国道16号

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国道16号(こくどう16ごう)は、神奈川県横浜市西区を起・終点とし、首都圏を環状に結ぶ一般国道である。東京環状(相武国道事務所管内)、八王子街道、横須賀街道(横浜国道事務所管内)などの通称がある。

概要

東京都心部を中心軸として、神奈川県横浜市西区の高島町交差点を起点に、相模原市、東京都町田市八王子市、埼玉県川越市さいたま市千葉県柏市千葉市木更津市を経由して、高島町交差点を終点とする一般国道の路線である[1]。東京近郊を環状に結ぶ数少ない道路であり、日本で起点と終点が一致した環状国道は、本道と国道302号のみである[2][注釈 1]東京湾口に海上区間があり、神奈川県横須賀市・観音崎 - 千葉県富津市・富津岬間は分断区間となっていて[2]、海上を代替のフェリーで結ばれることにより、環状道路を形成している[1]。東京近郊の主要な都市を結ぶため日中は交通量が非常に多く、流れの良くない区間が多い。保土ヶ谷バイパスなどでは朝のラッシュ時に全線に亘る渋滞が頻発する。

車線数は片側2車線区間が大部分を占め、保土ヶ谷バイパスなど片側3車線区間も一部存在する。一方で、千葉県富津市内などに、バイパスとして整備されていない片側1車線区間も僅かながら存在する。

環七通り環八通りと共に、東京都心部(千代田区・港区・中央区)からの距離を表す基準になっている。この位置で直線距離でおよそ30 - 40 km。

ファイル:National Route 16 in Sangao,Noda city,CHIBA Prefecture,JAPAN.JPG
国道16号・千葉県野田市下三ケ尾にて(2015年7月)

路線データ

  • 起点・終点:神奈川県横浜市西区(高島町交差点)
  • 主な経由地:神奈川県横須賀市相模原市東京都町田市八王子市埼玉県川越市さいたま市春日部市千葉県野田市柏市千葉市木更津市
  • 総延長 : 341.1 km(埼玉県 40.2 km、さいたま市 16.5 km、千葉県 92.7 km、千葉市 33.7 km、東京都 37.4 km、神奈川県 32.2 km、横浜市 72.9 km、相模原市 15.4 km)重用延長、未供用延長(海上区間)を含む[3][注釈 2]
  • 重用延長 : 1.2 km(埼玉県 - km、さいたま市 - km、千葉県 - km、千葉市 - km、東京都 - km、神奈川県 - km、横浜市 1.2 km、相模原市 - km)[3][注釈 2]
  • 未供用延長 : 13.7 km(埼玉県 - km、さいたま市 - km、千葉県 5.0 km、千葉市 - km、東京都 - km、神奈川県 - km、横浜市 8.7 km、相模原市 - km)[3][注釈 2]
    • 未供用延長のうち海上区間 : 5.0 km(埼玉県 - km、さいたま市 - km、千葉県 5.0 km、千葉市 - km、東京都 - km、神奈川県 - km、横浜市 - km、相模原市 - km)、東京湾[3][注釈 2]
  • 実延長 : 326.2 km(埼玉県 40.2 km、さいたま市 16.5 km、千葉県 87.7 km、千葉市 33.7 km、東京都 37.4 km、神奈川県 32.2 km、横浜市 63.0 km、相模原市 15.4 km)[3][注釈 2]
    • 現道 : 311.5 km(埼玉県 40.2 km、さいたま市 16.5 km、千葉県 87.7 km、千葉市 33.7 km、東京都 32.0 km、神奈川県 32.2 km、横浜市 54.2 km、相模原市 14.9 km)[3][注釈 2]
    • 旧道 : なし[3][注釈 2]
    • 新道 : 14.7 km(埼玉県 - km、さいたま市 - km、千葉県 - km、千葉市 - km、東京都 5.4 km、神奈川県 - km、横浜市 8.8 km、相模原市 0.5 km)[3][注釈 2]
  • 指定区間:横浜市西区桜木町七丁目41番21から富津市富津字東町1503番の1まで及び横須賀市走水二丁目1069番1から横浜市西区桜木町七丁目41番3まで
  • 海上区間:千葉県富津市富津(富津岬) - 神奈川県横須賀市走水(観音崎付近)。この区間を直接結ぶ交通機関はないが、東京湾フェリーが近くを航行している。東京湾を横断する第2の道路として東京湾口道路を建設する構想がある。
  • 雨量規制区間:なし

