キャラメル

提供: miniwiki
2018/8/17/ (金) 20:46時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先:案内検索


ファイル:Caramel-2.jpg
カラメルソース
ファイル:Homemade Flan.jpg
カラメルソースをかけたプリン

キャラメルカラメル(caramel [ˈkærəˌmɛl, ˈkærəməl])は、砂糖牛乳を煮詰めて作るキャンディ菓子や製菓材料。

概要

「キャラメル」は、砂糖生クリームバター水飴などを加熱溶融ののちに冷やし固めて作るソフトキャンディである。「カラメル」は、水と砂糖を加熱してキャラメル化した液状物質である。

ポルトガル語の caramelo [kɐɾɐˈmɛlu]に由来する。日本では過去に「軍粮精」(ぐんろうせい)とも記された。

カラメル

「カラメル」は水と砂糖を加熱でキャラメル化したものである。濃い褐色を呈し、独特の甘く香ばしい香り、甘味と弱い苦味を有する。洋菓子コーラなど飲料の風味付け、カラメル色素として食品の着色料、などに使われる。「カラメルソース」は加熱したカラメルを少量の湯または水で適度な濃度に調節する。「カルメ焼き」はカラメルをさらに加熱して水分を蒸発させ、重曹で発泡した状態で冷却固化した菓子である。

製法と特徴

カラメルは砂糖を100以上まで緩やかに加熱して製造する。砂糖から生成される揮発成分により特有の色と香りを呈する。

キャラメル化現象

ファイル:Caramel Structure.png
カラメルの推定構造(フラン・ポリマー)

キャラメル化は糖類が引き起こす酸化反応などで生じる現象で、生成機構は未だ完全に解明されていない。グルコースショ糖などを加熱して生じるフラン化合物が重合反応によりフラン・ポリマー構造を呈する、とする仮説が提唱されている。カラメル化と同様に加熱で褐色色素が生じる、メイラード反応アミノ酸還元糖の両者を必要とし、キャラメル化とは異なる反応である。

カラメルは、メイラード反応のメラノイジンほどではないが抗酸化作用を有し[1]、一般に色が濃いほど抗酸化作用が強く、窒素含有量の多いものほど抗酸化作用が強くなる[2]

キャラメル

キャラメルは130度前後の加熱で製造し、粘度が非常に高い。生キャラメルは100度前後の加熱で製造し、粘度は一般キャラメルよりも比較的低い。

歴史

キャラメルの原型となる菓子は、アラブ人がクレタ島において考案したといわれている。彼らがアジアで入手したサトウキビを領地で栽培し、そこから得られたシロップ氷砂糖を精製し、製造した砂糖菓子がその原型である。これらは11世紀十字軍によってヨーロッパに持ち帰られ、16世紀にはカトリーヌ・ド・メディシスによってフランスにもたらされる。フランスで発展した砂糖菓子から、アンリ・ルルーは故郷ブルターニュ産のを用い塩バターキャラメルを作った。ブルターニュやノルマンディーは乳製品も豊富な土地柄であり、これを活かすことで現代のキャラメルは誕生することになった[3]

製品

地域の特産品を用いた地域商品や、生クリームを多量に用いる生キャラメルなどがある。

種類

など

地域商品

など

利用製品

など

出典

  1. 下橋淳子「褐変物質のDPPHラジカル消去能」『駒沢女子大学研究紀要』 37,pp17-22,2004-03-03. NAID 110004678454
  2. 市川朝子、藤井さとし、河本正彦 「各種カラメル色素のリノール酸に対する抗酸化作用」『日本食品工業学会誌』Vol.22, No.4, pp159-163 (1975年) [1] - J-GLOBAL
  3. 大森由紀子『フランス菓子図鑑 お菓子の名前と由来』65頁 世界文化社

関連項目

外部リンク