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[[ファイル:Seal of the Central Intelligence Agency.svg|thumb|right|CIA紋章]]
 
[[ファイル:CIA New HQ Entrance.jpg|thumb|right|[[バージニア州]][[マクレーン (バージニア州)|マクレーン]]にある中央情報局本部。かつては同州のラングレーに本部があり、ここから“ラングレー”と言えばCIAの別名だった。]]
 
'''中央情報局'''(ちゅうおうじょうほうきょく、英:Central Intelligence Agency、略称:'''CIA''')は、外国での[[諜報活動]]を行う[[アメリカ合衆国]]の[[情報機関]]である。中央情報局長官によって統括され、[[アメリカ合衆国大統領]]直属の監督下にある。
 
  
== 概要 ==
+
'''中央情報局'''(ちゅうおうじょうほうきょく、英:Central Intelligence Agency、略称:'''CIA''')
第33代大統領[[ハリー・S・トルーマン|ハリー・トルーマン]]が諸外国から寄せられる多種多様な情報を、一括して収集できる組織を望んだことを契機に組織された<ref>http://www.huffingtonpost.com/.../president-harry-truman-an...</ref>。中央情報局(以下「CIA」)は、[[アメリカ国家安全保障会議|国家安全保障会議]]の直轄機関であり、[[アメリカ軍]]からは独立して存在している。
 
 
 
CIA自身が収集した情報の他に、[[アメリカ国家安全保障局|国家安全保障局]]、[[アメリカ国家偵察局|国家偵察局]]、[[アメリカ国防情報局|国防情報局]]、各軍の情報部、財務省情報部、エネルギー省情報部といった[[アメリカ政府]]の情報機関から構成される[[インテリジェンス・コミュニティー]]からの情報を集めて分析し、大統領と[[アメリカ合衆国国家情報長官|国家情報長官]]に報告する。アメリカのインテリジェンス・コミュニティーは国家情報長官によって統括され、CIAはその「中央」にある情報機関である。
 
 
 
また、CIAは創設期から[[イスラエル諜報特務庁]]や[[イギリス]][[秘密情報部]]とつながりが深く<ref>http://espionagehistoryarchive.com/.../malta-masonry-the-cia/</ref>、また、[[カナダ]]、[[オーストラリア]]、[[ニュージーランド]]の情報機関とは、アングロ・サクソン連合として横の連携がある([[UKUSA協定]])。
 
 
 
== 活動内容 ==
 
アメリカ合衆国の[[安全保障政策]]の決定に必要な[[諜報活動]]を行う。諜報活動のために膨大な[[予算]]を与えられているが、その用途などの詳細情報は明らかにされていない。
 
 
 
一般には以下のような活動があるといわれている。
 
 
 
<!--現実社会での諜報活動/謀略活動--><!--インターネットも現実世界にあることに変わりはない-->
 
* [[親米]][[政権]]樹立の援助
 
* [[反米]]政権打倒の援助<ref>http://foreignpolicy.com/.../mapped-the-7-governments-the-u-s-has-...</ref>
 
* アメリカ合衆国に敵対する指導者の[[暗殺]]
 
* 外国軍隊への拷問指導 - 中南米など。
 
* 外国のジャーナリストのスパイ・協力者獲得 - 日本など。
 
* 外国の[[保守]]政党の選挙に資金提供
 
* 外国の[[左派]]政党の弱体化
 
* 外国の与野党に親米政治家育成 - 日本など。
 
* 国内・国外でのスパイ養成
 
* アメリカ軍の戦闘地域での情報収集 - ヒューミントの他、無人偵察機を使用したものを含む。
 
* 外国の政治・軍事・経済情報の収集
 
* 外国での[[情報操作]]
 
* 反政府組織などの援助、人材育成
 
 
 
インターネット上での諜報活動/謀略活動
 
* [[クラッカー]]養成
 
* (外国への)サイバー攻撃
 
 
 
他国の反政府勢力にも接触しているといわれる。例えば1950年代には[[チベット]]の[[反中]]闘争組織[[チュシ・ガンドゥク]]を支援していた<ref>[http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9C0CEFD61538F931A35753C1A96E958260Dalai Lama Group Says It Got Money From C.I.A] ニューヨークタイムス 1998年10月6日</ref>。
 
 
 
アメリカ合衆国に敵対する指導者の暗殺に関しては、[[ジェラルド・フォード|フォード大統領]]によって暗殺禁止の[[大統領令]]が出されたこともあるが、今では撤回され、[[パキスタン]]、[[イエメン]]などで[[無人偵察機]][[RQ-1 プレデター|プレデター]]で[[イスラーム主義]]テロ組織の指導者を暗殺している。
 
 
 
米軍が関与する戦闘地域へ潜入しての軍事的情報の収集に関しては、[[ベトナム]]・[[イラク]]・[[アフガニスタン]]等での戦争において、局員は現地へ潜入し敵性ゲリラ・民兵・テロリストの情報収集を行い、その拠点や隠処の爆撃時機・座標を米軍へ通知している。しかし、不正確な情報であることもしばしばで、誤爆による多大な民間人の犠牲を招いている実情がある。
 
 
 
[[2001年]]の[[アメリカ同時多発テロ|9・11テロ]]後は、[[コマンド部隊]]による[[テロリスト]]の[[逮捕]]・殺害計画を極秘に企画していた。米政府の元高官によると、この計画は[[1972年]]の[[ミュンヘンオリンピック事件]]後にイスラエル諜報特務庁が実行した報復作戦に類似しているという<ref>[http://www.newsweekjapan.jp/stories/us/2009/07/post-316.php?page=1 CIAがひた隠す秘密暗殺部隊] ニューズウィーク 2009年7月15日</ref>。
 
 
 
[[2006年]]5月、「テロリスト関係者若しくはそれらと接触した人物」をアメリカ入国の際に拉致し、国内法の及ばない地域([[シリア]]や[[グァンタナモ米軍基地]])の秘密収容所に、取調べを口実に[[収監]]していた事が判明して、[[アムネスティ・インターナショナル]]や母国政府が調査に乗り出す事態になっている。2006年9月、[[ジョージ・W・ブッシュ]]大統領は秘密施設の存在を認め、この秘密施設でのCIAによる取調べを「CIAプログラム」と表現した。バラク・オバマ大統領はグァンタナモ基地に対して厳しい姿勢で臨んだ。
 
 
 
[[2017年]]5月、[[北朝鮮]]の[[朝鮮民主主義人民共和国国家保衛省|国家保衛省]]と国連代表部<ref>{{cite news |title=North Korea calls US-South Korea plot a 'declaration of war'|publisher=[[FOXニュース]]|date=2017-05-11|url=http://www.foxnews.com/world/2017/05/11/north-korea-calls-us-south-korea-plot-declaration-war.html|accessdate=2017-05-12}}</ref>や対米外交を担当する[[韓成烈]]外務次官<ref>{{cite news |title=北朝鮮「韓米情報機関、北首脳部のテロ企図」主張…労働新聞の報道|publisher=[[中央日報]]|date=2017-05-12|url=http://japanese.joins.com/article/016/229016.html|accessdate=2017-05-12}}</ref>などはCIAと[[大韓民国|韓国]]の[[国家情報院]]が[[金正恩]][[朝鮮労働党委員長]]の暗殺を試みたと主張し<ref>{{cite news |title=北朝鮮 米韓がキム委員長暗殺狙い派遣のグループ摘発と発表|publisher=[[日本放送協会|NHK]]|date=2017-05-05 |url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170505/k10010971691000.html|accessdate=2017-05-12}}</ref><ref>{{cite news |title=北朝鮮、金正恩氏の暗殺企んだとしてCIAを非難 スパイの存在に言及|publisher=[[フランス通信社|AFP]]|date=2017-05-05 |url=http://www.afpbb.com/articles/-/3127321 |accessdate=2017-05-12}}</ref><ref>{{cite news |title=「正恩氏狙った米韓テロ計画摘発」…北秘密警察|publisher=[[読売新聞]]|date=2017-05-06 |url=http://www.yomiuri.co.jp/world/20170506-OYT1T50004.html |accessdate=2017-05-10}}</ref>、暗殺に関与したCIA関係者や国家情報院トップの引き渡し<ref>{{cite news |title=北朝鮮、韓国情報機関トップの引き渡し要求 「正恩氏暗殺計画」で|publisher=[[CNN]]|date=2017-05-13 |url=https://www.cnn.co.jp/world/35101105.html|accessdate=2017-05-13}}</ref>と正式な謝罪<ref>{{cite news |title=北朝鮮が米国に「正式な謝罪」要求、金正恩氏暗殺計画で―米メディア|publisher=[[Record China]]|date=2017-05-08 |url=http://www.recordchina.co.jp/b177439-s0-c10.html|accessdate=2017-05-12}}</ref>を要求した。
 
 
 
===情報活動・公的刊行物===
 
CIAは、秘密工作活動だけを行っているわけではない。情報本部、国家情報評価室、NIO(National Intelligence Officer)などで、情報評価活動をしていた。国家情報長官室(ODNI)が設立されるまで、CIAの情報評価はすべての基礎になっていた。特に軍部の意向に左右されない文官指導部への客観的な情報評価が期待されていた。
 
 
 
元々CIAは[[真珠湾攻撃]]で情報、評価活動が集約されず、大統領にまで多数の生の解読電文が評価無しでそのまま渡される上に、[[アメリカ海軍]]と[[アメリカ陸軍]]が別々に情報活動をするという弊害を是正するために生まれた。[[冷戦]]が始まり、その性質が変化したが、「ソ連(など)の[[戦争]]準備に対して早期警報を出す」という基本任務がおろそかになったわけではない。
 
 
 
CIAの情報評価は、ごく一部は40年以上昔から一般公開されていた。
 
*「[[ザ・ワールド・ファクトブック]]」<ref>[https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/ The World Factbook]</ref> - 世界各国の現況をまとめている。
 
*「情報研究」<ref>[https://www.cia.gov/library/center-for-the-study-of-intelligence Studies in Intelligence]</ref>
 
*「グローバル・トレンド」 - CIAの下部機関であった国家情報会議(NIC:National Intelligence Council)が4-5年おきに発行していた20年後の未来予測、現在は独立したNICが発行する。日本関係の主要な論点では「人口減少が社会全体に影響を与えるので対処が必要である」と、かなり前から記述していた。[[ソ連崩壊]]は予測(または記述)できなかった(2035年版は2016年12月に新大統領に提出される予定で作業中。)<ref>[http://www.mod.go.jp/msdf/navcol/SSG/topics-column/016.html 『米国 国家情報会議 「グローバル・トレンド2030:未来の姿」(2012年12月版)の要旨(全訳)] 2012年12月21日 海上自衛隊幹部学校』</ref><ref>[http://www.dni.gov/index.php/about/organization/global-trends-2030 Global Trends 2030: Alternative Worlds]</ref>。
 
 
 
=== 日本への関与 ===
 
[[日本]]占領期、占領終了後に[[岸信介]]、[[賀屋興宣]]、[[正力松太郎]]、[[児玉誉士夫]]、[[笹川良一]]、[[田中清玄]]、[[笠信太郎]]、[[緒方竹虎]]、[[野村吉三郎]]などをCIAの協力者として、揺籃期の[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]に活動資金を提供し、心理戦略委員会([[:en:Psychological Strategy Board]]。のちの[[作戦調整委員会]])などの方針に沿って政治及びマスメディアを利用し、国内の[[アメリカニゼーション]]と政府の親米化に一役買った<ref name="Weiner">ティム・ワイナー「CIA秘録」文藝春秋</ref><ref>{{cite book |title=ドキュメント日商岩井 |publisher=徳間書店 |year=1979 |author=角間隆}}</ref><ref>{{cite book |title=自民党 その表と裹 |publisher=新日本出版社 |year=1963 |author=川端治}}</ref><ref>[http://www.archives.gov/iwg/declassified-records/rg-263-cia-records/second-release-name-files.html CIA Records - Name Files]</ref><ref>[http://www.archives.gov/iwg/declassified-records/rg-263-cia-records/second-release-lexicon.pdf Research Aid: Cryptonyms and Terms in Declassified CIA Files  Nazi War Crimes and Japanese Imperial Government Records Disclosure Acts]</ref><ref>[http://www.trumanlibrary.org/hstpaper/physc.htm Truman Library - Truman Papers: Psychological Strategy Board Files]</ref>。
 
 
 
2006年(平成18年)[[7月18日]]に公開された[[アメリカ合衆国国務省|国務省]]編纂の外交史料集によると、[[冷戦]]時代にはアメリカ政府の[[反共主義|反共政策]]に基づき日本の親米勢力や、民社党などの野党内保守、右派勢力に秘密資金を提供していた<ref>[http://history.state.gov/historicaldocuments/frus1964-68v29p2 Foreign Relations of the United States, 1964-1968, Vol. XXIX, Part 2, Japan]{{en icon}}</ref>。秘密資金の提供を受けたのは[[岸信介]]、[[池田勇人]]両政権下の自民党有力者と[[社会党右派]](後に[[民社党]]を結党する勢力)とみられている。この結果、[[右派]]が民社党をつくり、[[日本社会党]]は弱体化することになった<ref>[http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9C0DE2DA113DF93AA35753C1A962958260 C.I.A. Spent Millions to Support Japanese Right in 50's and 60's] New York Times, October 9, 1994{{en icon}}</ref><ref>[http://www.usfl.com/Daily/News/06/07/0719_017.asp 左派弱体化狙い、秘密資金提供~CIAが50年前、日本の保革両勢力に] U.S. FrontLine, 2006年7月19日</ref>。
 
 
 
冷戦終結後、[[双子の赤字]]に苦しむ[[アメリカ合衆国連邦政府|アメリカ政府]]による人員や経費の削減等のため危機に直面したCIAは、日本等の友好国の経済情報などの非軍事分野での情報収集と分析を始めた。1990年(平成2年)4月には長官のウェブスターが「日本や[[ヨーロッパ]]諸国の経済上の競争相手に対する情報戦略を扱う企画調整室を設けた。」と発言し、1992年(平成4年)4月には長官のゲーツが「業務の約4割、予算の2/3は経済分野に当てる。」と演説した<ref>田岡俊次著『日本を囲む軍事力の構図』 中経出版 2003年9月18日第1刷発行 ISBN 4-8061-1872-9</ref>。2011年には、上級オフィサーで2000年に没したロバート・クロウリーが遺した協力者一覧「クロウリーファイル」には、[[船橋洋一]]と、「C」の節に、コロンビア大学教授の[[ジェラルド・カーティス]]が掲載されている事が明らかになり、協力者の一人であると名指しされている<ref>[http://cryptome.org/cia-2619.htm 2,619 CIA Sources: The Crowley Files]</ref>。
 
 
 
日本の[[指定暴力団]]ともコネクションを持つとされる<ref>{{cite book |title=現代ジャーナリズム事件誌|publisher=白川書院 |year=1977 |author=松浦総三}}</ref>。[[日本共産党]]には、岸の系列から[[世界平和統一家庭連合|統一協会]]へ関与していると主張された<ref>{{cite book |title=韓国の謀略機関―国際勝共連合=統一協会 |publisher=日本共産党中央委員会出版局 |year=1978 |author=日本共産党}}</ref>。
 
 
 
CIA日本支局を立ち上げたのは米国OSS(戦略情報局)[[スイス]]支局でアレン・ダレスの部下だった[[ポール・ブルーム]]で、彼が来日後に最初に連絡をとったのが笠信太郎であり、以降、ブルームと笠は日本の指導的知識人の糾合する目的の座談会を主催するなどして親米論調の涵養を図っていた。また、[[野村吉三郎]](元[[大日本帝国海軍|海軍]]大将・[[在アメリカ合衆国日本国大使館#歴代在米日本大使|駐米大使]])に資金提供して海上警備隊([[海上自衛隊]]の前身)を創設させ、野村の[[参議院議員通常選挙|参院選]]出馬を支援している<ref>{{cite book |title=「スイス諜報網」の日米終戦工作-ポツダム宣言はなぜ受けいれられたか|publisher=新潮社 |year=2015 |author=有馬哲夫}}</ref>。反[[ソビエト連邦|ソ]]・反[[鳩山一郎|鳩山]]の[[緒方竹虎]]を[[内閣総理大臣|首相]]にするための工作活動を展開するとともに、緒方の「日本版CIA構想」を支援していた<ref>{{cite book |title=緒方竹虎とCIA アメリカ公文書が語る保守政治家の実像 |publisher=平凡社 |year=2012 |author=吉田則昭}}</ref>。正力松太郎を使って日本全土を縦断する一大反共軍事通信網を構築する構想があったとされる<ref>{{cite book |title=日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」 |publisher=新潮社 |year=2006 |author=有馬哲夫}}</ref><ref>{{cite book |title=原発・正力・CIA 機密文書で読む昭和裏面史 |publisher=新潮新書 |year=2008 |author=有馬哲夫}}</ref>。(→[[正力マイクロ波事件]])
 
 
 
