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'''堂山町'''(どうやまちょう)は、[[大阪府]][[大阪市]][[北区 (大阪市)|北区]]にある[[町名]]。[[2010年]][[10月1日]]現在の[[人口]]は331人、[[世帯|世帯数]]は232世帯<ref>[http://www.posting-nippon.com/osaka/number/osakashi-kitaku.html ポスティング.com 大阪市北区人口・世帯数(平成22年10月1日)]</ref>。[[郵便番号]]は530-0027。
 
 
 
== 概要 ==
 
[[阪急電鉄|阪急]][[梅田駅 (阪急)|梅田駅]]南東に位置し、[[阪急東通商店街]]の東半分、阪急東中通り商店街、パークアベニュー堂山が街の中心を成し、飲食店などが連なる、北の[[繁華街]]の一角を担う。
 
 
 
昼間には、以前ほどではないにせよ、サラリーマンやOLがランチに繰り出し、夜とは全く違った賑わいを見せる。近年では、外国人観光客向けのガイドブックに掲載されるなど、国際的な観光スポットとしても人気を博している。また[[新宿二丁目]]のように特化されてはいないものの、西日本最大の[[ゲイ・タウン]]としての顔も持ち合わせる([[堂山#ゲイタウンとしての堂山|後述]])。
 
 
 
=== 繁華街としての堂山 ===
 
大阪で歓楽街といえば[[キタ]]と[[ミナミ]]であるが、キタの代表が阪急梅田駅東側から[[曾根崎]]にかけての一帯である。堂山町は北の歓楽街の東端に位置する。堂山町は多くの顔を併せ持っており、多様性に富んだ非常に興味深い街である。
 
 
 
違法ではあると言うものの、客引き行為なども日常茶飯事に行われており、そのような店に入るとボッタクリの被害に合う可能性も指摘されている。<ref>大阪府警察[http://www.police.pref.osaka.jp/05bouhan/kanrakugai/index.html]</ref>
 
 
 
=== 旅行者の拠点として ===
 
大阪を訪れる外国人観光客、特に欧米人の若い旅行客が[[ホテル近畿]]を中心に利用しており、関西観光の拠点ともなっている。梅田駅に近く、世界有数の繁華街の真ん中とあり、旅行客のニーズがある。
 
 
 
諸外国の色々なガイドブック上で堂山町がキタの繁華街として紹介されている。ビジネスホテルやビジネス旅館も多くあり、観光やビジネス客のニーズは高い。
 
 
 
== 地理 ==
 
堂山町は[[大阪市]][[北区 (大阪市)|北区]]中央部の町名で、北は[[万歳町]]と[[中崎 (大阪市)|中崎西]]二丁目、東は[[神山町 (大阪市)|神山町]]、南は[[太融寺町]]、西は[[小松原町 (大阪市)|小松原町]]と[[角田町 (大阪市)|角田町]]に囲まれた地域である。町の中心は歓楽街になっており、南端の扇町通り沿いは[[オフィス街]]であり、オフィス複合ビルや[[国家公務員共済組合連合会|KKRホテル]]梅田や大阪[[東急イン]]などといった[[ビジネスホテル]]が軒を連ねる。
 
 
 
北西の端である[[新御堂筋]]([[国道423号]])と[[都島通]]が交差する堂山町[[交差点]]は交通量が多く、交差点付近には東阪急ビル、[[ボートピア梅田]]などが軒を連ねる。2007年にボートピア梅田が出来て以降、歩行者と車両の危険な接触事故を抑止する目的で交差点にはボートピアの警備員が常駐されている。
 
 
 
==歴史==
 
=== 町名の由来 ===
 
もとは[[西成郡]][[北野村 (大阪府西成郡)|北野村]]の一部。大阪市編入から3年後の[[1900年]](明治33年)[[4月2日]]に北野堂山町の町名が誕生し、[[1924年]](大正13年)[[6月1日]]に「北野」の冠称を廃して堂山町になった<ref name = "tunashiki">[[綱敷天神社]]公式ページ[http://www011.upp.so-net.ne.jp/u-shirae/ujichi/douyamatyou.html]。</ref>。町名は堂山町の南に[[太融寺]]のお堂があった事に由来する<ref name = "tunashiki" />。町の東端および北端に[[中国街道]]が通る。[[1978年]](昭和53年)に同じく旧 北野村の一部である高垣町の新御堂筋以東を編入し、現在の町域となる。
 
 
 
