ニコン

提供: miniwiki
移動先:案内検索


株式会社ニコン: Nikon Corporation)は、日本光学機器メーカー。カメラデジタルカメラ双眼鏡望遠鏡顕微鏡ステッパーメガネ測定機測量機光学素材ソフトウェアなど光学関連装置の大手メーカーであり、三菱グループの一員。三菱金曜会[1]及び三菱広報委員会[2]の会員企業である[3][4]

社名

2016年現在の社名「ニコンNikon)」は、元は、戦後に参入した35mmフィルムカメラの商品名ないしブランド名である(ニコンのレンジファインダーカメラ製品一覧#ニコンSシリーズを参照。後続のモデルとの区別のため現代では「ニコンI型」と言われることが多い)。アメリカ合衆国では「ナイコン」と発音されているが[5]、他では「ニコン」の発音が主流である[6]

社史

ファイル:Nikon WestBuilding.jpg
ニコン大井製作所
ファイル:Nikon F2-1.jpg
ニコンF2チタン
  • 1974年(昭和49年) - 東京天文台木曾観測所に「105cm シュミット式望遠鏡」設置。
  • 1980年(昭和55年) - 日本初のLSI製造用ステッパー「NSR-1010G」を発売。
    • ライカ判一眼レフカメラ「ニコンF3」発売。
    • 「ニコンF3」を元にしたスペースシャトル用ライカ判一眼レフカメラをNASAに納入。
  • 1982年(昭和57年) - カラービデオカメラ「S-100」を発売。ウェハ検査顕微鏡装置「OPTISTATION」(オプチステーション)発売。
  • 1983年(昭和58年) - 35mmダイレクト電送装置「NT-1000」を発売。報道機関むけ。
  • 1984年(昭和59年) - MO、MO再生装置の開発を発表。
  • 1986年(昭和61年) - テレビカメラ用レンズ「TVニッコールレンズ S15×9」発売。
  • 1987年(昭和62年) - X線ステッパー「SX-5」発売。
  • 1988年(昭和63年) - 社名を「ニコン」(Nikon)に改称。電子スチルカメラ「QV-1000C」を発売。
    • ライカ判オートフォーカス一眼レフカメラ「ニコンF4」発売。
  • 1990年平成2年) - タイ王国に、Nikon Thailand Co., Ltd.設立。
  • 1992年(平成4年) - 世界初で唯一のオートフォーカス一眼レフ水中カメラ「ニコノスRS」を発売。
ファイル:Nikon F801.jpg
ニコンF801(1988年)
ファイル:NIKON AC-2E 1993.jpg
ニコンAC-2Eデータリンクシステム(1993年)
  • 1995年(平成7年) - 一眼レフタイプのデジタルカメラ「ニコンデジタルスチルカメラE2/E2s」を富士フイルムと共同開発。
  • 1996年(平成8年) - ライカ判オートフォーカス一眼レフカメラ「ニコンF5」発売。
  • 1997年(平成9年) - コンパクトタイプのデジタルカメラ「COOLPIX 100」発売。
  • 1999年(平成11年) - デジタル一眼レフカメラ「ニコンD1」発売。
  • 2000年(平成12年) - オランダにNikon Holdings Europe B.V.を設立。
  • 2001年(平成13年) - マレーシアにNikon Sdn.Bhd.を設立。
  • 2002年(平成14年) - 中国に尼康光学儀器有限公司を設立。
  • 2003年(平成15年) - ニコンのすべての製作所がゼロ・エミッション達成。ポーランドにNikon Polska sp.z.o.o.を設立。中国上海に尼康儀器有限公司を設立。
  • 2004年(平成16年) - ライカ判オートフォーカス一眼レフカメラ「ニコンF6」発売。
  • 2006年(平成18年) - デジタルカメラ事業に経営資源を集中するため、フィルムカメラ関連事業を大幅縮小。
    • アルジェリアで開かれた国連子供環境ポスター原画コンテストの授賞式で、ニコンは入賞者となった12歳のキューバ人少年に、賞品のカメラに米国製部品が含まれており、米国によるキューバ経済制裁に抵触するという理由で賞品を送らなかったが、のちに代替品を送ったと報じられている[8]
  • 2007年(平成19年) - デジタル一眼レフカメラ「D3」発売。
  • 2008年(平成20年) - デジタル一眼レフカメラ「D700」「D3x」発売。
    • 世界初の動画撮影を実現したデジタル一眼レフカメラ「D90」を発売。
  • 2009年(平成21年) - デジタル一眼レフカメラ「D3」がドイツiFプロダクトデザイン賞を受賞。
    • デジタル一眼レフカメラ「D3s」を発売。
  • 2010年(平成22年) - デジタル一眼レフカメラ「D7000」発売。
  • 2011年(平成23年) - ニコン初のレンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon 1」発売。
  • 2012年(平成24年) - デジタル一眼レフカメラ「D4」「D800」「D800E」発売。
    • デジタル一眼レフカメラ「D800」「D800E」が35mmフィルムサイズに準じた撮像素子搭載のレンズ交換式デジタル一眼レフカメラにおいて世界最高となる3630万画素を達成。(2012年2月7日現在)
  • 2013年(平成25年) - レンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon 1 S1」発売。
  • 2014年(平成26年) - デジタル一眼レフカメラ「D4S」、レンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon 1 V3」発売。
    • 11月25日 - 本社を新有楽町ビルから港区港南品川インターシティに移転。2015年以降大井製作所の一部部門や関連会社も移転するほか、登記上の本店も2015年6月26日開催の定時株主総会で承認を受けた上で同日に移転した[9]
  • 2015年(平成27年)10月17日 - 2017年の創業100周年を記念し、本社2階にニコンの歴史・製品・技術を展示する初の施設「ニコンミュージアム」を開設[10]
  • 2016年(平成28年) - デジタル一眼レフカメラ「D5」「D500」「D5600」「D3400」発売。
    • 社内の構造改革のため、1000名程度の希望退職者を募集すると発表[11]
    • 英国のMark Roberts Motion Control Limitedを完全子会社化
    • ニコン初のアクションカメラ 「KeyMission 360」「KeyMission 170」「KeyMission 80」発売
  • 2017年(平成29年) - 希望退職者に1143名の応募があったと発表[12]
    • 2016年夏に発売予定だったが、その後発売時期を未定としていた[13]コンパクトカメラ「DLシリーズ」の発売中止を決定[14]
    • デジタル一眼レフカメラ「D7500」「D850」発売。
    • 10月30日-コンパクトデジカメの不振により、中国江蘇省の工場の操業停止を発表[15]
    • (株)黒羽ニコンを(株)栃木ニコンに吸収合併

