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miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja]
2024-05-05T09:53:19Z
利用者の投稿記録
MediaWiki 1.31.0
RFID
2017-06-03T06:10:50Z
<p>58.89.22.199: /* 普及の課題 */ 書き換え</p>
<hr />
<div>[[ファイル:RFID card.jpg|right|thumb|非接触ICカード]]<br />
[[Image:EPC-RFID-TAG.svg|right|frame|[[ウォルマート]]で使われている[[Electronic Product Code|EPC]] RFID タグ]]<br />
<br />
'''RFID'''（{{lang-en-short|<u>r</u>adio <u>f</u>requency <u>id</u>entifier}}）とは、[[ID|ID情報]]を埋め込んだRFタグから、[[電磁界]]や[[電波]]などを用いた近距離（[[周波数]]帯によって数cm～数m）の[[無線通信]]によって情報をやりとりするもの、および技術全般を指す。<br />
従来のRFタグは、複数の電子素子が乗った回路基板で構成されていたが、近年、小さなワンチップの[[集積回路|IC （集積回路）]]で実現できるようになってきた。<br />
これは[[ICタグ]]と呼ばれ、そのサイズからゴマ粒チップと呼ばれることもある。<br />
一般的にRFIDとはICタグ、その中でも特にパッシブタイプのICタグのみを指して用いられることが多い。<br />
<br />
非接触[[ICカード]]も、RFIDと同様の技術を用いており、広義のRFIDの一種に含まれる。<br />
非接触ICカードは[[乗車カード]]や[[電子マネー]]、[[社員証]]やセキュリティロックなどの認証用など色々な用途がある。日本では、{{lang|en|[[FeliCa]]}} 規格が支配的である。<br />
<br />
狭義では、タグとリーダとの間の無線通信技術であるが、技術分野としてはそれにとどまらず、タグを様々な物や人に取り付け、それらの位置や動きをリアルタイムで把握するという運用システム全般まで含めて語られる。<br />
<br />
実世界のオブジェクトを、[[デジタル]]の仮想世界と結びつけて認識や操作ができるようになるという点が、社会的に様々な波及効果を与えると考えられている（[[RFID#期待される用途|期待される用途]]を参照）。<br />
<br />
== タグの種類 ==<br />
パッシブタグ（受動タグ）とアクティブタグ（能動タグ）、双方を組み合わせたセミアクティブタグ（起動型能動タグ）の3種類がある。<br />
#パッシブタグ<br />
#*パッシブタグとは、リーダからの電波をエネルギー源として動作するRFタグで、[[電池]]を内蔵する必要がない。タグの[[アンテナ]]はリーダからの電波の一部を反射するが、ID情報はこの反射波に乗せて返される。反射波の強度は非常に小さいため、アクティブタグに比べてパッシブタグの受信距離は比較的短くなるが、安価にできること、ほぼ恒久的に作動することから、今後の普及の本命と目されている。リーダ側は、比較的強めの電波を供給し、タグからの非常に微弱な反射波を受信・解読できる必要がある。<br />
#*ICそのものにアンテナが埋め込まれている場合も多いが、その場合、通信可能距離は数cm程度に制限される。通信距離を伸ばすには、ICの外部にアンテナを取り付けることが必須となる。<br />
#*RFIDに期待が高まっているのは、このパッシブタグが非常に安価（10円以下）に生産できる見込みが出てきたためである。<br />
#アクティブタグ<br />
#*アクティブタグは、電池を内蔵したタグである。通信時に自らの電力で電波を発するため、通信距離がパッシブタグに比べ長く取れる（1～100m以上）。またセンサーと接続して、自発的にその変化を通知することができるので、[[センサーネットワーク]]としての用途が期待されている。<br />
#*さらにアクティブタグは、内蔵する電池の容量により、通信回数を削減する方法が取り入れられ、定期的な自己通信型と、待受通信型と分けられる。前者はタグに内蔵する時計などにより、一定時間ごとに通信を行い、それ以外の時間帯は休止し、電力の消費を抑えるものである。後者は、通信の起動を自ら行わないもので、呼出しを待つものや、タグ自身に備わったスイッチなどの情報で通信を開始するものがある。<br />
#セミアクティブタグ<br />
#*セミアクティブタグは、電池を内蔵するアクティブタグの機能を有するが、上位システムへの通信起動をパッシブ方式で起動をする。市民マラソンなどの参加者にこのセミアクティブタグを使用し、スタートやゴールラインで[[長波]]帯の電磁誘導で起動をかけ、タグが[[UHF]]帯の電波等で各選手の情報を高速でアップロードすることで、参加者それぞれのタイムなどの計測に利用する例がある。<br />
<br />
また、電波の伝達方式で、次の2つに分類することもある。<br />
#電磁誘導方式<br />
#*タグのコイルとリーダのアンテナコイルを磁束結合させて、エネルギー・信号を伝達する方式。電波方式に比べて、エネルギーを効率的に伝達できるので、開発が先に進んだ。FeliCaはこの方式である。130～135kHz、13.56MHzでこの方式が採用されている。パッシブタグの通信可能距離は最大でも1m程度である。<br />
#電波方式<br />
#*タグのアンテナとリーダのアンテナで電波をやりとりし、エネルギー・信号を伝達する方式。電波を空間に放射して伝達するので、電磁誘導方式に比べて、より遠くのタグと通信が可能になる。が、タグが受け取れるエネルギーがきわめて微弱であるため、パッシブタグは、最近になってようやく実用化された。433MHz、[[900MHz帯]]、2.45GHzでこの方式が採用されている。通信可能距離はパッシブタグで3～5mである。アクティブタグは、[[空中線電力]]さえ許せば数km程度も通信可能である。<br />
<br />
アンテナで伝達するという点で、両者に基本的な違いはないが、この違いは、電波の波長とアンテナ間の距離で決まる。波長に対して距離が長ければ、空中を伝搬する電波として伝達され、短ければ空間放射されるよりも前に、電界・磁界の変化が他方のアンテナに伝わる。<br />
<br />
== 通信方式 ==<br />
パッシブタグは、タグ内部に[[整流器|整流回路]]が内蔵されており、リーダからの電波を整流して、直流に直し、それを電源として、ICが動作する。<br />
通常、リーダからの電波は、プリアンブルに続きコマンド[[ビット|bit]]列で変調されたものである。この後にさらに無変調のキャリアが続く。<br />
