「クリューセーイス」の版間の差分

提供: miniwiki
移動先:案内検索
(1版 をインポートしました)
 
1行目: 1行目:
{{redirect|クリュセイス|小惑星|クリュセイス (小惑星)}}
 
[[ファイル:Ulysse remet Chryséis à son père by Gelée Louvre INV4718 n01.jpg|thumb|300px|送り届けられるクリューセーイス。[[クロード・ロラン]]、1644年。]]
 
'''クリューセーイス'''({{lang-grc-short|'''Χρυσηΐς'''}}, {{ラテン翻字|el|Chrȳsēïs}})は、[[ギリシア神話]]の女性である。[[長母音]]を省略して'''クリュセイス'''とも表記される。クリューセー市の[[アポローン]]の[[神官]][[クリューセース]]の娘で、[[アガメムノーン]]の子クリューセースの母。
 
  
== 神話 ==
+
'''クリューセーイス'''({{lang-grc-short|'''Χρυσηΐς'''}}, {{ラテン翻字|el|Chrȳsēïs}}
[[トロイア戦争]]において[[ギリシア]]軍が[[ミューシア]]のテーベ市<ref group="注釈">[[アンドロマケー]]の父{{仮リンク|エーエティオーン|en|Eetion}}が支配する町。英語版記事「[[:en:Cilician Thebe|Cilician Thebe]]」を参照。</ref>を攻撃したとき、テーベを訪れていたクリューセーイスは捕らわれ、アガメムノーンの褒賞として与えられた。
 
  
クリューセーイスが捕虜となったことを知った父クリューセースはギリシア軍の陣地を訪れ、娘を返してくれるよう求めたが、アガメムノーンは彼女を妻の[[クリュタイムネーストラー]]より気に入っていたのでクリューセースを追い返した。クリューセースはアポローンに祈ってギリシア軍に災いをもたらすことを願い、アポローンは疫病を起こして多くのギリシア兵を殺したため、アガメムノーンはしぶしぶクリューセーイスの返還に応じ、[[オデュッセウス]]に彼女を父のもとに送り届けさせた。しかし彼女の代わりに[[アキレウス]]から[[ブリーセーイス]]を奪ったため、怒ったアキレウスは戦場に出ることを拒んだ<ref>『イーリアス』1巻。</ref>。
+
ホメロスの叙事詩『[[イリアス]]』に歌われた事件のきっかけとなったことで有名なギリシア神話の美女。トロイ戦争の間にギリシア軍に捕えられ,戦利品の分け前として[[アガメムノン]]に与えられ,その寵愛を受けたが,莫大な身のしろを持って彼女を取戻しにきた父のクリュセスをアガメムノンが乱暴に追返したために,アポロンの祭司であったクリュセスは,この神に祈ってギリシア軍の陣営に疫病を生じさせた。このためアガメムノンは,クリュセイスを父に返すことを余儀なくされたが,そのかわりに[[アキレウス]]の寵愛を受けていた捕虜の美女[[ブリセイス]]を奪い取った。これがアキレウスが怒って戦闘から手を引き,ギリシア軍が一時苦境に陥る原因となったという。
 
+
クリューセーイスは無事に父のもとに送り届けられたが、彼女はアガメムノーンの子を宿しており、クリューセースを生んだ。しかしアガメムノーンの子ではなく、アポローンの子であるとして育てた。後に[[タウリス]]の[[トアース]]王のもとから[[オレステース]]と[[イーピゲネイア]]が逃げてきたとき、彼らがアガメムノーンの子であると知り、子のクリューセースに本当の父親がアガメムノーンであることを明かした。クリューセースはオレステースに協力してトアースを殺した<ref>ヒュギーヌス、121話。</ref>。
+
{{テンプレート:20180815sk}}
 
 
== 脚注 ==
 
===注釈===
 
<div style="font-size: 95%"><references group="注釈" /></div>
 
 
 
===脚注===
 
{{reflist}}
 
 
 
==参考文献==
 
* [[ヒュギーヌス]]『ギリシャ神話集』[[松田治]]・青山照男訳、[[講談社学術文庫]](2005年)
 
* [[ホメロス]]『[[イリアス]](上)』[[松平千秋]]訳、[[岩波文庫]](1992年)
 
* [[高津春繁]]『ギリシア・ローマ神話辞典』、[[岩波書店]](1960年)
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{commonscat|Chryseis}}
 
* [[クリュセイス (小惑星)]]
 
 
 
{{イーリアスの登場人物}}
 
 
{{デフォルトソート:くりゆうせえいす}}
 
{{デフォルトソート:くりゆうせえいす}}
 
[[Category:ギリシア神話の人物]]
 
[[Category:ギリシア神話の人物]]
 
[[Category:イーリアスの登場人物]]
 
[[Category:イーリアスの登場人物]]

2018/12/22/ (土) 21:51時点における最新版

クリューセーイス古希: Χρυσηΐς, Chrȳsēïs

ホメロスの叙事詩『イリアス』に歌われた事件のきっかけとなったことで有名なギリシア神話の美女。トロイ戦争の間にギリシア軍に捕えられ,戦利品の分け前としてアガメムノンに与えられ,その寵愛を受けたが,莫大な身のしろを持って彼女を取戻しにきた父のクリュセスをアガメムノンが乱暴に追返したために,アポロンの祭司であったクリュセスは,この神に祈ってギリシア軍の陣営に疫病を生じさせた。このためアガメムノンは,クリュセイスを父に返すことを余儀なくされたが,そのかわりにアキレウスの寵愛を受けていた捕虜の美女ブリセイスを奪い取った。これがアキレウスが怒って戦闘から手を引き,ギリシア軍が一時苦境に陥る原因となったという。



楽天市場検索: