国道5号

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ファイル:Route5.jpg
小樽市、張碓トンネル手前(札幌方向)
ファイル:Hokkaido Chuo Bus Otaru Shiomidai.jpg
小樽市内、潮見台バス停付近(函館方向)

国道5号(こくどう5ごう)は、北海道函館市から北海道札幌市中央区へ至る一般国道である。北海道では唯一の一桁国道である。

概要

函館市 - 長万部町間では北海道縦貫自動車道、黒松内町 - 札幌市間では北海道横断自動車道のルートがこの道路に並行しており、函館市-七飯町間(函館新道)、森町 - 長万部町間(道央自動車道)、小樽市 - 札幌市間(札樽自動車道)でそれぞれ供用している。なお、このルートは函館市 - 札幌市間の最短経路ではなく、途中、長万部町から札幌市まで国道230号を利用するルートが最短となる。

路線データ

管轄

  • 函館開発建設部
    • 函館道路事務所 : 函館市若松町(函館駅前起点) - 七飯町・森町
    • 八雲道路事務所 : 七飯町・森町界 - 長万部町・黒松内町
  • 小樽開発建設部
    • 倶知安道路事務所 : 長万部町・黒松内町界 - 倶知安町・共和町
    • 岩内道路事務所 : 倶知安町・共和町界 - 共和町・仁木町
    • 小樽道路事務所 : 共和町・仁木町界 - 小樽市・札幌市手稲区
  • 札幌開発建設部
    • 札幌道路事務所 : 小樽市・札幌市手稲区界 - 札幌市中央区北1条東1丁目(北1西1・大通東1終点)

歴史

1873年明治6年)に函館 - 札幌間の新道が完成。同年11月5日の太政官布告第364号により同新道は札幌本道(さっぽろほんどう)と定められた。

札幌本道は、北海道開拓に最も重要な路線として日本初の本格的な長距離馬車道として建設されたもので、国道5号の起源にあたる。函館から森まで現・国道5号、森から室蘭までは航路、室蘭から札幌まで現・国道36号のルートをとるものであった。1885年(明治18年)の内務省告示第6号「國道表」で國道42号「東京より札幌県に達する路線」に指定された(函館までは國道6号(現在の国道4号)と重複)。

1907年(明治40年)5月13日に國道42号のルートが変更され、國道42号は現在の国道5号のルートとなった。(改正後の國道表

1920年大正9年)施行の旧道路法に基づく路線認定では、旧・國道42号が國道4号「東京市より北海道庁所在地に達する路線」(現在の国道4号・国道5号)となった。

1952年昭和27年)12月4日、新道路法に基づく路線指定で、旧・國道4号のうちの北海道内の区間(北海道函館市-北海道札幌市)が一級国道5号となった。1965年4月1日、道路法改正によって一級・二級の区別がなくなり一般国道5号となった。

旧道

路線状況

函館市から七飯町の赤松並木のあるあたりの国道5号は、札幌本道を現在もそのまま使用している区間である。この赤松並木の保護と自動車交通量確保の両立を目的に、赤松並木道の東側には並行する自動車専用道路の函館新道が建設され、2002年(平成14年)3月に暫定2車線で全線供用している[4]

バイパス

別名

  • 札幌本道
  • 赤松街道
    函館市桔梗町から七飯町峠下の旧道区間。「歴史国道」「日本の道100選」に選定されるほか[5]読売新聞社選定の「新・日本街路樹100景」にも選定されている[6]。函館市桔梗町から七飯町峠下までの旧道には、14.3キロメートル (km) にわたり1200本ほどのアカマツの並木が植えられており、通称赤松並木とよばれる[4]。正式には、1990年(平成2年)に道の日の愛称募集で「赤松街道」と名付けられた。赤松並木は幅員18メートル (m)、2車線(一部、峠下地区は両側4車線)の道路で、歩道およびその外側の道路敷に赤松を配したものとなっている[4]。江戸時代末期の1856年(安政3年)、箱館奉行支配組頭栗本瀬兵衛が故郷の佐渡のアカマツの種を取り寄せ、七重薬草園(後の官園)で育てたのが元になったものである。やがて苗となった後、1873年(明治6年)開拓使の手により札幌本道が完成し、大部分は1877年(明治9年)の明治天皇行幸のおり記念に札幌本道へ移植された[7]。赤松並木のなかでも七飯町字大中山 - 同町字鳴川町の約2kmの区間が最も良い状態でアカマツが残されているところで、この区間が1986年(昭和61年)度の「日本の道100選」に選定された。100年以上前に植えられた古木は樹形も良く、この並木を代表するものとなっている[7]
  • 大沼国道
  • 羊蹄国道
  • 小樽中央線
  • オロロンライン
  • 札樽国道
  • 北5条手稲通
  • 札幌新道
  • 創成川通

重複区間

  • 北海道山越郡長万部町国縫(国縫交点) - 北海道山越郡長万部町長万部(旭浜交点):国道230号
  • 北海道虻田郡倶知安町(北4条西1丁目交点) - 北海道岩内郡共和町(国富交点):国道276号
  • 北海道余市郡余市町黒川町(余市駅前交点) - 北海道小樽市(稲穂2-18交点):国道229号

道路施設

主なトンネル

  • 大沼トンネル(上り線 747 m、下り線 670.5 m)
  • 湯の崎トンネル(464 m)
  • 盤の沢トンネル(75 m)
  • 国富トンネル(105 m)
  • 島付内トンネル(225 m)
  • 稲穂トンネル(1,230 m)
  • 畚部トンネル(46 m)
  • 新忍路トンネル(1,742 m)
  • 笠岩トンネル(370 m)
  • 塩谷トンネル(541 m)
  • 長橋トンネル(1,000 m)
  • 砂留トンネル(460 m)
  • 平磯トンネル(408 m)
  • 新平磯トンネル(505 m)
  • 張碓トンネル(633 m)
  • 新張碓トンネル(669 m)

新忍路トンネルが2018年3月17日に開通して新道に切替わり、旧道にあった下の2つのトンネルは廃止[8]

道の駅

地理

通過する自治体

交差する道路

現道

渡島総合振興局

函館市
亀田郡七飯町
茅部郡森町
二海郡八雲町
山越郡長万部町

後志総合振興局

寿都郡黒松内町
磯谷郡蘭越町
虻田郡ニセコ町
虻田郡倶知安町
岩内郡共和町
余市郡仁木町
余市郡余市町
小樽市

石狩振興局

札幌市

函館新道

渡島総合振興局

函館市
亀田郡七飯町

主な峠

  • 目名峠(標高 214 m):後志総合振興局寿都郡黒松内町 - 後志総合振興局磯谷郡蘭越町
  • 倶知安峠(標高 250 m):後志総合振興局虻田郡倶知安町 - 後志総合振興局岩内郡共和町
  • 稲穂峠(標高 266 m):後志総合振興局岩内郡共和町 - 後志総合振興局余市郡仁木町

脚注

注釈

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 2015年4月1日現在

出典

  1. 1.0 1.1 占用制限を行う路線一覧(一般国道) (PDF)”. 国土交通省北海道開発局 (2016年2月29日). . 2016閲覧.
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 1. . 2017閲覧.
  3. 浅井建爾 2015, pp. 91–92.
  4. 4.0 4.1 4.2 幡本篤「札幌本道赤松並木 (PDF) 」 、『土木学会誌』Vol.93 No.1、土木学会2008年1月、 54-55頁。
  5. 赤松街道”. 七飯町. . 2014閲覧.
  6. 浅井建爾 『道と路がわかる辞典』 日本実業出版社、2001-11-10、初版。ISBN 4-534-03315-X。
  7. 7.0 7.1 「日本の道100選」研究会 2002, pp. 20–21.
  8. “新忍路トンネル17日開通 国道5号桃内―忍路間1742メートル 土砂崩れ通行止め回避へ”. 北海道新聞. (2018年3月4日). https://www.hokkaido-np.co.jp/article/168952 . 2018閲覧. 

参考文献

  • 浅井建爾 『日本の道路がわかる辞典』 日本実業出版社、2015-10-10、初版。ISBN 978-4-534-05318-3。
  • 「日本の道100選」研究会 『日本の道100選〈新版〉』 国土交通省道路局(監修)、ぎょうせい、2002-06-20。ISBN 4-324-06810-0。

関連項目

外部リンク

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