プリアンブルの部分で、ICの初期動作に必要なだけのエネルギーが蓄えられる。<br />
そしてコマンドbit列を復調して解釈し、無変調キャリアの部分で反射波に返答を乗せて情報を返す。<br />
[[ファイル:RFtag command sequence.png|thumb|center|500px|コマンドシーケンスの概略]]<br />
リーダおよびタグがデータを送信する際の変調方式には、[[振幅変調]]、[[周波数変調]]、[[位相変調]]、あるいはその組み合わせ変調方式が用いられる。<br />
パッシブタイプは、必ずリーダからの送信が始めにあって、タグはそれに応えて情報を返す。つまり、タグから自発的に情報を出すことはない。<br />
<br />
これに対して、アクティブタグでは、情報を自発的に発することが可能である。<br />
定期的に情報を発信するタイプ、センサーを内蔵してその変化があったときに発信するタイプ、リーダからのコマンドに応答して返答するタイプがある。<br />
<br />
{|class="wikitable"<br />
!周波数<br />
!特徴<br />
|-<br />
|nowrap|130～135kHz<br />
|<br />
電磁誘導方式で通信が行われる（この周波数帯は波長が長く、電界で電波を出すためにはアンテナが長くなるため、携帯を求められるタグには沿わないことが背景となる）。<br />
*135kHzのタグは、もっとも歴史的に長く使われており、日本でも1950年に[[高周波利用設備]]として法制化されている。世界的にも規格が統一されているが、通信できる情報量が小さい上、パッシブタイプの電磁誘導方式であるため、通信可能距離が数十cm前後と短く、アンテナがどうしても大きくなるという短所がある。しかし電波の性質上、周波数が低い程水分の影響を受けにくいため、[[回転寿司]]や社員食堂の自動精算・スキー場のリフト券などのレジャー施設といった、水分と密接な環境下での優位性は高い。また、自動車の[[イモビライザー]]キーも135kHzのICタグである。<br />
*131kHzを利用したアクティブタグも、2009年に[[IEEE]]の規格化がなされ、5m以上の通信距離を持っているものも存在し、水中や土中などとの通信に新しい可能性を見出した。<br />
|-<br />
|13.56MHz<br />
|<br />
これも電磁誘導方式である。電波方式の[[万引き防止システム]]は、13.56MHzに近い8.2MHz帯が主流であり、パッシブタイプの元になった技術である。[[FeliCa]]はこの技術から発生した13.56MHzを使っており、一般的な[[近距離無線通信]][[ICカード]]として広く使われ、もっとも身近な存在といえる。通信可能距離は最大1m程度である。<br />
<br />
日本では、1998年にワイヤレスカードシステムの[[無線局]]として法制化<ref>平成10年[[郵政省]]令第111号による[[電波法施行規則]]改正</ref>され、リーダは[[適合表示無線設備]]でなければならず、[[空中線電力]]が10mWまでは、いわゆる[[小電力無線局]]として免許不要だが、超えると最大1Wまで[[簡易無線局]]または[[構内無線局]]の[[無線局免許状]]を要した。<br />
<br />
2002年には誘導式読み書き通信設備という高周波利用設備<ref>平成14年総務省告示第545号による[[周波数割当計画]]改正</ref>となり、[[総務省]]の型式指定を要するが許可不要となった。<br />
*[[ISMバンド]]中にあり、高周波（電磁誘導）加熱装置などによる[[混信]]を容認しなければならない。<br />
|-<br />
|433MHz<br />
|<br />
欧米では、433MHzが主に海上輸送[[コンテナ]]などの国際物流用にアクティブタグが使用されている。<br />
<br />
[[日本]]では、433MHzが[[アマチュア無線の周波数帯]]の一つ430MHz帯の中にあり、呼出し及び非常通信周波数として頻用され、かつ無線局免許状を要する無線局である[[アマチュア局]]に、[[免許を要しない無線局]]が混信を与えてはならず、アマチュア局からの混信を容認しなければならないとあって、周波数の割当てに調整が難航した。2006年に433.92MHzが、最大空中線電力10mWの[[国際輸送用データ伝送用特定小電力無線局]]（日本全国で使用可）用に割り当てられた<ref name="h18mic654">平成18年総務省告示第654号による周波数割当計画改正</ref>。<br />
*欧米の場合、430MHz帯アマチュア無線の周波数は、420～450MHzと日本の3倍の周波数幅があるため、混信などの問題が表面化しにくいという事情がある。<br />
|-<br />
|900MHz帯<br />
|<br />
昨今ICタグといえば、この900MHz帯と2.45GHzが注目されている。いわゆるUHF帯のICタグである。波長が身の回りの物品のサイズと近いため、電波の回込みが期待できる。そのため、多少の障害物があっても通信が可能であり、パッシブタグの中では一番距離を稼げる周波数でもあり、大量普及の最有力候補と目されている。通信可能距離は2～3m程度、最良で5m程度が期待できる。<br />
<br />
日本では、[[日本における携帯電話|携帯電話]]や[[業務無線]]などで使われていたが、2005年に移動体識別用として950MHz台が割り当てられ<br />
<ref>平成17年総務省告示第413号による周波数割当計画改正</ref>、<br />
順次、使用帯域が拡張された<ref name="h18mic654" /><ref>平成22年総務省告示第203号による周波数割当計画改正</ref>が、2011年に周波数逼迫により、950MHz台は携帯電話に割り当てるものとし、電子タグシステムの使用は2018年3月まで<ref name="h23mic512">平成23年総務省告示第512号による周波数割当計画改正</ref><ref>{{PDFlink|[http://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/ref/portal/full1_ver.pdf 電子タグシステムをお使いの皆様へ]}}（総務省電波利用ホームページ - 700/900MHz帯周波数再編ポータルサイト）</ref>とされた。施行日の12月14日時点での割当ては、次のとおりである。<br />
*構内無線局（工場敷地内やビル内など限定された場所でのみ使用、最大空中線電力1W）<br />
**953MHz（経過措置による免許局及び[[登録局]]）、954.2MHz（登録局）<br />
*簡易無線局（日本全国で使用可、同250mW）<br />
**954.2MHz（登録局）<br />
*[[移動体識別用特定小電力無線局]]（テレメーター用、テレコントロール用及びデータ伝送用と併用、同10mW）<br />
**953.5MHz、954.8MHz<br />
これらの局には無線局移行促進の為、期限内に無線機器を取り替える為の費用は、新たにこの周波数を使用する認定開設者の[[ソフトバンク]]（旧称ソフトバンクモバイル）が負担する「終了促進措置」が採られる<ref>[http://www.softbank.jp/corp/group/sbm/public/spectrum/900mhz/ 900MHzに関する情報]（ソフトバンク - 公開情報）</ref>。構内無線局・簡易無線局には、ソフトバンクより通知されるが、特定小電力無線局は利用者自らが申し出ねばならない。<br />
<br />
一方、2012年から国際的な周波数の協調を踏まえ、920MHz台が次のように割り当てられる<ref name="h23mic512" />こととなった。<br />
*915.9～928.1MHz（最大空中線電力1W）を構内無線局（要登録）<br />
*920.5～923.5MHz（同250mW）を簡易無線局（要登録、テレメーター用、テレコントロール用及びデータ伝送用と併用）<br />
*915.9～928.1MHz（同250mW）を移動体識別用特定小電力無線局（併用は同上）<br />
この周波数帯は上記のとおり携帯電話に、および電波伝搬試験用などの用途にも割り当てられており、これらの無線局による混信を容認しなければならない。また、移動体識別用特定小電力無線局は免許・登録局からの混信も容認しなければならず、テレメーター用、テレコントロール用及びデータ伝送用とは先に通信している方が優先する。<br />
|-<br />
|2.45GHz<br />
|<br />
[[マイクロ波]]の帯域である。波長が短いため回り込みが起き難く、900MHz帯に比べ距離が稼げない。通信可能距離は2～3m程度である。しかし金属に対する影響を受けにくく、アンテナが最も小型になることから、そのような要求の高いアプリケーションでは普及するであろう。<br />
<br />
日本では、移動体識別用として1986年に構内無線局に、1992年には移動体識別用特定小電力無線局にも割り当てられた。2011年には一部の特定小電力無線局の空中線電力が10mWから250mWに緩和<ref name="h23mic512" />された。施行日の12月14日時点での割当ては次のとおりである。<br />
*構内無線局（最大空中線電力1W）<br />
**2440MHz、2450MHz、2455MHz（経過措置による新規・取替申請は不可の免許局）<br />
**2448.875MHz（周波数ホッピング方式は登録局、それ以外の方式は免許局）<br />
*移動体識別用特定小電力無線局<br />
**2441.75MHz（周波数ホッピング方式で最大空中線電力10mW）<br />
**2448.875MHz（周波数ホッピング以外の方式で最大空中線電力250mW）<br />
この周波数帯は[[ISMバンド]]中にあり、[[電子レンジ]]、[[マイクロ波加熱]]装置などによる混信を容認しなければならない。また、[[無線LAN]]や[[コードレス電話#2.4GHz帯デジタルコードレス電話|デジタルコードレス電話]]や[[ラジコン]]などの小電力無線局および2400～2450MHzが二次業務としてアマチュア局に割り当てられており、これらは一次業務たる構内無線局に妨害を与えてはならないこととされているが現実問題として妨害を受ける可能性は否定できない。更に、特定小電力無線局はこれらの無線局からの混信も容認しなければならない。<br />
|-<br />
|colspan="2"|'''参考'''<br />
<br />
他業務を含む周波数帯域毎の使用状況は下記を参照。<br />
*{{PDFlink|[http://www.tele.soumu.go.jp/search/myuse/use/30000k.pdf 使用状況の詳細3000kHz～30000kHz]}} 我が国の電波の使用状況 総務省電波利用ホームページ<br />
*{{PDFlink|[http://www.tele.soumu.go.jp/search/myuse/use/335m.pdf 使用状況の詳細335.4～960MHz]}} 同上<br />
*{{PDFlink|[http://www.tele.soumu.go.jp/search/myuse/use/960m.pdf 使用状況の詳細960～3000MHz]}} 同上<br />
|}<br />
<br />
== 用途 ==<br />
RFIDの技術を使うと、今まで考えられなかったようなことが可能になる。以下はその一部である。<br />
<br />
;流通<br />
:[[サプライチェーン・マネジメント]] (SCM : Supply Chain Management) で期待されている。工場で生産した段階で製品にタグを貼り付け、その後の配送ルートで物品の動きを追跡するという用途である。例えば、コンビニエンスストアでコーラが1本売れたら、コーラ工場での生産数を1本追加する、あるいは、今こちらの倉庫に在庫が多いからこっちから配送しよう、といった生産の合理化が図れる。これは現状でも、[[バーコード]]により実現されているシステムであるが、RFIDの技術を使うことによりIDの読み取りが自動化され、人間がバーコードリーダを操作するという手間がなくなり、効率がさらに向上すると期待されている。米国の[[ウォルマート]]が在庫管理にRFIDを採用したことで話題となった。<br />
;履歴管理<br />
:RFタグには書き込みが可能なので、物品の流通過程で、その物がどこを通って、どういう加工をされて、どこに出荷されたか、といった履歴情報を、移動、加工の都度、記録すること（[[トレーサビリティ (流通)|トレーサビリティ]]）が実現できる。これにより、例えば[[牛肉]]の産地や生産者・賞味期限を記したり、[[BSE問題]]を管理したり、[[ブランド]]品の真贋判定をより確実にしたり、といった用途が考えられている。<br />
;物品管理<br />
:[[図書館]]やビデオライブラリーなど、物品が大量にあって、それを管理する必要がある場所での利用が期待されている。いつ、どこで、だれが、その物品をどこへ移動させたかを自動的に認識できるようになる可能性がある。図書館の貸出、返却を自動化したシステムは、一部でもう実用化されている。<br />
:また、ホテル従業員や宅配便スタッフなどのそれを身に付けることによって怪しまれることなく客室や個人宅の敷地内に立ち入ることができるような効力を有する[[制服]]に対し、耐水性・耐薬品性に優れた洗濯可能なRFタグを縫い付けることによって、不正な成りすましや紛失・盗難・横流しの防止を図るという使い方もされ始めている。<br />
