新古典派総合

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neoclassical synthesis

ミクロの価格理論とマクロの理論とをなんらかの形で総合しようとする試みで,P.サミュエルソンが『経済学』 (初版 1948) の第3版 (55) 頃から強く主張しはじめた考え方。理論的というよりむしろ政策面での志向であって,完全雇用達成のためにはケインズ流の財政金融政策を用いなければならないが,いったん完全雇用が達成されたのちには,従来のミクロ理論が一般に想定していたように経済を民間の自由な活動にまかせておくのが経済的福祉の向上にとって最善であり,またそのような方法によって現在の混合経済は現実にうまく機能しうるという主張である。アメリカや日本の近代経済学界で一時支配的影響力をふるったが,1970年代に入ってスタグフレーションが先進資本主義圏に蔓延するに及び往時ほどの影響力を失い,そのこともあってかサミュエルソンも前記著書の第8版 (70) では新古典派総合の名称を捨てて,その立場を「ニューエコノミクス」と呼び,第9版 (73) 以降は「主流派経済学」 mainstream economicsと呼んでいる。