「キュラソー」の版間の差分

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{{Otheruses|酒|名称の由来となった島|キュラソー島|その他}}
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'''キュラソー''' ({{nl|curaçao}})  
[[File:Blue Curacao.jpg|thumb|ブルー・キュラソー]]
 
'''キュラソー''' ({{nl|curaçao}}) とは、[[酒]]の一種。[[リキュール]]に分類される。[[中性スピリッツ]]や[[ブランデー]]に、[[オレンジ]]の[[果皮]]の[[香味]]成分と、[[糖分]]を加えたもの。
 
  
== 概要 ==
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オレンジの香りのするリキュール。南アメリカのベネズエラに近いキュラソー島に産するキュラソーオレンジを原料とするのでこの名がある。現在はスペイン産のセビルオレンジがおもに使われる。
キュラソーはオレンジのリキュールだが、その製造にはオレンジの[[果汁]]や[[果肉]]は原則として用いられず、[[果皮]]のみを使用している。[[17世紀]]後半、南米[[ベネズエラ]]沖の[[オランダ]]領[[キュラソー島]]産のオレンジ果皮を使用して、オランダ本国で作り出された。
 
  
リキュールの中でも、キュラソーは[[銘柄]]数が多い。有名なものはホワイト・キュラソーの[[コアントロー]]と、オレンジ・キュラソーの[[グラン・マルニエ]]である。[[ボルス]]、[[デ・カイパー]]、キューゼニア、[[:en:Marie Brizard et Roger International|マリー・ブリザール]]などのリキュール・メーカーもそれぞれキュラソーを出している。
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 製法は、スピリッツにオレンジの皮、チョウジ、シナモンなどの香辛料を加え、2日間放置したのち蒸留してキュラソーのエッセンスを採取する。これをブランデーやキルシュワッサーに添加し、砂糖を加えて製品とする。そのほか直接浸出法も行われる。キュラソーはカクテル用に需要が多く、ホワイト、オレンジ、ブルー、グリーン、レッドキュラソーがある。このうち、オレンジキュラソーが一般的で、アルコール分約30%、甘さが強く、褐色をしており、食前酒や食後酒として飲まれる。ホワイトキュラソーはオレンジに比べてやや辛口で、無色、味は淡泊で、ストレートでも飲まれる。トリプルセックはホワイトキュラソーに似ているが、アルコール分が約40%と高い。これらのなかにはフランス産のコアントローなどの有名なものもある。
 
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なお、[[18世紀]]中頃の[[オーストリア]]の女帝[[マリア・テレジア]]は、[[コーヒーカップ]]にキュラソーを注ぎ、そこに[[ホットコーヒー]]を加え、さらに[[ホイップクリーム]]を浮かせて、軽い小粒の[[飴]]を乗せた飲み物を好んだと言われている<ref name="kara_cd246_p40">『コーヒードリンク246』 p.40</ref>。
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{{テンプレート:20180815sk}}
 
 
この女帝の影響でウィーンではコーヒーが普及したとも言われ、[[1980年]]のマリア・テレジア没後200年のイベントでは、オーストリア中のコーヒーハウスのメニューに、彼女が好んだと言われている上記のドリンクが「カフェ・マリア・テレジア」として載せられた<ref name="kara_cd246_p40"/>。
 
 
 
さらに、[[コアントロー]]や[[グラン・マルニエ]]をホットコーヒーに入れて飲むことが、[[フランス]]や[[イギリス]]で広まっていたりもする<ref>『コーヒードリンク246』 p.22、p.24</ref>。
 
 
 
このように古くから、利用されてきたリキュールと言える。この他、[[製菓]]などにも利用されるなど、利用法も多岐に渡る。
 
 
 
== 各色のキュラソー ==
 
キュラソーには大きく分けて、無色透明のホワイト・キュラソーと、橙色のオレンジ・キュラソーがある。ホワイト・キュラソーにはトリプル・セックという別称がある。他の色のキュラソーとして、青色のブルー・キュラソー、緑色のグリーン・キュラソー、赤色のレッド・キュラソーも存在する。これらは、ホワイト・キュラソーを[[合成着色料]]で着色したものである。[[カクテル]]の着色のために、しばしば使用されている。この着色料の添加のために、ホワイト・キュラソーに近いものの、ホワイト・キュラソーとは若干味が異なるとされる<ref>『リキュールブック』 p.53</ref>。
 
