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{{Otheruseslist|アニメーション全般|表現形式としてのアニメーション|アニメ|ダンススタイルの1つ|アニメーションダンス}}
 
{{独自研究|date=2009年11月}}
 
'''アニメーション'''({{lang-en|animation}})は、'''動画'''(どうが)とも呼ばれ、コマ撮りなどによって、複数の静止画像により動きを作る技術。連続して変化する絵や物により発生する[[仮現運動]]を利用した映像手法である。略語は[[アニメ]]。
 
  
== 語源 ==
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'''アニメーション'''({{lang-en|animation}}
{{lang|en|animation}}(アニメーション)は、[[ラテン語]]で[[霊魂]]を意味する{{lang|la|anima}}([[アニマ]])に由来しており、生命のない動かないものに命を与えて動かすことを意味する<ref name="yamamura230">[[#山村|アニメ・マンガで地域振興]] P.230</ref>。
 
  
== 日本における導入と訳語の変化 ==
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生命のない物体や絵に,あたかも生命が宿っているかのような動きを与える技法。またはその技法で得られた映像。この技法は,[[エミール・レイノー]]が 1888年に開発した装置,テアトロ・オプティークによってある程度完成されていたが,この独特な装置によらず,映画の機械装置でそれを実現したのは,1906年に『愉快な百面相』を発表したスチュワート・ブラックトンや,08年『ファンタスマゴリー』を発表したエミール・コールであり,したがって彼らが,今日の一般的なアニメーション映画の創始者とされている。アニメーション映画は[[コマ撮り]]の方法によっており,その素材には絵や切り紙,影絵,人形などがよく用いられるが,あらゆる物体が利用可能で,またフィルム面に直接描き込む方法もある。[[ウォルト・ディズニー]]は,本格的なトーキー化と色彩化,長編化の成功で,劇場用漫画映画の分野の発展に大きな貢献をしたが,アニメーション映画の利用範囲としては,娯楽のほかに,広告,教育,芸術などの分野がある。
{{Main|アニメの歴史}}
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[[明治期]]末に国外から短編アニメーションが輸入、上映され、「凸坊新画帖」と題されて公開された。これが最初のアニメーションの日本語訳ともみなされる。
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{{Animation}}
 
 
[[黎明期]]の国産アニメ第1号としては長く、映画雑誌『キネマレコード』1917年(大正6年)7月号に、[[天然色活動写真]]株式会社(天活)が東京・[[浅草]]の[[キネマ倶楽部]]で同年1月に上映したとの記述があり、作品名は「[[芋川椋三玄関番の巻]]」([[下川凹天]]作)の可能性が高いとされてきた。これに対して、ドイツの研究者が同作品の公開は4月で、天活で下川が制作した「[[凸坊新畫帖 名案の失敗|凸坊新画帖 名案の失敗]]」が1917年2月初旬上映で先行するとの異説を提起。さらにアニメ史研究家の[[渡辺泰]]らが『活動写真雑誌』1917年3月号に、同年1月に下川作「[[凸坊新畫帖 芋助猪狩の巻|凸坊新画帖 芋助猪狩の巻]]」が封切られたとあることを指摘したが、フィルム現物や他の記録が未発見なため、未だに確定していない<ref>『[[読売新聞]]』朝刊2017年2月14日文化面「記者ノート/国産アニメ100年 幻の第1作」</ref>。
 
 
 
アニメの主流である商業用セルアニメーションは、[[映画]]の場合は「漫画映画」、[[テレビ]]の場合は「テレビ漫画」と呼ばれていたが、今日では「animation」をそのままカタカナに訳した「アニメーション」、略して「[[アニメ]]」と呼ばれている。「動画」は、日本最初期のアニメーション制作専門会社である日本動画株式会社設立に加わった[[アニメーター]]の[[政岡憲三]]による提唱で、アニメーションの日本語訳として使われ、その後もアニメーション業界団体が多数加盟している社団法人[[日本動画協会]]や、制作工程での原画・動画としてなどにも使われている。さらに遡ると、「線画」「漫画」「繰画」という呼称があったという。
 
  
=== 線画から動画へ ===
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{{テンプレート:20180815sk}}
映画のクレジット等の記録では、[[1930年代]]は「線画」がほとんどであった。「線画」の概念には、「線」による「画」という意味があり、[[実写]]映画に使われる地図、グラフや図表などを意味することがあった。スタッフはアニメーションだけでなく、地図、グラフや表、字幕なども描くことがあった<ref>[http://www.pcf.city.hiroshima.jp/virtual/VirtualMuseum_j/exhibit/exh0902/exh090213.html 米軍管理下での製作(せいさく)とフィルムの接収]「線画発注書」の説明参照。広島平和記念資料館バーチャル・ミュージアム内を参照</ref>。
 
  
[[1940年代]]は「線画」と「動画」が混在し、[[第二次世界大戦]]後は、ほとんど「動画」が使われるようになった。
 
 
[[1943年]]のアニメーション入りの実写映画『ニッポンバンザイ』([[朝日映画製作|朝日映画社]])では、「線画」が使われている<ref>[http://www.jmdb.ne.jp/1943/bs000320.htm 『ニッポンバンザイ』日本映画データベース]</ref>。同年のフルアニメーション映画『くもとちゅうりっぷ』<ref>[http://www.jmdb.ne.jp/1943/bs000260.htm 『くもとちゅうりっぷ』日本映画データベース]</ref>では、「動画」がクレジットに使用され、製作は松竹動画研究所となっている。
 
[[1944年]]、それまで「線画」を使用していた[[朝日映画製作|朝日映画社]]も、『フクちゃんの潜水艦』で「動画」のクレジットを入れる<ref>[http://www.jmdb.ne.jp/1944/bt000460.htm 『フクちゃんの潜水艦』日本映画データベース]</ref>。
 
 
[[1947年]]、日本動画社が設立。製作された『すて猫トラちゃん』でも、「動画」がクレジットとして使われた<ref>[http://www.jmdb.ne.jp/1947/bw000760.htm 『すて猫トラちゃん』日本映画データベース]</ref>。
 
 
[[1948年]][[7月5日]]の参議院労働委員会で、東宝の労働問題に関する報告のなかで、「動画」が使用されている<ref name="shiba">[http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/002/0808/00207050808016c.html 1948年7月5日の参議院労働委員会第16号]での柴田義彦・労働委員会專門員の発言から。国会議事録検索システム</ref>。
 
 
=== 漫画映画・テレビまんがからアニメへ ===
 
{{Main|アニメ#語の変遷と普及}}
 
[[1960年代]]から[[1980年代]]頃までは、[[アニメーション映画]]興行の『[[東映まんがまつり]]』や[[テレビアニメ]]の『[[まんが日本昔ばなし]]』など、「まんが」が使われている。当時の世代の人は、今でもアニメのことを「漫画映画」「テレビまんが」「TVマンガ」と呼ぶことがある。また主題歌CD集などでは2000年代においても現行作品を指してアニメーションと特撮を一括してテレビまんがと呼ぶ事例もある<ref> [[日本コロムビア]]の混載CD「テレビまんが大行進」シリーズなど。</ref>。
 
 
1980年代以降は、テレビや映画などの映像物である動画の「アニメ」と、印刷物など静止画の「漫画」は区別されて呼称されるようになり、アニメーションを「漫画」とする用例は衰退していった。
 
 
== 仕組み ==
 
== 絵の動かし方による分類 ==
 
*[[フルアニメ|フル・アニメーション]]
 
*[[リミテッド・アニメーション]]
 
*[[ストップモーション・アニメーション]]
 
詳細はそれぞれの項目を参照のこと。
 
 
== 素材による分類 ==
 
=== 平面素材 ===
 
;[[セルアニメ|セルアニメーション]]
 
:動かない背景画の上に、[[セル画|セル]]と呼ばれる透明なフィルムシート上に部分的な描写を変化させて動きを描いた絵を重ねて撮影する。動かない部分を描く必要はなく、分業化が容易なため、商業用アニメーションの主要な制作手法となった。一般にアニメといえばこのセルアニメのことを指している場合が多く、3DCGをメインとしたアニメでセルアニメのような構図や演出で構成されたものをセルルックという。セルと呼ばれるのは、かつては実際に[[セルロイド]]を用いたため。
 
 
:[[1990年代]]以降は、パソコンなどコンピュータの発展・普及に伴い、紙上に描かれた原画を[[スキャナー]]に取り込んで、セルアニメーションの彩色と背景画の合成の過程をコンピュータで行う[[デジタルアニメ]]化している。[[液晶タブレット]]が普及し始めると、紙上ではなく直接パソコン内の制作ソフトで描くデジタル作画の環境が登場する。また後述のCGアニメーションと併用されることもある。パソコンと制作・管理用ソフトの性能向上で、アニメ制作が容易になっている。
 
 
;切り紙アニメーション
 
:キャラクターの[[切り絵]]を用いて背景画の上に置いてコマ撮りする。[[影絵]]アニメーションはバリエーションの1つ。
 
 
:動きに応じてキャラクターごと絵を1つ1つ描く場合と、キャラクターの絵をあらかじめ関節など各パーツに分けて動かしながらコマ撮りする場合がある。
 
:セルアニメーションが登場する以前は盛んに用いられ、日本では[[1923年]]前後から使われ始めた。[[1930年代]]半ばにアメリカでは、セルアニメーションに移行していたが、セルが高価だったため、日本では安価な切り絵アニメーションが主流であり技術も高度に発達した。セルアニメーションが普及した後も[[ユーリ・ノルシュテイン]]や[[ルネ・ラルー]]などのアニメーション作家が用いている。
 
 
;ペーパーアニメーション
 
:紙に描く、俗に言う[[パラパラマンガ]]で、重ね合わせが使えないため、動かない背景やキャラクターまで全て1枚ずつ描く必要がある。アニメーションの歴史では最初期に使われたが、分業が困難なため、多人数による量産に向かず、商業的にはセルアニメーションに取って代わられる。画材を自由に選べる利点から、アート性の強いアニメーション作家の作品に使われたり、紙と画材さえあればいいというハードルの低さから、個人制作のアマチュアアニメで使われる技法である。
 
