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[[ファイル:MOGO Hamburg 15.JPG|300px|サムネイル|右|様々な種類のオートバイが一堂に会してのパレード。]]
 
'''オートバイの種類'''(オートバイのしゅるい)では[[原動機]]を搭載した[[二輪車]](日本語では三輪、時に四輪や一輪のものを含む)である[[オートバイ]]の形状や用途による分類を解説する。
 
 
== 分類 ==
 
オートバイは用途、設計、特徴などのさまざまな要素によって分類され、その種類は数多い。分類方法には法規に基づく排気量や変速型式を規準にする分類や、用途、構造、特性など、利用者の価値観に基づく分類などが挙げられ、それらを組み合わせた説明がなされている場合が多い。
 
 
たとえば、1980年代に出版された百科事典では、大別すれば、
 
# [[スポーツ]]性を重視し、身体を使いつつ、走行すること自体を楽しむタイプ<ref name="hp-303">[[#大百科|世界大百科事典 第4巻]]、P. 303 オートバイ</ref><ref group="注釈">[[スポーツ]]は[[競走|レース]]とは別の言葉で、同義ではない。</ref>
 
#  通勤、通学などの移動手段として利用される比較的小型のタイプ<ref name="hp-303" />
 
になるとされ、1 のスポーツ性を重視したものをさらに細分化すると、
 
# 舗装道路を快適に走るための'''オンロード'''モデル
 
# 路面状況を選ばず走るための'''オフロード'''モデル
 
に大別できるとされている<ref name="hp-303" />。さらにスポーツ性を重視したモデルの中でも、オンロード、オフロードともに一般公道での走行ができない、[[オートバイ競技]]専用の車両なども存在する。
 
 
こうした規準を踏まえたうえで、一般に流通しているオートバイを扱うカタログ雑誌ではネイキッド、スーパースポーツ、ツアラー、メガスポーツ、クルーザー、デュアルパーパス、スクーター、レーサー、ビジネスバイク、などといった分類のもとにオートバイの車種の解説が行われている<ref name="aokitakao">青木タカオ『図解入門よくわかる最新バイクの基本と仕組み』秀和システム、2010年</ref>。
 
 
排気量の大きさで区別して、排気量の大きなものを「大型バイク」、排気量の小さなものを「ミニバイク」と分類することもある。例えば駐輪場の管理者などが用いており、何cc以上を大型と見なすか、その線引きについては、さまざまな方法がある。駐輪場などでは実際上は125cc以上で線を引いている例は多いが、文言上は50cc以上としている例もある<ref>{{PDFlink|[http://sunlight-k.sakura.ne.jp/01-04-kiyakusyu/Kiyaku_Main/02_03OogataBaiku_MiniBaiku_ChuushaKisoku.pdf]}}</ref>。自動車免許での運転が可能な原動機付自転車など、排気量の小さなものを「ミニバイク」と呼ぶことがある。
 
 
その車両を使用したレースなどが存在し、[[レギュレーション]]から一定の仕様が求められる場合などにおいては厳格な仕様、分類などが当てはめられる場合もあるが、こうした分類はメーカーによる販売戦略を受け、使い勝手の広さをアピールする意図で他の分類を意味する単語が与えられたり、[[オートバイ雑誌]]やユーザーなどによって異なる分類がなされ、さらなる細分化がなされることがある。したがって、以下に列記する分類名は必ずしも普遍的なものではない。
 
 
== オンロードモデル ==
 
[[ファイル:Red BMW on the dragon's tail at Deals Gap, NC.jpg|250px|サムネイル|右|オンロード車でワインディングロードを駆けるのもオートバイの楽しみ方のひとつである。]]
 
[[ファイル:Supersport TT race1 IMG 0639.JPG|250px|サムネイル|右|オンロードモデルを用いて[[サーキット]]でレースを行う、という楽しみ方もある。]]
 
オートバイメーカーの総合[[カタログ]]などにも用いられる大分類で、'''ロードスポーツ'''、'''ロードバイク'''とも呼ばれる。舗装路を快適に走行できるように工夫されたタイプのオートバイを総称してこのように分類され、道路舗装の進んだ日本などの国では最も車種構成の幅広い分類である。
 