:; {{Anchor|図書館での利用}}<br />
:: [[Image:RFID Tags.jpg|thumb|図書館では、四角形のタグは図書に、円形のタグは[[コンパクトディスク|CD]]や[[DVD]]に、細長い長方形のタグは[[VHS]]にそれぞれ使われる。]]<br />
:: [[図書館]]では[[図書館資料]]を[[バーコード]]で管理する方法からRFIDで管理する方法へと変更する動きが進んでいる。タグには資料情報（書名や著者など）、または資料管理データベース上の登録記号を記録させることができる。RFIDを使った図書館システムには、バーコードの機能の補助を果すか、あるいは完全に置き換え、既存の方法とは異なった蔵書管理や利用者自身で貸出手続きが行える[[貸出#図書館における貸出|自動貸出システム]]の導入などの可能性が秘められている。RFIDは、従来の[[ブックディテクションシステム]] (BDS) を置き換える、新たな不正持ち出し防止機能の役割も兼ねることができる<ref name="butters">{{cite journal |last1=Butters |first1=Alan |title=Radio Frequency Identification: An Introduction for Library Professionals |journal=Australasian Public Libraries and Information Services |volume=19 |issue=4 | date=December 2006 |pages=164–74 |url=http://search.informit.com.au/documentSummary;dn=312996058408409;res=IELHSS |issn=1030-5033}}</ref>。<br />
:: 2013年現在、世界中に存在する3000万点の図書館資料に、RFIDタグが使われていると見積もられている<ref name="singh">{{cite journal |doi=10.6017/ital.v25i1.3326 |title=The State of RFID Applications in Libraries |year=2013 |last1=Sing |first1=Jay |last2=Brar |first2=Navjit |last3=Fong |first3=Carmen |journal=Information Technology and Libraries |volume=25–32}}</ref>。その中には[[ローマ]]に存在する[[バチカン図書館]]のうち、数館も含まれている<ref name="singh"/>。<br />
:: RFIDタグの読み取りは資料表面を透過して行なわれるので、資料を読み取る際に図書の表紙やCD・DVDのケースを開く必要はなく、数冊積まれた資料を同時に読み取ることすら可能である。図書に貼り付けられたタグは、図書が[[ベルトコンベア]]で移動している時でも、読み取ることができる。資料の貸出や返却（[[ブックポスト]]に投函した資料はベルトコンベアで運ばれる）を利用者だけで行えるため、[[図書館員]]の需要が減少する。携帯式読み取り機を使えば、一つの書架に対する[[蔵書点検]]をわずか数秒で行なうことができる<ref>{{cite journal |title=Radio Frequency Identification |first1=Rachel |last1=Wadham |journal=Library Mosaics |volume=14 |issue=5 |year=2003 |page=22}}</ref>。<br />
:: 他方で、2008年現在でRFIDを導入するのは多くの小規模図書館にとって金銭的負担が重いという問題が残されている。<!--適訳分からず。飛ばします--><!--and the conversion period has been estimated at 11 months for an average-size library.-->例えば、2004年時点・オランダでの概算では、年館貸出点数10万点の図書館においては、5万[[ユーロ]]（貸出・返却機にそれぞれ12000ユーロ、BDSに10000ユーロ、タグに0.36ユーロという概算）程度の費用が予想されるとしていた。RFIDは図書館員に掛かっていた大きな負担を軽減させるが、それは「従来よりも少数の図書館員で事足りるので、一部の図書館員を解雇しよう」という発想にもつながりかねない<ref name="singh"/>。今のところ、北アメリカにおいて、そうした動きは起きておらず、最新の調査でも「RFIDの導入により図書館員を解雇した」と答えた単館の図書館は存在しない。しかし、実際のところ、図書館は、図書館員の規模を縮小してでも自動化システムを導入する必要があると考えており、図書館の予算は人件費に対しては減少傾向に、設備費に対しては増加傾向にある。一方、RFIDが受け持つことになった役割は、司書の主要な役割とは多くの部分で一致しない。デンマークでの調査によれば、利用者はRFIDの導入で、質問に答えてくれる図書館員の数が増えたことに満足していることが明らかになっている。<br />
:: RFIDを図書館で使うにあたってはプライバシーの問題が挙げられる。これは、RFIDタグの中には100メートルに及ぶ通信距離を有するものがあるためであるが、これにより[[個人情報#プライバシーと個人情報|センシティブ情報]]だろうと不本意に収集されてしまうのではないかという懸念がある。図書館で使われているRFIDタグにはいかなる[[個人情報]]も含まれてはおらず<ref>{{cite journal |first=David |last=Dorman |title=RFID Poses No Problem for Patron Privacy |journal=American Libraries |volume=34 |issue=11 | date=December 2003 |page=86 |url=http://www.ala.org/PrinterTemplate.cfm?section=archive&template=/ContentManagement/ContentDisplay.cfm&ContentID=50931}}</ref>、大多数の図書館では数メートル程度の通信距離しかない周波数帯のタグが使われている<ref name="butters"/>。しかし、図書館とは関係のない組織が、図書館側に同意を取りつけず、知られることもなく、退館する全ての利用者から情報を抜き取る可能性がある。<br />
;プレゼンス管理<br />
:人が今どこに居るのかという情報を、プレゼンス情報と言い、今後のビジネスで重要視されている。人がRFタグを常時携帯することにより、今は会議室、今は本人の机、今は外出中、といった情報を、仕事仲間が瞬時に把握できるようになる。<br />
;[[センサーネットワーク]]<br />
:センサーを様々な場所に取り付けて、そこから包括的な全体情報を抽出して、意味のあるデータを得ようという試みが進行中である（[[データマイニング]]、[[コンテキストアウェアネス]]も参照）。例えば、タクシーのワイパーが動いていると反応するセンサーからの情報をたくさん集めると、都市内の詳細な降雨情報が得られる。<br />
<br />
== バーコードとの違い ==<br />
RFタグは、バーコードと対比して語られることが多い。一見何が違うのか分かりにくいが、以下の点に要約される。<br />
<br />
;読み取り範囲が広い<br />
:バーコードは、バーコードリーダが読める位置に意図的に持ってこなければ読めないが、RFタグでは、読み取り範囲が広くまた読み取れる方向も自由度が大きいため、おおまかな位置決めで読むことができる。これにより作業が省力化される。<br />
;一度にたくさんのRFタグが読める<br />
:数十ミリ秒～数百ミリ秒でひとつのRFタグを読むことができる。また、多くのタグが密集して配置されていても、それぞれを見分ける技術（衝突回避）が開発されているため、タグが多少重なっていても、読み取りが可能である。これも作業の省力化につながる。<br />
;書き込みが可能<br />
:バーコードは印刷物なので変更できないが、RFタグは書き込みが可能なものがある。流通過程の履歴情報などを書き込むことで、新たな利用方法が期待されている。<br />
;見えなくても読める<br />
:RFタグが目に見えない隠れた位置にあっても、タグ表面がホコリ、泥などで汚れていても読み取り可能である。このため、バーコードよりも広い用途が期待される。<br />
<br />
== 普及の課題 ==<br />
上記のような用途が本格化するのは、リーダのインフラストラクチャーが十分に整った後の話であり、そこまで普及するためには、数々の問題を克服しなければならない。<br />
<br />
;RFタグの価格<br />
:流通用途に大量に使用するためには、タグの価格を低く抑える必要がある。10円以下という話がよく引き合いに出されるが、実際の運用では1円以下が望ましいともいわれる。タグを基材に収める為にレーザー[[溶着]]が利用されているがコストアップ要因となっている。<br />
;RFタグの付加<br />
:従来のバーコードと同じく、単品毎にRFタグを付加しなくてはいけない（単品毎にタグを付加するのではなく、コンテナ、[[パレット (輸送)|パレット]]、あるいは[[ケース]]単位にタグを付加する場合もある）。メーカーで製造される時点で付加される''ソースタギング''または、自前で付加する''インストアタギング''の工程が必要となる。コストの低減を行うには自動化の実施は必然となり、それに対応する機械も開発、普及が望まれる。<br />
;データベースシステムとの連動<br />
:RFIDのシステムで誤解されやすいが、RFタグ自体に、例えば野菜の生産方法や農薬の使用状況などのさまざまな情報（トレーサビリティ情報）が保存されていることはほとんどなく、タグに記録されているのはおおむね個体を識別する情報のみであることに注意する必要がある。前述のような、本来参照したい情報については、個々の識別情報に対応したデータベースを構築し、これを参照することで得られるものである。この点については、現在広く使用されているバーコードシステムと同じである。<br />
:今後、RFタグを利用して食品のトレーサビリティ情報を一般に公開していくとすれば、そのIDからひも付きデータを引っ張ってくるためのデータベースシステムが、今以上に重要になってくる。また、RFIDの情報と、データベース情報のひも付けについては全くユーザ側からは見えない部分であることから、その信憑性についてどのように保証するかという点も重要になる。<br />
:現状でも、大規模なデータベースを構築するには、多大な費用と労力を要するが、それ以上のものを低価格でいかに信頼性を高く作るかが、あまり注目されていない隠れた大きな課題である。<br />
;プライバシーの保護<br />
:最近ではRFタグに搭載される記憶素子の容量と機能（読み書きなど）は増加傾向にあり、トレーサビリティ情報が直接記載されるケースもあるため、それらを不正に組み込まれた場合は、[[個人情報漏洩]]にもつながる。<br />
:*考え得るトラブル<br />
:*#RFタグが付いている服を着て街を歩けば、その人がどのブランドの、どの素材を使った、どんな価格の物を購入したのかが周辺に判ってしまう。<br />
:*#乗車カードなどのRFIDカードをポケットに入れている場合には、リーダを持って近づけば個人情報を所有者に知られずに取得できるため、個人情報の入手がRFID普及前に比べて容易である。<br />
:*#所持品が紛失した場合は所在を調べるのに役立つが、個人が持ち歩けばその個人の行動経路も第三者に知られてしまう。<br />
:*#意図的に個人や物品にタグを付けて商業的な[[マーケティングリサーチ|リサーチ]]を行う場合、悪意を持ってそのタグを関係のない物に付けると精度の低いデータとなってしまう。<br />
:IDのみを記録したRFタグを利用する場合であっても、1は、IDと商品情報がリンクされているデータベースが漏洩すると起こりうる。2、3のトラブルは無条件で起こりうる。<br />
:[[経済産業省]]と[[総務省]]は「電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン」（2004年）<ref><br />
{{Cite web |date=2004-06-08 |url=http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/tag/privacy-gaid.pdf |title=電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン |format=PDF |publisher=総務省・経済産業省 |accessdate=2015-12-16}}</ref>を作成し、「タグ内に個人情報を含む場合には個人情報等が、消費者が気付かないうちに、望まない形で読み取られる等のおそれ」があることを指摘、運用上の注意を公表している。<br />
:上記ガイドライン等にもあるとおりRFタグの利用においては、装着されていることの表示をする、用途が終われば取り外す、不必要な情報は記録しないなど、[[プライバシー]]を守るための対策が求められる。具体的には、大根に付けられたタグは、スーパーのレジで精算をすると同時に、その機能を消去し、消費者にはタグを利用していることが分かるよう表示を行うなどの仕組みを入れることである。<br />
;電波の影響の考慮<br />
:RFタグは「短距離無線機器」と見なされ、一般無線機器と同様の規制を受ける。電波法令に従うだけでなく、人体の防護、植込み型[[心臓ペースメーカ]]を含む医用電子機器への影響、[[電磁両立性]]規格などに注意しなければならない<ref>{{citation|title=電波の医用機器等への影響に関する調査結果 |url=http://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/ele/medical/15.htm }}</ref><ref>{{citation|title=ＲＦＩＤ機器の電波が植込み型心臓ペースメーカ等へ及ぼす影響の検討 |url=http://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/ele/medical/img/040618_2_3.pdf |format=PDF }}</ref>。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[近距離無線通信]]<br />
* [[電磁シールド]]<br />
* [[センサネットワーク]]<br />
* [[プライバシーバイデザイン]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* [http://www.microsoft.com/japan/business/rfid/about/default.mspx 「RFID 入門」] Microsoft{{リンク切れ|date=2015年12月}}<br />
* {{PDFlink|[http://www.slrc.kyushu-u.ac.jp/japanese/information/workshop/workshop04.pdf 「RFIDを取り巻く現状と課題」]}} 富士総合研究所<br />
* [http://itpro.nikkeibp.co.jp/rfid/ RFIDテクノロジ] ITpro:日経BP{{リンク切れ|date=2015年12月}}<br />
* [http://yacine.rekik.free.fr/| Inaccuracy problems & RFID] Yacine Rekik, RFID and Inventory Management Research（英文）{{リンク切れ|date=2015年12月}}<br />
* [http://www.gii.co.jp/topics/TL14_jp.shtml 世界のRFID市場の情報サイト] RFIDinfo.jp<br />
* [http://developers.orangetags.jp/words/whats-rfid RFIDとは？]<br />
* [https://www.facebook.com/RealTouchShop RFID/NFC Real Touch Shop]<br />
* [http://www.tss21.co.jp/lab/ RFID/IoT Mobile Solution Lab.] RFIDとIoT、モバイル機器の体験型ラボラトリー<br />
<br />
[[Category:RFID|*]]<br />
[[Category:モバイルネットワーク]]<br />
[[Category:自動認識およびデータ取得]]<br />
[[Category:通信機器]]</div>
58.89.22.199
法人成り
2017-05-15T19:12:04Z
<p>58.89.22.199: </p>
<hr />
<div>{{law}}<br />
'''法人成り'''（ほうじんなり）とは、[[個人事業主]]が手続きを行い、[[株式会社]]や[[合同会社]]などの[[法人]]に成り代わることである。<br />
<br />
== メリット ==<br />
法人成りを行うことにより、個人事業主として経営を行うよりも利益を得られる場合がある。<br />
<br />
=== 税率 ===<br />
個人事業主の利益に対しては「[[所得税]]が課せられる」のに対し、法人に対しては[[法人税]]が課せられる。所得税は超過累進課税で計算されるため、利益を得れば得るほど[[日本の租税|租税]]を引かれる。それに対し、法人税の税率は常に一定であるため、ある水準の所得を超えた場合、法人の方が有利である。<br />
<br />
=== 消費税の免除 ===<br />
[[消費税]]は2年前の課税売り上げ金額に応じて課せられるので、新設の法人はそれがないため、結果として免除されることとなる。尚、資本金が1,000万円以上の法人の場合は特例で課税される。また法人設立時の資本金で判断されるので、999万円で会社を立ち上げて、しばらくしてから増資して1000万円を超えた場合でも、消費税は2年間免除される。<br />
<br />
== デメリット ==<br />
業種や従業員数に関わらず、労働保険（[[労働者災害補償保険|労災保険]]・[[雇用保険]]）や社会保険（[[健康保険]]・[[厚生年金保険]]）の強制適用事業となり、保険関係成立届の提出などの面倒な手続きや経費が嵩む。<br />
<br />
=== 労働保険 ===<br />
[[労働保険の保険料の徴収等に関する法律]]（通称：徴収法）第3条、4条の規定によって、法人が設立された時点で、法律上当然に保険関係が成立するので、事業主は、法人設立の日（当日起算）から10日以内に、「保険関係成立届」を提出しなければならない。<br />
<br />
ただ、[[労働保険事務組合]]に労働保険の事務処理を委託しているか否かによって、提出先が異なる。労働保険事務組合に労働保険の事務処理を委託していれば、[[公共職業安定所|所轄公共職業安定所長]]に、そうでなければ、[[労働基準監督署|所轄労働基準監督署長]]に、それぞれ書類を提出する決まりになっている。<br />
<br />
=== 社会保険 ===<br />
* [[健康保険]]の場合は、[[日本年金機構]]の所轄年金事務所又は[[地方厚生局|地方厚生局長]]（例えば、[[大阪府]]下の法人であれば、[[近畿厚生局|近畿厚生局長]]になる。）に提出する。<br />
: [[中小企業]]の多くは、従業員が[[全国健康保険協会]]の被保険者となるが、[[健康保険組合]]を設立する事もできる。ただ、その場合は、一社での単独設立の場合は、一般被保険者が常時700人以上、複数の法人が集まって共同で設立する場合は、一般被保険者が合算して常時3,000人以上という要件を満たさなければならない。<br />
: また、健康保険組合を設立するのであれば、その法人に使用される一般被保険者の2分の1以上の同意（共同設立の場合は、一般被保険者の2分の1以上の同意を各社について得なければならない。）を得て規約を作り、[[厚生労働大臣]]の認可を得なければならない。<br />
* [[厚生年金保険]]の場合は、法人設立の日（当日起算）から5日以内（[[船舶]]を用いる事業を営む法人であれば10日以内）に、日本年金機構の所轄年金事務所に提出する。<br />
<br />
== 参考文献 ==<br />
* 小林敬幸著『個人事業者・フリーランスのための小さな会社をつくるメリット・デメリット』（秀和システム）ISBN 4-79802-747-2<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[厚生労働省]]<br />
** [[労働基準監督署]]<br />
** [[公共職業安定所]]<br />
* [[日本年金機構]]<br />
* [[社会保険労務士]]<br />
* [[全国健康保険協会]]<br />
* [[健康保険組合]]<br />
* [[労働保険事務組合]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
*[http://www.mhlw.go.jp/ 厚生労働省]<br />
*[http://www.kyoukaikenpo.or.jp/ 全国健康保険協会]<br />
*[http://www.kenporen.com/ 健康保険組合連合会]<br />
*[http://www.nenkin.go.jp/n/www/index.html 日本年金機構]<br />
*[http://www.shakaihokenroumushi.jp/ 全国社会保険労務士会連合会]<br />
<br />
{{economy-stub}}<br />
{{law-stub}}<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:ほうしんなり}}<br />
[[Category:法人]]<br />
[[Category:租税]]</div>
58.89.22.199
ハンセン病問題の解決の促進に関する法律
2017-05-04T16:19:37Z
<p>58.89.22.199: /* 概要 */</p>
<hr />
<div>{{Law}}<br />
{{日本の法令<br />
|題名=ハンセン病問題の<br/>解決の促進に関する法律<br />
|通称=ハンセン病問題基本法、ハンセン病問題解決促進法<br />
|番号=平成20年6月18日法律第82号<br />
|効力=2009年（平成21年）4月1日施行<br />
|種類=社会法<br />
|内容=ハンセン病問題の解決促進<br />
|関連=[[ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律]]<br />
|リンク= [http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H20/H20HO082.html 総務省法令データ提供システム]<br />
|}}<br />
{{Wikisource}}<br />
<br />
'''ハンセン病問題の解決の促進に関する法律'''（ハンセンびょうもんだいのかいけつのそくしんにかんするほうりつ、平成20年法律第82号）は、ハンセン病問題<ref>この法律における「ハンセン病問題」とは、国によるハンセン病の患者に対する隔離政策に起因して生じた問題であって、ハンセン病の患者であった者等の福祉の増進、名誉の回復等に関し現在もなお存在するものをいう（法1条）。</ref>の解決促進を目的とする、[[日本]]の[[法律]]。'''ハンセン病問題基本法'''ともいう。[[2009年]]（平成21年）[[4月1日]]に施行。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
[[日本のハンセン病問題]]の解決の促進に関する法律は、ハンセン病問題の解決の促進に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、ハンセン病問題の解決の促進に関し必要な事項を定める法律である。議員立法（[[衆議院]][[厚生労働委員会]]起草）により立案された。<br />
<br />
主な内容は以下の通り。<br />
#国は、国立ハンセン病療養所において、入所者に対して必要な療養を行うものとし、入所者の意思に反して退所させてはならないものとすること。<br />
#国は、国立ハンセン病療養所における医療及び介護の体制整備に必要な措置を講ずるよう努めるものとすること。<br />
#国は、入所者の良好な生活環境の確保を図るため、国立ハンセン病療養所の土地、建物、設備等を地方公共団体または地域住民の利用に供することができるものとすること。<br />
#国は、ハンセン病患者であった方々の名誉の回復を図るため、[[国立ハンセン病資料館]]の設置、歴史的建造物の保存等、ハンセン病及びハンセン病対策の歴史に関する正しい知識の普及啓発その他必要な措置を講ずるとともに、死没者に対する追悼の意を表するため必要な措置を講ずるものとすること。<br />
また、この法律の附則には、[[らい予防法]]の廃止に関する法律の廃止も定めている。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{脚注ヘルプ}}<br />
{{reflist|2}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
*[[ハンセン病]]<br />
*[[日本のハンセン病問題]]<br />
*[[らい予防法]]<br />
*[[らい予防法の廃止に関する法律]]<br />
*[[らい予防法違憲国家賠償訴訟]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
*[http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/hansen/index.html ～ハンセン病に関する情報ページ～] - 厚生労働省<br />
*[http://www.eonet.ne.jp/~libell/35-kihonhou.htm ハンセン病問題基本法] - ハンセン病のリンク集<br />
*[http://www.eonet.ne.jp/~libell/9jinken-mondai.htm#kihonhou 「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」（ハンセン病問題基本法）の成立にあたって] - 全国ハンセン病療養所入所者協議会（全療協）<br />
*[http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/statement/080611_2.html 「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」に関する会長談話] - 日本弁護士連合会<br />
*[http://www.toben.or.jp/news/statement/2008/0611.html 「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」に関する声明] - 東京弁護士会<br />
*[http://www.okaben.or.jp/iken/20080710.htm 「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」に関する会長声明] - 岡山弁護士会<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:はんせんひようもんたいのかいけつのそくしんにかんするほうりつ}}<br />
[[Category:日本の法律]]<br />
[[Category:日本の医事法]]<br />
[[Category:ハンセン病]]<br />
[[Category:2009年の法]]</div>
58.89.22.199
行政執行法人の労働関係に関する法律
2017-05-04T05:59:57Z
<p>58.89.22.199: /* 関連項目 */</p>
<hr />
<div>{{Law}}<br />
{{日本の法令|<br />
題名=行政執行法人の労働関係に関する法律|<br />
通称=行政執行法人労働関係法|<br />
番号=昭和23年12月20日法律第257号|<br />
効力=現行法|<br />
種類=[[労働法]]|<br />
内容=行政執行法人の労働関係について|<br />
関連=[[独立行政法人通則法]]、[[労働組合法]]、[[労働関係調整法]]など|<br />
リンク= [http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO257.html 総務省法令データ提供システム]<br />
|}}<br />
<br />
'''行政執行法人の労働関係に関する法律'''（ぎょうせいしっこうほうじんのろうどうかんけいにかんするほうりつ、昭和23年12月20日法律第257号）は、行政執行法人（旧・[[特定独立行政法人]]）の職員による[[労働争議|争議行為]]を禁止するとともに、職員による[[労働組合]]の結成及び団体交渉などについて定める[[日本]]の[[法律]]。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
「この法律は、行政執行法人の職員の労働条件に関する苦情又は紛争の友好的かつ平和的調整を図るように団体交渉の慣行と手続とを確立することによつて、行政執行法人の正常な運営を最大限に確保し、もつて公共の福祉を増進し、擁護すること」を目的とする（1条1項）。<br />
<br />
また、関係者の責務として、「国家の経済と国民の福祉に対する行政執行法人の重要性に鑑み、この法律で定める手続に関与する関係者は、経済的紛争をできるだけ防止し、かつ、主張の不一致を友好的に調整するために、最大限の努力を尽くさなければならない。」（1条2項）と規定している。<br />
<br />
行政執行法人の職員には「同盟罷業、怠業、その他業務の正常な運営を阻害する一切」の争議行為を禁じている（17条1項）。<br />
<br />
==経緯==<br />
[[1948年]]（昭和23年）に、[[1949年|翌年]]の発足が決まった2つの[[公共企業体]]（[[日本国有鉄道]]・[[日本専売公社]]）を対象に'''公共企業体労働関係法'''として制定された。<br />
<br />
[[1952年]]（昭和27年）に、政府直営であった電信電話事業が[[日本電信電話公社]]として公共企業体となり、政府直営の5現業<ref>これらと日本国有鉄道・日本専売公社を合わせて[[三公社五現業]]と呼ばれた。</ref>とともに対象に追加されたため、'''公共企業体等労働関係法'''に改題された。<br />
<br />
[[1985年]]（昭和60年）に、[[日本電信電話公社|電電公社]]・[[日本専売公社|専売公社]]が、[[1987年]]（昭和62年）に[[日本国有鉄道|国鉄]]が民営化されたことに伴い、1987年に'''国営企業労働関係法'''と改題された。<br />
<br />
[[1999年]]（平成11年）に、[[独立行政法人通則法]]が施行したことに伴い、'''国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律'''と改題された。<br />
<br />
[[2002年]]（平成14年）に、政府直営であった郵政事業が[[日本郵政公社]]として公共企業体となり、対象に追加されたため、'''特定独立行政法人等の労働関係に関する法律'''に改題された。<br />
<br />
[[2013年]]（平成25年）に、[[国有林野事業]]が一般会計事業化され、対象が特定独立行政法人のみとなったことに伴い、'''特定独立行政法人の労働関係に関する法律'''に改題された。<br />
<br />
[[2015年]]（平成27年）4月に、独立行政法人通則法が改正され、特定独立行政法人が行政執行法人となったことに伴い、'''行政執行法人の労働関係に関する法律'''に改題された。<br />
<br />
==構成==<br />
*第1章 総則（第1条―第3条）<br />
*第2章 労働組合（第4条―第7条）<br />
*第3章 団体交渉等（第8条―第16条）<br />
*第4章 争議行為（第17条―第19条）<br />
*第5章 削除<br />
*第6章 あつせん、調停及び仲裁（第25条―第35条）<br />
*第7章 雑則（第36条・第37条）<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
*[[三公社五現業]]<br />
*[[スト権スト]]<br />
<br />
{{Law-stub}}<br />
<br />
{{デフォルトソート:きようせいしつこうほうしんのろうとうかんけいにかんするほうりつ}}<br />
[[Category:日本の法律]]<br />
[[Category:日本の労働法]]<br />
[[Category:1948年の法]]</div>
58.89.22.199
Warning : Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/WebResponse.php on line 46