「下総台地」の版間の差分

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{{山系
 
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|名称=下総台地
 
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|画像=[[File:Shimousa Plateau 01.jpg|280px]]
 
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|画像キャプション = [[刑部岬]]より望む下総台地（千葉県旭市）
 
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|所在地=[[埼玉県]]東部・[[千葉県]]北部
 
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'''下総台地'''（しもうさだいち）は、[[埼玉県]]東部から[[千葉県]]北部一帯にかかる[[台地]]。旧[[下総国]]の台地であり'''北総台地'''とも呼ばれるが、場合により旧[[上総国]]の台地の部分を含むこともある<ref>例えば、房総丘陵の地質が特徴的であり、テーマが房総丘陵の場合地質的にそれに含まれないということで、旧上総国の台地を含めて一括りにし下総台地と呼ばれることがある。しかし旧上総国の台地の部分をテーマにする場合、共通の要素があまり無いので一括りにした呼び方ではなく、市原台地、袖ヶ浦台地、木更津台地のように個々の呼び方をする（参考：[http://staff.aist.go.jp/k.marumo/siryou/ane/setsumei.html 産総研-丸茂研究室-土壌・地質汚染評価基本図～5万分の1姉崎]）。</ref><ref>なお東側の大網白里市から山武市にかけての台地の地層は上総層群の金剛地層であり、地質的に下総台地ではなく房総丘陵に含まれる。</ref>。
 
  
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== 概要 ==
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'''下総台地'''（しもうさだいち）
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埼玉県東部の[[幸手市]]、[[杉戸町]]及び[[春日部市]]等の[[江戸川]]沿いの地域から千葉県北西部の[[野田市]]や[[船橋市]]にかけての台地と、千葉県北東部の[[成田市]]や[[香取市]]を中心とする台地とに大別され、香取市や[[東庄町]]などの[[利根川]]沿いでは50[[メートル]]を越える所もあるが、[[標高]]は概ね20～40メートルであり、なだらかな起伏が続く台地である<ref>旧上総国の台地を含む広義の下総台地には[[君津市]]の[[小糸川]]北岸など100メートルを超えるところもあり、下総層群の上に関東ローム層が堆積した侵食を受け難い地質であるのに対し、房総丘陵の笠森層が透水性が悪いため下刻が進み、[[丘陵]]より台地の方が標高が高いといういわゆる「地形の逆転」が生じている（『日本の地形 4 関東・伊豆小笠原』東京大学出版会、2000年、ISBN 4-13-064714-8、152頁）。</ref>。[[第四紀]]の[[下総層群]]の上に[[関東ローム層]]が堆積したなだらかで安定した[[地層]]であり、南側の[[上総層群]]が露出している[[房総丘陵]]とは[[地質]]的に異なっている。旧上総国である[[市原市]]や[[木更津市]]などの台地の部分も含めて下総台地と呼ばれることもあり、また両総台地と呼ばれることもあるが一般的ではなく、利根川を挟んで北側にある[[常陸台地]]と併せて[[常総台地]]と呼ぶことの方が多い。
 
  
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== 開発 ==
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千葉県の北半を占める洪積台地。面積 2345km<sup>2</sup>。台地の最高点は[[房総半島]]中部の土気 (千葉市南東部) 付近で標高 96m。北西端の野田平では 15mで，南東から北西に向かってゆるく傾斜。砂を主とする[[海成層]]で表面は[[関東ローム層]]に覆われ，乾燥性が強い。台地面の大部分は原野，平地林で，樹枝状の浸食谷が入り込み，水田に利用されてきた。中世末から近世にかけて崖端の開発が進み，新田村が成立。平坦な台地面は，小金五牧，佐倉七牧の野馬放牧地として利用され，明治以後は習志野，下志津演習地など一部を軍用地に利用。第2次世界大戦後は麦類，サツマイモ，ラッカセイなどを産し，全国有数の畑作卓越地として知られたが，近年は施設野菜の栽培，酪農が盛ん。巨大な住宅団地や内陸工業地，さらに新東京国際空港
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縁辺部は[[侵食]]により樹枝状の無数の谷が切れ込んでおり[[谷戸|谷津田]]が拓かれた。しかし、台地の奥の部分は生活用水の入手が困難なことから[[集落]]はあまり形成されずに[[原野]]が広がっており、[[江戸時代]]には「[[小金牧]]」や「[[佐倉牧]]」などといわれる[[徳川幕府]]の[[ウマ|馬]]の[[放牧]]地が広がっていた。[[明治|明治時代]]に入るとこうした原野は[[陸軍]]（[[習志野|習志野原]]）の[[施設]]や[[宮内庁下総御料牧場|御料牧場]]（[[三里塚]]）として[[開発]]され、また[[版籍奉還]]によって[[失業]]状態に陥った[[士族]]らに大規模な[[開墾]]を行わせるために、この台地の各地に入植させた。13の[[入植地]]にはそれぞれ開墾の順序により新しい[[地名]]が付けられた。（[[東京]][[新田]]と総称される。以下、その入植地名と現在の所在[[市町村]]を記す。）
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([[成田国際空港]] ) が建設されて変貌が著しい。
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# [[初富]]（はつとみ、[[鎌ケ谷市]]）
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# [[二和]]（ふたわ、[[船橋市]]）
 
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# [[三咲]]（みさき、船橋市）
 
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# [[豊四季駅#駅名の由来|豊四季]]（とよしき、[[柏市]]）
 
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# [[五香]]（ごこう、[[松戸市]]）
 
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# [[六実]]（むつみ、松戸市）
 
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# [[七栄]]（ななえ、[[富里市]]）
 
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# [[八街市|八街]]（やちまた、[[八街市]]）
 
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# [[九美上]]（くみあげ、[[香取市]]）
 
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# [[十倉]]（とくら、富里市）
 
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# [[十余一]]（とよいち、[[白井市]]）
 
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# [[十余二]]（とよふた、柏市）
 
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# [[十余三]]（とよみ、[[成田市]]・[[多古町]]）
 
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=== 現在の下総台地 ===
 
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[[ File:Sand storm tomisato.JPG|thumb|春一番が吹いた日の下総台地。画面中央の空が赤茶色に染まっている（写真は富里市）]]
 
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昨今では、なだらかで安定した地層であることが利点となり、特に[[都心]]に近い埼玉県東部の[[北葛飾郡|北葛飾]]地域や千葉県の野田市から船橋市にかけての[[東葛地域|東葛飾地域]]では[[都市化]]が進行している。
 
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千葉県の[[印旛地域]]などでも[[千葉ニュータウン]]や[[成田ニュータウン]]のように多くの[[団地]]や[[成田国際空港]]などが建設されているが、それ以外の地域では[[果樹園]]や[[畑]]が広がっている。果樹園や畑では[[ナシ]]・[[ブドウ]]・[[キウイフルーツ]]・[[クリ]]・[[スイカ]]・[[落花生]]・[[サトイモ]]・[[サツマイモ]]などが栽培されており、白井の梨や富里のスイカ・八街の落花生などは特に有名である。その他、印旛地域では強風が吹くと乾燥した畑の[[関東ローム層|赤土]]が砂ぼこりとして舞い上がり、下総の[[砂嵐]]は強い南西風が吹く春先の[[風物詩]]となっている。砂嵐を防ぐために造成された[[山武杉]]の[[防風林]]と落花ぼっち（落花生を乾燥させるため畑の中に積み上げたもの）は八街市周辺における特徴的な農村風景として[[文化庁]]の「農林水産業に関連する文化的景観」にあげられている。
 
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== 脚注 ==
 
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== 関連項目 ==
 
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* [[利根川東遷事業]]
 
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* [[北総]]
 
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* [[成田用水]]
 
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{{デフォルトソート:しもうさたいち}}
 
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[[Category:日本の台地]]
 
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[[Category:埼玉県の地形]]
 
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[[Category:千葉県の地形]]
 
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下総台地（しもうさだいち）

千葉県の北半を占める洪積台地。面積 2345km2。台地の最高点は房総半島中部の土気 (千葉市南東部) 付近で標高 96m。北西端の野田平では 15mで，南東から北西に向かってゆるく傾斜。砂を主とする海成層で表面は関東ローム層に覆われ，乾燥性が強い。台地面の大部分は原野，平地林で，樹枝状の浸食谷が入り込み，水田に利用されてきた。中世末から近世にかけて崖端の開発が進み，新田村が成立。平坦な台地面は，小金五牧，佐倉七牧の野馬放牧地として利用され，明治以後は習志野，下志津演習地など一部を軍用地に利用。第2次世界大戦後は麦類，サツマイモ，ラッカセイなどを産し，全国有数の畑作卓越地として知られたが，近年は施設野菜の栽培，酪農が盛ん。巨大な住宅団地や内陸工業地，さらに新東京国際空港 (成田国際空港 ) が建設されて変貌が著しい。


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