 
; ネイキッド
 
: 日本以外では'''スタンダード'''({{lang-en-short|standard}})や'''ロードスター'''({{lang-en-short|roadstar}})と呼ばれる、最も基本的な車体構成を持つ車種である。日本では1970年代に[[カウル]]を装備した車種が流行したのち、カウルの無い車種を区別して「ネイキッド」と呼ぶことが一般化した。それ以前は戦中戦後に日本で多く見られた[[アメリカン]]とは対照的に、ヨーロッパで広まっていたスタイルの車種として「ヨーロピアン」と呼ばれていた。
 
: {{main|ネイキッド (オートバイ)}}
 
; ストリートファイター
 
: カウルを装備していないオートバイの分類で、ネイキッドを細分化した1ジャンルとして扱われる場合もある。乗車姿勢やエンジンの特性は乗りやすさよりも走行性能を重視している<ref>{{Citation |title=Hogs on 66: Best Feed and Hangouts for Road Trips on Route 66  |first1=Michael |last1=Wallis |first2= Marian |last2=Clark  |publisher =Council Oak Books |year=2004 |isbn= 9781571781406 |url=http://books.google.com/?id=4b_qJyw-ZX8C |quote='''Streetfighter --''' Also known as a 'hooligan' cycle, this is a sports-bike stripped of all superfluous bodywork. }}</ref><ref>{{Citation |title=Choppers |first1=Matt |last1=Doeden |first2=Joe |last2=Leonard |publisher=Lerner Publications |year=2007 |isbn= 9780822572886 |url=http://books.google.com/?id=7wDcbl-UsmYC&pg=PA46|quote='''streetfighter:''' a type of [[superbike]] customized for maximum speed and performance.}}</ref>。
 
: {{see also|ネイキッド (オートバイ)#ストリートファイター}}
 
; スーパースポーツ
 
: サーキットなどでのスポーツ性の高い走行に比重をおいた車種である。乗車姿勢は前傾が強くスポーツ性が高いが、クッションが硬いシートなどにより、長距離走行では疲れやすい。日本ではかつて'''レーサーレプリカ'''と呼ばれた。
 
: {{main|スーパースポーツ}}
 
;メガスポーツ
 
: 外観はスーパースポーツに近いが、大排気量のエンジンと比較的大柄な車体を持ったものをこのように呼ぶ場合がある。
 
: {{see also|スーパースポーツ#メガスポーツ}}
 
; ツアラー
 
: 長距離の[[ツーリング (オートバイ)|ツーリング]]を快適に行うことを目的とした設計がなされた車種をこのように分類する。総じて、乗員に当たる走行風を軽減するための大きめのカウルや、長距離でも疲れにくい乗車姿勢の車体構成を持ち、直進安定性の高い車体特性などを備えている。高出力エンジンを搭載したハイスピードツアラーや、旋回性能などを高めたスポーツツアラーなどのように細分化される場合もある。
 
: {{main|ツアラー (オートバイ)}}
 
; アメリカン
 
: 北米大陸の郊外に多く見られる直線道路を長く移動する利用環境のなかで、[[アメリカ合衆国]]を中心に発達したタイプを日本ではこのように呼び、オートバイメーカーの分類にも用いられる。英語圏では'''クルーザー'''({{lang-en-short|cruiser}})と呼ばれる。[[ドラッグレース]]をイメージさせるものはドラッグとも呼ばれる。
 
: {{Main|クルーザー (オートバイ)}}
 
; ストリートバイク
 
: 取り回しが楽で、市街地走行に十分なエンジン性能をもつ車種をストリートバイクと呼ぶ場合がある。空冷単気筒エンジンや[[フレーム (オートバイ)#クレードルフレーム|シングルクレードルフレーム]]といったシンプルな車体構成により改造の自由度が高く、[[スカチューン]]や[[シャコタン|ローダウン]]といったカスタムのベースとされる。
 
; オールドルック
 
: スポークホイールや空冷エンジンなど、[[旧車]]が持つ外観的特徴を持つものをこのように分類する。本当の旧車は設計や製造そのものが古いのに対し、オールドルックは昔の(オールド)オートバイを模した外観(ルック)の意匠を持つだけで、部品は新しい設計のものが搭載されている。
 
; スクランブラー
 
: [[スクランブルレース]]で用いられたオンロードバイクの車体にオフロードタイヤを履かせたオフロードバイクの原型となったタイプ。
 
; ビッグスクーター
 
: 排気量の大きなスクーターをビッグスクーターと呼び分ける場合がある。
 
: {{see also|スクーター#ビッグスクーター}}
 
 
<gallery caption="オンロードモデルの画像">
 
ファイル:HONDA CB1300 RB.JPG|ネイキッドタイプ
 
ファイル:Paris - Salon de la moto 2011 - Ducati - Streetfighter 848 - 001.jpg|ストリートファイタータイプ
 
ファイル:Honda CBR1000RR Fireblade.jpg|スーパースポーツタイプ
 
ファイル:Yamaha TZR250 2MA.jpg|レーサーレプリカタイプ
 
ファイル:Paris_-_Salon_de_la_moto_2011_-_Suzuki_-_Hayabusa_-_001.jpg|メガスポーツタイプ
 
ファイル:FJR1300 blue left.jpg|ツアラータイプ
 
ファイル:Honda Goldwing - Flickr - mick - Lumix.jpg|クルーザータイプ
 
ファイル:Harley-Davidson.jpg|アメリカンタイプ
 
ファイル:Yamaha_TW_mod_01.jpg|ストリートタイプ
 
ファイル:Kawasaki W650 1999 2000.jpg|オールドルックタイプ
 
ファイル:Moto Guzzi Caferacer.JPG|カフェレーサータイプ
 
ファイル:Ducati 250 Scrambler 1973.jpg|スクランブラータイプ
 
ファイル:Yamaha TMAX 2007TMS.jpg|ビッグスクータータイプ
 
</gallery>
 
 
== オフロードモデル ==
 
{{Otheruses|モーターバイク|自転車のオフロードバイク|マウンテンバイク|オールテレインバイク|シクロクロスバイク}}
 
[[ファイル:XT660ZTenere.JPG|250px|サムネイル|右|オートバイでは、舗装路を離れて大自然の中へと乗り出してゆく、という楽しみ方もある。オフロード車の特徴は未舗装路も走ることができることであり、一般にストロークの長いサスペンションなどを備え、オンロード車では走行不可能なこうした道でも走ることができる。]]
 
[[ファイル:DualSportBMW1200GS SuzukiDRZ400.jpg|250px|サムネイル|右|デュアルパーパスは未舗装路・舗装路のどちらも快適に走行でき、写真のような未舗装路のロング・ツーリングにも向いている。デュアルパーパス車やアドベンチャー車で大陸横断や複数の大陸走破を行う人もいる。]]
 
舗装道路以外でも走ることを前提に設計されたものを「[[オフロード]]タイプ」や「オフロード車」などと呼ぶ。中排気量のものを「ミドルオフロード」または「ミドルオフ」、大排気量のものを「ビッグオフロード」または「ビッグオフ」とも呼ぶ。総じて大径のスポークホイールや長いストロークを持つ[[サスペンション]]、軽量で細身の車体を持っているのが特徴である。軽量化のためにバッテリーやセルモーターを廃したものもある。かつては「スクランブラー」と呼ばれていた<ref>{{cite web|url=http://www.streetride.jp/essay/essay06/es06-09/|title=バイクのカテゴリー ストリートエッセイ 【STREET-RIDE】ストリートバイク ウェブマガジン|pubrisher=株式会社バイクブロス|accessdate=2015-10-22}}</ref>。
 
; デュアルパーパス
 
: オフロードタイプのうち、公道を走れるように法定保安部品類<ref group="注釈">[[ヘッドライト]]、[[ブレーキランプ]]、[[ウィンカー]] など。</ref>を備えたものをメーカーの大分類ではこのように呼ぶ。メーカーによってはトレイルと呼ぶ場合もある。
 
: {{main|デュアルパーパス}}
 
; アドベンチャー
 
: デュアルパーパスのなかでも大排気量のエンジンとハーフカウルを搭載したものを、近年ではアドベンチャーと呼ぶ例が多い。アルプスローダー([[和製英語]])やマルチパーパスと呼ばれる場合もある。[[アフリカ]]や[[オーストラリア]]に見られる広大で平坦な砂漠地帯での[[ラリーレイド]]競技([[ダカール・ラリー]]など)で従来から使用されている車両のイメージを踏襲しながら、一般ユーザー向けに舗装路や市街地でも快適で使いやすい設計とした製品が多い。
 
; スーパーモタード
 
: スーパーモタードという競技に用いられる車両である。
 
: {{main|スーパーモタード}}
 
; フラットトラッカー、ダートトラッカー
 
: アメリカで発祥した[[ダートトラックレース]]に特化したオートバイを指す。単気筒のエンジンを搭載したスリムで低めの車体で、サスペンションストロークは少なく、ダウンフェンダーで後部に大きなゼッケンプレートを持つ外観が特徴である。こうした外観的特徴を持ちながら保安部品を備えた車種も国産メーカーから市販されていたことがある。
 
; モトクロッサー、モトクロスバイク
 
: [[モトクロス]]と呼ばれる、林間や岩場などに設けられた[[コース]]での[[競技]]に特化したもので、公道走行に必要な保安部品を持たないものがほとんどである。
 
: {{main|モトクロッサー}}
 
; エンデューロレーサー、エンデュランサー、エンデューロマシン、エンデューロバイク
 
: オフロードの耐久レースに特化したオートバイを指す。モトクロスバイクに近いが、長時間の走行でも疲れにくい特性を持っている。公道走行できるようになっているものが多く、前述のデュアルパーパスと重なる特徴が多い。
 
: {{main|エンデューロ}}
 
; トライアルバイク、トライアラー
 
: 岩場や沢、[[崖]]、あるいは人工の障害物などを走破する技術を競う[[競技]](トライアル競技)に特化したオートバイを指す。保安基準を備えて公道走行できる車種も市販されている。
 
: {{main|トライアル (オートバイ)}}
 
; ファームバイク、アグリカルチャー
 
: 一般的な特徴として、左右両側に備えられた[[スタンド (オートバイ)#サイドスタンド|サイドスタンド]]、大型のリアキャリアとハンドルポスト上のフロントキャリア、大型の泥除け(マッドガード)などを有し、人が歩く程度の速度で移動可能な低い[[ギア比]]のトランスミッションや[[副変速機]]が備えられる。チェーンドライブの場合には[[牧草]]などの巻き込み防止のためにフルカバータイプのチェーンカバーが装備される場合がある。クラッチレバーやブレーキレバーを引いた状態で固定しておけるロック機構が装着されるなど、一般的なデュアルパーパスとは大きく異なる外観や機能性が持たせられている。かつては機構の一部を省略しながらもこうした外観的特徴を強く残した車種が国産メーカーから市販されていたことがある。
 
<gallery caption="オフロードモデルの画像">
 
ファイル:DualSportDR650 DR350.jpg|デュアルパーパスタイプ
 
ファイル:Yamaha_XT_1200_Z_Super_Ténéré.jpg|デュアルパーパスタイプ
 
ファイル:Transalp XL400V.jpg|アドベンチャータイプ
 
ファイル:FTR223.jpg|ダートトラッカータイプ
 
ファイル:YAMAHA WR250X.jpg|スーパーモタードタイプ
 
ファイル:Boxes KTM.JPG|モトクロッサータイプ
 
ファイル:KTM 660 Rallye Dakar 2005.jpg|エンデューロレーサータイプ
 
ファイル:Hornberg.jpg|トライアルタイプ
 
ファイル:Suzuki DR200.JPG|アグリカルチャータイプ
 
</gallery>
 
 
== タウンユースモデル ==
 
[[ファイル:Honda Super Cub with Okamoti.jpg|250px|サムネイル|右|[[出前機]]を搭載した[[出前]]仕様のカブ。]]
 
[[ファイル:Motorcycles of Ho Chi Minh City super cub PB277788.jpg|250px|サムネイル|右|[[ベトナム]]の[[ホーチミン市]]など、東南アジアでは日本とは比較にならない重積載で運用される事もしばしばである。]]
 
[[通勤]]、[[通学]]、あるいは事業活動にオートバイが利用される場合は多く、こうした用途に向けて設計された車種をタウンユースモデルと呼ぶ場合もある。ファミリーバイクと呼ばれることもあり、メーカーによる製品の分類名とする場合や、[[保険会社]]が提供する特約の対象として、用途が限定された車両の区分として用いられている場合などがある。<ref group="注釈">ファミリーバイク特約と称して125cc以下のオートバイに限定した保障内容を設けるなど。</ref>また、[[報道]]や行政では、小型のオートバイを総称してミニバイクと呼ぶこともある。
 
 
片手がふさがった状態であってもシフトチェンジができるように遠心式自動クラッチを採用してクラッチレバーを割愛するなど、運用を補助する簡便な操作形態に設計されている場合がある。出力よりも経済性、利便性が優先され、積載量、耐久性、燃費や車両価格などに秀でた設計とされる傾向にある。
 
 
; スクーター
 
: ほとんどの車両がオートマチックトランスミッションを用いた簡単な操作で運転できる。フットボードの下をフレームが通る車体構成から車両を跨いで乗車する必要がない。
 
: {{main|スクーター}}
 
; ビジネスバイク
 
: [[郵便]]や[[新聞]]などの[[配達]]業務、[[ラーメン屋]]や[[蕎麦屋]]などに代表される[[外食]]業界の[[出前]]業務、[[銀行]]や[[証券会社]]の顧客訪問などに利用されることを主眼に設計された車種をこのように分類する。多くは原付もしくは小型自動二輪車で、高い耐久性と低燃費が特徴である。一般に、多くの荷物を積めるように後ろの荷台が大きく頑丈で、また大きな前カゴをつけられるように設計されている。[[サスペンション]]は重積載に耐えるように固めのバネが組まれ、後ろの荷台に大きく背の高い貨物<ref group="注釈">施錠可能な金属製ケースや、[[岡持ち]]を積載する[[出前機]]など。</ref>を積んだ際にも乗降が楽なように、[[フレーム_(オートバイ)|アンダーボーンフレーム]]を有する。雨天時でも足もとが前輪の[[泥|泥はね]]で汚れないように両足を覆うレッグシールドを備える場合も多い<ref group="注釈">日本以外ではこうしたビジネスバイクを総括して[[アンダーボーン]]([[:en:Underbone]])と呼ばれている。</ref>。
 
: {{main|w:Underbone}}
 
; 宅配バイク
 
: ビジネスバイクのなかでも[[ピザ]]やビールケースなどの運搬に最適化されたものが広く普及してこのように呼ばれるようになった。屋根付きの三輪スクーターが元来の形態で現行の市販車では[[ホンダ・ジャイロキャノピー]]が代表格となっている。1985年2月15日より道路交通法上はミニカーの扱いで<ref name="ishikawa">{{PDFlink|[http://honbu.police.pref.ishikawa.lg.jp/keimu_bu/kousou/jouhoukokai/kouki/kouki19901226-1.pdf 交企発第434号交指発第590号]}} 石川県警察 平成2年12月26日</ref>、ヘルメット着用と法定速度30km/hが適用されないことから、[[1985年]]に日本初の宅配ピザである[[ドミノ・ピザ]]が創業する際に、ヒガ・インダストリーズがオリジナルで設計したのが始まりであった。1980年代後半から登録台数の増加に伴って事故も激増したことを受け、運行上の特性が二輪車に類似しているなどの理由から、1991年1月1日から道路交通法上の扱いが原動機付自転車に変更された<ref name="ishikawa" />。後部には宅配商品を乗せるトランクが付いている。現在では屋根付き三輪スクーターに限らず、似たような形態のものを呼ぶ場合も多い。
 
: {{main|ミニカー (車両)}}
 
; モペッド
 
: 自転車のように足でこぐこともエンジンの動力で走ることもできる二輪車を指す。日本では訛ってモペットとも呼ばれる。原動機を指すモーター (motor) とペダル (pedal) の[[かばん語]]でモペッド (moped) と呼ばれるようになった。無免許で運転可能なフランスやイタリアの製品が多いが、現在の日本ではエンジンの動作状態にかかわらず原動機付自転車の扱いとなるため普及していない。
 
: {{main|モペッド}}
 
<gallery caption="タウンユースモデルの画像">
 
ファイル:Honda Dio.jpg|50ccのスクーター
 
ファイル:Suzuki Address V125S 3.JPG|125ccのスクーター。簡単操作でありながら、50ccよりも大きなパワーが期待でき、しかも法的にも60km/hまで(未満)の走行が認められている。[[スズキ・アドレス]]V125S
 
ファイル:Benly110.jpg|スクーターの簡単操作のまま積載量を増強したタイプ
 
ファイル:Honda Jazz.jpg|丸みをおびたデザインや暖色系のカラーリングなどで女性を意識したモデルも多い。
 
ファイル:Supercub50fi.jpg|ビジネスバイクの代名詞となっている[[ホンダ・カブ|ホンダ・スーパーカブ]]。
 
ファイル:Postal Supercub MD.jpg|[[郵便配達]]用のカブ。
 
ファイル:CT-110.jpg|路面状態の悪い地域での運用を見据えた車種も存在する。
 
ファイル:Yamaha-YB50cdi.JPG|「跨る」着座スタイルのビジネスバイク、[[ヤマハ・YB|ヤマハ・YB50]]。
 
ファイル:Cd250u.jpg|[[ホンダ・CD250U]]。ほぼオンロード車に近い形態であるが、大型キャリアなどの存在によりビジネスバイクに分類される。
 
ファイル:Gyro-X.jpg|[[中食]]のデリバリーにも多用される[[ホンダ・ジャイロ]]
 