[[吉田則昭]]、[[山本武利]]、[[加藤哲郎 (政治学者)|加藤哲郎]]らは2008年(平成20年)4月から9月、[[アメリカ国立公文書記録管理局]]で2005年(平成17年)に機密解除され[[2007年]](平成19年)1月12日に一般公開されたCIA公開資料を収集し、1年間をかけてその分析に共同であたった。[[2009年]](平成21年)[[7月25日]]に[[早稲田大学]][[20世紀メディア研究所]]の第51回研究会で中間報告を行い、2009年(平成21年)[[7月26日]]の毎日新聞で1面2面の大きな記事として報道された<ref>[http://www.archives.gov/press/press-releases/2007/nr07-47.html 100,000 Pages Declassified in Search for Japanese War Crimes Records]</ref><ref>[http://www.archives.gov/iwg/japanese-war-crimes/ Japanese War Crimes]</ref><ref>[http://www.archives.gov/iwg/declassified-records/rg-263-cia-records/ Records of the Central Intelligence Agency (RG 263]</ref><ref>[http://www.waseda.jp/prj-m20th/backnumber2009.html 20世紀メディア研究所]</ref><ref>[http://www.waseda.jp/prj-m20th/activity/ 研究所活動]</ref><ref>[http://members.jcom.home.ne.jp/katote/0907OGATA.pdf 20世紀メディア研究所・特別研究会―CIA と緒方竹虎]</ref>。
 
日本での活動拠点に[[ニュー山王ホテル]]がある。
 
 
 
== 歴史 ==
 
[[第二次世界大戦]]中の[[1942年]]に改組設立された[[Office of Strategic Services]](OSS、戦略事務局)がCentral Intelligence Group(CIG、中央情報グループ)及び[[:en:Office of Political Coordination|Office of Political Coordination]](OPC、政策調整局)を経て[[1947年]]に成立した[[国家安全保障法]]により改組され誕生した。
 
 
 
第二次世界大戦終了後、[[アレン・ダレス]]はドイツから多数のナチス将校を招聘して、CIAのソ連東欧での情報収集と工作活動の本格化を図った。1950年代から1960年代にかけては、[[社会主義]]・[[共産主義]]化しつつあった[[イラン]]、[[グアテマラ]]、[[コンゴ]]、[[キューバ]]などに対してクーデター・要人暗殺などを含んだ工作活動を積極的に展開した。
 
 
 
1989年にはCIA長官を務めた経歴を持つ[[ジョージ・H・W・ブッシュ]]がアメリカ合衆国大統領に当選した。
 
 
 
2001年より[[ジョージ・W・ブッシュ]]政権下では、CIAは機能が発揮されていないという指摘もある。ブッシュ政権下で勢力を増した[[新保守主義 (アメリカ)|ネオコン]]など保守強硬派は、CIAからの情報を軽視しており([[プレイム事件]]など)、[[アメリカ国防総省]]傘下の[[アメリカ国家安全保障局|国家安全保障局]](NSA)や[[アメリカ国防情報局|国防情報局]](DIA)を重視して、CIAはインテリジェンス・コミュニティーの主流派から外れた。こうした流れは、2010年頃まで続いた<ref>『米国が12月に公開した国家文書に注目せよ 2008年米国の対外政策を読む』2008年1月21日付配信 日経ビジネスオンライン</ref>。ブッシュ政権でCIA長官だった[[ポーター・J・ゴス]]は、それまでの最上級幹部を全て辞めさせ、大統領の政策に異議を唱えることを禁じる命令を出した。これによって、CIAの職員は2005年までに総員の半数が5年以下の経験しか持たない組織になった<ref name="Weiner"/>。
 
 
 
2018年、[[ジーナ・ハスペル]]が初めての女性長官になる<ref>{{cite web|url=https://www.huffingtonpost.jp/2018/05/18/first-woman-cia-director_a_23437631/|title=CIAに初の女性長官 米上院議会がジーナ・ハスペル氏を承認|publisher=ハフィントンポスト|date=2018-05-18|accessdate=2018-05-20}}</ref>。
 
 
 
== 組織 ==
 
* 職員数 - 約20,000人(はっきりした数字は定まらない。)
 
=== 作戦本部 ===
 
ヒューミントに従事する。英語名はDirectorate of operations。本部長はDeputy Director of CIA for operationsで、略称はDDO,DO,DD/Oなどを用いている。
 
 
 
以前は計画本部(1951-73)、作戦本部(1973-2005)、国家秘密工作本部(2005-2015)と称されていた<ref>https://www.cia.gov/news-information/press-releases-statements/2015-press-releases-statements/message-to-workforce-agencys-blueprint-for-the-future.html https://en.wikipedia.org/wiki/Central_Intelligence_Agency 6 March 2015.</ref>
 
 
 
黎明期にはOSO(戦略作戦局、Office of Strategic Operations、情報収集担当)、OPC(政策調整局、Office of Policy Coodination、秘密工作担当)に分かれていた。
 
 
 
{{col|
 
:*核拡散部
 
:*対テロ・センター
 
:*防諜センター
 
:*麻薬対策センター
 
:*CIS部
 
|
 
:*欧州部
 
:*中近東・南アジア部
 
:*東アジア部
 
:*アフリカ・中南米部
 
:*技術支援部
 
}}
 
 
 
=== 情報本部 ===
 
情報の評価・分析、情報資料の作成に従事する。
 
{{col|
 
:*CIS分析部
 
:*欧州分析部
 
:*近東・南アジア分析部
 
:*東アジア分析部
 
:*アフリカ・中南米分析部
 
|
 
:*兵器科学研究部
 
:*グローバル問題部
 
:*情報資源部
 
:*外国指導者分析部
 
}}
 
 
 
=== 科学技術本部 ===
 
技術的情報収集手段の研究・開発に従事する。
 
{{col|
 
:*技術システム研究・開発部
 
:*傍受部
 
:*技術保障部
 
:*国外ラジオ放送部 (FBIS)
 
}}
 
 
 
=== 行政本部 ===
 
総務、人事、訓練、[[要人警護]]、施設警戒に従事する。
 
{{col|
 
:*人事部
 
:*要員訓練部
 
:*警備部
 
:*会計部
 
:*情報保管・検索部
 
|
 
:*コンピュータ機材部
 
:*通信部
 
:*法務部
 
:*監察部
 
:*会計監査部
 
|
 
:*秘書部
 
:*会計計画部
 
:*CIA史編纂部
 
:*暗号書簡部
 
:*公表検討会議
 
}}
 
 
 
== CIA長官 ==
 
[[2005年]]4月21日まで(ボーダー・J・ゴスの任期中)は長官はCIAだけでなく、アメリカのインテリジェンス・コミュニティーの統括役でもあったため、「局」の字がない“中央情報長官”(DCI:Director of Central Intelligence)と呼ばれていた。[[2005年]]4月21日以降は専属の“中央情報局長官” (DCIA:Director of the Central Intelligence Agency)となり、インテリジェンス・コミュニティーは国家情報長官が統括している。
 
 
 
これはThe Intelligence Reform and Terrorism Prevention Act of 2004(2004年の情報改革及びテロ予防法)により[[国家安全保障法]]が改正されたことを受けた措置である。
 
 
 
2005年まで、副長官も、中央情報副長官DDCIがおり、通常は[[中将]]が任命された(もっともCIA本部で勤務するが)。
 
 
 
CIAにおいては、工作本部や情報本部のトップが次官(Deputy Director)として扱われる。例えば工作担当次官はDDO、情報担当次官はDDIなど。が、CIA全体の副長官(Deputy Director)も別に存在する。
 
 
 
なお、CIAの日々の業務はExective Director of the Central Intelligence Agency(EXDIR)が総括することとなっている(2004年4月時点での組織図では、CIA長官のDeputyとしてDDCI、EXDIRのDeputyとしてD/EXDIRが記載されている)。<!--http://www.odci.gov/cia/publications/facttell/dci_and_deputies.html あたりかな-->
 
 
 
=== 歴代CIA長官 ===
 
{| class="wikitable" border="1" cellpadding="3" cellspacing="0"
 
!代
 
!氏名
 
!任期
 
!大統領
 
|-
 
|1
 
|シドニー・W・ソワーズ[[アメリカ海軍|海軍]][[少将]]
 
|[[1946年]][[1月23日]] - 1946年[[6月10日]]
 
| rowspan=3|[[ハリー・S・トルーマン]]
 
|-
 
|2
 
|[[ホイト・S・ヴァンデンバーグ]][[アメリカ空軍|空軍]][[中将]]
 
|1946年6月10日 - [[1947年]][[5月1日]]
 
|- style="background-color: #E6E6AA;
 
|-
 
|3
 
|ロスコー・H・ヒレンケッター[[海軍少将]]
 
|1947年5月1日 - [[1950年]][[10月7日]]
 
|- style="background-color: #E6E6AA;
 
|-
 
|4
 
|[[ウォルター・ベデル・スミス]][[アメリカ陸軍|陸軍]]中将
 
|1950年10月7日 - [[1953年]][[2月9日]]
 
|ハリー・トルーマン<br>[[ドワイト・D・アイゼンハワー]]
 
|-
 
|5
 
|[[アレン・ウェルシュ・ダレス]]
 
|1953年[[2月26日]] - [[1961年]][[11月29日]]
 
|ドワイト・D・アイゼンハワー<br>[[ジョン・F・ケネディ]]
 
|-
 
|6
 
|[[ジョン・マコーン]]
 
