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{{Otheruses|古代の地名・遺跡・世界遺産|現代の都市|デルフィ|その他のDelphi|デルファイ}}
 
{{世界遺産概要表
 
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|site_img_capt = 劇場跡
 
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|ja_name = デルフィの考古遺跡
 
|en_name = Archaeological Site of Delphi
 
|fr_name = Site archéologique de Delphes
 
|country = ギリシャ
 
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|rg_year = 1987年
 
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'''デルポイ'''({{lang-grc|'''Δελφοι'''}} / {{lang|grc-Latn|Delphoi}})は、[[古代ギリシア]]の[[フォキス|ポーキス]]地方にあった[[都市国家]]([[ポリス]])。[[パルナッソス山]]のふもとにあるこの地は、古代ギリシア世界においては世界の[[へそ]](中心)と信じられており、[[ポイボス]]・[[アポローン]]を祀る神殿で下される「'''デルポイの[[神託]]'''」で知られていた。古代デルポイの遺跡は[[国際連合教育科学文化機関|ユネスコ]]の[[世界遺産]](文化遺産)に登録されている。
 
  
日本語では「'''デルフォイ'''」「'''デルファイ'''」と表記されることも多い。[[英語]]表記({{lang|en|Delphi}})、[[フランス語]]表記({{lang|fr|Delphes}})や[[現代ギリシア語]]発音に基づく「'''デルフィ'''」も用いられる。遺跡の西には[[デルフィ]]の名をもつ集落があり、また遺跡を含む自治体の名前にもなっている。
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'''デルポイ'''({{lang-grc|'''Δελφοι'''}} / {{lang|grc-Latn|Delphoi}}
  
== 地理 ==
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デロス島と並ぶアポロン崇拝の聖地。パルナッソスの山脈の標高500メートルの南側斜面に位置する。伝説では大地の女神ガイアがこの地を占めていたが,これを守っていた竜ピュトンをアポロンが退治して,この地がアポロンに帰した。この地は世界の中心であるといわれ,オンパロス(〈へそ〉の意)と呼ばれる聖なる石が祭られていた。また神託所としては古代ではオリエントにもその権威は知られていた。神託を告げる巫女(みこ)は神の霊感に触れるとされ,その狂乱状態でのお告げは人々を引き付けた。
デルポイは[[パルナッソス山]]の西南麓に位置し、ギリシャの首都[[アテネ]](古名: [[アテナイ]])から西北へ122kmの距離にある。[[ティーヴァ]](古名: [[テーバイ]])からは西北西へ約75km、[[スパルティ]](古名: [[スパルタ]])からは北へ約157kmである。
 
  
デルポイの遺跡は、[[アポローン]][[神殿]]を中心とする神域と、都市遺構からなる。神域に隣接して、有力な各諸都市の財産庫も築かれていた。デルポイのアポローン神殿の壁には1000を超すメッセージが記されている。奴隷の解放がその主な内容である。内容は条件付きであって部分的自由を得るだけのものであったといわれている。
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{{テンプレート:20180815sk}}
 
 
== デルポイの神託 ==
 
[[File:Delphi stadium DSC06305.jpg|thumb|[[ピューティア大祭]]で使用された競技場跡]]
 
デルポイはギリシア最古の神託所である。デルポイの神託はすでに[[ギリシア神話]]の中にも登場し、人々の運命を左右する役割を演じる。デルポイの神託が登場する神話には、[[オイディプス]]伝説がある。神殿入口には、神託を聞きに来た者に対する3つの格言が刻まれていたとされる<ref>Plato, ''Charmides'' 164d-165a.</ref><ref>http://polylogos.org/hs002.html</ref>。
 
* {{lang|grc|γνῶθι σεαυτόν}}({{lang|grc-Latn|gnōthi seauton}}) - 「[[汝自身を知れ]]」
 
* {{lang|grc|μηδὲν ἄγαν}}({{lang|grc-Latn|mēden agan}}) - 「過剰の中の無」(過ぎたるは及ばざるがごとし、多くを求めるな)
 
* {{lang|grc|ἐγγύα πάρα δ᾽ ἄτη}}({{lang|grc-Latn|engua para d' atē}}) - 「誓約と破滅は紙一重」(無理な誓いはするな)
 
 
 
神がかりになったデルポイの[[巫女]]([[シビュラ|シビュッラ]])によって謎めいた詩の形で告げられるその託宣は、神意として古代ギリシアの人々に尊重され、ポリスの政策決定にも影響を与えた。また時には[[賄賂]]を使って、デルポイの神託を左右する一種の[[情報戦]]もあったといわれる。デルポイに献納する便のために、ギリシアの各都市はデルポイに財産庫を築いた。これは一種の[[大使館]]の役割を果たしたとも考えられる。
 
 
 
史実において有名なデルポイの神託には、[[ヘロドトス]]の『[[歴史 (ヘロドトス)|歴史]]』が伝えるアテナイへの二つの神託がある。[[ペルシア戦争]]時にアテナイは初め滅亡を暗示する神託を得たのち、再び使者を立て、以下の神託を得た。
 
 
 
{{quotation|されど[[アイギス]]保つ[[ゼウス]]の[[アテナイ|御娘]]は、木の壁のみを守りとて[[アカイア人]]に与え給う。|ヘロドトス『歴史』}}
 
 
 
これをアテナイ市街を焼き払って当時は木造の壁に守られていた[[アテナイのアクロポリス|アクロポリス]]に籠城すると解釈するものがあったが、[[テミストクレス]]は「木の壁」を船を指すものと解釈し、[[三段櫂船]]を造らせて、[[サラミスの海戦]]にペルシア軍を破った。
 
 
 
また[[ソクラテス]]の友人はデルポイで「ソクラテスより賢い人間はいない」という神託を籤で得てその[[哲学]]的探求を促した。この神託に疑問を持ったソクラテスは、当時知者とされた人々を訪ねて回った。その結果、「知っていると思っている」人ばかりがいることを見出し、真の知者はいないが「知らないと思っている」([[無知#無知の知|無知の知]])という点でわずかに自らがそれらの人々より賢いと思うに到ったと、[[プラトン]]の『[[ソクラテスの弁明]]』などの古代の証言は伝えている。
 
 
 
その後、ギリシアの政治的地位の低下と伝統的宗教の衰微とともに、[[キリスト教]]の隆盛を待たずしてデルポイの神託はその地位を失っていった。[[プルタルコス]]は、デルポイの神託について、その衰微を中心として数篇の著作を残している。
 
 
 
== 交通 ==
 
* アテネより高速バスで3時間。
 
 
 
== 登録基準 ==
 
{{世界遺産基準|1|2|3|4|6}}
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{reflist}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commons|Category:Delphi}}
 
* [[Delphi]]
 
* [[ヒュペルボレイオス]]
 
* [[コンスタンティノープル競馬場]] - デルポイにあった「蛇の柱」が運ばれた。
 
* [[隣保同盟]]
 
* [[神聖戦争]]
 
* {{ill2|デルポイの三脚鼎|en|Sacrificial tripod}} - 神託を下すのに使用された祭器
 
* {{ill2|蛇の柱|en|Serpent Column}} - かつて黄金の三脚鼎と大釜(共に所在不明)が祀られていた台座。ヘロドトスによると、ペルシア戦争時の兵器を溶かし作られた青銅製の3匹の蛇が絡まった柱。現在はイスタンブールに置かれている。
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [https://skydrive.live.com/view.aspx?cid=E39B50D7D9EA3235&resid=E39B50D7D9EA3235%21121&app=WordPdf The ¨ E ¨ of Delphi and the "Know thyself"]
 
* [https://kotobank.jp/word/%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%82%A4-101904#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89 デルフォイ(デルフォイ)とは] - [[コトバンク]]
 
 
 
 
 
{{ギリシャの世界遺産}}
 
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[[Category:古代ギリシア都市]]
 
[[Category:古代ギリシア都市]]

2018/12/29/ (土) 19:50時点における最新版

デルポイ古代ギリシア語: Δελφοι / Delphoi

デロス島と並ぶアポロン崇拝の聖地。パルナッソスの山脈の標高500メートルの南側斜面に位置する。伝説では大地の女神ガイアがこの地を占めていたが,これを守っていた竜ピュトンをアポロンが退治して,この地がアポロンに帰した。この地は世界の中心であるといわれ,オンパロス(〈へそ〉の意)と呼ばれる聖なる石が祭られていた。また神託所としては古代ではオリエントにもその権威は知られていた。神託を告げる巫女(みこ)は神の霊感に触れるとされ,その狂乱状態でのお告げは人々を引き付けた。



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