ファイル:Choinori.jpg|特にサイズの小さいタイプ([[スズキ・チョイノリ]])。
 
ファイル:Woman on Velosolex.jpg|モペッド
 
</gallery>
 
 
== 特殊車両 ==
 
; 警察用車両
 
: 世界各国の[[警察]]がオートバイを警察車両として運用している。日本の警察では1914年に宮田製作所によって製作された車両の一部が導入されたのを最初として、1936年以降[[白バイ]]に代表される運用がなされている。
 
 
<gallery>
 
ファイル:Washington DC Police Motorcycle 01.jpg|アメリカ合衆国の警察車両
 
ファイル:Polizia.municipale.motorcycle.arp.jpg|イタリアの警察車両
 
ファイル:Austrian police motorcyclist.JPG|オーストラリアの警察車両
 
ファイル:BMW R1200RT - Northern Constabulary.jpg|スコットランドの警察車両
 
ファイル:Japanese HONDA VFR800P police motorcycle.jpg|日本の警察車両
 
ファイル:Supercub90.jpg|交番などにある警察車両
 
</gallery>
 
 
; 消防用車両
 
: 日本の消防庁は'''消防バイク'''としてオートバイを活用している。消防バイクはオフロード車などを用いて[[ポンプ車]]が入れない狭隘地などへ入り初期消火を担当している。
 
; 救急用車両
 
: '''[[救急バイク]]'''は4輪車に比べて小型で機動性が高い特性を利用し、[[渋滞]]の先にある事故現場へいち早く駆けつけて救命率を高めるために用いられている。日本でもわずかずつだが導入される動きがある。
 
 
<gallery>
 
ファイル:MOB-100 Corpo de Bombeiros SP.jpg|ブラジルの救急バイク。2008年には数百台が追加的に寄贈、導入された。
 
ファイル:Paramedic Suzuki V-Strom 650 in Serbia.jpg|セルビアの救急バイク
 
ファイル:Yamaha SEROW 250, Tokyo FD..jpg|東京消防庁の消防活動二輪部隊の[[ヤマハ・セロー|セロー250]]。高圧[[放水銃]]を装備している。
 
ファイル:Ichikawa-akabai.jpg|市川市消防局の赤バイ。
 
ファイル:Fire-engine-bike.jpg|横浜市消防局の消防機動二輪隊、[[出初式]]でのデモンストレーション。
 
</gallery>
 
 
; 軍用車両
 
: [[第一次世界大戦]]以降、各国の[[軍隊]]はそれまでの[[馬]]に代わり、オートバイを用いて[[騎兵]]の[[機械化]]を図っていった。始めは戦場での悪路走行や劣悪な整備事情を考慮して、[[サイドバルブ]]やリジッドフレームなどの頑丈で信頼性の高い設計を用いた、[[ハーレーダビッドソン]]や[[:en:BMW R75]]等の大排気量のオートバイが[[サイドカー]]などの形態で用いられることが多く、[[大日本帝國陸軍]]もハーレーのサイドバルブモデルを[[ライセンス生産]]した[[九七式側車付自動二輪車]]等を採用していた。
 
: [[第二次世界大戦]]で[[航空機]]が発展してくると、[[空挺部隊]]などの新たな兵科が台頭する。この戦争でも前述の大型オートバイが引き続き使用され続けた一方、[[空挺兵]]の空挺降下後の移動手段の一つとして、[[輸送機]]内での携帯にも適した超小型スクーターが各国で研究開発され、幾つかは実戦配備された。
 
: [[戦後]]は復興に伴う道路事情の改善などにより、前述の旧式設計の大型オートバイは次第に淘汰されていき、[[憲兵]]の日常のパトロールに敵した高速走行重視のオンロード車、荒れ地でのより高速な機動性の確保を重視したオフロード車など、各国の軍事事情に合わせて様々な車種が選定され、採用されている。変わった例ではアメリカ軍が自軍の採用車種の使用燃料を[[JP-8]]に統一する目的で開発した[[ディーゼルオートバイ]]([[:en:Diesel motorcycle]])である、'''Hayes Diversified Technologies(HDT) M1030M1'''が存在する。
 
: [[陸上自衛隊]]の情報小隊などではオフロード車を偵察、連絡用に使用している。災害時には、崩落地帯やがれきの山を突破して連絡したり救助活動を行うことができる。
 
<gallery>
 
ファイル:Harley Davidson 1940 WLA 1.jpg|[[第二次世界大戦]]で[[アメリカ軍]]に用いられた[[:en:Harley-Davidson WLA|ハーレーダビッドソン・WLA]]
 
ファイル:BMW R75 Sahara.JPG|[[ドイツ第三帝国]]軍で用いられたBMW R75とサイドカー
 
ファイル:M72 Molotow 1948.JPG|[[ソビエト連邦]][[赤軍]]で採用され、現在でも使用され続けている[[IMZ・ウラル|IMZ-M72]]。[[鹵獲]]したBMW R71を元にフルコピー製造された。
 
ファイル:Welbike.jpg|空挺部隊向けスクーターの最初期事例、1942年[[イギリス軍]]の[[エクセルシオール (オートバイ・コヴェントリー)|エクセルシオール]]・[[:en:Welbike]]
 
ファイル:G-683 Cushman 53, W-699783.JPG|1944年にアメリカ軍が空挺部隊向けに製造した[[:en:Cushman_53|クッシュマン・53]]
 
ファイル:1944 paracadutisti motorcycle.JPG|1944年にイタリア軍が空挺部隊向けに開発した'''[[:it:Volugrafo Aermoto 125|Volugrafo Aermoto]]'''
 
ファイル:Vespa img 2351.jpg|1950年代に[[フランス軍]]空挺部隊が[[M20 75mm無反動砲]]を空挺運用する目的で製造した[[:en:Vespa 150 TAP|Vespa 150 TAP "バズーカ・ベスパ"]]
 
ファイル:Australian_Perentie_Land_Rover_and_MP_motorcycles.jpg|[[オーストラリア軍]]の憲兵がパトロールに使用する白バイに類似したオンロード車
 
ファイル:JGSDF XLR250R (HONDA) 3.jpg|陸上自衛隊の[[偵察用オートバイ]]、[[ホンダ・XR|ホンダ・XLR250R]]。
 
ファイル:JGSDF reconnaissance bicycle (Kawasaki KLX250) 20120429-02.JPG|偵察用オートバイの現行車種、[[カワサキ・KLX|カワサキ・KLX250]]
 
ファイル:M1030m1.jpg|[[カワサキ・KLR650]]をベースに[[ディーゼルエンジン]]を搭載した、'''HDT M1030M1'''
 
</gallery>
 
 
== 競技用 ==
 
オンロードレースやオフロードレースに関わらず、競技用の車両として一般向けに市販される完成車で、コンペティションとも呼ばれる。保安部品を備えず、登録書類は発行されないのが一般的である。レギュレーションに基づいて製造販売される物もある([[ホモロゲーション]])。輸入車両については、[[通関]]証明書類を提示し保安部品を備えれば正規に車両登録することが可能で、公道走行も行える場合がある。このことから、日本でも販売している競技用車両を海外から[[輸入]](いわゆる[[逆輸入]])して公道走行仕様にする業者もある。
 
 
[[ポケットバイク]]と呼ばれる、1970年代に日本で誕生したミニチュアサイズのオートバイや、[[ホンダ・QR50]]や[[ヤマハ・PW50]]のように子供用として設計されたモデルもある<ref>{{cite web|url=http://www.yamaha-motor.co.jp/mc/competition/pw/spec.html|publisher=ヤマハ発動機株式会社|accessdate=2014-03-31|quote=PW50は体重が25kg以下の方の使用を想定して開発しています。|title=仕様:PW50 - バイク スクーター | ヤマハ発動機株式会社}}</ref>。
 
 
== その他 ==
 
*[[トライク]]
 
: 3輪のオートバイをこのように呼ぶ場合がある。日本ではトライクは三輪自動車であるので通常は普通自動車に分類されるが、後述の特定二輪車に該当する場合は、普通自動車ではなく自動二輪車として扱われる。
 
*[[特定二輪車]]
 
: 日本の法律におけるトライクの種類。3輪のオートバイ([[原動機付自転車]]を除く)であって、[[内閣総理大臣]]が定める条件を満たす車両について法律の適用においては、自動二輪車として扱われる。[[ヤマハ・トリシティ]](2014年発売)などがある。
 
*[[サイドカー]]
 
