小渕優子

提供: miniwiki
移動先:案内検索

小渕 優子(おぶち ゆうこ、1973年昭和48年)12月11日[1] ‐ )は、日本政治家衆議院議員(7期)。学位公共経営修士(専門職)早稲田大学2006年)。現在、自由民主党組織運動本部長代理、党群馬県第五選挙区支部支部長。

内閣府特命担当大臣男女共同参画少子化対策)、財務副大臣第2次安倍内閣)、経済産業大臣第18代)、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)などを歴任した。

父親は第84代内閣総理大臣小渕恵三

来歴

生い立ち

東京都文京区生まれ(住所群馬県吾妻郡中之条町[1])。星美学園幼稚園、同小学校を経て成城学園中学校に進学し、成城学園高等学校成城大学経済学部経営学科を卒業。大学卒業後、TBSに入社[1]テレビでは『はなまるマーケット』などに携わっていた[2]

1998年(平成10年)、父・小渕恵三の首相就任後、TBSを退社し恵三の私設秘書を務める[3]2000年(平成12年)4月3日に、父・小渕恵三は脳梗塞により緊急入院、翌5月に逝去。同年6月の第42回衆議院議員総選挙群馬5区から自由民主党公認で出馬し、16万票超を獲得して、26歳で初当選した(当選同期に竹下亘梶山弘志後藤田正純らがいる)。当選後、かつて小渕恵三が会長を務めた小渕派の流れを汲む平成研究会に入会。

政治家として

2002年(平成14年)には、例外的に夫婦の別姓を実現させる会の活動に参加。2003年(平成15年)、衆議院議事進行係に任命された。 2004年(平成16年)12月7日に、TBSの同期入社でもあった瀬戸口克陽と結婚した[4]2005年(平成17年)の、郵政国会では投票を棄権し、直後の第44回衆議院議員総選挙においても自民党からの公認を得るために必要な郵政民営化賛成の誓約書になかなか署名をしなかったため、一時は無所属での出馬の可能性も報道された。しかし、最終的には誓約書に署名し、自民党の公認を受けて群馬5区で3選。

衆議院議員を務める傍ら、2005年(平成17年)9月、早稲田大学大学院公共経営研究科専門職学位課程に入学した。少子化について学び、2006年(平成18年)9月に修了した。同年に発足した安倍内閣において文部科学大臣政務官に任命された。2007年(平成19年)4月、群馬県高崎市内で記者会見を開き、妊娠を報告。同年9月23日の2007年自由民主党総裁選挙では不在者投票を行った後、25日に河野洋平衆議院議長に産休届を提出。男児を都内の病院で出産した。

2008年(平成20年)、麻生内閣内閣府特命担当大臣男女共同参画少子化対策)として初入閣(戦後最年少の34歳9ヶ月)。翌2009年2月、第2子の妊娠を発表し(閣僚の妊娠は史上初)、9月30日に第2子(次男)を出産。同年8月30日の第45回衆議院議員総選挙では自民党に逆風が吹き荒れる中で、9月の第2子出産のために本人不在の選挙戦を強いられたが、対立候補を大差で破り4選[5]

2010年(平成22年)7月の第22回参議院議員通常選挙は、当選した中曽根弘文(元外務大臣)の選挙対策本部長を務めた。元首相の福田康夫も選対トップの選挙対策事務長を務め、長年上州戦争で争ってきた福田赳夫中曽根康弘、小渕恵三の実子3人が手を組んだ。同年11月、自由民主党こどもHAPPYプロジェクト特別委員会委員長に就任。2011年(平成23年)10月の党役員人事により、幹事長代理に就任。

2012年(平成24年)12月26日に発足した第2次安倍内閣で、財務副大臣に任命された。2013年(平成25年)10月、財務副大臣を退任し、衆議院文部科学委員長に就任。

2014年(平成26年)9月3日に発足した第2次安倍改造内閣で、経済産業大臣、及び内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)に任命。通商産業大臣時代も含め、経産相ポストに女性で初めて就任した。しかし10月16日に政治資金規正法違反があったことが週刊新潮に報じられ、10月20日には辞任記者会見に至った。

その後、2014年12月14日執行の第47回衆議院議員総選挙群馬5区から自由民主党公認候補として立候補し、逆境の中で得票の7割維持という圧倒的な地元の支持で6度目の当選を果たした[6][7]。12月16日に群馬県庁で当選証書交付を受け、6期目をスタートさせた[8]

2017年(平成29年)8月8日より党組織運動本部長代理。経産相辞任後、約3年ぶりの党要職復帰[9]。10月22日の第48回衆議院議員総選挙では野党の2人相手に圧勝で7選となっている。

