山形ジェイアール直行特急保有

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山形ジェイアール直行特急保有株式会社(やまがたジェイアールちょっこうとっきゅうほゆう)は、山形県に本社を置く、山形新幹線の施設を所有し、東日本旅客鉄道(JR東日本)に貸し付けている第三セクター企業である。以前は車両の貸し付けも行っていた。

概要

1988年4月、山形新幹線建設事業の推進母体として、奥羽本線福島駅 - 山形駅間の鉄道施設の改良工事を実施すると共に、改良工事完成後の鉄道施設や直通運転用車両(400系電車)を所有し、JR東日本に貸し付けることを目的に設立[1]。設立時の資本金は90億円で主たる株主として山形県、JR東日本、山形市、東日本キヨスク富士銀行第一勧業銀行山形銀行東北電力が名を連ねた[2]

山形ジェイアール直行特急保有は鉄道施設を保有しているが、第三種鉄道事業者ではない。

2018年3月末で、JR東日本に貸与するリース契約が終了するため解散する[3]。JRは鉄道施設を買い取る意向を示している[4]

沿革

  • 1988年4月 - 山形ジェイアール直行特急保有株式会社設立。
  • 1992年7月1日 - JR東日本に貸し付けている400系電車が営業運転を開始。
  • 1995年 - 車両増設に伴い山形県が10億円、山形市が2億円を追加出資。資本金が102億円になる[5]
  • 2006年3月31日 - 400系電車の減価償却が終了。残りは改良工事完成後の鉄道施設の累積損失約3億円のみとなる。
  • 2007年3月31日 - 全ての累積損失を解消[6]
  • 2010年
    • 4月18日 - 400系電車の営業運転を終了。
    • 4月30日 - 400系電車がJR東日本から返却され廃車。以降は鉄道施設の貸付事業のみとなる[7]

かつての所有車両

山形新幹線「つばさ」号で使用された。

  • 400系電車…増結車を除く6両×12本(L1 - 12編成、計84両)
  • 2008年12月以降順次、E3系2000番台電車の投入により、400系電車は代替廃車された。なお、E3系2000番台電車はJR東日本の所有である。

脚注

  1. 『新幹線の歴史 - 政治と経営のダイナミズム』p.206
  2. 『山形県史 第7巻 (現代編 下) 』p.675
  3. “山形ジェイアール、解散へ 本年度末、月内に株主総会”. 山形新聞. (2018年3月10日). http://yamagata-np.jp/news/201803/10/kj_2018031000198.php . 2018-3-11閲覧. 
  4. “山形ジェイアールの存廃を検討 県行革委、33法人の点検終了”. 山形新聞. (2017年12月5日). http://yamagata-np.jp/news/201712/05/kj_2017120500102.php . 2018-3-11閲覧. 
  5. 『山形県の鉄道輸送』平成26年度版”. 山形県 (2015年3月). . 2017-4-22閲覧.
  6. 公社等の見直し計画(工程表)平成20年10月現在 - 山形県
  7. 公社等見直し計画 - 山形県

参考文献

  • 山形県編 『山形県史 第7巻 (現代編 下)』山形県、 2004年。
  • 佐藤信之 『新幹線の歴史 - 政治と経営のダイナミズム』 中公新書中央公論新社)、2015年。ISBN 4121023080