=== 前史 ===
 
堂山近辺はもともと、中世の大坂で勢力を張った[[渡辺党]]の本拠地であり交通の要衝であった[[渡辺津]](現在の[[天満]]周辺)に近い。そのため、現在の堂山や北野、[[曾根崎]]、[[兎我野町]]にあたる地域には早くから風俗従事者たちが集まっていたという<ref>山田創平「大阪市北区堂山町の系譜」京都精華大学紀要31号</ref>。
 
 
 
=== 明治から昭和初期 ===
 
明治期になると、天満にあった既存の[[天満青物市場]]に対するアウトサイダー市場として、北野青物市場が堂山に登場した<ref>大阪都市協会編『北区史』1980年、102頁</ref>。この市場は繁栄を続けたが、[[1945年]]に[[野菜]]の統制の厳格化に伴い廃止された<ref>[[綱敷天神社]]公式ページ[http://www011.upp.so-net.ne.jp/u-shirae/ujichi/douyamatyou.html]</ref>。
 
 
 
[[1874年]](明治7年)に[[鉄道省|国鉄]][[大阪駅]]ができ、[[1906年]](明治39年)には[[阪神電気鉄道|阪神]][[梅田駅 (阪神)|梅田駅]]、[[1910年]](明治43年)には[[阪急電鉄|阪急]][[梅田駅 (阪急)|梅田駅]]、そして[[1933年]](昭和8年)には[[大阪市営地下鉄|地下鉄]][[大阪市営地下鉄御堂筋線|御堂筋線]]の[[梅田駅 (大阪市高速電気軌道)|梅田駅]]が完成し、元々は寂れていた北界隈が[[ターミナル]]としての役割を持ち始め、街は旅客の流れで賑わい始め、飲食店、酒場、ビジネス旅館、社交場やレジャー施設などが数多く出来る。
 
 
 
[[1945年]]6月1日の[[大阪大空襲]]では、堂山一帯も大きな被害を受けた<ref>『北区史』172頁</ref>。
 
 
 
=== 戦後の繁華街として ===
 
特に終戦後の高度成長期は[[梅田]]界隈が関西ビジネスマンの拠点として機能しており、[[ミナミ]]に比べてキタは上品であるというイメージのもと、比較的高級な[[クラブ (接待飲食店)|クラブ]]や[[キャバレー]]、[[料亭]]なども堂山町に点在するようになった。特にパークアベニュー堂山沿いには、[[1951年]](昭和26年)にはかの『北乃大和屋』が金台寺の手前にオープンし高級料亭として[[関西]]政財界の重鎮を引き付けた。[[1958年]](昭和33年)には芝生の庭を持ち滝も流れる当時は東洋一と言われた豪華高級クラブである[[クラブアロー]]がオープンし、関西[[富裕層]]の[[ジャズ]]ファンなどを虜にした<ref>三浦暁子(2010).[http://club.kobe-np.co.jp/jazz/blog/?p=1594]</ref>。
 
 
 
[[バブル景気|バブル経済]]が崩壊する以前はその他にも高級料亭が数多く存在し<ref>なぜ事件絶えないのか「ガールズバー」…つきまとう“構造的問題”産経新聞2013年8月24日付[http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/679063/]</ref>、北新地ほどではないものの高級な遊び場としての堂山町が存在していた。[[バブル崩壊]]後は[[ゲイ・タウン]]として日本では[[新宿]][[歌舞伎町]]につぐ規模となり、[[2005年]]ではゲイ向けの商業施設が年間を通じて150件ほど存在していた<ref>山田</ref>。また安価な[[キャバクラ]]や[[ガールズバー]]が急増した<ref>「金や金!」ガールズバー店長が客を殴り殺した料金トラブルの「金額」産経新聞2013年7月20日付[http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/670631/]</ref>。
 
 
 
== ゲイタウンとしての堂山 ==
 
{{Sectstub}}
 
=== 概要 ===
 
東京では[[新宿二丁目]]、大阪ではここ堂山町<ref>{{Cite news
 
|url=http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120616/wlf12061618000018-n1.htm
 
|title=「東の新宿、西の堂山」ゲイタウンにみるHIV意識
 
|work=産経ニュースWEST
 
|publisher=産経新聞社
 
|date=2012-06-16
 
|accessdate=2012-06-16
 
}}</ref>といわれるほど多くの[[同性愛|同性愛者]]向けの店が集まっており、西日本最大の[[ゲイ・タウン]]でもある。堂山町は[[梅田駅]]東側の[[新御堂筋]]とJR[[大阪環状線]]高架に直角に囲まれた南東エリアにあり、堂山町の北側から万歳町にかけて、特にパークアベニュー堂山やそこから北側に伸びる脇道を中心としたエリアに[[ゲイバー]]を始め、[[日本のゲイ文化#クラブカルチャー|ゲイクラブ]]、[[ゲイ雑誌]]や[[ゲイビデオ|ゲイAV]]などを売るゲイショップなどが集まっている。
 