;ピンスクリーン
 
:数万本の針に照明を当て、その影の明暗で作られた白黒の絵をコマ撮りしていく。ピンボードとも言う。特殊な技法で、アレクサンドル・アレクセイエフやジャック・ドゥルーアンなど使う作家は限られている。
 
 
その他に、[[油絵]]、[[黒板]]に[[チョーク]]で描いた絵、岩に描いた絵などをコマ撮りするなどの様々な手法がある。
 
 
=== 立体素材 ===
 
;[[人形アニメ]]
 
:[[人形]]など立体物を少しずつ動かしながらコマ撮りする。パペットアニメーションとも呼ばれる。人形の材質の種類は木、布、粘土など多種多様。陶器の人形の焼き物に関節をつけて動かすセラミックドール・アニメーション等もある。
 
;[[クレイアニメ]]
 
:粘土を用いて作られた造形物をコマ撮りしていく。素材が粘土質なため、コマごとに自由に造形物のポーズを変化させることもできる。
 
;[[ピクシレーション]]
 
:実写で人間などをコマ撮りする。
 
 
その他に、砂絵や毛糸を置いて作った絵や、平面に貼り付けた粘土をコマ撮りするなど、様々な技法が存在する。
 
 
== カメラを用いない手法 ==
 
;カメラレス・アニメーション
 
:投射フィルムに直接絵を描く。そのうち、現像済みの真っ黒のフィルムを引っかいて絵を描くものはシネカリグラフ、透明なフィルムに直接絵を描くものをフィルム・ペインティングという。
 
;[[CGアニメーション]]
 
:CG([[コンピュータグラフィックス]])により、撮影のプロセスを経ることなく、各コマの静止画像を順番に作成して、一連の動画に仕上げる手法。上記のサンプル画像も、パソコン上で作成したCGアニメーションと言える。
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 注釈 ===
 
{{Reflist|group="注釈"|30em}}
 
 
=== 出典 ===
 
{{Reflist|25em}}
 
 
== 参考文献 ==
 
*{{Cite book|和書
 
|author    = [[山村高淑]]
 
|date      = 2011-04
 
|title    = アニメ・マンガで地域振興
 
|publisher = [[東京法令出版]]
 
|isbn      = 978-4809040610
 
|ref      = 山村 }}
 
 
* 萩原由加里:「正岡憲三とその時代 -「日本アニメーションの父」の戦前と戦後」,青弓社、ISBN 978-4-7872-7374-1 (2015年3月27日).
 
 
== 関連項目 ==
 
*[[アニメーター]]
 
*[[アニメーション映画]]
 
*[[アニメの歴史]]
 
*[[アニメ制作会社一覧]]
 
*[[アニメ関係者一覧]]
 
*[[アニメ作品一覧]]
 
*[[オープニングアニメーション]]
 
*[[エンディングアニメーション]]
 
*[[パラパラマンガ]]
 
*[[GIFアニメーション]]
 
*[[コンピュータアニメーション]]
 
*[[アニミズム]]
 
 
== 外部リンク ==
 
{{Commons|Animation}}
 
{{ウィキポータルリンク|アニメ}}
 
* [http://palapala.jp/ ぱらぱらアニメ]
 
* [http://www.intel.co.jp/jp/consumer/Inside/gassaku/tools/ito.htm GO BACK ANIMATION]
 
* [http://www.blenderanimacion.blogspot.com/ Blender Animatión]※リンク切れ
 
* [http://www.aja.gr.jp/ 日本動画協会]
 
{{Animation}}
 
{{Normdaten}}
 
 
{{DEFAULTSORT:あにめえしよん}}
 
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[[Category:アニメ|*あにめえしよん]]<!--例外-->
 
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[[Category:画像処理]]
 
[[Category:画像処理]]

2018/8/24/ (金) 07:51時点における最新版

アニメーション英語: animation

生命のない物体や絵に,あたかも生命が宿っているかのような動きを与える技法。またはその技法で得られた映像。この技法は,エミール・レイノーが 1888年に開発した装置,テアトロ・オプティークによってある程度完成されていたが,この独特な装置によらず,映画の機械装置でそれを実現したのは,1906年に『愉快な百面相』を発表したスチュワート・ブラックトンや,08年『ファンタスマゴリー』を発表したエミール・コールであり,したがって彼らが,今日の一般的なアニメーション映画の創始者とされている。アニメーション映画はコマ撮りの方法によっており,その素材には絵や切り紙,影絵,人形などがよく用いられるが,あらゆる物体が利用可能で,またフィルム面に直接描き込む方法もある。ウォルト・ディズニーは,本格的なトーキー化と色彩化,長編化の成功で,劇場用漫画映画の分野の発展に大きな貢献をしたが,アニメーション映画の利用範囲としては,娯楽のほかに,広告,教育,芸術などの分野がある。




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