歴史

歴史的に国道16号は横浜から横須賀間とそれ以外の部分とに分けられる。

横浜から横須賀間

横浜から横須賀間が国道に指定されたのは、1887年明治20年)のことであり、同年7月2日の勅令第28号によって各地の鎮守府に至る道路は国道とされることに決まり[4]、同年7月8日に「国道45号」(東京より横須賀鎮守府に達する路線)として指定された[5]。この路線は現在の国道15号とほぼ同じである当時の「国道1号」(東京より横浜に達する路線)と重複しており、同路線を延長するものであった[5]1920年大正9年)施行の旧道路法に基づく路線認定では、旧国道45号がそのまま「国道31号」(東京市より横須賀鎮守府所在地に達する路線)となり、1952年(昭和27年)12月4日の新道路法に基づく路線指定で「一級国道16号」(横浜市 - 横須賀市)に指定された。

横浜から富津間

江戸時代の横浜から八王子間は、神奈川宿から八王子を経て甲州街道へと通じる主要な街道で(神奈川往還および町田街道も参照)、年貢の輸送や村の産物を運び交換するなど、生活上必要な道であった。元禄享保期の頃から街道として使用されていた。また、江戸時代から明治の頃は、津久井生糸織物を買い付けに往来する外国商人の姿も多かったという。

また、八王子から入間の間は、日光脇往還と呼ばれ、現在は入間で分岐する国道407号などを通して八王子から日光へ向かう街道として賑わいを見せたことから、沿道は宿場町として発展した。

1953年昭和28年)5月18日に横浜市から千葉市間が「二級国道129号」(東京環状線)に、千葉市から木更津市間は「二級国道127号」(館山千葉線)の一部として国道に指定される。

環状線化

1963年(昭和38年)4月1日の路線変更により、それまでの国道127号の一部と国道129号を国道16号に統合し、同時に横須賀市街から走水間と木更津市から富津市間が指定され、国道16号は横浜市を起終点とする路線となった。国道127号の残余区間はそのまま「二級国道127号」(館山木更津線)に再指定され、国道129号平塚市から相模原市間の「二級国道129号」(平塚相模原線)に変更された。1965年(昭和40年)4月1日道路法改正によってそれまでの「一級国道16号」から「一般国道16号」となる。

路線状況

環状道路であるものの、東京湾の海上区間があるため「ひとつながり」となっておらず、横須賀と富津の端部はいずれも東京湾の港湾とは接続していない[2]。将来は「東京湾口道路」という地域高規格道路の候補路線で結ばれる計画となっており、その神奈川県側の連絡道が国道16号にも指定されている横浜横須賀道路である[2]。東京湾の分断区間の代替交通手段として、近郊航路である東京湾フェリー金谷港 - 久里浜港)を利用して迂回できる[2]