|1961年11月29日 - [[1965年]][[4月28日]]
 
|ジョン・F・ケネディ<br>[[リンドン・ジョンソン]]
 
|-
 
|7
 
|ウイリアム・レイボーン|ウィリアム・F・レイボーン退役海軍中将
 
|1965年4月28日 - [[1966年]][[6月30日]]
 
|リンドン・ジョンソン
 
|-
 
|8
 
|[[:en:Richard Helms|リチャード・ヘルムズ]]
 
|1966年6月30日 - [[1973年]][[2月2日]]
 
|リンドン・ジョンソン<br>[[リチャード・ニクソン]]
 
|-
 
|9
 
|[[ジェームズ・R・シュレシンジャー]]
 
|1973年2月2日 - 1973年7月2日
 
|リチャード・ニクソン
 
|-
 
|10
 
|[[:en:William Colby|ウィリアム・コルビー]]
 
|1973年[[9月4日]] - [[1976年]][[1月30日]]
 
|リチャード・ニクソン<br>[[ジェラルド・R・フォード]]
 
|-
 
|11
 
|[[ジョージ・H・W・ブッシュ]]
 
|1976年1月30日 - [[1977年]][[1月20日]]
 
|ジェラルド・フォード<br>[[ジミー・カーター]]
 
|-
 
|12
 
|スタンズフィールド・ターナー退役海軍[[大将]]
 
|1977年[[3月9日]] - [[1981年]][[1月20日]]
 
|ジミー・カーター<br>[[ロナルド・レーガン]]
 
|-
 
|13
 
|[[:en:William J. Casey|ウィリアム・J・ケーシー]]
 
|1981年[[1月28日]] - [[1987年]][[1月29日]]
 
|ロナルド・レーガン
 
|-
 
|14
 
|[[ウィリアム・ウェブスター]]
 
|1987年[[5月26日]] - [[1991年]][[8月31日]]
 
|ロナルド・レーガン<br>ジョージ・H・W・ブッシュ
 
|-
 
|15
 
|[[ロバート・ゲーツ|ロバート・M・ゲイツ]]
 
|1991年[[11月6日]] - [[1993年]][[1月20日]]
 
|ジョージ・H・W・ブッシュ<br>[[ビル・クリントン]]
 
|-
 
|16
 
|R・ジェームズ・ウルジー</td>
 
|1993年[[2月5日]] - [[1995年]][[1月10日]]
 
| rowspan=2|ビル・クリントン
 
|-
 
|17
 
|ジョン・M・ドイッチ
 
|1995年[[5月10日]] - [[1996年]][[12月15日]]
 
|- style="background-color: #E6E6AA;"
 
|-
 
|18
 
|[[ジョージ・J・テネット]]
 
|[[1997年]][[7月11日]] - [[2004年]][[7月11日]]<br />(2004年[[6月3日]]に辞任)
 
|ビル・クリントン<br>[[ジョージ・W・ブッシュ]]
 
|-
 
| -
 
|(長官代行)ジョン・E・マクラフリン
 
|2004年7月11日 - 2004年[[9月24日]]
 
| rowspan=2|ジョージ・W・ブッシュ
 
|-
 
|19
 
|[[ポーター・J・ゴス]]
 
|2004年9月24日 - [[2006年]][[5月5日]]
 
|- style="background-color: #E6E6AA;"
 
|-
 
|20
 
|[[マイケル・ヘイデン]]
 
|2006年5月5日 - [[2009年]][[1月20日]]
 
|ジョージ・W・ブッシュ<br>[[バラク・オバマ]]
 
|-
 
|21
 
|[[レオン・パネッタ]]
 
|2009年1月20日 - 2011年6月30日
 
| rowspan=2|バラク・オバマ
 
|-
 
|22
 
|[[デヴィッド・ペトレイアス]][[陸軍大将|退役陸軍大将]]
 
|2011年9月6日 - 2012年11月9日
 
|- style="background-color: #E6E6AA;"
 
|-
 
|23
 
|[[ジョン・オーウェン・ブレナン]]
 
|2013年3月8日 - 2017年1月23日
 
|バラク・オバマ<br>[[ドナルド・トランプ]]
 
|-
 
|24
 
|[[マイク・ポンペオ]]
 
|2017年1月23日 - 2018年4月26日
 
| rowspan=2|ドナルド・トランプ
 
|-
 
|25
 
|[[ジーナ・ハスペル]]
 
|2018年5月21日 - (現職)<br />(2018年4月26日から5月17日まで代行)
 
|- style="background-color: #E6E6AA;"
 
|}
 
 
 
== CIAが主導し関与したとされる作戦・事件 ==
 
=== 1940年代 ===
 
* 時期不明 - [[ペーパークリップ作戦]]
 
=== 1950年代 ===
 
* [[1953年]] - {{仮リンク|イラン・クーデター (1953年)|label=エイジャックス作戦|en|1953 Iranian coup d'état}}:イラン・クーデター。シャー復帰。
 
*:[[イギリス]][[秘密情報部]]と合同で行なった[[イラン]]の[[モハンマド・モサッデク]][[政権]]転覆・[[パフラヴィー朝]]復興作戦。2013年、機密指定解除になっていた1970年代の文書に関与が明記されていたことが判明。
 
* 1953年 - ポダルトン作戦([[正力マイクロ波事件]])
 
*:[[世界銀行]]より[[正力松太郎]]へ融資をさせ日本に軍事転用可能な[[マイクロ波]]通信網を設置しようとした。[[吉田茂]]が通信網は[[電電公社]]に任せると選択し失敗。
 
* [[1954年]] - [[PBSUCCESS作戦]]・グアテマラ・クーデター1954<ref>http://www.coldwar.org/articles/50s/guatemala.asp</ref>
 
*:[[ユナイテッドフルーツ]]と組んで行われた、[[グアテマラ]]の[[ハコボ・アルベンス・グスマン]]政権転覆作戦。[[グアテマラ内戦]]に繋がった。
 
* [[1955年]] - [[カシミールプリンセス号爆破事件]]
 
* 1955年 - 日本で[[保守合同]]を支援
 
*:[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]の結成に関与した。1964年まで行われていた事が機密指定解除となった外交文書に記述されている<ref name="us state department">[[アメリカ合衆国国務省]]発行『米国の外交』第29巻第2部 [[2006年]]7月18日([http://history.state.gov/historicaldocuments/frus1964-68v29p2/d1 ''Foreign Relations of the United States'', 1964-1968, Vol. XXIX, Part 2, Japan, Document 1])</ref><ref name="himitsu no file">春名幹男『秘密のファイル(下)CIAの対日工作』 [[共同通信社]] [[2000年]]3月、ティム・ワイナー『CIA秘録』 [[文藝春秋社]]</ref><ref name="jtimes2006">{{Cite news |title=U.S. admits CIA gave LDP money in 1950s, 1960s |newspaper=[[The Japan Times]] |date=2006-07-20 |author= |url=http://www.japantimes.co.jp/news/2006/07/20/national/u-s-admits-cia-gave-ldp-money-in-1950s-1960s/#.V5Gn4JOyOko |accessdate=2016-07-22}}</ref>。
 
* 時期不明 - [[MKウルトラ計画]]
 
*:洗脳技術の研究を行った。[[1950年代]]初頭から[[1960年代]]末まで行われていたとされる。
 
 
 
=== 1960年代 ===
 
* [[1960年代]] - [[アコースティック・キティー]]
 
*:猫を使った[[盗聴]]作戦。専用に生体改造された盗聴用の猫を盗聴先の現場へ送り込むというものであったが、失敗に終わった。
 
* [[1960年]] - [[U-2撃墜事件]]
 
* [[1961年]] - [[ピッグス湾事件]]
 
*:[[キューバ]]の「反革命傭兵軍」による[[親米]]化クーデターを支援し、「反革命傭兵軍」をピッグス湾から上陸させて政権転覆を狙ったものの失敗に終わった。
 
* 1961年 - [[大韓民国中央情報部]](KCIA)の設立に関与
 
*:設立後は、育成、監督にも関与することとなる。
 
* [[1962年]] - [[コールドフィート計画]]
 
*:[[ソビエト連邦]]の[[北極]]基地での情報収集
 
* [[1963年]] - ゴ・ジン・デイエム政権転覆支援:ベトナム
 
* [[1963年]] - [[アブドルカリーム・カーシム]]政権転覆支援
 
*:[[イラク]]の[[バアス党]]への資金提供で関与したとされる。
 
* 1963年 - [[1964年]] - [[ルイス・ポサダ・カリレス]]への支援
 
*:カリレスはCIAの工作員であったが、後に[[クバーナ航空455便爆破事件]]や[[フィデル・カストロ]]暗殺未遂事件など一連のテロ活動に従事することになる。
 
* [[1965年]] - [[9月30日事件]]
 
