「インフラストラクチャー」の版間の差分

提供: miniwiki
移動先:案内検索
(1版 をインポートしました)
(内容を「'''インフラストラクチャー'''({{lang-en|infrastructure}}) 私的経済活動の基盤となるような施設,制度などをさし,長期にわたっ...」で置換)
(タグ: Replaced)
 
1行目: 1行目:
'''インフラストラクチャー'''({{lang-en|infrastructure}})とは「下支えするもの」「下部構造」を指す[[アメリカ合衆国の哲学#観念論の拒絶|観念的]]な用語であり、以下の意味がある。
+
'''インフラストラクチャー'''({{lang-en|infrastructure}}
  
#[[国民]][[福祉]]の向上と[[国民経済]]の発展に必要な[[公共施設]]。本項で詳述。
+
私的経済活動の基盤となるような施設,制度などをさし,長期にわたって変化の少いものをいう。具体的には,電力などのエネルギー産業,道路・港湾などの輸送施設,電信・電話などの通信施設,都市計画における公園,上下水道,河川などの都市施設をさす。都市整備と産業発展をはかるうえでは欠かせないものである。
#企業などの主幹となる設備を上記に例えた用語(組織の私有財産だが、組織内では公共施設のように振る舞う物)。
 
  
日本ではしばしば'''インフラ''' (infra) と略称されるが、インフラストラクチャー (infrastructure) が「下の (infra) 構造 (structure)」を指す通り、本来インフラ (infra) は「下」「未満」を意味する接頭辞で、「下にある」「低い」を意味するラテン語 inferus に由来し、[[スーパー]] (super) の対義語である。
+
{{テンプレート:20180815sk}}  
 
 
[[日本語]]では'''社会基盤、基盤施設、経済基盤'''という訳語も存在する。[[中国語]]の場合は「[[:zh:基础设施|基础设施]](基礎設施)」という訳語が当てられ、[[朝鮮語]]の場合は「[[:ko:기반 시설|기반 시설]](基盤施設)」と呼ばれることもある。
 
 
 
また、日本語では「[[下部構造]]」は[[ドイツ語]]の「[[:de:Basis|Basis]]」に由来する別義で用いられるため、インフラストラクチャーの意味で「下部構造」を用いることは少ない<ref>用いられる場合は、括弧書きがなされることがある。:{{Cite journal|和書|journal=土木施工|volume=57|issue=10|pages=134-137|year=2016|publisher=オフィス・スペース|title=インフラ・イノベーション(第1回) インフラ・イノベーションと日本再生|author=[[藤井聡]]|url=http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/wp-content/uploads/2016/12/H28.10%20連載インフラ・イノベーション第1回(総論).pdf|accessdate=2017-05-24}} {{NAID|40020964642}}</ref><ref>あえて「[[下部構造]]」と「インフラストラクチャー」を共通のものとして議論がなされることもある。:{{Citebook|和書|author=[[竹村公太郎]]|chapter=あとがき|page=|date=2008-09-13|series=PHP新書|publisher=PHP研究所|title=本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー}} [https://books.google.co.jp/books?id=0qGMBQAAQBAJ&pg=PT168&lpg=PT168&dq=下部構造%E3%80%80インフラストラクチャー&source=bl&ots=TNM4gqiZW1&sig=6AA5Up5Df5Fy5LpwYr9ySMd6zqs&hl=ja&sa=X&ved=0ahUKEwiYxJjJsonUAhVJHZQKHcwlBJ4Q6AEIPjAE#v=onepage&q=下部構造%E3%80%80インフラストラクチャー&f=false Google books]</ref>。
 
 
 
== 概要 ==
 
[[国民]][[福祉]]の向上と[[国民経済]]の発展に必要な[[公共施設]]を指す。<!--また「地上構造物」と言う意味もある。-->
 
 
 
公共の福祉のための施設であり、民間事業として成立しにくいため、[[中央政府]]や[[公共機関]]が確保建設、管理を行う[[経済成長]]のための基盤。現在、一部の[[社会資本]]は、財政構造改革推進等により民活型社会資本整備として[[PFI]]手法が導入されている。
 
 
 