東京都・神奈川県区間

横浜国道事務所区間

ファイル:Takashimacross.jpg
国道16号起終点・神奈川県横浜市西区高島町交差点(2007年6月)右奥と左奥が国道16号

起点は横浜市だが、ここでは横須賀市走水から説明する。東京湾の海岸線沿いを走り、馬堀海岸付近で有料バイパス横浜横須賀道路を左へ見送りながらしばらく進むと三春町に入る。ここより横須賀街道として横須賀市の中心街を通り、丘陵地の横須賀市北部へと北上していく。トンネルをいくつか抜けて追浜駅前へ差し掛かると、沿線に商店や家が再び増えてくる。横浜市金沢区を通過し磯子区へ入ると、杉田付近で並走する鉄道路線を京急本線から根岸線へと変える。磯子駅を過ぎると道は八幡橋の前で根岸線から離れ、堀割川上流の南区へと進んでいく。堀割川と別れ首都高速神奈川3号狩場線の高架をくぐると、吉野町3丁目交差点で横浜の中心街である中区関内地区へ向かって曲がる。JR関内駅前を越え尾上町交差点を曲がると、桜木町駅前を経由して起終点の西区高島町に至る。八王子方面に向かうにはここで左折する必要があるが、高島町交差点は全ての車線が右折レーンとなっており、横須賀方面からの車は国道1号東京方面にしか行けないため起終点を跨いでの走行はできない。八王子方面に向かう場合は1ブロック隣を並行する桜川新道を経由して左折する。国道1号との重複区間を西に進み、浜松町交差点で別れ北西へ進むと横浜環状2号線交点(川島)を経て、保土ヶ谷バイパス本線部と上川井IC付近で合流する。このあたりで現道と並行するバイパス道路の保土ヶ谷バイパスは、自動車専用道路ながら通行料無料のため利用者が多く、日本で最も交通量が多い一般道となっている。なお、上川井IC付近から後述する大和市内までは、現道の開通まで使用された目黒交差点・つきみ野駅付近を経由する旧道が存在するが、既に国道の指定からは外れている。

上川井IC付近での保土ヶ谷バイパスとの合流後は、地平部が大和バイパス(現道)、高架部が保土ヶ谷バイパスの二層となり、東京都町田市へ入り、東名高速道路横浜町田IC国道246号交点(東名入口交差点)へと続く。

相武国道事務所区間

ファイル:R16 Musashinobashi-Minami 2012.3.26.jpg
東京都福生市武蔵野橋(JR五日市線青梅線八高線跨線橋、玉川上水橋)南交差点、2012年3月26日現在の現況(左側、通行車両が見えるのが2012年2月28日に供用開始された武蔵野橋北側新橋。右側、工事車両が見えるのが同日まで供用されていた同橋南側旧橋。今後、南側旧橋は架け替え工事がおこなわれ、北側が外回り専用、南側が内回り専用の、右折1車線を含む各3車線になる予定である)。

東名入口交差点からは相武国道事務所が所管する区間となる。東京都町田市と神奈川県横浜市の都県境ではなく、町田市内の交差点上に境界が存在する。横浜区間の上川井IC付近の保土ヶ谷バイパス本線から横浜町田ICまでは立体化されたが、現在でも日中などに慢性的な2km以上の渋滞が発生するため、相武区間でも町田市東名入口交差点の立体化工事(保土ヶ谷バイパスII期[6]、町田立体事業)が行われた。保土ヶ谷バイパスの延伸により、横浜方面 - 南町田駅北側の地平部(大和バイパス)接続地点まで完全な立体交差で結ばれた。なお、町田立体は川崎国道事務所による事業である。町田立体については大和バイパスのページを参照。

境川を渡ると再び神奈川県に入る。かつて国道16号だった旧道(神奈川県道・東京都道56号目黒町町田線)と大和バイパスの接続地点より、相模大野駅至近の谷口陸橋までは片側3車線の広幅員道路となっている。この付近から橋本付近まではカーブのほとんど無い長い直線区間となるほか、町田市との都県境に沿う経路となるため町田市方面への流出入も多い。この付近の区間は町田市側を並行する町田街道と共に神奈川往還浜街道絹の道などとも呼ばれ、江戸時代後期頃から明治期にかけては八王子より横浜港への絹の産出に多く利用された歴史がある。鵜野森を過ぎると、ロードサイドの大型店舗やファミリーレストランが立ち並ぶ街並みとなる。その後も相模原市の直線状の道をしばらく進み、橋本高架橋を直進して国道413号およびJR横浜線を立体交差で越えると、一般道路の現道と八王子バイパスの分岐である元橋本交差点へと至る。

相模原市中央区付近は道幅が広く、片側2車線で側道や街路樹や広い歩道が整備されている。これは、自動車用の高速車線、馬車や荷車など緩速車線と歩道を分離した名残である[7]。この相模原市街地の並木道は、1994年(平成6年)に読売新聞社選定の「新・日本街路樹100景」のひとつに選定されている[8]。 なお、戦時中に軍都計画が持ち上がった際の緊急時に滑走路として使えるようにした話があるが、そのような事実はない[9]。現在は一部区間で側道を自転車専用通行帯に変更する整備が進められている。

橋本方面から本線をそのまま直進すると2015年10月に償還が終了し無料区間となった八王子バイパスとなる。再び東京都町田市へ入ってすぐの町田街道との立体交差(相原IC)があり、北野街道をオーバーパス、打越出口までは信号のない完全立体交差で、自転車、歩行者の通行は不可(自転車、歩行者は別に整備された歩道を走行することになる)。その後国道20号をオーバーパスし左入交差点で再び現道と接続するが、北野街道以北はロードサイド店舗が集積し、一部区間では流れが悪い(「打越出口では時間帯により渋滞が発生します」の注意書き有り)。

一方、現道は元橋本交差点で逸れ、バイパスと同様に町田市内へ入ると町田街道と平面交差、尾根を過ぎ鑓水付近から八王子市内に入り、八王子バイパス御殿峠ICをくぐって御殿峠を越える。なお、元橋本交差点より万町交差点までは片側一車線となる。町田街道、北野街道、甲州街道などの主要道路やJR中央線の踏切と交差するため、朝夕を中心に流れは悪い。甲州街道(片側二車線)と一部区間を共有したのち北側に進路を変え、浅川橋を渡り「稲荷坂」と呼ばれる丘陵を越える。この区間は八王子拡幅として2018年1月14日に4車線化の拡幅が完了した[10]。矢野街道入口南交差点を通過すると、中央自動車道八王子ICと接続する。左入交差点でバイパスと接続するが、現道・バイパスそれぞれ二車線分(都合4車線分)の交通量が二車線に集約されるため付近はしばしば渋滞している。

左入橋交差点を抜けて坂を上がると多摩川が目前に広がり、拝島橋が横切っている。その先、堂方上交差点を左に曲がるが、小荷田交差点までの1.5kmは新奥多摩街道東京都道29号立川青梅線) との重複区間となっている。この区間は外回り(新奥多摩街道、下り)2車線、内回り(新奥多摩街道、上り)3車線の変則区間だが、道路幅はどちらも同じである。内回りは本来2車線のところを右折車対策として3車線にしてあるため車線幅が狭く、大型車は車線に余裕がない。

小荷田交差点から武蔵野橋を過ぎ[11]、3000メートル級滑走路を持つ米軍横田基地を右に見ながらしばらく進むと旧道(現・東京都道166号瑞穂あきる野八王子線)と箱根ヶ崎駅周辺を迂回する瑞穂バイパスの分岐に差しかかる。分岐のトンネルを抜けると青梅街道との立体交差がある。瑞穂バイパスを抜けると再び旧道と合流、すぐに埼玉県入間市となる。

大宮国道事務所区間(埼玉県内)

ファイル:Route16 kawagoe-city.jpg
埼玉県川越市大字小仙波にて撮影。(2004年10月31日

首都圏中央連絡自動車道(圏央道)入間ICを過ぎ、武蔵バイパスの先、入間・狭山市境付近には片側1車線区間が残っていたため、河原町交差点で流れが悪くなっていたが、2017年平成29年)3月28日に片側2車線化された。尚、この区間が片側2車線化したことにより、埼玉県内の国道16号は全線で片側2車線化となった。川越市に入り、関越自動車道川越ICを過ぎて脇田新町交差点を右折し、川越市街地を迂回するように進むが、途中には急カーブがあり線形は良くない。国道254号との交差点である新宿町(北)交差点では、国道254号へ右折する車が右車線を埋め尽くし、左車線への強引な車線変更が頻繁に行われる。

