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'''スラウェシ島'''([[インドネシア語]]:Sulawesi)は、[[インドネシア]]中部にある[[島]]。植民地時代は'''セレベス島'''({{lang-nl-short|Celebes}})と呼ばれたが、インドネシア独立後は一般的にはスラウェシ島と呼ばれる。一部が赤みがかった[[タロイモ]]の品種である[[セレベス芋]]は、この島が原産である。
+
'''スラウェシ島'''([[インドネシア語]]:Sulawesi)
 
 
== 概要 ==
 
面積は17万4600平方キロメートルで、世界第11位、インドネシアでは第4位の大きさを誇る。西に[[カリマンタン島]]、東にマルク([[モルッカ]])諸島、北に[[セレベス海]]を挟んで[[ミンダナオ島]]、そして南に[[フロレス海]]を挟んで[[小スンダ列島]](ヌサ・トゥンガラ諸島)が位置する。
 
 
 
[[環太平洋火山帯|環太平洋造山帯]]と[[アルプス・ヒマラヤ造山帯]]の合流点にあるため地形は複雑であり、特徴ある[[アルファベット]]の[[K]]の字のような形状をしている。山がちな地形であり、最高所として標高3,455mの{{仮リンク|ランテコムボラ山|en|Mount Rantekombola}}を有し、{{仮リンク|トウティ湖|en|Lake Towuti}}等の湖もある。そのため、各地域は交流が少なく独自性が強くなり、長らく島としての一体性が弱かった。
 
 
 
島の東側の3つの湾([[トミニ湾]]、[[トロ湾]]、[[ボネ湾]])のうち、一番北のトミニ湾に浮かぶウナウナ島のコロ山は[[1983年]]に大[[噴火]]を起こしたが、全島避難により間一髪で人的被害を免れた。<ref>http://www.volcanodiscovery.com/una_una.html</ref>
 
 
 
スラウェシ島の最大の都市は、南西端にある[[マカッサル]]。その他の主要都市として、南東部に[[ケンダリ]]、北部の[[ミナハサ半島]]には[[ゴロンタロ]]や[[マナド]]がある。
 
 
 
== 歴史 ==
 
1525年に島を訪れた最初のヨーロッパ人は、[[モルッカ諸島]]より金の探索に派遣されたポルトガル人であった。島は曲がった形をしているので当時は列島であると信じられていて、金を産出しているとの噂が流れていた。1605年にオランダ人がやってきて、直後にイギリス人が続き[[マカッサル]]にファクトリー<ref>当時のファクトリーは倉庫のようなもので、現在の工場とは異なる。オランダのファクトリーの多くは香料を保存する倉庫であった。</ref>を設立した。1660年よりオランダはマカッサル西海岸の主力である{{仮リンク|ゴワ王国|en|Gowa Regency}}との戦争に突入した。1669年に{{仮リンク|スペルマン|en|Cornelis Speelman}}提督が、{{仮リンク|ゴワ・スルタン国|id|Kesultanan Gowa}}の[[スルタン]]・{{仮リンク|ハサヌディン (ゴワ)|en|Hasanuddin of Gowa|label=ハサヌディン}}に{{仮リンク|ボンガヤ条約|en|Treaty of Bongaja}}を署名させた。条約は[[オランダ東インド会社]]の支配に関するものであった。
 
1905年に島全体が[[オランダ領東インド]]の植民地となった。
 
 
 
[[第二次世界大戦]][[南方作戦]]の[[1942年]][[1月11日]]の[[マナド|メナド]]への[[蘭印作戦#タラカンの戦い・メナドの戦い|侵攻]]、[[1月24日]]の[[ケンダリー]]への[[蘭印作戦#バリクパパンの戦い・ケンダリーの戦い|上陸・占領]]、[[2月8日]]の[[蘭印作戦#バンジェルマシンの戦い・マカッサルの戦い|マカッサル攻略作戦]]。その後、[[日本軍]][[第2方面軍 (日本軍)|第2方面軍]]が占領した。
 
 
 
革命中に悪名高いオランダの{{仮リンク|ターク・ウェステルリンク|en|Raymond Westerling}}大尉が3000から4000人もの人を殺害したとされる[[インドネシア独立戦争]](インドネシア革命)の後、1949年スラウェシは独立した[[インドネシア連邦共和国]]の一部となり、1950年インドネシア連邦共和国は[[インドネシア共和国]]となった。
 
 
 
===宗教的対立===
 
{{Main|ポソ宗教戦争}}
 
近年スラウェシは、イスラム教過激派とキリスト教過激派の間での暴力に苦しめられている。1998年と2001年の間に、1,000人以上がスラウェシ中部で勃発した暴力、反乱によって殺された。2001年、平和的なマリノ平和合意がなされたが、暴力を根絶するものとは成り得ず、翌年も緊張と組織的な攻撃が継続した。
 
 
 
