山梨英和大学

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山梨英和大学
大学設置 2002年
創立 1889年
学校種別 私立
設置者 学校法人山梨英和学院
本部所在地 山梨県甲府市横根町888番地
東経138度36分50.8秒北緯35.661611度 東経138.614111度35.661611; 138.614111
キャンパス 本部所在地に同じ
学部 人間文化学部
研究科 人間文化研究科
ウェブサイト 山梨英和大学公式サイト
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山梨英和大学(やまなしえいわだいがく、英語: Yamanashi Eiwa College

山梨県甲府市横根町888番地に本部を置く日本私立大学

2002年に設置。大学の略称は山梨英和(やまなしえいわ)、YEC(ワイイーシー)。

概観

大学全体

山梨英和短期大学1966年開学)を前身として、2002年に開学した単科大学(人間文化学部 人間文化学科)である。カナダ・メソジスト教会婦人伝道ミッションによって設立された山梨英和学院は百数十年の伝統をもち、キリスト教信仰に基づく「隣人愛」をモットーとする人間形成の教育を理念としている。

近年は「日本一あたたかい大学」、「上質な文化の発信地」を大学のスローガンに掲げており、学生支援やICT教育をはじめとした教育改善、地域連携活動に重点的に取り組んでいる。

2016年4月から、7コース制のカリキュラムを更新して「こころ・グローバル・インターネット」をキーワードとした「サイコロジカル・サービス」「グローバル・スタディーズ」「メディア・サイエンス」の3領域制に移行し、山梨県内初の4学期制導入など、大幅なカリキュラム改革を実施した。

建学の精神

甲府の地にもたらされたキリスト教精神を基盤に1889年に開設された山梨英和女学校を母体として、2002年に四年制大学として開学した。キリスト教信仰に基づく「隣人愛」をモットーとする人間形成の教育を理念に掲げ、国際性豊かな大学を目指している。このことは、国籍や民族のいかんにかかわらず、『他者とともに生きる』こと、そして『他者とともに在る』ことを大学存在の基本とするもので、このような精神を身に付けた学生を社会に送り出すことを大学の使命と位置づけている。

山梨英和大学を設置する学校法人山梨英和学院は、『敬神・愛人・自修』を校訓として掲げており、具体的には次のようなことを意味している。

  • 敬神:一人ひとり、一つひとつがすべて神により与えられた命であることを心に留め、傲慢になることなく謙虚に生きること。
  • 愛人:他者への愛、他者からの愛に気付き、その愛に応え、愛に生きること。
  • 自修:奉仕することの尊さとその術を知り、自らを高め、成長させること。

教育および研究

山梨英和大学は、真に国際的な大学となることを目指しており、それは、様々な国や地域から学生を受け入れることだけではない。国籍や民族の違いを超えて、常に国際的な視点でものを考えるとともに、自らの立脚点をしっかりと見据えて地域社会と密接に連携しつつ、キリスト教精神に根ざした深い人間理解のもとに、世界の平和と安定のために活躍する人材を輩出することを目指している。

