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'''子会社'''(こがいしゃ、英:subsidiary)とは、[[財務]]及び[[営業]]又は[[事業]]の方針を決定する[[機関]]([[株主総会]]その他)を他の[[会社]](親会社)によって支配されている会社である。
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'''子会社'''(こがいしゃ、英:subsidiary)
 
 
ただし、「親会社」や「子会社」の定義は国により異なり、制定法上の定義の目的についても必ずしも親会社の株主保護や子会社の少数株主・債権者保護という目的で定義づけが図られているわけではない<ref name="content" />。
 
 
 
== 日本の会社制度 ==
 
=== 定義 ===
 
定義は、形式基準が排除された。実質基準で行う。
 
 
 
'''親会社'''とは、他の企業の財務及び営業又は事業の方針を決定する機関(株主総会その他これに準ずる機関をいう。以下「意思決定機関」という。)を支配している企業である。
 
 
 
そして「子会社」とは、当該他の企業をいう。つまり他の企業によって、意思決定機関を'''支配されている'''企業である。これを'''支配力基準'''という。なお、分類には「子会社」と「完全子会社」の2種類があるが、子会社の場合は一部の株式が[[証券取引所]]などで自由に売買できる状況にあるため、少数特定者持株比率(上位10位までの持ち株比率の合計)が一定の割合を超えない限り、[[親子上場]]も可能である。一方、完全子会社は完全親会社に株式の100 %を掌握されている(つまり、B社がA社の完全子会社になると、B社の株式を証券取引所などで自由に売買することが不可能になったり、B社の株式が全てA社の株式に置き換わったりする)ため、他社に完全子会社化された企業の株式は、その時点で[[上場廃止]]となる。
 
 
 
「他の企業の意思決定機関を支配している企業」とは、次の企業をいう。
 
* (1) 他の企業(更生会社、破産会社その他これらに準ずる企業であって、かつ、有効な支配従属関係が存在しないと認められる企業を除く。下記 (2) 及び (3) においても同じ。)の議決権の過半数を自己の計算において所有している企業
 
* (2) 他の企業の議決権の 100 分の40 以上、100 分の50 以下を自己の計算において所有している企業であって、かつ、次のいずれかの要件に該当する企業
 
** [1] 自己の計算において所有している議決権と、自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、他の企業の議決権の過半数を占めていること
 
** [2] 役員若しくは使用人である者、又はこれらであった者で自己が他の企業の財務及び営業又は事業の方針の決定に関して影響を与えることができる者が、当該他の企業の取締役会その他これに準ずる機関の構成員の過半数を占めていること
 
** [3] 他の企業の重要な財務及び営業又は事業の方針の決定を支配する契約等が存在すること
 
** [4] 他の企業の資金調達額(貸借対照表の負債の部に計上されているもの)の総額の過半について融資(債務の保証及び担保の提供を含む。以下同じ。)を行っていること(自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係のある者が行う融資の額を合わせて資金調達額の総額の過半となる場合を含む。)
 
** [5] その他他の企業の意思決定機関を支配していることが推測される事実が存在すること
 
* (3) 自己の計算において所有している議決権(当該議決権を所有していない場合を含む。)と、自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、他の企業の議決権の過半数を占めている企業であって、かつ、上記 (2) の [2] から [5] までのいずれかの要件に該当する企業
 
ただし、財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて他の企業の意思決定機関を支配していないことが明らかであると認められる企業は、この限りでない。
 
 
 
なお、親会社及び子会社又は子会社が、他の企業の意思決定機関を支配している場合における当該他の企業(いわゆる[[孫会社]])も、その親会社の子会社とみなす。また上記において「企業」とは、会社及び会社に準ずる事業体をいい、会社、[[組合]]その他これらに準ずる事業体(外国におけるこれらに相当するものを含む。)を指す。
 
 
 
=== 親子会社関係の規律 ===
 
会社法において、親子会社について特に適用される主な規定には以下のものがある。
 
* 子会社の計算で行う[[利益供与]]の禁止([[b:会社法第120条|120条]]1項)、利益供与罪([[b:会社法第970条|970条]])
 
* 子会社の親会社株式の取得禁止([[b:会社法第135条|135条]]1項)
 
* 子会社による親会社の株主総会での議決権行使の禁止([[b:会社法第308条|308条]])
 
* [[監査役]]の子会社[[取締役]]等との兼任禁止([[b:会社法第335条|335条]]2項)
 
* 親会社の監査役等の子会社調査権([[b:会社法第381条|381条]]3項など)
 
** 監査役は、その職務を行うため必要があるときは、監査役設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる(381条3項)。
 
* 親会社の[[株主]]等による子会社に対する[[会計帳簿]]等閲覧請求権([[b:会社法第433条|433条]]3項)
 
* [[会計監査人]]設置会社の[[連結計算書類]]の作成([[b:会社法第444条|444条]])
 
 
 
=== 長所と短所 ===
 
子会社は親会社がもともと担当していた[[事業]]・業務を移管して生まれるケースが大半で、実務を子会社に移管することで、新規事業への着手や[[投資]]等に[[リソース]]を割くようにシフトしていくが、[[グループ企業|グループ会社]]間で取引すると親会社の[[コスト]]が子会社の[[収益]]となって[[連結会計]]上差し引きゼロであり、外部に[[発注]]するとコストだけが発生し資金が流出することになる。[[法人税率]]や[[事業税率]]、地方の[[法人税割税率]]というのは一定の所得を超えると税率が上がるため利益を分散することによってその境界線を越えないようにして節税することとなる。これはいわゆる[[内部留保]]であり、[[連結]]でみると利益は0では無く、[[連結決算]]で内部取引消去をすると、子会社の売上と親会社の仕入は相殺されるが、子会社が得た利益はそのまま残る。もし外部発注であればその利益は外部流出し、[[キャッシュ]]も流出している。親会社から定期的に受託するなら、十分[[事業者]]に展開することは考えられ、その子会社が親会社以外から受注を受けるようになればさらにグループ総合力が向上する。[[コンプライアンス]]のリスク分散などの場合もみられる。
 
 
 
また子会社を作ることで税務的な控除枠が増加される。利益が400万までならば法人税が減税となり、500万の利益が1社の場合よりも、たとえば390万と110万の利益の会社の方がトータルで得となるほか、中小企業ならば接待費等といった経費の損金算入金額も、年間400万までの内9割までが認められ、親子会社とも中小企業ならば最大360万×2社分の経費が認められ、備品消耗品が30万までなら期限と1年の合計が300万を超えない部分までで一括で損金に算入が可能となる。
 
なお[[同族企業]]でないのなら、連結決算を行うことにより、片方が[[黒字]]でもう片方が[[赤字]]という場合であっても損益を通算して、節税できる。また事業継承の時に複数の後継者候補がいるとき、相続争いを未然に防げる。
 
 
 
しかしながらこうした体制は事務手続きが煩雑化し、単純に2倍の経理事務作業量が必要となる。また[[会計事務所]]への顧問料についても単純に2倍となるほか、利益が出ない場合であっても均等割りとなって法人都道府県民・市町村民税などがそれだけかかることとなる。なお[[消費税]]に対してのみ、資本金が1000万円以下ならが2年間は税金支払いは生じないが、但し最初の2年の間に大規模な設備投資などをする場合、消費税の還付の可能性があるため、免税事業者であることを選択しないこともできる。
 
 
 
=== 労働法と子会社 ===
 
[[2007年]]6月25日、宮城県労働委員会は、親会社に対し、親会社の経営方針により解散した子会社の従業員で組織する労働組合との団体交渉に応じるよう命じた<ref>住友電装・協立ハイパーツ事件(宮城県労委 平19.6.12命令)-労働判例・通巻 940・発行年月日2007年10月1日</ref>。親会社が子会社を全面的に支配し、子会社が親会社の意思決定に反することができない構造であり、実質的な影響力などを行使していた場合には、直接の雇用関係のない親会社に使用者性と雇用責任を認めた。団体交渉とは、雇用関係がある使用者と労働組合との間で行われるものであり、直接の雇用関係のない親会社にその義務があるかが争われた。
 
 
 
== 欧米の会社制度 ==
 
=== イギリス ===
 
イギリスでは子会社の事業や資産の譲渡について親会社株主の承認を要するかどうかという議論は見られないが、これは[[ロンドン証券取引所]]に上場する企業はFSAの上場規則の規律に服する必要があるためである<ref name="content" />。ただし、FSAの上場規則では子会社(subsidiary)という用語は用いられておらず子企業(subsidiary undertaking)という用語が用いられている<ref name="content">[http://www.moj.go.jp/content/000070279.pdf 企業結合法制に関する調査研究報告書] 法務省</ref>。
 
 
 
=== アメリカ ===
 
アメリカでは子会社の資産の処分について、模範事業会社法と同じく州会社法で親会社株主の承認を要求している州(アイオワ州、デラウェア州、ニュージャージー州、ミシガン州、メーン州など)と、州会社法で親会社株主の承認を要求していない州(カリフォルニア州、ニューヨーク州、フロリダ州など)がある<ref name="content" />。
 
 
 
ただし、ニュージャージー事業会社法のように親会社株主の承認を要求している州でも定款の定めを置くことで親会社株主総会での承認を不要とすることを認める場合もある<ref name="content" />。また、模範事業会社法とは異なり州会社法で親会社株主の承認を要求しない州でも、関連する制定法の法解釈により資産譲渡について親会社株主総会が必要とされる場合もある<ref name="content" />。
 
 
 
なお、アメリカでは子会社の一定の重要事項について、親会社の株主総会が承認するのではなく、親会社の株主が直接に子会社の株主総会で議決権を行使するパス・スルーの制度が検討されているが企業結合に関する体系的な規整がアメリカ国内にはなく具体化されていない<ref name="content" />。
 
 
 
== 脚注 ==
 
<references/>
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[持株会社]]
 
* [[関連会社]]
 
** [[連結子会社]]
 
** [[特例子会社]]
 
* [[社内カンパニー]]
 
* [[持分法]]
 
* [[株主]]
 
* [[財閥]]
 
* [[系列]]
 
* [[連結納税制度]]
 
* [[タックス・ヘイブン]]
 
  
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[[親会社]]に支配されている会社。ある会社が他会社に対して法的に経営を支配する法人であるとき,その支配を受ける会社,または,ある会社が他会社の総株主の[[議決権]]の過半数を所有している場合に,議決権を所有されている会社。
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[[Category:日本の会社法]]
 
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2018/10/17/ (水) 18:50時点における最新版

子会社(こがいしゃ、英:subsidiary)

親会社に支配されている会社。ある会社が他会社に対して法的に経営を支配する法人であるとき,その支配を受ける会社,または,ある会社が他会社の総株主の議決権の過半数を所有している場合に,議決権を所有されている会社。



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