国道254号川越バイパスとの交点である小仙波交差点を過ぎ、上江橋荒川を渡ると西大宮バイパスに入る。宮前ICから吉野町ICまでの3.7kmは国道17号新大宮バイパスとの重複区間となり、片側3車線の道路が続く。 宮前ICでは外回り・内回りとも1車線に減少する。なお、川越方面(内回り)では、吉野町ICで片側3車線のうち左側2車線として合流し、この先にある日進(南)交差点の右折車線が度々渋滞する事がある。宮前ICでは右1車線がそのまま国道16号西大宮バイパスへ分岐していくため、この3.7km区間内で車線変更が必要である。

吉野町ICの側道を下って右折し、東大宮バイパスを東へ進む。原市地下道を通過し、JR宇都宮線を橋で跨ぐ。なお、川越方面(内回り)の原市地下道では僅かな距離ながら二車線から一車線に減少するため朝の時間帯などは渋滞が起こる。東北自動車道岩槻ICのあるさいたま市岩槻区加倉南交差点付近は終日混雑している。岩槻春日部バイパスで春日部市に入り、小渕交差点で国道4号日光街道)と交差する。同交差点より春日部野田バイパスとなり、庄和インター交差点で国道4号バイパス(新4号国道)と交差した後、金野井大橋手前で千葉国道事務所区間に入る。

千葉国道事務所区間(千葉県内)

ファイル:091003 yobatsuka cross.jpg
国道6号と交差する呼塚交差点(国道16号野田方面から見た所)

金野井大橋で江戸川を渡り千葉県に入る。野田市を抜けて柏市に入り、常磐自動車道柏ICを過ぎると、大型車やトラックが非常に多くなる。平日は乗用車よりも大型車のほうが多いほどで、いわばトラック街道となっている。柏市呼塚(よばつか)で国道6号(水戸街道)と交差し、柏トンネルを過ぎると、田園地帯になり、大津川を越えたら旧沼南町の中心地である大津ヶ丘に入る。大津ヶ丘交差点では将来的に国道6号のバイパスとなる予定の柏市都市計画道路3・3・2号箕輪青葉台線と交差する予定で、立体交差となることが予定されている。その後、白井市船橋市八千代市と直線状ながら混雑した片側2車線道路が続く。この周辺は1970年代以降に整備された新道区間のため、直線的な道路となっている。

千葉市に入り、稲毛区に入ると東関東自動車道千葉北ICがあり、当ICを過ぎると混雑するのは京葉道路穴川ICまでで、この先は国道357号交点(千葉市中央区浜野)まで京葉道路の側道となっている。浜野からは京葉工業地域を走るため通行車両の多くは大型トラックであるが、交通量はあまり多くなく、直線状道路となっている。大和田からは旧来からの片側1車線道路となり、しばらく行くと千葉県側の終点、富津交差点である。指定区間はここから浦賀水道の対岸、横須賀市走水へと続く。ちなみに、かつては穴川インター交差点から広小路交差点、そして国道14号と重複し、登戸交差点から村田町交差点の間が指定されていたが、京葉道路および東関東自動車道の側道を走るバイパスの開通により、現在のバイパス道路が指定されている。

問題点

神奈川、埼玉、千葉の3県の都市または県庁所在地横浜市さいたま市千葉市※いずれも政令指定都市)を環状に結ぶ幹線道路であり、東京都多摩地域を唯一縦貫する国道の為、交通が集中してしまう。放射状に伸びる幹線道路との重複区間も多く(国道1号、国道20号、新奥多摩街道、新大宮バイパス)、右左折が必要な箇所も多く、渋滞でうまく進路変更できない場合などは誤ったルートに入りやすい。自動車専用道路ではない為に歩行者、二輪車などとの事故も多い。

