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http:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&user=27.87.248.34&feedformat=atom miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-05-13T15:39:21Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 びっくり日本新記録 2018-09-02T10:34:29Z <p>27.87.248.34: </p> <hr /> <div>{{基礎情報 テレビ番組<br /> | 番組名 = びっくり日本新記録<br /> | 画像 = [[ファイル:Former Yomiuri Telecasting Corporation Headquarters.JPG|250px]]<br /> | 画像説明 = 第1期初期の番組収録が行われていた読売テレビ旧社屋<br /> | ジャンル = [[スポーツ番組|スポーツ]][[バラエティ番組]]<br /> | 放送国 = {{JPN}}<br /> | 制作局 = [[讀賣テレビ放送|よみうりテレビ]]&lt;br /&gt;[[IVSテレビ制作]](第1期)&lt;br /&gt;[[オフィス・トゥー・ワン]](第2・3期)<br /> | 企画 = <br /> | 製作総指揮 = 山田英雄(チーフプロデューサー)<br /> | 監修 = 赤尾健一({{いつ範囲|1980年代前半|date=2017年2月18日 (土) 16:05 (UTC)}})<br /> | 演出 = 長谷川美夫&lt;br /&gt;ほか<br /> | 原作 = <br /> | 脚本 = <br /> | プロデューサー = 河村シゲル&lt;br /&gt;豊永幸男<br /> | 出演者 = &#039;&#039;&#039;司会&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;初代:[[橋本テツヤ]]、[[うつみ宮土理]]&lt;br /&gt;第2代:[[小林亜星]]、[[藤谷美和子]]&lt;br /&gt;第3代:[[関口宏]]、[[セーラ・ロウエル]]&lt;br /&gt;第4代:[[大野しげひさ]]、[[キャロライン洋子]]、[[パティ (歌手)|パティー]]、[[ヘレン笹野]]、[[津島要]]、[[マリアン]]&lt;br /&gt;第5代:[[荒川強啓]]、[[ヒロコ・グレース]]&lt;br /&gt;&#039;&#039;&#039;実況&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;[[志生野温夫]]&lt;br /&gt;&#039;&#039;&#039;チャレンジ・ボーイ&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;[[轟二郎|三浦康一]]&lt;br /&gt;&#039;&#039;&#039;その他&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;[[笑福亭鶴光]]<br /> | 音声 = <br /> | 字幕 = <br /> | データ放送 = <br /> | OPテーマ = <br /> | EDテーマ = <br /> | 時代設定 = <br /> | 外部リンク = <br /> | 外部リンク名 = <br /> <br /> | 番組名1 = 第1期<br /> | 放送時間1 = 日曜 19:00 - 19:30<br /> | 放送分1 = 30<br /> | 放送枠1 = <br /> | 放送期間1 = 1975年10月5日 - 1978年3月26日<br /> | 放送回数1 = <br /> <br /> | 番組名2 = 第2期<br /> | 放送時間2 = 日曜 19:00 - 19:30<br /> | 放送分2 = 30<br /> | 放送枠2 = <br /> | 放送期間2 = 1978年10月1日&lt;ref&gt;{{Cite book |和書 |title=[[中日新聞]]縮刷版 |publisher=[[中日新聞社]] |date=1978-10-01 |page=24}}&lt;/ref&gt; - 1979年4月1日&lt;ref&gt;{{Cite book |和書 |title=中日新聞縮刷版 |publisher=中日新聞社 |date=1979-04-01 |page=24}}&lt;/ref&gt;<br /> | 放送回数2 = <br /> <br /> | 番組名3 = 第3期<br /> | 放送時間3 = 日曜 19:00 - 19:30<br /> | 放送分3 = 30<br /> | 放送枠3 = <br /> | 放送期間3 = 1979年7月1日&lt;ref&gt;{{Cite book |和書 |title=中日新聞縮刷版 |publisher=中日新聞社 |date=1979-07-01 |page=24}}&lt;/ref&gt; - 1985年10月6日&lt;ref&gt;{{Cite book |和書 |title=中日新聞縮刷版 |publisher=中日新聞社 |date=1979-10-06 |page=24}}前述の通り、この回はナイター中継の雨傘番組として編成された。&lt;/ref&gt;<br /> | 放送回数3 = <br /> <br /> | 特記事項 = <br /> }}<br /> 『&#039;&#039;&#039;びっくり日本新記録&#039;&#039;&#039;』(びっくりにほんしんきろく)は、[[日本テレビネットワーク協議会|日本テレビ系列局]]ほかで放送されていた[[スポーツ番組|スポーツ]][[バラエティ番組]]である。第1期は[[讀賣テレビ放送|よみうりテレビ]]と[[IVSテレビ制作]]の共同製作で、第2期は[[オフィス・トゥー・ワン]]とよみうりテレビの共同製作。製作局の読売テレビでは1975年10月5日から1985年10月6日まで(途中休止していた時期あり)、毎週日曜 19:00 - 19:30 ([[日本標準時]])に放送。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> {{出典の明記|date=2017年2月18日 (土) 16:05 (UTC)|section=1}}<br /> 毎回一般からの参加者たちが、風変わりなスポーツアトラクションで記録を競いあっていた[[視聴者参加型番組]]である。<br /> * 第1期(1975年10月5日 - 1978年3月26日)には、[[製作]]担当のIVSテレビ制作が番組[[製作#制作|制作]]を兼任。[[テリー伊藤]]こと伊藤輝夫が、IVSテレビ制作入社後に初めて[[アシスタントディレクター|AD]]に付いたのがこの番組である。当初はスタジオからの放送で、1回の放送で3〜4種類の競技を行い、その競技も屋外やスタジオ内で行っていたが、後にオール屋外ロケの収録番組になり、競技も1回放送で1種に変更された。橋本てつや(後の[[橋本テツヤ]])と[[うつみ宮土理]]が司会を務めていた時期のみ、番組冒頭に橋本による「[[ナポレオン・ボナパルト|ナポレオン]]もビックリ!不可能を可能に変える30分!」という前口上があった。<br /> * 第2期と第3期の大半の回(1978年10月1日 - 1979年3月25日、1979年8月5日 - 1985年10月6日)では、オフィス・トゥー・ワンが番組制作を兼任。挑戦者が[[志生野温夫]]の実況([[アフレコ]])のもと、競技するのが番組のメインであった(初代司会者橋本テツヤは、ロケ現場にも出かけ、実況も行っていた)。優勝者には番組が公認した日本記録公認証と豪華賞品が贈られ、表彰式ではアシスタント役の女優が、花のレイとキスをプレゼントし、最後に男性司会者が「おめでとう!!日本一(荒川強啓のみ「やったぜ日本一、おめでとう!!」)」と叫び、その競技のハイライトシーンとナレーションで締めくくる形であった。なお、志生野は時々収録に参加し、顔を出して自己紹介もしていた。<br /> * 1978年4月から同年9月、および1979年4月から同年6月までは放送を休止。<br /> <br /> 第2期以降のエンディングでは、毎回エンディングテーマが流れると同時に「記録…それはいつも儚い。一つの記録は一瞬ののちに破られる運命を自ら持っている。それでも人々は記録に挑む。限りない可能性とロマンをいつも追い続ける。それが人間なのである。次の記録を作るのは、あなたかも知れない」のナレーションで締めくくられ、その間は挑戦者たちが記録ならずといったシーンがスローモーションで流れていた。そしてBGMがオープニングテーマに切り替わり、最後には認定された日本記録のテロップが「日本新記録」と表示されたが、次週にも引き続き競技の模様が放送される場合には「本日の最高記録」と表示された。また、以前にも登場した競技で前回とタイ記録だった場合に「日本タイ記録」と表示されたこともある。<br /> : なお、大野しげひさが司会を務めていた頃のオープニングでは、「日本一、なんとすばらしいことだろう。しかし、あなたにもそのチャンスはある。さあ、人間のロマンと可能性に挑戦しよう!」というナレーションをバックに後述のテーマ曲が流れていた。オープニングのナレーションは、司会が荒川強啓になってからもコメントを一部変更したうえで続けられていた。<br /> <br /> 初期には記憶力など知的能力を争う内容も多かったが、中期以降は肉体能力を争う方向に特化していった。<br /> <br /> [[ハンググライダー]]で高い所から飛び立ち、その飛距離を競う本番組の企画「&#039;&#039;&#039;[[鳥人間コンテスト選手権大会|鳥人間コンテスト]]&#039;&#039;&#039;」は、番組の終了後にも単独番組として毎年制作・放送されている。大会の回数は番組企画として放送されていた頃からの通算でカウントされており、2006年には30回を数えるに至っている。<br /> <br /> 参加者は基本的に一般人のみだったが、大野時代から春・秋の期首特番や正月特番として放送されていた『&#039;&#039;&#039;スターが挑戦!びっくり日本新記録&#039;&#039;&#039;』では、過去にレギュラー放送で行われていた競技を芸能人が行っていた。<br /> <br /> 本番組のテーマ音楽は、[[小林亜星]]と[[筒井広志]]が共同で作曲した。ただし、第1期のスタジオ収録時代に使われていたのは別のテーマ曲で、こちらは作曲者が不明となっている。<br /> <br /> 番組開始時には[[三洋電機]]グループの単独提供で放送されていたが、同グループは第1期の後番組である『[[スターウルフ]]』の放送期間中にこの時間帯のスポンサーを降りた。このため、第2期からは複数社提供での放送となり、さらにその後は[[タイガー魔法瓶]]メインの複数社による協賛番組となっていた。なお、三洋電機グループ提供時代には[[オープニングキャッチ]]が存在し、三洋電機グループ提供時代とタイガー魔法瓶その他の協賛番組時代には優勝者への商品提供も行っていた。<br /> <br /> 番組は1985年10月6日放送分をもって終了した。最終回の内容は10年間の名シーン(映像は第2期以降のものがほとんど)を振り返る[[総集編]]で、当初は9月中旬に放送される予定だったが、『[[Fun!BASEBALL!!|日曜ナイター]]』の[[雨傘番組]]としての編成だったことから順延となり&lt;ref&gt;日本テレビのナイター中継は、1979年までは19:30 - 20:54に行われていた。そのため、本番組の休止はそれまでは年末年始ぐらいにしかなかったが、1980年にナイターが19:00開始に変更されたため、以後はナイターシーズン中にたびたび休止するようになった。&lt;/ref&gt;、10月6日に組まれていた[[読売ジャイアンツ|巨人]]×[[阪神タイガース|阪神]]戦が雨天中止になったことでようやく放送された。<br /> <br /> == 出演者 ==<br /> === 歴代司会者 ===<br /> * 初代:[[橋本テツヤ]]、[[うつみ宮土理]](1975年10月5日 - 1977年3月27日)<br /> * 2代目:[[小林亜星]]、[[藤谷美和子]](1977年4月3日 - 1978年3月26日)<br /> * 3代目:[[関口宏]]、[[セーラ・ロウエル]](1978年10月1日 - 1979年3月25日)<br /> * 4代目:[[大野しげひさ]]、[[キャロライン洋子]] → [[パティ (歌手)|パティー]] → [[ヘレン笹野]] → [[津島要]] → [[マリアン]](1979年4月1日 - 1984年3月25日)<br /> * 5代目:[[荒川強啓]]、[[ヒロコ・グレース]](1984年4月1日 - 1985年9月29日)<br /> <br /> === 実況 ===<br /> * [[志生野温夫]]<br /> <br /> === 記録発表 ===<br /> * 後に皇室ジャーナリストとなる[[高清水有子]]がアシスタントディレクター時代に担当していた。<br /> <br /> === レギュラー挑戦者 ===<br /> * チャレンジボーイという肩書で、[[轟二郎]]が本名の「三浦康一」を名乗って参加していた(『スターが挑戦!』の時には「轟二郎」として参加)。「逆立ち相撲」で日本一に輝いたこともある。1984年にチャレンジボーイを引退した。<br /> <br /> === その他 ===<br /> * [[笑福亭鶴光]] - 「橋本・うつみ」時代に、屋外競技のレポーターとして出演。<br /> <br /> == スタッフ ==<br /> いずれも{{いつ範囲|1980年代前半|date=2017年2月18日 (土) 16:05 (UTC)}}。<br /> * 監修:赤尾健一<br /> * 構成:出倉宏、鵜沢茂郎<br /> * 技術:[[エキスプレス (制作プロダクション)|エキスプレス]]<br /> * 美術:[[シミズオクト|シミズ舞台工芸]]<br /> * 演出:長谷川美夫 ほか<br /> * プロデューサー:河村シゲル(オフィス・トゥー・ワン)、豊永幸男(読売テレビ)<br /> * チーフプロデューサー:山田英雄(読売テレビ)<br /> <br /> == 放送局 ==<br /> {{出典の明記|date=2017年2月18日 (土) 16:05 (UTC)|section=1}}<br /> 系列・略称は放送終了時・ネット終了時のもの。<br /> {| class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;font-size:small&quot;<br /> |-<br /> !放送対象地域!!放送局!!系列!!ネット形態!!備考<br /> |-<br /> |[[広域放送|近畿広域圏]]||よみうりテレビ (YTV)||rowspan=&quot;3&quot;|[[日本テレビネットワーク協議会|日本テレビ系列]]||&#039;&#039;&#039;製作局&#039;&#039;&#039;||<br /> |-<br /> |[[広域放送|関東広域圏]]||[[日本テレビ放送網|日本テレビ]] (NTV)||rowspan=&quot;10&quot;|同時ネット||<br /> |-<br /> |[[北海道]]||[[札幌テレビ放送|札幌テレビ]] (STV)||<br /> |-<br /> |[[青森県]]||[[青森放送]] (RAB)||日本テレビ系列&lt;br /&gt;[[オールニッポン・ニュースネットワーク|テレビ朝日系列]]||<br /> |-<br /> |[[岩手県]]||[[テレビ岩手]] (TVI)||rowspan=&quot;4&quot;|日本テレビ系列||1980年3月まではテレビ朝日系列とのクロスネット局<br /> |-<br /> |[[宮城県]]|||[[宮城テレビ放送|ミヤギテレビ]] (mm34)||<br /> |-<br /> |[[秋田県]]||[[秋田放送]] (ABS)||<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;2&quot;|[[山形県]]||[[山形放送]] (YBC)||1980年3月まで放送<br /> |-<br /> |[[山形テレビ]] (YTS)||[[フジネットワーク|フジテレビ系列]]||1980年4月から放送&lt;br /&gt;山形放送のテレビ朝日系列とのクロスネット局化に伴う移行&lt;ref&gt;1980年4月から1993年3月までの山形放送における日曜19:00枠が日本テレビ系同時ネット枠からテレビ朝日系同時ネット枠に変更されたため。同時に山形テレビの日曜19:00枠はフジテレビ系同時ネット枠から日本テレビ系同時ネット枠となった。なお、山形放送における日曜19時台における同時ネットは、1993年4月の山形テレビのテレビ朝日系列へのネットチェンジに伴い、『[[おしえて!ガリレオ]]』(事実上の枠交換)で13年ぶりに復活している。&lt;/ref&gt;<br /> |-<br /> |[[福島県]]||[[福島中央テレビ]] (FCT)||rowspan=&quot;2&quot;|日本テレビ系列||1981年9月まではテレビ朝日系列とのクロスネット局<br /> |-<br /> |[[山梨県]]||[[山梨放送]] (YBS)||<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;3&quot;|[[新潟県]]||[[新潟放送]] (BSN)||[[JNN|TBS系列]]||遅れネット||1978年3月まで放送<br /> |-<br /> |[[新潟総合テレビ]] (NST)||フジテレビ系列&lt;br /&gt;日本テレビ系列&lt;br /&gt;テレビ朝日系列||遅れネット&lt;br /&gt;↓&lt;br /&gt;同時ネット||1979年8月から放送&lt;ref&gt;1979年8月から同年10月までは7日遅れで朝9時30分から放送し、同年10月7日から1981年3月29日までは同時ネットを行っていた。このため、10月7日には同局で7日遅れの分と同時ネットの分が同じ日に放送されるという事態が起こった。&lt;/ref&gt;<br /> |-<br /> |[[テレビ新潟放送網|テレビ新潟]] (TNN)||日本テレビ系列||同時ネット||1981年4月の開局時から放送<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;2&quot;|[[長野県]]||[[信越放送]] (SBC)||TBS系列||遅れネット||1980年9月まで放送<br /> |-<br /> |[[テレビ信州]] (TSB)||テレビ朝日系列&lt;br /&gt;日本テレビ系列||同時ネット||1980年10月の開局時から放送<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;3&quot;|[[静岡県]]||[[静岡放送]] (SBS)||TBS系列||遅れネット||1978年3月まで放送<br /> |-<br /> |静岡けんみんテレビ (SKT)||テレビ朝日系列&lt;br /&gt;日本テレビ系列||rowspan=&quot;3&quot;|同時ネット||現・[[静岡朝日テレビ]]&lt;br /&gt;1978年10月から1979年6月まで放送<br /> |-<br /> |[[静岡第一テレビ]] (SDT)||rowspan=&quot;2&quot;|日本テレビ系列||1979年7月の開局時から放送<br /> |-<br /> |[[富山県]]||[[北日本放送]] (KNB)||<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;2&quot;|[[石川県]]||[[北陸放送]] (MRO)||TBS系列||rowspan=&quot;2&quot;|遅れネット||途中打ち切り<br /> |-<br /> |[[石川テレビ放送|石川テレビ]] (ITC)||フジテレビ系列||1984年10月から放送<br /> |-<br /> |[[福井県]]||[[福井放送]] (FBC)||rowspan=&quot;2&quot;|日本テレビ系列||rowspan=&quot;11&quot;|同時ネット||<br /> |-<br /> |[[広域放送|中京広域圏]]||[[中京テレビ放送|中京テレビ]] (CTV)||<br /> |-<br /> |[[鳥取県]]・[[島根県]]||[[日本海テレビジョン放送|日本海テレビ]] (NKT)||日本テレビ系列&lt;br /&gt;テレビ朝日系列||<br /> |-<br /> |[[広島県]]||[[広島テレビ放送|広島テレビ]] (HTV)||日本テレビ系列||<br /> |-<br /> |[[山口県]]||[[山口放送]] (KRY)||日本テレビ系列&lt;br /&gt;テレビ朝日系列||1978年9月までは日本テレビ系単独加盟局<br /> |-<br /> |[[徳島県]]||[[四国放送]] (JR → JRT)||rowspan=&quot;5&quot;|日本テレビ系列||<br /> |-<br /> |[[香川県]]&lt;br /&gt;↓&lt;br /&gt;[[岡山県・香川県の放送|香川県・岡山県]]||[[西日本放送テレビ|西日本放送]] (RNC)||当初の放送対象地域は香川県のみ&lt;br /&gt;1983年4月の電波相互乗り入れで岡山県でも放送<br /> |-<br /> |[[愛媛県]]||[[南海放送]] (RNB)||<br /> |-<br /> |[[高知県]]||[[高知放送]] (RKC)||<br /> |-<br /> |[[福岡県]]||[[福岡放送]] (FBS)||<br /> |-<br /> |[[長崎県]]||[[テレビ長崎]] (KTN)||フジテレビ系列&lt;br /&gt;日本テレビ系列||<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;2&quot;|[[熊本県]]||[[テレビ熊本]] (TKU)||フジテレビ系列&lt;br /&gt;日本テレビ系列&lt;br /&gt;テレビ朝日系列||遅れネット||1982年3月まで放送<br /> |-<br /> |[[熊本県民テレビ|くまもと県民テレビ]] (KKT)||日本テレビ系列||rowspan=&quot;4&quot;|同時ネット||1982年4月の開局時から放送<br /> |-<br /> |[[大分県]]||[[テレビ大分]] (TOS)||rowspan=&quot;2&quot;|フジテレビ系列&lt;br /&gt;日本テレビ系列&lt;br /&gt;テレビ朝日系列||<br /> |-<br /> |[[宮崎県]]||[[テレビ宮崎]] (UMK)||<br /> |-<br /> |[[鹿児島県]]||[[鹿児島テレビ放送|鹿児島テレビ]] (KTS)||フジテレビ系列&lt;br /&gt;日本テレビ系列||1982年9月まではテレビ朝日系列とのトリプルネット局<br /> |-<br /> |[[沖縄県]]||[[沖縄テレビ放送|沖縄テレビ]] (OTV)||フジテレビ系列||遅れネット||1984年3月に打ち切り&lt;ref&gt;月曜 19:00 - 19:30 に遅れネット。&lt;/ref&gt;<br /> |-<br /> |}<br /> <br /> 番組内では、司会者の紹介のあとにネット局の紹介テロップが表示された。<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[鳥人間コンテスト選手権大会]]<br /> * [[めちゃ×2イケてるッ!|めちゃ&lt;sup&gt;2&lt;/sup&gt;イケてるッ!]] - パロディ企画「イケてる!日本新記録」を放送。実況は本番組と同じく志生野が務めた。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> {{前後番組<br /> | 放送局 = [[日本テレビネットワーク協議会|日本テレビ系列]]<br /> | 放送枠 = 日曜19:00枠&lt;!--この箇所の書き方については[[Template:前後番組#記載時の注意]]を参照願います。--&gt;<br /> | 番組名 = びっくり日本新記録&lt;br /&gt;(1975年10月5日 - 1978年3月26日)<br /> | 前番組 = [[全日本歌謡選手権]]&lt;br /&gt;(1973年10月7日 - 1975年9月28日)&lt;br /&gt;【土曜19:00枠へ移動】<br /> | 次番組 = [[スターウルフ|スターウルフ&lt;br /&gt;↓&lt;br /&gt;宇宙の勇者 スターウルフ]]&lt;br /&gt;(1978年4月2日 - 1978年9月24日)<br /> <br /> | 2番組名 = びっくり日本新記録&lt;br /&gt;(1978年10月1日 - 1979年4月1日)<br /> | 2前番組 = スターウルフ&lt;br /&gt;↓&lt;br /&gt;宇宙の勇者 スターウルフ&lt;br /&gt;(1978年4月2日 - 1978年9月24日)<br /> | 2次番組 = [[ミュージック・ボンボン]]&lt;br /&gt;(1979年4月15日 - 1979年6月24日)<br /> <br /> | 3番組名 = びっくり日本新記録&lt;br /&gt;(1979年7月1日 - 1985年10月6日)<br /> | 3前番組 = ミュージック・ボンボン&lt;br /&gt;(1979年4月15日 - 1979年6月24日)<br /> | 3次番組 = [[ザッツ!好奇心]]&lt;br /&gt;(1985年10月13日 - 1986年1月26日)<br /> }}<br /> <br /> {{関口宏}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:ひつくりにつほんしんきろく}}<br /> [[Category:1975年のテレビ番組 (日本)]]<br /> [[Category:読売テレビのスポーツ番組]]<br /> [[Category:読売テレビのバラエティ番組の歴史]]<br /> [[Category:視聴者参加型番組]]<br /> [[Category:読売テレビの一社提供番組]]<br /> [[Category:日本テレビの一社提供番組]]<br /> [[Category:三洋電機一社提供番組]]<br /> [[Category:改編期特番]]<br /> [[Category:かつて存在した日本テレビの年末年始特番]]<br /> [[Category:かつて存在したローカルテレビ局の年末年始特番]]<br /> [[Category:IVSテレビ制作]]<br /> [[Category:オフィス・トゥー・ワン]]<br /> [[Category:笑福亭鶴光]]<br /> [[Category:関口宏]]<br /> [[Category:鳥人間コンテスト選手権大会]]</div> 27.87.248.34 どろろ 2018-07-04T01:10:40Z <p>27.87.248.34: /* テレビアニメ */</p> <hr /> <div>{{Otheruses|手塚治虫の漫画|この作品をもとにした実写映画|どろろ (映画)}}<br /> {{混同|とろろ}}<br /> {{Infobox animanga/Header<br /> | タイトル = どろろ<br /> | 画像 = <br /> | サイズ = <br /> | 説明 = <br /> | ジャンル = <br /> }}<br /> {{Infobox animanga/Manga<br /> | タイトル = どろろ<br /> | 作者 = [[手塚治虫]]<br /> | 作画 = <br /> | 出版社 = [[小学館]] → [[秋田書店]]&lt;!--連載時の出版社を記載しています--&gt;<br /> | 他出版社 = [[新書館]]、[[講談社]]、[[国書刊行会]]&lt;!--連載終了後の出版社を記載しています--&gt;<br /> | 掲載誌 = [[週刊少年サンデー]] → [[冒険王 (漫画雑誌)|冒険王]]<br /> | レーベル = [[サンデーコミックス]]<br /> | 発行日 = <br /> | 発売日 = <br /> | 開始号 = <br /> | 終了号 = <br /> | 開始日 = <br /> | 終了日 = <br /> | 発表期間 = 1967年8月27日号 - 1968年7月21日号&lt;br /&gt;(週刊少年サンデー)&lt;br /&gt;昭和44年5月号 - 昭和44年10月号&lt;br /&gt;(冒険王)<br /> | 巻数 = 全4巻&lt;br /&gt;(サンデーコミックス)<br /> | 話数 = <br /> | その他 = <br /> | インターネット = <br /> }}<br /> {{Infobox animanga/TVAnime<br /> | タイトル = どろろ → どろろと百鬼丸<br /> | 原作 = 手塚治虫<br /> | 総監督 = [[杉井ギサブロー]]<br /> | 監督 = <br /> | シリーズディレクター = <br /> | シリーズ構成 = <br /> | 脚本 = [[鈴木良武]]、[[佐脇徹|さわきとおる]]、虫プロ文芸部、&lt;br /&gt;平見修二、杉山卓<br /> | キャラクターデザイン = <br /> | メカニックデザイン = <br /> | 音楽 = [[冨田勲]]<br /> | アニメーション制作 = [[虫プロダクション]]<br /> | 製作 = 虫プロダクション、[[フジテレビジョン|フジテレビ]]<br /> | 放送局 = フジテレビ系列&lt;!--放送当時はFNS発足前につき、敢えてフジネットワークのリンクを入れていません--&gt;<br /> | 放送開始 = 1969年4月6日<br /> | 放送終了 = 1969年9月28日<br /> | 話数 = 全26話<br /> | その他 = <br /> | インターネット = <br /> }}<br /> {{Infobox animanga/Novel<br /> | タイトル = どろろ<br /> | 著者 = [[辻真先]]<br /> | イラスト = [[北野英明]]<br /> | 出版社 = [[朝日ソノラマ]]<br /> | 他出版社 = <br /> | 掲載誌 = <br /> | レーベル = <br /> | 発行日 = <br /> | 発売日 = 1969年10月3日<br /> | 掲載号 = <br /> | 開始号 = <br /> | 終了号 = <br /> | 開始日 = <br /> | 終了日 = <br /> | 発表期間 = <br /> | 巻数 = 全1巻<br /> | 話数 = <br /> | その他 = <br /> | インターネット = <br /> }}<br /> {{Infobox animanga/Novel<br /> | タイトル = どろろ<br /> | 著者 = [[鳥海尽三]]<br /> | イラスト = 渡辺文昭<br /> | 出版社 = [[学研ホールディングス|学習研究社]]<br /> | 他出版社 = <br /> | 掲載誌 = <br /> | レーベル = 学研M文庫<br /> | 発行日 = <br /> | 発売日 = <br /> | 掲載号 = <br /> | 開始号 = <br /> | 終了号 = <br /> | 開始日 = 2001年7月13日<br /> | 終了日 = 2001年11月16日<br /> | 発表期間 = <br /> | 巻数 = 全3巻<br /> | 話数 = <br /> | その他 = <br /> | インターネット = <br /> }}<br /> {{Infobox animanga/Novel<br /> | タイトル = どろろ<br /> | 著者 = [[NAKA雅MURA]]<br /> | イラスト = <br /> | 出版社 = [[朝日新聞社]]&lt;!--本書発行当時は社内の出版部門を朝日新聞出版へ分社する前--&gt;<br /> | 他出版社 = <br /> | 掲載誌 = <br /> | レーベル = [[朝日文庫]]<br /> | 発行日 = <br /> | 発売日 = 2006年12月7日(上巻・下巻同時出版)<br /> | 掲載号 = <br /> | 開始号 = <br /> | 終了号 = <br /> | 開始日 = <br /> | 終了日 = <br /> | 発表期間 = <br /> | 巻数 = 全2巻<br /> | 話数 = <br /> | その他 = 備考:映画版のノベライズ。<br /> | インターネット = <br /> }}<br /> {{Infobox animanga/Game<br /> | タイトル = どろろ<br /> | ゲームジャンル = [[アドベンチャーゲーム]]<br /> | 対応機種 = [[PC-8800シリーズ|PC-8801mkIISR]]以降<br /> | 開発元 = <br /> | 発売元 = <br /> | 開発・発売元 = クエイザーソフト<br /> | 総監督 = <br /> | プロデューサー = <br /> | ディレクター = <br /> | キャラクターデザイン = <br /> | メカニックデザイン = <br /> | シナリオ = <br /> | 音楽 = <br /> | プレイ人数 = 1人<br /> | 発売日 = 1989年1月10日<br /> | 稼動時期 = <br /> | 出荷本数 = <br /> | 売上本数 = <br /> | レイティング = <br /> | その他 = <br /> }}<br /> {{Infobox animanga/Game<br /> | タイトル = どろろ<br /> | ゲームジャンル = [[アクションアドベンチャーゲーム]]<br /> | 対応機種 = [[PlayStation 2]]<br /> | 開発元 = <br /> | 発売元 = <br /> | 開発・発売元 = [[セガゲームス|セガ]]<br /> | 総監督 = <br /> | プロデューサー = <br /> | ディレクター = <br /> | キャラクターデザイン = [[沙村広明]]、[[前田真宏]]<br /> | メカニックデザイン = <br /> | シナリオ = [[レッド・エンタテインメント]]<br /> | 音楽 = <br /> | プレイ人数 = 1人<br /> | 発売日 = 2004年9月9日<br /> | 稼動時期 = <br /> | 出荷本数 = <br /> | 売上本数 = <br /> | レイティング = [[コンピュータエンターテインメントレーティング機構|CERO]]レイティング15歳以上対象<br /> | その他 = <br /> }}<br /> {{Infobox animanga/Footer<br /> | ウィキプロジェクト = [[プロジェクト:漫画|漫画]]、[[プロジェクト:アニメ|アニメ]]、[[プロジェクト:コンピュータゲーム|コンピュータゲーム]]<br /> | ウィキポータル = [[Portal:漫画|漫画]]、[[Portal:アニメ|アニメ]]、[[Portal:文学|文学]]、[[Portal:コンピュータゲーム|コンピュータゲーム]]、[[Portal:手塚治虫|手塚治虫]]<br /> }}<br /> 『&#039;&#039;&#039;どろろ&#039;&#039;&#039;』は、[[手塚治虫]]による[[日本]]の[[少年漫画]]、またそれを原作とする[[テレビアニメ]]、[[小説]]、[[コンピュータゲーム]]、[[映画]]、舞台劇である。また、それらに登場する架空の人物の名前でもある。<br /> {{TOC limit|3}}<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[戦国時代 (日本)|戦国時代]]の北陸や能登半島を舞台に妖怪から自分の身体を取り返す旅をする少年・百鬼丸と、泥棒の子供・どろろ。この2人の妖怪との戦いや、乱世の時代の人々との事件を描く。<br /> <br /> [[1967年]]8月27日号より『[[週刊少年サンデー]]』([[小学館]])で連載が始まるが、暗く陰惨な内容が読者に受け入れられず、手塚が内容に対する迷いを感じ始めたこともあり、単行本では「無常岬の巻」にあたる話の[[1968年]]7月21日号の回で1度連載終了となり「第一部・完」と表記された&lt;ref&gt;「作品解説」『どろろDVD-BOX 封入解説書』 コロムビアミュージックエンターテインメント、2002年1月21日、2頁。&lt;/ref&gt;。テレビアニメ化に伴い掲載誌を替えて[[1969年]]、『[[冒険王 (漫画雑誌)|冒険王]]』([[秋田書店]])で昭和44年5月号から10月号まで連載された。5月号とその別冊付録、6月号に掲載された最初の2回は、過去の原稿の再録や改変を行い設定を一新した新たな内容の序盤が掲載され、続いて新作が連載されて、アニメ終了時期と同じ10月号で一応の完結をみるが、こちらもストーリーとしては途中までとなり、きちんとした物語の完結には至らなかった。単行本は『週刊少年サンデー』連載分をもとに『冒険王』連載分もまとめられ、最終ページの地獄堂が戦火で焼失したくだりなどを含めた加筆、細部の変更、修正、削除を加えられて発刊されたが、見開きや扉絵は収録されていない。単行本は、連載された話の順番を入れ替えた[[秋田書店]][[サンデーコミックス]]版と、後に連載順の内容で編集され細かな修正がなされた[[講談社]][[手塚治虫漫画全集]]版の2種類が存在しており、手塚治虫漫画全集の発売後に出版された文庫サイズの漫画は秋田書店、講談社どちらも手塚治虫漫画全集版と同じになっている。また、『冒険王』の弟誌である『まんが王』には、手塚プロ制作のセル画漫画によるどろろも昭和44年4月号から10月号まで連載された。漫画以外のメディア展開は上記のテレビアニメの他、[[ゲームソフト]]、[[どろろ (映画)|実写映画]]も製作された。<br /> <br /> 時代劇で妖怪物というかなり特殊なジャンルとして発表されたが、手塚が雑誌で語っているとおり、その暗さから明るいものばかりの漫画の中で当時の読者に受け入れられにくく不人気であった。内容は手塚得意のバラエティ豊かなドラマ、特に戦争に対する庶民の怒りが語られ、1つの村が隣国同士の争いに巻き込まれて「ばんもん」という壁に分断されてしまう「ばんもんの章」は、[[ベルリンの壁]]や[[板門店]]に対する強烈な風刺で描かれている。ちなみに対峙した妖怪が何匹目なのか、原作で何度か言及がなされているが、これらの数字は連載当時の様々な理由により、全体的には必ずしも整合性は取れていない。<br /> <br /> 本作は漫画としては中途半端な形で終了したが、[[1969年]]のアニメ版では漫画で描かれなかった部分も補完され、全ての魔物を倒し完結している。アニメは放映開始初期は原作と同じ『どろろ』だったが、途中から百鬼丸の名もうたったタイトル『&#039;&#039;&#039;どろろと百鬼丸&#039;&#039;&#039;』に変更がなされて放映された。再放送については、全身に欠損を持つある種の障害者と盗賊の孤児が主人公ということで、障害者差別など微妙な問題が多く、[[CS放送]]の時代劇チャンネルなどを除き地上波ではほとんどなされていない。モノクロ作品である点も再放送されがたい理由である。鈴木良武も1978年のインタビューで、「今でも人気があるが、絶対に再放送できない。いろいろ問題があるから。用語にも」と語っている&lt;ref name=&quot;selection1&quot;&gt;「対談 どろろはキャラクターが生きていた 鈴木良武・松島みのり」『手塚治虫アニメ選集1どろろ』 [[少年画報社]]、1978年4月、75 - 79頁。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> こうしてかなり不遇な境遇を歩まされた作品であったが、奪われた身体を取り戻すために妖怪と戦いながら冒険するという設定や、義手、義足の中に刀や爆薬等の武器を仕込んだ主人公というアイディアが一部に受け、カルト的なファンを生みもした。小説家の[[大沢在昌]]も「手塚作品の中で最も好きな作品」と語っており&lt;ref&gt;「解説 大沢在昌」『[[ブッダ (漫画)|ブッダ]]』2巻 [[潮出版社]]〈潮漫画文庫〉。&lt;/ref&gt;、漫画家の[[小林よしのり]]も「ドロドロと情念が渦巻いていた感じが良かった」と述べている。『[[魍魎戦記MADARA]]』の主人公・摩陀羅の生い立ちや設定も、百鬼丸をモチーフにしている&lt;ref&gt;[[大塚英志]] 「第2講 とりあえず「盗作」してみよう」『物語の体操 みるみる小説が書ける6つのレッスン』 [[朝日新聞社]]〈朝日文庫〉、2003年4月、51-62頁。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;大塚英志 『キャラクター小説の作り方』 [[角川書店]]〈角川文庫〉、2006年6月、42, 320頁。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 『どろろ』というタイトルは手塚の「友達の子供」が泥棒のことを片言で“どろろう”といったことをヒントにした、と手塚は記している&lt;ref&gt;「カバー見返しコメント」『どろろ』1巻 秋田書店〈サンデーコミックス〉、1974年。&lt;/ref&gt;。手塚治虫漫画全集のあとがきでは「友だちの子どもが」ではなく「ぼくの子どもが」となっているが&lt;ref name=&quot;Afterword&quot;&gt;「あとがき」手塚治虫漫画全集『どろろ』4巻 講談社、1981年。&lt;/ref&gt;、これについて[[手塚プロダクション]]公式サイトのコラムで[[黒沢哲哉]]は、説明が煩雑になるのを避けて簡略化したためだろうと解説している&lt;ref&gt;「[http://tezukaosamu.net/jp/mushi/201111/column.html 虫ん坊 手塚マンガあの日あの時 第19回:手塚流作品タイトルの付け方(後編)]」 TezukaOsamu.net、2011年11月。&lt;/ref&gt;。「ぼくの子どもが」と述べられている手塚の長男・[[手塚眞]]も「(どろろうと言っていたことを自分は)まったく覚えていません&lt;ref&gt;手塚眞 『父・手塚治虫の素顔』 新潮社〈新潮文庫〉、2012年、98頁。&lt;/ref&gt;」、「僕が言ったのなら父は「子どもが」とは書かず「息子が」と書くと思う。僕が小さい頃うちに泥棒が入ったことがあり、もしかしたらそのときに誰かが「どろろう」と言ったのかも知れないし、あるいはそう言っていなくても父にはそう聞こえたとか。ちゃんと確かめておけばよかったが、今となっては謎のままなのも、それはそれで面白いかなと思っている&lt;ref name=&quot;boom&quot;&gt;「[http://tezukaosamu.net/jp/mushi/201303/column.html 虫ん坊 手塚マンガあの日あの時 第27回:妖怪ブームの荒波に挑んだ『どろろ』の挑戦!!]」 TezukaOsamu.net、2013年3月。&lt;/ref&gt;」と見解を述べている。<br /> <br /> 単行本化するにあたって内容の書き直しが行われており、どろろを殺せば百鬼丸が元の身体に戻れるという『冒険王』連載当時の設定も、単行本ではなくなっている。2013年3月に[[国書刊行会]]から刊行された『手塚治虫トレジャー・ボックス どろろ』には、『週刊少年サンデー』版、『冒険王』版と5月号付録版、カラーの扉絵やイラスト、『週刊少年サンデー』1968年2・3号の企画「特別大画報どろろ百鬼」、「特別大画報どろろ妖怪屋敷」、「紅白ものまねまんが合戦」&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;手塚を始め、当時『週刊少年サンデー』に漫画を連載中の漫画家8名が「紅組」と「白組」に分かれ、紅組は『どろろ』、白組は『[[もーれつア太郎]]』の1頁分パロディを発表する企画。紅組は『ア太郎』の[[赤塚不二夫]]を始め、[[藤子不二雄]](現:[[藤子・F・不二雄]]。当時『[[21エモン]]』を連載)、[[つのだじろう]]、[[板井れんたろう]](当時『[[おらぁグズラだど]]』を連載)、一方の白組は本作の手塚を始め、[[川崎のぼる]](同『[[アニマル1]]』)、[[園田光慶]](同『[[あかつき戦闘隊]]』)、[[九里一平]](同『[[弾丸児]]』)で構成。&lt;/ref&gt;が雑誌掲載当時の内容で収録された。ただし、『別冊少年サンデー』4月号、6月号、8月号に掲載された4色や2色のカラーページは収録されていない。<br /> <br /> 『どろろ』について手塚は手塚治虫漫画全集のあとがきにおいて、「[[水木しげる]]が描く一連の妖怪もののヒットと、それに続く妖怪ブームにあやかり作り上げたキワモノ」と語っている&lt;ref name=&quot;Afterword&quot; /&gt;。しかし、この発言について手塚プロダクション公式サイトのコラムで黒沢哲哉は、妖怪マンガの大ブームが巻き起こる最中に後追いでどろろを発表したような印象を受けるが、本格的な妖怪ブームが始まったのは水木の『[[ゲゲゲの鬼太郎]]』が1968年1月にアニメ化したことで始まったのに対し、『どろろ』の連載が始まったのは『週刊少年サンデー』1967年8月27日号で、連載開始が妖怪ブームよりも半年から1年も早かったことを指摘した上で、ブームを他人よりもいち早くとらえていた手塚の流行アンテナが鋭すぎるゆえに、そのように語ったのではないかと書いている&lt;ref name=&quot;boom&quot; /&gt;。<br /> <br /> == リメイク・続編作品の製作 ==<br /> 原作は最後の魔物を倒すところまでいかない状態で終了しているが、このことが物語のその後や多数のリメイク制作を喚起する要因になっている。この欠損に対して、[[#PlayStation 2|後述]]の[[PlayStation 2]]版では百鬼丸が身体を全て取り戻すという補完が行われている。手塚作品の中でもリメイクが果敢に挑戦されている作品のうちの一つで、映画版は、どろろが大幅に原作と違う設定で描かれていたり、架空の異世界が舞台になったりしている。『[[ドロロンえん魔くん]]』とコラボした作品『[[ドロロンえん魔くん#どろろとえん魔くん|どろろとえん魔くん]]』は、成長したどろろが主人公で、妖怪退治をしていれば百鬼丸と再会できるかも知れないと、偶然出会ったえん魔くんの力を借りて旅をする内容で、最終話では異形の存在になった百鬼丸も登場する。2005年12月9日に秋田書店から発売された、様々な漫画家が『[[ブラック・ジャック]]』を描いた作品集『ブラック・ジャックALIVE』2巻に収録されている[[永井豪]]の「嵐の夜に」では、武器をもっと強力なものにして欲しいと百鬼丸が[[ブラック・ジャック (架空の人物)|ブラック・ジャック]]に依頼、左脚に仕込まれた火炎放射器で万代を、右足に仕込まれたミサイルで九尾の狐を、右腕に仕込まれたガトリング砲でなぜか金小僧を倒し、どろろと共に立ち去る。『[[ヤングチャンピオン]]』では道家大輔による『[[どろろ梵]]』が連載された。<br /> <br /> これらリメイク作品には前述の永井をはじめ、PlayStation 2版に[[沙村広明]]や[[雨宮慶太]]なども関与しており、『どろろ』という作品に対する支持の大きさを物語っている。<br /> <br /> ちなみに、『手塚治虫トレジャーボックス』にも掲載されている『週刊少年サンデー』1968年2・3号の企画「紅白ものまねまんが合戦」では、4名の漫画家[[藤子不二雄]]、[[つのだじろう]]、坂井れんたろう、[[赤塚不二夫]]が描いた『どろろ』の漫画と、各作品への手塚のコメントが掲載された。<br /> <br /> == あらすじ ==<br /> [[室町時代]]の中ごろ、武士の醍醐景光は、ある寺のお堂で魔物に通じる48体の魔神像に天下取りを願い出て、その代償として魔神の要求する通り、間もなく生まれる自分の子を生贄として彼らに捧げることを誓う。その後誕生した赤ん坊は身体の48箇所を欠損した状態で生まれ、母親と引き離されて化け物としてそのまま川に流され、捨てられてしまう。医者・寿海に拾われた赤ん坊は彼の手により義手や義足を与えられた。14年後、成長した赤ん坊は百鬼丸と名乗り、不思議な声に導かれるままに自分の身体を取り戻す旅に出る。旅の途中、百鬼丸は数人の大人から袋叩きにされていたどろろと出会う。百鬼丸はどろろを助けるがどろろは礼を言うどころか彼の左腕に仕込まれた刀に目を付け、しつこく百鬼丸を付け回すようになった。初めは邪険にしていた百鬼丸だが、自身の身体の秘密や生い立ちを話してもびくともせず、むしろ面白がってますます自分に興味を持ってくるどろろを何処か憎めなかった。そして幾多の危機を乗り越えていくうちにいつしか2人の間には相棒とも友人とも呼べる奇妙な絆が生まれる。また旅に出る前、あの声が教えてくれた通り、魔物を倒す度に、奪われた48箇所の身体は1つずつ復活していく。だが周囲の村人には2人とも忌み嫌われ絶えず追放される。そうして2人が更に旅を続けていくうち、遂に因果の糸車は再び回り始め、百鬼丸は残虐な征服戦争を行う景光と、己が父親と知らぬまま再会。母親と弟・多宝丸とも出会う。景光が多くの人を殺した国境『ばんもん』で百鬼丸は多宝丸と対決するが、突如妖怪から景光は父親で多宝丸が弟だと告げられ、激しい動揺と共に多宝丸を斬り捨ててしまい、涙を呑んで妖怪を倒す。<br /> <br /> 両親に捨てられ、実の弟をこの手で殺め、実の父に憎まれるまでになってしまったことに深く絶望した百鬼丸は自暴自棄に陥り、どろろと別れて自害しようとするが、度々自分の前に姿を現してきた謎の男・びわ法師に止められる。その直後、どろろの危機を察知して駆けつけ、妖怪を倒した百鬼丸は、どろろの父であった野盗・火袋が隠した埋蔵金のありかが、その子共であるどろろの背中に刻まれていること、隠された埋蔵金を元手に農民たちと共に圧制と戦うという火袋の悲願を知る。「父から使命を託されたどろろに力添えをすることこそが、一人前の人間として生きる道だ」とびわ法師に諭された百鬼丸は、真の目標を見定めて生きる気力を取り戻し、再びどろろと共に旅に出る。しかし、紆余曲折を経てたどり着いた埋蔵金のありかには金は埋められていなかった。子分のイタチが埋蔵金を狙っていることを察した火袋があらかじめ別の場所に移していたのだった。埋蔵金を狙う領主の追っ手との壮絶な戦いが勃発し、イタチは埋蔵金を狙った拍子に崖から落ちかけた自分を救ってくれたどろろに報いるため共に戦い、重傷を負った末、追っ手を退けるために大岩を抱きかかえて身を投げ死亡する。死屍累々の惨状を前に落胆するどろろを励まし、百鬼丸はどろろと共に妖怪退治の旅を再開する。<br /> <br /> その後、醍醐景光が建設を指揮する砦の建設現場に差し掛かった百鬼丸は、再びどろろと別れ、士官希望を装って屋敷に入り込む。一方、どろろは景光によって村を滅ぼされた建設作業の従事者たちに反乱への協力を要請されるが、掘っていた抜け道の穴から侍の目をそらすために囮となって暴れまわった末に捕まり、景光と百鬼丸の前に引き出されてしまう。仕官希望が本意ならばどろろを切り捨てろと言い渡された百鬼丸は、刀を携えてどろろに迫る。しかし、百鬼丸の狙いは景光の背後に潜んでいた妖怪だった。48の魔物たちの残りの妖怪たちが群れ集まって形を成した妖怪・鵺が現れたのだ。最終的に逃げられてしまうが、百鬼丸はかろうじて何匹かの妖怪をしとめる。その混乱の隙に乗じて農民たちが一斉になだれ込み、侍たちを倒して景光を圧倒、砦を制圧する。醍醐景光は妻と共に追放され、百鬼丸との因縁にもひとまずの決着がつくこととなった。<br /> <br /> 喜びもつかの間、百鬼丸は自分の刀をどろろに餞別として譲り渡し、父の志を継いで農民たちと共に権力と戦うように言い残して別れる。そして妖怪を追い求めてまた独り、どこかへ旅立っていくのだった。<br /> <br /> == 登場人物 ==<br /> === 主要人物 ===<br /> ; 百鬼丸(ひゃっきまる)<br /> : 主人公の一人。白い錨柄の貧相な着物を着た一本差しの少年。彼には幼い頃から死霊や妖怪がつきまとう。醍醐景光の実子であるが、生まれる前に48体の魔物への生贄として差し出される。その結果、彼は身体の48箇所が欠損した[[ヒルコ]]のような存在として生まれ落ち、父により川に流されてしまう。川下で医者の寿海に拾われ、まるでイモムシのような身体に欠損部分を義眼・義手・義足等で補ってもらい、義手は成長の後に肩の力のみで指先まで動かすことが可能な特別製を譲り受け、旅へ出る。彼は自分の身体の一部を持つ妖怪を退治する度にその部分を取り戻すことができ、それを目的とした旅を一人で行っていた。腕には仕込み刀、足には百鬼丸が原作『万代の巻』で掛けると皮が焦げ肉を腐らせる毒と言い、原作『どんぶりばらの巻』で熱湯、薬と言っている『焼水(やけみず)』 &lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;原作では当初『しょうすい』という振り仮名。&lt;/ref&gt;と、腰の筋肉を収縮すると中の焼水が押されて飛び出す放射器、鼻は爆薬『雷玉(いかずちだま)』など、体中に武器が仕込まれている。目は見えずとも不思議な直感が働き、心の目で障害物を避けることができる。声帯を取り戻すまで、通常の会話は読心術と心の中に言いたいことを伝える霊能(テレパシー)で行なっており、同時に口を動かすことでしゃべっているように見せかけていた。<br /> : 厳しい現世を生き抜いているせいか若い割に飄々としており、滅多なことでは心を開かない。妖怪を退治しても彼自身が異質な存在であるため助けたはずの村人などから憎まれたり追い出されることが多いのも関係している。基本的に妖怪相手が専門だが、必要とあらば相手が人間でも斬り殺すことは容赦しない。剣の腕は独学ながら達人の域に達しており、数十人が相手でも軽く倒してしまう。<br /> : 原作では、どろろと初めて出会う『百鬼丸の巻』で百鬼丸は「生まれて14年」と口にした。『ミドロの巻』では「琵琶法師と別れてから1年も経つ」と口にしている。『発端の巻』の頃はまだ刀が両腕の義手に収まっていたので刀身の無い柄や鍔、鞘などの外身だけ腰に挿していた。『人面瘡の巻』では、今までヘソや髪の毛などを取り戻したが手足みたいな大きい部位が戻ったのは初めてと口にしている。『ばんもんの巻』では景光に「(身体は)まだ30箇所もあちこち足りない」と言っていた。最終話では餞別に右腕に仕込まれていた刀をどろろに譲り渡し、農民と共に権力と戦うよう言い残して去って行く。<br /> : アニメでは、『百鬼丸の巻・その二』のナレーションで「それから15年、その赤ん坊は百鬼丸として」と解説。『ばんもんの巻』のナレーションで「20年昔、川に捨てた我が子(百鬼丸)」と解説。雨宿りをしていたお堂で魔物から「お前の体は人間から我々が買い取ったもの。お前が人間のように生きることは我々への裏切り。お前が並の人間のように生きたければ我々48の魔物を討ち倒すしかない」と告げられ、それをきっかけに旅に出る。妖怪から神経を取り戻す前は松明で手が焼けても気付かなかった。腰に下げている刀は育ての父・寿海から受け継いだ名刀。アニメ最終話では、どろろと別れ1年間、単独で妖怪退治の旅に出て47匹目まで倒し、最後の妖怪と判明した景光も倒したが、壮絶な体験から心を閉ざし、何も告げず一人でひっそり旅立った。<br /> : 手塚漫画[[スター・システム (小説・アニメ・漫画)|スター・システム]]の[[手塚漫画のキャラクター一覧#は行|キャラクター]]として後に、ブラック・ジャックにも2度出演した。<br /> ; どろろ<br /> : もう一人の主人公。百鬼丸を「あにき」と呼ぶ幼い子供の泥棒。盗賊の火袋とお自夜の間に生まれるが、父親は侍相手の乱闘の末に討たれ、母親は雪の中で衰弱死してしまい孤児となった。<br /> :両親を喪い、独りこそ泥として生活しているところを百鬼丸と出会い、彼の義手に仕込まれた刀に目をつけて後を付け回す。原作、アニメともども最終話では百鬼丸と別れ農民たちと生きていく道を歩む。<br /> : 顔立ちは母・お自夜に似て、性格は父の火袋に似て強情で生一本だが根は優しく、妖怪退治の恩を受けながら異形の百鬼丸を疎んじる村人たちに怒りを露にして歯向かったり、自分と同じ子供を殺した醍醐に弔い合戦を挑もうとした他、両親を裏切った野盗イタチが危機に落ちた際には見捨てることなく手を差し伸べ助けている。また、幼いながら強固な精神力とどんな困難にも立ち向かう勇敢さを併せ持つものの、無謀な行動も多く命の危険に晒されることが多い。その一方、父から託された使命を遂行することを躊躇する気弱な一面もある。最初こそ刀だけが目当てと言い切っていたが、旅を共にする内に百鬼丸に対して強い好意と信頼を寄せるようになり、置いていかれるくらいなら百鬼丸に切り捨てられて死ぬ方がましだと言い切るほどまでになった。<br /> :刀などの武器は持たないが身体能力は高い。特に石の投擲の腕はかなりのもので百鬼丸の命を救ったことも多い。体は非常にタフで、大人数人にリンチされてもケロリとしている。また、まるで破壊音波のような大声の叫び声を出して相手を失神させる得意技を持つ。原作やアニメでは本来の性別が伏せられ、少年であるかのように描写されていたが、女の子であることが最終話ではっきりと明かされる&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;原作には、女の子であることを匂わせる場面が度々ある。また、目にまつげが描かれていて女の子らしく見えるコマもいくつか描かれている&lt;/ref&gt;。<br /> : 原作では、風呂や水浴びをやたら拒み続けていたが、それは父親の遺した財宝の在り処が記された地図の刺青を背中に入れられているためで、本当に心から頼れる人以外には人にその背中を見せるなと言われた夢に従ったためだった。背中にある刺青の地図は、何か興奮したりカッと血が上ると蕁麻疹のようにボーッと背中に浮き出し、いつの間にか消える。原作では年齢が不明だが、アニメでは、24話『四化入道』で5歳だと百鬼丸が口にした。ちなみに『ばんもんの巻』では百鬼丸から何年風呂に入っていないのか聞かれ「4年」と答えており、手塚プロダクション公式サイトにも4年間体を洗っていなかったと記されている&lt;ref&gt;「[http://tezukaosamu.net/jp/character/1148.html キャラクター名鑑 どろろ]」 TezukaOsamu.net。&lt;/ref&gt;。<br /> : 冒険王の連載では、どろろは百鬼丸から奪われた48カ所の身体を魔物がこね回して作りあげた存在で、どろろを殺せば全部の身体を一度に取り戻せるため、百鬼丸が苦悩した。<br /> : 後に手塚漫画スター・システムのキャラクターとして、[[ドン・ドラキュラ]]への出演や、ブラック・ジャックでは『ミユキとベン』で百鬼丸扮する『ベン』の子分や『ある教師と生徒』の久男として出演したが、いずれも男として出演した。<br /> : ちなみに、どろろをアニメ版で演じた松島みのりは、出演が決まっていた[[佐武と市捕物控]]のスタッフから、「どろろ役が難航しているから、やってみないか」と勧められてオーディションを受け役が決まったが、「暗い百鬼丸に対して、どろろは明るくなるよう気を付けて演じた」、「もともと男の子役が多かったうえに、これ以上やってはいけないという枠が表現するうえで無かったどろろは、特に演じやすく心地良かった」と語っている&lt;ref name=&quot;selection1&quot; /&gt;。さらに、どろろが原作で胸を隠すのを見て、あれっ?と思ったが、途中の回でスタッフから「実は女の子だよ」と言われ、「また悪い冗談をいって」と笑っていたら本当だと打ち明けられたとも語っている&lt;ref name=&quot;selection1&quot; /&gt;。<br /> ; 醍醐 景光(だいご かげみつ)<br /> : 室町時代の武士。ある夜、地獄堂へ出向き、[[運慶]]の子、『[[運賀]]』という仏師が彫り上げた48体の魔神像に天下取りを祈願。しかし、その魔神像は、彫り上げた後に仏師が狂い死にしたと言う曰く付きの物であった。景光は願いを聞き入れてくれた暁には、その代償として翌日、産まれて来る我が子の身体の各部位を差し出すことを約束する。魔神達は願いを聞き入れ、その結果、生を受けた子供は、身体の48箇所が欠損した状態で誕生した。景光は妻に生まれてきた子供を捨てる様に命じ、景光の見守る中、妻は生まれた子供を川に流す。景光には魔神との契約の証として額に『×』印の傷跡がある。その後生まれた多宝丸を嫡男として育てる。生来の絵に描いたような冷血漢で、己が利の為ならどんな手段も選ばず、か弱い者すら無惨に殺す。[[加賀国]]の[[守護大名]]・[[富樫政親]]の家臣で富樫領と朝倉領の国境いにある一の砦を守っている。<br /> : 原作では、魔神との契約を覗き見ていた地獄堂を管理する上人を斬り殺す。百鬼丸に対しては、実父であることを伏せた上で家来として取り立てると持ちかけたり、多宝丸と決闘していると知った際には二人が兄弟であることを思わず部下に漏らしつつ血相を変えて止めようとするなど親らしい一面を見せたものの、多宝丸の死をきっかけに確執は決定的なものとなり、息子の敵として百鬼丸を狙うようになる。最終話では、屋敷で百鬼丸がぬえを倒す騒動のさなか、残忍な仕打ちで苦しめ続けられてきた村人によって砦を占領された末に放逐され、妻と出て行く。週刊少年サンデー連載当時は、イタチらを捕らえ財宝を得ようとした真久和忠兵衛に命令を下した張本人で、その頃には筆頭家老に出世していた。冒険王の連載では、富樫政近の一の砦を守る侍大将となっている。<br /> : アニメでは、[[ラスボス|48番目の魔物]]。最終話で、どろろに辛く当たることを妻の縫の方に咎められ、錯乱して妻や部下たちを斬りつけたあげく、百鬼丸が魔神の分身を倒したことは予想外だったが己の身をいけにえに更なる力を与えるよう寺の48匹の魔神像に願うも、その体が既に魔神のものにされ利用されていただけだったこと、景光自ら魔物となり果ててしまったことを魔神から告げられ、心を魔神に取られ魔物に変質してしまった姿をさらけ出す。顔は崩れ肌も変質した姿で狂ったように百鬼丸に斬りかかるが逆に刀で刺され絶命。寺と魔神像も焼け崩れた。<br /> ; 琵琶法師(びわほうし)<br /> : 百鬼丸とどろろの前に度々現れる謎の法師。[[座頭]]で目が見えず杖を手に歩いているが身のこなしはしっかりしており、世知に長け厳しい現世を生き抜いている。背負っている琵琶の先は[[仕込み刀]]になっており、我流ながらも剣の腕はたつ。己に迷う百鬼丸に常に問い、生きることの尊さを諭し道を指し示す。<br /> : 演者は手塚漫画スター・システムの[[手塚漫画のキャラクター一覧#は行|琵琶丸]]。これがデビュー作となった。<br /> ; ノタ<br /> : アニメオリジナルキャラクター。百鬼丸やどろろと一緒に旅をする[[烏帽子]]をかぶった子犬。百鬼丸がみお達と一緒にいた時からの付き合い。烏帽子は、みおから貰ったもので、みおの手作り。どろろと仲が良い。<br /> : 冒険王の連載ではアニメ同様、元々みおに飼われていた犬として百鬼丸たちと旅を共にしていた。<br /> <br /> === その他の登場人物 ===<br /> ; 寿海(じゅかい)/寿光(じゅこう)<br /> : 腕利きの医師で百鬼丸の育ての親。薬草を取りに行ったとき、タライに乗せられ川を流される赤ん坊を拾う。体中が欠損した不思議な力を持つ赤ん坊を不憫に思い、引き取って養育し、欠損部分を木材と陶磁器で作製した人工の精巧な義手や義足で補い、一人前の人間の姿に仕立て直し、心を込めて育ててきた。赤ん坊の生来の不思議な力に引かれて異形のものが家に集まるようになってきてしまったため、幸せに暮らせる場所を探すために旅立つよう諭し、肩の筋肉で自在に指を動かせる特別製の義手と若い頃に大将から拝領した無名の名刀を授けて送り出した。<br /> : 原作では、困り果てた医者が、おまえを受け入れてくれる場所を探せと、百鬼丸という名を与えて家から送り出す。送り出すにあたり、腹でものを言う腹話術の本も持たせている。名前について原作では当初設定されていなかったが、冒険王で執筆再開された漫画版の最終話において寿海と百鬼丸が呼んでいる。<br /> : TVアニメ版では寿光という名前で、設定画には年齢48歳9ヵ月と記載されている。アニメでは、百鬼丸がお堂で魔物から聞かされた話を聞き、旅に出て後は自分のために戦えと送り出す。百鬼丸という名は旅立つ前から既に与えていた模様。<br /> ; 上人(じょうにん)<br /> : 景光を寺にある地獄堂に案内して、収蔵されている木彫像である48体の魔神像を説明した上人。原作では、景光が魔神と契約するのを目撃してしまい斬殺された。アニメの設定では、雲龍寺の上人で年齢は70歳。<br /> ; 多宝丸(たほうまる)<br /> : 百鬼丸の弟で醍醐景光の次男。百鬼丸が捨てられた後に生まれた。右目を盲いている。腕は立つが、それ以上に奸計や残忍さは父譲りのものがある。父から聞いた百鬼丸の腕を試すため部下に襲わせ、それを返り討ちにした百鬼丸を砦にある景光の屋敷へ連れ帰る。ばんもんの巻で百鬼丸と対決して斬られ息絶えた。<br /> ; 火袋(ひぶくろ)<br /> : どろろの父。たくましく大きな体を持つ野党の首領で、貧しい村人たちの為に宝を貯えていた[[義賊]]である。<br /> :元は農民だったが、侍に住んでいた村を滅ぼされたため侍を憎んでおり、侍と金持ちだけを狙う。後に代官と組んだイタチ一派に裏切られて、どろろを人質に取られて役人に突き出され、夫婦で取り戻しに行ったところを捕まり配下になるよう拷問を受ける羽目になる。その後は処刑寸前の際に代官屋敷を倒壊させて脱獄するも、待ち受けていたイタチの部下から射掛けられた矢を両足に受け、盗賊家業を続けられなくなる。後にどろろとお自夜と共に放浪している最中、飢饉の最中どろろに饅頭を与えようとした貴族に反感を抱き部下と乱闘を引き起こした末、一人の侍が突き出した長槍をまともに受けて亡くなった。<br /> : アニメ版では、刀の柄に滑り止めの布を巻いている。<br /> : 演者は手塚漫画のスター・システムでの丸首ブーン。<br /> ; お自夜(おじや)<br /> : どろろの母。彼女も元は農民であり、夫と同じく侍を激しく憎んでいる。どろろを、放浪生活の中で育てた。<br /> : 夫・火袋が死んだ後、幼いどろろと放浪し続けた末、どろろを抱いたまま雪山に迷い込み凍死してしまう。<br /> : 原作では、死亡する3日前に大雪の中、火袋の残した宝の在り処を知られないように文珠堂の軒下で刀と己の血を使った刺青で、どろろの背に地図を描き記した。<br /> ; 縫の方(ぬいのかた)<br /> : 醍醐景光の妻で百鬼丸・多宝丸の母。お縫と表記されることもある。景光の命令で泣く泣く赤ん坊の百鬼丸をタライに入れ川に流して捨てた。しかし年月を経ても百鬼丸への愛情を失くしておらず「坊や」と呼ぶ。百鬼丸からは「おばさん」と呼ばれたが、口にこそ出さぬものの百鬼丸も最後には母と認めていた。<br /> : 原作の最終話では、百鬼丸に捨てたことを詫びるが受け入れられず、ぬえが暴れるさなか屋敷に雪崩れ込んだ村人から砦を占領され景光と出て行く。<br /> : アニメでは、景光から責められ叩かれる百鬼丸を見かねて、百鬼丸の身体を魔物に与えたことや百鬼丸を虐めることを責めたことで景光に斬り殺される。百鬼丸の腕の中で今までのことを詫び「私を母と呼んでおくれ」と言い残し息絶えた。<br /> ; 未央(みお)<br /> : 戦で焼け出された子供たちを荒れた御堂で世話していた少女。心優しい美少女で、百鬼丸が唯一想いを寄せていた女性だった。<br /> : 百鬼丸と親しくなるものの、お堂を明け渡すようにとの侍の命令を拒んだため、兵士たちに子供たちもろとも殺されてしまう。<br /> :彼女の死は百鬼丸の心に深い影を落とし、彼女との交流で温かい心が芽生え始めていた彼を死人同然の冷たい存在へと変えてしまった。<br /> ; 仁木 田之介(にき たのすけ)<br /> : 妖刀『似蛭』に取り憑かれた浪人の男。<br /> : 以前は心優しい武士だったが、かつて仕えた冷酷な城の主に、機密情報保守のために罪のない大工たちの処刑を強いられたことで精神が崩壊。褒美として拝領した『似蛭』の乞うがままに人を殺め続ける辻斬りと化してしまった。<br /> : 百鬼丸をして「出来る、相当なやろうだ」と言わしめるほどの剣の腕前の持ち主で、城の主も処刑の際の彼の太刀筋を見て「見事な腕前」と賞している。<br /> : 戦でも似蛭で敵を何人も斬ったが、戦が終わっても妖刀が血を欲するため刀の奴隷となり三月に一度[[辻斬り]]をして刃に血を吸わせていた。半年前に村の近くに戻ってきていたが5年ぶりに親や妹と再会。しかし昔と変わり果ててしまった彼は家族と馴染むことはできず、最終的には再び「似蛭」を手にし何の罪もない人を斬り始めてしまう。<br /> : 妖刀に支配されたどろろを追ってかけつけてきた百鬼丸との対決の末に致命傷を負わされ、最期の餌とばかりに似蛭を己へ突き立てて自刃する。<br /> ; お須志(おすし)<br /> : 田之介の妹。兄思いの少女で百鬼丸に兄を殺さないでほしいと懇願するが、田之介が死んだ為に百鬼丸を逆恨みし村から追い出してしまう。<br /> : 原作では、百鬼丸たちが去る際、どろろに「体に気をつけて」と声をかけて見送った。<br /> : アニメでは、もう刀なんか欲しがらないという誓いをどろろがお須志に叫び、それを黙って見送った。<br /> ; 鯖目(さばめ)<br /> : 三本杉で暮らす若侍の郷士。一見、紳士的な人格者だが、「死んだ魚のような目」と評されている。実は人間に化けた妖怪マイマイオンバにたぶらかされて夫婦となり、子孫を残すための道具として利用されていた。<br /> : 原作では、妻の正体を暴かれ逆上して百鬼丸に斬りかかるが敗北。お茶に盛った毒で動けなくなった百鬼丸にも斬りかかったが、どろろに阻止される。最終的には正気を取り戻して頭を丸めて出家し、焼けた寺の再建と子供たちの弔いを誓う。<br /> : アニメでは、1年前にめとった妻にゾッコンで、妻に言われるまま百鬼丸に斬りかかる。蔵の中でも妻に操られ斬りかかるが敗北。蛾の妖怪マイマイオンバになって飛び去る妻を求めて沼を訪れ、戻ってきてくれとへたり込み、それが結果的に百鬼丸をマイマイオンバの居場所へ案内してしまうことになった。<br /> ; 助六(すけろく)<br /> : 戦で両親に会えなくなり、ゴミの中にいた蛆を煮たものも食べ、1人たくましく生き抜いてきた浮浪児。袋叩きにされたどろろを助けた。キツネの使う妖術にも気付いている。以前、国境にある町の南側で現在の富樫領に遊びに来ていた日に戦が始まり、町の真ん中に兵隊たちが大きな板塀の仕切り『ばんもん』を建て国境を引いてしまう。助六は兵隊に泣いて頼むも聞き入れてもらえず、国境に阻まれて北側の朝倉領に住む両親とは会えないでいた。どろろの協力を得て国境いを超えるが、戦で家は燃かれてしまい両親も死んでおり、無断で国境いを越えようとした咎で兵士に捕縛され、多宝丸の手により処刑されてしまう。<br /> ; 賽の目の三郎太(さいのめのさぶろうた)<br /> : 原作に登場。妖怪が取り憑いた馬『ミドロ号』に操られていた無頼の槍遣い。「唯我独尊」と大きな文字があしらわれた着物を着ている。ミドロ号を倒された後、醍醐景光に仕官するために再度百鬼丸と対決したが、百鬼丸をかばい飛び出したお米を斬殺してしまう。怒った百鬼丸に殴り飛ばされて海に落ち、それ以降は登場しない。<br /> ; イタチの斎吾(イタチのさいご)<br /> : 火袋の手下だった男だが、貪欲な気性の為に火袋からは信用されていなかった。後に権力の側と手を組み出世しようと提言したのを拒まれ火袋を裏切り、妻子を人質にとった上、火袋を野盗として再起不能においやった。<br /> : 原作では、どろろの背中にある入れ墨の秘密を知っており、後に白骨岬にて部下を引き連れ宝目当てでどろろに接近する。部下を次々に失い、自身も危機に陥るが幾度と無くどろろや百鬼丸に危機を救われて改心する。最後はどろろを守るために、野党を逮捕するという建前を口実に実は火袋の残した宝を狙って来た代官・真久和忠兵衛(まくわちゅうべえ)率いる侍たちと戦い、命を落とす。命を落とす前に宝の在処をどろろに見せてもらったが、宝はイタチが狙うことを警戒して別の場所へ移したという火袋の手紙が入っていただけだった。作中では珍しく[[火縄銃#弾丸重量・銃身長による分類|短筒]]を使っている。イタチはこの短筒を冒険王連載当時には、[[元 (王朝)|元]]の大群が攻めてきたとき浜に打ち上げられた『雷火筒(らいかとう)』と説明していた。また、どろろが少女であることに気づいた人物の一人でもある。<br /> : 演者は手塚作品スター・システムのハム・エッグ。<br /> ; しらぬい<br /> : 原作に登場。白骨岬に棲んでいる若者。幼少の頃から飼っていて小さな鮫だったときから育ててきた二郎丸と三郎丸という2匹の鮫を操る。よちよち歩きだった子供の頃に両親を戦で殺され、母が血を流し干からびてミイラになるまでを見て、人間の体なんて鮫のカッコよさに比べればお粗末なつまらないものという考えに至り、鮫に強い憧れを抱くようになる。<br /> : 鮫が大きくなるにつれ馬などの生き物に留まらず人間を手当たりしだい殺しては喰わせていた。イタチたちを鮫の餌にしようと船頭として近づきイタチの手下を喰わせたが、二郎丸と三郎丸を百鬼丸やどろろに倒され、その仇討ちとして二郎丸の右目に刺さっていた刀を抜いて百鬼丸に挑戦するが逆に腕の刀で胸を突かれて敗北。今際の際、百鬼丸に「二郎丸と共に自分を海に沈めてほしい」と願いを託したのち、絶命。その願い通り、二郎丸に括り付けられ海に沈められた。<br /> ; どんぶり長者<br /> : どんぶりばらに取り憑かれた長者。その為に常に腹が空いているようになってしまった。妖怪が腹の中にいる状態で、百鬼丸が化け物を封じ込める薬を塗った絆創膏をヘソに貼り、剥がしたとたん妖怪がたまらず飛び出して助かる。<br /> : 原作では、年貢米をくすねてこっそり隠れて食い飢えをしのいでいたが、年貢を納めるよう求める景光には村人が提出を拒んでいるから年貢が集まらないと嘘をついていた。<br /> : アニメでは、子供たちにも草の根と木の皮とワラ屑で作った饅頭を出すほどケチで、美味い食料を独占するため、仮面を被り村の穀物倉に妖怪が出たいう嘘の噂を流し、倉に取り憑く化物に変装して倉から人を遠ざけていたが、どろろに正体を暴かれた。この行いのせいで村の子供たちは畑のスイカしか食べることができず水っ腹で腹をすかせていたが、その一方で、実は鼠や虫の死骸でできている化け物の毒気がかかった食べ物を食べようとした子供を必死に止めようとする良心も持っている。アニメでは長者が、原作ではお米が仮面を被り変装していた妖怪の姿は、アニメでは村の子供らに『どんぶりばら』と呼ばれているが、井上智が描いた冒険王のカラー特集では[[ナマハゲ]]と紹介されている。<br /> ; お米(およね)<br /> : 原作に登場。どんぶり長者の一人娘。美しい娘だが、少し知恵遅れ。秘密を持つどんぶり長者の命を受け、変装して妖怪の振りをして家の肥溜めの側に人を近付けないようにしていた。自分を馬鹿にしなかった百鬼丸に好意を持つが、景光の命を受けた三郎太から百鬼丸をかばい斬殺される。<br /> ; 木曽路(きそじ)/時野 景行(ときの かげゆき)<br /> : 原作では、景光と敵対する武士・木曽路、アニメでは、時野景行という名で登場。いくさ馬ミドロの優秀な働きで数々の手柄を上げ成り上がり、慢心している武士。<br /> : 原作では、出世はミドロ号がいたからでミドロ号が名馬で無ければあそこまで出世していなかったという小間使いの陰口を耳にして逆上。プライドの高さゆえ、ミドロ号から子供を引き離して売り払い、ミドロ号を虐待し続けたため、落馬した際に怒ったミドロ号に戦場で踏み殺された。<br /> : アニメでは、侍大将に手が届きそうなほど出世して、武功の半分は愛馬ミドロのおかげと思っているが、ミドロの動きが鈍くなっているのは子馬が付いて回るせいだとして配下の新助に子馬を引き離すよう命じ、脱走して暴虐を尽くすミドロ号を部下を引き連れ討とうとしたが、首筋を噛み潰され返り討ちにあい絶命。<br /> ; 新助(しんすけ)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。景行の配下。ミドロを育てた白髪の武士。景行の命令で、ミドロの子を有無を言わさず庄屋の作左衛門に金10[[貫]]で売りつけた。脱走したミドロを連れ戻そうとするが反抗され、刀で斬ろうとしたところに馬の妖怪が宿った空飛ぶ4つの[[蹄鉄]]が現れ体を貫かれ絶命した。<br /> ; 俵 五呂兵衛(たわら ごろべえ)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。気ままな旅を続ける巨漢の侍。大らかな性格で飄々としているが、暴れ牛の突進を止め牛を軽々と頭上に持ち上げて投げ飛ばす怪力の持ち主。百鬼丸たちに寄ってきた死霊や妖怪を目の当たりにするまでは、死霊も妖怪も信じない男だった。どろろを暴れ牛から救い3人で無人の村を訪れ、悪霊や骨猫に百鬼丸たちと力を合わせ戦った。<br /> ; サヨ<br /> : アニメオリジナルキャラクター。家族を亡くし漁村に1人で住む、おてんばで男勝りな娘。海獣ビラビラが海を荒らしまわり手も足も出せなかった村人たちは漁にも行けず、それを見かねた兄は海獣を退治しようと1人挑んだが返り討ちにされ死亡。海獣がますます暴れるようになったのは、兄が余計な事をしたからだと村人から責められ堪り兼ねた母は、神社の鐘と柱を用いて後に『神様の銛』と呼ばれる1本の銛をつくり海獣に挑むが、急に静かだった海は荒れ戻ってこなかった。海獣を鎮めるため村人たちにより、どろろと一緒にサヨは生贄に捧げられるが、百鬼丸の活躍で助かる。<br /> ; 市兵衛(いちべえ)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。人が良く豪放磊落な木こり。どろろを気に入り、人食い大木から百鬼丸を救出する手助けをする。<br /> ; 五郎左(ごろうざ)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。雷火犬の雷に打たれて谷底の川に落ち流され倒れている百鬼丸を見つけ、死人だろうと思い込み所持品を盗もうとした村人。弱って自力で立てない百鬼丸を家に招き養生させた。去年、村で開催された闘犬の祭りで横綱になった犬を飼っており、もっと強くするため闘志の元となる憎しみを植え付けようと、その犬を棒で叩き虐める。<br /> ; 彦爺(ひこじい)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。村の長者。おんぶ地蔵の子守りを、報酬は1日銅銭5枚で3食食べ放題という好条件で募集する。応募するふりをして盗みをはたらこうとしたどろろを村人たちと捕まえ、おんぶ地蔵に縄でくくりつけ強制的に子守りを押し付ける。<br /> ; グウ太郎(グウたろう)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。なまけ者で、なにもせず楽に暮らし世の中の役に立てないかと老僧に相談したところ、化け物を封じ込める経文を尻に書かれ、最初に声をかけてきた者を尻にしくよう言われる。その言葉に従い、侍に化けて声をかけてきた妖怪土坊主を尻の下の地中に封印した。それからというもの10年間も同じ場所に座ったまま動かずにいた。百鬼丸のために、どかそうするどろろに眠り薬を盛られ動かされて、経文ごと体を洗われる。その後も土坊主から執拗に狙われ、百鬼丸から土坊主を誘いだす釣り餌として縄で木に吊るされた。<br /> ; 徳兵衛(とくべえ)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。景光の部下から一揆を企んでいる疑いをかけられた村長。実は本当に一揆を起こそうと刀を貯め込んでおり、百鬼丸の力を借りたいと頼むが断られ、百鬼丸からどろろを託される。残りの妖怪を討つための一人旅に百鬼丸が1年間に出ていた間に、どろろや村人たちと共に一揆を起こすが、みな景光に捕まる。帰ってきた百鬼丸が景光を討ち果たしたことで自由の身となり、百鬼丸に去られたどろろに、みんなで住みよい村づくりに精を出そうと励ます。<br /> <br /> === 妖怪・魔物・動物 ===<br /> ; [[死霊]]<br /> : 自分では形が無いため様々なものに次から次へと取り憑き、執拗に百鬼丸たちへ襲い掛かる。斬ったりバラバラにすると一旦は引っ込む。川に浮かぶゴミの塊に取り憑き人間を溶かす怪物になったが百鬼丸が木造の橋桁を斬って崩壊させ下敷きになる。猿の死骸にも取り憑くが百鬼丸に斬り捨てられた。原作では他にも草履、野犬、野原の草などにも取り憑いて襲い掛かり、アニメでは大量の猫や大量のカラスにも取り憑いて襲い掛かった。百鬼丸は原作では死に神、アニメでは魔物どもの手先という呼び方もしていた。<br /> : アニメではカラーパイロットフィルム版にも登場した。<br /> ; 死霊の女<br /> : 女の姿をした死霊。患者を装い寿海の家を訪ねる。いずれ真実を知った百鬼丸が己らを滅ぼそうとする邪魔な恐ろしい敵になる前に、寿海もろとも殺そうとした。伸びる髪で寿海を絞め殺そうとしたが、幼い頃の百鬼丸に斧で切られ火を点けられて倒された。単行本では戸口から中を覗き込む大きな目が闇夜に浮かび上がる姿も見せたが、週刊少年サンデー連載当時は、寿海の家を見下ろす巨大な全身像も描かれた。<br /> ; 金小僧(かねこぞう)<br /> : 村人が万代に奪われ、埋められ隠匿された金の精。手から下げた鈴の音を響かせながら、さまよう。早く地上に出るために、百鬼丸の枕元で「やろうかぁ」と告げ、万代に取られた村の金が埋められている自らの居場所を教えた。<br /> ; 万代(ばんだい)/[[人面瘡]]<br /> : ある村で百鬼丸とどろろが出会った美しい女性。貧しい村人たちに金や物を恵んだり、村道を拓いたりと表向きは慈悲深い性格だが、実は村で密かに殺戮と強奪を働き村人を生かさず殺さずの状態で奴隷にしていた。<br /> : その正体は人面瘡で、人間の女の体に憑依して完全に吸収し、彼女の腰のあたりから[[サンショウウオ]]に似た怪物の姿として生えている妖怪。緑色の血を流す。百鬼丸曰く「あんな醜い妖怪は見たことねえ」「ガマクジラ」、小説版ではどろろから「世界一美しい万代から世界一醜い魔物が生えている」「ガマナメクジ」などと言われていた。サンショウウオのような形態では、髪のような触手の吸盤で百鬼丸を捕まえ、念力で矢のように竹を降らせ、舌で舐めた人間を笑い死にさせることができる。人間の姿のときはサンショウウオのような妖怪になる醜い尾を隠すためいつも寝ており、邸内では村人たちが交替で住み込んだり通ったりして身の回りの世話や近侍をしたりしていたものの、誰一人として尾があることや、時おり村の襲撃のため不在にしていた事実には気づかなかったが、忍び込んだどろろに正体を見られる。どろろを人質に取りつつ『女夜叉(にょやしゃ)』という般若のような[[鬼女]]に変化して百鬼丸を始末するために戦いを挑み、振り回した髪で屋敷を崩すが、寺の大鐘楼に上ったところを鐘で突かれ倒され、焼水をかけられて人面瘡が死ぬと人間の顔に戻り安らかな顔で天へと旅立っていった。<br /> : 原作では、16番目の魔物。女夜叉の姿では、百鬼丸に落雷も落とした。女夜叉が「千歳のいにしえよりこの如月谷に年ふりたる」と口にしたため百鬼丸は、村ができるずっと前からこの谷に住みついていた妖怪が、どこかの女の体に取り憑いたと説明している。冒険王の連載では、サンショウウオのような形態は『ごろんぼう』と呼ばれていた。<br /> : アニメでは、この村の娘に妖怪が取り憑いたと百鬼丸が説明している。カラーパイロットフィルム版では、屋敷に踏み込んだどろろと百鬼丸に正体を見られて戦いに発展したが、女夜叉には変身せず、人面瘡も登場しなかった。<br /> : 倒すと、原作とカラーパイロットフィルム版では百鬼丸に右手が、アニメ版では左脚が戻った。<br /> : ちなみに額に高眉を描き、御簾に囲まれている寝所の中で寝ているなど、上流公家の女性を装っているが、この時代には戦乱を逃れて都落ちした公家は少なくはない。<br /> ; 人面瘡<br /> : 原作に登場。百鬼丸が以前出会った妖怪。万代の人面瘡とは別個体。ある娘の膝小僧にできた大きなできものが潰れて人の顔の顔のようになり喋ったり食ったりする。妖怪が取り憑いているため切っても切っても後から後から生えてくる。百鬼丸の焼水で殺された。後に出会った万代の人面瘡のことを百鬼丸は、この人面瘡と同じ仲間で、もっとあくどい奴なんだろうと予想した。<br /> ; 似蛭(にひる)<br /> : 手にした人間の思考を乗っ取り殺人鬼に変える[[妖刀]]。主に田之介を操っていたが、一時はどろろを操り田之介の父親を斬りつけさせた。その際、一緒にいた妹のお須志も斬られる筈であったが、お須志が持っていた護符の効力により出来なかった。<br /> : 田之介が死んだ後に百鬼丸に叩き折られ、ボロボロに風化して消滅した。<br /> : 倒すと百鬼丸に左目が戻った。<br /> ; [[九尾の狐]]<br /> : ばんもんに宿って狐火を操り、両国間の戦を人心を弄びながら長引かせようとしている妖怪。中盤までは、狐火の渦の中心に顔だけ浮かび上がらせた姿で2度に渡り百鬼丸に襲い掛かる。その正体は、体が狐火に包まれており九本の尾を持つ、野ギツネの悪霊の総大将。<br /> : 不気味な[[幻術]]を使い百鬼丸たちを惑わせ、川の中から浮かび上がった無数の頭蓋骨が炎に包まれ飛び回る。醍醐景光が魔神に身体を売り渡した父親で戦っている多宝丸も弟だと、百鬼丸を苦しめるため真実を教える。この妖怪の死体の重量が最後の『ばんもん』を崩壊させる原因となった。<br /> : 原作では、激昂した百鬼丸に爆薬『雷玉』が仕込まれた鼻を口の中に投げ込まれ爆死して、その死体は戦場の境界線『ばんもん』に晒された。<br /> : アニメでは、百鬼丸の刀で首を斬り落とされ体も斬られて苦しみもだえ『ばんもん』にしがみつき絶命した。<br /> : 原作では、倒すと百鬼丸に鼻が戻った。<br /> :; 野ギツネ<br /> :: 朝倉領と冨樫領の境界付近に生息していた[[妖狐]]の悪霊達。死んだ兵隊の肉を喰らい急に増えた。<br /> :: 人間の思考を弱らせて好きなように操る妖術を戦が終わりそうになると町の人々にかけ、食料の死体を大量生産させるためにわざと戦争を長引かせていた。夜に群れで行動し、妖術を使う。体は狐火に包まれていることが多く兵隊の骨(死体)を餌としているため、口から[[燐]]が燃えている。水中でも追いかけてくる。夜が明けると消え去るが、大量に斬ったにも関わらず百鬼丸がゾーッとするほど1匹も死骸が残らなかった。<br /> ; 白面不動(はくめんふどう)<br /> : 行者が水ごりを行う『みしらずの滝』の正面に鎮座している[[不動明王]]像の妖怪。己の顔を持たないため、滝ごりをする人間の顔を奪い己の顔としていた。すぐに次々と新しい顔を欲しがり、顔が手に入らないと酷く狂いだす。顔を取られて[[のっぺらぼう]]になった死骸は、谷底にあるほら穴の中に氷漬けにして並べている。手下の女を使ってどろろの顔を手に入れようと目論んだが、親子の情が移った彼女がどろろと逃げ激昂。<br /> : 滝の水を操ることで、頭上から激しく水を降り注ぎ、鉄砂の混じった目つぶしの水を浴びせかける。崩れた顔で、手にした剣を振り下ろして襲い掛かった。百鬼丸により首を刎ね飛ばされて絶命。その正体は、精気が潜り込んだカビが岩にびっしり貼り付き不動明王の形を成していた妖怪だった。<br /> : 原作では、19番目の魔物。水ごりをする人間は滝に打たれているうち気を失い、その人間の顔が不動に移ってしまう。どろろを逃がした手下の女を元の死霊に戻した。谷に大水を起こして、どろろの行く手を阻み、手に持った紐をマムシの群に変え襲わせたが、マムシの群は百鬼丸に斬り殺された。<br /> : アニメでは、「顔がほしい、顔がほしい」とひたすら繰り返す。落雷で行者たちの水ごりの館を壊し、山犬の魔物の群れを操って手下の女を始末させたが、山犬の悪霊たちはどろろに噛み付く寸前に百鬼丸と琵琶法師に斬り倒された。<br /> : 原作では、倒すと百鬼丸に右耳が戻った。<br /> ; 白面不動の手下<br /> : 百鬼丸に別れを告げられ悲しむどろろの前に母親の顔となって姿を現した女。その人間が心に描いているどんな顔にも変身できる。その正体は、白面不動から仮初の命を貰った死人。代償として、白面不動の言いつけで人間を谷に連れてきて滝ごりをさせていた。顔を取られ凍った死骸が並ぶほら穴の存在がバレそうになると、ほら穴を塞ぐ。<br /> : 滝のそばにある行者たちの水ごりの館にどろろを誘い出すことに成功して、滝ごりを激しく嫌がるどろろを命令に従い一度は生贄として白面不動の前に無理矢理連れて行くも、自分を「おっかちゃん」と呼んで彼女を母と慕うどろろとの触れあいを通じて、魂の無い操り人形だった自分に再び人間らしい心をもたらしてくれたどろろに情を抱き、一緒に逃げる。<br /> : 原作では、白面不動のために、のっぺらぼうと化した行者の死体を滝壺に落とす。命令に背いたことを怒る白面不動から滝の水を浴びせかけられ、命を奪われ元の顔に戻り崩れ去った。<br /> : アニメでは、白面不動に仕える巫女の死人。ノタには早々に正体を嗅ぎつけられる。山犬の魔物の群れをけしかけて生きている行者を滝壺へ落とし、ノタに助けられた行者も始末させ、ほら穴の中にある凍った死骸を褒美として山犬の魔物たちに与える。どろろを見逃してほしいと白面不動に懇願するが断られ、自らの正体をどろろに明かし逃がしたことで白面不動に追われ、どろろとほら穴に逃げ込んだところを山犬の魔物たちに追われ川に突き落とされ死亡。<br /> ; ミドロ号<br /> : 原作では木曽路、アニメでは景行が飼っていた、幾多の戦乱をくぐり抜けてきた牝の名馬。主人から大切な子馬を引き離され脱走。瀕死になったミドロ号は妖馬の精神体に、憎い人間に復讐するための力を貸すと怨みの心を付け入られて憑依され、燃え盛る炎のような毛並みを持った妖怪の馬になった。妖怪になっても母親としての愛情が残っている模様で、自分の子馬を見るやいなや動転して逃げ出したりもしている。<br /> : 原作では、小間使いの陰口を聞き逆上した木曽路から酷い扱いを受け子馬とも引き離され、戦場で木曽路を踏み殺す。矢傷を受け死にかけていたところに妖馬の憑依を受け入れて妖怪になる。賽の目の三郎太を妖気で操り蹄鉄を作らせ、恨みのままに人々を踏み殺して暴れていたが、百鬼丸により全ての脚を切断され、焼水をかけられて本来のミドロ号諸共消滅した。百鬼丸は48体の魔物の1匹だろうと踏んでいた。<br /> : アニメでは、戦で死んだ馬たちの呪いを晴らすことを目的にしている妖馬の精神体が宿る空飛ぶ4つの蹄鉄が、新助を殺害してミドロ号に憑依。踏み殺す、刃物で斬り殺す、松明をくわえ火を点け街を焼くなどして人々を無差別に殺害。ミドロ号を討とうとした景行を噛み殺し返り討ちにした。百鬼丸が両腕の刀で胸を刺し、飛び出た妖馬は首を刺し焼水を浴びせ消滅させたが、ミドロ号の死体はその場に残った。<br /> : PS2版では、元は景光の愛馬という設定。<br /> ; ミドロ号の子馬<br /> : 性別は不明だが親離れはしていない。妖怪と化したミドロ号からは拒絶されてしまう。<br /> : 原作では、木曽路から「(子馬が)目障りだからどこか百姓家へ払い下げろ」と命じられた2人の家来を騙して、どろろが奪い取る。<br /> : アニメでは、ミドロ号の子馬を新助に無理矢理売りつけられた庄屋・作左衛門から百鬼丸が買い取り、どろろがチビと名付ける。百鬼丸は己が殺した母馬の死体に寄り添う子馬の姿を見て初めて涙を流し、子馬を置いていかざるを得ない状況を悲しんだ。<br /> ; マイマイオンバ<br /> : 蛾の妖怪で、産卵のため鯖目の妻となって人間の姿で暮らしていた。普段は人間の女性を装っており、マイマイオンバの一族と一緒になった男は徐々に命を吸い取られ、だんだん魂は死んでいき鯖目のように死んだ魚のような目になる。蛾の妖怪になると、毒の鱗粉をまき散らしながら飛ぶ。最後は歌舞伎の鬼の演者の様な出で立ちの姿となって復活し百鬼丸に挑むも、闇の中では火&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;正確には火が発する光。&lt;/ref&gt;に集まるという蛾の特性を突かれ絶命。<br /> : 原作では、赤ん坊の連れ子があり、その子もネバ糸を出す芋虫の妖怪で、屋敷内で百鬼丸を襲わせたが百鬼丸から返り討ちにされそうになりマイマイオンバが助け出した。屋敷にいる召し使いの女性たちもマイマイオンバの一族で蛾の妖怪。目的は村の若い男と夫婦になり、もっともっと一族を増やすこと。マイマイオンバ自ら「遠い世界からやってきた」と語っており、後に裏山で見つかった[[UFO]]のような巣の形状から、宇宙から来た可能性を匂わせている。子供が何度も脱皮する秘密を付近の寺に住む慈照尼(じしょうに)が知った為に口封じのため寺に油を撒き火を点けて養われていた孤児ごと皆殺しにする。土蔵に忍び込み我が子の抜け殻の山を見つけたどろろを召し使いの女たちと共に殺そうとするも抵抗され、逆にどろろから土蔵に置いてあった油壷に火を点けられ、焼き殺されかける。その後、鯖目に毒薬を渡して百鬼丸を毒殺するよう仕向け、自らは一族と共に尼僧に扮してどろろを再度殺そうと目論むも、その際に居合わせた寺の孤児の霊達に阻まれた上、逆に村人達の攻撃にも逢って村の近くの底無し沼に追い詰められ、一族揃って沼の中に沈む。我が子も殺され、裏山にあった卵も百鬼丸に見つかり処分された。火に集まる特性でおびきだされ歌舞伎の鬼の演者の様な姿となって現れ百鬼丸に挑むも、どろろがかざした松明の灯りに引き付けられた所を斬り刻まれた上に松明で焼き払われて絶命。週刊少年サンデー連載当時は自らを「昔、伊吹山中に千年の齢を重ねたる毒虫の精にして世の人に仇なす者」と説明しており、マイマイオンバの子供も脱皮するごとに姿が変わる能力を持ち、それを使ってどろろに化け百鬼丸を襲うが返り討ちにあい、毛むくじゃらの芋虫のごとき本来の姿となった死体を鯖目に晒す羽目になった。<br /> : アニメでは、道端で見かけた百鬼丸を危険と感じ、殺せと鯖目を焚きつけ、鯖目が失敗すると屋敷の中で蛾の妖怪になり襲い掛かる。どろろから屋敷の蔵の地下にあった大量の繭に火を点けられ沼の中に逃げ、歌舞伎の鬼の演者の様な姿になり百鬼丸に挑むが、松明に引き寄せられ、どろろから投げつけられた松明で体に火を点けられて百鬼丸から斬られ絶命した。<br /> : 倒すと百鬼丸に右脚が戻った。<br /> ; 小僧妖怪<br /> : 原作に登場。「子供はいらぬか。子供を買うてくだされ」と口にする頭を丸めた姿をした尼・慈照尼の幽霊に連れられた図体の大きな子供の妖怪。胎児にも似た姿をしており赤ん坊のように甘えてくる。突如消えた慈照尼の幽霊から、百鬼丸が押し付けられた。その正体はマイマイオンバに焼き殺された寺の孤児たちの霊で、優しくしてくれたどろろをピンチから救い、マイマイオンバにしがみついて動きを封じた。<br /> ; 二郎丸(じろうまる)<br /> : 原作に登場。普段は海の底に魚の姿になって隠れているが人間が海に出ると襲って喰ってしまう物の怪が昔から取り憑いていると言われている『白骨岬』で、しらぬいが飼っている人喰い鮫の妖怪。体の中に魔物が巣くい妖怪特有の[[三白眼]]を持っている。<br /> : まだ小さな鮫だった頃から三郎丸共々、しらぬいに幼い頃から飼われている。小さい頃は小鳥を与えられていたが、大きくなるにつれ肉をもっと喰いたがり、殺した犬や、こっそり殺した隣の家の馬では追いつかなくなり、ある日しらぬいの家の前で死んだ落ち武者を裸にしたものを与えられたことをきっかけに人間の味を覚え、次々に人間を喰っていた。<br /> : 三郎丸と一緒にイタチの部下たちを喰い殺す。三郎丸の死に激怒したしらぬいと共に、敵を討つためにどろろ達を襲うも、百鬼丸に腹ビレと右目を潰されて逃走する。その後、宝の島に向かった野盗達を襲い殺するが、目に刺さった刀を引き抜こうと奮闘するどろろに陸上へ引きずり上げられてしまう。陸上へ上がっても、食べたものを腹の中で発酵させて出す妖気を含んだ強いアルコールガスを吹き付け百鬼丸を泥酔状態にして苦しめるが、どろろのアドバイスにより弱点を突かれ、横倒しにされて腹を切り裂かれ絶命。<br /> : 倒すと百鬼丸に声帯が戻った。<br /> :; 三郎丸(さぶろうまる)<br /> :: 原作に登場。しらぬいが二郎丸と一緒に飼っていた人喰い鮫。二郎丸と一緒にイタチの部下たちが乗った船を転覆させて喰い殺す。姿形は二郎丸にそっくりで、性格も獰猛。囮になったどろろを追い掛け水上に出た隙を突かれ、イタチ一派によってありったけの刀を腹に突き刺されて絶命。妖怪なのか普通の生物なのかはっきりとするシーンは最後まで無いが、誰かから妖怪だと指摘されるような場面は無く、三郎丸の死亡直後に百鬼丸の身体が戻ったような様子も描かれていない。<br /> ; どんぶりばら<br /> : アニメではこの名前。原作での正式名称は不明。その本体は、象ほどの巨体で牙が生えた&#039;&#039;&#039;妖怪[[カメ|ガメ]]&#039;&#039;&#039;で沼の底に潜んでおり、別名・『どんぶりがめ』という。<br /> : 沼のものを腹いっぱ食べて動けないほど体が大きくなりすぎたがために、奇妙な姿をした僧侶のような形の精気を外に泳がせて村のどんぶり長者の臍から体内に侵入し、養分を吸収していた。精気は長者に無理やり飯を食わすことができる鐘を鳴らす。<br /> : 精気は実体でないため刀も焼水も効かない。飛び去る精気を追って本体にたどり着いた百鬼丸を始末するために、甲羅から剛毛を生やし百鬼丸を絞め沈もうとするも、どろろと村人達により沼から引きずり出される。その後、百鬼丸により体内に焼水を流し込まれ、内臓を焼き尽くされて絶命した。<br /> : アニメでは、28番目の魔物。アニメのオープニングにも登場する。アニメでは、精気は焼水を浴びせられたとき叫びながら飛び去っており、本体の大亀は引きずり出されたとき腹が大きくあまり動けないため妖力で雷雨を発生させて勝負してきた。<br /> : 倒すと百鬼丸に右目が戻った。<br /> ; 四化入道(しけにゅうどう)<br /> : 十年ほど前は村人だけでなく鼠からイタチにまで慕われる慈悲深い人格者として知られた山寺の住職だったが、寺を壊して三方が見渡せるこの場所に砦を造ろうとする景光&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;アニメでは侍の大将。&lt;/ref&gt;の計画に『三か村』が戦場になることを危惧して反対し、生き埋めにされて死亡。しかしそれでも山を守らんと、地下でモグラと蛙とカワウソと野鼠の精気と交じり合い妖怪となって蘇り、心まで妖怪に成り果ててしまった。<br /> : モグラ、蛙、カワウソ、野鼠の大群を手足のように操り、寺を壊そうとする侍たちに飛び掛からせたり、どろろを連れ去ったりした。妖怪になっても、空き寺となり荒れ果てた元の寺に棲み付いていた。生臭い息を吐き怯んだところを狙ったり、モグラのように土中を進んで襲い掛かったが、最期は住処の穴の中に煙を送り込まれ、いぶり出されて地上に出てきたところを百鬼丸から眉間に刀を突き立てられて絶命。死後は4種類の動物の骨になった。<br /> : アニメでは、原作よりも人間らしい姿で現れ、正体を見破られて原作と同じ姿に姿を変えた。妖怪を封じ込める力がある独鈷型という形の木で動きを封じれて絶命。<br /> : 外見は[[鉄鼠]]に似ており、泳いだり地に潜ったりと4種類の動物の特徴を備えている。手塚の長男である[[手塚眞]]によると、この妖怪は自作の妖怪図鑑『ババー百鬼』に出てくる、モグラをモチーフに眞が6歳の頃に考えた『死毛』という一匹を、[[鳥山石燕]]の[[画図百鬼夜行]]に描かれている鉄鼠のイメージも参考にしつつ手塚治虫がアレンジして作ったものだという&lt;ref name=&quot;boom&quot; /&gt;&lt;ref&gt;『父・手塚治虫の素顔』 新潮社〈新潮文庫〉、2012年、97-99頁。&lt;/ref&gt;。<br /> : アニメでは、倒すと百鬼丸に神経が戻った。<br /> ; [[鵺]]<br /> : 胴体は虎、頭部が猿、尻尾は頭のある蛇の巨大な妖怪。口から火を吹き、尻尾の大蛇が絡みつき襲い掛かる。<br /> : 原作では、最終話に登場。最終話では百鬼丸が母にあと30匹分取られた部分が足りないと語っていて、倒されていないそれらの妖怪が束になりくっついた集合体の妖怪。屋敷の影から百鬼丸たちの様子を窺っていたが百鬼丸から額に刀を投げつけられ現れ、腕の刀で斬られ焼水をかけられ倒された。倒されたときに何体もの妖怪が分離して飛んで行ったが、百鬼丸は集まった中の少なくとも5、6匹は倒したと言っている。<br /> : アニメでは、26話『最後の妖怪』に登場する47番目の魔物。アニメのオープニングにも登場する。上記の特徴のほか、たてがみがライオンのように生えた頭部、人間の筋肉質で割れた腹筋に似た腹部、前足は鳥類のような4本指という特徴を持つ。どろろと別れて単独で旅をする百鬼丸と戦う。百鬼丸の刀で腹を縦に裂かれて絶命。<br /> : アニメでは、倒すと百鬼丸に右手が戻った。