政策・主張

  • 2014年時点で選択的夫婦別姓制度導入について、「どちらとも言えない」としている[10]。一方、2001年時点では賛同しており[11]、これまで選択的夫婦別姓制度の導入に賛成の請願を出すなどの活動も行ってきている[12][13]
  • 「日中緑化交流基金」の植林事業に参加し、以後、何度も中華人民共和国に訪問している[14]。「日中関係が難しい時期だからこそ、様々なレベルの交流によって信頼関係を作っていくべきだ」として、超党派若手議員団の団長として訪中した際、内閣総理大臣安倍晋三靖国神社を参拝したために、副首相との会談を中国側にドタキャンされたことについて、「大変残念だ。中国国民の感情が決して穏やかではないことに一定の理解はしていかないといけない」と述べ、安倍を批判している[15]
  • 第2次安倍内閣発足時に入閣を打診されたが固辞し[16]、財務副大臣に就任した。これに副総理に内定していた麻生太郎が「大臣をやって副大臣というのはいかがなものか」と述べたことに対し、小渕は「総理をやってから副総理をやっている人もいる」と切り返した[17]
  • 第2次安倍改造内閣発足に際し、経済産業大臣に就任した。日本の原子力発電所の再稼働や小渕の年齢・政界における人気を考慮した安倍の意向が強く働いたとされる[16]

人物

  • 身長168cm。
  • 中学時代は演劇部に、高校、大学ではゴルフ部に所属していた[18][3]
  • 小渕優子は本名。結婚時に夫が小渕姓に変えた[19]
  • 父・小渕恵三からは「優太郎」や「ユッチャー」(マーガレット・サッチャーの英国首相就任後)などと呼ばれていた[20]
  • 元秘書で中之条町前町長の折田謙一郎には「姫[21]」「ユーリン[22]」と呼ばれていた。
  • 大正琴準師範の資格を有する[23]
  • 日本酒を愛する女性議員の会」幹事長を務めるなど[24]、無類の酒好きとして知られており、野田聖子(同会会長)は小渕がバーボン・ウイスキーをラッパ飲みする姿を目撃している[24]。地元の業者に頼んで自身の写真入の「小渕ワイン」なるものを作成し慶事に贈っている[25]
  • 好きな言葉は「誠実、謙虚」[26][1]
  • 日中国会議員書画展へ書画を提供している[27]

政治資金の不祥事

公用車運転委託業務の入札にまつわる談合疑惑を持たれている企業の1つである日本道路興運[28]から2000年(平成12年)から2004年(平成16年)まで計204万円、同社の前社長からも100万円の献金を受けていた。2009年(平成21年)6月23日に、小渕の事務所は産経新聞の取材に対し、献金を返還する意向を明らかにした[29]

2014年10月16日週刊新潮政治資金収支報告書に観劇費用2600万円が未記載であることを報じ政治資金規正法違反であることを指摘。その後の調べて2009年より未記載の費用が1億円を超えると報じた。10月18日、『産経新聞』を発行する産業経済新聞社が、突如「小渕経産相辞任へ」[30]と題した号外を配布し始めた。しかし、同日午後に行われた、経済産業省での記者会見にて「今やらなければならないのは、私自身の問題でしっかり調査をすることだ」[31]と述べるなど、辞任を否定した。2014年10月20日、午前、政治資金をめぐる疑惑の件で首相の安倍と会談後、経済産業大臣の辞表を提出。その後、経産省で辞任記者会見を行った。小渕は、自身の問題を国民、支持者などに謝罪したが、自分でも自身の事務所の政治資金報告書に「疑念を持った」として、専門家を入れた第三者に調査を依頼する方針を示した[32]。なお、同日には 第94代法務大臣松島みどりも正午過ぎに辞表を提出し受理され、女性閣僚2名が辞任する結果となった。

この事は、東京地検特捜部による、政治資金規正法、或いは公職選挙法違反の疑いで、10月末に同法違反容疑で群馬県内の関係先などを家宅捜索につながった。また、家宅捜索した際、パソコンのデータなどを保存するハードディスクが捜索以前に電動ドリルで物理的に破壊されていたため、隠蔽工作も報道された[33]

政治資金規正法違反に絡み、検察より任意で事情聴取を受けた。2015年4月28日、系列の政治団体の2009年から2013年分の政治資金収支報告書について、実際には資金移動のない架空の寄付金を団体間で計上したり、観劇会の収入を少なく申告したりした政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で会計責任者2人が在宅起訴され、執行猶予付きの有罪判決が言い渡された。

所属団体・議員連盟

親族

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小渕光平
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小渕光平
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小渕千代
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小渕恵三
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小渕優子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小渕千鶴子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小渕克陽
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小渕暁子
 
 
 
小渕岩太郎
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 プロフィール (PDF) おぶち優子オフィシャルサイト
  2. 衆議院議員 小渕優子さん ママリブインタビュー
  3. 3.0 3.1 経歴 1990年代|衆議院議員 小渕優子
  4. 女性自身、2014年9月12日
  5. [1]2009年8月30日 読売新聞
  6. 平成26年12月14日執行衆議院小選挙区選出議員選挙開票結果 群馬県選挙管理委員会
  7. 「おわび行脚」小渕優子氏、地元密着で6選 読売新聞 2014年12月14日閲覧
  8. 衆院選:自民5人に当選証書/群馬 毎日新聞 2014年12月17日
  9. “自民党 小渕氏、3年ぶり要職 組織運動本部長代理に”. 毎日新聞. (2017年8月9日). https://mainichi.jp/articles/20170809/k00/00m/010/113000c . 2017閲覧. 
  10. 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査
  11. 野田聖子「選択的夫婦別姓制度」2001年11月6日
  12. 第155回国会 - 衆議院 - 法務委員会 - 16号 平成14年12月13日
  13. 金曜アンテナ、2014年10月17日
  14. 公式ページ
  15. SAPIO 2014年9月号
  16. 16.0 16.1 総理が小渕優子氏を「どうしても入閣させたかった」理由」、『AERA』2014年9月15日号、朝日新聞出版、. 2014閲覧.
  17. 朝日新聞』 2012年12月29日
  18. 経歴 1980年代|衆議院議員 小渕優子
  19. <金口木舌>不便を取り除く策は 琉球新報 2014年10月16日
  20. 岩見隆夫『総理の娘 知られざる権力者の素顔』原書房。
  21. 「大番頭で親代わり」中之条町前町長 NHKニュース 2014年10月30日
  22. 町長選では大勝した小渕家だが「図太い姫」には猛批判 週刊文春WEB 2014年12月4日
  23. 公式ページ
  24. 24.0 24.1 “小渕氏“伝説”聖子氏が暴露…ラジオで酒豪トーク”. スポーツ報知. (2010年2月11日). http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20100211-OHT1T00046.htm . 2010閲覧. 
  25. 祝い品、公選法違反の疑い」毎日新聞、2014年10月20日
  26. 日本経済新聞 2014年9月3日
  27. [2]NPO法人日中国会議員書画展実行委員会
  28. “公用車談合で10社に課徴金30億円 公取委”. iza!. 産経新聞. (2009年5月23日). http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/257293/ . 2009閲覧. 
  29. “談合疑惑企業からの献金、小渕少子化相は返還へ”. 産経新聞. (2009年6月23日). http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090623/crm0906232121035-n1.htm . 2009閲覧. 
  30. 「小渕経産相辞任へ――政治資金問題で引責――就任1ヵ月政権に打撃」『産経新聞』号外、産業経済新聞東京本社2014年10月18日
  31. 「小渕経産相の辞任不可避=首相19日にも決断」『時事ドットコム:小渕経産相の辞任不可避=首相19日にも決断時事通信社2014年10月18日
  32. 「会計処理に疑念」 小渕氏会見、第三者に調査依頼 中日新聞 2014年10月20日
  33. 捜索前、PC機器を破壊 資金問題で小渕氏の関係先
  34. Fcv(燃料電池自動車)を中心とした水素社会実現を促進する研究会
  35. JG1ZKU 国会アマチュア無線クラブが第25回総会を開催日本アマチュア無線連盟

関連項目

外部リンク

公職
先代:
茂木敏充
日本の旗 経済産業大臣
第18代:2014年
次代:
宮澤洋一
先代:
茂木敏充
日本の旗 内閣府特命担当大臣
原子力損害賠償・廃炉等支援機構

第2代:2014年
次代:
宮澤洋一
先代:
中山恭子
日本の旗 内閣府特命担当大臣少子化対策
第4代:2008年 - 2009年
次代:
福島瑞穂
先代:
中山恭子
日本の旗 内閣府特命担当大臣男女共同参画
第10代:2008年 - 2009年
次代:
福島瑞穂
先代:
武正公一
大久保勉
日本の旗 財務副大臣
山口俊一と共同
2012年 - 2013年
次代:
古川禎久
愛知治郎
議会
先代:
松野博一
日本の旗 衆議院文部科学委員長
2013年 - 2014年
次代:
西川京子


テンプレート:衆議院文部科学委員長 テンプレート:ベストマザー賞