環八通り、環七通り、山手通り、明治通りというような相互に補完しあう環状の迂回路が少ないため、交通集中により渋滞が起こりやすい(特に土曜日や日曜日、祝日はロードサイド店へ行く車で混雑する。中でも、入間市の三井アウトレットパーク入間・コストコ入間倉庫店付近は、内回りの本線上に駐車場待ちの行列ができるため、渋滞が激しい)。それでも、放射道路を横に繋ぐ環状道路の特性から、渋滞していなければ目的地まで短距離、短時間で到着できるというメリットがあり、利用者は多い。

一方で、夜間から早朝にかけては日中に比べ交通量が少なくなり、当然速度超過で走る車も多く、それによる事故も発生している。そのためにオービスが何箇所かに設置されており、パトカーによる取り締まりも行われている。

通称

  • 東京環状
  • 八王子街道
  • 横須賀街道

バイパス

重複区間

道路施設

道の駅

橋梁

地理

通過する自治体

横浜横須賀道路の区間を除く。

交差する道路

バイパスのうち、神奈川県内の横浜新道保土ヶ谷バイパス横浜横須賀道路、神奈川県から東京都の八王子バイパス、千葉県内の京葉道路を除く。それぞれの接続路線については各記事を参照。

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主な峠

ギャラリー

描かれた16号

楽曲のタイトル
バラエティ作品
テレビ神奈川(tvk)で制作しているバラエティ番組キンシオ』で放送していた企画「1、2、3の旅」の「十六の巻」を番組未放映のセル作品として制作された[14]
旅の工程は神奈川県横須賀市の走水から16号線(沿い)を5日で千葉県富津市まで一周する企画を収録。

脚注

注釈

  1. 2011年(平成23年)3月28日国道302号(名古屋環状2号線)(一部有料区間を含む)が全線開通するまでは、日本で唯一であった。
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 2015年4月1日現在

出典

  1. 1.0 1.1 浅井建爾 2015, p. 17.
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 松波成行 2008, p. 86.
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 2. . 2017閲覧.
  4. 明治20年7月2日付官報(第1202号) 勅令第二十八号
  5. 5.0 5.1 明治20年7月8日付官報(第1207号) 内務省告示第三号
  6. (再評価) 国道16号 保土ヶ谷バイパス(Ⅱ期) 平成22年10月21日 国土交通省 関東地方整備局
  7. 行幸通り御堂筋、過去の第二京浜が同様の構造。
  8. 浅井建爾 『道と路がわかる辞典』 日本実業出版社、2001-11-10、初版。ISBN 4-534-03315-X。
  9. 高速車線 + 緩速車線 + 歩道の構造は、大正 - 昭和初期ころの高規格化の典型でアウトバーンを模した滑走路代りを考えたのは弾丸道路構想。
  10. 国道16号八王子拡幅が開通します 平成30年1月14日(日)16時30分開通 〜開通日時をお知らせします〜 (PDF)”. 国土交通省関東地方整備局 相武国道事務所 (2017年12月19日). . 2017閲覧.
  11. 小荷田交差点〜武蔵野橋南交差点間約800mは2012年2月に2→4車線化
  12. 千葉国道事務所 / 千葉柏道路
  13. 佐藤健太郎 2014, p. 239.
  14. tvk ニュースリリース DVD発売に関してのお知らせ。(PDF)

参考文献

  • 浅井建爾 『日本の道路がわかる辞典』 日本実業出版社、2015-10-10、初版。ISBN 978-4-534-05318-3。
  • 佐藤健太郎 『ふしぎな国道』 講談社〈講談社現代新書〉、2014年。ISBN 978-4-06-288282-8。
  • 松波成行「国道16号」、『酷道をゆく』、イカロス出版2008年3月20日、 86頁、 ISBN 978-4-86320-025-8

関連項目

外部リンク

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