学風および特色

  • ミッションスクール
    • 山梨英和大学ではキリスト教教育を基本に据えた教育が行われている。カリキュラムには「キリスト教概論」「キリスト教と山梨英和」「キリスト教と現代社会」などのキリスト教関連科目がおかれており、チャペルアワーをはじめとして、半日修養会、クリスマスツリー点火祭、クリスマス礼拝や始業礼拝、卒業礼拝などの宗教行事も実施されている。
    • 学内のグリンバンクホールには、フランスのマルク・ガルニエ社のポジティフ・オルガンが設置されており、年に数回、同オルガンを使用した演奏会が催されている。
  • 就学支援
    • 「日本一あたたかい大学」をスローガンに掲げており、充実した就学支援体制が大学の特色のひとつである。例えば「給付奨学金(S種)」は、学習に意欲的であるにもかかわらず、家計状況により山梨英和大学への進学を断念せざるを得ない受験生に、奨学金の給付を約束する制度である。指定校制推薦入学、山梨英和高等学校特別推薦Ⅰ期入学者で世帯所得の基準に適合している学生が対象となる。人数制限はなく、年額300,000円、原則として大学卒業までの4年間に合計120万円が給付される(3年次に家計及び学業に関する学内審査あり)。 また、一般入学A日程、B日程試験の受験者及びセンター試験利用入試の出願者で、特に優秀な者を特待生とし、授業料を減免する「山梨英和大学特待生制度」が設けられている(特待生は入学後の授業料を年額425,000円減免され、毎年の学内審査により、学業または課外活動等で優秀と認められた場合には継続して特待生となることが可能)。
    • 初年次教育の一環として、専任教員が学生一人ひとりのアドバイザーとして、大学生活で出会うさまざまな問題について、人間的なふれあいを通して一つ一つ応えていく「基礎ゼミナール」を開講することで、学生のスムーズな大学への適応を促す取り組みを行っている。
  • リベラルアーツ教育
    • 近年は「上質な文化の発信地」をもう一つのスローガンに掲げており、山梨県内における知の拠点の一つとして大学を機能させるための活動に積極的に取り組んでいる。地域の生涯学習の場としての役割を果たすために、メイプルカレッジ講座(受講者だけを対象とした講座)と特別開放講座(大学の授業の一部を学生と一緒に受講する講座)を開講している。
    • 学術、文化、社会教育、体育振興等、公共的・公益的な目的で活動する団体に対しては、地域の文化活動を支援するために大学の施設の貸し出しを行っている。
  • キャリア教育
    • 1年次からキャリアデザインの講義が開講されており、段階的・体系的なキャリア教育や進路支援を受けることができる。近年は、中・長期のインターンシップに力をいれており、山梨県内の有名企業や団体でインターンシップを行うことも可能である。3年次の12月には希望者を対象に就職活動の基礎を学ぶ1泊2日の就職合宿が開催されている。
  • ICT教育
    • 2013年度から、全新入生に対するMacBook Airの貸与、キャンパス全域で利用可能なWi-Fi環境の整備などを実施し、教育と研究にICTを活用するための基盤整備を行っている。
  • キャンパス
    • 教育の拠点となる横根キャンパスは、緑豊かな2万坪の敷地から構成されている。
    • 建築物は、レンガ色の屋根とクリーム色の壁からなるヴォーリズ建築ウィリアム・メレル・ヴォーリズを参照)である。山梨県建築文化奨励賞(良好なまちなみ景観を形成している建築物等の部門 1996年)を受賞している。

沿革

  • 1889年 私立山梨英和女学校 甲府市太田町に開校
  • 1939年 設置者を財団法人山梨英和女学校とする
  • 1948年 設置者を財団法人山梨栄和学院とする
  • 1951年 設置者を学校法人山梨栄和学院とする
  • 1958年 設置者を学校法人山梨英和学院に改名
  • 1966年 山梨英和短期大学 開学。国文科、英文科を設置
  • 1969年 短期大学の学科名を国文学科、英文学科に変更。専攻科、図書館司書課程を設置
  • 1991年 短期大学に情報文化学科を設置
  • 1996年 短期大学を横根に新築移転。学科名を日本文化コミュニケーション学科(旧・国文学科)、英語コミュニケーション学科(旧・英文学科)に変更
  • 2001年 短期大学を男女共学に変更
  • 2002年 山梨英和大学 開学。人間文化学部人間文化学科を設置(短期大学の学生募集停止)
  • 2003年 大学に教職課程、図書館司書課程を設置
  • 2004年 山梨英和大学大学院人間文化研究科臨床心理学専攻(修士課程)を設置

基礎データ

所在地

山梨県甲府市横根町888番地 北緯35度39分41.8秒東経138度36分50.8秒

象徴

  • カレッジマークは、カナダのシンボルともなっているカエデをベースに、「山梨」のローマ字表記の頭文字である「Y」と「英和」の「E」が記されている。
  • スクールカラーは、ワインレッド(DIC283)である。

教育および研究

組織

学部

  • 人間文化学部 人間文化学科(2016年4月からの新カリキュラム「3領域」)
    • サイコロジカル・サービス領域
    • グローバル・スタディーズ領域
    • メディア・サイエンス領域
  • 人間文化学部 人間文化学科(2016年4月までの旧カリキュラム「7コース制」)
    • 心理臨床コース
    • 心理社会コース
    • 情報システムコース
    • ビジネス・コミュニケーションコース
    • 英語・英語圏文化コース
    • 日本語・日本文化コース
    • 総合人間文化コース

大学院

  • 人間文化研究科 臨床心理学専攻(修士課程)

