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(内容を「 '''売春'''(ばいしゅん) 通常,配偶者やパートナー以外の個人を相手として,金品の即時受け取りと引き換えに性行為に従事…」で置換)
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[[ファイル:Woman lying on bed, looking at mirror, Berlin 2001.jpg|thumb|240px|right|ベルリンの売春婦]]
 
[[ファイル:Barber shop Bao'an Shenzhen China.jpg|thumb|240px|right|[[中国]][[深圳]]の[[売春宿]]]]
 
[[ファイル:Amsterdam (189).jpg|thumb|240px|right|売春が合法化されている[[オランダ]]飾り窓地区([[アムステルダム]])]]
 
[[ファイル:The White Slave statue.jpg|thumb|right|240px|売春婦とポン引き]]
 
'''売春'''(ばいしゅん)とは、対価を得る目的の[[性交]]である。「'''春'''([[情愛]]の比喩)を'''売る'''」ためにそう呼ばれる。対価を得る側の性別は問わない。
 
  
== 名称・定義 ==
+
'''売春'''(ばいしゅん)
売春を仕事として従事する女性を[[娼婦]]、[[売春婦]]などという。男性については[[男娼]]の呼び名が使われることが多い。
 
 
 
なお、対義語の「'''買春'''」は「ばいしゅん」というのが元来の読みであるが、「売春」との区別が音韻上付かないので、音韻区別する為に「かいしゅん」と読むことが多い。両方を含めて『売買春』(ばいばいしゅん)と呼ぶ。
 
 
 
* 日本の法令における定義
 
: 日本の[[売春防止法]]では、『「売春」とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交すること』と定義されている<ref>売春防止法 第2条</ref>。
 
: 売春の要件に『不特定の相手方』とされていることから、『対償を受け、又は受ける約束』をして性交を行った場合であっても、それが'''特定の相手'''であるならば、'''売春とはならない'''([[愛人]]や[[恋人]]等)。
 
: 個人が行う売春以外に、風俗店など組織的に行われるものは「[[管理売春]]」と呼ばれ区別される。
 
: ソーラ・サイモンは自身の論文で「'''売春''' {{lang-en-short|prostitution}}」と、日本の[[マスメディア]]に[[1980年代]]から[[1990年代]]にかけて現れだした「'''[[援助交際]]''' {{lang-en-short|compensated dating}}」は区別されることが多いが、実態は近いとしている{{Sfn|ソーラ・サイモン|2003}}。
 
 
 
== 歴史 ==
 
売春を行う女性は、古くから存在する[[職業]]とされる。<!---独自研究---「人類最古の職業」ではない。何故なら、職業が生計を立てるための行動となら、採取(自然から食料を調達するための行動)が最古の職業になるためである。ただし、単なる「採取」はヒトに限らずあらゆる動物がおこなう自給自足のための非文化的行動であり、それ自体は産業でも職業でもない。-->[[職業]]とは、ヒトのみが行う社会的かつ文化的営為であり、富、付加価値の交換により形作られる経済活動の手段としては、売春がやはり人類最古の職業の一つである。
 
 
 
現代の売春とは取引契約に基づくものであり、売春の歴史とは売春仲介の歴史でもある{{Sfn|ジャン=ガブリエル・マンシニ|1964|pp=20-21}}。また、売春という職業が成り立つ為には、[[貨幣経済]]の浸透と、[[家父長制]]や[[嫁取り婚]]が成立していないといけない。[[ヨーロッパ]]では[[古代ギリシャ]]以降になる。
 
 
 
=== 古代 ===
 
{{See|公娼}}
 
史上初めて管理売春すなわち売春を国家の登録制度のもとに管理し、公認したのは[[ギリシャ]]の[[ソロン]]といわれ、国家によって女性の奴隷を「購入」し、「ディクテリオン」という売春施設へといれた{{Sfn|ジャン=ガブリエル・マンシニ|1964|p=22}}。[[ローマ帝国]]でも売春仲介業者は法的な認可をうけ、届出をするだけでなることができたため、売春は広く行われていた。しかしローマがキリスト教徒の迫害をやめ、それを国教としたことをうけて、売春を禁ずる法が登場する。[[ローマ法大全|ユスティニアヌス法典]]は、売春仲介業者の責任を問い、売春婦たちを「不幸な運命から救いだす」ことをうたう画期的なものであった{{Sfn|ジャン=ガブリエル・マンシニ|1964|pp=27-29}}。
 
 
 
[[キリスト教]]が普及するにつれて、売春を含めた[[性]]の問題はすべて宗教の領域で扱われるようになる。キリスト教は売春はおろか婚姻生活以外での性交渉を禁止した。一方で国家は売春の禁止と公認を繰り返してきた。公序良俗を保つためであり、税収を確保するためであった。中世に入ってキリスト教の影響はさらに強まり、例えば、[[カール大帝|シャルルマーニュ]]の勅令は売春の完全な禁止を謳っている。こちらは業者へは少量の罰金刑を課し、売春婦を「みだらな女」だとして広場で鞭打ちに処すなど重い罰を規定している。
 
 
 
=== 近代 ===
 
このように近代まで、国家は売春を両義的なものとして扱っていた。登録制度という公認であっても女性を監視し縛り付けるものだとする「廃娼論」が出現するのは20世紀以降のことである{{Sfn|ジャン=ガブリエル・マンシニ|1964|p=39}}。そして「醜業ヲ行ハシムル爲ノ婦女賣買取締二關スル國際協定」が1904年に採択され、「醜業ヲ行ハシムル爲ノ婦女賣買禁止二關スル國際條約」が1910年に制定され、1921年に[[国際連盟]]によって「[[婦人及児童ノ売買禁止ニ関スル国際条約]]」、1933年に「成年婦女子ノ売買ノ禁止ニ関スル国際条約」がそれぞれ採択された。さらにそれらの協定や条約を統合する形で「[[人身売買及び他人の売春からの搾取の禁止に関する条約]]」が1949年に[[国際連合]]によって採択され、1951年に発効した。
 
 
 
{{要出典範囲|date=2012年9月|現在、フランスの社会史学派、[[アナール学派]]の研究によれば、売春は逆にキリスト教によって誕生したと論じている。本来、男女は対等であったが、キリスト教の「弱者である女性は、保護を行う男性の支配を受けなければならない」という教義から家父長制が強力になり、支配される性としての女性が誕生した、という考えである。}}
 
 
 
=== 日本 ===
 
{{Main|遊女}}
 
[[ファイル:TAISHO-ROU 大正楼、阿部定が最後に勤めた遊郭、P9200158.JPG|thumb|240px|right|阿部定が最後に勤めた[[遊郭]]大正楼([[兵庫県]][[篠山市]])]]
 
[[万葉集]]の時代から日本でも売春は行われていた。ただし、古代に見られる売春は都でのみ目にすることができる。日本において売春が成立するのは、中世後期の室町期以降である。[[平安時代]]に至っても、さらには鎌倉期においても、[[妻問婚]]がメインであり、貨幣経済と男性優位の家父長制や[[嫁取婚]]はいまだ浸透していなかった。平安時代と同じく母方の父が優位という執権政治の形態が続いていたことからも明らかである。[[座]]や[[町衆]]などによる市の支配の確立と、[[惣領制]]や嫁取婚が成立するまでは、広がりを見せない。{{独自研究範囲|date=2012年9月|「ウカレメ」や「アソビメ」「白拍子」は和歌や舞が仕事であり、性は恋愛感情から来る性交渉しか見出すことができない。}}
 
 
 
特に[[安土桃山時代]]に[[豊臣秀吉]]が大坂道頓堀において、遊女を一箇所に集めた[[遊郭]]を作って以後、[[江戸時代]]にもこうした遊郭を設置しており、特に[[吉原遊郭]]、[[嶋原|島原遊郭]]、[[新町遊郭]]は三大遊郭と呼ばれるほどの隆盛を誇った。ただし、{{独自研究範囲|date=2012年9月|遊郭などではいまだ女性の「神」性視が行われ}}、遊郭は非日常の空間であり、世俗の法律が通用しなかった。{{要出典範囲|date=2014年11月|吉原の監督官としての武士も、武家出身者ではなく[[忍者]]出身者が行い、[[公儀]]とは距離を置いた}}。
 
[[ファイル:Hukuhara-yanagi-street 神戸福原柳筋3015152.jpg|thumb|240px|left|1958年(昭和33年)4月1日に売春防止法が施行され、赤線も廃止され[[ソープランド]]として残る([[神戸]][[福原 (神戸市)|福原]])]]
 