*:[[インドネシア]]の反[[スカルノ]][[クーデター]]関与と[[スハルト]]による[[共産主義]]者[[粛清]]への支援
 
==== ベトナム戦争関連 ====
 
* [[1964年]] - [[トンキン湾事件]]
 
* [[民間不正規戦グループ]](CIDG)計画および、[[特殊部隊]]の支援
 
* [[1967年]]〜[[1971年]] - [[フェニックス作戦]]
 
 
 
=== 1970年代 ===
 
* [[1972年]] - [[ウォーターゲート事件]]
 
*:工作員の[[ジェームズ・W・マッコード・ジュニア]]が[[逮捕]]された。
 
* [[1973年]] - [[チリ・クーデター]]
 
*:[[社会主義]]政権の[[サルバドール・アジェンデ]]政権転覆をもくろみ、[[ピノチェト]]将軍の[[クーデター]]を支援。
 
* [[1974年]] - [[プロジェクト・ジェニファー]]
 
*:沈没した旧ソ連の[[629型潜水艦]]K-129のサルベージ作戦。
 
* [[1975年]] - 労働党ウィットラム首相解任工作:オーストラリア
 
* [[1977年]] - パキスタン陸軍参謀長[[ジア・ウル・ハク]]将軍によるクーデター
 
*:[[ズルフィカル・アリ・ブット]]パキスタン元首相が処刑された他、後のハク将軍事故死にも関与説がある。
 
* [[1978年]] - [[グラディオ作戦]]<ref>ウィリアム・ブルム「アメリカの国家犯罪全書」</ref>
 
*:イタリアでの謀略活動
 
* 1978年 - [[アフガニスタン紛争 (1978年-1989年)|アフガニスタン紛争]]
 
*:この紛争に際してCIAが[[アフガニスタン]]に共産政権を打ち立てた[[アフガニスタン人民民主党]]に対する抵抗運動を行った[[ムジャーヒディーン]]へ武器、資金を援助した結果、紛争は1989年まで続いた。
 
 
 
=== 1980年代 ===
 
* [[1980年]] - チョン・ドハンによる光州事件:韓国
 
* [[1980年]] - [[カナダの策謀]]によりアメリカ外交官6人イラン脱出
 
* 1986年発覚 - [[イラン・コントラ事件]]
 
 
 
=== 1990年代 ===
 
* [[1994年]] - [[オルドリッチ・エイムズ|エイムズ]]・スパイ・スキャンダル
 
*:約9年に渡りソ連と[[ソ連崩壊]]後の[[ロシア]]のために機密情報を提供していたとしてCIA工作員が逮捕された。
 
* [[1998年]] - [[スーダン]]の製薬工場への[[ミサイル]]攻撃
 
*:実際は製薬工場であった所を[[VXガス]]の製造工場であると主張してミサイル攻撃を行わせた。これはエジプト人情報提供者一人のみの情報を信用した結果であった。
 
 
 
=== 2000年代 ===
 
* [[2002年]] - [[ベネズエラ]]における、クーデター未遂、[[コロンビア人]]民兵による武装蜂起未遂。
 
* [[2003年]] - [[イラク戦争]]
 
*:[[大量破壊兵器]]の存在を過大に主張して開戦へと導いた。後に大量破壊兵器はまったく存在しなかったと[[コリン・パウエル]][[アメリカ合衆国国務長官|国務長官]]が謝罪する結果となった。
 
* [[2009年]][[11月5日]] - [[イタリア]]でイスラム教聖職者アブ・オマル(オサマ・ムスタファ・ハッサン・ナスール)師の拉致への関与
 
*:協力した[[SISMI]]のエージェントを含めた関係者達がイタリア司法当局に訴追され、[[欠席裁判]]で[[ミラノ]]の拠点責任者が8年、他に22人の要員が5年の[[禁固]]刑となった。
 
* 2009年[[12月30日]] - [[アルカイダ]]への二重スパイの派遣
 
*:CIAが派遣した人物は二重どころか、本来ならあり得ない三重スパイであり、完全に騙された[[アフガニスタン]]の[[チャップマン基地自爆テロ事件|チャップマン前哨基地では自爆テロ]]が発生した。CIA局員7人を含む9人が死亡<ref>ジョビー・ウォリック『三重スパイ――CIAを震撼させたアルカイダの「モグラ」』[[太田出版]], 2012年</ref>。
 
* 時期不明 - 2001年の[[アフガニスタン紛争 (2001年-)|アフガニスタン紛争]]後の[[アフガニスタン]]において成立した[[ハーミド・カルザイ|カルザイ政権]]内部の情報収集のために高官達へ資金提供
 
 
 
=== 2010年代 ===
 
* [[2010年]] - [[ウサーマ・ビン・ラーディンの殺害]]に係る事前調査
 
 
 
この他にも全世界で[[親米]]・[[反共主義|反共]]工作(日本に対しても行われていた事<ref>ウィリアム・E.コルビー著、大前 正臣、山岡 清二訳『栄光の男たち―コルビー元CIA長官回顧録』日本語版に寄せて、政治広報センター、1980年1月第1刷発行 ISBN B000J742DU、PP.1-5。</ref>は[[#日本への関与|日本への関与]]で述べられている通り)を行うことによって、親米政権の確立、あるいは反米政権や特定社会集団の破壊に活躍してきた。なお、工作費用の捻出のために現地のみならず、アメリカ国内の[[黒人]]集住地域、[[ヒスパニック]]集住地域においても[[麻薬]]を販売する方式を未だに採用していること、および破壊工作に使用することから麻薬流通にも国際的に一役買っているとの主張もある。
 
 
 
== 有名なCIA局員(長官を除く) ==
 
 
 
*[[ジェームズ・アングルトン]](James Jesus "Jim" Angleton) - 防諜担当副次官。専門は[[防諜]](カウンターインテリジェンス)。
 
*[[レイ・クライン]](Raymond S."Ray" Cline) - 情報担当次官。専門は情報分析。
 
*[[エドワード・ランスデール]](Maj.Gen. Edward Geary "Ed" Lansdale,USAF) - 空軍少将、秘密工作のプロ、最終的に国防長官補佐官になる。フィリピン、ベトナム戦争初期とカストロ政権初期のキューバ攪乱工作で作戦の中心。
 
*ジェリー・ドローラー (Gerald F."Gerry" Droller) - 作戦本部西半球局秘密工作室長、キューバ侵攻作戦の中心人物で、[[アーサー・シュレジンジャー]]の回想録<ref>『ケネディ――栄光と苦悩の一千日(上・下)』(河出書房, 1966年)</ref>に唯一の中心人物として名字だけ出てくる。
 
*テッド・シャクリー (Theodore George "Ted" Shackley, Jr.) - キューバ侵攻作戦の中心のマイアミ支局(JM/WAVE)長、1968年サイゴン支局長。[[フェニックス作戦]]を指揮、西半球局長としてアジェンデ打倒工作、作戦本部副本部長(秘密工作担当)になる。[[イラン・コントラ事件]]や麻薬密輸への関与も取りざたされている。西半球局長として、フィリップ・エイジーの暴露から局を守るためにほぼ全員を入れ替える。
 
*[[エヴェレット・ハワード・ハント|E・ハワード・ハント]](Everette Howard Hunt, Jr.) - 作戦本部の秘密工作員、グアテマラ政権転覆工作、キューバ侵攻作戦に従事。[[ウォーターゲート事件]]の主犯の一人、1950年代に東京駐在。[[ウォーターゲート事件]]中に夫人が100万$を運んでいる途中墜落死。回想録を出版。その後息子たちが、本人が[[ケネディ大統領]]暗殺に関わった(CIA在職中)という告白録を出版。
 
*[[ジェームズ・W・マッコード・ジュニア]](James Walter "Jim" McCord, Jr.)- [[ウォーターゲート事件]]の主犯の一人。ニクソン大統領再選本部(CREP)警備責任者。CIAでの最後の役職は保安局施設警備部長<ref group="注">Chief,Physical Security Division,Office of Security</ref>。
 
*キム・ルーズベルト<ref>http://harvardmagazine.com/2011/01/kermit-roosevelt</ref>(Kermit "Kim" Roosvelt Jr.) - カイロ支局長マイルズ・コープランド(Miles Copeland Jr.)とともに、[[ナセル]]体制を樹立。1950-54年工作本部[[近東]]局(Near East Division)長。シャーによる[[イラン]]のモサッデク政権打倒、復位を主導([[エイジャックス作戦]])。OSSの幹部(解散後にOSSの公式の歴史を執筆)。2人のルーズベルト大統領の親族。回想録を出版し、エイジャックス作戦の詳細を記載する{{Refnest|group="注"|一部を削除したがあまりにも詳細なので問題になり、一旦出版停止になった<ref>『CIAの逆襲―ドキュメント「パーレビ復権」 イラン1953年』小西昭之訳 1980年12月。"Countercoup"1980年</ref>。}}。
 
*ピアー・デ・シルバ(Peer de Silva) - [[サイゴン]]、[[ソウル特別市|ソウル]]、[[バンコック]]支局長などを歴任。
 
*ビル・ハーベイ (William King "Bill" Harvey) - CIAを代表する伝説の秘密工作員。ベルリンの「ゴールド作戦」の責任者。勤務中に公然と拳銃を携帯するので局内で悪名が高かった。工作本部対外情報室長。1945年、FBI在職中に[[エリザベス・ベントリー]]を尋問し、米国政府内のソ連スパイグループを特定した。FBIからCIAに移籍したため、フーヴァーFBI長官から嫌われ続ける。
 
*ビクター・マルケッティ(Victor L. Marchetti)- 中央情報副長官(DDCI)タイラー(Rufus L.Taylor)海軍中将の補佐官。分析官出身。
 
*サム・アダムス(Samuel A. "Sam" Adams) - 情報本部の分析官。回想録を執筆。
 
*J・C・キング大佐(Colonel J.C.King) - 作戦本部西半球局長
 
*リチャード・ビッセル(Richard Marvin "Dick"  Bissel) - 作戦本部長(次官)
 
*クレア・ジョージ (Clair Erloy George) - 作戦本部長(次官、1984-87)。OSSのベテラン。
 
*ルシアン・コネイン大佐 (Colonel Lucien Emile Phellipe Conein) - 駐南ベトナムの専門家。南ベトナムの将軍に信頼されてジェム政権を倒すクーデターに関与する。
 
*ジョン・リチャードソン (John Hammond "John" Richardson) - サイゴン支局長([[ゴ・ジン・ジェム]]時代)。ジェム政権と密着しすぎると言われて、反ジェムクーデター直前に帰国させられる。
 
*[[オルドリッチ・エイムズ]](Aldrich Hazen Ames) - CIA対ソ連諜報部長、在職中にソ連のスパイ(1984-94)。ほぼ全員のソ連人スパイが逮捕されたり処刑されたりした。
 
*[[ロバート・ベア]] - 回想録を出版。
 
*リチャード・ブリー (Richard Blee)
 
*ハンス・トフテ(Hans V. Tofte)- 伝説的な上級工作員。[[朝鮮戦争]]中の破壊工作で有名。自宅に機密文書を保管していたのがわかり、解任される。
 
*コファー・ブラック (Joseph Cofer Black) - アフリカ専門家。反テロリズムセンター長として[[アル・カイーダ]]と戦う。
 
*リチャード・ウェルチ(Richard Welch) - アテネ支局長(暗殺される)
 
*ラリー・デブリン(Lawrence "Larry" Devlin) - コンゴ支局長、[[フランク・チャーチ|チャーチ委員会]]の報告では「ビクター・ヘッジマン」<ref group="注">CIAの違法活動を調査した「上院情報活動調査特別委員会United States Senate Select Committee</ref><ref group="注">『臨時増刊 CIAの外国指導者暗殺計画 全訳 米上院調査特別委員会レポート』(注 :コンゴ=ルムンバ、キューバ=カストロ、ドミニカ=トルヒーヨ、南ベトナム=ゴ・ジン・ジエム、チリ=ルネ・シュナイダー)「朝日ジャーナル」1975・12・25、Vol.17、No.55、通巻880号</ref>。
 
*ヘンリー・プレザンツ(Henry M.Pleasants) - [[ベルン]]支局長。[[ボン]]([[西ドイツ]])支局長として[[ゲーレン機関]]の設立と発展に尽力する<ref>E.H. Cookridge『ゲーレン 世紀の大スパイ』向後英一訳、角川書店、1974年</ref>。
 
*デズモンド・フィッツジェラルド(J.Desmond FitzGerald) - 工作本部長(1965-67)、次官。前極東局長。
 
*ルシアン・トラスコット将軍(Lucian Truscott) - サイゴン支局長
 
*ジョン・マクマホン(John Newton "John" McMahon) - サイゴン支局長、後に工作本部長(1978-81)、中央情報副長官(DDCI、1982-86)
 
*トレーシー・バーンズ(Tracy F.Barnes)
 
*[[フランシス・ゲーリー・パワーズ]](Francis Gary Powers) - 1960年ソ連上空で撃墜された[[U-2 (航空機)|U-2]]型偵察機のパイロット。
 
*チャールズ・キャベル空軍大将(Gen. Charles Pearre Cabell,USAF) - 中央情報副長官(DDCI、1953-62)。キューバ侵攻作戦や[[U-2 (航空機)|U-2]]偵察機開発を推進。
 
*デーブ・マーフィー(David R."Dave" Murphy)- パリ支局長。アングルトンにソ連スパイの疑いをかけられ辞任した最上位のCIA高官。
 
*パット・カーター中将(Lt.Gen. Marshal Sylvester "Pat" Carter)- 中央情報副長官(DDCI、1962-65)
 
*カール・ダケット(Carl Duckett) - 科学技術本部長
 
*ビル・ネルソン(William E."Bill" Nelson)- 作戦本部長(1973-76)、
 
*マックス・ヒューゲル(Max C. Hugel)- 短期間総務本部長を務めた後、工作本部長。CIAなどでの情報活動経験が全くない部外者のため在任2ヶ月で辞任させられる。
 
*デビッド・フィリップス(David Atlee Phillips) - 工作本部西半球局長、CIA退職官協会会長。ケネディ暗殺事件との関係が疑われている<ref>[http://nsarchive.gwu.edu/NSAEBB/NSAEBB493/docs/intell_ebb_014.PDF Antn.tervlew W1t11 Fo~er DOCI John N. McMahon]</ref>。
 
*シドニー・ゴトリーブ博士(Dr.Sidney Gottlieb) - 毒物専門家、[[MKウルトラ計画]]や[[フィデル・カストロ|カストロ]]暗殺計画の技術的中心人物。
 
*フランク・ウィズナー(Frank Gardiner Wisner) - 次官、計画本部長。[[フランク・ジョージ・ウィズナー]](国防次官、国務次官などを歴任)は息子。
 
*ドナルド・グレッグ(Donald Gregg)- ソウル支局長、元東京支局勤務。[[ジョージ・H・W・ブッシュ]]大統領の腹心として、駐韓大使、国家安全保障会議情報部長やCIAの要職を歴任。
 
*バーノン・ウォーターズ中将(Lt.Gen. Vernon Anthony "Dick" Walters)- 中央情報副長官(1972-76)。[[リチャード・ニクソン]]大統領の古い知り合い。[[ウォーターゲート事件]]のもみ消しを頼まれるが、断る。退任後に国連大使、駐西ドイツ大使を歴任。
 
*ウィリアム・ブロー(William Vincent "Bill" Broe) - 1965年まで東京支局長を勤めた直後に西半球局長に就任し、[[サルバドール・アジェンデ]]打倒工作、[[ゲバラ]]捕獲作戦を指揮した重要人物である。その後1973年の引退まで監察総監<ref group="注">Inspector General。</ref>として勤務し、[[ウォーターゲート事件]]の局内調査を指揮する<ref>[http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/10/26/AR2010102605391.html William Broe, former high-level CIA official, dies at 97]Washington Post,October 26, 2010</ref>。
 
*フィリップ・エイジー(Philip Burnett Franklin Agee) - 1957-68年の中南米での活動後、[[キューバ]](共産主義国)に移住し、そこで死亡した。1975年に局員、協力者250名の実名・局内暗号名(cryptonym)を載せた回想録を出版する<ref>"Inside the Company: CIA Diary". Penguin. ISBN 0-14-004007-2。「CIA日記」1975年、青木栄一 訳</ref>。
 
*ロバート・クロウリー(Robert Trumbull Crowley) - 工作本部担当副長官補<ref group="注">Assistant Deputy Director for Operations</ref>までなった高官。肺ガンで死亡する前に、CIAの協力者氏名2619人の実名を記した「クロウリー・ファイル」を公開した<ref group="注">[http://cryptome.org/cia-2619.htm The Crowley Files]CRYPTOME 2001</ref>。
 
*ロバート・クッシュマン海兵隊大将(General Robert Everton Cushman, Jr.) - 中央情報副長官(1969-71、当時は中将)、海兵隊司令官(1972-75、大将)
 
*ジョージ・ドール(George Arntzen Doole, Jr.) - 1953年-71年(ベトナム戦争と重なる)にCIA所有の航空事業すべてをほぼ一人で統括する職員。
 
*ウィリアム・カンパイルズ(William Peter Kampiles) - CIAの下級事務員。1977年にKH-11偵察衛星のマニュアルを$3,000でソ連に売る。二重スパイになれると思って元の上司に報告したが、捕らえられ懲役19年の刑を受ける(1996年釈放)。
 
*エドワード・スノーデン(Edward Joseph Snowden) - CIA勤務(2002-06)、本部や[[ベルン]]支局で情報保全勤務と秘密工作にも携わる。その後NSAの契約職員になる。NSAホノルル・センター時代に入手した多数の資料を持って、[[内部告発者]]となり、[[ガーディアン]]などで資料を発表。2015年現在ロシア滞在。
 