: バイク(オートバイ、自転車)本体に平行して、一輪の車台を取り付けたもの。側車とも呼ばれる。競技用のものは一体型。
 
*[[全地形対応車]]
 
: 道路以外の地形も走ることを想定して設計された3輪または4輪の乗り物で、オートバイと同様の乗車装置や構造を持つ。ATVと略称されたり、日本ではバギー、海外では3輪のものはトライク、4輪のものはクアッドとも呼ばれる。
 
*[[スノーモービル]]
 
: 雪上を走らせる乗り物で、オートバイと同様の乗車装置や構造を持つ。
 
*[[スノーバイク]]
 
: スノーモービルと同様に雪上を走らせる乗り物で、オフロードバイクの車体を用い、タイヤの代わりにそりと無限軌道を装着したもの。
 
*[[電動自転車]]、電気自転車
 
: [[電動機]]を[[動力]]として走行可能な[[自転車]](のようなもの)。 [[ペダル]]を漕ぐことが不可欠な[[電動アシスト自転車]]とは区別される。出力の大きなもの(もしくはオートバイに見えるもの)は 電動バイク。 定格出力で原付登録または軽二輪登録が必要となるため、原付免許もしくは二輪免許が必要である。
 
* [[電動バイク]]
 
: 電動機を[[動力]]として設計されたもの。電動自転車と明確な区別は無い。2輪のものから上記のものまで様々ある。主にスクーターが多いが、スポーツタイプ、ビジネスタイプ、折り畳み式もある。大半がATであるが、[[ビクトリー・エンパルス]]のようなMTも一部存在する。ガソリンのオートバイから吸排気部分を取り出し{{仮リンク|コンバートEV|en|Electric vehicle conversion}}に改造したり、自転車を改造し、電動機を装着して原付、軽二輪登録をしているものもあるため、原付免許または二輪免許が必要である。
 
*{{仮リンク|モノホイール|en|Monowheel}}、一輪バイク
 
:一輪の大きなホイールの中に運転者が乗り込むタイプの[[一輪車]]で、多くは原動機付(「 漫画「[[W3]]」「[[GANTZ]]」、アニメ映画 「[[スチームボーイ]]」に登場)でオートバイの一種と考えられる。19世紀から作られ、現在は主に娯楽用。日本では公道走行禁止。速度記録は98km/h。
 
:また、電動一輪車([[自立安定一輪車]]参照)も広義では電動自転車。
 
 
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ファイル:Honda Z50M.jpg|ホンダ・モンキー
 
ファイル:Motoco 02.jpg|ホンダ・モトコンポ
 
ファイル:Trike.7arp.jpg|トライク
 
File:ヤマハ -TRICITY 発表会 (14569130633).jpg|特定二輪車
 
ファイル:Himeji-Oshiro-Matsuri 2010 153.JPG|トライク、さらにサイドカー付き
 
ファイル:NSUmaxBeiwagen.jpg|サイドカー
 
ファイル:Quad Bikes - Flickr - mick - Lumix.jpg|全地形対応車
 
ファイル:Snowmobile-italia.jpg|スノーモービル
 
ファイル:Honda NSF250R Tokyo Motor Show 2011.jpg|レーサーベース車両
 
ファイル:Pocketbike dirtbike.jpg|オフロード用のキッズバイク
 
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== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 注釈 ===
 
{{Reflist|group="注釈"|2}}
 
=== 出典 ===
 
{{Reflist|2}}
 
 
<!--
 
== 参考文献 ==
 
*{{Cite journal|和書
 
|author = 中村友彦
 
|date = 2000-09
 
|title = 王者奪還
 
|journal = Bikers Station
 
|volume = 156
 
|pages = P. 77-85
 
|publisher = [[遊風社]]
 
|id = 雑誌07583-9
 
|ref = BS156 }}
 
-->
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[オートバイ]]
 
* [[:Category:オートバイの車両区分]]
 
* [[:Category:オートバイの車種]]
 
* [[:Category:オートバイメーカー・ブランド]]
 
* [[オートバイ競技]]
 
* [[競走車]]
 
* [[運転免許]]
 
* [[旅行]]
 
* [[キャンプ]]
 
* [[ライダーハウス]]
 
 
== 外部リンク ==
 
&ensp;{{Commonscat-inline|Motorcycles}}
 
 
{{オートバイの形態}}
 
{{オートバイ部品と関連技術}}
 
 
{{デフォルトソート:おおとはいのしゆるい}}
 
[[Category:オートバイの形態|*しゆるい]]
 

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