[[明治維新]]以後もこのような遊郭は存在していたが、転換点となったのは[[1872年]](明治5年)である。この年、[[マリア・ルーズ号事件]]が発生し、日本政府は[[ペルー]]船籍の汽船船内における中国人(清国人)[[苦力]]に対する扱いを「虐待私刑事件」として日本の外務省管下で裁判を行ったが、この裁判において被告側より「日本が奴隷契約が無効であるというなら、日本においてもっとも酷い奴隷契約が有効に認められて、悲惨な生活をなしつつあるではないか。それは'''遊女'''の約定である」との主張が為された。この主張に対して、特命裁判長を務めた神奈川県権令[[大江卓]]は「日本政府は近々[[公娼]]解放の準備中である」と公娼廃止の声明を発し、[[1872年]]10月2日、[[芸娼妓解放令]]が出された{{Sfn|吉見周子|1992}}。これにより、[[女衒]]による遊女の[[人身売買]]は規制されることになったが、娼婦が自由意思で営業しているという建前になっただけで、前借金に縛られた境遇という実態は変わらなかった。また、この時期に数多くの女性が女衒の斡旋により日本の農山漁村から東アジア・東南アジアなどの海外に渡航し、遊郭で働いた。こうした海外渡航した女性たちは[[からゆきさん]]と呼ばれた。このように海外への渡航を手配した女衒として有名な人物に[[村岡伊平治]]などがいる。
 
 
 
戦後の[[1946年]](昭和21年)、日本の軍政を担当していた[[GHQ]]は公娼廃止指令を出し、[[女給]]による売春を行う[[赤線]]を除いて遊郭は廃止されることになった。また、上記「人身売買及び他人の売春からの搾取の禁止に関する条約」を批准するための国内法である[[売春防止法]]が[[1956年]](昭和31年)5月に公布、1958年(昭和33年)4月1日に施行され、これによって赤線も廃止されることになった。しかし風俗業界が[[トルコ風呂 (性風俗)|トルコ風呂]]と勝手にネーミングしたことから、トルコ人留学生・[[ヌスレット・サンジャクリ]]が当時の[[厚生省]](現:[[厚生労働省]])に名称変更の訴えを起こし、名称が[[ソープランド]]に変わった事例がある<ref>自民党の[[小池百合子]]が1985年4月11日[[毎日新聞]]夕刊で当時留学生から名称変更の相談を受けていたことを認めている。</ref>。
 
{{main|ソープランド#改名問題}}
 
 
 
== 各国の概況 ==
 
[[ファイル:Prostitution laws of the world.PNG|400px|right|thumbnail|売春の合法性に関する世界地図
 
{{legend|#008000|合法であり、公認売春宿が存在する}}
 
{{legend|#000080|合法だが、公認売春宿は存在しない}}
 
{{legend|#ff7f00|売春は合法、買春は違法}}
 
{{legend|#FF0000|非合法}}
 
]]
 
 
 
近年、[[世界]]的に売春は合法化・解禁の流れがある。[[アジア]]では、[[タイ王国]]、[[中華民国]]([[台湾]])で合法化され、[[中華人民共和国]]でも合法化が検討されている。[[ヨーロッパ]]では、売春自体は合法である[[国家]]がほとんどである。ただ、斡旋を違法としている国家も多いが、[[2000年]]に[[オランダ]]が、斡旋を含む売春行為を完全に合法化したのを皮切りに、[[デンマーク]]、[[フランス]]、[[スイス]]、[[ドイツ]]、[[オーストラリア]]、[[ニュージーランド]]なども斡旋合法化に踏み切っている。[[ギリシャ]]、[[ハンガリー]]、[[チェコ]]などにおいても合法で、[[オーストリア]]、[[オーストラリア]]などでは、外国人が働くために売春[[査証]]で合法的に滞在許可を得ることが出来る。[[2015年]]には、国際人権団体[[アムネスティ・インターナショナル]]が、売買春の合法化(合意に基づく成人の性的労働や成人同士の間での合意に基づく性の売買)を支持する方針を決定した<ref>[http://www.jiji.com/jc/zc?k=201508/2015081500206 売買春合法化を「支持」=国際人権団体の決定が物議]時事通信、2015/08/1</ref><ref>[http://www.cnn.co.jp/world/35068765.html 性産業は「犯罪ではない」 アムネスティが方針表明]CNN, 2015.08.12</ref>。
 
 
 
以下、合法化を検討している諸国も含めて各国の状況を概説する。
 
 
 
=== 合法化の理由 ===
 
合法化・解禁の理由としては、[[性病]]対策、[[性犯罪]]対策などがあげられる(各国の合法化については各節を参照)。タイ王国や中華人民共和国などアジアでは、現在でも、特に地方での貧困から、少女・少年が、都市部の闇で売春をするケースが多いといわれ、[[後天性免疫不全症候群|エイズ]]などの[[性病]]が蔓延し、大きな[[社会問題]]となっている。タイ王国では、性病の蔓延を防ぐため、衛生管理を徹底し、かつ税収を確保する目的で、タイ王国政府許可の下での[[管理売春]]が合法化された。ドイツでは、斡旋を伴う売春を完全に合法化し、売春地帯を一定の場所に隔離し、ドイツ連邦共和国政府が性病管理をすることによって、性病が減少したとされており、タイ王国はドイツ連邦を参考にしたといわれる。
 
 
 
== アジア・オセアニア==
 
=== 日本 ===
 
{{Main|日本における売買春}}
 
[[ファイル:Izaki Yukaku-Fukuchiyama,Kyoto 京都府福知山市 猪崎遊郭跡 DSCF8307.JPG|thumb|800px|center|1958年に施行された[[売春防止法]]により、廃止された[[赤線]]の面影を残す町並み([[猪崎]])]]
 
1946年に[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]が出した[[公娼廃止指令]]により[[赤線]]を除く遊郭は廃止され、1958年に施行された[[売春防止法]]により、[[赤線]]も廃止されて、売春の斡旋や売春をさせる業を為すことは、刑罰の対象となっている。ただ、売春自体は禁止され管理売春や勧誘・斡旋などの売春助長行為は、売春防止法で刑罰の対象であるが、個人の自由意志で行う単純売春は刑事罰の対象とはなっていない。[[1999年]]([[平成]]11年)には、18歳未満の児童と性交することなどを禁止する[[児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律|児童買春・児童ポルノ禁止法]]が施行された。これらとは別に、各[[地方公共団体]]が定める[[条例]]によって、法的規制がなされている場合もある。
 
 
 
アメリカの人身取引報告書(2016年)によると、日本では組織的な売春ネットワークが地下鉄、若者のたまり場、学校、インターネットなどの公共の場で、脆弱な日本人女性および少女を標的にしている。日本人とくに家出した十代の少女や、外国人と日本人の間に生まれて日本国籍を取得した児童およびその外国人の母親も、性的搾取の人身取引の被害にさらされ、「援助交際」や「JK(女子高生)ビジネス」が、日本人児童の性的搾取を目的とする人身取引を依然として助長している。日本政府は2016年に児童買春の捜査を728件行ったと報告しており、売春に関与させられたとして警察が認知した児童は518人であった。また日本は性的搾取の人身取引の被害者である男女および児童が送られる国であり、被害者の供給・ 通過国で、強制売春の被害者は契約開始時点で借金を負っている場合もある。売春宿の運営者は、素行が悪いとして罰金を被害者の当初からある借金に加算することがある。また日本にある複数の組織は、日本人の父親とフィリピン人の母親との間に生まれた児童とその母親が日本国籍を取得し日本へ移住するために、手数料を取って支援すべく接触し、日本入国後、これらの組織の役務を受けたことにより負った借金を返済するため、性的搾取の人身取引の被害者となる母親と児童もいることなどが報告された<ref name=houkoku>在日米国大使館・領事館「2016年人身取引報告書(日本に関する部分)」[https://jp.usembassy.gov/ja/our-relationship-ja/official-reports-ja/tip-ja/]</ref>。
 
 
 
*[[売春防止法]]
 
: 第3条で『何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない。』<ref>売春防止法3条</ref>としている。買売春は違法行為であり、違法行為によって他者の権利を侵害した場合は損害賠償を行わなければならない。しかし、売買春そのものに[[刑罰]]は設けられておらず、売春防止法において、売春行為自体は禁止されていても、刑罰の対象とはならない。その理由としては、当時の官僚による国会答弁が参考となる。性欲の捌け口を作ることで性犯罪を防止すること、諸先進国では合法化されている国が多いこと、風俗業従事者の生活維持、地域経済・税収への深刻な影響を挙げている。売春防止法では単純売春([[職業選択の自由]]による自由意思に基づいて行う売春)自体<ref>{{PDFlink|[http://repo.lib.ryukoku.ac.jp/jspui/bitstream/10519/301/1/rd-ho-kn_011_003.pdf  PDF『今目的売春の法規制 - 売春規制の歴史と現代的売春規制』]}}</ref>は刑事処罰の対象とはならないが、公衆の目に触れる様な方法での売春勧誘([[ポン引き]])<ref>売春防止法5条1号</ref>、売春周旋<ref>売春防止法6条1項</ref>、売春契約<ref>売春防止法10条1項</ref>、売春をさせる業<ref>同法12条</ref>(俗にいう「[[管理売春]]」を含む<ref>人を自己の占有し、若しくは管理する場所又は自己の指定する場所に居住させ、これに売春をさせることを業とした者は、十年以下の懲役及び三十万円以下の罰金に処する。(売春防止法12条)</ref>)などの売春を助長する行為は禁止されており刑事処罰の対象となる。売春防止法が売春そのものを禁止しているが、刑罰を科すのではなく、売春を助長する行為を禁止しているのは、そもそもの立法経緯において、女性の性的役務の隷属被害や、暴力団等や親による前借金・搾取行為を無くすのが主目的で、売春行為自体を取り締まる事が主目的ではなかったこと<ref>参議院委員会議事録</ref>から同法が『売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることにかんがみ、売春を助長する行為等を処罰するとともに、性行又は環境に照して売春を行うおそれのある女子に対する補導処分及び保護更生の措置を講ずることによつて、売春の防止を図ることを目的とする』為である<ref>売春防止法1条</ref>。
 
 
 
:; 売春防止法第1章には、以下の規定がある。
 
::第1条(法律の目的)
 
:: この法律は、売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることにかんがみ、売春を助長する行為等を処罰するとともに、性行又は環境に照して売春を行うおそれのある女子に対する補導処分及び保護更生の措置を講ずることによつて、売春の防止を図ることを目的とする。
 
::第2条(定義)
 
::この法律で「売春」とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と[[性交]]することをいう。
 
::第3条(売春の禁止)
 
::何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない。
 
::第5条(勧誘等)
 
::売春をする目的で、次の各号の一に該当する行為をした者は、6月以下の[[懲役]]又は1万円以下の[[罰金]]に処する。
 
:# 公衆の目にふれるような方法で、人を売春の相手方となるように勧誘すること。
 
:# 売春の相手方となるように勧誘するため、[[通路]]その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと。
 
:# 公衆の目にふれるような方法で客待ちをし、又は[[広告]]その他これに類似する方法により人を売春の相手方となるように誘引すること。
 
::第4条(適用上の注意)
 
::この法律の適用にあたつては、[[日本国憲法第3章|国民の権利]]を不当に侵害しないように留意しなければならない。
 
::※2条に該当する行為は第3条で禁止されるため、男女とも違法であるが、[[男性]]を罰する規定はない。[[女性]]も第5条に抵触しなければ罰則がない<ref name="houko.com">[http://www.houko.com/00/01/S31/118.HTM#s2 売春防止法]</ref>。
 
 
 
*[[児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律|児童買春・児童ポルノ禁止法]]
 
:児童に対する性的搾取・性的虐待を防止し、[[児童の権利]]を擁護することを目的としている<ref name="H11-52-A1">児童買春・児童ポルノ禁止法1条</ref>。対象は18歳未満の児童<ref>児童買春・児童ポルノ禁止法2条1項</ref>、性交のみならず「性交等」が対象とされ、「性交類似行為」も含まれ<ref>児童買春・児童ポルノ禁止法2条1項</ref>、また買春者への刑罰が規定されており<ref>児童買春・児童ポルノ禁止法4条</ref>、勧誘など売春を助長させる行為についてより重い刑罰が課されている<ref>児童買春・児童ポルノ禁止法5条、6条</ref>。売春防止法に比して厳しい内容となっているのはこうした行為が『児童の権利を著しく侵害することの重大性に鑑み、あわせて児童の権利の擁護に関する国際的動向を踏まえ』たものである<ref name="H11-52-A1" />。これらの2法の他、地方自治体の条例において「青少年(18歳未満の者)との淫行行為」に該当する児童買春行為をしていれば、刑罰を伴う形で禁止している地方自治体も存在する。[[青少年保護育成条例]]の淫行処罰規定(いわゆる[[淫行条例]])違反として刑事罰が規定されている。なお、青少年保護育成条例の淫行処罰規定(いわゆる淫行条例)がない地方自治体でも、「児童(18歳未満の者)が淫行をするように仕向ける行為」に該当する児童買春行為していれば、[[児童福祉法]]違反として刑事罰が規定されている。[[児童買春]]・[[援助交際]]について青少年保護育成条例違反や児童福祉法違反として処罰されていたが、1999年に児童買春・児童ポルノ禁止法が施行されて以降、この法律に基づいて処罰されるケースが多くなっている。
 
 
 
*[[職業安定法]]違反(有害業務への募集)
 
: 公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者を募集・派遣することは犯罪であり、実際の事例もある<ref name="Wn.com">[http://article.wn.com/view/WNAT63f0f9d901bb0762e159e63c400c1bc0/# Wn.com]</ref>。
 
 
 
*[[わいせつ物頒布等の罪]]
 
: ピンクビラ、わいせつな広告などが該当する
 
# 「わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
 
# 有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。」(刑法175条)と規定されている。
 
 
 
;日本国外での買春
 
2016年に、日本人男性は依然として、アジアにおける児童買春旅行への需要の大きな源泉の一つであり、アメリカの人身取引報告書が「日本への勧告」として、海外で児童買春旅行に参加する日本人の捜査、訴追、有罪判決、処罰を積極的に行うことを挙げている。また日本人男性は他のアジア諸国、特にタイ、インドネシア、カンボジア、フィリピン、および頻度は低いもののモンゴルへ渡航し、児童の商業的性的搾取を行っている。警察庁は、東南アジアにおける児童の商業的性的搾取に関する事案の詳細を、タイ、カンボジア、フィリピンおよびインドネシアの警察と共有している<ref name=houkoku/>。
 
 
 
=== 中華人民共和国 ===
 
売春は違法である。一方で合法化も検討されている。しかし、[[新華社]]の発表によると、国内の売春婦の数は200万人に上るといわれており、彼女達の総収入額は8兆円に上るといわれる。その多くは、貧しい農村の出身である。農村での生活よりも都市部での売春に従事する方が豊かな生活を送ることができるため、都市部に出稼ぎに来て売春に従事する女性が多いとされ、近年では売春の組織的斡旋には死刑が適用されるほど重い罪となることもある<ref>http://www.peeep.us/439cdddb 2013年4月28日閲覧。</ref>。しかし、貧富の格差が原因となっていることから、売春の根絶は困難となっている。
 
 
 
=== 中華民国(台湾) ===
 
2011年に各都市の「風俗エリア」の内部における売春が合法化された。
 
 
 
=== 大韓民国 ===
 
{{Main|大韓民国における売買春}}
 
[[2004年]]に[[性売買特別法]]が施行され、売買春が禁止された。
 
 
 
その前年の2003年に、売買春業の規模が24兆[[大韓民国ウォン|ウォン]](約2兆4000億円)でGDP比で約4%、20代以上の女性25人のうち1人が売春行為をしている、という調査結果を刑事政策研究院は公表している<ref>[http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2003/03/14/MN19286.DTL  Changing attitude toward sex threatens South Korea] ''San Francisco Chronicle'' 2003-03-14 [http://s01.megalodon.jp/2008-0731-0719-15/www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?file=/chronicle/archive/2003/03/14/MN19286.DTL キャッシュ]</ref><ref>[http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=37708&servcode=400&sectcode=400 売買春産業の規模、少なくとも80万人] 2003年2月24日 中央日報</ref>。2007年に行われた実態調査では、韓国の風俗産業の経済規模はGDP比で約6%で、約27万人が従事しているという結果が出ている<ref>朝鮮日報:「性産業輸出大国」韓国の恥ずかしい現実 2012/06/15 14:01</ref>。ワールド・アトラス・ドットコムによると、韓国1人当りの性売買支出は世界3位<ref>[https://archive.is/q5ODT 대한민국 1인당 성매매 지출 세계3위 ‘불명예’]毎日経済 2016年1月14日
 
</ref>。
 
 
 
売春行為を厳しく取り締る性売買特別法の施行にあたり、約3000人の売春女性が集まり「生存権を保証せよ」との[[デモ活動]]が行われ<ref>[http://s03.megalodon.jp/2008-1201-1848-17/www.chosunonline.com/article/20041007000071 売春街の女性3000人が国会前でデモ]2004年10月7日朝鮮日報</ref>、2008年にも、生活が苦しくなった売春女性達約300人のデモ活動が発生している。なお、2004年に施行されたこの規制により、最盛期に300軒あった風俗店は2008年には100軒余りに減ったという<ref>[http://s03.megalodon.jp/2008-1201-2012-03/www.chosunonline.com/article/20080401000036 「営業権保障せよ」売春街の女性がデモ]2008年4月1日朝鮮日報</ref>。また2011年には、売春婦たちによって規制撤廃を求める大規模なデモ活動が首都[[ソウル特別市|ソウル]]で行われ、裸になった売春婦たちは町に火を付けたり自ら[[ガソリン]]をかぶるなどの示威行動を外国メディアの前で行った<ref>[http://www.youtube.com/watch?v=_nm1p4_kodk SKorean Sex Workers Rally Against Crackdown] [[Associated Press]] 2011/05/17</ref>。2015年9月には4000人の女性が集まり、売春の合法化を求めるデモ活動を行った<ref>[http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=102&oid=421&aid=0001645182 '성매매 특별법 폐지 촉구 집회' 기사입력 2015-09-23 13:52]</ref>。
 
 
 
;韓国外での売春
 
:「性売買特別法」施行後、韓国内の規制が厳しくなったことで、日本や米国をはじめとした海外へ「遠征売春」をしに出かける韓国女性が増加しはじめた<ref>[http://s04.megalodon.jp/2008-0320-1025-59/www.onekoreanews.net/past/2008/200803/news-syakai01_080312.cfm 04年「性売買特別法」施行後、学生ら安易な考えで海外に]2008年3月12日統一日報</ref>。
 
 
 
:2006年の米国では[[ロサンゼルス]]警察局の関係者によると、毎月逮捕される売春女性のうち、9割が韓国人であることが伝えられ<ref name="ch621">[http://s03.megalodon.jp/2008-0731-0728-38/japanese.joins.com/article/article.php?aid=77026&servcode=400&sectcode=400&p_no=&comment_gr=article_77026&pn=6&o= 韓国人女性8000人、米国で‘遠征売春’]2006年6月21日朝鮮日報</ref>、2008年には夕刊フジが韓国政府関係者によると日本で働く売春婦は3万人にのぼるとされ、それを追いかけて韓国人[[ホストクラブ|ホスト]]も毎月100人以上が日本へ上陸していると報じた<ref>「夕刊フジ」2008年12月6日</ref>。2013年には、2010年に女性家族部への国政監査で[[金玉伊]]議員(女性家族委員会所属)が韓国外で売春をする韓国女性は日本に約5万人、[[オーストラリア]]に約2,500人、[[グアム]]に約250人とみられ、全世界では10万人余りと主張していたと報じられた<ref>「朝鮮日報」2013年6月15日付</ref>。また同記事では、ソウル大学国際大学院のチョン・ジェウォン博士による報告における韓国外での韓国人客に対する韓国式風俗店の広がりや、米国における外国人売春婦の割合も掲載されており、1位は韓国人で23.5%、2位はタイ人で11.7%という結果も掲載している。
 
 
 
*日本
 
*:[[2009年]]3月に、韓国人の男が、同性愛者の韓国人男性をインターネットで募り[[横浜市]]の売春業者に紹介し不法に日本で売春を行い、手数料の一部は日本の暴力団関係者に上納していたなどとして、韓国で性売買斡旋行為処罰法違反の疑いで逮捕された<ref>{{Cite web|date=2009-03-09|url=http://s02.megalodon.jp/2009-0327-1140-21/sankei.jp.msn.com/world/korea/090309/kor0903092354008-n1.htm|title=「売春」目的、同性愛者を日本に派遣|publisher=産経ニュース|accessdate=2009-03-21}}</ref>。2009年7月には、韓国の求職サイトで「海外の風俗店で働くと月3000万[[大韓民国ウォン|ウォン]]以上を稼げる」との広告で高校生を含む若い女性達を募り、100人余りを日本などに送り込んでいた韓国人ブローカー親子が韓国の警察当局に摘発された<ref>{{Cite web|date=2009-07-15|url=http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2009/07/15/0400000000AJP20090715003200882.HTML|title=女子高生らの日本売春をあっ旋、母子業者逮捕|publisher=聨合ニュース|accessdate=2010-07-21}}</ref>。また、2011年には、韓国人同性愛者と性転換者らに日本での売春を斡旋し、斡旋手数料を払えない一部の人とは強制的に性的関係を持ち[[後天性免疫不全症候群|エイズ]]を[[感染]]させたエイズ患者の韓国人ブローカー朴容疑者に対し、日本の暴力団と共謀して売春斡旋したとみて、同法違反の疑いで、韓国の警察当局が逮捕状を請求した<ref>[http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0806&f=national_0806_215.shtml 同性愛者などに日本での売春を斡旋…エイズ感染者も含まれる=韓国] Searchina  2011/08/06</ref>。
 
 
 
*アメリカ合衆国
 
*:韓国人売春宿に「東京サウナ」<ref>2008年8月12日 ラジオコリア「デンバー近隣韓人売春業店摘発」</ref>、「東京ヘルス・スパ」<ref>2008年9月25日 韓国日報「ダルース不法性売買協議韓人女性2人逮捕」</ref>、「京都岩盤浴(Kyoto Hot Stone Spa)」<ref>2012年10月23日 エル・パソ・タイムス</ref>と日本の地名が付けられる姿がみられる。
 
 
 
*オーストラリア
 
*:2007年に韓国人売春婦らが「日本人女子大生18歳、(中略)紳士求む」と日本人に成り済ました新聞広告を出して逮捕された<ref>2007年2月15日 ゴールドコースト・ブリテン紙</ref>。
 
 
 
;韓国外での買春
 
:2000年代後半以降増加してるのが、韓国男性のアジアにおける買春ツアーである。「児童買春」を目的に東南アジアなどを訪れる韓国人男性や、[[中華人民共和国|中国]]へのゴルフツアーの際に買春行為しているや[[モンゴル]]での買春ツアーなど、数多くの報道がなされるようになった<ref>[http://www.chosunonline.com/article/20070614000037 韓国人男性のアジア児童買春深刻=米国務省報告書]2007年6月14日朝鮮日報<br />[http://www.chosunonline.com/article/20070506000011 中国・海南島は韓国人向け「買春天国」]2007年5月6日朝鮮日報</ref>。2008年には海外での買春行為で498人の韓国男性が捕まっており、地域も米国、中国、オーストラリア、[[フィリピン]]、[[タイ王国|タイ]]、[[ベトナム]]、[[インドネシア]]と広範囲にわたる。タイでは避妊用品使用を拒否して売春女性を乱暴に扱うことで悪名が高いとされ、フィリピンではゴルフと売春が必須コースのようになっており、10代から20代の女性を買春していると報じられている<ref name=nate> [http://news.nate.com/view/20090726n06953 『海外売春に陥った「醜い韓国人」』]2009年7月27日 NATEニュース(韓国語)</ref>。
 
 
 
*[[モンゴル]]
 
*:2008年には、訪れる韓国男性の70%以上が[[売春ツアー]]を目的としており、韓国人が経営する売春目的のカラオケバーが確認されているだけで50件以上に上り深刻な問題となっており、モンゴル政府は韓国人による売春ツアーを取り締まるために売春取締法を強化しているが、韓国人の経営する売春目的のカラオケバーの活動を弱めることができておらず、取締りを逃れるために乗馬クラブやマッサージ店での売春が増加しており、空港を降りるとそのまま売春乗馬クラブに直行する姿などが垣間見られ、韓国人の無法行為によってモンゴル人に強い[[嫌韓]]感情を引き起こしていると報じられた<ref>[https://web.archive.org/web/20090202180240/http://english.hani.co.kr/arti/english_edition/e_international/298846.html In Mongolia, sex tourism by S. Korean males leads to anti-Korean sentiment] Hankyoreh([[ハンギョレ]])Jul.15,2008</ref>。
 
 
 
*[[キリバス]]
 
*:2005年には、韓国人による女性買春、とくに[[児童買春|幼い少女買春]]が問題となっている。キリバスでは性が乱れた人たちを[[コレコレア]]と呼ぶ。韓国人たちは現地女性を自分たちの船の甲板や薄暗い防波堤の後ろに連れて行き関係を持つため、防波堤の物陰のこともコレコレアと呼んだりし、2年前に韓国人の買春行為に対して議会で対策会議が行われたことがあり、市民団体や教会で行き過ぎた性売買を減らす方法を探っており、韓国人男性の子どもを妊娠した幼い少女もまた社会問題となっている<ref>[https://web.archive.org/web/20080201034226/http://www.chosunonline.com/article/20050705000039 南太平洋の島「キリバス」の女性運動家が見た韓国人男性] 朝鮮日報 2005/07/05</ref>。
 
 
 
*[[フィリピン]]
 
*:{{see also|コピノ}}
 
*:仕事や英語の語学留学などでフィリピンに行き、交際や不法買春等により、相手のフィリピン女性が妊娠して子供をつくっても、その責任を取らずに妻子を捨てて帰国する韓国人がいるため、その捨てられたハーフの子供たちは「[[コピノ]]」(韓国人とフィリピン人を合わせた造語)と呼ばれ、その数は3万人にもなるといわれており、韓国の慈善団体が現地でコピノに対する支援事業を行ったり、韓国通商部傘下の韓国国際協力団も資金援助を行ったりなどしている<ref>[http://megalodon.jp/2014-1010-0436-56/www.sankei.com/west/news/140609/wst1406090047-n1.html 韓国人男性がフィリピンで捨てる「コピノ」3万人、フィリピン人女性に広がる「嫌韓」] 産経新聞大阪本社版 2014年6月9日</ref><ref>[http://megalodon.jp/2014-1010-0445-40/www.news-postseven.com/archives/20140202_236214.html アジア人を下に見る態度の韓国人にフィリピンの嫌韓感情高揚]ニュースポストセブン 2014年2月2日</ref>。
 
 
 
*[[ウズベキスタン]]
 
*:当国では売春は違法行為であるが、韓国からの買春ツアーが行われ、首都[[タシュケント]]には、[[1996年]]には1軒だった韓国人ツアー客を相手とする韓国風のルームサロンが、[[2006年]]には8軒に増えていると報じられた<ref>[http://english.hani.co.kr/arti/english_edition/e_international/159475.html Uzbek sex clubs: dark side of ‘Korean wave’Korean-style brothels mushroom in Tashkent] Hankyoreh([[ハンギョレ]])Sep.23,2006</ref>。
 
 
 
=== 朝鮮民主主義人民共和国 ===
 
{{Main|北朝鮮における売春}}
 
売春は違法であるが、目立たずに行われているとされる。
 
 
 
=== タイ王国 ===
 
『1996年売春防止・禁止法』により、経済的もしくはその他の利益を得る目的で売春を行うことは性別を問わず禁止されている。
 
ただし、刑事処罰はないので事実上黙認状態となっている。
 
 
 
買春は相手が18歳以上の場合に限り、合法である。
 
18歳未満を買春したものは1年以上3年以下の懲役刑および6万バーツ以下の罰金刑、15歳以下は2年以上、6年以下の懲役刑および12万バーツ以下の罰金刑となる。
 
 
 
周旋・誘引者は、18歳以上の周旋は1年から10年の懲役刑、18歳未満の場合さらに厳しい罰則になっている。
 
 
 
客引き、客待ち、印刷物配布行為も罰金刑に処される。
 
 
 
=== ベトナム ===
 
売春は刑法では禁止されている。なお、結婚証明書をもたない独身男女が、ホテルの同室に2人だけで宿泊すること自体が違法である。売春の現場であるホテル等へ[[警察]]が乗り込んできて、売春をしたもの、客および斡旋業者まで全て[[検挙]]し、[[罰金]]・[[懲役刑]]等直罰が下される。[[外国人]]が客の場合は、法定手続きが未熟なため、検挙されると[[パスポート]]を保管され、処分が決定されるまで出国できなくなるほか、事件が新聞に実名入りで掲載される場合も多い。[[ホーチミン市]]などの大都市部では、夜10時頃を過ぎると、[[オートバイ|バイク]]に乗った[[娼婦]]が町を徘徊するようになる。彼女らは、現地で[[ホンダガール]](HONDA GIRL)と呼ばれている。また、娼婦を装い、ホテルの部屋で客が[[シャワー]]を浴びている隙に、金品を奪って逃げる例が多数ある。現地で「ミニ・ホテル」と呼ばれるホテルが、売春に使われることが多い。なお[[石原慎太郎]]は、[[1960年代]]に[[南ベトナム]]を訪れた際、自らの[[児童買春]]について、著書に記述している<ref>著書「[[国家なる幻影]]」([[1999年]])</ref>。
 
 
 
=== カンボジア ===
 
売春に対する扱いは曖昧である。しかし2009年1月26日、首都プノンペンのルッセイ=カエウ区チローイ=チョンヴァー町刑事警察のユアン=チャンター副署長は、男性がお金で性交を買うことは非合法ではないとの見解を示した。オーストラリア人男性が金銭の支払いで売春婦ともめていたところ、警察が調停に入った。この調停は非合法なのではないのかとの議論が起きたときに、警察関係者が売春が合法であるとコメントした<ref>2009年1月30日カンボジアウォッチ</ref>。[[ソマリー・マム]] ([[:en:Somaly Mam]])は[[人身売買]]、[[児童買春]]に反対する活動を行い世界的に有名である。
 
 
 
=== ミャンマー ===
 
{{Main|ミャンマーにおける売春}}
 
売春は違法である。しかし売春宿等はあり、ミャンマー人女性はタイなど外国への売春婦の主要な供給源にもなっており、売春は女性と子供に影響を及ぼす社会問題ともなっている。
 
 
 
=== インド ===
 
売春自体は禁止されていない。しかし客引きは違法とされ、売春に関しては曖昧な扱いがなされている。売春に従事する女性達は法的な保護を十分に受けられない環境にあり、過酷な環境下で労働しているとされる。[[ネパール]]などの貧困地域から騙され連れられてきて売春を強要されている女性も多い。[[2007年]]にインド最大の売春婦支援団体[[インド売春婦会議]](Committee for Indomitable Women)が売春婦を法律上の「接待業者」として扱うように政府に要求する集会を開き、約5万の個人や団体が参加して「売春婦を接待業者として合法化すれば、彼女らは売春婦の名に恥じる必要がなくなる。より多くの権利を享受することができる」と訴えた。インド売春婦会議によると、インド国内には約1000万人の売春婦がいる<ref>[http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2187568/1377181 インド売春婦会議、合法化を訴える - インド] ''AFPBB News'' 2007年02月27日</ref>。
 
 
 
=== オーストラリア===
 
売買春そのものは合法である。組織・施設・勧誘行為の規制は州により異なる。売春が合法化されている州では、一部上場している売春宿もある。合法化を推進したのが[[キャンベラ]]の女性市長である。売春を違法にしたところで、貧しい人達がいる限り売春は無くならないし、「[[道徳|モラル]]を押し付けておきながら、[[福祉]]を充実させずに貧しい生活を甘受せよというのは金持ちの身勝手である」との反発もあり、合法化した。合法化したことで、売春に従事する女性達は[[社会保障]]を受けることができ、賃金を不当に踏み倒されることもなくなり、[[衛生]]管理も向上する。そういった点で、[[女性議員]]達の支持をうけたのが、合法化に成功した理由といわれる。
 
 
 
=== ニュージーランド ===
 
オーストラリアと同様の理由で合法化された。ただし、合法的に売春するには、ライセンスを受ける必要があるとされる。
 
 
 
== ヨーロッパ ==
 
[[ファイル:Prostitution in Europe.png|200px|right|thumbnail|[[ヨーロッパ]]における売春の合法性]]
 
<!---出典なし。---[[ファイル:Prostitution in Asia.PNG|200px|right|thumbnail|{{legend|#336600|売春法的規制}} {{legend|#336699|売春(お金のためのセックスの交換)に関する法律があるが、組織化された売春宿等は違法であるが、売春自体は規制''されていない''}}
 
{{legend|#993333|売春違法}}
 
{{legend|#ababab|データなし}}</small>]]
 