*ジェイク・エスターライン(Jacob Donald "Jake" Esterline) - キューバ侵攻作戦の中枢である西半球局第4部(WH/4)長。その後マイアミ支局長、西半球局次長。
 
*シャーマン・ケント(Sherman Kent) - OSSの調査分析部門で活躍。1952-67年国家評価室(ONE:Office of National Estimates)の長として、アメリカの情報評価業務を率いる<ref>[https://www.cia.gov/library/publications/intelligence-history/oss-catalogue/OSS%20catalogue.pdf OSS Catalogue]2015</ref>
 
*ウィリアム・ランガー(William Leonard Langer) - OSSで情報評価に活躍。CIAで国家評価室を設立した後、ハーバード大学歴史学部長になる。弟のウォルター・ランガー(Walter Charles Langer)はOSSで[[ヒトラー]]の精神分析をし、自殺を予言したことで有名。
 
*ボビー・インマン海軍大将(Adm. Bobby Ray Inman, USN)- 中央情報副長官(DDCI、1981-82)。海軍情報部長(1974-76)、[[国防情報局]]長官(1976-77)、[[アメリカ国家安全保障局|国家安全保障局]]長官(1977-81)。退任後ダラス連邦準備銀行総裁(1987-90)。1993年クリントンにより国防長官に指名されるが辞退する。
 
*ロブ・シモンズ陸軍大佐(Robert Ruhl "Rob" Simmons) - CIA在職1969-79。元上院情報委員会事務局長。2001-2007連邦[[下院議員]]。[[ベトナム]]で[[ベトコン]]尋問センター勤務後、1975-1978年[[台北]]支局で台湾の核武装計画を阻止するのに重要な役割を果たす<ref>「ヴェール(上)」p263</ref>。
 
*ジョージ・キスヴァルター(George Kisevalter) - 戦後CIAのためのソ連人スパイとなった多くの重要人物のハンドラー(担当官)。特にポポフ少佐、オレグ・ペンコフスキー大佐、アナトリー・ゴリティン、ユーリ・ノーセンコ少佐。ゴリティンとノーセンコ両方を信用していたと言う。
 
*ローレンス・ヒューストン(Lawrence R. Houston) - CIA法律顧問
 
*[[ヴァレリー・プレイム]](Valerie Elise Wilson) - 大量破壊兵器捜索担当の秘密情報員(民間会社員を偽装)。夫(大使)の活動が気に入らない政府首脳により、身分を新聞に漏洩される。それらの顛末は[[プレイム事件]]と呼ばれた。(「[[フェア・ゲーム (2010年の映画)|フェア・ゲーム]]」として映画化もされた。)
 
*ウィリアム・バンディ(William Putnam "Bill" Bundy)- 後に国務次官補、国防次官補、[[プリンストン大学]]教授を務め、[[外交問題評議会]](CFR)会長に推薦されるが断る。[[マクジョージ・バンディ]](ケネディ、ジョンソン政権の国家安全保障担当大統領特別補佐官)の兄。1950年代にCIA勤務、エイモリ(Robert Amory Jr.)情報本部担当次官の特別補佐官を務める。[[アルジャー・ヒス]]に献金したため、[[ジョセフ・マッカーシー]]上院議員の追求を受けるが、ダレス長官などがかばう。また左翼的見解を攻撃され心に傷を負う。第二次世界大戦中はイギリスの通信情報機関[[政府暗号学校|政府暗号学校(GCCS)]]で在英勤務(所属はアメリカ陸軍)。
 
*[[ロバート・ウィリアム・コウマー]](Robert William "Blowtorch Bob" Komer)創立初期にCIA局員、後にNSC職員、国家安全保障担当大統領特別補佐官代行、カーター政権で国防次官。ベトナムで平定計画、CORDS、フェニックス作戦を指揮する。
 
 
 
== ポップ・カルチャーにおけるCIA ==
 
=== 小説 ===
 
※欧米の主な[[スパイ小説]]の一部に登場している。日本でも『[[ジェームズ・ボンド|007シリーズ]]』によって名が広まることとなった。
 
*[[トム・クランシー]]による『[[ジャック・ライアン]]シリーズ』、その他長編
 
*[[ロバート・ラドラム]]による『ジェイソン・ボーン』三部作、その他長編
 
*[[大沢在昌]]による『追跡者の血統』『秋に墓標を』『氷舞』、その他長編
 
*[[大藪春彦]]による『[[伊達邦彦]]シリーズ』、その他長編
 
*[[平井和正]]による『[[ウルフガイ]]シリーズ』および『[[アダルト・ウルフガイ]]シリーズ』、『[[死霊狩り]]』他
 
 
 
=== 映画 ===
 
* 『[[コードネームはファルコン]]』
 
* 『サンチャゴに雨が降る』
 
* 『[[ジェームズ・ボンド|007シリーズ]]』
 
:* 『[[007 ドクター・ノオ]]』
 
:* 『[[007 ロシアより愛をこめて]]』
 
:* 『[[007 ゴールドフィンガー]]』
 
* 『[[Killers]]』
 
* 『[[アルゴ (映画)|アルゴ]]』
 
* 『[[今そこにある危機]]』
 
* 『[[イントゥ・ザ・サン (映画)|イントゥ・ザ・サン]]』
 
* 『エージェント・コーディ』
 
* 『[[エル・マリアッチ]]』
 
* 『[[グッド・シェパード]]』
 
* 『[[グリーン・ゾーン]]』
 
* 『[[刑事ニコ/法の死角]]』
 
* 『五月の七日間』
 
* 『[[コンドル (映画)|コンドル]]』
 
* 『[[ザ・シューター/極大射程]]』
 
* 『[[シリアナ]]』
 
* 『[[スパイ・ゲーム]]』
 
* 『[[ゼロ・ダーク・サーティ]]』
 
* 『[[ソルト (映画)|ソルト]]』
 
* 『[[チャーリー・ウィルソンズ・ウォー]]』
 
* 『[[沈黙の陰謀]]』
 
* 『[[デスペラード (映画)|デスペラード]]』
 
* 『[[デンジャラス・ラン]]』
 
* 『[[トータル・フィアーズ]]』
 
* 『[[バーン・アフター・リーディング]]』
 
* 『[[ハドソン・ホーク]]』
 
* 『[[ボーンシリーズ]]』
 
:* 『[[ボーン・アイデンティティー]]』
 
:* 『[[ボーン・スプレマシー]]』
 
:* 『[[ボーン・アルティメイタム]]』
 
* 『[[暴走特急]]』
 
* 『[[ミッション:インポッシブル]]』
 
* 『[[リクルート (映画)|リクルート]]』
 
* 『[[レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード]]』
 
* 『[[レッド・オクトーバーを追え!]]』
 
* 『[[ワールド・ウォーZ]]』
 
* 『[[コードネーム U.N.C.L.E.]]』
 
 
 
=== テレビドラマ ===
 
* 『[[スパイ大作戦]]』
 
* 『[[24 -TWENTY FOUR-]]』
 
* 『[[CIA:ザ・エージェンシー]]』
 
* 『[[HOMELAND (テレビドラマ)|HOMELAND]]』
 
* 『[[エイリアス (テレビドラマ)|エイリアス]]』
 
* 『[[コバート・アフェア]]』
 
* 『チャック』
 
* 『[[超音速攻撃ヘリ エアーウルフ]]』
 
* 『[[バーン・ノーティス 元スパイの逆襲]]』
 
 
 
=== 漫画 ===
 
* 『[[8マン]]』
 
* 『[[ゴルゴ13]]』
 
* 『[[パタリロ!]]』
 
* 『[[名探偵コナン]]』
 
* 『[[ロケットマン (加藤元浩)|ロケットマン]]』
 
 
 
=== アニメ ===
 
* 『[[攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX]]』
 
:* 『[[攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG]]』
 
* 『[[名探偵コナン (アニメ)|名探偵コナン]]』
 
* 『[[ルパン三世 アルカトラズコネクション]]』
 
 
 
== 関連人物ほか ==
 
*関係人物
 
:*[[岸信介]] - ティム・ワイナーの著書でスパイと名指しされた。
 
:*[[正力松太郎]] - ティム・ワイナーの著書でスパイと名指しされた。
 
:*[[船橋洋一]]
 
:*[[ジェラルド・カーティス]]
 
:*[[ジム・トンプソン (実業家)]]
 
:*[[クレア・リー・シェンノート]]
 
:*[[ウサーマ・ビン=ラーディン]]
 
 
 
*関係企業
 
:*[[ユナイテッド・フルーツ]]
 
:*[[民航空運公司]]
 
:*[[エア・アメリカ]]
 
:*[[国際商業信用銀行]]
 
:*[[ブラックウォーターUSA]]
 
