しょっぱい

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しょっぱいとは、「塩辛い」「情けない・恥ずかしい」「けちな」「嫌な」を意味する方言

語源

「しょっぱい」は、「しおはゆし」「しわはゆし」の転。「鹹し」と書く。
現在は関東方言で、塩味のする、塩辛い、の意味。「あいつはしょっぱい奴だ」「そうしょっぱいことを言うな」「しょっぱい顔をする」「しょっぱい仕事」のように使うのは、後述のように特定の業界で使用されてきた隠語(ジャーゴン)である。

スポーツ

元々は、大相撲の世界で用いられていたもので、塩が撒かれる土俵に這ってばかりいる、すなわち「弱い」ことを暗に表す形容詞である。後に大相撲から転じた力道山によってプロレス界でも使われるようになった。

プロレスの場合は主に、観客を満足させるに足りないような試合や、舞台内外で観客を満足させるパフォーマンス能力に欠けるプロレスラーに対して“しょっぱい”という評価が下される。試合で弱くてもヤラレっぷりの良さやマイクパフォーマンスの面白さから人気を集めるレスラーが存在する一方で、技術があるレスラーや勝ち星の多いレスラーでも、試合運びが単調であったり技の見栄えが地味だと「つまらない」と観客の顰蹙を買うことがあるため、大相撲本来の用法と異なり「しょっぱい=弱い」とは言えない。

この用語にまつわるセリフでは、新日本プロレス平田淳嗣がマイクで放った「しょっぱい試合ですみません」(SGタッグリーグIV決勝戦後 於:1994年10月30日/新日本プロレス 両国国技館大会)が有名。レスラー間の業界用語であった「しょっぱい」がファンの前で語られた端緒であった。

プロボクシングにおいても内藤大助熊朝忠とのWBC世界フライ級王座5度目の防衛戦でダウンを喫するも判定で防衛成功となり、試合後の勝利者インタビューで「しょっぱい試合をして申し訳ありません」のコメントを残している[1]

塩漬け」という言葉もある。意味としては、格闘技などの試合中に長い間膠着状態・お見合い状態に陥り、観客が静まり返っている状態を指すものである。具体的には、総合格闘技では相手をテイクダウンして上から抑え込む状態が続いていること[2]キックボクシングでは相手に持ち味を出させず盛り上がりに欠ける試合をすることを指す[3]など、広く使われている。

芸能界での転用、マスコミの利用例

もともとこの言葉はプロレス・格闘技界の言葉であったが、2000年代以降にお笑いタレントの内村光良らによって芸能界でもよく使われるようになり、例えば、アイドルの握手会にて、アイドルがファンに対して素っ気ない対応をすることを「塩対応(塩=しょっぱい対応、転じて冷たく愛想のない対応を意味する)[4]」と呼ぶ。反対にまごころのこもった対応は「神対応」と呼ばれる。塩対応をするアイドルとしては、AKB48島崎遥香がその代表である。詳細は彼女のリンク先を参照。

2017年12月、韓国康京和外交部長官(外務大臣に相当)が来日。安倍首相や河野太郎外相と会談を行ったが、韓国側の訪韓要請などをかわす対応に終始した。夕刊フジは、一連の対応ぶりを「塩対応」と表現している[5]

参考文献

公益財団法人日本相撲協会監修『ハッキヨイ!せきトリくん わくわく大相撲ガイド 寄り切り編』40p

脚注

関連項目