国民福祉の向上と国民経済の発展に必要な公共施設とは、[[学校]]、[[病院]]、[[道路]]、[[港湾]]、[[工業用地]]、[[公営住宅]]、[[橋梁]]、[[鉄道|鉄道路線]]、[[路線バス|バス路線]]、[[上水道]]、[[下水道]]、[[電気]]、[[ガス燃料|ガス]]、[[電話]]などを指し、[[社会]]的[[経済]]基盤と社会的[[生産]]基盤とを形成するものの総称である。建造物からパイプ類、場合によっては電気機器([[サーバ]]等の[[ハードウェア]])レベルが該当する。
 
 
 
通常は道路、[[川|河川]]、橋梁、鉄道からガス、電話など社会生活基盤と社会経済産業基盤とを形成するものの総称としてこの語が使用されるが、学校や病院などの公益施設も含まれ、[[都市計画]]では道路、河川、鉄道、[[公園]]、[[水道]]、[[清掃工場|ごみ処理施設]]、[[し尿処理施設]]等を社会基盤施設としている。主には[[公共事業]]で整備され、社会資本として経済、生活環境の基間設備を指す。また、[[情報化社会]]の情報網整備や新規分野の[[法律]]整備などの意味でも使用される。
 
 
 
[[バラク・オバマ]][[アメリカ合衆国大統領|米国大統領]]は、[[ビジネス]]を魅力的にするために([[物流]]の基盤である)鉄道や高速道路の改修が必要だとし、第2期オバマ政権では道路や橋その他のインフラストラクチャーへの政府支出を増やす計画である<ref>[http://articles.washingtonpost.com/2013-01-21/business/36473078_1_outworn-programs-president-obama-financial-crisis In inaugural address, Obama outlines second-term economic plans] Washington Post 2013年1月21日</ref>。
 
 
 
=== メリット ===
 
一般にインフラに該当する財は、[[市場]]による供給が著しく不足する可能性がある。そのため、インフラ整備には[[中央政府]]や[[地方自治体]]が参加し、[[公共事業]]として行われるものが多い。インフラは市場によって供給されにくいが、一度公共事業として整備された後は[[社会資本]]として経済の供給力に多大な好影響を及ぼす。例えば、都市間[[高速道路]]を整備することで、[[交通]]コストが低下し、工場立地が容易になり、[[商圏]]が拡大することで、域内の経済活動は活性化する。また、[[灌漑施設]]を作ることで、農地の生産性は飛躍的に高まる。これらの活性化の結果、当初の建設・整備に要する[[コスト]]が回収され、[[公共投資]]として正当化される。一般に回収は活性化による税収によって行われるが、[[有料道路]]など利用者負担で直接回収する場合もある。
 
 
 
堤防やダム建設などは災害対策の側面も持ち合わせている。
 
{{see also|普代水門}}
 
 
 
2015年の時点で[[国際通貨基金]]はここ30年でインフラストラクチャーへの財政支出が低下してきていることを指摘し、世界経済を上向かせるために財政支出拡大が必要と述べた。道路や線路、デジタルインフラストラクチャー、電力網などを整備することで企業が生産性を向上させやすくなる<ref>[http://www.theguardian.com/public-leaders-network/2015/jan/21/davos-2015-gordon-brown-invest-infrastructure-projects Davos 2015: Gordon Brown urges world leaders to invest infrastructure]The Guardian, 21 Jan 2015 </ref>。
 
 
 
=== デメリット ===
 
{{出典の明記|section=1|date=2015年11月}}
 
インフラは、物財であるため整備後に維持コストがかかる。経済成長が著しい場合は、インフラ整備がその後の経済成長によって正当化されるが、経済成長停滞や人口増加停滞が発生すると、インフラ予算の割合に占める維持コストが増大し、新設が困難になる。また、維持コストが予算を上回ると、いくつかのインフラに対しては維持放棄をする結果になる。
 
 
 
「維持」は国家財政にとって重たい固定支出になるため、インフラの放漫整備は財政危機を招きやすい。また、インフラ整備に関連した産業が確立されるため、予算削減が困難な場合が多い。[[20世紀]]後半には、インフラ整備の合理的性格が地域環境と利益相反するケース(例えば、都市間を最短距離で結ぶ道路や鉄道は通過点の住民には何らの利益ももたらさない)が多発したため、整備をめぐる住民の利害の対立が先鋭化し、整備への否定的な世論が高まった。
 
 
 
インフラを司る業界などが政治と癒着する傾向が強く、公務員主導で[[カルテル|官製談合]]と呼ばれる不透明さを構築したり、政治家による[[利益誘導]]が横行してきたため、国民の間で不信感を呼んだという背景がある。
 
 
 
日本のインフラは[[高度成長期]]に建設されたものが多く、2020年代以降大量更新時代を迎えると言われているが、公共投資が削減されてきているため、更新がままならなくなっている。このため、老朽化による事故が起こっている。<ref>[http://cgi2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009050121_00000 NHKスペシャル 調査報告 日本のインフラが危ない - NHK名作選(動画・静止画) NHKアーカイブス]</ref>
 
 
 
== 歴史 ==
 
人類が集住を始めた歴史とインフラの歴史は軌を同じくするが、いくつか特徴的な歴史が残っている。[[メソポタミア]]では最古の図書館・ダム・トンネルといったインフラが生まれ、特に「世界初の帝国」と言われる[[アッシリア]]の時代が顕著であり、[[王の道]]の先駆けとなる公道の建設も行っていた。
 
 
 
=== ローマ ===
 
インフラ整備で最も有名な国として[[ローマ]]が挙げられる。[[古代ローマ]]は、道路・上下水道([[ローマ水道]])・[[娯楽施設]]の整備などで[[現代]]に多く通じるものがある。また、その[[建築]][[技術]]の水準の高さは、[[近代]]に至るまでの歴史上のピークであったと言える([[ローマ建築]])。特に道路網は、[[ローマ軍]]による規格的整備により、広大なローマの版図を維持するために多大な役割を果たした([[ローマ街道]])。しかし、帝国末期にはそうした大規模インフラの維持[[費用|コスト]]が嵩み、[[財政]][[危機]]と[[軍事力]]衰退による帝国滅亡の引き金の一つとなったとされる。
 
 
 
ローマの建築には、石材ではなく[[コンクリート]]の高度な技術が存在していたことが特筆される。
 
 
 
=== 鉄道整備 ===
 
{{Main|鉄道の歴史}}
 
[[19世紀]]半ばに実用化された[[鉄道]]は、短い間に世界中に整備されることになった。
 
 
 
その革命的な「スピード」の改善は、芽生えつつあった[[国民国家]]制度を側面から支えた。
 
 
 
また、わずかな距離でも寸断されることが致命的な鉄道の性格は、沿線の軍事的警備を必要としたため、[[帝国主義]]の世界分割を加速させることになった。
 
 
 
=== アメリカ合衆国 ===
 
[[1930年代]]の[[世界恐慌]]に際して、[[フランクリン・ルーズベルト]][[アメリカ合衆国大統領|大統領]]は、大規模なインフラ整備によって[[失業者]]救済を図った。この後、世界中でインフラが需要面の[[経済政策]]として重要になり、[[経済成長]]を支えたと言われる。こうした、経済政策はケインズの経済理論をもとに実行されたが、彼の政府による公共投資がアメリカ経済を世界恐慌後の不況から脱出させたわけではなく、その後の第二次世界大戦での戦時好景気がアメリカ経済復活の鍵となったという説を唱える学者もいる。
 
 
 
[[アメリカ合衆国|アメリカ]]は[[発電所]]・[[ラジオ]]・[[高速道路]]([[公園道路]])・[[電話]]・[[インターネット]]といったインフラを生み出してきた。
 
 
 
==脚注==
 
<references/>
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[ライフライン]]
 
* [[公共事業]]
 
* [[社会資本]]
 
* [[社会工学]]
 
 
 
{{建築}}
 
  
  

2019/4/26/ (金) 10:01時点における最新版

インフラストラクチャー英語: infrastructure

私的経済活動の基盤となるような施設,制度などをさし,長期にわたって変化の少いものをいう。具体的には,電力などのエネルギー産業,道路・港湾などの輸送施設,電信・電話などの通信施設,都市計画における公園,上下水道,河川などの都市施設をさす。都市整備と産業発展をはかるうえでは欠かせないものである。



楽天市場検索: