「フモール」の版間の差分

提供: miniwiki
移動先:案内検索
(1版 をインポートしました)
 
1行目: 1行目:
{{複数の問題
 
|出典の明記=2012年11月30日 (金) 06:09 (UTC)
 
|Wikify=2012年11月30日 (金) 06:09 (UTC)
 
|Cleanup=2012年11月30日 (金) 06:09 (UTC)
 
}}
 
'''フモール'''とは、[[18世紀]]から[[19世紀]]にかけておこったドイツ・[[ロマン派]]の芸術理論の基本概念の一つである。フモールは[[ドイツ語]]で「ユーモア」を意味する。
 
  
フモールは元々「液体」を意味する[[ラテン語]]「humor」に由来する。古代から中世において乾と湿との相関が人間の[[体調]]および[[気質]]を規定する生理学的な考え方にあい、「[[四体液説|体液]]」と意味したと言われる。16世紀以降から、英語の「[[ユーモア]]」として使われ、「気質」という意味にも用いられるようになった。また、フモールは[[デッソワー]]の円環的範疇論の滑稽の中で美において最も重要視されている。ここでのフモールは[[崇高]]の[[滑稽]]的否定であり、本来的な「崇高」の価値が開示されている。美の概念そのものの根本契機としてフモールを最重視し、「フモールは常に[[形而上学]]を行う」と述べられている。
+
'''フモール'''
  
フモールは、同時代の哲学者[[ゾルガー]](1780―1819)などによって、原理的に論じられている。フモールに並ぶ基本的な芸術的意識態度として取り上げられている[[イロニー]](またはアイロニーと呼ぶ)はいっさいの有限な現象であるが、いかに価値のあるものであっても理念に照らしてみれば空無にすぎないとして、否定の契機を強調する。逆に、フモールは、いっさいの有限で卑小な現象もそれが同時に理念の現実世界の内なる顕現である限りで、これを価値あるものとして迎え入れる肯定の契機を強調する。また19世紀末から20世紀初めの、フィッシャーやフォルケルトらの[[美学]]においても、フモールは、滑稽のもっとも高い境地として取り上げられている。
+
基本的美的範疇の一つ。ラテン語の humorに由来し,本来は湿気,体液の意。邦訳としては有情滑稽などと訳され,知的な機知 (ウイット,エスプリ) に対して感情的なものとされる。ユーモアを滑稽の一様態とみる立場が大半を占めるが,逆にユーモアを上位,滑稽を下位概念とみる立場もある。この概念が美的範疇の一つとして哲学的に深められたのは,ドイツ・ロマン主義,ドイツ観念論の美学,心理主義美学,感情移入美学などによってである。ジャン・パウルは,カント,シラーの主張した崇高概念に対して,その対立概念として提出した。リップス,コーン,フィッシャー,フォルケルトは,ユーモアは滑稽の下位概念もしくは特殊態とし,[[悲壮]]概念と対応するものとした。コーヘンは崇高の対立概念として,しかも美の根本的概念の一つとして重要視した。なおユーモア的文芸としてはアリストファネス,セルバンテス,シェークスピア,モリエール,スターン,フィールディング,ジャン・パウルらの作品があげられる。イギリス文学には「[[気質喜劇]]」 comedy of humoursという演劇ジャンルがあるが,これは体液によって性格が決定されるという理論から発したもので,特定の性格の過剰を風刺の対象とする喜劇をいう。 ([[体液病理学]] )  
  
{{Art-stub}}
+
{{テンプレート:20180815sk}}
 
{{デフォルトソート:ふもおる}}
 
{{デフォルトソート:ふもおる}}
 
[[Category:哲学の概念]]
 
[[Category:哲学の概念]]
 
[[Category:ロマン主義]]
 
[[Category:ロマン主義]]
 
[[Category:ドイツの芸術]]
 
[[Category:ドイツの芸術]]

2018/10/15/ (月) 18:54時点における最新版

フモール

基本的美的範疇の一つ。ラテン語の humorに由来し,本来は湿気,体液の意。邦訳としては有情滑稽などと訳され,知的な機知 (ウイット,エスプリ) に対して感情的なものとされる。ユーモアを滑稽の一様態とみる立場が大半を占めるが,逆にユーモアを上位,滑稽を下位概念とみる立場もある。この概念が美的範疇の一つとして哲学的に深められたのは,ドイツ・ロマン主義,ドイツ観念論の美学,心理主義美学,感情移入美学などによってである。ジャン・パウルは,カント,シラーの主張した崇高概念に対して,その対立概念として提出した。リップス,コーン,フィッシャー,フォルケルトは,ユーモアは滑稽の下位概念もしくは特殊態とし,悲壮概念と対応するものとした。コーヘンは崇高の対立概念として,しかも美の根本的概念の一つとして重要視した。なおユーモア的文芸としてはアリストファネス,セルバンテス,シェークスピア,モリエール,スターン,フィールディング,ジャン・パウルらの作品があげられる。イギリス文学には「気質喜劇」 comedy of humoursという演劇ジャンルがあるが,これは体液によって性格が決定されるという理論から発したもので,特定の性格の過剰を風刺の対象とする喜劇をいう。 (体液病理学 )  



楽天市場検索: