シェル構造

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シェル構造英語:shell structure、thin shell structure)

曲面状の形態をもつ貝の殻 (シェル) や卵の殻が比較的薄い構造にもかかわらず,外力に対し強く,こわれにくい性質をもっていることに着目して考案された建築構造の一種。曲面板構造ともいう。その形状を幾何学的に分類して,球形,円筒形,パラボロイド (放物面) 形,ハイパーボリック・パラボロイド (双曲放物面) 形などのシェルと呼ぶ。薄い板に曲率をもたせた曲面板にすると,平らな板よりも強度が増し,支柱なしで長い張間の屋根を作ることができる。アメリカではシアトルのキング・ドーム (鉄筋コンクリートの球形シェル構造) あるいはニューオーリンズのスーパー・ドーム (鉄骨造の球形シェル構造) など,直径 200m程度のシェル構造が建設されている。屋根のほかに水槽,サイロ,クーリング・タワーなどにも用いられる。