[[ファイル:Prostitution in Australia.png|200px|right|thumbnail|オーストラリアにおける売春の合法性]] --->
 
 
 
=== デンマーク ===
 
1999年の刑法改正により、18歳以上の売春は完全に合法化された。それ以前も事実上黙認されていたといわれる。いわゆる街娼は少ないとされ、多くはサロンやマッサージ店のような場所で売春が行われている。売春婦は約6000人おり、3割が外国人であるといわれている。
 
 
 
=== オランダ ===
 
2000年に16歳以上の売春が完全に合法化され、一般の企業と同様の活動が可能となった。[[アムステルダム]]などの主要都市に[[売春宿]](隠語で「[[飾り窓]]」と呼ばれる)や[[街娼]](隠語で「立ちんぼ」と呼ばれる)が多数存在し、毎日朝から深夜まで料金等の交渉が行われている。脅迫などにより売春を強要される女性がいると指摘されていることから、近年売春強制の罰則が強化されている。これに対し、移民は仕事を確保することが困難であり、自らの意思で売春に従事する人が多いといわれる<ref>[http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/eo20090128a3.html Fight prostitution by punishing the solicitors] ''The Japan Times'' Jan. 28, 2009 [http://s03.megalodon.jp/2009-0327-1152-44/search.japantimes.co.jp/cgi-bin/eo20090128a3.html キャッシュ]</ref>。
 
 
 
=== スイス ===
 
売買春は合法で、自治体に登録することで、営業することが可能となる。EUの自由化により、外国人売春婦が増えているとされる<ref>[http://www.swissinfo.ch/jpn/index.html?siteSect=105&sid=6124186&cKey=1128086133000 売春婦がこぞってスイスに来る?] ''swissinfo.ch'' 2005/10/10</ref>。売春合意年齢は16歳であることから、現在18歳未満であっても売春が可能である。ただ、18歳未満がブランド品を買うために体を売る「ブランドセックス」が問題視されており、売春合意年齢を18歳に引き上げるべきとの議論がなされている。なお、イタリアやフランスの売春合意年齢は18歳、ドイツは21歳であり、スイスは特に若いことが指摘されている<ref>[http://www.swissinfo.ch/jpn/news/society/detail.html?siteSect=601&sid=9914454&cKey=1225460433000&ty=st 売春へ走るティーンエージャー] ''swissinfo.ch'' 2008/11/05</ref>。
 
 
 
[[チューリヒ]]市では、市街地から売買春の場を隔離する目的で、2013年に市郊外にスイス初の売春専用ドライブイン(警備付きの市営売春施設)を設けた<ref name=swiss>[http://www.afpbb.com/articles/-/3001945?ctm_campaign=outbrain 「売春ドライブインは成功」、スイス当局 第1回評価]AFP, 2013年10月23日 </ref>。施設は柵で囲われており、自動車でのみ入れる<ref name=swiss/>。施設内には性産業従事者らが自分たちを売り込むための場所があり、そこで顧客と価格の交渉が行われ、合意に至れば、9つある通称「セックスボックス」に車を停めて性交渉を行う<ref name=swiss/>。ドイツでの取り組みを参考にしたもので、これによりチューリヒ市内中心部での売春は禁止になった<ref>[http://www.afpbb.com/articles/-/2964150 「売春ドライブイン」が営業スタート、スイス・チューリヒ]AFP, 2013年08月26日 </ref>。
 
 
 
=== ドイツ ===
 
2002年に売春が合法化された。売春合意年齢は21歳とされている。ベルリンだけでも700もの売春宿があり、売春婦の数はドイツ全土で40万人といわれる。合法化したことにより、「[[セックス税]]」が得られるようになったとされる。また、[[2006 FIFAワールドカップ]]の時には大きな売り上げをあげた<ref>http://news.livedoor.com/article/detail/3569615/</ref>。ただ、2000年代後半(リーマンショック以降)の経済不況の波はドイツの売春産業にも大きな影響を与えており、価格が低下しているといわれ、近年では多様化により、外国に支部を持つオーナーも多くいる<ref>http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/europe/245625/</ref>。
 
 
 
2016年、売春婦の保護強化のため、コンドームの着用義務、前科ある売春宿経営者に対する調査、売春部屋で売春婦が生活することの禁止、売春婦とカウンセラーとの定期面談の義務などを盛り込んだ法案がまとめられた<ref>[http://www.afpbb.com/articles/-/3075635 ドイツ、売春婦保護強化で客にコンドーム義務化へ]AFP, 2016年02月03日</ref>。議会で承認されれば2017年7月に施行される。
 
 
 
=== オーストリア ===
 
売春は合法で、路上や店舗で活動するためには営業免許証が必要とされる。海外からの移住性労働者のための滞在ビザ、つまり売春ビザもある。売春ビザで働いている場合、売春以外の職種(ダンスショーなど)に従事することも裁判で認められた。
 
 
 
=== チェコ ===
 
売春・売春宿の経営は合法である。チェコの[[欧州連合|EU加盟]]により、従来最大で24時間近く待たされた国境通過が容易になったとされる。そのため、トラックドライバーを主な顧客とする、[[オーストリア]]国境地帯の売春宿の多くが廃業したといわれる。
 
 
 
=== ベルギー ===
 
ドイツ、オランダの合法化に伴いベルギーにおいても斡旋行為や売春宿の経営等も合法化された。それ以前は売春自体は合法だったが、斡旋行為等は違法とされていた。ベルギーでは一部の都市で売春宿経営は認められており、売春婦は個人労働者として登録することになっている<ref>[http://www.afpbb.com/articles/-/3039773?pid=0&page=2 ベルギー売春宿の実態、脱出女性が語る 性的暴力に監禁状態]AFP, 2015年02月16日 </ref>。
 
 
 
=== イタリア ===
 
1958年に売春防止法が施行された。ただ、売春の斡旋や売り込みなどは違法とされているが、売春行為自体は適法であり、売春合意年齢は18歳である。イタリア政府は政府公認の売春公認地域の設置や売春合法化を検討しており、8割の国民が賛成しているとの世論調査結果が出ている<ref>[http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-32156520080609]2008年6月8日ロイター</ref>。現在、イタリアの売春婦は7万人で、多くが外国人とされる。
 
 
 
=== イギリス ===
 
法的には、街娼、[[ポン引き]]、売春宿及び売春組織の形成は違法である。しかし売春すなわち「性的なサービスの代価に金銭を受け取る」こと自体は合法であるという判例がある。従って、個人が新聞やインターネットで広告を出し売春をすること (Independent Escort) は完全に合法である。これに対し、{{要出典範囲|date=2012年9月|Escort を派遣するいわゆる Escort Agency や、日本の[[ソープランド]]のように[[マッサージ]]と称して売春する[[マッサージパーラー]](Massage Parlour)は、組織的なため違法ではないかとの指摘があるが黙認されている。}}
 
 
 
=== フランス ===
 
[[2016年]]4月6日[[フランス国会]][[元老院 (フランス)|元老院]]は[[買春]]行為に対して、1,500[[ユーロ]]の罰金を科す法案を可決し、それまで、[[売春宿]]の経営や斡旋、公道での勧誘の禁止といった売春者側への規制、及び18歳に満たない者との売買春などを除いて合法であった売買春は違法となった。
 
 
 
2008年、フランス在住のジャーナリストの鎌田聡江によると、近年女子学生が[[生活費]]を稼ぐために売春するケースが増えているとされ、その数は4万人に上るといわれる。彼女達の多くは貧しい家庭の出身であり、社会的な成功を夢見て勉学に励んでいるが、労働法令により労働者の解雇が困難なフランスでは、労務者の数を少なく抑えようとする傾向があり、バイトを探すことが困難となっているため、彼女達が勉学を続けながら収入を得ることは難しい上、パリでの生活費は一般的に高いといわれ、それがインターネットを利用した売春が女子学生の間で流行している原因であるとされる<ref>[http://www.20minutes.fr/article/206703/France-La-prostitution-etudiante-a-l-affiche.php La prostitution étudiante à l’affiche] ''20minutes.fr'' 2008.01.18</ref>。
 
 
 
=== スペイン ===
 
売春は合法である。ただ、売春宿の経営については規制が設けられており、新規出店は難しいため、マッサージ店に偽装する店が多いとされる。多くは、貧しい移民達が生活費を稼ぐために売春に従事している。
 
