アムールイトウ

提供: miniwiki
2018/8/19/ (日) 22:23時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先:案内検索

アムールイトウ(学名 Hucho taimen)は、サケ科イトウ属に属する淡水魚である。別名タイメンシベリアモンゴルなどの河川に生息し、体長2m、体重90kgに達するものもある。環境破壊や乱獲により個体数が減少、保護活動がおこなわれている[1]。本種をドナウイトウの亜種として、Hucho hucho taimen の学名を与える研究者もいる。

分布

ヴォルガ川ペチョラ川エニセイ川セレンガ川レナ川ヤナ川アムール川などに分布する。これらの川は主にカスピ海北極海に注ぐが、アムール川は太平洋に注ぐ。主に流れのある場所に生息し、湖にはほとんど出現しない。河川の合流口でよく見られる。回遊は行わないが、繁殖期には広範囲を移動する。モンゴル、Eg-Uur川での標識調査では、行動圏は平均して23km、最大93kmであることが示された[2]

形態

体色は地域によって変化するが、頭部は薄緑で尾部には赤褐色が交じることが多い。脂鰭・臀鰭・尾鰭は暗赤色。腹部は白から暗灰色。寿命は55年以上。

世界最大のサケ類の一つで、成熟個体は15kgから30kgにもなる[3]。最大サイズは不明だが、ロシアのコトゥイ川では210cm・105kgが記録されている[4]IGFAの世界記録は45kg弱である。

成体は主に魚食性だが、水辺に近づいたネズミなどの齧歯類鳥類を捕食することもある。

脚注

  1. 第4回 世界最大のマスが危ない!モンゴルでの保護活動 Stefan Lovgren in the Eg-Uur Watershed, Mongolia ナショナルジオグラフィックニュース、2007年7月18日
  2. Gilroy, D. J.; Jensen, O. P.; Allen, B. C.; Chandra, S.; Ganzorig, B.; Hogan, Z.; Maxted, J. T.; Vander Zanden, M. J. (2010). “Home range and seasonal movement of taimen, Hucho taimen, in Mongolia”. Ecology of Freshwater Fish 19 (4): 545. doi:10.1111/j.1600-0633.2010.00434.x. 
  3. Safari and Expeditions — Taimen fishing in Yakutia. Safari.ru. Retrieved on 2012-08-23.
  4. Holcik et al. 1988

参考文献

外部リンク