「西南極」の版間の差分
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西南極(にしなんきょく West Antarctica)は南極大陸のうち、西半球部にある地域を指す。東半球にある東南極と対になるものである。西南極の語は20世紀初頭には使われていたが、大きく使用され始めたのは1957年から1958年の国際地球観測年の時である。
東西は南極横断山脈が分断する。南極の地図を用いた簡便な方法は、まず南極点を中心に経度0度を上に経度180度を下に置き、このとき横断山脈がW60度方向から南極点を下を通ってE150度方向へ延びるが、山脈で分断された左側(西半球側)の1/3ほどが西南極である。
南極横断山脈の太平洋側のマリーバードランドやエルスワースランドのほか、南極半島・パーマーランドなどが含まれている。ロス海とウェッデル海に挟まれており、東南極より陸地面積が小さく、ロス棚氷やロンネ棚氷などの海氷領域が広がっている。南極氷床の西南極側を西南極氷床といい、南極氷床の体積全体のおよそ10%にあたる。東南極氷床よりも小さいため地球温暖化に伴う溶解の可能性について議論が行われている[1][2]。しかし、西南極氷床が乗る基底の岩盤は氷床の自重で地殻自体がアイソスタシーを保つために1000m近くも沈んでいる。ベントリー氷河底地溝の基岩面は-2,555mにあり、海水に覆われていない最深の地球表面になるが、その上を厚さ3kmもの氷が覆っているためその認識はほとんどなされていない。
脚注
- ↑ http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0303/antarctica.html 日経サイエンス・南極の氷が語る海面上昇のシナリオ
- ↑ http://eco.nikkei.co.jp/special/nationalgeographic/article.aspx?id=MMECf1016029052007 ナショナルジオグラフィック日本版
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