 → E328-1005
  • E325-26 → E325-1005
  • E322-26 → E322-1005
E3系1000番台(「つばさ」用)編成表
 
← 東京
山形・新庄 →
備考
号車 11 12 13 14 15 16 17
形式 E311形
(M1sc)
E326形
(M2)
E329形
(T1)
E326形
(M2)
E328形
(T2)
E325形
(M1)
E322形
(M2c)
搭載機器 CI,CP MTr,CI CP,SIV MTr,CI SIV CI,CP MTr,CI
座席 グリーン車 普通車
定員 23 67 60 68 64 64 56
編成 L51 1001 1001 1001 1101 1001 1001 1001 廃車済
L52 1002 1002 1002 1102 1002 1002 1002 廃車済
L53 1003 1003 1003 1103 1003 1003 1003
L54 1004 1004 1004 1104 1004 1004 1004 0番台R24・R25編成からの改造
L55 1005 1005 1005 1105 1005 1005 1005 0番台R23・R26編成からの改造

2000番台

ファイル:E3 Series Tsubasa Tokyo Station.jpg
遅延のため単独で東京駅を発車するE3系2000番台L72編成「つばさ125号」
(2017年5月 東京駅
ファイル:E3-2000-L67-of-Yamagata-Shinkansen.jpg
E3系2000番台L67編成
(2009年5月 高畠駅 - 赤湯駅間)

2007年7月のJR東日本定例会見[33]において、山形新幹線400系の置き換え用として発表された車両である[34]

2008年(平成20年)12月から2010年(平成22年)4月にかけて7両編成12本(84両)が新規製造され、現在営業運転を行っている。

車両の所有は1000番台と同様JR東日本となる[35]

営業運転は2008年12月20日の「つばさ112号」山形東京行き、折り返し「つばさ119号」東京発新庄行きより始まり、L61編成が充当された。2010年4月には400系の置き換えを完了した。

2012年3月17日よりE2系との併結運転が開始された。

1000番台との相違点

ファイル:JReastE3-2000-1000.jpg
1000番台(右)2000番台(左)のヘッドライトの形状の違いがわかる
ファイル:E3-2000 door.jpg
2000番台に装備されたドア開閉表示灯(ドアランプ)。

テンプレート:Sound

1000番台との主要な相違点を以下に挙げる。

E3系2000番台(「つばさ」用)編成表
 
← 東京
山形・新庄 →
号車 11 12 13 14 15 16 17
形式 E311形
(M1sc)
E326形
(M2)
E329形
(T1)
E326形
(M2)
E328形
(T2)
E325形
(M1)
E322形
(M2c)
搭載機器 CI,CP MTr,CI CP,SIV MTr,CI SIV CI,CP,SIV MTr,CI
座席 グリーン車 普通車
定員 23 67 60 68 64 60 52
編成 L61 2001 2001 2001 2101 2001 2001 2001
L62 2002 2002 2002 2102 2002 2002 2002
L71 2011 2011 2011 2111 2011 2011 2011
L72 2012 2012 2012 2112 2012 2012 2012

運用

2014年3月15日現在

2014年3月15日現在、1000番台・2000番台の運用は以下の通り。

改造

最高速度引き上げ
前述の通り、1000番台は当初400系との共通運用とされ、200系(2001年9月撤退)やE4系と併結し、最高速度240km/hで運転されてきた。後に登場した2000番台は当初から最高速度275km/hで製造されたが、やはり400系やE3系1000番台との共通運用が組まれ、併結相手もE4系に限定されていたため、最高速度は240km/hに抑制されていた[注 7]。2012年3月のダイヤ改正で最高速度の275km/hへの引き上げとE2系との併結が開始されるのに伴い、1000番台の走行機器を改良する工事が行われた。2012年9月のダイヤ改正でE4系との連結は終了し[38]、E3系は全編成が最高速度275km/hでの営業運転が可能となった[注 8]
ファイル:E3 L64-E2 Coupling in omiya 20140517.jpg
E3系2000番台L64編成 新塗装
(2014年5月 大宮駅)
塗装変更
2014年4月下旬頃より、山形新幹線「つばさ」で使用されている編成の塗装の変更を開始した[39]山形県知事吉村美栄子の強い要望で実現したもので、退役するL51・L52編成を除く全13編成と「こまち」からの転用改造車2編成の塗装が2016年度末までに変更される予定と発表された[40]
新たな塗色のデザインは山形県出身の工業デザイナー奥山清行が担当し、「山形の彩り豊かな自然の恵み」と「新幹線の持つ躍動感」を表現している。基本となる色は蔵王の雪をモチーフとした白色で、先頭部分と車体上部の深い紫色は山形の県鳥である「おしどり」を、車体帯の黄色から赤色へのグラデーションは県花である「紅花」をそれぞれモチーフとしている。
新たなシンボルマークは「山形の美しい四季」を表現しており、東京寄りの片面には春を表す「」と「ふきのとう」を、もう片面に夏を表す「紅花」と「サクランボ」、山形寄りの片面には秋を表す「稲穂」と「りんご」を、もう片面に冬を表す「蔵王の樹氷」が描かれている。
塗装変更の第一編成は2000番台L64編成であり、2014年4月26日の「つばさ142号」(山形始発東京行き)より営業運転を開始した[41]
最後まで旧塗装車で残存した編成はL63編成であり、2016年10月29日をもって旧塗装車がラストランとなり、新塗装に統一された[42]