=== ギリシャ ===
 
売春自体は合法であるが、街頭での客引き等の行為は違法で、規制も厳しいといわれる。売春宿を経営するためには、市の許可が必要となる。アテネ五輪の際に、五輪特需を見込んで、アテネ市が230件の売春宿の新規許可を出したことに対して、北欧諸国から五輪の精神に悖るとして非難が起きた<ref> 2003.07.24CNNニュース </ref>。
 
 
 
== アフリカ==
 
=== ナイジェリア===
 
いわゆる[[人身売買]]が一部で盛んに行われているが、[[2013年]][[5月]]に[[イモ州]]にある基は孤児院や妊婦の保護施設だとされていた家屋で人身売買を目的にしたいわゆる「赤ちゃん工場」が摘発される事件が発生した。この事件において、14-17歳の少女に対して妊娠行為を行ったことを認めた23歳の男と、この家屋を警備する55歳の男が逮捕されたほか、少女たちと乳幼児11人が保護された。少女らが妊娠・出産した乳幼児は売買目的で第三者に譲渡しようとした可能性もある<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG13030_T10C13A5CR8000/ ナイジェリアで妊娠少女17人ら保護 「赤ちゃん工場」摘発](2013年5月13日 日本経済新聞 同5月14日閲覧)</ref>。
 
 
 
== 南北アメリカ ==
 
[[ファイル:Prostitution in North America.png|200px|right|thumbnail|北アメリカにおける売春の合法性]]
 
 
 
=== アメリカ合衆国 ===
 
{{Main|ネバダ州における売春}}
 
国家レベルでの全面禁止はされず、州の裁量に任されているが、[[ネバダ州]]以外では禁じられている(ネバダ州でも一部の許可地域以外では禁じられている)。とは言うものの、レンタカーを借用して輪姦事件を起こした兵士に対して、「レンタカーを借りる金があれば売春婦を買えば良い」と発言した軍の高官が更迭されたのが国家の姿勢である。サンフランシスコでは、売春取締りにかかる費用が莫大な額に上るため、費用節約の観点から、女性の意思に基づく売春であれば事実上黙認するとの運用が検討されている。
 
 
 
=== カナダ ===
 
{{Main|カナダにおける売春}}
 
売春は適法である。しかし売春禁止法により、斡旋行為や売春宿の経営、売春で生計をたてることは違法とされているため、成人の女性がバイトで単発的に行う売春のみが合法とされる。ただ、実際は斡旋行為等は事実上広く行われているとされる。カナダのHIV/AIDSの法律家ネットワーク Legal Network は2005年12月13日、この法律が[[セックスワーカー]]の健康と生命を脅かしており、廃止するべきだとする報告書を発表し、下院議員リビー・デーヴィス Libby Daviesを中心にこの問題についての議論が継続されている<ref>[http://www.kaisernetwork.org/daily_reports/rep_hiv_recent_rep.cfm?dr_cat=1&show=yes&dr_DateTime=15-Dec-05#34325]</ref>。
 
 
 
[[ファイル:Prostitution in South America.png|200px|right|thumbnail|南アメリカにおける売春の合法性]]
 
=== チリ ===
 
売春は合法である。実際には、目立たない形で広く行われている。性風俗業はいくつかの形態で存在している。一種の高級バー(ホステスを連れ出しセックスする。ラス・コンデスやビタクラといったサンチアゴの振興地区にあり、主に外国人観光客を相手としている。[[チリ人]]が利用することは少ないといわれる。)、アパートの1室で売春を行うSAUNAといわれるもの(一流紙にも目立たないような内容の広告が出されるほどメジャーなものであり、外国人のみならず一般のチリ人も利用する。)、街娼などの形態がある。売春婦の多くは、売春しか生活の糧を稼ぐ手段がない貧しい層の女性であるといわれている。2007年には売春婦であるマリア・カロリナがチャリティーのために「27時間の性行為」をオークションに出品し話題となった<ref>2007年11月28日ロイター通信http://jp.reuters.com/article/JPOddlyEnough/idJPJAPAN-29103920071129?rpc=112</ref>。
 
 
 
=== ブラジル ===
 
売春は合法である。売春の広告を出すことは違法とされるが、一般新聞の広告欄には堂々と掲載されている。売春婦はプータ(蔑称であるため放送禁止用語)と呼ばれ、貧民層出身の女性が生活費を稼ぐために仕方なく売春を行っているケースが多い。しかし現実には、予期しない妊娠によって男に捨てられ、子供を育てるため売春業に参入する場合も多い。国内ではマフィアによる組織売春や奴隷売春なく、原則として自由業である。このことは、ブラジルにおける売春の利益が他国と比べて小さいことによる。
 
 
 
=== メキシコ ===
 
売春は違法である。しかし放置されており、事実上黙認されている。メキシコ国境付近の町[[ティフアナ]]では、条例により売春婦に保険証を交付したり、売春宿の衛生管理に市が介入することを認めた。メキシコではこうした例が多いため、事実上売春は合法であると指摘される<ref>ロイター通信2005年8月17日</ref>。
 
 
 
== 売春を扱った作品 ==
 
{{Main|売春を扱った作品の一覧}}
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist|2}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* {{Cite book|和書|author=ジャン=ガブリエル・マンシニ |translator=寿里茂 |title=売春の社会学 |date=1964 |publisher=白水社 |isbn=456005357X |series=文庫クセジュ, 357 |ref=harv}}
 
** 原書 {{Cite book|author=Mancini,JeanGabriel |title=Prostitution et proxénétisme |date=1963 |edition=2. éd |publisher=Presses universitaires de France |ncid=BA21997752 |series=Que sais-je?, 999 |ref=harv}}
 
* {{Cite journal|和書|author=ソーラ・サイモン |title=日本社会における援助交際は売春と考えられるか? |date=2003-09 |publisher=北海道情報大学 |journal=北海道情報大学紀要 |volume=15 |number=1 |naid=110004688519 |pages=15-32 |ref=harv}}
 
* {{Cite book|和書|author=吉見周子 |title=売娼の社会史 |date=1992 |edition=増補改訂 |publisher=雄山閣出版 |isbn=4639004184 |ref=harv}}
 
 
 
{{参照方法|date=2012年3月22日 (木) 14:50 (UTC)}}
 
; 1986年
 
* 総理府編『売春対策の現況』、ぎょうせい、ISBN 4-324-00450-1
 
 
 
; 1991年
 
* ヴァーン・ブーロー、ボニー・ブーロー著(香川檀・岩倉桂子・家本清美訳)『売春の社会史-古代オリエントから現代まで』、筑摩書房(1996年に文庫本で再発)(原著: Vern Bullough, Bonnie Bullough, ''Women and Prostitution: A Social History'', Buffalo, N.Y., Prometheus Books, 1987.)、ISBN 4-480-85573-4(文庫版は ISBN 4-480-08292-1(上巻) ISBN 4-480-08293-X(下巻))
 
 
 
; 1992年
 
* 小林大治郎・村瀬昭著『国家売春命令-みんなは知らない』、雄山閣出版(初版は1961年)、ISBN 4-639-01133-4
 
 
 
; 1993年
 
* フレデリック・デラコステ、プリシラ・アレキサンダー編『セックス・ワーク-性産業に携わる女性たちの声』、パンドラ(→[[中野理惠]])(原著:Frédérique Delacoste, Priscilla Alexander ed., ''Sex Work: Writings by Women in the Sex Industry'', 1987)、ISBN 4-7684-7725-9
 
* タン・ダム・トゥルン(田中紀子・山下明子訳)『売春-性労働の社会構造と国際経済』、明石書店(原著:Thanh Dam Truong, ''Sex, Money, and Morality: Prostitution and Tourism in Southeast Asia'', 1990.)、ISBN 4-7503-0531-6
 
 
 
; 1994年
 
* 山田勝著『ドゥミモンデーヌ : パリ・裏社交界の女たち』、早川書房、ISBN 4-15-050180-7
 
 
 
; 1995年
 
* 井上節子著『占領軍慰安所-敗戦秘史 国家による売春施設』、新評論、ISBN 4-7948-0269-2
 
* [[福島瑞穂]]・[[中野理惠|中野理恵]]著/パンドラ編『買う男・買わない男』、パンドラ、ISBN 4-7684-5578-6
 
* 森栗茂一著『夜這いと近代買春』、明石書店、ISBN 4-7503-0750-5
 
 
 
; 1996年
 
* いのうえせつこ著『買春する男たち』、新評論、ISBN 4-7948-0328-1
 
* クリスタ・パウル著(池永記代美・浜田和子・梶村道子・イエミン恵子・ノリス恵美訳)『ナチズムと強制売春-強制収容所特別棟の女性たち』、明石書店(原著:Christa Paul, ''Zwangsprostitution: staatlich errichtete Bordelle im Nationalsozialismus'', 1994.)、ISBN 4-7503-0804-8
 
 
 
; 1997年
 
* 総理府編『売春対策の現況』、大蔵省印刷局、ISBN 4-17-351000-4
 
* 田崎英明編著/金塚貞文・小倉利丸・菅野聡美・千本秀樹・渡辺里子著『売る身体/買う身体-セックスワーク論の射程』、青弓社、ISBN 4-7872-3137-5
 
* 谷口和憲著『性を買う男』、パンドラ、ISBN 4-7684-7782-8
 
* 藤井誠二著『18歳未満『健全育成』計画-淫行条例と東京都「買春」処罰規定を制定した人々の野望』、現代人文社、ISBN 4-906531-39-3
 
 
 
; 1999年
 
* Sexual Rights Project 編『買売春解体新書-近代の性規範からいかに抜け出すか』、つげ書房新社、ISBN 4-8068-0418-5
 
 
 
; 2000年
 
* 要友紀子・小林のん・滝波リサ・国江響子・佐藤悟志著/松沢呉一・スタジオポット編『売る売らないはワタシが決める-買春肯定宣言』、ポット出版、ISBN 4-939015-24-6
 
* 吉田秀弘著『日本売春史・考-変遷とその背景』、自由社、ISBN 4-915237-23-0
 
 
 
; 2001年
 
* シャノン・ベル著(山本民雄・宮下嶺夫・越智道雄 訳)『売春という思想』、青弓社(原著:Shannon Bell, ''Reading, Writing, and Rewriting the Prostitutive Body'', 1994.)、ISBN 4-7872-3182-0
 
* 鈴木水南子・角田由紀子・村瀬幸浩・草野いづみ著『買春と売春と性の教育』(Human Sexuality トーク&トーク 2)、十月舎、ISBN 4-434-00775-0
 
* 近代国家と大衆文化研究プロジェクト『近代社会と売春問題』(『産研叢書』16)、大阪産業大学産業研究所、2001年3月。
 
 
 
; 2002年
 
* アレクサ・アルバート著(安原和見訳)『公認売春宿』、講談社(原著:Alexa Albert, ''Brothel: Mustang Ranch and Its Women'', 2001.)、ISBN 4-06-211498-4
 
* 岡野幸江・長谷川啓・渡辺澄子編『買売春と日本文学』、東京堂出版、ISBN 4-490-20457-4
 
 
 
; 未邦訳
 
* Nestor Osvaldo Perlongher, ''O negocio do miche, prostituicao viril am Sao Paulo'', 1.a edicao, editora brasiliense, 1987.
 
* John Preston, ''Hustling: A Gentelmen's Guide to the Fine Art of Homosexual Prostitution'', New York, Masqueade Books, 1994.
 
 
 
==関連項目==
 
{{commons|Category:Prostitution}}
 
{{columns-list|2|
 
* [[管理売春]]
 
* [[日本の売買春]]
 
* [[風俗嬢]]
 
* [[娼婦]]
 
* [[遊女]]
 
* [[芸妓]]
 
* [[舞妓]]
 
* [[妓女]]
 
* [[妓生]]
 
* [[ホステス]]
 
* [[慰安婦]]
 
* [[遊郭]]
 
* [[洗衣院]]
 
* [[慰安所]]
 
* [[売春取締条例]]
 
* [[特殊慰安施設協会]]
 
* [[性的奴隷]]
 
* [[婦人補導院]]
 
* [[セックスワーカー]]
 
* [[人身売買]]
 
* [[性的虐待]]
 
* [[売春ツアー]]
 
* [[水揚げ]]
 
* [[プロヒューモ事件]]
 
* [[売り専]]
 
* [[被害者なき犯罪]]
 
* [[切り裂きジャック]]
 
* [[ウライラット・ソイミー]]
 
* [[ジャネット・エンジェル]]
 
* [[動物の売春]]
 
* [[援助交際]]}}
 
{{性}}
 
{{性道徳}}
 
  
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通常,配偶者やパートナー以外の個人を相手として,金品の即時受け取りと引き換えに性行為に従事すること。売春従事者は男女いずれの場合もあり,異性間もしくは同性間の性行為を行なうが,歴史的に売春従事者の大半は男性を客とする女性である。売春は非常に古くから世界的にみられた。また,売春従事者が非難される一方で,その利用客への関心が比較的低い点も世界的に共通している。売春従事者は,なんらかのかたちで一般人から区別される場合が多い。古代ローマではひと目でそれとわかる衣服の着用を義務づけられ,[[ユダヤ法]]では外国人女性だけが売春を許された。第2次世界大戦前の日本では,売春婦は都市の特定区域に住むことが義務づけられていた([[遊郭]])。中世ヨーロッパでは,売春は免許制事業で法律によって規制されていたが,16世紀までには[[性感染症]]の蔓延と[[宗教改革]]後の道徳観により,売春宿は閉鎖された。1899年には,売春目的の女性の[[人身売買]]を禁じる国際的な取り組みが始まった。1921年,[[国際連盟]]は婦人および児童の売買に関する委員会を設置し,1949年の[[国連総会]]で売春に歯止めをかけることを目指して「人身売買および他人の売春からの搾取の禁止に関する条約」が採択された。アメリカ合衆国では,1910年に売春目的で女性を州から州へ移すことを禁じたマン法の成立により売春が抑制され,1915年までにはほとんどの州で売春宿が禁止された([[ネバダ州]]はその例外として知られる)。それらの法規制がありながら,売春はいまも欧米の多くの都市で黙認されている。オランダでは売春従事者の多くが専門職労働組合に加入しており,北ヨーロッパ諸国では衛生面を重視した政府の規則により,頻繁な健康診断が義務づけられ,性感染症罹患者は無料で強制入院させられる。売春従事者のほとんどは貧しく,生活費を稼ぐための手だてをもたない。また多くの伝統的社会では,家族に養ってもらえない女性が収入を得られる仕事は売春以外にほとんどない。アフリカやアジアの[[発展途上国]]では,売春が[[エイズ]]の蔓延と多数のエイズ孤児を生み出す最大の原因となっている。
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[[Category:性の文化]]
 
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売春(ばいしゅん)

通常,配偶者やパートナー以外の個人を相手として,金品の即時受け取りと引き換えに性行為に従事すること。売春従事者は男女いずれの場合もあり,異性間もしくは同性間の性行為を行なうが,歴史的に売春従事者の大半は男性を客とする女性である。売春は非常に古くから世界的にみられた。また,売春従事者が非難される一方で,その利用客への関心が比較的低い点も世界的に共通している。売春従事者は,なんらかのかたちで一般人から区別される場合が多い。古代ローマではひと目でそれとわかる衣服の着用を義務づけられ,ユダヤ法では外国人女性だけが売春を許された。第2次世界大戦前の日本では,売春婦は都市の特定区域に住むことが義務づけられていた(遊郭)。中世ヨーロッパでは,売春は免許制事業で法律によって規制されていたが,16世紀までには性感染症の蔓延と宗教改革後の道徳観により,売春宿は閉鎖された。1899年には,売春目的の女性の人身売買を禁じる国際的な取り組みが始まった。1921年,国際連盟は婦人および児童の売買に関する委員会を設置し,1949年の国連総会で売春に歯止めをかけることを目指して「人身売買および他人の売春からの搾取の禁止に関する条約」が採択された。アメリカ合衆国では,1910年に売春目的で女性を州から州へ移すことを禁じたマン法の成立により売春が抑制され,1915年までにはほとんどの州で売春宿が禁止された(ネバダ州はその例外として知られる)。それらの法規制がありながら,売春はいまも欧米の多くの都市で黙認されている。オランダでは売春従事者の多くが専門職労働組合に加入しており,北ヨーロッパ諸国では衛生面を重視した政府の規則により,頻繁な健康診断が義務づけられ,性感染症罹患者は無料で強制入院させられる。売春従事者のほとんどは貧しく,生活費を稼ぐための手だてをもたない。また多くの伝統的社会では,家族に養ってもらえない女性が収入を得られる仕事は売春以外にほとんどない。アフリカやアジアの発展途上国では,売春がエイズの蔓延と多数のエイズ孤児を生み出す最大の原因となっている。



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