 
 
なお、オレンジ・キュラソーは、基本的に樽熟成による着色だが、その他の材料によっても色が付いている。場合によっては[[カラメル色素]]などで色調の調整がなされる場合もある<ref>『リキュールブック』 p.50</ref>。オレンジ・キュラソーは樽熟成による[[樽]]からの成分の溶出などがあるために、ホワイト・キュラソーとは味が異なる。
 
 
 
== キュラソーを使ったカクテル ==
 
キュラソーは非常に多くのカクテルで使用される。主要なものだけでも以下の通り。
 
 
 
* [[サイドカー (カクテル)|サイドカー]]
 
* [[ホワイト・レディ]]
 
* [[バラライカ (カクテル)|バラライカ]]
 
* [[X-Y-Z|X・Y・Z]]
 
* [[ウイスキー・サイドカー]]
 
* [[グラン・マルニエ・サイドカー]]
 
: これらは、いずれも「蒸留酒」+「ホワイト・キュラソー」+「レモン・ジュース」という構成であり、カクテルの一類型をなしている。
 
 
 
* [[キングス・バレイ (カクテル)|キングス・バレイ]]
 
* [[ブルー・ハワイ]]
 
* [[ブルー・マンデー (カクテル)|ブルー・マンデー]]
 
: これらは、ブルー・キュラソーによる着色を利用したカクテルとして知られる。
 
 
 
; その他
 
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* [[オリンピック (カクテル)|オリンピック]]
 
* [[カミカゼ (カクテル)|カミカゼ]]
 
* [[グラン・マルニエ・オレンジ]]
 
* [[コアントロー・オレンジ]]
 
* [[コアントロー・トニック]]
 
{{Multicol-break}}
 
* [[コスモポリタン (カクテル)|コスモポリタン]]
 
* [[ビトウィーン・ザ・シーツ]]
 
* [[ハイ・ライフ (カクテル)|ハイ・ライフ]]
 
* [[マイアミ (カクテル)#マイアミとX・Y・Zとマイアミ・ビーチ|マイアミ・ビーチ]]
 
* [[マルガリータ]]
 
{{Multicol-end}}
 
: などがある。また、これは[[ホットコーヒー]]の飲み方の範疇に入るとする見方もあるが、フランスやイギリスでは、ホットコーヒーにグラン・マルニエを入れて飲むということが、しばしば行われる<ref>『コーヒードリンク246』 p.22</ref>。他にも、コアントローが作られているフランスでは、ホットコーヒーにコアントローを入れて飲むということが、しばしば行われる<ref>『コーヒードリンク246』 p.24</ref>。
 
 
 
== 脚注 ==
 
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== 参考文献 ==
 
* 柄沢和雄 『コーヒードリンク246』柴田書店、1995年、ISBN 4-388-05755-X
 
* 福西英三 『リキュールブック』柴田書店、1997年、ISBN 4-388-05803-3
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://www.dover.co.jp/discovery/?vol=27 ソミュール トリプル セック/コンビエ社 名酒紀行] ドーバー洋酒貿易
 
 
 
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[[Category:果実系のリキュール]]
 
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[[Category:オランダの酒]]
 
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[[Category:ヨーロッパの食文化]]
 
[[Category:ヨーロッパの食文化]]

2019/4/28/ (日) 23:31時点における最新版

キュラソー (curaçao)

オレンジの香りのするリキュール。南アメリカのベネズエラに近いキュラソー島に産するキュラソーオレンジを原料とするのでこの名がある。現在はスペイン産のセビルオレンジがおもに使われる。

 製法は、スピリッツにオレンジの皮、チョウジ、シナモンなどの香辛料を加え、2日間放置したのち蒸留してキュラソーのエッセンスを採取する。これをブランデーやキルシュワッサーに添加し、砂糖を加えて製品とする。そのほか直接浸出法も行われる。キュラソーはカクテル用に需要が多く、ホワイト、オレンジ、ブルー、グリーン、レッドキュラソーがある。このうち、オレンジキュラソーが一般的で、アルコール分約30%、甘さが強く、褐色をしており、食前酒や食後酒として飲まれる。ホワイトキュラソーはオレンジに比べてやや辛口で、無色、味は淡泊で、ストレートでも飲まれる。トリプルセックはホワイトキュラソーに似ているが、アルコール分が約40%と高い。これらのなかにはフランス産のコアントローなどの有名なものもある。



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