番台別概要(観光列車用)

700番台「とれいゆ」

ファイル:E3-700 R18 Toreiyu 1 20140719.jpg
E3系700番台R18編成
「とれいゆ つばさ 1号」
(2014年7月19日 舟形駅 - 新庄駅間)

秋田新幹線用の0番台のうち、R18編成が川崎重工業車両カンパニー(兵庫工場)に海上輸送され、観光列車「とれいゆ」に改造されることになった[39]。「とれいゆ」という名称は「トレイン(列車)」と「ソレイユ(フランス語で太陽の意味)」、さらに温泉の「湯」を組み合わせた造語で、「食(太陽の恵みによる様々な食材)」、「温泉」、「歴史・文化」、「自然」を温泉街のように散策しながら列車の旅を楽しむ、というテーマが凝縮された列車であることから命名された。

福島駅 - 新庄駅間の山形新幹線区間で臨時特急列車「とれいゆつばさ」として2014年7月19日に営業運転を開始し、土休日を中心に年間120日程度の運行が予定されている。定員は143名(120名)で、全席指定席として運行される。6両編成で、11号車(23席)が普通車指定席、12 - 14号車(120席)が「お座敷指定席(語らいの間)」、15号車が「湯上りラウンジ(モノや人との出会いの間)」、16号車が「足湯(くつろぎの間)」となっている。

エクステリアは山形県中央部にある「月山」をモチーフとした緑色を中心に、山形県を流れる「最上川」をモチーフとした青色を先頭部に、蔵王をモチーフとした白色を全体的に配している。デザインは奥山清行が担当した。

なお、「とれいゆ」に改造されたR18編成は700番台に改番され[43]、2014年6月25日から試運転が開始された。番号の新旧対照は次の通り。

  • E311-18→E321-701
  • E326-18→E326-701
  • E329-18→E329-701
  • E328-18→E328-701
  • E325-18→E325-701
  • E322-18→E322-701

元グリーン車のE311形が普通車に格下げされて新形式のE321形が誕生したが、座席はグリーン車時代のものを使用している。

なお、16号車の足湯は本列車を使用するびゅう旅行商品の利用者のみに販売される足湯利用券が必要であるが、当日の状況により車内でもアテンダントより購入できる場合がある。

2017年2月に上野駅始発の臨時列車として運転された。日程は以下に記述。

700番台「GENBI SHINKANSEN」

ファイル:E3-700 R19 Niigata 20160405.jpg
E3系700番台R19編成「GENBI SHINKANSEN」
(2016年4月5日 新潟駅)

秋田新幹線用の0番台のうち、R19編成が川崎重工業車両カンパニー(兵庫工場)に海上輸送され、観光列車「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」に改造されることになった。世界最大規模のアートイベント「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」が開催される新潟エリアに、首都圏や海外から、さらに地元の利用客も楽しめる新しいコンテンツとして、「移動する現代アートの美術館」を投入することとなった[44]越後湯沢駅 - 新潟駅間の上越新幹線区間で臨時特急列車「とき」として2016年4月29日から営業運転を開始し、臨時列車として土休日を中心に年間120日程度運行される予定。定員は105名。

外観デザインは蜷川実花が担当。11号車と13号車の一部を除いた編成片面の窓を埋め込み、黒を基調に夏の夜空を彩る長岡の花火を描いている。6両編成のうち11号車が標準的な座席車、13号車がカフェ・キッズスペースとなっており、他の車両は進行方向と平行に座席を設置した鑑賞スペースとなっている。

インテリアは車両ごとにアーティストが制作した現代アートで形作られる。担当は、11号車が「松本尚(絵画)」、12号車が「小牟田悠介(平面)」、13号車が「古武家賢太郎(絵画)」「paramodel(絵画・彫刻)」、14号車が「石川直樹写真)」、15号車が「荒神明香立体)」、16号車が「ブライアン・アルフレッド(映像)」となっている[45]

「GENBI SHINKANSEN」に改造されたR19編成はR18編成「とれいゆ」に引き続き、700番台に改番された[46]。番号の新旧対照は次の通り[47]

  • E311-19 → E321-702
  • E326-19 → E326-702
  • E329-19 → E329-702
  • E328-19 → E328-702
  • E325-19 → E325-702
  • E322-19 → E322-702

車両の所有会社

基本番台
R1 - R16編成(E328形は除く)
第三セクターの「秋田新幹線車両保有株式会社」が所有し同社が2009年度までJR東日本にリースする形をとっていたが、リース期間の満了に伴い秋田新幹線車両保有株式会社は2010年3月限りで解散し[48]、所有車両は同月22日付けでJR東日本に有償譲渡された[49]
R17 - R26編成とE328形全車
新製時からJR東日本の所有である。
1000番台・2000番台
全車がJR東日本の所有となっている。

脚注

注釈

  1. なお、E5系との併結運転時ではE5系側が引張力・加減速特性等をE3系と同じ性能に調整している。
  2. JTB時刻表2014年2月号に「E5系+E3系 16両」の表記付き列車あり[11]
  3. 秋田新幹線大曲駅でスイッチバックを行うため、大曲駅 - 秋田駅間は逆向きで走行する。
  4. 4.0 4.1 6両編成化の際に組み込まれたE328形は東急車輛製造が製造した。
  5. 2000番台にも共通するが、グリーン車座席の配列が異なる。400系は2+1配置でE3系にあるC席がない一方、E3系にはない7列目が存在する。このため、使用する編成が確定するまで当該席の販売にブロックをかけることで対処していた。
  6. ただし、登場初期には貼付けされていた。その後400系の運用離脱をメドに1000番台と共に剥がされた。
  7. このため、2000番台はE2系との併結運転が開始されるまで最高速度275km/hでの営業運転は実施されず、引張力・加減速特性や最高速度を200系・400系・E4系と同等のものに調整していた。
  8. 0番台とは異なり、E2系0番台(J2 - J15編成)とは併結運転ができない。

出典

  1. 1.0 1.1 1.2 『とれいん』通巻246号、p.72
  2. 秋田新幹線E3系”こまち” 1997
  3. 3.0 3.1 『とれいん』通巻246号、p.73
  4. 4.0 4.1 4.2 『とれいん』通巻246号、p.76
  5. 5.0 5.1 5.2 5.3 『とれいん』通巻246号、p.82
  6. ”秋田新幹線「こまち」6両化と増発のお知らせ”(プレスリリース)、東日本旅客鉄道、1998年1月8日(2016年9月16日閲覧)
  7. “東北新幹線「はやぶさ」に投入しているE5系車両を「はやて」「やまびこ」に導入!” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2011年9月12日), http://www.jreast.co.jp/press/2011/20110912.pdf . 2014閲覧. 
  8. “2013年9月ダイヤ改正について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2013年7月5日), http://www.jreast.co.jp/press/2013/20130709.pdf . 2014閲覧. 
  9. 繁忙期にはE2系とE3系0番台との併結に変更となる場合がある。
  10. “秋田新幹線E3系「こまち」さよならセレモニーの開催!” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道秋田支社, (2014年1月16日), http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20140116-1.pdf . 2014閲覧. 
  11. 11.0 11.1 『JTB時刻表 2014年2月号』 JTBパブリッシング、1988年。
  12. “秋田新幹線開業20周年企画「秋田新幹線開業20周年記念号で行く 東京日帰りの旅」発売決定!” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道秋田支社, (2017年1月20日), http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20170120-2.pdf . 2017閲覧. 
  13. E3系による「秋田新幹線開業20周年記念号」運転”. 交友社 鉄道ファン railf.jp (2017年3月26日). . 2017閲覧.
  14. 『とれいん』通巻246号、p.78
  15. “秋田新幹線E3系「R1」編成引退に伴うセレモニー実施について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道秋田支社, (2013年6月18日), http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20130618.pdf . 2014閲覧. 
  16. “ピカ乗りサマー2008の実施について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道・全日本空輸, (2008年6月19日), http://www.jreast.co.jp/press/2008/20080610.pdf . 2014閲覧. 
  17. “「こまち」編成変更のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道秋田支社, (2013年3月18日), http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20130318.pdf . 2014閲覧. 
  18. 『JR電車編成表 2014冬』 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2000年。ISBN 978-4-330-42413-2。
  19. 『JR電車編成表 2014夏』 ジェー・アール・アール、交通新聞社、1981年。ISBN 978-4-330-46614-9。
  20. “秋田―東京間を10〜15分短縮:JR東日本の新幹線 13年3月メドに「E6系」導入”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2009年6月18日). http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20090617-OYT8T00978.htm?from=os2 . 2009閲覧. 
  21. “秋田新幹線E3系「こまち」感謝をこめてラストラン” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道秋田支社, (2013年11月22日), http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20131125-1.pdf . 2013閲覧. 
  22. “ありがとうこまち ラストランセレモニーの実施について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道秋田支社, (2013年12月5日), http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20131205-2.pdf . 2014閲覧. 
  23. 『JR時刻表 2014年2月号』 交通新聞社、1988年。
  24. “E3系R編成から「こまち」ロゴ消える”. railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2014年3月24日). http://railf.jp/news/2014/03/24/110000.html . 2014閲覧. 
  25. ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2018夏 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2018年、p.18。ISBN 9784330884189。
  26. “2012年3月ダイヤ改正について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2011年12月16日), http://www.jreast.co.jp/press/2011/20111211.pdf . 2014閲覧. 
  27. "山形新幹線新庄延伸に向けての車両の増備について"(プレスリリース)、東日本旅客鉄道、1999年1月19日(2016年9月16日閲覧)
  28. “E3系1000番台L51編成が新幹線総合車両センターへ”. railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2014年8月23日). http://railf.jp/news/2014/08/23/220000.html . 2014閲覧. 
  29. 「JR電車編成表2015冬」ISBN 9784330516141 p.358。
  30. 「JR電車編成表2015夏」ISBN 9784330569154 p.357。
  31. “E3系に山形新幹線転用車登場。”. 鉄道ホビダス 編集長敬白 (ネコ・パブリッシング). (2014年8月13日). http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2014/08/post_485.html . 2014閲覧. 
  32. 鉄道ファン 2014年10月号(通巻642号)』 交友社、1985年。JANコード 4910064591047。
  33. “山形新幹線「つばさ」用車両の新造について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2007年7月3日), http://www.jreast.co.jp/press/2007_1/20070705.pdf . 2007閲覧. 
  34. “山形新幹線「つばさ」用車両(E3系2000代)の報道公開のご案内について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道仙台支社, (2008年10月2日), オリジナル2013年5月17日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20130517025242/http://www.jr-sendai.com/doc/20081007185222.pdf . 2008閲覧. 
  35. 鉄道ジャーナル 2007年9月号 (No.491)』 鉄道ジャーナル社、1979年。
  36. 36.0 36.1 36.2 36.3 36.4 36.5 36.6 『鉄道ファン 2009年2月号(通巻574号)』 交友社、1976年、63 - 67。
  37. “「プラズマクラスター技術」搭載商品の世界累計販売2,000万台を達成”. ニュースリリース (シャープ). (2009年1月16日). http://www.sharp.co.jp/corporate/news/090116-a.html . 2014閲覧. 
  38. “2012年9月ダイヤ改正について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2012年7月6日), http://www.jreast.co.jp/press/2012/20120708.pdf . 2014閲覧. 
  39. 39.0 39.1 “山形新幹線に新たな魅力が誕生します!” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2014年3月4日), http://www.jreast.co.jp/press/2013/20140303.pdf . 2014閲覧. 
  40. “山形新幹線 「つばさ」塗装リニューアル”. 河北新報 (河北新報社). (2013年8月29日). オリジナル2013年9月1日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130901034413/http://www.kahoku.co.jp/news/2013/08/20130829t55020.htm . 2013閲覧. 
  41. “E3系2000番台L64編成が新塗装に”. railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2014年4月27日). http://railf.jp/news/2014/04/27/170500.html . 2014閲覧. 
  42. 「つばさ号シルバー色「L63編成」ラストラン!」びゅう旅行商品の発売について - 2016年10月5日、東日本旅客鉄道 仙台支社プレスリリース
  43. “E3系700番台「とれいゆ」が試運転”. railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2014年6月27日). http://railf.jp/news/2014/06/27/100000.html . 2014閲覧. 
  44. https://www.jreast.co.jp/press/2014/20150303.pdf
  45. https://www.jreast.co.jp/press/2015/20151004.pdf
  46. E3系700番台「GENBI SHINKANSEN」が新潟新幹線車両センターへ - 2016年1月13日 railf.jp
  47. 「鉄道ファン」2016年5月号p.73。
  48. “県に出資金115億円返還へ 秋田新幹線車両保有会社”. 秋田魁新報 (秋田魁新報社). (2010年1月22日). オリジナル2013年6月20日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130620131716/http://www.sakigake.jp/p/akita/economics.jsp?kc=20100122d . 2010閲覧. 
  49. 『鉄道ファン 2010年7月号(通巻591号)特別付録 JR各社の車両配置表・JR車両のデータバンク2010』 交友社、1984年。

参考文献

  • 前里孝・足立繋一「E3系電車 秋田新幹線用量産先行車」、『とれいん』第246号、エリエイ、1995年6月、 72 - 83頁。

関連項目

外部リンク

テンプレート:JR東日本のジョイフルトレイン