<br /> ; 三河島婆(みかわしまばばあ)/大川村婆(おおかわむらばばあ)<br /> : 背中に車輪を背負い杖を突いている老婆の亡霊。<br /> : 原作では最終話で、強制労働から集団脱走を図った村人たちへの報復として、景光に焼き払われた大川村&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;サンデーコミックス版が掲載されている本や冒険王連載当時は三河島になっている。&lt;/ref&gt;で、病の床に伏せていたため逃げることもできずに亡くなった老婆の亡霊。<br /> : 霊となったことで景光の素性がわかるようになったのか、景光が四十八の魔物に取りつかれた呪われた定めの人間である旨を恨み言として百鬼丸に語り、そのままいずこへと去って行った。<br /> : アニメでは最後の妖怪を探す百鬼丸の前に現れ、景光が48匹目の妖怪だと告げて消える。<br /> : 手塚治虫マンガ大全や手塚治虫トレジャーボックスにも掲載されている週刊少年サンデー1968年2・3号のイラスト『特別大画報どろろ百鬼』にも描かれている。<br /> ; [[天邪鬼]]<br /> : アニメオリジナルキャラクター。天性のイタズラ好きで人の反対ばかりやる、ひねくれ者の妖怪。リーダーで額に角の生えた『&#039;&#039;&#039;ドキ&#039;&#039;&#039;』、尻尾の生えた『&#039;&#039;&#039;ダキ&#039;&#039;&#039;』、羽の生えた『&#039;&#039;&#039;ブキ&#039;&#039;&#039;』の3体。木像の姿で山門の[[金剛力士#仁王像|仁王像]]に踏みつけられていたが、額に角の生えた天邪鬼がどろろを騙し挑発して仁王像を退かさせることに成功。この天邪鬼が残り2匹を仁王像から解放して3匹で村中にいたずらをしまくった。<br /> : 一口かじりを、ひょんなんことから封印から解放してしまい、成り行き上どろろたちと協力して退治に力を貸す。その後は、百鬼丸からそれぞれ角、尻尾、羽を斬られ、仁王像に踏みつけられる木像の姿に戻った。<br /> ; 一口噛り(ひとくちかじり)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。アニメのオープニングにも登場する。通称・『かじりんこん』。寺の初代住職『法華聖人』が書き残した記録によると、約300年前、いつも小作人から年貢を搾取して、もっともっと金を搾り取ろうと死ぬほどの苦しみを与え、生きながら我が身を金の畜生道に落とした血も涙も無い強欲な名主がおり、その姿は歳とともに悪鬼の顔になって小作人を死ぬまで苦しめ続け、死んだときその墓から現れた、名主の執念の塊から生まれし妖怪。<br /> : 夜な夜な現れては貧しい人の家を襲い身包み剥ぎ取り、人の皮を舐め取り、肉を喰いちぎり、骨までしゃぶり尽くし、生き物を片っ端から喰ってしまうため、法華聖人の法力で寺の敷地にある石の下に封じられていたが、村人たちから追いかけられたどろろと天邪鬼たちがその石を退かせてしまったために、その下にあった穴から復活。「一口かじって皮の味、二口かじって塩の味、三口かじって骨の味」と言いながら現れ、目は光り、伸びる舌で百鬼丸に襲い掛かる。舌を塔の先端に串刺しにされ、目を斬られ、火を点けられた五重の塔の下敷きになって倒された。<br /> : 倒すと百鬼丸に声帯が戻った。<br /> ; 骨猫(ほねねこ)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。アニメのオープニングにも登場する。巨大な猫の骸骨に、動く[[マタタビ]]の木が一体化した妖怪で、自在に動く枝で絡みつき襲い来る。死霊が宿ったカラスや野良猫の大群をけしかけて百鬼丸たちを威嚇。百鬼丸たちが寝床にしていた家を潰し、避難していた家の天井に穴を開け襲い掛かる。百鬼丸が目に突き刺した刀に絡み付けておいた夜光塗料を塗った糸をたどられ、反撃するが百鬼丸に斬り落とされた頭を五呂兵衛から杖で砕かれ絶命。<br /> : 倒すと百鬼丸に両耳が戻った。<br /> ; 海獣ビラビラ(かいじゅうビラビラ)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。別名・『白骨エイ』。2年前に突如現れ海を荒らしたビラビラを、いつの間にか神社のそばに封印したことから地元の人々が『神様の銛』と呼ぶ銛を、好奇心にかられたどろろが地面から引き抜いたせいで復活した、体のいたるところが白骨化したエイの妖怪。どろろが次回予告で「大きさで言えば今までの化け物の中で一番。口を開ければ、あたりの家の2~3軒は軽く飲み込めるくらい」と評するくらい、かなり大きな妖怪で低いうなり声をあげる。海中だけでなく地中も移動する。妖力でワカメを操り人々を締め付けたりもする。村人により生贄として船で流された村の娘『サヨ』とどろろの2人を喰おうと口を開けたところを、百鬼丸から木の杭を打ち込まれ、神様の銛で目を突かれ絶命。<br /> : 倒すと百鬼丸に歯が戻った。<br /> ; 雷火犬(らいかけん)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。狛犬のような姿に変化する犬の妖怪。怪しい光を放ち、落雷を操り暴風で無数の石つぶてを飛ばす。元は犬同士を戦わせる闘犬が盛んな村で、犬を強くするため戦いで相手への憎しみを発揮するよう村人から常に残酷な手で虐められた犬。心の触れあいや情の繋がりを求めてノタと仲良しになる。牙と落雷で村人を襲うが百鬼丸に両腕の刀で刺され倒される。死の間際に元の姿へ戻り、心配したノタに顔を舐められながら絶命。<br /> : ちなみに、手塚治虫マンガ大全や手塚治虫トレジャーボックスにも掲載されている週刊少年サンデー1968年2・3号のイラスト『特別大画報どろろ百鬼』にも同名の妖怪が描かれているが、姿形はかなり異なっている。<br /> ; おんぶら鬼(おんぶらおに)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。けして背中から降りず、背中から生やした4本の腕で絞め殺すと脅して、子守唄を歌わせたり、他の村へ歩かせたりして、おもりをしないと田畑を荒らしたり祟る『おんぶ地蔵』。その正体は小さくなって地蔵の中に潜んでいた巨大な&#039;&#039;&#039;妖怪[[クモ|グモ]]&#039;&#039;&#039;で、子守りで疲れ眠ったところを襲い餌として食っていた。巣だけでも獲物を取れるようになっている巨大な蜘蛛の巣も妖力で張っている。百鬼丸からメッタ斬りにされて絶命。<br /> : 倒すと百鬼丸に背骨が戻った。<br /> ; もんもん<br /> : アニメオリジナルキャラクター。別名・『モモンガ』。誰もいない寂れた村で『オチイ』という名の女の子に化けていた。その正体は、毛むくじゃらで大きな口をした妖怪[[モモンガ]]。黄金のように見える光る石で金に目がくらんだ人々を山に誘い込み、飼っている大ナメクジの餌にしている。高い木から滑空で飛び掛かったり、尖った木の枝を投げて攻撃し、木の枝で変わり身の術を使い攻撃をかわす。どろろが投げた刀で胸を刺され百鬼丸に斬られた。絶命する寸前に「もういいよ」と返事をして大ナメクジをけしかけた。<br /> ; 巨大なめくじ(きょだいなめくじ)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。妖怪もんもんが飼っていた。何匹も生息しており、もんもんが誘い出した者を喰らう。山中の谷にある岩の穴に隠れており低い声で「もういいかい」と声をかけてくる。「もういいよ」の返事で穴から大量に出現する。喰われたら骨も残らない。一見、金に見える光る石は大ナメクジの粘々が石にこびり付いたもの。刀は効かないため、百鬼丸が斬り倒した木々に点けた火で焼き殺された。<br /> ; 人食い大木(ひとくいたいぼく)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。砦を作るのに邪魔だと切り倒されることになった、死霊が憑り付いている樹齢2千年を越えた祟りの木と呼ばれる大木。括り付けられたしめ縄を調子に乗ったどろろが剥がすと幹に顔と無数の腕が出現。刀を突き立てた葉っぱにも顔が浮かぶ。大木の中に人間を飲み込み、口の中に投げ込まれた松明の火を逆に利用して口から火を吹く。切り倒されたり幹が割れても支障なく活動できる。額に炎のような本体があり、そこを百鬼丸から槍で刺されて絶命。<br /> ; 土坊主(つちぼうず)<br /> : アニメオリジナルキャラクター。街に悪さをしようと侍に化けて他国から来た、砂に死霊が乗り移った妖怪。わずかな油断から、10年間同じ場所に座ったまま動かない乞食『ぐう太郎』の尻に書かれた経文の力により地面の下に封じられていた。ぐう太郎が、どろろに退かされ経文を消されたことで再び地上へ出られた。<br /> : 泥でできているため刀で刺されても再生する。大量の泥で周りを囲み地中に引きずり込む。目がくらむつむじ風を起こすこともできる。おびき出されて網をかけられ川に落とされ百鬼丸から斬り刻まれて現した煙のような本体を、刀でメッタ斬りにされて絶命。<br /> : 倒すと百鬼丸に皮膚が戻った。<br /> ; [[草鞋]]の妖怪<br /> : アニメオリジナルキャラクター。26話『最後の妖怪』に登場。巨大な古草鞋の妖怪。わらの縄で首を絞めつけてくる。どろろと別れて単独で旅をする百鬼丸の腕の刀で斬られ絶命。<br /> ; 大貝<br /> : アニメオリジナルキャラクター。26話『最後の妖怪』に登場。巨大な二枚貝の妖怪。どろろと別れて単独で旅をする百鬼丸に、水中戦で体内から刀で殻を割られて倒された。<br /> ; 蟻地獄<br /> : アニメオリジナルキャラクター。26話『最後の妖怪』に登場。巨大な[[ウスバカゲロウ#アリジゴク|アリジゴク]]の妖怪。砂地に巨大なすり鉢のようなくぼみを作り、どろろと別れて単独で旅をする百鬼丸を底に引きずり込んで強力な2本の顎で仕留めようとしたが、腕の刀で2本の顎を斬られ倒された。<br /> ; 人面の皮を持つ妖怪<br /> : アニメオリジナルキャラクター。26話『最後の妖怪』に登場。大木に死霊が宿った化け物で、どろろと別れて単独で旅をする百鬼丸と戦う。23話『人食い大木』の回を使いまわしているため、人食い大木と同じ顔をしているが顔のあたりだけ映り全身は映らなかった。人食い大木とは違い、百鬼丸から刀で顔を真横に斬られたあとに額を刺され絶命。DVD-BOX封入解説書には、第23話の人食い大木と仲間と思われると解説されている。<br /> <br /> === 未登場の妖怪 ===<br /> 手塚治虫や手塚プロダクションのスタッフが描いたイラストには、原作やアニメには登場していない妖怪がいる。<br /> <br /> 手塚治虫マンガ大全や手塚治虫トレジャーボックスにも掲載されており、週刊少年サンデー1968年2・3号掲載の手塚治虫が描いたイラスト『特別大画報どろろ妖怪屋敷』には、寿海と幼少の百鬼丸を取り囲む22体の妖怪『[[長壁姫|長壁(おさかべ)]]』、『[[しょうけら|ふぐなめ]]』、『[[うわん|獅子小僧]]』、『[[おとろし]]&lt;ref group=&quot;注釈&quot; name=&quot;satoru&quot;&gt;冒険王に井上智が描いたカラー特集でも描かれている。&lt;/ref&gt;』、『[[元興寺 (妖怪)|がごぜ]]』、『[[塗仏]]』、『[[野寺坊|ひんそう]]』、『[[天井下り|天井くだり]]&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;手塚治虫文庫全集どろろ2巻の表紙などに使われている手塚治虫が描いたイラストでも百鬼丸の左上に描かれている。&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot; name=&quot;satoru&quot; /&gt;』、『[[高女|なめ婆(なめばば)]]』、『[[紅葉伝説|そでびき]]』、『[[青行燈]]』、『[[倩兮女|ケラケラ女]]』、『[[ろくろ首|ヘラたたき]]』、『[[骨女]]&lt;ref group=&quot;注釈&quot; name=&quot;satoru&quot; /&gt;』、『[[大禿|おおかぶろ]]』、『[[手の目]]』、『[[ぬっぺふほふ|のっぺらぼう]]』、『[[見越し入道|見越し]]』、『[[寺つつき|きつつき]]』、『[[ひょうすべ]]&lt;ref group=&quot;注釈&quot; name=&quot;satoru&quot; /&gt;』、『[[青坊主|青ぼうず]]』、『[[ぬらりひょん]]』が紹介されているが、この妖怪は鳥山石燕の画図百鬼夜行に描かれている妖怪である。<br /> <br /> 手塚治虫文庫全集どろろ2巻の表紙などに使われている手塚治虫が描いたイラストには4体&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;他との重複を除けば2体。&lt;/ref&gt;、手塚治虫マンガ大全や手塚治虫トレジャーボックスにも掲載されており、週刊少年サンデー1968年2・3号掲載の手塚治虫が描いたイラストで「これからもどろろに、ぞくぞく登場する妖怪は、これだ!!」と銘打たれている『特別大画報どろろ百鬼』には13体が描かれている。DVD-BOX封入解説書にも掲載されており、冒険王1969年9月号の特集に当時は手塚プロダクション所属だった[[井上智]]が描いたカラーイラストで「これからどろろにぞくぞく登場する妖怪はこれだ!!」と銘打たれている『どろろと百鬼』には21体&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;アニメに登場した妖怪や、手塚治虫が描いた未登場の妖怪との重複を除けば7体。&lt;/ref&gt;が描かれている&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;DVD-BOX封入解説書では「もし27話以降も放送が続いていたら。こんなユニークな化け物たちと戦う百鬼丸のもう一つの旅路を、私たちは目にすることができたかも知れない」と解説されている。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 以下に、『特別大画報どろろ百鬼』で紹介されている妖怪13体と、手塚治虫文庫全集どろろ2巻の表紙などに使われている手塚治虫が描いたイラストの妖怪2体、手塚プロダクション所属だった井上智が描いた妖怪7体を記載する。<br /> ; ごりん童子<br /> : 4つの輪が絡まった大きな輪を握って宙に浮かび背後に2つの炎が燃え盛る、頭頂部に髪が無い、ふんどしを締めた人型の妖怪。手塚治虫文庫全集どろろ2巻の表紙などに使われている手塚治虫が描いたイラストでも百鬼丸の右下に描かれている。<br /> ; 水かけ女<br /> : 右手には先端が曲がった杖を持ち、着物を着た女の姿をした妖怪で、左手に持った大きな柄杓で水をかける。<br /> ; 伊勢の大腕<br /> : 尖った爪が生えた、突風のごとく現れる巨大な右腕の妖怪。<br /> ; まっしろ怪獣<br /> : 全身が黒々とした毛に覆われ、丸々とし胴体の中心に人間のような鼻と赤々とした目がある、猿のような8本の腕が生えた妖怪。<br /> ; 山がくれ妖怪<br /> : 大きな角材を両腕と片足で抱え込み、上半身の衣服がはだけている、山男のような大きな妖怪。<br /> ; バンモン<br /> : 四角い大きな岩に、うっすらと目のような模様がある妖怪。<br /> ; 水牛怪獣<br /> : 水牛の体に、頭頂部の無い髪と口髭をたくわえた鬼のような頭部をした妖怪。<br /> ; 半魚人妖怪<br /> : 手のひらに魚の水かきがある人間のような腕が生えている魚の妖怪。<br /> ; 火ごたつ妖怪<br /> : 上部に目があり、背面に葉っぱのような形状のものが2本生え、前方の空洞から炎を吐き出す、オーブントースターのような形をした炬燵の妖怪。<br /> ; きちきち女<br /> : 和服の袖で顔を隠し、木陰で身を屈めている女2人の姿をした妖怪。<br /> ; [[からかさ小僧]]<br /> : 花柄の着物を纏い片手で白い杖をつき、きのこの傘のような頭部から[[笠|市女笠]]の周囲に垂れ下がっている『虫の垂れ衣』を垂らした妖怪。この手塚治虫版からかさ小僧は、他のからかさ小僧とは異なった容姿になっている&lt;ref group=&quot;注釈&quot; name=&quot;satoru&quot; /&gt;。<br /> ; ビックリ妖怪<br /> : 目が笑みを浮かべた人間のような形状をしている、[[アリクイ]]のような姿の妖怪。<br /> ; [[陰摩羅鬼|かんこ鳥妖怪]]<br /> : 口から火を吐き、後頭部に髪が生え、首の下に長い毛を生やし、人間のような目と眉毛を持つ鳥の妖怪。<br /> ; 名称不明<br /> : 蛇のような長い胴体に、毛が無く目の部分が深い闇のように暗い人間のような頭部がある妖怪。手塚治虫文庫全集どろろ2巻の表紙などに使われている手塚治虫が描いたイラストで、百鬼丸の右上に描かれている。<br /> ; 名称不明<br /> : 頭髪がある龍のような妖怪。手塚治虫文庫全集どろろ2巻の表紙などに使われている手塚治虫が描いたイラストで、百鬼丸の左下に描かれている。<br /> ; ヘラヘラさん<br /> : 黄色い肌で不気味な笑顔の、大きな顔だけの妖怪&lt;ref name=&quot;csf&quot;&gt;冒険王のカラー特集に井上智が描いている。&lt;/ref&gt;。<br /> ; ヌラリ<br /> : ウツボに似た、地を這う全身が真っ黒な妖怪&lt;ref name=&quot;csf&quot; /&gt;。<br /> ; シイラ怪魚<br /> : 白い肌に吊り上がった目、鋭い歯が特徴の魚に、手の平に水かきがある人間のような腕がある妖怪&lt;ref name=&quot;csf&quot; /&gt;。<br /> ; 三目ムカデ<br /> : 側頭部にのみ生えた真っ赤な髪、4本の太い牙、血走った両目の中央に血走った第3の目、ムカデのような胴体に三本指の両腕がある妖怪&lt;ref name=&quot;csf&quot; /&gt;。<br /> ; ナメハゲちょうちん<br /> : 目と口の付いた高張り[[提灯]]が竿の上にあり、さらにその上に落ち武者のような髪型で顔に血の付いたさらし首がある妖怪&lt;ref name=&quot;csf&quot; /&gt;。<br /> ; 金火箸<br /> : 首から上は河童のようなで、胴体は蛇のような妖怪&lt;ref name=&quot;csf&quot; /&gt;。<br /> ; カガ<br /> : 頭部には毛が無く、耳は大量の赤い毛で覆われており、細いタレ目、赤みがかった肌の妖怪&lt;ref name=&quot;csf&quot; /&gt;。<br /> <br /> == 単行本 ==<br /> * 『どろろ』 [[秋田書店]]〈[[サンデーコミックス]]〉、全4巻<br /> ** 1971年8月 - 1972年5月発売<br /> * 『どろろ』 秋田書店〈秋田漫画文庫〉、全4巻<br /> ** 1976年8月発売<br /> * どろろ ばんもんの巻 [[新書館]]〈ペーパームーンコミックス〉&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;アニメの画像に文字を加えた[[フィルムコミック]]。&lt;/ref&gt;<br /> ** 1980年3月発売<br /> * [[手塚治虫漫画全集]]『どろろ』 [[講談社]]、全4巻<br /> ** 1981年3月 - 1981年6月発売<br /> * 手塚治虫傑作選集『どろろ』 秋田書店、全3巻<br /> ** 1990年8月 - 10月発売<br /> * [[秋田文庫]]『どろろ』 秋田書店、全3巻<br /> ** 1994年3月発売<br /> * [[手塚治虫文庫全集]]『どろろ』 講談社、全2巻<br /> ** 2009年11月発売<br /> * 手塚治虫トレジャー・ボックス『どろろ』 [[国書刊行会]]<br /> ** 2013年3月発売<br /> * 『どろろ』カラー版 電子書籍、全4巻&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;手塚治虫漫画全集のどろろを、全てのコマにデジタル技術で新たに着色したもの。