三菱地所

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「三菱地所を、見に行こう。」の赤いバス

三菱地所株式会社(みつびしじしょ、英:Mitsubishi Estate Company,Limited)は、日本の大手不動産会社。総合デベロッパーとして、三井不動産と共に業界の双璧を成している。丸ビル新丸ビル等のオフィスビルプロパティマネジメントを担う三菱地所プロパティマネジメントや、住宅事業を担う三菱地所レジデンス設計事業を担う三菱地所設計等をグループ内に有する。TOPIX Core30の構成銘柄の1つ。

企業活動

主幹事業

三菱グループの中核企業の一つであり、三菱金曜会と三菱広報委員会に加盟している[1][2]。旧三菱財閥が開発した東京駅周辺の「大丸有地区」(大手町丸の内有楽町)に30棟以上のビルを保有しており、三菱東京UFJ銀行三菱商事三菱電機など三菱グループ主要各社の本社も多く集積していることから、丸の内一帯は「三菱村」と例えられることもある。また、横浜・みなとみらい地区の開発にも大きく関わっており、1993年には同地区のシンボルとも言える横浜ランドマークタワー(ビルとしては当時日本一の高さ)を開業させている。

今は前述の大丸有地区において、1998年から2017年までの20年間で総額9,500億円を投資して高層ビルの建て替えをする都市再生事業を展開している。これは既存のビルを、業務・商業・文化機能が付加された超高層ビルに建て替える事で、街全体の魅力を向上させて新規ビルと既存ビルの入居率・賃料を向上させる戦略に基づいている。既にその「第1ステージ」(1998年 - 2007年)として、丸の内ビルディング(丸ビル)、日本工業倶楽部会館・三菱UFJ信託銀行本店ビル、丸の内オアゾ東京ビルディング新丸の内ビルディング(新丸ビル)、ザ・ペニンシュラ東京の6棟を新たにオープンさせた。

2008年から2017年までの「第2ステージ」では7-8棟を建て替える予定である。既に2009年に「第2ステージ・第1弾」として丸の内パークビルディング三菱一号館[注 1](古河ビル・丸ノ内八重洲ビル[注 2]・三菱商事ビル3棟の一体建替計画)が、2012年1月に第2弾として丸の内永楽ビルディング(丸の内1-4計画、東銀ビル等3棟建て替え計画)が、2012年10月には第3弾として大手町フィナンシャルシティ ノースタワー・サウスタワー(大手町一丁目第2地区計画)を竣工させた[3]。また「第2ステージ・第4弾」として、りそな・マルハビルと三菱東京UFJ銀行大手町ビルの建て替え計画(大手町1-1計画)が2016年度に竣工予定であり、第5弾としては富士ビル・東京會舘ビル・東京商工会議所ビル3棟の一体建て替え計画が2017年度中に[4]、第6弾としては大手町連鎖型都市再生プロジェクト第3次事業が2016年度中に竣工予定である[5]。また、大丸有地区を始め三菱地所所有のビルの運営は、グループ会社である三菱地所プロパティマネジメントが担っている。

住宅事業ではグループ会社の三菱地所レジデンスが『ザ・パークハウス』(The Parkhouse)のブランド名で全国に展開する分譲マンション事業を主体とし、都心部の高級マンションの他、仙台市泉パークタウンに代表される郊外でのニュータウン開発にも多くの実績を持つ。三菱地所レジデンスは2010年、2011年分譲マンション供給戸数ランキングで全国1位(5,424戸、5,331戸)である。全国的に幅広く事業を展開し、供給戸数も多いことから三菱地所レジデンスの『ザ・パークハウス』のブランドは認知度も高い。ブランドコンセプトは「一生ものに、住む。」居住者をサポートする会員組織「三菱地所のレジデンスクラブ」の会員数は業界最大の60万世帯以上。マンションの管理はグループ会社である三菱地所コミュニティが担っている。近年では不動産流動化スキームを用いた都心部の賃貸マンション事業(ブランド名「ザ・パークハビオ」)、分譲一戸建事業(ブランド名「ザ・パークハウス ステージ」)、資産形成用マンション事業(ブランド名「ザ・パークワンズ」) 、リノベーションマンション事業(ブランド名「ザ・パークリモア」)等も積極的に展開する。海外でも多くの実績 [6] があり中国タイシンガポールオーストラリアを拠点に大規模な複合開発を行う。

また、2000年代からは商業施設の開発・運営にも注力しており、丸の内エリアの商業化や、アウトレットモール(グループ会社の三菱地所・サイモンが「プレミアム・アウトレット」のブランド名で展開)の開発も積極的に進めているほか、2012年には商業施設の新たな基幹ブランド名称「MARK IS(マークイズ)」を策定し[7]、その第一弾として2013年4月にMARK IS 静岡静岡市葵区)が、続けて同年6月にはMARK IS みなとみらい神奈川県横浜市)が開業した。さらに、「大阪最後の一等地」と称される大阪駅北地区(通称「北ヤード」・「うめきた」)の先行開発区域(グランフロント大阪)を代表事業者として落札し、2013年4月に街開きを迎えた。その他にも、高級ホテルチェーンであるロイヤルパークホテルズなどの運営を手掛けている。

CSR

三菱地所は主にまちづくりや環境への配慮に重点をおきCSR活動を展開。具体的な取り組みとしては丸の内エリア周辺でのコミュニティ形成のための取り組みや小中学校での環境教育、東日本大震災復興支援、都市と農山村をつなぐプロジェクト『空と土プロジェクト』[8]などがある。『空と土プロジェクト』は2008年4月に策定した「三菱地所グループ社会貢献活動基本方針」に基づき、「村・人・時代づくり」を行う目的で設立されたNPO法人えがおつなげてが開催した限界集落ツアーへの参加がきっかけで同NPO法人との協働が始まって2016年現在まで実施されている山梨県北杜市須玉町の増富地域でのプロジェクトで、今に至るまで様々な体験ツアーの実施や農作物や間伐材等の地域資源と三菱地所グループの事業とが連携しておこなう資源活用(『やまなし県産材』の開発)などが行われている。例として、地域資源を活かした「森林・山梨県産材を活用した住宅建材」や「純米酒丸の内」などの商品開発などがある。

沿革

ファイル:Marubiru.jpg
丸の内ビルディング(丸ビル)

主なビル・商業施設

以下には自社グループ保有物件のほか、共同事業物件、他保有者からの三菱地所プロパティマネジメント受託物件を含む。マンションについては三菱地所レジデンスを参照。

ファイル:Shin Marunouchi Building.JPG
新丸の内ビルディング
ファイル:Marunouchi Park Building 2012.JPG
丸の内パークビルディングと三菱一号館美術館
ファイル:Shinjuku front tower 2012.JPG
新宿フロントスクエア
ファイル:ShinjukuEastside03.JPG
新宿イーストサイドスクエア
ファイル:Sunshine 60.JPG
サンシャインシティ(サンシャイン60)

東京都

千代田区

港区

中央区

新宿区

渋谷区

豊島区

中野区

足立区

江東区

品川区

  • 大崎フロントタワー

大田区

  • ザ ロイヤルパークホテル 東京羽田

多摩地区

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横浜ランドマークタワー
ファイル:Yokohama-SkyBLDG.JPG
横浜スカイビル

首都圏(東京都以外)

神奈川県

埼玉県

  • 花園プレミアム・アウトレット(2018年竣工予定)
  • ジェネシティ
  • 志木ガーデンヒルズ

千葉県

茨城県

栃木県

ファイル:Gotemba premium outlets1.jpg
御殿場プレミアム・アウトレット

中部地方

愛知県

静岡県

岐阜県

石川県

  • 金沢パークビル
  • 金沢西インターグリーンシティ
ファイル:Dai-Nagoya Building - 01.JPG
大名古屋ビルヂング(初代)
ファイル:Dai-Nagoya Building (2015-10-08 s2).JPG
大名古屋ビルヂング(2代)
ファイル:Grand Front Osaka South Building.JPG
グランフロント大阪(南館タワーA)
ファイル:Osaka-Amenity-Park-01.jpg
大阪アメニティパーク
ファイル:Kobe-Sanda Premium Outlets002.jpg
神戸三田プレミアム・アウトレット

近畿地方

大阪府

京都府

  • 四条烏丸センタービル
  • ザ ロイヤルパークホテル 京都三条
  • シタディーン京都 烏丸五条

兵庫県

その他

北海道

  • 北海道ビル
  • 新北海道ビル
  • 札幌北ビル
  • マルヤマクラス
  • 森林公園パークタウン
  • おたる望洋パークタウン
  • 緑苑台ニュータウン
ファイル:Sendai-Izumi-PO1 cropped.jpg
仙台泉プレミアム・アウトレット
ファイル:Izumi-parktown-tapio.jpg
泉パークタウン タピオ

宮城県

岡山県

広島県

福岡県

佐賀県

日本国外

アメリカ合衆国

イギリス

中華人民共和国

  • 瀋陽パークアウトレット
  • (仮称)蘇州市蘇州工業園区複合開発事業(2014年竣工予定)
  • (仮称)上海嘉南大規模住宅開発事業(2013年竣工予定)
  • (仮称)四川省成都市大規模住宅開発事業(2012年末着工予定)

ベトナム

  • (仮称)ハノイ市・ホーチミン市大規模マンション開発事業

シンガポール

  • (仮称)ビシャン セントラル超高層マンション開発事業(2014年竣工予定)

コンプライアンス

大阪アメニティパーク (OAP) の分譲マンション販売に際して、土壌汚染の事実を顧客に告げずに販売していた問題が発覚。2005年宅地建物取引業法違反(重要事実の不告知)の容疑で、共同事業者の三菱マテリアル大林組などと共に書類送検され、当時の代表取締役社長であった髙木茂が引責辞任した。

再発防止に鑑み、社外有識者から客観的な視点に基づく再発防止に向けたコンプライアンス体制のチェックと強化、改善の提言を行い、あわせて企業体質の改善に関する提言を行うことを目的とするコンプライアンス委員会が設置された。

表記

1990年代中頃まで、三菱地所が設計・監理に関わったビルの多くは、日本語の正式名称を「○○ビルヂング」と表記していた。この表記は、英語の"Building"は"d"を含む発音であるため、日本語に直す際にザ行の「ジ」(日本式ローマ字でzi)ではなく、ダ行の「」(日本式ローマ字でdi)を当てたために生まれたとされている[注 4]。2002年に完成した丸の内ビルディング以降、「ディ」が採用されるようになっている[13]

歴代社長

歴代の三菱地所社長
代数 氏名 在任期間 出身校
初代 渡辺武次郎 1952 - 1969 東京高等商業学校(現一橋大学
第2代 中田乙一 1969 - 1980 小樽高等商業学校(現小樽商科大学
第3代 伊藤達二 1980 - 1987 東京商科大学(現一橋大学)
第4代 髙木丈太郎 1987 - 1994 中央大学経済学部
第5代 福澤武 1994 - 2001 慶應義塾大学法学部
第6代 髙木茂 2001 - 2005 慶應義塾大学経済学部
第7代 木村惠司 2005 - 2011 東京大学経済学部
第8代 杉山博孝 2011 - 2017 一橋大学経済学部
第9代 吉田淳一 2017 - 東京大学法学部

2016年4月、当時名誉顧問の福澤武氏が日本経済新聞の「私の履歴書」の連載を開始。[14]

関連会社

ビル事業

ビル賃貸事業

ビル運営・管理事業

駐車場事業

  • グランドパーキングセンター
  • 東京ガレーヂ

地域冷暖房事業

その他の事業

住宅事業

不動産販売事業

住宅管理事業

余暇事業

その他の事業

都市開発事業

  • アスコットジャパン

海外事業

  • 三菱地所ニューヨーク
  • メックユーケー
  • 三菱地所アジア
  • 三菱地所(上海)投資諮詢有限公司

投資マネジメント事業

  • 三菱地所投資顧問
  • ジャパンリアルエステイトアセットマネジメント

設計監理事業

ホテル事業

不動産サービス事業

その他の事業

  • メック情報開発
  • メックヒューマンリソース
  • 京葉土地開発

脚注

注釈

  1. 本来あった建物は重要文化財指定が検討される中、同社が突然に解体した(参照:三菱旧一号館解体作業の即時中止と保存に関する要望書)。
  2. 1928年(昭和3年)竣工であり、日本建築家協会が保存要望書(「丸の内八重洲ビル」の保存活用に関する要望書)を同社に提出していた。
  3. 陽和・開東両社は、財閥解体によって解散した三菱本社の不動産を引き継いだ会社である。
  4. 2016年現在では、「ヂ」は訓令式ローマ字では「zi」と表記され、ヘボン式ローマ字では「ji」と表記されるが、1937年(昭和12年)に訓令式ローマ字が出来る以前に使われていた、田中館愛橘1885年(明治18年)に考案した「日本式ローマ字」では、「ヂ」を「di」と表記していた。

出典

  1. 三菱金曜会会員会社紹介
  2. 三菱広報委員会 - 会員会社紹介
  3. 「大手町フィナンシャルシティ」が竣工、国際的な金融ビジネスの拠点に、財経新聞 2012年10月2日
  4. 三菱地所プレスリリース 2012年11月15日
  5. 大手町連鎖型都市再生プロジェクト第3次事業始動、三菱地所 2013年3月15日
  6. https://www.mec-r.com/company/business/global.html
  7. 三菱地所グループ商業施設の基幹ブランド(施設名称)を決定 『MARK IS(マークイズ)』 ~2013年 静岡、横浜・みなとみらいにオープン~ 三菱地所プレスリリース 2012年12月10日
  8. 都市と農山村をつなぐ「空と土プロジェクト」
  9. 「パークハウス」と「ザ・パークハウス」<前篇>
  10. “三菱地所、「丸の内」死守 東京駅前に高さ日本一ビル発表”. 日本経済新聞電子版. (2015年8月31日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ31HUH_R30C15A8TI1000/?dg=1 . 2015閲覧. 
  11. 11.0 11.1 11.2 テナント移転も一目でわかる!ビル年鑑仙台編 (PDF) (週刊ビル経営 2005年8月22日)
  12. テナント移転も一目でわかる!ビル年鑑仙台編パート2 (PDF) (週刊ビル経営 2006年2月27日)
  13. 大名古屋ビルヂング:「ヂ」の文字、半世紀…30日に閉館”. 毎日jp (2012年9月29日). . 2012閲覧.
  14. 福澤武(7)葉山の別荘:日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGKKZO99342980W6A400C1BC8000/

関連項目

外部リンク

  • テンプレート:三菱グループ

テンプレート:Commercial establishment of Mitsubishi Estate Group