附属機関

図書館
ファイル:Yamanashi Eiwa College - I commons.jpg
山梨英和大学附属図書館内ラーニング・コモンズ(I commonsの室内)

キリスト教に関連する図書、心理学、情報システム、ビジネス・メディア、日本語・日本文学、英語・英米文学の専門図書が充実しており、約14万冊の図書を収蔵している。和訳聖書(個人訳を中心として) を集めた門脇文庫、江戸期の板本・漢籍が中心である齋藤文庫、日本文学関係を集めた磯部文庫など貴重書も収蔵している。文庫・新書や新刊図書、新着DVD等、利用者が気軽に利用できる図書、雑誌、資料も所蔵しており、地域の多様なニーズに対応している。また、館内にはインターネット接続端末を整備し、各種データサービスへのアクセスを容易にするなど利用者への研究・学習支援サービスも行っている。

図書館内には、3つのラーニング・コモンズが設置されている。校訓の「敬神・愛人・自修」の頭文字から名付けられた、K commons・I commons・Z commonsという愛称がつけられている[1]

チャペルセンター

チャペルセンターは、学生、教職員、同窓生など多くの人々に開かれた憩いの場所である。キリスト教やその他の宗教のこと、様々な悩みごとなどを気軽に相談できる空間として機能している。ボランティア団体であるザ・ピースフェローズやグリーンチャペル・クワイア(聖歌隊)が所属しており、様々なボランティア活動に取り組んでいる。

メイプルカレッジ

地域の生涯学習の場としての役割を担い、地域社会の様々なニーズと大学の教育・研究をつなぐ窓口としてメイプルカレッジを設置している。毎年、メイプルカレッジ講座(受講者だけを対象とした講座)と特別開放講座(大学の授業の一部を学生と一緒に受講する講座)を開講しており、英語、中国語などの語学講座をはじめ、コンピュータ、芸術や文学、実用的な技術に関する講座、資格取得のための講座などを提供している。

心理臨床センター

子育て不安、対人関係の悩み、いじめ・不登校の子どもの相談をはじめ、様々なこころの悩みについての相談を受け付けており、個人面接(カウンセリング)、遊戯療法(プレイセラピー)などを行っている。心理臨床センターは大学院生の教育機関も兼ねていることから、教員の指導のもと、大学院研修生がカウンセリングを担当することがある。

教育

人間文化学部

現代は、様々な国や地域で発達した文化が、あるいは融合し、あるいは独自に発展を遂げ、グローバル化している時代である。こうした時代にあって、人間文化を理解する基礎・基本を学ぶべく、言葉の理解と表現方法の習得、情報の伝達手法 (コミュニケーション能力)の習得、人間の心の理解などを幅広くかつ深く学び、極めることを教育目的に掲げている。

この教育目標を達成するために、様々な基礎能力の活用を実践的に修得するためのフルーエンシー科目群を基礎として、3つの専門領域とそれらの融合分野を横断的に学ぶというカリキュラムポリシー[2]を採用している。

フルーエンシー科目群では、キリスト教の精神を学ぶ科目、自己理解・他者理解のための科目や地域社会を理解するための科目に加え、人間文化を理解するための基盤となる創造性・協調性・コミュニケーション・ICTなどの高度な活用能力(フルーエンシー)を実践的に身につける。

2・3年次では修得したフルーエンシーを基盤とし、人間文化学を形成する下記の3つの専門領域を体系的に学ぶ。

  • サイコロジカル・サービス領域:「こころ」を理解し「ひと」を支える心理の専門家をめざす
  • グローバル・スタディーズ領域:グローバルな視点から日本と世界を見つめ、真の国際人をめざす
  • メディア・サイエンス領域:ICTを駆使して新たな価値を創造するクリエイターイノベーターをめざす

3・4年次では、「領域専門ゼミナール」や「卒業プロジェクト研究」などの専門領域を深く追究する科目と、人間文化学を横断的に学ぶための領域融合科目を学ぶ。さらに、4年間をとおして幅広い教養を身につけたり、自己を磨いたりするための科目として「オープンラーニング科目」を設けている。

以下の資格が取得可能である。

  • 国家資格
    • 中学校教諭一種免許状(英語) 
    • 中学校教諭一種免許状(国語)
    • 高等学校教諭一種免許状(英語)
    • 高等学校教諭一種免許状(国語)
    • 高等学校教諭一種免許状(情報)
    • 図書館司書
  • その他
    • 認定心理士
    • 児童指導員(任用資格)
    • 社会福祉主事(任用資格)
    • 日本語教員(日本語教員養成課程)

人間文化研究科 臨床心理学専攻(修士課程)

現代は、多くの人たちが高度に発達した科学技術文明の恩恵を享受する一方で、人の精神的営為との齟齬が表面化することによる社会不安が増幅している時代である。こうした認識に基づき、「人間の心理」を学問的に探求するのみではなく、具体的に「心に悩みをかかえている人」への支援を実践する人材を養成すべく、大学院に臨床心理学専攻を設けおり、臨床心理士資格認定試験受験資格の取得が可能である。

大学院に臨床心理学専攻を有する大学は、山梨県内においては山梨英和大学のみであり、日本臨床心理士資格認定協会の「臨床心理士養成第一種指定大学院」に指定されている。山梨県内の臨床心理士の約4割が山梨英和大学大学院の出身者である。

採択された課題

学生支援や教育改善、地域連携に関する課題に重点的に取り組んでいる。以下の課題に採択されている。

  • 平成21年度 文部科学省 大学教育・学生支援推進事業
    • 学生の夢を明確化・具現化するPDCA活用によるキャリア支援
  • 平成22年度 文部科学省 大学生の就業力育成支援事業
    • 自修力を高める学生支援:Study-Career Bridge Systemの導入
  • 平成24年度 文部科学省 産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業
    • 関東山梨地域大学連携による産業界等のニーズに対応した教育改善
  • 平成26年度 文部科学省 産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業
    • 広域多摩中小企業インターンシップ推進事業
  • 平成27年度 文部科学省 地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)[3]
    • オールやまなし11+1大学と地域の協働による未来創生の推進
  • 平成27年度 文部科学省 私立大学等改革総合支援事業[4]
    • タイプ1 教育の質的転換「アクティブラーニングのための什器等の整備」
    • タイプ2 地域発展「ラーニングコモンズのためのPC・什器等の整備」
  • 平成28年度 文部科学省 私立大学等改革総合支援事業[5]
    • タイプ1 教育の質的転換
    • タイプ2 地域発展

対外関係

建学の精神に基づき、開学以来、海外からの留学生を積極的に受け入れている。特に、アジア地域の留学生が多く在籍しており、日本人学生や地域住民との交流が盛んに行われている。また、グローバル化した社会で活躍できる人材を育成するために学生の海外留学を積極的に支援している。下記協定校以外への留学を希望し、認定留学として許可が得られた場合は、山梨英和大学の学費が免除となる「認定留学制度」を設けている。

国内の提携としては、カナダ・メソジスト教会婦人伝道ミッションによって同じく設立された東洋英和女学院大学静岡英和学院大学と姉妹校の関係にあり、三英和懇談会などを通じて定期的な交流がもたれている。また、地域社会の活力向上と地域経済の発展に寄与することを目的として設立された「大学コンソーシアムやまなし」の会員校の一つでもある。

地方自治体との協定

  • ボランティアに関する基本協定(山梨県総合教育センター2013年に締結)
  • 子ども・若者の不登校、ひきこもり対策支援事業に関する基本協定(山梨県立精神保健福祉センターと2014年に締結)
  • 笛吹市と(山梨英和大学を含む)学校法人山梨英和学院との包括的連携に関する協定(山梨県笛吹市2014年に締結)
  • 甲州市と山梨英和大学との包括的連携に係る協定(山梨県甲州市2015年に締結)
  • 笛吹市と(山梨英和大学を含む)学校法人山梨英和学院との笛吹市版CCRCの推進に係る覚書(山梨県笛吹市2015年に締結)
  • 山梨県と山梨英和大学との包括的連携に係る協定(山梨県2015年に締結)
  • 早川町とNPO法人日本上流文化圏研究所との包括的連携に係る協定(早川町、NPO法人日本上流文化圏研究所と2016年に締結)

国内姉妹校

下記の国内姉妹校と「三英和大学包括連携に関する協定」を2017年6月に締結[6]している。

海外協定校

交通

関連項目

脚注

公式サイト


テンプレート:大学コンソーシアムやまなし