&lt;/ref&gt;<br /> ** 2014年11月発売<br /> <br /> == アニメ ==<br /> === パイロットフィルム ===<br /> [[1968年]][[1月12日]]、[[虫プロダクション]]が『どろろ』の題でカラーの[[パイロット版|パイロットフィルム]]を制作した。絵のタッチが原作に近い。<br /> <br /> ==== 声の出演 ====<br /> * どろろ - [[鈴木弘子]]<br /> * 百鬼丸 - [[野沢那智]]<br /> * 百鬼丸の母、万代 - [[北浜晴子]]<br /> * 醍醐景光、ナレーター - [[納谷悟朗]]<br /> <br /> ==== スタッフ ====<br /> * 原作 - [[手塚治虫]]<br /> * 設定 - [[鈴木良武]]<br /> * 監督 - [[杉井ギサブロー]]<br /> * 美術 - 槻間八郎<br /> * 作画監督 - [[北野英明]]<br /> * 音楽 - [[冨田勲]]<br /> <br /> === テレビアニメ ===<br /> [[1969年]][[4月6日]]から同年[[9月28日]]まで[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系列局で毎週日曜 19時30分 - 20時00分([[日本標準時]])に放送。虫プロダクションとフジテレビの共同製作。タイトルは、当初は原作と同じく『&#039;&#039;&#039;どろろ&#039;&#039;&#039;』であったが、第14話をもって『&#039;&#039;&#039;どろろと百鬼丸&#039;&#039;&#039;』と改題された。<br /> <br /> 総監督の杉井ギサブローは当時、独立プロダクションのスタジオ『アートフレッシュ』を主宰しており、そこに文芸として所属していた[[出崎哲]]が面白いと持ったきた原作版どろろのアニメ化を、虫プロに提案したところ企画が通り、音楽を冨田勲に依頼したうえ、杉井の絵コンテを元にアートフレッシュが[[グロス請け]]で作画を行ってパイロットフィルムの制作を行い、1968年1月29日に完成&lt;ref name=&quot;Reminiscence1&quot;&gt;「どろろ回想録1 総監督 杉井ギサブロー」『どろろDVD-BOX 封入解説書』 コロムビアミュージックエンターテインメント、2002年1月21日、5頁。&lt;/ref&gt;。冨田による本作品の音楽背景も、前もって必要な楽曲を溜め録り録音しておく方式が採用され、曲調も基本的に、少人数のオーケストラに琵琶や鼓などの和楽器を加えた編成で、必要に応じて、電気的に変調させた西洋楽器の響きと、男性合唱が加えられており&lt;ref&gt;「どろろの音楽背景 早川優」『どろろDVD-BOX 封入解説書』 コロムビアミュージックエンターテインメント、2002年1月21日、24頁。&lt;/ref&gt;、冨田が「男性コーラスで魔物が迫ってくる感じを、琵琶の音で百鬼丸が呪いを打ち破る感じを表現した」と語る曲となった&lt;ref&gt;「百鬼丸の“生きる執念”を表現しました 冨田勲」『手塚治虫アニメ選集1どろろ』 少年画報社、1978年4月、80 - 81頁。&lt;/ref&gt;。ところが、アートフレッシュは全員で仕事を空け、どろろ体制にしたにも関わらず、放送予定が延びたと富岡厚司から告げられ、スタジオを持っていて金が無いのは困るからと相談したが、虫プロもきつくて何ともならないと返答されたため、東映時代の先輩で[[シンエイ動画|Aプロダクション]]の[[楠部大吉郎]]に金を貸してほしいと泣きつき、借りる事には成功するが引き換えに、どろろが動き出すまでの間、メンバーはAプロを通じて[[巨人の星 (アニメ)|巨人の星]]の作画下請けをする条件を呑む&lt;ref name=&quot;Reminiscence1&quot; /&gt;。だが巨人の星は気が進まなかった杉井は、その状態を逃れようと[[ルパン三世]]の企画をAプロに持ち込み、ルパンのパイロットを準備している最中、カルピスがどろろのスポンサーに決まり、1968年の4月から8月くらいまでの頃には制作が本格的に始まるが、第1話完成は1968年10月2日、放送開始は1969年4月6日と半年間のブランクがあり、DVD-BOX封入解説書には、放送予定が延びたのではと記されている&lt;ref name=&quot;Reminiscence1&quot; /&gt;。<br /> <br /> 1969年当時はすでに大半のテレビアニメがカラーで制作されていたのにもかかわらず、本作は[[モノクローム|モノクロ]]作品となっている。これは、カラーのパイロットフィルムを見たスポンサーから「夕食時に血が画面にバーっというのは生々しすぎて気持ちが悪いでしょう」とクレームがついたため、杉井が、子供は大人の横から大人のドラマを見たりするものだから、この番組は思いきって子供たちに背伸びさせてみたいと思い、だからカラーでやる必要はないんじゃないかとも思ったことで「わかった、モノクロで作ればいいでしょう」と、モノクロ制作をむしろ喜んで提案したことで実現した&lt;ref&gt;{{Cite book |和書 |author=杉井ギサブロー |title=アニメと声明と放浪と 〜「アトム」「タッチ」「銀河鉄道の夜」を流れる表現の系譜〜 |publisher=ワニブックス〈ワニブックスPLUS新書〉 |year=2012 |page=98}}&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;Reminiscence1&quot; /&gt;。社会性を見せていこうとした意図が感じられる原作だったことから、アニメも少し大人っぽい視点で通していかないとつまらないと、木版でタイトルを彫らせたり、主題歌ではなく渋いコーラス曲のテーマ曲になった&lt;ref name=&quot;Reminiscence1&quot; /&gt;。美術監督の槻間八郎も、京都、奈良で建造物の年代を調べ、寺社仏閣、屏風図等の古い資料を詳細に撮影し、1964年に公開され室町時代を扱った東宝作品の映画「がらくた」や、[[七人の侍]]のフィルム資料を東宝から借りて制作に臨み、美術背景のタッチは時代劇の重量感とリアル性を出してくれという杉井の要望を受け、[[墨流し]]、[[背景#主な技法|はがし]]、[[フノリ]]の上からブラシをかける等、試行錯誤を重ね描きあげた&lt;ref&gt;「試行錯誤の連続でした 槻間八郎」『手塚治虫アニメ選集1どろろ』 少年画報社、1978年4月、80頁。&lt;/ref&gt;。アニメの百鬼丸は、緊迫感を出すため北野英明の手により原作よりも大人っぽいデザインにアレンジされたが、少年サンデー版の原作にいなかったノタは、原作が暗いことを描いていて気にしていた手塚が、アニメは明るくしてほしいと要望したことで、アイドルキャラで虚言回し的な意図で登場させた&lt;ref name=&quot;Reminiscence1&quot; /&gt;。<br /> <br /> ハードな世界観の内容だったが、視聴率的に思わしくなかったため、スポンサーとテレビ局から路線変更の要求が出された結果、第14話以降は、タイトルも改変され低年齢層を意識した内容へと路線変更される&lt;ref name=&quot;selection1&quot; /&gt;&lt;ref name=&quot;relationship&quot;&gt;「原作とアニメの関係について」『どろろDVD-BOX 封入解説書』 コロムビアミュージックエンターテインメント、2002年1月21日、3頁。&lt;/ref&gt;。1クール作り終えたころ、杉井は手塚治虫に呼び出され「どろろを何とかギャグ物にできないか」と相談されるが、「僕なりに、原作ならこうなるであろうと想定して作ってきたんです。いきなりギャグ物になんて出来ません」と返答したところ、「じゃあ、百鬼丸の最後はどうなるんですか」と問われ、「自分の体を取り戻したとき生きる目的を失うわけですから、当然坊主になって放浪ですよね」と返答したため、「そんな難しい話、子供が見ますか」と物別れに終わり、そのため杉井は、プロデューサーの柴山達雄に「監督が自分で降りたら事件だから、プロデューサーのお前が俺を降ろせ」と迫るも降りるのは許されず、「何がギャグ物だ。勝手にやれ」とヘソを曲げて現場に行くのをやめてしまう&lt;ref name=&quot;Reminiscence6&quot;&gt;「どろろ回想録6 杉井ギサブロー」『どろろDVD-BOX 封入解説書』 コロムビアミュージックエンターテインメント、2002年1月21日、18頁。&lt;/ref&gt;。柴山は、視聴者対象の年齢を絞るため『どろろ14話以降の新設定と改案』と題した書類を書き、「話をどろろ中心に。百鬼丸は、どろろの援助者として登場」、「百鬼丸の背負っている宿命的、運命的なものは全て省略する。妖怪を倒せば体が戻るということは、パターンとしてのみ」、「犬の活躍を前面に押し出す」、「ギャグをふんだんに入れ、全体を明るく軽快なものにする」、「出てくる妖怪も、怨霊とか執念の産物のような抽象的なものを避け、ズバリそのもの妖怪を出す」と対応策を提示&lt;ref&gt;「資料との闘い3 路線変更はこうして提案された」『どろろDVD-BOX 封入解説書』 コロムビアミュージックエンターテインメント、2002年1月21日、20頁。&lt;/ref&gt;。そのため、第13話完成は1969年4月2日だが、第14話が完成した6月26日までは約3ヵ月間の空白があり、DVD-BOX封入解説書には、まさにスタッフが路線変更作業に忙殺された時間ということになろうかと記されている&lt;ref name=&quot;relationship&quot; /&gt;。<br /> <br /> 第14話以降、杉井の名前が無くなり、プロデューサーディレクターという名で北野が監督を引き継ぐが&lt;ref name=&quot;Reminiscence6&quot; /&gt;、実のところ北野は自分の漫画執筆が忙しく、どろろの作業にはほとんど参加しておらず、どろろの原画マンもアシスタントとして連れていったため、高橋良輔がオープニングのコンテでも雑務でも周りに頼める人がいなかったので、やれることは全部引き受けたと後に語っているように&lt;ref&gt;「高橋良輔」『どろろDVD-BOX 封入解説書』 コロムビアミュージックエンターテインメント、2002年1月21日、21頁。&lt;/ref&gt;、実際は鈴木良武を中心として高橋や勝井千賀雄などが一緒になってアニメ版の面倒を見ており、その後も鈴木良武は杉井に報告したり相談していた&lt;ref name=&quot;Reminiscence6&quot; /&gt;。2クール目からは、おっちょこちょいで面白いどろろを生かすためユーモラスな妖怪が多くなり、どろろが主体になったため、百鬼丸は妖怪退治役でしか使えず書くほうは辛かったと、鈴木良武は後に語っており&lt;ref name=&quot;selection1&quot; /&gt;、「だけど、14話以降も明るい話になりきっているわけじゃないでしょ」と杉井は語っている&lt;ref name=&quot;Reminiscence6&quot; /&gt;。<br /> <br /> 提供スポンサーは[[カルピス]](当時:カルピス食品工業)[[一社提供|一社]]。後の『[[世界名作劇場]]』へと続く『&#039;&#039;&#039;カルピスまんが劇場&#039;&#039;&#039;』最初の作品であるが、あくまでも本作は『カルピスまんが劇場』の1作であり、『世界名作劇場』シリーズには含まれていない。<br /> <br /> ==== 声の出演 ====<br /> * 百鬼丸 - [[野沢那智]]<br /> * どろろ - [[松島みのり]]<br /> * 醍醐 景光、仁木 田之介、かじりんこん、代官、ナレーター - [[納谷悟朗]]<br /> * 縫の方(醍醐の妻)、万代、マイマイオンバ - [[北浜晴子]]<br /> * 多宝丸 - [[仲村秀生]]<br /> * 琵琶法師 - [[滝口順平]]<br /> * 魔神、イタチ、土坊主、きこり(市兵衛) - [[岡部政明]]<br /> * みお - [[武藤礼子]]<br /> * 火袋 - [[外山高士]]<br /> * お自夜、女(白面不動の手下) - [[瀬能礼子]]<br /> * お須志 - [[向井真理子]]<br /> * 助六 - [[野沢雅子]]、[[三輪勝恵]]<br /> * 時野 景行 - [[大木民夫]]<br /> * 白面不動、和尚(四化入道)、地蔵(おんぶら鬼)、彦爺、五郎左、徳兵衛 - [[北村弘一]]<br /> * どんぶり長者、庄屋(作左衛門) - [[峰恵研]]<br /> * 金小僧、ブキ、田之介の父 - [[田村錦人]]<br /> * 田之介の母、老婆(三河島婆) - [[財部宏子]]<br /> * どんぶりばら - [[たてかべ和也]]<br /> * 鯖目 - [[広川太一郎]]<br /> * オチイ(もんもん) - [[増山江威子]]<br /> * ドキ - [[大塚周夫]]<br /> * ダキ - [[田の中勇 ]]<br /> * サヨ - [[野村道子]]<br /> * 俵 五呂兵衛 - [[塩見竜介]]<br /> * 新助 - [[勝田久]]<br /> * グウ太郎 - [[富田耕生]]<br /> <br /> ==== スタッフ(テレビアニメ) ====<br /> * 総監督 - [[杉井ギサブロー]]<br /> * 設定 - 勝井千賀雄、[[鈴木良武]]<br /> * 作画監督 - [[北野英明]]、上口照人<br /> * 作画 - [[進藤満尾]]<br /> * 美術監督 - 槻間八郎<br /> * 背景 - 明石貞一<br /> * トレス - 北岡光代<br /> * 彩色 - 高橋富子<br /> * 撮影監督 - 熊谷幌史<br /> * 撮影 - 森昭彦<br /> * 音響 - 田代敦巳<br /> * 録音 - 東京スタジオセンター(渡辺進)<br /> * 効果 - 柏原満<br /> * 現像 - 育英社<br /> * 編集 - [[松浦典良]]<br /> * 音楽 - [[冨田勲]]<br /> * 演奏 - フールサンズセレナーダス(中村英夫)<br /> * 製作 - 柴山達雄<br /> * 製作助手 - 金沢秀一<br /> * [[フジテレビジョン|フジテレビ]]担当 - 八百板勉<br /> * 制作 - [[虫プロダクション]]、フジテレビ<br /> <br /> ==== 主題歌 ====<br /> ; 初期オープニング「M-6」<br /> : 作曲 - 冨田勲<br /> ; 通常版オープニング・エンディング「どろろの歌」<br /> : 作詞 - [[鈴木良武]] / 作曲 - 冨田勲 / 歌 - [[藤田淑子]]<br /> <br /> 歌詞は「ほげほげたらたら ほげたらぽん」の繰り返しで始まり、「おまえらみんなほげたらだ ほげほげたらたら ほげたらぽん」で終わる。「ほげたら」はバカモノと同義とされる。<br /> <br /> オープニング映像は、農民一揆の絵が有名な『一揆』版と、どろろが屋根瓦をリズミカルに走る『コミカル』版が2種類(改題前と改題後)の3種類、テロップの表記や、メインタイトル部分&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;改題前の『一揆』版はOP中、『コミカル』版は冒頭にクレジット。改題後は引き続き冒頭クレジットされたが、途中より、水面に映された『カルピスまんが劇場』のクレジットが反転してタイトルになるように変更された(これ以前にも『カルピスまんが劇場』のクレジットはあったかは不明)。&lt;/ref&gt;の変化も含めると全部で6種類あり、映像は途中から変更され時期によって違うものが流された。『一揆』版と比べて『コミカル』版は、どろろと百鬼丸が前期より多く登場する内容となっている。<br /> <br /> 本放送時、最初期のオープニングでは『どろろのうた』は使用されず、本編や次回予告でも使用されている男性コーラスのBGMが使用されていた。このコーラス版オープニング映像はフィルムとしては現存しておらず、DVD-BOX発売時に現存する音声テープと『一揆』版の通常オープニング映像を合成して再現され、特典映像として収録された&lt;ref&gt;リスト制作委員会通信 「[http://www.style.fm/log/05_column/list_0t.html 特別版「信念」おめでとう企画 「どろろはどこに!? 復元オープニングのできるまで」 ]」 WEBアニメスタイル。&lt;/ref&gt;。再放送や映像ソフトでのオープニングは、全て『どろろのうた』が流されている。<br /> <br /> アニメで流れる『どろろのうた』は1番と3番を繋いだ2コーラス構成になっている。アニメのテロップでは『どろろの歌』や『どろろの唄』と表記されており、朝日ソノラマの社名も表記されていた。ちなみに『どろろのうた』の3番まであるフルコーラスのステレオ音源に関しては[[テイチクエンタテインメント]]が所有しており、アニメとは歌い方も異なっている。この3番まであるステレオ音源が収録されたものはいずれもテイチクから発売されており、[[レコード#EP盤|EP盤]]が1969年6月5日に『KT-28 テレビ・マンガどろろ』として百鬼丸の歌 &lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;作詞・鈴木良武、作曲・冨田勲、唄・葵公彦。&lt;/ref&gt;も収録されて発売されており、CDでも1998年9月23日に発売された『復刻 手塚治虫作品傑作集/鉄腕アトム』や2001年12月19日に発売された『TVアニメ・グレイテスト・ヒッツ』などが発売されている。<br /> <br /> ==== 各話リスト ====<br /> {| class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;font-size:small;&quot;<br /> !話数!!放送日!!サブタイトル!!脚本!!演出<br /> |-<br /> |1||&#039;&#039;&#039;1969年&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;4月6日||百鬼丸の巻 その一||rowspan=&quot;13&quot;| ||[[出崎統]]<br /> |-<br /> |2||4月13日||百鬼丸の巻 その二||遠藤政治<br /> |-<br /> |3||4月20日||万代の巻 その一||rowspan=&quot;2&quot;|[[富野喜幸]]<br /> |-<br /> |4||4月27日||万代の巻 その二<br /> |-<br /> |5||5月4日||無残帖(むざんちょう)の巻 その一||[[高橋良輔 (アニメ監督)|高橋良輔]]<br /> |-<br /> |6||5月11日||無残帖の巻 その二||出崎統<br /> |-<br /> |7||5月18日||妖刀似蛭の巻 その一||rowspan=&quot;2&quot;|勝井千賀雄<br /> |-<br /> |8||5月25日||妖刀似蛭の巻 その二<br /> |-<br /> |9||6月1日||ばんもんの巻 その一||[[西牧秀夫]]<br /> |-<br /> |10||6月8日||ばんもんの巻 その二||南川博<br /> |-<br /> |11||6月15日||ばんもんの巻 その三||出崎統<br /> |-<br /> |12||6月22日||白面不動の巻 その一||[[彦根範夫]]<br /> |-<br /> |13||6月29日||白面不動の巻 その二||高橋良輔<br /> |-<br /> |14||7月6日||妖怪かじりんこん||rowspan=&quot;2&quot;|[[鈴木良武]]||[[奥田誠治 (アニメーション演出家)|奥田誠治]]<br /> |-<br /> |15||7月13日||いないいない村||高橋良輔&lt;br /&gt;勝井千賀雄<br /> |-<br /> |16||7月20日||妖馬みどろ||[[さわきとおる]]||富野喜幸<br /> |-<br /> |17||7月27日||妖怪どんぶりばら||鈴木良武||高橋良輔<br /> |-<br /> |18||8月3日||海獣ビラビラ||さわきとおる||[[北野英明]]<br /> |-<br /> |19||8月10日||雷火犬||rowspan=&quot;2&quot;|鈴木良武||[[石黒昇]]<br /> |-<br /> |20||8月17日||おんぶら鬼||高橋良輔<br /> |-<br /> |21||8月24日||まいまいおんば||虫プロ文芸部||南川博<br /> |-<br /> |22||8月31日||妖怪もんもん||鈴木良武||岡崎邦彦&lt;br /&gt;高橋良輔<br /> |-<br /> |23||9月7日||人食い大木||平見修二||奥田誠治<br /> |-<br /> |24||9月14日||四化入道||colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align:center&quot;|杉山卓<br /> |-<br /> |25||9月21日||妖怪土坊主||rowspan=&quot;2&quot;|鈴木良武||杉山卓<br /> |-<br /> |26||9月28日||最後の妖怪||北野英明<br /> |}<br /> <br /> === 映像ソフト化 ===<br /> * ライリー商会から1970年代に家庭用[[8ミリ映画|8mmホームムービー]]で、2分半の内容へ編集した無音のカラーパイロットフィルム版と、1話を各10分程の内容へ編集したうえ家庭用サイレント映写機への救済措置として音声カセットテープを付属した『おんぶ地蔵』と『最後の妖怪』が発売。