「松原湖」の版間の差分

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{{Infobox 湖
 
|名称=猪名湖(松原湖)
 
|画像=[[ファイル:Lake Inako.jpg|250px|猪名湖]]
 
|所在地=[[長野県]][[南佐久郡]][[小海町]]
 
| 緯度度 = 36 | 緯度分 = 3 | 緯度秒 = 11
 
| 経度度 = 138 |経度分 = 27 | 経度秒 = 25
 
|面積=0.12
 
|周囲長=1.956
 
|最大水深=7.7
 
|平均水深=
 
|貯水量=
 
|標高=1,123
 
|成因=[[堰止湖]]
 
|淡汽=淡水
 
|湖沼型=富栄養型
 
|透明度=3.9
 
}}
 
'''松原湖'''(まつばらこ)は、[[長野県]][[南佐久郡]][[小海町]]にある[[湖]]。'''猪名湖'''(いなこ)・'''長湖'''(ちょうこ)・'''大月湖'''(おおつきこ)という3湖の総称であるが、一般には3湖の中でも最大の猪名湖単体を指す。
 
  
== 成因 ==
+
'''松原湖'''(まつばらこ)
[[887年]]の[[仁和地震]]により、[[天狗岳]]山体が崩壊し、[[岩屑なだれ]]により[[丘陵]]地の窪地を流れる[[大月川]]がせき止められて氾濫し、生成された自然湖である。<ref>{{PDFlink|[http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/publication/abstract/10shinano.pdf 平安時代に起こった八ヶ岳崩壊と千曲川洪水]}} 歴史地震 (26), 19-23, 2011</ref><ref name="HE26_106_107">{{PDFlink|[http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/rzisin/kaishi_26/HE26_106_107.pdf 長野県中・北部で形成された巨大天然ダムの事例紹介]}} 歴史地震研究会 歴史地震第26号</ref>猪名湖・長湖・大月湖に周辺の'''臼児池'''(うすごいけ)・'''鶉取池'''(うずらとりいけ)・'''桷木池'''(ずみのきいけ)・'''オシデノウミ'''を加えた7湖沼を'''松原湖沼群'''という。湖沼群の中でも特に大きいのが猪名湖で、その名は湖の形が[[イノシシ]]に似ていることに由来する。
 
  
== 観光 ==
+
長野県東部,八ヶ岳連峰の北東麓,小海町にある湖沼群。群中最大の猪名湖の通称でもある。いずれも天狗岳から流出した泥流堆積物の凹地に湛水して形成された。猪名湖は周囲約 2.9km,面積約 0.12km<sup>2</sup>,最大水深 7.7m。湖面標高 1123m。南東約 200mに2番目に大きい長湖があり,面積約 0.03km<sup>2</sup>。高地にあるため 12月下旬から氷結し,昭和初期までは東京から比較的近くにある代表的なスケート場であった。周辺には別荘やキャンプ場が多い。
周辺に一周する散策路が整備されており、貸し[[ボート]]と[[民宿]]が数軒ある。10月下旬から11月上旬の[[紅葉]]が美しく、[[天狗岳]]や[[稲子岳]]を望む風景が広がる。
 
  
夏は[[ヘラブナ]]、冬は[[ワカサギ]]の釣り場となる。水深は最大7.7メートルと浅く、冬になると結氷し、[[諏訪湖]]と同様に'''御神渡'''(おみわたり)が生じることもある。[[雪]]が少ないこともあり、かつては天然の[[スケート]]練習場として利用されたが、現在は近くの人工野外スケートリンクにその役目を譲っている。近くの高台には[[小海町高原美術館]]や小海観光公社の[[松原湖温泉]]施設である'''八峰の湯'''があり、[[足湯]]もある。また、周辺には[[別荘]]地が広がっている。
 
 
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ファイル:紅葉の松原湖.JPG|紅葉の松原湖
 
ファイル:Lake Choko.jpg|長湖
 
ファイル:Lake Otsukiko.jpg|大月湖
 
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== 文化財 ==
 
湖畔にある松原諏訪方神社には国の[[重要文化財]]として「野ざらしの鐘」がある。これは[[武田信玄]]が信濃攻めの際、落合新善光寺から略奪した品といわれている。前述の神社の弁天宮などが湖畔沿いに存在する。
 
 
== 水力発電 ==
 
松原湖を含む大月川の[[水利権]]は[[中部電力]]が有しており、同社は2か所の[[水力発電]]所を運転している。大月湖と猪名湖との標高差を利用しているのが'''松原発電所'''で、大月湖から猪名湖へと送水する過程で最大450[[キロワット]]の[[電力]]を発生する。さらに、猪名湖からは'''八那池'''(やないけ)'''第一発電所'''へと送水され、千曲川との標高差100メートルを利用して最大750キロワットの電力を発生する。八那池第一発電所は[[1914年]]([[大正]]3年)に運転を開始し、現在に至るまで[[発電]]を継続している。運転開始後70年間余りが経過し、老朽化した[[水車発電機]]の更新作業が[[1991年]]([[平成]]3年)に完了した。これまで1億5,000[[キロワット時]]もの[[電力量]]を発生してきた旧水車発電機は小海町に寄贈され、猪名湖畔に文化遺産として展示された。八那池第一発電所で使用した水は[[信濃川|千曲川]]に[[放流 (ダム)|放流]]され、すぐ下流にある八那池取水[[ダム]]で再び取水される。これは[[東京電力]]の取水[[堰]]で、同社の水力発電所・'''土村'''(どむら)'''第一発電所'''へと送水している。
 
 
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ファイル:Matsubara power station.jpg|松原発電所
 
ファイル:Yanaike I power station.jpg|八那池第一発電所
 
ファイル:Yanaike I power station old generator.jpg|八那池第一発電所向け旧水車発電機(猪名湖畔)
 
ファイル:Hamaoka Nuclear Exhibition Center Yanaike No. 1 Power Station hydroelectric generator.jpg|八那池第一発電所向け旧水車発電機([[静岡県]][[御前崎市]][[浜岡原子力館]])
 
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== 交通アクセス ==
 
* [[小海線]][[小海駅]]より[[小海町営バス]]で約20分。
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[日本の湖沼一覧]]
 
* [[リゾート]]
 
* [[八ヶ岳]] - [[八ヶ岳連峰]]
 
* [[松原湖駅]]
 
* [[松原湖温泉]]
 
* [[北風小僧の寒太郎]] - 松原湖の風景をモチーフにした作品。同曲の歌碑が松原湖水辺公園に建立されている。
 
==出典==
 
{{reflist|2}}
 
 
==参考文献==
 
{{参照方法|section=1|date=2014年7月7日 (月) 15:02 (UTC)}}
 
*「角川日本地名大辞典」編纂委員会編著『[[角川日本地名大辞典]] 20 長野県』[[角川書店]]、1990年。
 
 
== 外部リンク ==
 
{{Commonscat|Lake Matsubara}}
 
* [http://www.koumi-kankou.jp/ 松原湖観光協会]
 
 
{{日本の湖沼}}
 
 
{{デフォルトソート:まつはらこ}}
 
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[[Category:中部地方の湖]]
 
[[Category:中部地方の湖]]

2019/4/24/ (水) 09:19時点における最新版

松原湖(まつばらこ)

長野県東部,八ヶ岳連峰の北東麓,小海町にある湖沼群。群中最大の猪名湖の通称でもある。いずれも天狗岳から流出した泥流堆積物の凹地に湛水して形成された。猪名湖は周囲約 2.9km,面積約 0.12km2,最大水深 7.7m。湖面標高 1123m。南東約 200mに2番目に大きい長湖があり,面積約 0.03km2。高地にあるため 12月下旬から氷結し,昭和初期までは東京から比較的近くにある代表的なスケート場であった。周辺には別荘やキャンプ場が多い。