 
 
* 関係機関・協力機関
 
:*[[アメリカ対日協議会]]
 
:*[[文化自由会議]]
 
:*[[全米民主主義基金]]
 
:*[[アメリカ合衆国国際開発庁]]
 
:*[[タビストック人間関係研究所]]
 
 
 
* 類似機関
 
:*[[秘密情報部|イギリス情報局秘密情報部]]
 
:*[[イスラエル諜報特務庁]]
 
:*[[ソ連国家保安委員会]]
 
:*[[ロシア連邦保安庁]]
 
:*[[大韓民国中央情報部]] (KCIA)
 
 
 
== 関連項目 ==
 
*[[アメリカ国防情報局]](DIA)
 
*[[モサド]]
 
*[[MI6]]
 
*[[連邦捜査局]](FBI)
 
*[[リチャード・ニクソン]] - チリ・クーデターの際の大統領
 
*[[インテリジェンス・コミュニティー]]
 
*[[国家情報会議]]
 
*[[死の部隊]]
 
*[[ザ・ワールド・ファクトブック]] (CIA World Factbook)
 
*[[アメリカ同時多発テロ事件陰謀説]]
 
*[[エシュロン]]
 
*[[:en:William F. Buckley, Jr.]]の創刊した雑誌[[:en:National Review]]
 
 
 
== 脚注 ==
 
=== 注釈 ===
 
{{Reflist|group="注"}}
 
=== 出典 ===
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
*ウィリアム・ブルム『アメリカの国家犯罪全書』(作品社)
 
*有馬哲夫『原発・正力・CIA : 機密文書で読む昭和裏面史』(新潮社、[[2008年]]2月)ISBN 978-4-10-610249-3
 
*[[有馬哲夫]]『日本テレビとCIA : 発掘された「正力ファイル」』([[新潮社]]、[[2006年]]10月)ISBN 978-4-10-302231-2
 
*有馬哲夫:著・文・その他『「スイス諜報網」の日米終戦工作 : ポツダム宣言はなぜ受けいれられたか』([[新潮選書]]、2015年6月25日)ISBN 978-4-10-603772-6
 
*春名幹男『秘密のファイル : CIAの対日工作』上下巻(共同通信社、2000年)ISBN 978-4-7641-0453-2 ISBN 978-4-7641-0454-9
 
*H.キース・メルトン、ロバート・ウォレス:著。北川玲:訳『CIA極秘マニュアル : 日本人だけが知らないスパイの技術』([[創元社]]、2013年)ISBN 978-4-422-30061-0 原タイトル [[:en:H. Keith Melton]],Robert Wallace『The Official CIA Manual of Trickery and Deception』ISBN 978-0-06-172589-0
 
*[[吉田則昭]]『緒方竹虎とCIA : アメリカ公文書が語る保守政治家の実像 平凡社新書 ; 639』([[平凡社]]、2012年5月)ISBN 978-4-582-85639-2
 
*ジョビー・ウォリック:著。黒原敏行:訳『三重スパイ : CIAを震撼させたアルカイダの「モグラ」』([[太田出版]]、[[2012年]]12月)ISBN 978-4-7783-1346-3 原タイトル [[:en:Joby Warrick]]『THE TRIPLE AGENT : The al-Qaeda Mole who Infiltrated the CIA』ISBN 978-0-385-53418-5
 
*ティム・ワイナー:著。[[藤田博司 (ジャーナリスト)|藤田博司]]、[[山田侑平]]、佐藤信行:訳『CIA秘録 : その誕生から今日まで』上下巻([[文藝春秋]]、[[2008年]]11月)ISBN 978-4-16-370800-3 ISBN 978-4-16-370810-2 原タイトル [[:en:Tim Weiner]]『Legacy of ashes : The History of the CIA』ISBN 978-1-84614-046-4 ISBN 978-0-385-51445-3
 
*[[田岡俊次]]『2時間でわかる図解 日本を囲む軍事力の構図 : 北朝鮮、中国、その脅威の実態。アメリカの軍事覇権の将来は? (2時間でわかる図解シリーズ)』([[中経出版]]、[[2003年]][[9月18日]])ISBN 978-4-8061-1872-5
 
*[[:en:Robert Crowley (CIA)|Robert Trumbull Crowley]]『The Crowley Files』
 
*ハワード・ションバーガー:著。袖井林二郎:訳『ジャパニーズ・コネクション : 海運王K.スガハラ外伝』(文芸春秋、[[1995年]]12月)ISBN 978-4-16-350920-4 原タイトル Howard B Schonberger『Nisei entrepreneur : a political biography of Kay Sugahara』
 
*ウィリアム・E.コルビー:著。[[大前正臣]]、[[山岡清二]]:訳『栄光の男たち : コルビー元CIA長官回顧録』(政治広報センター、[[1980年]]){{全国書誌番号|84055556}} 原タイトル [[:en:William Colby|William Egan Colby]]『Honorable men : My life in the CIA』ISBN 978-0-09-134820-5 ISBN 978-0-671-22875-0
 
*[[角間隆]]『ドキュメント日商岩井 : 巨大エスタブリッシュメントへの生贄』([[徳間書店]]、[[1979年]]6月){{全国書誌番号|79020689}}
 
*[[日本共産党]]:著。[[日本共産党中央委員会]]出版局:編『韓国の謀略機関 : 国際勝共連合=統一協会』(日本共産党中央委員会出版局、[[1978年]]6月){{全国書誌番号|78022043}}
 
*山岡清二『霧の中のCIA : 秘密情報機関の現代的意義と功罪』(政治広報センター、1977年4月){{全国書誌番号|77018801}}
 
*[[松浦総三]]『現代ジャーナリズム事件誌 : 最近『文春』誌学・『週刊新潮』論他』 (白川書院、[[1977年]]2月){{全国書誌番号|77009837}}
 
*[[川端治]]『自民党 : その表と裏』([[新日本出版社]]、[[1963年]]{{全国書誌番号|63009382}}
 
*[[海野弘]]『スパイの世界史』(文藝春秋、2003年)
 
*海野弘『陰謀の世界史』(文藝春秋)
 
*[[ブライアン・フリーマントル]]『CIA』(新潮選書、1984年)
 
  
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[[国家安全保障会議]]を通じて大統領に直属するアメリカの国家情報機関。略称 CIA。 1947年国家安全保障法に基づいて創設された。それまで国務,陸海軍各省が個々に行なってきた海外の情報収集・諜報活動を統合し,大統領の直属機関として,対外政策の決定に必要な秘密情報の提供を任務とする。しかし実際には「政治工作」が世界的に知られ,旧ソ連の国家保安委員会 KGBとともに世界を二分して活躍した。イランにおけるモサッデグ政権の転覆工作 (1953) ,キューバ侵攻の失敗 (1961) ,南ベトナムのゴ・ジン・ジェム政権擁立 (1955) および転覆 (1963) などが有名。仕事の性格上「見えざる政府」 the Invisible Governmentと呼ばれ,人員,予算規模は非公開。
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== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
{{Commons|Central Intelligence Agency}}
 
 
*[http://www.cia.gov CIAサイト]{{en icon}}
 
*[http://www.cia.gov CIAサイト]{{en icon}}
 
*[https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/ The World Factbook]{{en icon}}
 
*[https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/ The World Factbook]{{en icon}}
*{{Twitter|CIA|Central Intelligence Agency}}
 
*{{Facebook|Central.Intelligence.Agency|Central Intelligence Agency}}
 
*[http://www.archives.gov/iwg/declassified-records/rg-263-cia-records/ Records of the Central Intelligence Agency (RG 263]
 
*[http://cryptome.org/cia-2619.htm 2,619 CIA Sources: The Crowley Files]
 
  
 
{{アメリカ合衆国}}
 
{{アメリカ合衆国}}
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2018/9/6/ (木) 00:05時点における最新版


中央情報局(ちゅうおうじょうほうきょく、英:Central Intelligence Agency、略称:CIA

国家安全保障会議を通じて大統領に直属するアメリカの国家情報機関。略称 CIA。 1947年国家安全保障法に基づいて創設された。それまで国務,陸海軍各省が個々に行なってきた海外の情報収集・諜報活動を統合し,大統領の直属機関として,対外政策の決定に必要な秘密情報の提供を任務とする。しかし実際には「政治工作」が世界的に知られ,旧ソ連の国家保安委員会 KGBとともに世界を二分して活躍した。イランにおけるモサッデグ政権の転覆工作 (1953) ,キューバ侵攻の失敗 (1961) ,南ベトナムのゴ・ジン・ジェム政権擁立 (1955) および転覆 (1963) などが有名。仕事の性格上「見えざる政府」 the Invisible Governmentと呼ばれ,人員,予算規模は非公開。

外部リンク


座標: 西経77度8分42.57秒北緯38.952083度 西経77.1451583度38.952083; -77.1451583 (中央情報局本部)



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