2003年に[[ポソ]]の13人のキリスト教徒の村人が身元不明のマスクをした狙撃手によって殺された。2005年にポソでクリスチャンスクールの女生徒達がイスラム武装組織に斬首された。斬首された一つ首の横には、「命には命、首には首を」というメッセージが添えられていた。2006年に、Fabianus Tibo、Dominggus da Silva、Marinus Riwuの3名のカトリック教徒が、2000年代初頭の暴動の際にカトリック教徒の軍を導いた罪で銃殺刑に処せられた後、キリスト教徒の多いスラウェシの中央部や国内の他のエリアで、暴動が再び起きた。暴動の支持者は、暴力事件に関与したイスラム教徒はとても軽い刑であり誰も死刑になっておらず、政府に判決に際してダブルスタンダードを用いている、と主張した。暴力事件は、イスラム教徒を対象としたものではなく、政府を狙ったものであった。
 
 
 
2005年の女子高生首切り殺害事件の捜査が進み、事件の背景として[[ジェマ・イスラミア]]が組織的に関与していることが判明し、{{仮リンク|マルク諸島・アンボンの宗教紛争|en|Maluku sectarian conflict}}と同じ構図が浮上した。<ref>http://janjan.voicejapan.org/world/0703/0703050104/1.php</ref>住民間の争いのように見せかけて情報を流し住民感情を煽りながら、背後でジェマ・イスラミアが軍事教練を行い、武器供与を行っていたことが明らかになっている。
 
 
 
== 行政 ==
 
[[ファイル:Sulawesi map.PNG|thumb|right|200px|スラウェシ島の行政区分]]
 
行政上は次の6州から成る。
 
# {{legend|#f4d4ac|border=1px solid #000|Sulawesi Barat [[西スラウェシ州]] (州都:Mamuju {{仮リンク|マムジュ|en|Mamuju (city)}})(2004年10月16日に南スラウェシ州より分離)}}
 
# {{legend|#fcfcd4|border=1px solid #000|Sulawesi Tengah [[中部スラウェシ州]] (州都:Palu [[パル (インドネシア)|パル]])}}
 
# {{legend|#d4c4a4|border=1px solid #000|Sulawesi Tenggara [[南東スラウェシ州]] (州都:Kendari [[ケンダリ]])}}
 
# {{legend|#fcd4d4|border=1px solid #000|Sulawesi Selatan [[南スラウェシ州]] (州都:Makassar [[マカッサル]])}}
 
# {{legend|#a4f494|border=1px solid #000|Sulawesi Utara [[北スラウェシ州]] (州都:Manado [[マナド]])}}
 
# {{legend|#ccfcf4|border=1px solid #000|Gorontalo [[ゴロンタロ州]] (州都:Gorontalo [[ゴロンタロ]])}}
 
 
 
=== 都市 ===
 
* [[マカッサル]] - 南スラウェシ州・州都
 
* [[ポソ]] - 中部スラウェシ州
 
 
 
== 住民 ==
 
=== 民族 ===
 
{{main|[[インドネシア諸族]]|アルフル族}}
 
* {{仮リンク|ゴロンタロ族|id|Suku Gorontalo}}({{lang-id|Suku Gorontalo}})
 
* {{仮リンク|モンゴンドウ族|id|Suku Mongondow}}({{lang-id|Suku Mongondow}})
 
<!--* [[ボラーン・モゴンドウ族]](Bolaang Mongondow people)-->
 
* [[トラジャ族]]
 
* [[ミナハサ族]]
 
* {{仮リンク|インドネシア華僑|en|Chinese Indonesians}}
 
* {{仮リンク|バリ族|en|Balinese people}}
 
* {{仮リンク|インドネシア印僑|en|Indian Indonesians}}
 
 
 
=== 言語 ===
 
 
 
[[マカッサル語]]、[[ブギス語]]、{{仮リンク|モンゴンドウ語|en|Mongondow language}}、{{仮リンク|マナド語|en|Manado Malay}}、{{仮リンク|ミナハサ語|en|Minahasan languages}}、[[:en:Pamona language]]等。
 
 
 
=== 宗教 ===
 
[[イスラム教]]([[:en:Islam in Indonesia]])、[[キリスト教]]、[[仏教]]([[:en:Buddhism in Indonesia]])、[[バリ・ヒンドゥー]]。
 
 
 
== 経済 ==
 
島内の経済発展の大きな障害は[[交通]][[インフラストラクチャー]]にあり、[[2025年]]までの「インドネシア経済開発加速・拡大マスタープラン(基本計画)」では1.6兆円を投入する必要があるとシャリフ海洋漁業相が明らかにした。<ref>http://news.nna.jp/free/news/20111222idr003A.html</ref>
 
 
 
=== 空港 ===
 
{{main|インドネシアの空港の一覧}}
 
* 空港を国際水準に引き上げる。
 
 
 
=== 港の拡張 ===
 
* [[北スラウェシ州]] [[ビトゥン]]  4,250億ルピア
 
 
 
=== 鉄道の敷設 ===
 
* [[マカッサル]]([[南スラウェシ州]])〜{{仮リンク|ソロアコ|en|Soroako}}([[南スラウェシ州]])・・・全長700キロメートル
 
* [[パレパレ]]([[南スラウェシ州]])〜{{仮リンク|パサンカユ|id|Pasangkayu, Mamuju Utara}}([[西スラウェシ州]])・・・全長400キロメートル
 
* {{仮リンク|パサンカユ|id|Pasangkayu, Mamuju Utara}}([[西スラウェシ州]])〜[[マナド]]([[北スラウェシ州]])・・・全長1,000キロメートル
 
* マミナサタ広域都市圏([[南スラウェシ州]])・・・全長200キロメートル
 
 
 
=== 道路の改修 ===
 
* 損傷の激しい道路などを改修し、物流網を改善する。
 
 
 
== 生態 ==
 
スラウェシ島には、以下の[[固有種]]、固有亜種が生息している。人間の諸活動や[[外来種]]により、絶滅寸前の種がある。
 
* [[バビルサ]]:希少種(VU)
 
* [[アノア]]:絶滅危惧種(EN)
 
* [[クロザル]]:絶滅寸前種(CR)
 
* [[クスクス科|クスクス]]
 
* [[ブトンモンキー]]([[w:Muna-Buton macaque]]):希少種(VU)
 
* [[ヘックモンキー]]([[w:Heck's macaque]]):希少種(VU)
 
* [[ゴロンタロモンキー]]([[w:Gorontalo macaque]]):希少種(VU)
 
* [[ダイアナメガネザル]]([[w:Tarsius dentatus]]):希少種(VU)
 
* [[ピグミーメガネザル]]([[w:Tarsius pumilus]])
 
* [[スラウェシメガネザル]]([[w:Tarsius tarsier]]):希少種(VU)
 
* [[シロアゴヤマガメ]]:絶滅寸前種(CR)
 
* [[シーラカンス]]
 
  
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[[インドネシア]]四大島の一つ。英語ではセレベス島 Celebesという。アジア大陸とオーストラリア大陸との中間の海域に隆起した島で,狭長な四つの半島からなり,山がちで[[海岸平野]]は発達していない。最高点はランテコンボラ山(3455m)。赤道直下にあり,[[熱帯季節風気候]]であるが,海が入り込んでいるためしのぎやすい。肥沃な南西の半島には[[マカッサル族]],[[ブギス族]],北東に延びる半島の先端には[[ミナハサ族]]が住み,イネ,トウモロコシ,キャッサバ,ココヤシなどの栽培や漁業,商業に従事。ほかの地域では[[トラジャ族]]などが焼畑農業([[焼畑農耕]]),水田耕作などを行なっている。そのほか[[トアラ族]],モリ族,ゴロンタロ族などが居住。コーヒー,ココヤシ,サトウキビ,タバコなどのプランテーション農場が点在し,木材とともに輸出される。鉱物資源が豊富であるが,大規模な採掘は行なわれていない。16世紀には南西半島にゴワ王国,ボニ王国(ボネ王国)が栄えていたが,1667年の[[ボンガヤ条約]]以降,オランダによる植民地化が進んだ。1945年インドネシアの一部として独立を宣言。行政的には周辺の小島とともに 6州に分かれる。中心都市は[[マカッサル]]と[[マナド]]。面積 18万8522km<sup>2</sup>(隣接する諸島を含む)。
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== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
 
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2018/10/1/ (月) 23:03時点における最新版

座標: 東経120度20分南緯2.117度 東経120.333度-2.117; 120.333

スラウェシ島
面積 174,600 km²
海岸線長 - km
最高標高 3,478 m
所在海域 大スンダ列島
所属国・地域  インドネシア
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マナドの景色

スラウェシ島インドネシア語:Sulawesi)

インドネシア四大島の一つ。英語ではセレベス島 Celebesという。アジア大陸とオーストラリア大陸との中間の海域に隆起した島で,狭長な四つの半島からなり,山がちで海岸平野は発達していない。最高点はランテコンボラ山(3455m)。赤道直下にあり,熱帯季節風気候であるが,海が入り込んでいるためしのぎやすい。肥沃な南西の半島にはマカッサル族ブギス族,北東に延びる半島の先端にはミナハサ族が住み,イネ,トウモロコシ,キャッサバ,ココヤシなどの栽培や漁業,商業に従事。ほかの地域ではトラジャ族などが焼畑農業(焼畑農耕),水田耕作などを行なっている。そのほかトアラ族,モリ族,ゴロンタロ族などが居住。コーヒー,ココヤシ,サトウキビ,タバコなどのプランテーション農場が点在し,木材とともに輸出される。鉱物資源が豊富であるが,大規模な採掘は行なわれていない。16世紀には南西半島にゴワ王国,ボニ王国(ボネ王国)が栄えていたが,1667年のボンガヤ条約以降,オランダによる植民地化が進んだ。1945年インドネシアの一部として独立を宣言。行政的には周辺の小島とともに 6州に分かれる。中心都市はマカッサルマナド。面積 18万8522km2(隣接する諸島を含む)。

脚注




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