事業

事業規模としては2008年(平成20年)3月期時点でカメラなど映像事業が売上げの61%、半導体製造装置などの精機事業が同30%、光学測定器・顕微鏡などのインストルメンツ事業が同6%となっている。

カメラ

ライカ判一眼レフカメラのニコンFシリーズ、デジタル一眼レフニコンDシリーズ、コンパクトデジタルカメラCOOLPIXシリーズなどで知られる。2007年(平成19年)にはデジタル一眼レフカメラはそれまで首位だったキヤノンを抜いて国内年間シェアナンバーワンであった(BCN調べ)。

また、シャープから「液晶ビューカム」のOEM供給を受け「液晶トリム」という商品名で、Hi8ビデオカメラを発売していたこともあった。

2006年(平成18年)1月12日、フィルムカメラ部門を大幅に縮小しデジタルカメラ部門に集中することを発表した。当初、デジタルカメラの一部機種は三洋電機からのOEMによる供給であった。他にもフィルムカメラ時代からパナソニックOEM供給が続いており、一部デジタルカメラのRAWデータのフォーマットが同社の一眼レフと互換性がないこと、USB端子が汎用ミニB端子でなく、パナソニックの社内規格であるのは、パナソニックの仕様に則っているためである。

カメラ製品

レンジファインダーを持つレンズ交換式のカメラについては

銀塩フィルムを使うニコンFシリーズやAPS一眼レフカメラなどの一眼レフカメラについては

銀塩フィルムコンパクトカメラについては

水中で撮影できるカメラのニコノスシリーズについては

デジタル一眼レフカメラについては

コンパクトデジタルカメラについては

レンズ交換式アドバンストカメラについては

レンズ製品

天体望遠鏡

受注生産による天文台向け大型望遠鏡や周辺装置を手掛けているほか、一時期、小型で個人むけの屈折式天体望遠鏡を量産していた。

双眼鏡

天文バードウォッチング船舶など多分野で幅広く使われている。

ファイル:NIKON microscope.JPG
実体顕微鏡ファーブルフォト(カメラ装填状態)

顕微鏡

Fマウント対応で写真撮影が可能な携帯型光学顕微鏡「ネイチャースコープ ファーブルシリーズ」。

半導体製造装置

半導体液晶ディスプレイの製造に用いる露光装置であるステッパー(縮小投影型露光装置)を1980年(昭和55年)に日本で初めて製品化し、以後日本および世界市場で事業を行っている。2003年(平成15年)度出荷台数においては、世界シェア44%(ガートナー調べ)と首位の座を占めていたが、オランダASMLに押され、2014年(平成26年)におけるシェアは15%である(首位ASMLのシェアは80%)[16]紫外線を用いたi線ステッパーのほか、KrF,ArFエキシマレーザー・ステッパーやEB(電子ビーム)露光装置などの装置に強みがある。

子会社

歴代イメージキャラクター

提供番組(全て過去)

脚注・出典

参考文献

  • 『計算機屋かく戦えり』遠藤諭、アスキー出版局、1996年(ISBN-13: 978-4756106070)
  • 『復刻 明るい暗箱』荒川龍彦、朝日ソノラマ、2000年(ISBN-13: 978-4257120278)
  • 『ニコン (見学!日本の大企業)』 こどもくらぶ、ほるぷ出版 、2014年(ISBN-13: 978-4593586882)

関連項目

外部リンク

旧社名「日本光学工業」を名乗っていた1966年に企画し、東京シネマが制作した短編映画《2016年現在、上記サイト内に於いて無料公開中》。一からカメラレンズをつくりあげる様子などが紹介されている。
  • テンプレート:三菱グループ