コーヒー酸

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コーヒー酸(コーヒーさん、caffeic acid)は、ケイ皮酸のパラ位及びメタ位がヒドロキシ化された構造を持つ芳香族カルボン酸で、フェニルプロパノイドの1種である。化学式はC9H8O4、分子量は180.16。IUPAC名は 3,4-ジヒドロキシケイ皮酸 (3,4-dihydroxycinnamic acid)。カフェ酸カフェイン酸とも呼ばれる。コーヒー酸はリグニン生合成の重要な中間体であるため、全ての植物に含まれている[1]

キナ酸とのエステルクロロゲン酸であり、メタ位のヒドロキシ基がメトキシ基になったものはフェルラ酸として知られる。その他エステルとして植物界に広く分布し、その一部はタンニンとして知られる。生合成はチロシンあるいはフェニルアラニンが原料であり、ケイヒ酸の酸化による。

クロロゲン酸は、コーヒー酸のカルボキシル基がキナ酸5位のヒドロキシ基と脱水縮合した構造を持つ化合物である。

IARCは、コーヒー酸(カフェ酸)をヒトに対する発癌性が疑われる化学物質であるGroup2Bとしている[2][3]

脚注

  1. Boerjan, Wout; Ralph, John; Baucher, Marie (2003). “Ligninbiosynthesis”. Annual Review of Plant Biology 54: 519–46. doi:10.1146/annurev.arplant.54.031902.134938. PMID 14503002. 
  2. CAFFEIC ACID (Group 2B) International Agency for Research on Cancer (IARC) - Summaries & Evaluations Last updated 08/21/1997
  3. IARC発がん性リスク一覧

関連項目

テンプレート:コーヒー