 
 
堂山は通称であり、所在地でいうと堂山町以外に[[神山町 (大阪市)|神山町]]・兎我野町・万歳町、高架北側の中崎町・中崎西・鶴野町・黒崎町、[[梅田芸術劇場]]近くの[[中津 (大阪市)|中津]]1丁目・[[豊崎 (大阪市)|豊崎]]、堂山町南側の[[曾根崎]]・[[北新地|曾根崎新地]]などに広がる。現在、堂山エリアにはゲイ系トータルで230店あり、内訳はゲイバー・飲食店154、マッサージ・エステ30、出張・売り専22、ゲイショップ10、アパレル3などとなっている<ref group="内訳">堂山ゲイ・タウンにある230店の所在地別内訳<br />
 
* 中核エリア183: 堂山町166、神山町10、兎我野町6、万歳町1
 
* 大阪環状線高架北側24: 中崎/中崎西16、鶴野町3、茶屋町1、黒崎町3、浮田1
 
* 中津駅・梅田芸術劇場周辺14: 豊崎3、中津11
 
* 堂山町の南側3: 曽根崎/曽根崎新地2、南森町1店舗など(ゲイ・イエローページ「Gclick」(2013年1月27日)より)。</ref>。この内、新御堂筋とJR高架に囲まれた堂山・神山・兎我野・万歳町のコアエリアだけで183店になる。コアエリアはゲイバーや発展場が多く、高架北側や中津には売り専やマッサージが多い。その他非店舗系のゲイ企業やビアンバーがいくらか点在している。
 
 
 
ゲイサウナの北欧館や大吉梅田寮が有名で、豊崎には[[KOカンパニー]]と[[G@MES]]の本拠がある。1983年に日本初のゲイポルノ専門映画館として開館した「東梅田ローズ」(後の梅田ローズ劇場)は2011年に閉館した(但し2012年に[[新世界 (大阪)|新世界]]に「日劇ローズ」として復活)。
 
 
 
===ゲイタウンのアピール ===
 
ただし[[新宿二丁目]]のように[[同性愛|同性愛者]]の街として特化されている訳ではなく、異性愛者向けの歓楽街としての顔の方が大きい<ref>Badi1999年6月号に堂山について解説があり、その旨書かれている。</ref>。
 
 
 
=== 歴史 ===
 
==== ゲイタウンの形成 ====
 
老舗商業ゲイ雑誌の全ては東京に本拠があり(会員制ゲイ雑誌「同好」は大阪で創刊されている)、OGC(旧[[ILGA|IGA]]日本・大阪)がかつて機関誌を出し、[[G-FRONT関西]](1994年発足)が会報誌「UP&UP」や機関誌「ぽこあぽこ」を出していることなどを除いては、大阪に編集部を置く商業ゲイ雑誌はなかった。その事に触れた書籍なども殆ど見当たらない。そのため堂山町がゲイタウンとしてどの程度の歴史があったのか、どのような発展の途を辿ってきたのかを知るのは非常に難しい。歴史的には、堂山よりも芝居小屋の多かった[[道頓堀]]に、江戸時代頃には[[陰間茶屋|若衆茶屋]]が集まっていたことで知られている<ref>「オトコノコノためのボーイフレンド」(1986年発行少年社・発売雪淫社)「日本男色史」より。</ref>。(因みに現在の[[ゲイ・タウン#ミナミ(難波4丁目を中心としたエリア)|難波ゲイタウン]]も1958年に開館した旧・[[新歌舞伎座 (大阪)|新歌舞伎座]](現在移転)の裏にある。かつては難波新地乙部遊廓もあった)。
 
 
 
因みに、「ぽこあぽこ」8号(1997年4月1日発行)には、1970年代後半頃、堂山で[[ディスクジョッキー|DJ]]をしていたゲイのインタビュー(1996年)が掲載されており、「(96年と比べて)20年前の堂山のゲイの店の数は1/3くらい」とある。このインタビューが行われた頃のキタ(≠堂山)のゲイバー・売り専ホスト・マッサージ・発展場・ショップの数は、「Badi」1997年4月号「男のイエローページ」に載っているものだけで118店(1998年3月号では131店。載っていない店もあると思われる)。仮に1/3とすると1970年代後半頃には少なくとも、およそ40店の店があったことになる。
 
 
 
==== ゲイディスコ「クリストファー」 ====
 
堂山には1970年代後半頃オープンした大阪ゲイディスコの草分け的な「ウォーム・ガン」(北区小松原町)や「パイプライン」(1978年頃開店、数年後閉店)があった<ref>GAY-FRONT関西(現G-FRONT関西)機関誌「ぽこあぽこ/Poco a Poco」8号(1997年4月1日発行)。</ref>。1980年代頃は「クリストファー」というゲイディスコと「GYM」という発展サウナが有名だった<ref name = "boyfriend">「オトコノコノためのボーイフレンド」(1986年発行少年社・発売雪淫社)ゲイニューウェーブ・関西ゲイ情報より。</ref>。クリストファーの客層は10代-20代中頃までで、当時の大阪の若いゲイの多くはクリストファーでデビューし、そこで出会った人に夜遊びを教わってGYMに通った<ref name = "boyfriend" />。「東梅田ローズ」も年配者が多い発展映画館として有名だった<ref name = "boyfriend" />。
 
 
 
==== ゲイバー ====
 
{{Sectstub}}
 
堂山にゲイバーはいつできたかは検証が待たれるが、ゲイ専用ページがあった『[[風俗奇譚]]』の1961年11月号に「ホモの窓:大阪ゲイ・バー案内」という記事が出てくる。ただし記事の中身を読まないと堂山かミナミなのかは分からない<ref>風俗奇譚は東京飯田橋の[[風俗資料館]]に所蔵されている</ref>。
 
 
 
==== 現在 ====
 
新宿2丁目との共通点は、ターミナル駅や中心繁華街からある程度離れ、入り組んだ細い路地に狭小な店舗が密集していることである。駅から遠いことは不便でもあるが、人目を憚るゲイには都合がよく、賃料が安いというメリットもある。バブル崩壊後などに、空店舗となった物件に入ることでゲイバーの数は急激に増えたとされる。だが新宿2丁目同様、インターネットなどの影響でかつてほどの賑わいはなくなりつつある<ref>2012年12月30日産経ニュースWEST「〝遊郭〟飛田新地、〝ゲイタウン〟堂山 年末年始に見るにぎわいの意外な共通点」。</ref>。
 
 
 
== 施設 ==
 
* [[ボートピア梅田]]
 
* 金臺寺 - [[浄土真宗本願寺派]]の寺院。
 
* [[阪急東通商店街]]
 
* パークアベニュー堂山
 
 
 
== 交通アクセス ==
 
=== 鉄道 ===
 
地内に駅はなく、最寄り駅は[[地下鉄谷町線]]「[[中崎町駅]]」3番出口より200m。
 
* [[西日本旅客鉄道|JR]]大阪駅から東へ500m。
 
* 阪急梅田駅から南東に300m。。
 
* 阪神梅田駅、[[大阪市営地下鉄|地下鉄]][[大阪市営地下鉄御堂筋線|御堂筋線]]梅田駅・[[大阪市営地下鉄谷町線|谷町線]][[東梅田駅]]より東に200m。
 
* JR[[大阪環状線]][[天満駅]]より西に400m。
 
* 地下鉄[[大阪市営地下鉄堺筋線|堺筋線]][[扇町駅 (大阪府)|扇町駅]]より西に300m。
 
* [[大阪市営バス|市営バス]]太融寺停留場下車すぐ。
 
* [[JR東西線]][[北新地駅|北新地]]及び[[大阪天満宮駅|大阪天満宮]]、地下鉄[[西梅田駅|西梅田]]・[[南森町駅|南森町]]・[[天神橋筋六丁目駅|天神橋筋六丁目]]及び[[中津駅 (大阪市高速電気軌道)|中津]]、[[京阪電気鉄道|京阪]][[京阪中之島線|中之島線]][[なにわ橋駅|なにわ橋]]の各駅からもそれぞれ1km以内。
 
 
 
=== 道路 ===
 
; [[国道]]
 
* [[国道423号]]([[新御堂筋]])
 
; [[主要地方道]]
 
* [[大阪市道大阪環状線]]([[扇町通]]・[[都島通]])
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[ゲイ向け風俗店]]
 
* [[新宿二丁目]]
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
<references group="内訳"/>
 
<references group="注記"/>
 
 
 
== 外部リンク ==
 
{{Portal_LGBT}}
 
* [http://www.city.osaka.lg.jp/ 大阪市]
 
 
 
{{大阪市北区の町名}}
 
{{大阪市の地域}}
 
 
 
{{Coor title dms|34|42|10|N|135|30|11|E|region:JP-27_type:city|name=堂山町}}
 
{{デフォルトソート:とうやまちよう}}
 
[[Category:大阪市北区の町・字]]
 
[[Category:梅田]]
 
[[Category:ゲイ・タウン]]
 

2019/4/26/ (金) 10:11時点における最新版



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