「ディードー」の版間の差分

提供: miniwiki
移動先:案内検索
(1版 をインポートしました)
 
1行目: 1行目:
{{Otheruses|古代の女王|その他|ディド}}
 
{{Redirect|エリッサ|レバノン人の歌手|エリッサ (歌手)}}
 
[[File:Death Dido Cayot Louvre MR1780.jpg|thumb|280px|[[オーギュスタン・カイヨ]]([[:fr:Claude-Augustin Cayot|fr]])作『ディードーの死』(1711年) [[ルーブル美術館]]所蔵]]
 
'''ディードー'''({{lang-grc-short|'''Διδώ''', ''Dīdō''}}, {{lang-la|Dido}})は、[[ギリシア神話]]・[[ローマ神話]]に登場する女性で、[[カルタゴ]]を建国したと伝えられている[[伝説]]上の[[女王]]である。[[長母音]]を省略して'''ディド'''、'''ディドー'''とも表記される。
 
  
[[2006年]]より[[チュニジア]]で発行されている10[[チュニジア・ディナール|ディナール]]紙幣に肖像が使用されている。
+
'''ディードー'''({{lang-grc-short|'''Διδώ''', ''Dīdō''}}, {{lang-la|Dido}})
  
== カルタゴの建国神話に基づく伝記 ==
+
カルタゴの建設者といわれる女王,アイネイアスに捨てられて自殺.
[[フェニキア]]の[[都市国家]][[テュロス]]の[[国王]]の娘で幼名は'''エリッサ'''({{lang|la|Elissa}})といった。父の弟で[[メルカルト]]の[[神官]]をしていた[[シュカイオス]]と結ばれて同じく[[巫女]]として仕えていた。父の死去の際、彼女と兄の[[ピュグマリオーン (テュロス王)|ピュグマリオーン]]が共同で国を治める様に[[遺言]]された。ところが、兄は王位の独占と叔父の財産目当てに遺言に違えてシュカイオスを[[暗殺]]し、ディードーの命をも狙った。そこで彼女は全てを捨てて心ある家臣たちとともに航海に出たのである。
 
 
 
ディードーの一行は途中[[キプロス島]]で豊饒の女神[[アスタルト|アスタルテー]]に仕える[[神官]]と神殿に献上される予定であった[[乙女]]達を受け入れながら旅を続け、現在の[[北アフリカ]]・[[チュニジア]]の地に辿り着いた。そこで彼女はこの地の王である[[イアルバース]]に[[土地]]の分与を申し入れた。イアルバースは1頭の[[ウシ|牝牛]]の皮が覆えるだけの土地であれば分与しても良いと応えた。そこで彼女は牝牛1頭分の皮を細かく引き裂いて[[ビュルサ|ビュルサの丘]]の土地を取り囲み、[[砦]]を築くだけの土地を得た<ref>大阪市立大学工学研究科 谷村省吾 「等質空間における等ホロノミー問題の解」 [http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1408-10.pdf 京都大学 数理解析研究所講究録 1408 巻 2004 年 151-158]</ref>。この地が後のカルタゴとなった。
 
 
 
[[古代ギリシア]]の[[歴史家]][[ティーマイオス]]によれば、これを見たイアルバースは彼女の才能に惚れて求婚した。だが、亡き夫の死の際に決して再婚しないと誓っていた彼女はこれを拒んで[[火葬]]の[[炎]]の中に飛び込んで自らの命を絶ったという。
 
 
 
== 『アエネーイス』に基づく伝記==
 
[[古代ローマ]]の詩人[[ウェルギリウス]]作の[[叙事詩]]『[[アエネーイス]]』には、これとは違う物語が書かれている。
 
 
 
英雄[[アイネイアース]]は祖国[[イリオス|トロイア]]滅亡後に仲間とともに流浪の末にカルタゴに漂着する。そこで彼は女王として国を治めているディードーに歓待を受ける。アイネイアースの母[[ウェヌス]]([[アプロディーテー]])は彼の身に危険が及ぶことを恐れ、[[クピードー]]([[エロース]])に命じてディードーに彼に対する愛を吹き込まさせる。そして、2人は愛し合うようになり契りを結ぶ。ところが、アイネイアースに[[イタリア半島]]に向かうように[[神託]]を下していた[[ユーピテル]](大神[[ゼウス]])は、改めて[[メルクリウス]]([[ヘルメース]])に命じて神託の実行を促した。そこで彼はイタリア行きを決意して出発してしまう。アイネイアースに裏切られたディードーは悲嘆の余り、火葬の炎に身を焼かれて命を絶ったという(『アエネーイス』第4巻)。
 
 
 
== 派生作品 ==
 
*『[[ディドとエネアス]]』 - [[ヘンリー・パーセル]]作曲の歌劇。
 
*『[[トロイアの人々]]』- [[エクトル・ベルリオーズ]]作曲の歌劇。
 
*『[[捨てられたディド]]』 - この伝説を基にした[[タルティーニ]]のヴァイオリン・[[ソナタ]]。
 
 
 
== 参考文献 ==
 
{{Commonscat|Dido}}
 
{{reflist}}
 
ウェルギリウス『アエネーイス・上』 [[泉井久之助]]訳、[[岩波書店]](ISBN 4-00-321151-0)
 
  
 +
{{テンプレート:20180815sk}}
 
{{DEFAULTSORT:ていと}}
 
{{DEFAULTSORT:ていと}}
  

2019/5/7/ (火) 17:05時点における最新版

ディードー古希: Διδώ, Dīdō, ラテン語: Dido

カルタゴの建設者といわれる女王,アイネイアスに捨てられて自殺.



楽天市場検索: