応用言語学

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応用言語学(おうようげんごがく、英語:applied linguistics)とは、言語と個人・社会に関わる諸問題を多角的に解決することを目的とした学問である[1]理論言語学が「言語の構造」を対象としているのに対し、応用言語学は、言語に関する人間行動 (=言語行動) をマクロ的に捉えている。[2]

研究分野

社会言語学」や「社会心理学」に関連した分野が多い。

など

批判的応用言語学

この応用言語学(言語教育学)を疑問視し、多角的に捉えている学問領域に批判的応用言語学がある。現代言語学はそもそも記述的(現実的)であり、規範的(理想的)な教育と相反するにもかかわらず、言語学理論を言語教育に応用しようとしている応用言語学への批判的議論である。応用言語学の枠組みで言語教育を行うと、学習者は非政治的・非経済的な(言語が本来持っているイデオロギー性を黙殺した)環境で言語を学習することになり、言語帝国主義などを無意識かつ無批判に受け入れる社会を作り出す、という指摘もある[3]

脚注

  1. 筑波大学人類学類応用言語学コースHPより
  2. 日本語教師篠崎大司研究室HPより
  3. Pennycook (2001) 、中村 (2004)

参考文献

  • Pennycook, Alastair (2001), Critical Applied Linguistics, Lawrence Erlbaum Associates. ISBN 0-8058-3792-2
  • 中村 敬 (2004)、『なぜ、「英語」が問題なのか?』、三元社

関連文献

  • Norton, Bonny & Kelleen Toohey [eds.] (2004), Critical Pedagogies and Language Learning, Cambridge University Press. ISBN 0-521-53522-0
  • 山内 進 (2003)、『言語教育学入門』、大修館書店。ISBN 4-469-24489-9

関連分野