<br /> * [[日活|にっかつビデオフィルムズ]]から1980年代にVHS全2巻が発売。第1巻には第19話・第21話・パイロットフィルムを、第2巻には第23話・第25話を収録。<br /> * 1998年1月25日に全話とパイロットフィルムを収録した[[レーザーディスク|LD-BOX]]が発売。<br /> * 2000年6月21日に[[東映ビデオ]]から全話を収録したVHS『どろろ』全3巻、『どろろと百鬼丸』全3巻が発売。<br /> * 2002年11月21日に[[コロムビアミュージックエンタテインメント]](現・[[日本コロムビア]])から、LD-BOXの内容に加え、32ページの封入解説書、絵コンテ集、新たに発見された次回予告フィルム、映像特典に、前期版ノンテロップ・オープニング、[[#主題歌|前述]]のコーラス版・再現オープニング、静止画の映像設定資料集、解説書に、原作とアニメの関係、モチーフの原形、どろろ回想録、8人のスタッフへのインタビューが収録されたDVD-BOXが発売された。絵コンテ集には、前・中・後期それぞれのオープニング、11話、16話、パイロットフィルムが、当時演出を担当した各スタッフのミニインタビューと一緒に絵コンテがそれぞれ収録されており、特選されたオープニング原画や、『冒険王』の再録記事『TVまんが どろろのできるまで』も収録されている。2005年9月21日には手塚治虫生誕80周年を記念してDVD-BOXの安価版『どろろ Complete BOX』が発売された。ただし、このComplete BOXは絵コンテ集は無く、インナージャケット、チャプターカード等は省略されている。<br /> * 単品販売のDVDは発売されておらずレンタル用のみ。<br /> <br /> === アニメと原作との結末の違い ===<br /> ; 原作<br /> : 百鬼丸は魔物をすべて倒す前に、どろろと別れいずこかへ去ってしまう。その後、百鬼丸の行方は誰も知らず、さらに50年後に、48体の魔物像が奉ってあった地獄堂が戦火で消失したことがナレーションで語られ終幕する。<br /> ; アニメ<br /> : どろろを村へ残し、百鬼丸は独りで魔物を倒す旅へ出る。戦い続けた百鬼丸は47体目の魔物を仕留め、失っていた片腕を取り戻す。後一体倒せば人並みの身体へ戻ることができると勇む百鬼丸であったが、最後の魔物の一体とは醍醐景光であると知る。百鬼丸は仕官を装い景光に近づくが、企みを看破され責めを受ける。しかし、その様に耐えられず縫の方が百鬼丸を庇い、逆に今までの景光の行いを責める。妻から責められた景光は激憤し、縫の方や部下を殺害して地獄堂へと向かう。景光は再度力を求めて自らの体を差し出そうとするが、既にその体は人でなくなっていると魔物に嘲笑われ発狂する。そこへ後を追ってきた百鬼丸と対峙、実の親を斬るのかといきり立つが、魔物に心を奪われたあんたは親でないと斬り捨てられ、景光は地獄堂と共に焼け落ちる。最後の魔物を倒した百鬼丸は失われた身体の部位をすべて取り戻すが、もう誰とも会いたくないとどろろとも再会することもなく姿を消す。どろろが景光の圧政から解放された村人とともに新たな人生に走り出すところで終幕。<br /> : 少なくともアニメにおいては、48匹の魔物の妖怪はあくまでも48体の魔神の分身でしかないことが最終話で明示されている。<br /> <br /> === テレビアニメ (21世紀版) ===<br /> 2018年3月19日、新たにテレビアニメ化されることが発表された&lt;ref&gt;{{Cite news|url= https://natalie.mu/comic/news/274239 |title= 手塚治虫「どろろ」再TVアニメ化、MAPPAと手塚プロダクションが共同制作 |newspaper= コミックナタリー |publisher= ナターシャ |date= 2018-03-19 |accessdate= 2018-03-19 }}&lt;/ref&gt;。制作は[[MAPPA]]と[[手塚プロダクション]]。テレビ放送のほか[[Amazonプライム]]での配信も予定されている。<br /> <br /> == 小説 ==<br /> [[1969年]]10月3日に[[朝日ソノラマ]]から児童向け小説がハードカバーで出版された。作者はアニメ版の脚本も手掛けた[[辻真先]]で、挿絵は[[北野英明]]が担当している。ジャンルは「戦乱妖怪ヤング」。1978年9月には表紙の絵が異なる文庫本で発売された。長らく絶版になっていたが、2007年の映画公開に際し、同社からハードカバーの[[四六判]]として復刻された。原作の「無情岬の巻」までをノベライズしているが、肉体を取り戻す順序は大きく異なり、最終的に百鬼丸は両腕を奪還している。細かい差異を挙げていくと「ばんもんの巻」にて多宝丸が死なない、みおが「妖刀の巻」の登場人物になっている、妖刀の名称が「蛭川」になっている、しらぬいが登場しない、オリジナルの「[[ヤロカ水|やろか水]]」「[[山爺]]」という魔神が登場する、など。また地の文にて、どろろが男性であると断言されている。<br /> <br /> 2001年には、[[学研ホールディングス|学研M文庫]]で伝記Mシリーズとして新たなノベライズ版が発売された。作者は、かつて[[虫プロダクション]]文芸部に在籍していた[[鳥海尽三]]、表紙の切り絵は渡辺文昭&lt;ref&gt;「[http://ohtori-koubou.com/public/dororo/dororo-top.html 主幹、鳥海尽三の「小説 どろろ」三部作が学研M文庫から発売中]」 鳳工房。&lt;/ref&gt;。7月13日に1巻「百鬼丸誕生」、9月14日に2巻「妖刀乱舞」、11月16日に3巻「崩壊大魔城」が発売された。寿海が京都・鞍馬に住まう明国帰りの医術師、寿海が薬草を採集中に物の怪に襲われたとき、川を流れる赤子の百鬼丸を拾い、磐座大明神の加護で難を逃れる、寿海が恩師「瑶陀」が教えた念動力で百鬼丸に医術を施す、百鬼丸の幼名が鬼若、百鬼丸が修行で念導力を習得、百鬼丸に出生の秘密を告げるのは夢に現れた魔像、琵琶法師の名が「法一」、百鬼丸が琵琶法師から北辰秘鷹剣の技を習うなど、原作の設定を大まかに踏まえつつも原作などとは異なる内容になっている。<br /> <br /> 2006年12月7日には、実写映画化に先立ち[[朝日文庫]]から[[NAKA雅MURA]]作の映画版ノベライズが上下巻同時刊行された。映画では割愛された内容が盛り込まれており、映画とはシーンやキャラクターが全く違う部分もある。<br /> <br /> == ゲーム ==<br /> === PCゲーム ===<br /> [[1989年]][[1月10日]]にクエイザーソフトから発売された[[アドベンチャーゲーム]]。[[PC-8800シリーズ|PC-8801mkIISR]]以降の機種に対応。<br /> <br /> 未完に終わった漫画版の続編かつ完結編になっており、手塚治虫の絵柄に極力似せて作られている。『[[ふしぎなメルモ]]』のキャンディが登場し、それを食べたどろろが年頃の女性になるというファンサービスもある。<br /> <br /> === コンシューマゲーム ===<br /> [[2004年]][[9月9日]]にセガ(後の[[セガゲームス]])から[[コンピュータエンターテインメントレーティング機構|CERO]]レイティング15歳以上対象の[[PlayStation 2]]用ソフトとして発売。ジャンルは[[アクションアドベンチャーゲーム]]。制作はセガ。企画・シナリオ・設定は[[レッド・エンタテインメント]]、キャラクターデザインは漫画家の[[沙村広明]]、魔神・妖怪のデザインはアニメーターの[[前田真宏 (アニメ監督)|前田真宏]]、タイトル題字・美術設定はデザイナーの[[雨宮慶太]]が担当している。<br /> <br /> 内容は原作をなぞりつつも、原作やアニメでの48体の魔物は本作では48体の「魔神」となっている。原作やアニメに登場しないゲームオリジナル魔神も含めて48体の魔神全てと戦えるようになっているが、原作とは名前や設定が違っている魔神も少なくなく、鮫の魔物・二郎丸とアニメオリジナルの魔物は登場しない。48体の魔神には、姿形がほとんど同じで色違いなだけの魔神が何体もいる。多宝丸や景光らの人生も原作などとは異なる。どろろの設定も冒険王版の設定に近いものとなっているほか、どろろに潜み一体化している魔神が最後の魔神となっており、ゲームオリジナルの結末を迎える。年齢制限にかかる重い設定は極力排除し、現代的にリメイクしている。特に百鬼丸の身体のギミックは大幅に変更され、マシンガンや大砲が義手・義足に仕込まれ、原作にあった足の「焼水」や鼻の爆弾「雷玉」などは無くなっている。<br /> <br /> 48箇所の部位を取り戻すという原作の設定を上手くゲームデザインに取り込んでおり、目が戻って視界が白黒からカラーになる、触感が戻ってコントローラが震えるようになる、腕が戻って二刀流になる、足が戻ってダッシュが可能になるなど、魔神を倒すたびに百鬼丸に様々な変化が起こる。<br /> <br /> 予約特典として冒険王版から抜粋した全56ページのB6版漫画小冊子が付属。メーカー直販のセガダイレクトでは、予約特典として金小僧のストラップ、魔神、どろろ、百鬼丸などのイラストが印刷されたどろろトランプが貰えた。<br /> <br /> ==== 声の出演 ====<br /> * 百鬼丸 - [[杉田智和]]<br /> * どろろ - [[大谷育江]]<br /> * 醍醐 景光 - [[大塚明夫]]<br /> * 多宝丸 - [[草尾毅]]<br /> * 賽の目の三郎太 - [[関智一]]<br /> * ミオ - [[牧島有希]]<br /> * 田之介 - [[立木文彦]]<br /> * 美咲 &lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;原作・アニメにおけるお須志。&lt;/ref&gt; - [[鶴ひろみ]]<br /> * 金小僧 - [[小野大輔]]<br /> * 万代 - [[幸田夏穂]]<br /> * 妖刀似蛭 - [[上田陽司]]<br /> * 九尾の狐 - [[青野武]]<br /> * 四化入道 - [[新垣樽助]]<br /> * 百面不動 - [[柴田秀勝]]<br /> * マイマイオンバ - [[浅野るり]]<br /> * ナレーション(寿海) - [[小林清志]]<br /> <br /> == 映画 ==<br /> [[2007年]][[1月27日]]に公開された日本映画。監督 - [[塩田明彦]] / 製作 - 「どろろ」製作委員会 / 配給 - [[東宝]]。<br /> {{Main|どろろ (映画)}}<br /> <br /> == 舞台 ==<br /> 『&#039;&#039;&#039;新浄瑠璃 百鬼丸&#039;&#039;&#039;』(しんじょうるり ひゃっきまる)と題して行われた。いずれも主催は[[劇団扉座]]、作・演出は[[横内謙介]]。<br /> * 2004年6月16日 - 6月23日 / 場所 - [[紀伊國屋ホール]]<br /> * 2009年7月4日 - 7月5日 / 場所 - [[厚木市]]文化会館<br /> * 2009年7月8日 - 7月12日 / 場所 - [[紀伊國屋サザンシアター]]<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> {{参照方法|date=2016年6月22日 (水) 14:12 (UTC)|section=1}}<br /> * 武村知子 『どろろ草紙縁起絵巻』 フィルムアート社、1996年、ISBN 484599657X<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[魍魎戦記MADARA]]<br /> * [[ベルリンの壁]] - 作中の『ばんもんの章』は、これによる悲劇が下敷きになっている。<br /> * [[板門店]] - 作中の『ばんもんの章』は、『板門』の音読みから取られている。<br /> * [[ドロロンえん魔くん]] - [[永井豪]]&ダイナミックプロのマンガ作品。若者に成長したどろろがえん魔くんと妖怪退治の旅をする[[コラボレーション|コラボ]]漫画『どろろとえん魔くん』が永井豪の手により、2012年11月16日号に読み切りで&lt;ref&gt;「[http://natalie.mu/comic/news/84541 永井豪×手塚治虫「どろろとえん魔くん」ゴラクで連載化]」 コミックナタリー、2013年2月8日。&lt;/ref&gt;、2013年2月22日号から2014年3月7日号に連載で『[[週刊漫画ゴラク]]』に掲載された。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> === 注釈 ===<br /> {{Reflist|group=&quot;注釈&quot;}}<br /> <br /> === 出典 ===<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> ; 漫画<br /> :* [http://tezukaosamu.net/jp/manga/310.html どろろ:マンガwiki:TezukaOsamu.net(JP) 手塚治虫 公式サイト]<br /> ; アニメ<br /> :* [http://tezukaosamu.net/jp/anime/37.html どろろ:アニメ・映像wiki:TezukaOsamu.net(JP) 手塚治虫 公式サイト]<br /> :* [http://tezukaosamu.net/jp/anime/105.html どろろ(パイロット):アニメ・映像wiki:TezukaOsamu.net(JP) 手塚治虫 公式サイト]<br /> :* [http://www.mushi-pro.co.jp/2010/09/%E3%81%A9%E3%82%8D%E3%82%8D/ どろろ &amp;ndash; 虫プロダクション株式会社|アニメーション製作と作品版権管理]<br /> :* [https://dororo-anime.com/ TVアニメ「どろろ」(21世紀版)公式サイト]<br /> ; ゲーム<br /> :* {{Wayback |url=http://dororo.sega.jp/ |title=どろろ(PlayStation2用ソフト) |date=20140426235731}}<br /> :* {{Wayback |url=https://sega.jp/ps2/dororo/ |title=どろろ &amp;#124; プレイステーション2 &amp;#124; 家庭用ゲーム &amp;#124; セガ 製品情報 |date=20140105082610}}<br /> :* {{Wayback |url=http://red-entertainment.co.jp/gallery/?id=1228584929-579358&amp;ca= |title=どろろ|株式会社レッド・エンタテインメント|作品紹介 |date=20150926134337}}<br /> ; 舞台<br /> :* [http://tezukaosamu.net/jp/news/i_224.html 劇団扉座『新浄瑠璃百鬼丸』5年ぶり再演!:イベント/舞台:ニュース:TezukaOsamu.net(JP) 手塚治虫 公式サイト]<br /> :* [http://www.tobiraza.co.jp/stage/kouen/200907_hyakkimaru/hyakkimaru_0907.html 劇団扉座第43回公演『新浄瑠璃 百鬼丸〜手塚治虫「どろろ」より〜』]<br /> <br /> {{前後番組&lt;!-- FNS発足前の番組のため残します --&gt;<br /> | 放送局 = [[フジテレビジョン|フジテレビ]]系列<br /> | 放送枠 = [[フジテレビ系列日曜夜7時台枠のアニメ|日曜19:30枠]]&lt;br /&gt;(本作から『[[世界名作劇場|カルピスまんが劇場]]』)<br /> | 番組名 = どろろ&lt;br /&gt;(1969年4月6日 - 1969年6月29日)&lt;br /&gt;↓&lt;br /&gt;どろろと百鬼丸&lt;br /&gt;(1969年7月6日 - 1969年9月28日)<br /> | 前番組 = [[日曜映画劇場]](第2期)&lt;br /&gt;(1969年2月2日 - 1969年3月30日)&lt;br /&gt;※19:30 - 20:56<br /> | 次番組 = [[ムーミン (アニメ)|ムーミン]](第1作)&lt;br /&gt;(1969年10月5日 - 1970年12月27日)<br /> }}<br /> {{手塚治虫}}<br /> {{世界名作劇場}}<br /> {{杉井ギサブロー監督作品}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:とろろ}}<br /> [[Category:漫画作品 と|ろろ]]<br /> [[Category:手塚治虫の作品]]<br /> [[Category:戦国時代 (日本)を舞台とした作品]]<br /> [[Category:妖怪を題材とした漫画作品]]<br /> [[Category:男装作品]]<br /> [[Category:週刊少年サンデーの漫画作品]]<br /> [[Category:冒険王]]<br /> [[Category:アニメ作品 と|ろろ]]<br /> [[Category:1969年のテレビアニメ]]<br /> [[Category:手塚治虫のアニメ作品]]<br /> [[Category:時代劇アニメ]]<br /> [[Category:妖怪を題材としたアニメ作品]]<br /> [[Category:継続中にタイトルが変更された作品]]<br /> [[Category:フジテレビ系アニメ]]<br /> [[Category:フジテレビの一社提供番組]]<br /> [[Category:カルピス一社提供番組]]<br /> [[Category:1989年のコンピュータゲーム]]<br /> [[Category:PC-8800用ゲームソフト]]<br /> [[Category:2004年のコンピュータゲーム]]<br /> [[Category:PlayStation 2用ソフト]]<br /> [[Category:セガのゲームソフト]]<br /> [[Category:レッド・エンタテインメントのゲームソフト]]<br /> [[Category:妖怪を題材としたコンピュータゲーム]]<br /> [[Category:漫画を原作とする舞台作品]]</div> 27.87.248.34
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