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http:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&user=2402%3A6B00%3A5609%3AEF00%3AD495%3AED68%3AC685%3A49B7&feedformat=atom miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-05-08T08:23:05Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 肉食 2018-08-05T05:42:32Z <p>2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7: </p> <hr /> <div>{{Otheruses|人間が、動物の肉を食べること|動物が、他の動物を捕食すること|肉食動物|人間が食べる肉|食肉}}<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;肉食&#039;&#039;&#039;(にくしょく、にくじき)とは、<br /> *動物の[[肉]]を食物とすること。<br /> *一般の動物が、他の動物を食物とすること。対比されているのは「[[草食]]」という概念。<br /> &lt;!--<br /> まだ、書きかけです。とても、現在は書き終われませんし、資料不足です。更にもっと詳しい方、お願いします。<br /> 本来は、二部に分けるべきであったかもしれない<br /> <br /> 地域と用途が混じっていますので修正しました。<br /> --&gt;<br /> <br /> == 概要 ==<br /> &lt;!--{{要出典範囲|ヒトは雑食性の生き物であり、[[昆虫]]から[[クジラ]]に至るまであらゆる動物を食べてきた。その適応能力の高さから、一部の[[毒|有毒]]な種を除いて、ほとんど動物全てを対象にしていると言っても過言ではない。|date=2015年2月}}--&gt;&lt;!--{{要出典範囲|現代では野生動物の狩猟・採取にとどまらず、[[畜産]]や[[養殖]]によって効率よく食肉を生産し、獲得している。その反面、所属する文明の価値観により食べる肉をより好みするようにもなった。|date=2015年2月}}--&gt;<br /> <br /> [[狩猟採集社会]]では、(最近の学者らの指摘のように実際には[[採集]]のほうが基本であるにしても)自然界の鳥・獣を捕えて、その肉を食べていた。こうした[[狩猟]]は現代も行われており、獲物の肉は狩猟者本人が食用にするだけでなく、販売もされている([[ジビエ]])。<br /> <br /> [[畜産]]を含む[[農業]]が発達すると、[[家畜]]として育てられた動物の肉を食べることが主流となった。[[飼料]]を与えて育てた家畜から[[食肉]]を生産することは、人間が直接的に[[植物]]性の食物を食べるよりも多くの飼料植物を必要とし、効率がかなり悪い。世界人口の増加による食肉不足への備えや、獣肉を避ける人向けに、食感を肉に近づけた植物由来の人工肉も開発・販売されている&lt;ref&gt;[https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28413540S8A320C1EAC000/ 【グローバルウオッチ】人工肉・昆虫食 未来救う]『日本経済新聞』朝刊2018年3月28日(ニュースぷらす面)2018年6月8日閲覧。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 様々な[[宗教]]で、もととなる動物の種類や処理方法により、食してよい肉と食してはいけない肉を区別している。宗教とは別の個人的な価値観や嗜好、健康上の理由などで肉全体あるいは一部の肉を食べない人もいる。{{Seealso|食のタブー|カシュルート|ハラール|精進料理}}<br /> <br /> == 動物考古学から見た肉食 ==<br /> [[動物考古学]]においては遺跡から出土した野生獣や[[家畜]]の動物遺体(動物の骨)を素材に、遺跡の性格などと総合して食用としての用途を考察する。[[イヌ]]や[[ウマ]]などは[[埋葬]]されたケースもあり、遺跡から出土した動物遺体の用途の判断は、まず骨格が[[解剖学]]的位置を保った埋葬事例と区別する点が留意される&lt;ref name=&quot;鵜澤(2008)、p.149&quot;&gt;鵜澤(2008)、p.149&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 動物を食肉として利用するためには[[刃物]]を用いて部位を切り分け、[[筋肉]]を[[骨]]から剥がし、場合によっては骨自体を断ち切り、[[骨膜]]を剥離するなど様々な作業が行われ、その過程で骨自体に[[解体痕]]([[切痕]])や切断痕、掻痕などが残される&lt;ref name=&quot;鵜澤(2008)、p.150&quot;&gt;鵜澤(2008)、p.150&lt;/ref&gt;。また、食肉痕跡の可能性のある獣骨は破損した骨が散乱した状態で出土することも特徴とされている&lt;ref name=&quot;鵜澤(2008)、p.149&quot;/&gt;。ただし、これらの特徴を有している資料も、[[祭祀]]や[[鷹狩]]の餌としての利用など食肉に付随する、あるいは食肉以外の用途であった可能性も考えられる。<br /> <br /> また、肉食の痕跡は[[人骨]]に残される[[コラーゲン]]に含まれる[[炭素]]と[[窒素]]の[[同位体]]比測定から推察する手法も確立されている&lt;ref name=&quot;鵜澤(2008)、p.150&quot;/&gt;。<br /> <br /> == 肉食の対象 ==<br /> === 猟/漁によって得た肉を食べる場合 ===<br /> 魚類に関しては、自然界の魚を捕えて、つまり&#039;&#039;&#039;[[漁]]&#039;&#039;&#039;を行って魚を得てそれを食べている割合が圧倒的に多い。日本では伝統的に魚を食べること(魚肉を食べること)がさかんであり、これが日本人の健康に貢献していることが知られている。<br /> <br /> また、様々な獣や鳥の狩猟が行われて、食べられている。農業が盛んになってからは狩猟をして捕える量よりもむしろ肉畜を飼育する割合が増えたが、ヨーロッパでは自然界の木の実、木の芽などを食べて育った[[ジビエ]]のおいしさがよく理解されており、高級料理店でさかんに食べられており、食材店でも並んでいる。日本でもようやくそれに気付く人が増えてきた。<br /> <br /> === 家畜を食べる場合 ===<br /> [[家畜一覧]]より改変(2003-xij-20現在)。<br /> <br /> * [[アルパカ]](alpaca)<br /> * [[イヌ]](犬、dog)<br /> * [[ウサギ]](兎、rabbit)<br /> * [[ウシ]](牛、cattle)<br /> * [[ウマ]](馬、horse)<br /> * [[スイギュウ]](水牛、water buffalo)<br /> * [[ネコ]](猫、cat)<br /> * [[ヒツジ]](羊、sheep)<br /> * [[ブタ]](豚、pig)<br /> * [[山羊]](ヤギ、goat)<br /> * [[ヤク]](yak)<br /> * [[ラバ]](騾馬、mule)<br /> * [[リャマ|ラマ]](リャマ、llama)<br /> * [[ロバ]](驢馬、donkey)<br /> * [[モルモット|クイ]](モルモット、天竺ネズミ)<br /> * [[クマ]](熊、bear)<br /> * [[トナカイ]](馴鹿、reindeer)<br /> * [[ラクダ]](駱駝、camel)など<br /> <br /> === 家禽を食べる場合 ===<br /> * [[ニワトリ]](鶏、fowl)<br /> * [[アヒル]](家鴨、duck)<br /> * [[ガチョウ]](鵞鳥、goose)<br /> * [[ダチョウ]](駝鳥、ostrich)<br /> * [[ウズラ]](鶉、quail)<br /> * [[シチメンチョウ]](七面鳥、turkey)<br /> * [[カワラバト|ハト]](鳩、dove) <br /> * [[ノバリケン|バリケン]](muskovy duck)<br /> * [[ホロホロチョウ]](guinea fowl) など<br /> <br /> === 養殖魚を食べる場合 ===<br /> * [[マス]](鱒、trout)<br /> * [[コイ]](鯉、carp) など<br /> <br /> {{Seealso|養殖}}<br /> <br /> === その他の飼育動物を食べる場合 ===<br /> * [[ザリガニ]](蝲蛄、crayfish)<br /> * [[カタツムリ]](蝸牛、snail)<br /> * [[カイコ]](蚕、silk worm)<br /> * [[ミツバチ]](蜜蜂、honey bee) <br /> * [[カキ (貝)|カキ]](牡蠣、oyster) など<br /> その他地域、文化により多数。<br /> <br /> == 肉食への制限 ==<br /> 多くの文化では、宗教的、政治的、衛生的な必要から肉食に対して制限・制約するという[[食のタブー]]がある。多くの文化の中で、ユダヤ教、キリスト教やイスラム教等のアブラハム系の宗教の場合は、特に著しい。<br /> <br /> === 宗教による制限 ===<br /> ==== 仏教 ====<br /> {{出典の明記|date=2011年8月|section=1}}<br /> [[仏教]]では肉食を「にくじき」と読む。[[原始仏教]]では、[[僧|比丘]](僧侶)は糧(かて)をその日ごとで[[乞食]](こつじき)することにより食を得、与えられた余り物の食べ物に肉が入っていようがなかろうが差別なく食べることになっていた&lt;ref&gt;「仏教におきえる「食」」頼住光子(大学院教育改革支援プログラム「日本文化研究の国際的情報伝達スキルの育成」活動報告書、平成20年度)[http://teapot.lib.ocha.ac.jp/ocha/bitstream/10083/35078/1/53_301-309.pdf] PDF-P.4&lt;/ref&gt;。とくに[[上座部仏教|南伝]](上座部のパーリ経典)および北伝([[大乗仏教]])のなかでも古い経典においては、釈迦その人が肉食をしたことが記述されている。さらに、釈迦仏の弟子であった提婆達多が違背した原因は提婆達多が菜食主義を戒律に含める主張を釈迦が明確に否定したからであると記されているだけでなく[[釈迦]]が亡くなった原因は[[豚肉]]の食中毒であるとされている。(肉食を否定する大乗仏教においては豚の好むキノコを使った料理とされている。)<br /> <br /> 生き物の殺生を禁止する仏教において肉食が禁止されていない事は矛盾であるとように思われるがこれは当時の肉食に関する宗教論争と関係する。仏教の起こった当時のインドにおいては仏教だけでなく[[ジャイナ教]]などの多くの宗派がアヒンサー([[不殺生]])を標榜していた。特にジャイナ教においては畑を耕すことによって虫が殺されることなどを指摘し、肉食する、しないにかかわらず生存する限り間接殺を免れぬことを理由に、無食による自殺を最上の行とした。これに対して仏教は間接殺を理論的に突き詰めることの限界を理由に中道を掲げ実際に生き物を殺す直接殺のみを明確に禁じ、間接殺においてはあくまでも貰い物の肉が、殺す所を見なかった肉、供養のために殺されたと聞かなかった肉、自分の為に殺された疑いの無い肉という「[[三種の浄肉|三種浄肉]]」であれば食しても問題はないとされた。さらにここで重要なのは古代仏教において比丘はあくまでも家庭の余った食事を物乞いすることによってのみ食を得るため、肉食=肉の購買による間接殺という矛盾が成り立たないことにある。<br /> <br /> これに対し、北方に伝来した[[大乗仏教]]の経典、『楞伽経』では「浄肉というものは存在しない」と明確に説く。しかし、大乗の理論的基盤を提供した[[龍樹]]も肉食を禁ずるにおいて、肉食が[[殺生戒]]を破るという主張は行っていない。代わり肉食は[[慈悲]]心に基づく[[菩薩]]道において勧められるとの主張を行っている。すべての肉食を制限するという傾向が時代の経過とともにつれ強まり、中国では食物を「[[禁葷食|葷]]」(くん。肉や臭い野菜)と「素」(そ。[[精進料理]])に分け、「葷」をはっきり禁制するようになった。したがって日本や[[朝鮮半島]]もこの影響を受けた。とはいえ、大乗仏教も[[上座部仏教]]と同じく「悟りを得る」というのが最大の目的である。そのため、そのような細かい制戒にこだわるのは、かえって悟りを妨げると考える僧侶も現れた。たとえば[[一休宗純|一休]]は周囲の仏教界に反発心の表れで肉食や飲酒した[[風狂]]な例として有名である。また、特に[[親鸞]]は、戒律を守る人間が善人で救われるのであれば、戒律を守ろうとしても守れない悪人は救われない、悪人こそ救われるべきではないか、という疑問から自らを非僧非俗と呼んで、[[末法]]に戒律は不必要という立場から、ついに「肉食妻帯([[女犯]])」を行った。[[日蓮]]も[[末法無戒]]から肉食を禁制していない(ただし[[日蓮宗|日蓮系各宗派]]の[[在家]][[信者]]のみで、日蓮自身は菜食主義者であることを表明しており、記録によれば、日蓮が摂取したと思われる飲食物は全て植物性である。また、日蓮の弟子の[[日興]]は明確に肉食を禁止している)。<br /> <br /> 親鸞の遺訓から[[浄土真宗|真宗各宗派]]ではこれが常となったが、一方、他宗派では平安時代より明治時代に至るまで[[菩薩戒]]、[[円頓戒]]を教義上、受持する宗派において肉食は[[菩薩戒]]の上では自律であり、他より処罰を受けるといった他律ではないが、国の法律である[[僧尼令]]や[[江戸幕府]]による[[寺院法度]]、寺院内での規約である[[清規]]があったために、それら法規に従って肉食妻帯([[女犯]])の禁制を守った。しかし、明治となり政府が[[国家神道]]、[[脱亜入欧]]政策を打ち出し、さらには[[維新]]まで寺院は役所でもあったので国や[[為政者]]から多大な助成を受け運営されて来たが、寺院[[民営化]]のためそれがなくなり、寺院は現況のように自活運営をすることとなったが、それをするためには妻帯や兼業などをしなければ運営できず、[[僧尼令]]などの法規は廃止され、[[明治]]5年(1872年)[[太政官]]布告133号により肉食妻帯([[女犯]])への他律はなくなった。ただし一定の厳しい修行期間、[[修行僧]]は[[精進料理]]のみを食して一切肉食することはなく、[[菩薩戒]]の肉食戒を遵守するという宗派は今も多くある。<br /> <br /> ==== 道教 ====<br /> 中国の[[道教]]も、仏教の影響を受けて肉食をしない[[精進料理]]が基本となっている。<br /> <br /> ==== ユダヤ教 ====<br /> [[ユダヤ教|ユダヤ教徒]]の場合、その聖典である[[聖書]]によって「食べることのできる物」と「食べることのできない物」が規定されている。[[カシュルート]]を参照のこと。<br /> <br /> ユダヤ教[[信者|徒]]にとっては、特に[[ブタ|豚]]の肉は[[悪魔]]と同等にして忌むべきものである。[[砂漠]]や周辺の乾燥した気候では、[[寄生虫]]を持つ豚肉を十分に[[熱|加熱]]するための[[薪]]などの[[燃料]]の調達が困難であり、[[調理]]の不十分なまま豚肉を食べたことで[[健康]]を害し、あるいは死に至るなどした経験がその原点に存在するとも言われる。現時点においても、現に豚を[[イスラエル]]の中で飼うことは制限があるようである。また、[[鱗]]のない魚、[[エビ]]、[[猛禽類]]など細々とした[[タブー|禁忌]]がある。<br /> <br /> その他に、[[シチュー]]など[[乳]]を肉と一緒に料理することへの禁忌もある。これは本来、律法の中で子羊をその母の乳で煮ることを戒めている(親と子を共に取って食べてはならない)ことに起因している。つまり母親が自らの子を養うために出す乳でその子の[[死体]]を煮るという事を非倫理的であるとしたことがもともとの姿である。したがってユダヤ教[[ユダヤ人|徒]]は、戒律に従う限り[[親子丼]]なども食べることはできない。また、[[チーズバーガー]]など[[乳製品]]と肉類を同時に食べる事も禁止とされる。<br /> <br /> ==== キリスト教 ====<br /> ユダヤ教にルーツをもつ[[キリスト教]][[キリスト教徒|信者]]もその多くは、豚を食べる事を制限する傾向があったようである。<br /> <br /> キリスト教信者の場合、[[四旬節]]の頃には、肉を食べる事を制限して、肉を食べないことの苦痛で[[キリスト]]の死の苦しみに思いを寄せようとする習慣がある。新約聖書でも、[[ナザレのイエス|イエス]]が悪魔に取りつかれた人間から悪魔を追い払い豚に乗り移らせ、湖に走り込ませて溺死させた事が書かれている。<br /> <br /> また、[[セブンスデー・アドベンチスト教会|第7日安息日イエス再臨教会]]では、ユダヤ教の戒律に準じた食品の摂取と菜食主義を勧めている。<br /> <br /> ==== イスラーム ====<br /> キリスト教と同様にユダヤ教をルーツとし、キリスト教も内包する[[イスラム教|イスラーム]][[ムスリム|信者]]の制限は、カシュルートを基にした[[ハラール|ハラル]] (halāl) と[[ハラーム|ハラム]] (harām) の考え方による。ハラルとは許されたと言う意味であり、[[アッラーフ|神]]に食べることを許された食べ物をさす。ハラムとは禁止されたと言う意味であり、食べることを許されない食物の事をさす。イスラームの正式なやり方で[[屠殺]]された肉以外はハラムに該当し食べてはならない。豚や肉食動物、[[ウナギ]]などは無条件でハラムとされている。『親と子を一緒に食べてはならない』という戒律を守る人もいる。但し、どれぐらい厳格に守るかについては各個人や学派によってかなりのバラつきが有る。<br /> <br /> 日本では、野菜炒めや[[クッキー]]などの[[洋菓子]]類にも動物由来の油脂が使われることがあり、料理そのものは一見植物(由来物)に見えても厳密にはハラムに該当する場合があるため、日本に滞在するイスラーム信者の間では、戒律への抵触を回避する為のリストが作られている。<br /> <br /> イスラーム信者の中では豚は特に忌み嫌われており、ユダヤ教徒と同様に悪魔の化身に等しく扱われている。<br /> <br /> 近年では、日系企業が現地で生産していた[[うま味調味料]]([[味の素]])の製造過程で豚由来の[[酵素]]を使用(商品自体からは酵素は除去されていた)していたことが発覚し、イスラーム信者が多数を占める[[インドネシア]]で[[味の素#味の素追放事件|大問題]]になった事がある。<br /> <br /> ==== ヒンドゥー教 ====<br /> [[ヒンドゥー教]]では牛を聖別するため、牛肉食に関する制限があるのみならず、多くが[[菜食主義|菜食主義者]]である。菜食主義者の例として、[[マハトマ・ガンディー|ガーンディー]]([[インド]]独立の父)は、菜食主義者の[[カースト]]出身であった。<br /> <br /> ==== シク教 ====<br /> [[シク教]]では特に肉食の規制はない。ただし[[菜食主義|菜食]]を勧める傾向がある。<br /> <br /> === 各国・民族について ===<br /> ==== 日本 ====<br /> {{main|日本の獣肉食の歴史}}<br /> 日本では、『[[日本書紀]]』によると天武4年([[676年]])[[4月17日 (旧暦)|4月17日]]のいわゆる肉食禁止令で、[[4月1日 (旧暦)|4月1日]]から[[9月30日 (旧暦)|9月30日]]までの間、稚魚の保護と五畜([[ウシ]]・[[ウマ]]・[[イヌ]]・[[ニホンザル]]・[[ニワトリ]])の&#039;&#039;&#039;肉食&#039;&#039;&#039;の禁止が定められた。ただし、[[シカ]]や[[イノシシ]]、[[野鳥]]など狩猟されたものは除外されており、[[常食]]ではないが肉食は続けられた。その後も肉食の禁止や規制の法律はたびたび現れたが、法による規制以上に神道による[[物忌み]]と、仏教による殺生を戒める[[説法]]が肉食を忌避する下地を作り上げた&lt;ref&gt;福田育弘「[https://books.google.co.jp/books?id=XvINmB5iRAcC&amp;pg=PA75&amp;lpg=PA75&amp;dq=%E8%82%89%E9%A3%9F%E7%A6%81%E6%AD%A2%E4%BB%A4%E3%80%80%E7%89%A9%E5%BF%8C%E3%81%BF&amp;source=bl&amp;ots=q5FVnIVTCI&amp;sig=YNMoQLJhgUlFSztvjoTHBleUk8g&amp;hl=ja&amp;sa=X&amp;ved=0CCoQ6AEwAmoVChMIgf-zhOyayAIVg5KUCh2EXgkd 「飲食」というレッスン: フランスと日本の食卓から]」三修社、pp.74-77.&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> なお、[[クジラ|鯨]]は魚の一種と見られていた。また、[[雁]]鍋や[[カモ|鴨]]鍋など野鳥の料理は普通に食べられており、[[沖縄料理|沖縄]]、[[薩摩料理|南九州]]などの地域では、[[養豚]]が行われ独自の肉食文化が発達した。<br /> <br /> 江戸時代後期には適度な肉食は体に良いという認識もあり、ももんじ屋が現れ、都市部においても肉食が流行した&lt;ref&gt;「[http://drhnakai.hp.infoseek.co.jp/sub1-59.htm 日本における肉食の歴史]」 [http://drhnakai.hp.infoseek.co.jp/ 歴史と世間のウラのウラ]、2005年3月17日。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;「[http://drhnakai.hp.infoseek.co.jp/sub1-35.html 犬を食っていた日本人]」 歴史と世間のウラのウラ、2003年1月18日。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://www.agri-history.kais.kyoto-u.ac.jp/news-letter/noushi-tsushin%20no3.htm#a2 近代日本における肉食受容過程の分析 ― 辻売、牛鍋と西洋料理]&lt;/ref&gt;。[[松本良順]]は[[新選組]]に養豚を奨めた。[[江戸]]では野鳥が乱獲によって確保できなくなったため、かしわやシャモといったニワトリで代用することが普及したが、風紀の乱れとして憤る人もいた&lt;ref&gt;飯野亮一『居酒屋の誕生』ちくま学芸文庫 2014年、ISBN 9784480096371 pp.156-159&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[大名]]家でも肉を食する習慣はあり、[[徳川家]]では[[正月]]に[[ウサギ]]肉の吸い物が出されていた。[[江戸]]の[[薩摩藩|薩摩]][[藩邸]]では豚やイノシシが食用として飼われていた。また、その薩摩の[[豚肉]]を好んだことから、[[徳川慶喜|一橋慶喜]]は豚一様と渾名された。その他にも、[[明石城]]の武家屋敷で裏庭に解体された犬や牛、イノシシの骨が埋められており、肉食の伝統は続いていたことがわかる&lt;ref&gt;『AERA Mook 考古学がわかる。』内の[[松井章]]の説明。 [[朝日新聞社]] 1997年 ISBN 4-02-274060-4 p.52&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> ==== 中国 ====<br /> [[中華料理]]では、食材に関しては食べ物の制限は殆どないに等しいが、基本的に加熱して食べる事が求められる。例外として、[[順徳料理]]や[[客家料理]]の[[刺身]]に似た料理、[[上海料理]]の[[チュウゴクモクズガニ]]、[[シャコ]]、[[ブドウガイ]]などの[[粕漬け]]、[[台湾料理]]の[[シジミ]]の醤油漬けなどの生肉の料理がある。半生の肉食品も嫌われるが、例外的に最低限火が通った、血の滴る状態が良いとされるものに、[[広東料理]]の「白切鶏」(蒸し鶏)や[[福建料理]]の[[アカガイ]]類の茹でものなどがある。また、ブタなど血を加熱して[[寒天]]状に固めた食品もよく食べられる。<br /> <br /> [[広東省]]の食文化を語る場合、次のような[[ジョーク|冗談]]がよく言われる。「空を飛ぶものは飛行機以外、水に泳ぐものは潜水艦以外、二本足のものは人間以外、四本足のものはテーブル以外、全てを食べる」これは[[広東料理]]の多様性を示すものであるが、実際には他の地域の中華料理もその土地ならではの食材を使っており、[[ラクダ]]、[[ロバ]]、[[アジアゾウ]]、[[ハタネズミ]]、[[食用コウモリ]]などを食べる地域もある。[[犬食文化]]は[[吉林省]]、[[湖南省]]、[[貴州省]]などにも見られる。<br /> <br /> 古来からの伝統として[[広東省]]では[[ヘビ|蛇]]を食べることもあり、その習慣は他の地域にも広がりつつある。[[重慶市]]や広東省では[[猫食文化|猫肉料理]]もある&lt;ref&gt;[http://www.all-creatures.org/ha/chugokuinunekosaru001.html 中国犬猫肉について]&lt;/ref&gt;。中国でも[[香港]]では、条例&lt;ref&gt;『猫狗条例』を1950年に制定。&lt;/ref&gt; で犬や猫の虐待や吃食を禁止し、罰則も設けている。<br /> <br /> ==== モンゴル ====<br /> モンゴル人の場合、その調理法に家畜の全てを利用するところで制限を受ける。<br /> <br /> これは外部とのかかわりが薄い遊牧生活を続けるうえで、多くの物を自給する必要性があるからである。屠殺の方法として、血を一滴たりとも地面に落としてはならないそうである。<br /> <br /> ==== チベット ====<br /> [[チベット]]の場合、家畜(山岳地帯のために&#039;&#039;&#039;[[ヤク]]&#039;&#039;&#039;という牛の仲間がいる)は、荷物の輸送やバター(バターティーを飲む習慣がある)を作るための乳を提供するために必要であった。<br /> &lt;!---ゆえに、動物を殺すことは少なかったと推測される。---&gt;<br /> <br /> その一方で、冬が訪れる前には羊やヤクをつぶして大量の干し肉を作り、冬に備える。冷涼な山岳地帯ゆえに、食肉として適用できる家畜が限定されてきたという事情は十分に考えられるが、とくに禁忌とするものの話は知られていない。<br /> <br /> ==== 韓国 ====<br /> 朝鮮半島の屠畜食は[[高麗]]期の蒙古侵入から語られることが多い。[[李氏朝鮮]]期には屠畜が禁じられたが、この禁令は牛馬がおもに農耕に使役するための動力とみなされたことと飼育数が少なかったことによるもので、禁忌(タブー)を伴うものではなかった。漢城近在の貴族や宮中では肉料理が供じられ、「暖炉会」など屋外でバーベキューパーティのようなことをおこなう風習があったとされる。現代の韓国料理では、中国同様、食材に関しては食べ物の制限は殆どないに等しい。<br /> <br /> 韓国では毎年、約200万-400万頭の犬が食用として消費されており、ソウル市だけでも500軒の犬料理店がある。ソウル市は、犬に関する食品安全基準を定めるために、犬を食用家畜に分類する方針であり、それに反対する動物愛護団体は、「犬が食用家畜に分類された場合は、犬肉の消費量は急激に増大するだろう」と語っている&lt;ref&gt;[http://www.all-creatures.org/ha/kaps.html 韓国犬肉食について]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == その他の地域での食事の中の肉食(情報不足) ==<br /> === アフリカ ===<br /> [[アフリカ]]では、角長牛が飼われ現在でも人間と特別な共同体を作りながら生活している地方がある。このような環境下では牛は貴重な財産であり、神聖視されることもある。<br /> <br /> === アメリカ大陸 ===<br /> === 北米 ===<br /> 北米に白人たちがやって来る前には、アメリカ先住民たちが[[バッファロー]]の狩をしていた証拠が見つかっている。また、鮭などを対象とする漁業も行われていた。<br /> <br /> のちに北米に入植した西洋人たちは、西部で、スペイン語で「バケロ」や英語で「カウボーイ」と呼ばれる(牛の男という同じ意味、前者は西語でのジーンズを意味する)、特別な文化を作り上げた。<br /> <br /> === 南米 ===<br /> 南米では、先住民は弓矢や吹き矢を用いて鳥や魚を取っていた。取れる地方では、大小の[[アルマジロ]]を捕らえる習慣があったらしい。最大のげっ歯類である「[[カピバラ]]」を食べる地域もある。[[ペルー]]などでは、モルモット大の「げっ歯類」の仲間の一種が山岳地帯で食べられるらしい(近年の移住で海岸地帯でも食べるようになってきた)<br /> <br /> 現地で&#039;&#039;&#039;テジュッ&#039;&#039;&#039;と呼ばれるトカゲの仲間を[[から揚げ]]にしたりして、鶏の肉に似ているといって食べることがある。南米では、パンパの大平原で牛を飼う習慣がスペイン人たちによって持ち込まれた。特に[[ブラジル]]南部の[[シュラスコ|シュハスコ]]という牧童料理が有名で、シュハスカリアというレストランでは、ロジージオ(いわゆる食べ放題方式)で時間制限がなく、食べ残して冷たくなった肉は皿ごと取り替えてくれる。そのため肉に関しては贅沢である。ただし、日本にもシュハスカリアはあるが本国とは少し異なる。<br /> <br /> === オーストラリア ===<br /> 英国を中心とする西洋人が、牛や羊を飼う習慣を持ち込んだのは確かである。&lt;!--(資料不足)--&gt;{{いつ範囲|近年|date=2017年1月}}ではやや下火で、州によっては禁止されているものの野生の[[鴨]]を銃器を以ってしとめ、食すこともある。変わったものとして、[[カンガルー]]を家畜化しているところもある。さらには[[ワニ|鰐]]や野生化した[[ラクダ]]までもが食用とされ多彩な肉食文化がある。<br /> &lt;gallery&gt;画像:Krokodilmenu fg1.jpg|オーストラリアでのワニ[[肉料理]]&lt;/gallery&gt;<br /> <br /> === 北極圏 ===<br /> [[イヌイット]]が、北極圏においてその環境下で最適化された生活を営んできた。小さい鯨、アザラシなどの肉を生のまま食べてビタミン類を補給する食文化は独特なものである。[[アラスカ]]の島々において、何万人もの生活を捕鯨によって支える文化が存在していた。<br /> <br /> === 衛生学的 ===<br /> ; [[寄生虫]]<br /> : 豚の[[寄生虫]]のように時間を掛けて料理すれば死ぬが、[[薪]]に事欠く環境では、それは不可能であり、必然的に食べないこととなった可能性が高い。経験的に、豚肉が人間の体に不調を起こすことを知ったと思われる。<br /> ; [[伝染病]]<br /> : 多くの生き物は、病気を媒介することがあった。<br /> : 反対に、[[天然痘]]流行前に[[牛痘]]に罹っていたため生き延びた乳絞りの女達がいたことからヒントを得て、[[種痘]]を思いつくなどした。<br /> <br /> == 進化への貢献 ==<br /> 人類の進化の過程での、肉食は脳の肥大を促進したとする説がある。[[人間]]、[[ヒト]]を参照。<br /> <br /> == 地理的な関係 ==<br /> &lt;!--=== ヨーロッパの場合 ===<br /> ==== 家畜を飼わざるを得ない環境 ====<br /> ==== 家畜の利用方法 ====<br /> 牛を飼い農地に適さなくなった土地(もしくは、休墾地)で、夏の間に伸びた草で乳や肉、皮などを確保した。牛の場合、草を食べる時に根まで食べないし、糞尿が肥料になった。<br /> <br /> 牛などから取れる乳などは、[[チーズ]]に加工され、牛や豚の肉は、塩漬けにされ冬の間の食料を提供した。その塩漬けの肉の腐敗臭を消すために必要であった香辛料は、歴史に大きな影響を与えた。<br /> <br /> 豚は、古来よりの黒々とした森の中で地面を掘り返したり、秋には団栗等の木の実を食べさせて太らせた。<br /> <br /> === 中東の場合 ===<br /> ==== 家畜を飼わざるを得ない環境 ====<br /> 天候的に、問題が有ったにせよ、昔は灌漑用水のおかげで十分な収穫を上げていた農地も、気候の変化やその支えであった政権の崩壊によって(逆に農地が駄目になったゆえの崩壊もありえた)、水の供給がままならず、農地が砂漠や土漠になっていった。<br /> <br /> 家畜のヤギが根こそぎ草を食べてしまった牧草地の回復は難しく、土を踏みつける蹄のために土は固くなりますます生産性を低くしていった。しかも、表土を守る草を失った土地は、風が地表を削り、水を保有することも出来なくなっていった。<br /> <br /> ==== 家畜の利用方法 ====<br /> このような環境下では、牛は草が少なく飼えず、ヤギや羊に頼らざるを得なかった。ゆえに、ヤギやその親類の羊を神聖視する傾向が強い。<br /> --&gt;<br /> ユダヤ教においては、[[旧約聖書|聖書]]([[創世記]]第4章)で「[[ヤハウェ|神]]は[[アベル]]による家畜の奉げ物を善しとし、農作物を奉げた[[カイン]]を省みなかった」、という記述によって現われている。<br /> <br /> ちなみに、深い森に包まれ牧畜を営めなかったヨーロッパでは、「神が人間のために動物を作りたもうた」とするキリスト教の解釈が導入され神聖化は起こらなかった。<br /> <br /> === 砂漠地帯 ===<br /> ==== 家畜を飼わざるを得ない環境 ====<br /> もしも、移動の為の生き物がいなければ、人間はオアシス間の水の不足を補うために大量の水を自ら運ばねばならなかったであろう。しかし、ラクダの飼育がそれほど近世のもので無い証拠として、[[チーズ]]の発見を「キャラバン(商隊)でラクダの乳が飲み残され、それが発酵して出来た」と記す書物がある。<br /> <br /> ちなみに近年では、中東のラクダはほぼ絶滅状態にあり、大量に自然繁殖している[[オーストラリア]]からの輸入に頼っている状態である。<br /> <br /> == 人肉食 ==<br /> 人間が同種である人間の肉を食べることを、[[カニバリズム]]という。<br /> <br /> 文化的には、宗教、儀式、もしくは勇気の証明(戦争や闘いなどの結果、自分の力の証明や他人への力の誇示のために、相手の死体を切り刻んで食べる)のために他人や親類の死体(生きている事もある)や体の一部を食べる習慣は、古来より存在していた。他には、性的快楽を得るために人肉を食べる場合もある。詳細は[[カニバリズム]]を参照<br /> <br /> 中国、朝鮮、ベトナムなどの中華文明圏では人肉が[[漢方]]の一種ともされていた。現在でも[[胎盤]](プラセンタ)は健康や美容のために食される。<br /> <br /> また、[[飢餓]]などの他に食物の無い極限状態において、やむなく死んだ人間の肉を食料にする事例もある。例えば、船舶が遭難し食料が無くなったために人肉を食べた[[ミニョネット号事件]]や[[ひかりごけ事件]]、[[豊臣秀吉]]が多用した[[兵糧攻め]]の際に攻められた側の兵士が餓死した人間の肉を食べた事例や、最近では[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]で大規模な飢饉が起きた際に人肉を食べた事例が報道されている([[東亜日報]] 2006年7月21日付記事)。<br /> <br /> == 肉食と環境・食料問題 ==<br /> 牧畜は、大量の資源を消費する。特に、直接間接を問わず水資源の消費が膨大である。例えば、小麦を1キロつくるには2トンの水が必要で、10キロの小麦から1キロの牛肉が採取できるため、牛肉1キロを生産するには20トンもの水を使用している。&lt;ref&gt;[http://www.all-creatures.org/ha/Chikusan.html#issue 畜産の問題点]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 実際に大規模な畜産業が発達しているアメリカでは牛肉を大量生産するために地下水を大量に使用している。[[オガララ帯水層]]はこの牛肉生産を支えるための穀物生産により急激に水位が低下している。このように肉食は環境破壊へつながる場合がある。また他国から食肉を輸入する国は、すなわち水資源を輸入しているのと同じことになるため関連がある([[仮想水]])。<br /> <br /> 一方、先述の様に肉を得るにはその10倍の重量の穀物が必要であり、単純に考えて肉食は直接穀物を食べるのに比べて1/10の数の人間しか養えない事になる。特に欧米の大規模畜産による穀物の大量消費は[[食糧問題]]の観点からも問題になっている。<br /> <br /> == 肉食とヒトの健康 ==<br /> {{Main|赤肉 (栄養学)}}<br /> 他の[[肉食動物]]の場合は、捕食する[[草食動物]]の血肉からビタミンDなどの微量栄養素も摂取できるが、人間の場合は加熱調理によってその大半が失われてしまうため、別に植物性の食物を摂る事で補う必要がある。逆に、野菜の育たない[[極地]]に住む[[エスキモー]]は生肉を食べる事で必要となる微量栄養素を摂取してきた。<br /> <br /> また、極端な肉食によって諸々の[[癌]]や[[心臓]][[疾患]]が引き起こされる事実が医学的に立証済みである。その一方、肉食でないと摂取しにくい鉄、亜鉛、ビタミンB類、必須アミノ酸類なども含まれ、極端な[[菜食主義]]ではミネラル類などの欠乏症を招くおそれがある。<br /> <br /> [[IARC発がん性リスク一覧]]において、加工肉は発がん性があるグループ1に、赤身肉はおそらく発がん性があるグループ2Aに分類される&lt;ref name=&quot;WHOMeat&quot;&gt;{{Cite report |author=国際がん研究機関 |authorlink=国際がん研究機関 |date=2015-10-26 |title=IARC Monographs evaluate consumption of red meat and processed meat |url=http://www.iarc.fr/en/media-centre/pr/2015/pdfs/pr240_E.pdf }} {{Cite web |date=2015-11-13 |url=https://www.hsph.harvard.edu/nutritionsource/2015/11/03/report-says-eating-processed-meat-is-carcinogenic-understanding-the-findings/ |title=WHO report says eating processed meat is carcinogenic: Understanding the findings |publisher={{仮リンク|ハーバード公衆衛生大学院|en|Harvard School of Public Health}} |accessdate=2017-05-06}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> * 「宗教的コスモロジーにおける神、人間、動物」若林明彦(法政大学リポジトリ)[http://rose.lib.hosei.ac.jp/dspace/bitstream/10114/1362/1/ning_5(1)_wakabayashi.pdf]<br /> * 「書評:原田信夫『歴史のなかの米と肉』-食物と天皇・差別-」塚本学(明治大学リポジトリ)[https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/8649/1/sundaishigaku_92_82.pdf][https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/handle/10291/8649]<br /> * [[鵜澤和宏]]「肉食の変遷」[[西本豊弘]]編『人と動物の考古学1 動物の考古学』吉川弘文館、2008年<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[肉]]<br /> * [[牧畜]]<br /> * [[家畜]]<br /> * [[屠殺]]<br /> * [[食のタブー]]<br /> * [[料理]]<br /> * [[ジビエ]]<br /> * [[三種の浄肉]]<br /> * [[宗教]]<br /> * [[精進料理]]<br /> * [[カーニズム]]<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:にくしよく}}<br /> [[Category:肉食文化|*]]<br /> [[Category:食文化]]<br /> [[Category:畜産物]]<br /> {{Food-stub}}</div> 2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7 黒豆 2018-08-05T05:35:33Z <p>2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7: </p> <hr /> <div>[[File:Brack soybean (kuromame-tanbaguro) of japan.JPG|thumb|丹波黒 黒豆 収穫前苗]]<br /> [[ファイル:Kuromame_2.jpg|サムネイル|黒豆の花]]<br /> &#039;&#039;&#039;黒豆&#039;&#039;&#039;(くろまめ)は、[[ダイズ]]の品種のひとつ。黒大豆(くろだいず)、ぶどう豆とも呼ぶ。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[File:丹波黒豆 天日干し.jpg|thumb|天日干しする黒豆(京丹波町)]]<br /> 種皮に[[アントシアニン]]系の色素を含むため、外見が黒色を呈する。栄養成分的には通常のダイズと同等である。<br /> <br /> 概ね7月初旬に種を植え付け8月ごろに品種により異なる薄桃色・薄紫色・白色の花を咲かせ、9月~10月頃に莢に実をつける。だんだんと実が黒く色づき、中生種では10月上旬から11月上旬、晩生種では11月中旬から12月上旬に収穫される。最近では、実が黒く色づく手前の10月ごろに収穫される[[枝豆]]に人気がある。<br /> <br /> 豆の大きい丹波産の場合、10月1週目から4週目が一般的な収穫時期となる。生産地域は[[兵庫県]][[篠山市]]周辺、または[[京都府]][[京丹波町]]周辺の山間にあり、成長時期の夏場は日中は大変に蒸し暑く、夜は大変冷え込むという昼夜の寒暖差が大きく[[霧]]も多く発生する地域で[[夕立]]などでの雨量も適度にあることから、その風土と肥えた[[土壌]]により良質の黒豆ができる環境にあるとされる。但し、同じ畑での[[連作]]は土壌の栄養分が乏しくなり黒豆の生育に影響を与えてしまうことから黒豆を生産した畑の翌年は[[米]]の生産を行うなどして[[輪作]]する農家が多い。<br /> <br /> == 品種 ==<br /> 代表的な品種として、江戸時代から栽培されている大きさが極大に分類される[[兵庫県]][[篠山市]]付近より選抜育成された「[[丹波黒]]」、[[京都府]][[京丹波町]]の「[[和知黒]]」<br /> <br /> その他の各地域の黒豆として、京都府[[亀岡市]]・[[南丹市]]などの「[[紫ずきん]]」、[[岡山県]][[勝英]]地域の「[[作州黒]]」、[[長野県]]の「[[信濃黒]]」、長野・[[群馬県]]の「[[玉大黒]]」、[[北海道]]の「[[中生光黒]]」「[[晩生光黒]]」「[[いわいくろ]]」など多数ある。<br /> <br /> また小粒の黒豆として、「[[黒千石大豆|黒千石]]」がある。<br /> <br /> == 利用法 ==<br /> [[Image:Kuromame.JPG|thumb|煮た黒豆]]<br /> [[Image:Stachys affinis dyed red.jpg|thumb|[[おせち料理]]の甘く煮た黒豆と[[チョロギ]]。東北ではチョナンなどともいう。]]<br /> [[File:丹波黒豆 コーヒー&煮豆.jpg|thumb|丹波黒豆 コーヒー&煮豆]]<br /> 食用として、主に砂糖と醤油を使った[[煮豆]]とする。煮豆にする際は[[アントシアニン]]色素の発色を良くするために煮汁に赤錆が浮いた鉄[[釘]]と少量の[[重曹]]を加えることが多い。この黒豆の煮豆は[[江戸時代]]の[[江戸]]の高級[[料亭]]だった[[八百善]]が正月向けに考案したとされており、正月料理([[おせち料理]])には欠かせないものとされる。労苦をいとわず物事にはげむこと、また、そのさまや、からだのじょうぶなことを「まめ」と呼ぶことから、これからの一年をそのように過ごせるようにという験担ぎである。<br /> <br /> 煮豆は数日間の保存がきくので、おせち料理としても適しているが、表皮にしわが寄らないように(逆に、長寿を願う意味を込めて、しわがよったものを出す地域も有る)、甘みを含ませて軟らかく煮るのに大変な手間と時間がかかる。このため、今では煮豆の状態でパックに入れて売られることが多い。<br /> <br /> 家庭料理の研究家 [[土井勝]]が15年がかりで編み出した黒豆を簡単に煮上げる方法もあり、この方法で家庭で作っているところも多い。<br /> 土井式は、なべに分量の熱湯と[[調味料]]、[[重曹]]を合わせたところに洗った黒豆と[[錆]]びた[[鉄]][[釘]]([[酸化鉄]]が黒豆の色を濃くする)を入れて数時間放置し、そのあと一旦煮立て、煮立ったらあくを丁寧に取って弱火でことこと煮詰め、煮あがったらなべのままおいてゆっくり味を含ませるというもの。黒豆の表皮に皴が生じないように、調味料の分量をきちんと量って最初に全て入れておき、冷たい空気に触れないよう豆が煮汁に浸った状態を保つ。<br /> <br /> 煮豆のほか、普通の枝豆同様[[塩茹で]]した黒豆は手軽に大変に美味しく黒豆独特の味を堪能することができる。<br /> <br /> 加工食品としては、きな粉・煎り豆・納豆・豆腐など一般的な[[大豆]]と同じく各種あるが、特に黒豆で見られるものとして下記が挙げられる。<br /> * [[煮豆]] おせち料理には欠かせない。<br /> * 黒豆[[ココア]] <br /> * 黒豆[[コーヒー]]<br /> * [[黒豆茶]](茶外[[中国茶|茶]]の一種)<br /> * 黒豆[[ジャム]]([[餡]])<br /> * 黒豆[[甘納豆]]<br /> * 黒豆[[醤油の実]]<br /> * 黒豆[[きな粉]]…牛乳と混ぜて飲む「黒豆[[きな粉]]牛乳」など<br /> <br /> 黒豆には、[[血糖値]]上昇を抑制する効果のある[[α-グルコシダーゼ]]阻害作用がある&lt;ref&gt;[http://dx.doi.org/10.3136/nskkk.54.563 豆類ポリフェノールの抗酸化活性ならびにα-アミラーゼおよびα-グルコシダーゼ阻害活性]、齋藤優介ほか、日本食品科学工学会誌、Vol.54 (2007) No.12 P563-567&lt;/ref&gt;。{{main|豆}}<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> &lt;references /&gt;<br /> <br /> == 関連項目== <br /> * [[枝豆]]<br /> * [[大豆]]<br /> * [[御節料理]]<br /> * [[豆チ]]<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:くろまめ}}<br /> [[Category:大豆]]</div> 2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7 ガソリンスタンド 2018-08-05T05:34:21Z <p>2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7: </p> <hr /> <div>[[File:EneosGasStation.JPG|thumb|280px|[[JXTGエネルギー]]、[[エネオス|ENEOS]]のガソリンスタンド]]<br /> &#039;&#039;&#039;ガソリンスタンド&#039;&#039;&#039;({{和製英語|gasoline stand}}、{{Lang-en-us|filling station, gas station}}、{{Lang-en-gb|petrol station}})または&#039;&#039;&#039;給油所&#039;&#039;&#039;(きゅうゆじょ)は、[[ガソリン]]や[[軽油]]などの各種[[内燃機関|エンジン]]用[[燃料]]を主として販売している場所。ガソリンスタンドは[[和製英語]]。[[高速道路]]の[[ネクスコ|NEXCO]]3社ではガスステーションと呼称している。また、[[石油元売|元売会社]]や販売店、経済産業省&lt;ref name=&quot;:0&quot;&gt;[http://www.meti.go.jp/press/2016/07/20160712003/20160712003.html 平成27年度末揮発油販売業者数及び給油所数をとりまとめました。]&lt;/ref&gt; などでは一般的にサービスステーション&lt;ref group=&quot;注&quot;&gt;{{lang-en-short|service station}}&lt;/ref&gt; と呼称することから&#039;&#039;&#039;SS&#039;&#039;&#039;とも略される。<br /> <br /> == 日本のガソリンスタンド ==<br /> === 定義 ===<br /> 日本の法令上は、[[消防法]]にいう「&#039;&#039;&#039;取扱所&#039;&#039;&#039;」のひとつにあたる。[[危険物の規制に関する政令]]&lt;ref&gt;[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S34/S34SE306.html 法令データ提供システム]&lt;/ref&gt; では「&#039;&#039;&#039;給油取扱所&#039;&#039;&#039;」として区分され、取扱所の位置、構造及び設備の基準につき細かく規定されている。消防法における第4類危険物であるガソリン・軽油・灯油などを取り扱うことから、営業中は甲種または乙種4類の[[危険物取扱者]]の有資格者が常駐する必要がある。<br /> <br /> より広い意味では主に[[タクシー]]が利用する[[オートガス]]([[液化石油ガス]]、[[天然ガス]])ステーションや[[エコ・ステーション]]、冬季に限定的に運用される事が多い灯油販売所、[[バス (車両)|バス]]や[[貨物自動車|トラック]]、[[自動車教習所]]の教習車等に給油する自家使用を目的とした事業所内の給油所も含まれる。<br /> <br /> === 取扱サービス・設備 ===<br /> ガソリンスタンドでは、レギュラーガソリン、[[高オクタン価ガソリン|ハイオクガソリン]]、[[軽油]]などエンジン用燃料以外に、[[灯油]]や、[[エンジンオイル]]などの[[潤滑油]]、更にそれ以外の[[カー用品]]など([[タイヤ]]や[[ワイパー]]など)も販売している。また、併設している設備で[[自動車]]の[[洗車]]を行ったり、エンジンオイルやタイヤなどの交換、簡単な点検作業が行える場合がほとんどである(スタンドによっては[[車検]]を行っている所もある)。一部では、[[レンタカー]]事業を併設したり、[[LPG自動車]]用の[[液化石油ガス]]を扱ったり[[電気自動車|EV]]用急速充電器を備えているところもある。<br /> <br /> [[空港]]や[[飛行場]]が付近にあるガソリンスタンドでは、個人向けに[[ガソリン#航空用ガソリン|航空用ガソリン]]の小売りや格納庫まで出向いての給油を行うところもある。<br /> <br /> 日本では給油中のサービスとして、自動車の[[窓]]拭きや[[灰皿]]の掃除を行う所もあり、行われない[[セルフサービス]](セルフ)式ガソリンスタンドに対して&lt;ref group=&quot;注&quot;&gt;「セミセルフ」・「ミニセルフ」と称するスタンドは、給油はスタッフが担当するが、給油中のサービス(窓ふきやゴミ捨てなど)の有無や、支払い時にスタッフが来て車から受け渡しするか自身が指定場所に行くなど、店によってサービスの有無や内容が異なる。セルフスタンドでは基本的にすべてがセルフサービスで、客が一連の作業を行えるように雑巾等やゴミ箱が設置されている場合も多い。「ミニセルフ」は、サービススタッフ側の「サービス」が最小限である「ミニマムサービス」を意味する[[造語]]と思われる。&lt;/ref&gt;、「フルサービス方式」と称される。<br /> <br /> 日本ではガソリンスタンドにコンビニを併設する場合は、スタンドの営業時間内に限られる。24時間のコンビニ営業をする場合は24時間スタンドを稼動させる事になる。[[モービル (ブランド)|モービル]]・[[エッソ]]・[[JXTGエネルギー#ゼネラルブランド|ゼネラル]]のセルフ式の一部店舗では、[[ドトールコーヒー]]ショップを併設している。また、[[宮城県]][[気仙沼市]]に本社を置く[[気仙沼商会]]が運営する一部の店舗では、気仙沼市に本店(アンカーコーヒーブランドの店舗)がある[[アンカーグループ]]という宮城県を中心に岩手県や東京都内の商業ビル・ショッピングセンター・ギフトショップ等の商業施設や給油所隣接のカフェの運営或いは廃業した給油所を改装しての居抜き出店後、運営を行っているコーヒー店を展開する企業のフルセイルコーヒーブランドのカフェを併設している。因みに、現在の廃業した給油所の居抜き出店物件としては[[大崎市]]古川地区(市内の旧[[古川市]]内にあたる地区)で一関市川崎村の店舗同様、フルセイルコーヒーブランドのコーヒーショップ(こちらはドライブスルー式である)が運営されている(かつては、気仙沼市階上の[[三菱石油]]→[[新日本石油|日石三菱]]→[[ENEOS]]とブランド名を変え運営されてきた店舗が廃業し廃給油所となった場所にも居抜きで出店し、改装及び運営(大崎市古川の店舗同様ドライブスルー式の店舗だった)を行っていたが、東日本大震災以降に閉店して建物が取り壊された後現在は[[神戸製鋼|KOBELCO]]の気仙沼営業所となっている)。<br /> <br /> 日本の[[高速道路]]では、多くの[[サービスエリア]]と一部の[[パーキングエリア]]に設置されている。<br /> <br /> また、[[総務省]]令では懸垂式と記載された、給油設備が[[天井]][[配管]]で構成されたもの(吊り下げ式、別称ノンスペース、ノンスペ)は、[[都市部]]などの狭い用地の活用を図る特殊な[[規格]]であり、[[日本]]や[[大韓民国|韓国]]以外での設置事例は少ない。<br /> <br /> 給油設備のうち、計量器であるメーター(ガソリン・灯油・軽油・[[重油]]の各メーターを含んだ、いわゆる[[燃料油]]メーター)は[[計量法]]の規定により、[[都道府県]]の実施する検定を定期的に受検しなければならない。検定有効期限(年月単位、メーターに貼付してあるシールで確認可能)の超過やメーターの不正改造は計量法違反となり、理由&lt;ref group=&quot;注&quot;&gt;例えば経営上の困難など。&lt;/ref&gt; の如何を問わず、都道府県もしくは[[計量特定市]]による取締り(立入検査、勧告、[[告訴・告発|告発]]等)の対象となる。これは該当するメーター、タンクが内蔵された一体型メーター(通常の給油機よりも胴体が一回り大きい)、固定の設備でない[[自動車]]([[タンクローリー]])搭載型メーター、可搬式小型メーター、簡易型メーター([[ドラム缶]]等に取り付けて使用)などにおいても同様である。<br /> <br /> ガソリンスタンドの石油タンクは定期的に[[タンククリーニング|洗浄]]することが義務付けられている。<br /> <br /> [[2011年]]2月に日本で施行された[[消防法]]改正により、40年以上前に埋設した燃料用地下タンクの改修を、施行後2年間(猶予期間)の[[2013年]]2月までに義務付けた&lt;ref name=&quot;clicccar&quot;&gt;[http://clicccar.com/2012/05/24/156131 街のガソリンスタンドが次々となくなる!! その意外な理由とは?] - clicccar [[2012年]][[5月24日]]&lt;br/&gt;[http://tikatank.info/index.html ガソリンスタンド、40年以上前の地下貯蔵タンク改修義務化へ] - 東洋ケミカル機工&lt;/ref&gt;。該当設備を有するガソリンスタンドで改修を行わない場合、[[消防庁]]側は法的処置による厳しい対処を示唆しているため、改修費用と将来的な経営状況を試算し[[損益分岐点]]などを考慮した結果、[[廃業]]するケースも出ている&lt;ref name=&quot;clicccar&quot;/&gt; が、ガソリンに含まれている[[ベンゼン]]や有鉛ガソリン時代に含まれていた[[鉛]]は[[土壌汚染対策法]]の特定有害物質であり、廃業したとしても地下タンクからの漏えいにより、これらの物質や[[メチルtert-ブチルエーテル|MTBE]]によって[[地下水汚染]]や[[土壌汚染]]が生じていた場合、[[土地]]取引上の大きなリスクとなるおそれがある。また、廃業後の土地は[[コンビニエンスストア]](特に[[ローソン]]、[[セブンイレブン]])に利用されるケースが全国各地で相次いでいる。<br /> <br /> === セルフ式ガソリンスタンド ===<br /> ==== 特徴 ====<br /> 給油操作を客自身で行うガソリンスタンド。アメリカ合衆国等では比較的早くから普及してきた方式であるが、日本では長年、安全性の観点から給油を従業員が行なうフルサービス方式以外認められていなかった。[[1998年]]の消防法改正で[[規制緩和]]された事により、危険物の規制に関する政令が改正され、「&#039;&#039;&#039;顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所&#039;&#039;&#039;」(セルフ式ガソリンスタンド)が登場し、以後セルフ式が増えつつある。セルフ方式であっても無人で営業することは認められず、甲種または乙種4類の[[危険物取扱者]]の有資格者が常駐しており、顧客による給油作業を遠隔で監視し、危険発生時には制御卓からの遠隔操作によるバルブ閉鎖やそのほか必要な措置を取ることが求められている。遠隔監視用の設備などを設置するため初期投資額がいくらか高くなるところはあるが、吸殻入れの清掃や窓拭きなどのこれまでの一般的であった付帯サービスを省略し、必要とする従業員と人件費を少なく抑える事が出来る為、フル方式より安価に販売する事が可能である。従業員による給油作業がないため、安全点検や洗車サービス等の新たなオプションサービスを積極的に案内するスタンドが増えている。また、店舗によっては料金設定が異なるセルフ給油とフルサービスを選択可能な所もある。<br /> <br /> 日本におけるセルフ式ガソリンスタンドは、2016年9月末時点で全国に9,793店となっている&lt;ref&gt;[http://oil-info.ieej.or.jp/documents/data/20161221_1.pdf 一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター 「セルフ SS 出店状況」について (平成 28 年 9 月末現在)]&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;http://oil-info.ieej.or.jp/documents/&lt;/ref&gt;。なお、日本にある給油所総数は31,467店(2017年3月末現在)であり、1995年から減少を続けている&lt;ref&gt;{{Cite web |url=http://www.enecho.meti.go.jp/category/resources_and_fuel/distribution/hinnkakuhou/data/20150703_ss26fy.pdf |title=揮発油販売業者数及び給油所数の推移(登録ベース) |author=資源エネルギー庁 資源・燃料部石油流通課 |coauthors=経済産業省 |date=2015-07-03 |publisher=資源エネルギー庁 |format=PDF |page=3 |accessdate=2016-01-27 }}&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;:1&quot;&gt;[http://www.meti.go.jp/press/2017/07/20170704007/20170704007.html 平成28年度末揮発油販売業者数及び給油所数を取りまとめました]&lt;/ref&gt;。フルサービス店の数は年々減少傾向にあり、[[2000年]]の約53,000店と比較すると、半分以下の約25,400店となっている。これに対し、セルフサービスステーションの増加率は同期間で約400店から約9,300店と、20倍以上の伸びを示している。また、同一店舗でセルフ式とフルサービスの双方を営むサービスステーションもある。高速道路のガソリンスタンドは従業員のいるフルサービスがほとんどであるが、新規開設されたスタンドを中心に増えつつある{{Refnest|group=&quot;注&quot;|セルフ式スタンドは[[東北自動車道|東北道]][[鶴巣パーキングエリア|鶴巣PA]]下り線、[[北関東自動車道|北関東道]][[笠間パーキングエリア|笠間PA]]、[[中央自動車道|中央道]][[阿智パーキングエリア|阿智PA]]上り線、[[新東名高速道路|新東名高速]]&lt;ref group=&quot;注&quot;&gt;普通車のみ。大型車はフルサービス。&lt;/ref&gt;[[駿河湾沼津サービスエリア|駿河湾沼津SA]]・[[静岡サービスエリア|静岡SA]]・[[浜松サービスエリア|浜松SA]]、[[東海北陸自動車道|東海北陸道]][[ひるがの高原サービスエリア|ひるがの高原SA]]、[[東海環状自動車道|東海環状道]][[美濃加茂サービスエリア|美濃加茂SA]]、[[新名神高速道路|新名神高速]][[土山サービスエリア|土山SA]]、[[中国自動車道|中国道]][[七塚原サービスエリア|七塚原SA]]上り線・[[美東サービスエリア|美東SA]]上下線、[[神戸淡路鳴門自動車道|神戸淡路鳴門道]][[淡路サービスエリア|淡路SA]]上下線、[[山陽自動車道|山陽道]][[三木サービスエリア|三木SA]]下り線、[[岡山自動車道|岡山道]][[高梁サービスエリア|高梁SA]]上下線、[[九州自動車道|九州道]][[北熊本サービスエリア|北熊本SA]]上り線・[[山江サービスエリア|山江SA]]下り線・[[宮崎自動車道|宮崎道]][[霧島サービスエリア|霧島SA]]上下線の21箇所に設置。}}。<br /> <br /> セルフ方式の計量器は安全性の観点から、(フルサービス用装置と異なり)給油レバーを握っている間のみ供給が許可される方式となっている(一部の安全確保用装置を加えたシステムでは例外あり)。また、客が給油できるのは自走で乗り入れた自身の自動車・二輪車に限られ、手押しで持ち込んだ二輪車や[[水上オートバイ|ジェットスキー]]、持参した[[ガソリン携行缶]]等への注入は法令により禁止されている。その場合は係員を呼んで注油を依頼する必要がある(灯油用ポリタンクへのガソリン注入は不可。違反が発覚した場合は購入者共々処罰の対象)が、セルフ方式のスタンドによっては携行缶等への注油サービスは行っていない、または一日の携行缶等への注油取扱可能量を超過している等の理由で断られる場合もある。<br /> <br /> 安全性の確保を人員配置に依るスタッフ常駐のフルサービススタンドと、安全機器の配置や給油者の自己責任に依存するセルフスタンドを比較すると、設備の全体構成やシステムに見た目以上のかなりの相違が存在する。なお、セルフでは吊り下げ式は法律上認められていない(給油機が地上固定式になっているセルフスタンドと吊り下げ式のフルサービススタンドが1つの敷地内に併設されている店舗は存在する)。<br /> <br /> ==== 利用手順 ====<br /> セルフ式スタンドにおいて、利用者自身で給油を行う為の手順は次の通りである。なお、[[危険物の規制に関する規則]]([[1959年|昭和34年]][[9月29日]]総理府令第55号)に、「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所における取扱いの基準」が規定されている(第40条の3の10)。<br /> <br /> # エンジンを止め給油機に貼られている放電プレートに触れて、体に溜まった[[静電気]]を逃がす。静電気放電が起こるとガソリンに引火し火災事故となる恐れもあるので、確実に放電プレートに触れる必要がある。<br /> # 自分が給油したい油種の給油ノズルを取る。油種ごとに給油ノズルが色分けされているので、表示と色を見て間違えないようにする(レギュラーは&#039;&#039;&#039;赤&#039;&#039;&#039;、ハイオクは&#039;&#039;&#039;黄&#039;&#039;&#039;、軽油は&#039;&#039;&#039;緑&#039;&#039;&#039;、灯油は&#039;&#039;&#039;青&#039;&#039;&#039;になっている)。<br /> <br /> セルフスタンドにおいて、利用者自身で誤給油しても補償されない。[[誤給油]]も参照のこと。<br /> === ギャラリー===<br /> &lt;gallery&gt;<br /> File:JOMO 出汐SS.JPG|JXTGエネルギー出汐給油所、[[ジャパンエナジー|JOMO]]のガソリンスタンド(現在は[[エネオス|ENEOS]]ブランド)<br /> File:ESSO.jpg|JXTGエネルギー、[[エッソ|Esso]]のガソリンスタンド<br /> File:General Minamisomakashima SS.jpg|JXTGエネルギー、[[東燃ゼネラル石油|ゼネラル]]のガソリンスタンド<br /> File:Mobil Kokudo SS(Minamisoma City).jpg|JXTGエネルギー、[[モービル (ブランド)|Mobil]]のガソリンスタンド<br /> File:トーア油業(株)堀川高辻SS.jpg|かつての[[MOCマーケティング]]のガソリンスタンド<br /> File:The gas station at the northernmost tip in Japan.JPG|[[出光興産]]のガソリンスタンド<br /> File:GasStationHiroshima.jpg|[[ロイヤル・ダッチ・シェル]]グループ企業(※当時)である[[昭和シェル石油]]大手町給油所(1世代前、90年代中盤~21世紀初期)<br /> File:Marubeni Energie tomobe.JPG|[[丸紅エネルギー]]のガソリンスタンド<br /> File:Hokuren-SS.Teine01.JPG|[[ホクレン農業協同組合連合会|ホクレン]]傘下のホクレン油機サービス手稲セルフ給油所<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> == アメリカのガソリンスタンド ==<br /> [[モータリゼーション]]が進んだ[[アメリカ合衆国]]では、セルフ式で前払方式のガソリンスタンドが一般的である&lt;ref name=&quot;allabout&quot;&gt;[https://allabout.co.jp/gm/gc/43627/4/ アメリカのレンタカー4] All About&lt;/ref&gt;。ただし、[[オレゴン州]]では、過疎地を除き、セルフ方式が認められておらず、フルサービス方式のみとなっている。<br /> <br /> ガソリンスタンドには事務所を兼ねた[[コンビニエンスストア]]を併設している場合が多い。<br /> <br /> 支払い方式には次のような種類がある。<br /> * 給油機に直接クレジットカードを通す支払方法&lt;ref name=&quot;allabout&quot; /&gt;<br /> * ガソリンスタンドのショップの内のキャッシャーで支払う方法&lt;ref name=&quot;allabout&quot; /&gt;<br /> * 給油機の近くの支払いステーションで支払う方法&lt;ref name=&quot;allabout&quot; /&gt;<br /> <br /> == オーストラリアのガソリンスタンド ==<br /> [[オーストラリア]]では後払方式のガソリンスタンドが一般的である&lt;ref name=&quot;Australia&quot;&gt;{{Cite book |和書 |author=地球の歩き方編集室 |title=地球の歩き方 オーストラリア 2014-2015 |page=654}}&lt;/ref&gt;。給油後にガソリンスタンド内にあるレジで決済する&lt;ref name=&quot;Australia&quot; /&gt;。<br /> <br /> == 東南アジアのガソリンスタンド ==<br /> オートバイが市民の足として広く利用されており[[バイクタクシー]]も盛んであるため、都市部では瓶に入れたガソリンを路上で小売りする『露店のガソリンスタンド』も存在する。<br /> <br /> == 品質の確保 ==<br /> 日本では、[[揮発油等の品質の確保等に関する法律]]等により、ガソリンで10項目、灯油と軽油では3項目の品質規格(強制規格)が定められており、適合しない製品を売った者は処罰の対象となる。スタンド側では[[SQマーク]]を掲げて規格の遵守を示すほか、[[資源エネルギー庁]]が抜き打ち検査を行っているが、しばしば脱法行為等が摘発されている&lt;ref&gt;{{Cite news|url=http://www.news24.jp/articles/2012/04/25/06204508.html|title= 「ハイオク」と偽装表示全国209か所で|work=NEWS24News|publisher=日本テレビ|date=2012-04-25|accessdate=2012-12-08}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 同様の規制は各国でも見られるが、韓国&lt;ref&gt;{{Cite news|url=http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2011100164748|title=偽石油販売疑惑の「爆発」給油所、7度あった品質検査を素通り|work=東亜日報|publisher=東亜日報|date=2010-10-01|accessdate=2012-12-08}}&lt;/ref&gt;や中国&lt;ref&gt;{{Cite news|url=http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&amp;d=1031&amp;f=business_1031_010.shtml|title=広東省:消費者だます悪質なガソリンスタンド処罰へ|work=サーチナ|publisher=サーチナ|date=2007-10-31|accessdate=2012-12-08}}&lt;/ref&gt; などでも価格競争などを背景に品質や安全性に問題のある製品が販売される例があり、枚挙にいとまがない。2014年の韓国石油公社のデータによると、4月末までに検挙されたガソリンスタンド118カ所のうち、約7割が他の石油製品などで水増しした偽ガソリンを販売していた。問題視した政府は、毎週報告制度を実施するとしたが、韓国のガソリンスタンド協会は実施を先送りするよう求めている&lt;ref&gt;{{Cite news|url=http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=89667|title=韓国で「偽ガソリン」がまん延!走行中にエンジン停止の恐れも―韓国紙|work=レコードチャイナ|publisher=レコードチャイナ|date=2014-06-15|accessdate=2014-06-23}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == ガソリンスタンドの環境対策 ==<br /> [[アメリカ合衆国]]でも特に厳しい環境汚染規制が敷かれるカリフォルニア州や、[[EU]]では、給油の際に[[自動車用燃料タンク|燃料タンク]]から発生する蒸散ガソリンをすべて回収するため、ガソリンスタンドの給油ノズル先端に{{仮リンク|ベーパーリカバリー|en|vapor recovery}}と呼ばれる装置を装着することが義務付けられている。ベーパーリカバリー対策が施されているガソリンスタンドは&#039;&#039;&#039;ステージ2&#039;&#039;&#039; (Stage II) に適合し、ステージ2対応給油機で回収したガソリン蒸気は、気体のまま地下タンクに貯蔵する方式と、液化して再びガソリンとして販売する方式の2通りがある。後者の液化回収方式は日本の給油機大手の[[タツノ]]が実用化に成功しており、給油時に発生する蒸散ガソリンの回収率は99%以上とされている&lt;ref&gt;[http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201210tatsuno/ ガソリンベーパーを液化して回収 臭いのしないガソリンスタンドへ] - NEDO実用化ドキュメント、[[新エネルギー・産業技術総合開発機構]]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == ガソリンスタンドの安全対策 ==<br /> 過去の[[阪神・淡路大震災]]や[[東日本大震災]]でも、ガソリンスタンドの火災事故は1件も報告されていない。また津波被害に遭いながらも、建物の原型を留めている給油所も数多く存在した。<br /> これは消防法や建築基準法で構造が厳格に定められた上で建設されており、ガソリンスタンドの周囲で火災が発生しても地下のタンクに引火しない構造になっているためである&lt;ref&gt;{{Cite web|title=災害対応型給油所(減災への取組)|url=http://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/torikumi/tsh22002.html|publisher=内閣府 防災情報のページ|accessdate=2018-06-20}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{Cite web|title=大規模災害時協力ガソリンスタンド登録制度(減災への取組)|url=http://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/torikumi/tsh19002.html|publisher=内閣府 防災情報のページ|accessdate=2018-06-20}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{Cite web|title=災害時対応/住民拠点SS/災害対応型給油所|url=http://www.zensekiren.or.jp/06contents05|publisher=全石連/全国石油商業組合連合会・全国石油業共済協同組合連合会|accessdate=2018-06-20}}&lt;/ref&gt;。<br /> これらのことから、非常発生時に駆け込む場所としては最適で安全であると言われており、ガソリンスタンドを避難所として開放する給油所も存在する&lt;ref&gt;{{Cite web|title=地震災害時のGSの役割|url=http://fukushima-sekisho.net/effort/earthquake_disaster.html|publisher=福島県石油商業組合|accessdate=2018-06-20}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 日本では、10,000施設当たりの年間火災発生件数として30回前後の値が報告されている。発生件数の多くは、セルフ式のスタンドにおける火災であり、セルフ式では、フルサービス式の5.6倍とする資料もある&lt;ref&gt;[http://www.fdma.go.jp/html/data/tuchi1903/pdf/190316ki61_h_4.pdf セルフスタンドにおける火災危険性] 埼玉県危険物事故防止連絡会資料 2011年11月4日閲覧&lt;/ref&gt;。アメリカ合衆国では、正確な統計が取られていないものの、ガソリンスタンドにおいて年間1,000回以上の火災が発生しているとの推測がある&lt;ref&gt;[http://www.khk-syoubou.or.jp/pdf/accident_case/beikokuserufu_19_10_31.pdf 米国セルフスタンドの火災] 危険物保安技術協会ホームページ 2011年11月4日閲覧&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == ガソリンスタンド内にある充電スタンド ==<br /> ガソリンスタンド内の中には[[電気自動車]]の為の[[充電スタンド]]があるガソリンスタンドもある。<br /> <br /> == ガソリンスタンドの事業者{{Anchors|事業者}} ==<br /> === 日本の民間企業 ===<br /> 石油製品の輸入、精製を行う企業は元売と呼ばれ、元売の系列から供給を受け販売するガソリンスタンド、業者間転売品([[業転玉]]:ぎょうてんぎょく)などを扱う系列外の独立系ガソリンスタンド(いわゆる「&#039;&#039;&#039;[[無印スタンド]]&#039;&#039;&#039;」または「&#039;&#039;&#039;無印ガソリン&#039;&#039;&#039;」)に分けられる。<br /> 日本初のガソリンスタンドは、[[1919年]]2月に日本石油が奥田友三郎商店に貸与・運営したのが始まり。<br /> 大手元売系SSは、元売が施設や設備を設置・保有・管理し、それら一式を特約店に商標ごと賃貸する&#039;&#039;&#039;社有SS&#039;&#039;&#039;と、特約店が設置・保有・管理する&#039;&#039;&#039;特有SS&#039;&#039;&#039;とに大別できる(社有SSだが借地、というケースも多い)。<br /> 一般的に社有SSは大規模店、特有SSは中小規模店になるケースが多く、中小資本の特有SSでは主に経営上の理由から、設備はそのままに看板替え(他系列の元売に鞍替え)する場合もある。<br /> <br /> 2017年3月末の揮発油販売業者数は15,078事業者、給油所は31,467ヶ所である&lt;ref name=&quot;:1&quot; /&gt;。<br /> <br /> 系列別のガソリンスタンドの数は次の通り。スタンド数は2015年度末現在の数字で、出所はJXグループの資料&lt;ref&gt;[http://www.noe.jx-group.co.jp/binran/data/pdf/43.pdf 第43表 元売別固定式給油所数の推移]&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;http://www.noe.jxtg-group.co.jp/binran/data/pdf/43.pdf&lt;/ref&gt; より。<br /> <br /> * JXエネルギー(現・[[JXTGエネルギー]]、[[エネオス|ENEOS]])<br /> : 10,548店舗<br /> * [[EMGマーケティング|EMGマーケティング合同会社]]([[エッソ]]、[[東燃ゼネラル石油|ゼネラル]]、[[モービル (ブランド)|モービル]])<br /> : 3,410店舗。[[2012年]]にエクソンモービル有限会社が[[東燃ゼネラル石油]]の子会社となり、EMGマーケティング合同会社に改組。[[2014年]]に[[MOCマーケティング]]の事業も譲り受けたが、2017年1月に東燃ゼネラル石油へ吸収合併。さらに同年4月にJXエネルギーへ吸収合併され、JXTGエネルギーとなる。<br /> * [[出光興産]](IDEMITSU)<br /> : 3,666店舗。旧同族系では最大手クラス。しかし上場以来、その創業家とは資本・人事等で関係が希薄になってきている。<br /> * [[昭和シェル石油]](Shell)<br /> : 3,193店舗。[[商業施設]]等に併設されているセルフSSは別ブランド ([[ファンタジスタ|Fantasista]])で展開。かつてはオランダとイギリスの企業である[[ロイヤル・ダッチ・シェル]]のグループ企業だったが、2016年12月より出光興産の傘下。<br /> * [[コスモ石油]](COSMO)<br /> : 3,054店舗<br /> * その他(JXTG、出光、シェル、コスモ以外)9198店舗<br /> ** [[三愛石油]](Obbli)([[キグナス石油]](KYGNUS))<br /> ** [[太陽石油]](SOLATO)<br /> *: 344店舗。[[2008年]]までは“[[TAIYO]]”ブランドで展開。<br /> ** [[伊藤忠エネクス]](ITOCHU、ENEX)<br /> *: [[伊藤忠商事|伊藤忠]]の関連会社。独自ブランドのカーエネクス、コスモ石油、ENEOSブランドを展開。<br /> ** [[三菱商事エネルギー]]<br /> *: [[三菱商事]]系列。[[首都圏 (日本)|首都圏]]を中心に大都市圏や[[沖縄本島]]等へ展開。<br /> ** [[国際石油開発帝石]]<br /> *** [[帝国石油]](TEISEKI)<br /> **: [[長野県]]・[[新潟県]]限定。日本で唯一、純国産石油を供給。<br /> ** [[日本サン石油]](SUNOCO)<br /> *: [[アメリカ合衆国|アメリカ]]の元売り準大手・スノコ社と日本の魚網販売大手・[[ニチモウ]]との日米合弁。一部地域のみで展開。三菱商事エネルギーの店では、オイルの「スノコ」(SUNOCO)が販売されているところもある。<br /> ** エスアイ石油(IDEMITSU)<br /> *: 出光系列。同社のセルフSSのみ展開。旧住商石油+旧サミット石油(ともに[[住友商事|住商]]系列)。旧住商石油時代では独自ブランド(SUMISHO)で展開していた。<br /> ** [[ダイヤ昭石]](DIA-SHOSEKI)<br /> *: 昭和シェル石油と三菱商事の合弁会社。<br /> ** ディーエム・ガス・ステーション<br /> *: ダイヤ昭石の関連会社。当初はスーパーマーケット大手の[[ダイエー]]と[[丸紅]]の合弁で設立した会社であった。<br /> ** [[丸紅エネルギー]](marubeni)<br /> *: 丸紅系列。<br /> ** [[日通商事]](ALOZ)<br /> *: 一部地域でガソリンスタンドを展開。<br /> ** 吉田石油店(ヨシダ)<br /> *: 燃料備蓄基地、タンカー、タンクローリーを自社で所有。<br /> ** [[宇佐美鉱油|宇佐美グループ]](宇佐美)<br /> *: 出光、ENEOS等のSSを独自に全国展開。<br /> ** [[カメイ]]<br /> *: JXTGエネルギー系最大の卸売業者。東北最大の複合商社でもある。<br /> ** 北日本石油<br /> *: 関東・東北・北海道地域に展開する、コスモ石油系最大の特約店。直営店を83店舗、北日本グループ全体で約200店舗を展開。<br /> ** キタセキ<br /> *: コスモ石油の大手特約店及び他元売系指定店を扱う。指定店では「キタセキ指定」の看板を掲げている。また、ENEOSやMITSUIセルフ等のSSも存在しており、指定店に限り、コスモ石油には特化していない。一部の指定店では、太陽鉱油の指定店としても営業している店舗が存在する。<br /> ** [[太陽鉱油]](太陽)<br /> *: コスモ石油・ENEOSをメインで独自に全国展開。一部地域で三井セルフ(名古屋以北)・昭和シェル・出光等の店舗を展開している。直営店の他、指定店及び提携を結ぶ店舗がある(一部地方のみ、直営・指定の店舗もしくはどちらかが存在しない)。指定店では「太陽指定」の看板を掲げていて、マークは会社ロゴのローマ字部分を漢字に変えている。一部の[[サービスステーション]]では、キタセキの指定店としても営業している店舗が存在する。<br /> ** エネクスフリート<br /> *: [[伊藤忠エネクス]]の子会社。旧コーナンフリート([[コーナン商事]]元子会社)。<br /> ** [[新出光]](IDEX)<br /> *: 出光石油創業者の兄弟が創始者。かつては無関係であったが、数年前、出光が増資を行なった際に参加した為、現在は関係性がある。<br /> ** [[ENEOSウイング]]<br /> *: 旧一光(Ikko)。かつてはコスモ石油、モービル石油等のSSを独自に展開していた。<br /> ** [[ミータス]]<br /> *: 旧ヤマサン石油(YAMASAN)。[[徳島県]]・[[兵庫県]]のみ。旧山産石油時代はキグナス石油のブランドで展開。現在はENEOSブランドのセルフSSを展開。また、ENEOS競合地域で出店の際、独自でYAMASAN(ヤマサン)ブランドとしてセルフSSを展開。<br /> ** [[伊丹産業]]<br /> *: 京阪神を中心に展開。エクソンモービル・ゼネラル・昭和シェル・ENEOSと提携。<br /> ** タシロ石油(TASHIRO)<br /> *: かつて、宮城県に本社があったブランド(破産申請を行った為、現在は消滅)。宮城県等に独自のSSを展開していた。<br /> ** 目見田商事(ひまわりSS)<br /> *: [[兵庫県]][[宝塚市]]。関西プライベートブランド系の雄。タイヤ([[ブリヂストン]]系)、車検、新車中古車販売においてGSとして全国トップセールスを誇る。廃業寸前のSSを買い取り地域一番店にする手法が特徴。現在、独立系の注目株としてさまざまな業界メディアにとりあげられている&lt;ref&gt;[http://www.jinzainews.jp/spirit.php?sid=20060924-2 人材ニュース]{{リンク切れ|date=2013年11月}}&lt;/ref&gt;。2010年に新社長体制に移行。<br /> ** 広浦鉱業グループ<br /> *: 現在は東京が本社であるが創業地でもあった徳島県[[那賀郡]][[橘町 (徳島県)|橘町]](現・[[阿南市]][[橘町 (阿南市)|橘町]])で、独自ブランドのセルフSSを運営(※2010年代以降は廃止)。以前はジャパンエナジーの有人SSであった。<br /> <br /> などがある。また各[[農業協同組合]](JA)は[[JA-SS]]ブランド(北海道は[[ホクレン農業協同組合連合会|ホクレン]]ブランドの独自ブランドで展開)&lt;ref group=&quot;注&quot;&gt;なお、JA-SSのセルフSSは「JAセルフ」の独自ブランドを掲げ展開。&lt;/ref&gt; で、[[漁業協同組合]](JF)はJFブランドでガソリンスタンドを運営している(既存石油元売りのマークを掲げる場合も多い)。<br /> <br /> === 日本の過疎地における公営ガソリンスタンド ===<br /> 人口も通過する車も少ない地域では、採算難から民間の給油所が廃業・撤退してしまった“[[SS過疎地]]”が広がっている。[[経済産業省]]によると、こうした過疎地で住民が設立した法人や自治体がGSを運営する例が全国に10程度ある。[[占冠村|北海道占冠村]]トマム地区や[[すさみ町|和歌山県すさみ町]]などが代表例である。経産省は2017年5月、GSが少ない又は無い自治体に対して、GS維持のための行動計画づくりを初めて要請した&lt;ref&gt;過疎地 GS町が運営/「黒字」困難 費用支援が課題/全国10自治体 住民が法人設立『読売新聞』朝刊2017年7月23日(政治・経済面)&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === ヨーロッパの民間企業 ===<br /> * [[ロイヤルダッチシェル]](オランダ、イギリス)<br /> * [[BP (企業)|BP]](イギリス)<br /> * [[トタル]](フランス)<br /> <br /> === アメリカ合衆国の民間企業 ===<br /> * [[シェブロン]]<br /> * [[エクソンモービル]]<br /> * [[コノコフィリップス]]<br /> <br /> === 韓国の民間企業 ===<br /> * [[GSカルテックス]]<br /> * [[SKグループ|SK]]<br /> * [[:en:Hyundai Oil Bank|ヒュンダイオイルバンク]]([[現代-起亜自動車グループ]]系)<br /> <br /> === 国営企業 ===<br /> * [[サウジアラムコ]](サウジアラビア)<br /> * [[ペトロナス]](マレーシア)<br /> * [[ペトロブラス]](ブラジル)<br /> * [[ガスプロム]](ロシア)<br /> * [[中国石油天然気|中国石油天然気(ペトロチャイナ)]](中国)<br /> * イラン国営石油(NIOC)(イラン)<br /> * [[ベネズエラ国営石油会社]](PDVSA)(ベネズエラ)<br /> * [[ペメックス]](メキシコ)<br /> * [[中国石油化工集団|中国石油化工集団(シノペック)]](中国)<br /> * [[中国海洋石油総公司|中国海洋石油(シノック)]](中国)<br /> * [[ENI]](イタリア)<br /> * [[:en:Kuwait Petroleum Corporation|クウェート石油公社]](クウェート)-「Q8」のブランド名でヨーロッパでガソリンスタンドを展開している。<br /> * [[台湾中油]](台湾)<br /> <br /> === ギャラリー===<br /> &lt;gallery&gt;<br /> File:GUS-STATION in Canada.JPG|ガソリンスタンドとコンビニが併設されている(カナダ、[[アルバータ州]][[カルガリー]])<br /> File:Water gus station in Vancouver.jpg|小型の船舶向けの水上ガソリンスタンド(カナダ、[[ブリティッシュコロンビア州]][[バンクーバー (ブリティッシュコロンビア州)|バンクーバー]])<br /> File:Lukoil-azs.jpg|ロシアの石油大手[[ルクオイル]]のガソリンスタンド([[トゥーラ (ロシア)|トゥーラ市]])<br /> File:Jakarta Indonesia Business-in-Kota-Jakarta-02.jpg|ガソリンを小売りする露店([[インドネシア]]、[[ジャカルタ]])<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> === 注釈 ===<br /> {{Reflist|group=&quot;注&quot;}}<br /> <br /> === 出典 ===<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Commons&amp;cat|Petrol station|Petrol stations}}<br /> * [[エコ・ステーション]]<br /> * [[貯油施設]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/syoubou/yobou-data/self/self.htm セルフ式スタンドの注意点]([[高松市]]消防局)<br /> <br /> {{自動車用燃料}}<br /> {{自動車}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:かそりんすたんと}}<br /> [[Category:小売業]]<br /> [[Category:石油関連インフラ]]<br /> [[Category:交通施設]]<br /> [[Category:自動車用燃料]]<br /> [[Category:石油製品]]<br /> [[Category:和製英語]]</div> 2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7 冷やし中華 2018-08-05T05:32:07Z <p>2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7: </p> <hr /> <div>{{Otheruses||中国及び世界各国の冷やし麺|冷やし麺}}<br /> {{出典の明記|date=2016年3月}}<br /> [[File:Hiyashi chuka by jetalone at a 7-Eleven shop.jpg|thumb|220px|right|[[コンビニ]]の冷し中華]]<br /> &#039;&#039;&#039;冷し中華&#039;&#039;&#039;(ひやしちゅうか)とは、茹でた[[中華麺]]を冷水で『シメる』のが特徴で、深めの[[皿]]全体に麺をなだらかに盛り、具として細切りにした、肉類([[ハム]]、[[チャーシュー|叉焼]]、蒸し鶏など)、[[錦糸卵]]、[[夏野菜]]([[キュウリ]]や[[トマト]]など)を放射状に彩り良く配し、かけ汁([[醤油]]と[[酢]]あるいは[[芝麻醤]](ゴマだれ)など)をかけた料理。中国の[[冷やし麺]]「涼{{仮リンク|拌麺|en|Lo mein}}(涼麺)」をルーツに持つとされるが、味も作り方も大きく異なるものであるため、一般的には日本発祥の料理とみられている&lt;ref name=&quot;日本料理&quot;&gt;[http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/18424 『冷し中華はやっぱり「日本料理」だった』澁川 祐子JapanBusinessPress2011.08.12配信 ]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> 地域や作り手によるバリエーションが豊富で、具は旬の物ならなんでも登場し得る。中心や周縁に[[プチトマト]]やウズラ・飾り切り[[ゆで卵]]などのワンポイントを配する事も多い。薬味も、[[辛子]]、[[わさび]]、[[紅しょうが]]、[[マヨネーズ]]など、これも多様。<br /> <br /> 家庭食、[[中食]]、[[外食]]ともに夏期、それも昼食として食される傾向が見られ、夏の[[風物詩]]として7月の[[季語]]になっているほか、[[中華料理店]]などでの「冷し中華始めました」という貼紙も知られている。<br /> <br /> == 地方による特色 ==<br /> [[File:Reimen shinume201706.jpg|thumb|「冷麺始めました」。大阪市の[[新梅田食道街]]にて。]]<br /> *[[北海道]]では「冷やしラーメン」と呼ばれる。<br /> *[[岩手県]]では「冷風麺」と呼ばれる。[[盛岡冷麺]]と区別するためと思われるが、統一されているわけではない。<br /> **「みちのく三大冷し麺」とされる[[山形市|山形]]「[[冷やしラーメン]]」は、ここでいう冷やし中華とは異なる。<br /> *[[東海地方|東海地区]]ではマヨネーズを添えることが多い&lt;ref&gt;1957年に東海地区を中心にチェーン展開する[[スガキコシステムズ|寿がきや]]の当時の商品開発担当者が温かいラーメンスープにマヨネーズを溶かした上で冷やしたものを「冷しラーメン」として売り出したのが始まりとされ、冷し中華にマヨネーズを添えるという現在のスタイルになったのは1965年頃である。ただ、詳細に関しては当時の担当者が誰で、どういった理由でマヨネーズになったのかまではわかっていないため不明(ただ、寿がきやの冷し中華のTVCMでは、独自の歌と共にマヨネーズをかけることをアピールしている)。[[山形県]]にも同様の風習はあるが、こちらは1980年代後半にテレビで紹介されたのをきっかけに真似したことから始まったものとされ、元々さっぱり風味では物足りないと感じた濃い味が好きな人達の間で定着している。なお、この風習は[[福島県]]の一部にも広まっている。また東海地方のコンビニエンスストアで売られている冷し中華にもマヨネーズが付いてくる。こちらに関しては[[サークルKサンクス]]では後に全国で、[[ファミリーマート]]でも関東と九州以外の地域では付けるようになった。[[セブン-イレブン]]では、東海地方進出当初は付けていなかったが、客の要望で付けるようになった[http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/ntok0071/list/CK2008102802100032.html 【なごや特走隊】冷し中華にマヨネーズ、名古屋から全国へ 起源はスガキヤ、最初は冷しラーメン] - [[中日新聞]](2007年9月3日)&lt;/ref&gt;。<br /> *西日本地方、特に[[関西]]では「冷麺」と呼ぶことが多い&lt;ref&gt;{{Cite web|url=http://kotobank.jp/word/%E5%86%B7%E9%BA%BA-661227|title=「冷麺」|work=[[大辞泉|デジタル大辞泉]]|publisher=[[小学館]]|accessdate=2016年10月12日閲覧}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{Cite web|url=http://waga.nikkei.co.jp/play/kiko.aspx?i=MMWAj3000016062009|title=いわゆる冷し中華(その4)食べ物新日本奇行|publisher=日本経済新聞社|accessdate=2016-10-12}}。[[韓国料理]]の「[[冷麺]]」と区別する場合は「中華風冷麺」や「涼麺(リャンメン)」と呼び、一方で韓国料理の冷麺は「[[大韓民国|韓国]](または[[朝鮮]]、[[平壌]]、韓式、咸興式)冷麺」と呼ばれることが多い。&lt;/ref&gt;。<br /> *[[広島県]] [[呉市|呉]]では、麺に平麺を使用する([[呉冷麺]])。<br /> *[[韓国]]では「冷ラーメン」と呼ばれる。<br /> *[[中国]]では「日本式涼拌麺」と呼ばれる。<br /> *[[台湾]]では「日式中華涼麺」と呼ばれる。<br /> <br /> == 発祥 ==<br /> 発祥地とされる店は2つある。一つは[[東京都]][[千代田区]][[神田神保町]]の揚子江菜館&lt;ref&gt;[http://www.yosuko.com 揚子江菜館の五色涼拌麺]&lt;/ref&gt;、もう一つは[[仙台市]][[青葉区 (仙台市)|青葉区]][[錦町 (仙台市)|錦町]]の龍亭&lt;ref&gt;[http://ryu-tei.jp 龍亭の涼拌麵]&lt;/ref&gt;である。<br /> <br /> [[1929年]](昭和4年)に発刊された「料理相談」(安東鼎編、[[鈴木商店]]出版部)という本には冷蕎麦(ひやしそば)の一項があり、シナそばを茹で、酢、砂糖、氷をまぶし、その上に叉焼、キュウリ、ラッキョウ、タケノコを乗せ、冷スープ、醤油、酢、コショウをかけるとの記述がある。<br /> <br /> [[1936年]](昭和11年)に発行された雑誌『[[栄養と料理]]』には三絲涼麺(サンスーリャンメン)として鶏肉、焼豚、キュウリ等を細切りにして、水にさらした麺の上にのせ、酢、砂糖、醤油等のタレをかける料理が紹介されている&lt;ref&gt;「しゆうまいと支那そばの作り方」(昭和11年 第2巻第12号 p22山田政平)|http://eiyotoryori.jp/&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === 揚子江菜館(五色涼拌麺) ===<br /> 他方、細切りの具を彩りよく盛った現代風の冷やし中華の原型は五色涼拌麺(五目冷やしそば)として東京の神田神保町の&#039;&#039;&#039;揚子江菜館&#039;&#039;&#039;で[[第二次世界大戦]]後または[[1933年]](昭和8年)に創作されたとされている&lt;ref&gt;岡田哲編『世界たべもの起源事典』ISBN 4-490-10663-7&lt;/ref&gt;。2代目オーナーの周子儀が、上海で食べられていたもやしと細切りの肉を冷した麺に乗せて食べる涼拌麺とざるそばから着想を得たとされる。様々な細切りの具を皿の中心から放射状に盛る独特の形式は富士山とそこに積もる雪をイメージして作られた。<br /> <br /> === 龍亭(涼拌麺) ===<br /> 仙台市錦町の&#039;&#039;&#039;龍亭&#039;&#039;&#039;では、冷し中華・冷麺&lt;ref&gt;同店では涼拌麺(りゃんばんめん)と呼んでいる&lt;/ref&gt;が発売されたのは、[[1937年]](昭和12年)のこととされる&lt;ref&gt;逸見英夫『仙台はじめて物語』24-34頁 ISBN 978-4915587122&lt;/ref&gt;。「仙台支那ソバ同業組合」(現・宮城県中華料理環境衛生同業組合)の会合で、中華料理店共通の問題である夏の売り上げ低下の解決法、及び、多数の観光客が集まる[[仙台七夕]]の際に売れる目玉商品の開発について話し合われた。そして当時の組合長だった龍亭店主を中心に、龍亭が閉店した後に集まって[[ざる]][[蕎麦|そば]]を元に新メニューの開発を行った。それは現代の冷やし中華とは異なり、湯がいた[[キャベツ]]・塩もみきゅうり・スライスした[[ニンジン]]・叉焼・トマトを上に乗せた物だった。戦中・戦後の食料難の間メニューからは消えたが、昭和20年代後半になって復活し、[[1965年]](昭和40年)まで当初のスタイルを踏襲していた。その後徐々にスタイルを変化させているはいるが、&lt;!--[[#全日本冷し中華愛好会|全日本冷し中華愛好会]] は仙台の龍亭を発祥と認定している。--&gt;現在でも龍亭は錦町で営業を続けており、改良された冷やし中華を看板メニューにしている。また、仙台市では他地域と異なり、冷やし中華は年間を通して提供されている。<br /> <br /> === その他 ===<br /> また、[[京都府|京都]]の「中華のサカイ」は、創業時([[1939年]])より、ゴマだれを使った「冷麺」(関西および西日本での「冷し中華」の呼称)をメニューに載せており、関西では、関東以北の「冷し中華」とは異なり、独自に発展したとする説もある。異説として、戦後、[[スガキコシステムズ|寿がきや]]が[[ところてん|心太]](ところてん)のつゆ([[三杯酢]])を冷やしたラーメンに掛けたのが今のスープによる冷やし中華・冷麺の発祥とする説もある。&lt;!--昭和30年代には首都圏の中華料理店では「冷やしそば」の呼称がよく使われた。--&gt;&lt;!--中華そばを提供する店では冷やしそばといい区別していただけ--&gt;<br /> &lt;!--冷やしラーメンはその項目で [[1966年]](昭和41年)、[[東洋水産]]が家庭向けに乾麺タイプの酸味の冷やし中華・冷麺を「冷やしラーメン」の商品名で発売し、全国的にヒットした。--&gt;<br /> &lt;!--冷やし中華なのであれば、その根拠を元に本文組み込み [[1983年]]、[[明星食品]]がゴマだれのインスタント乾麺、「中華三昧 上海風涼麺」を発売し、ゴマだれ風味が全国区となる。--&gt;<br /> <br /> === 中華圏におけるルーツ ===<br /> {{See also|冷やし麺#中国}}<br /> [[中国]]、[[香港]]、[[台湾]]などの[[中華圏]]においては、拌麺とは茹でた麺を様々な具材や調味料で和えた料理の総称であり、その中に冷麺/涼麺(リャンメェン)や冷拌麺/涼拌麺(リャンパンメェン)と呼ばれる麺料理が存在する。麺は日本の冷やし中華・冷麺ほど冷たくなく(冷水や氷を使って食品を直接冷やす慣習が無く、団扇や扇風機を使って茹でた麺を冷ますため)、[[ピーナッツバター|花生醤]](ピーナッツ・ペースト)や[[芝麻醤]](すり胡麻)を用いた濃厚なタレがかかっており、例えば鶏絲涼麺(チースーリャンメン、茹で鶏と胡瓜の千切りのせ)はゴマだれの冷やし中華の源流となっている可能性もある。北中国の冷麺は日本における酢を使用した冷やし中華・冷麺とは異なる趣の料理であり、当地の中華系民族は酸味のある冷たい料理を食習慣から腐敗による酸味と捉えるため、日本の冷やし中華・冷麺や[[酢飯]]などを嫌う傾向があるが、南中国の冷麺、特に上海冷麺は酢を使用した。<br /> <br /> == サブカルチャー ==<br /> === 全日本冷し中華愛好会 ===<br /> 「全日本冷し中華愛好会」は、[[1975年]](昭和50年)に、[[山下洋輔]]、[[筒井康隆]]、[[タモリ]]などによって結成された『団体』。略称は「全冷中」。<br /> <br /> 山下が、冬に冷やし中華を食べられないことを憤慨し、周囲に呼びかけて結成した、というのが設立趣旨。背景に、当時喧伝されていた『[[表現の自由]]』があり、多数の文筆人が参集し、[[秘密結社]]と称する例もあった&lt;ref&gt;[http://www.246.ne.jp/~jun-nara/LIVE/ACN.html 全日本冷し中華愛好会](個人のサイト)&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://www.news-postseven.com/archives/20130828_207249.html 「タモリや赤塚不二夫ら熱狂の「全日本冷し中華愛好会」が存在」]、[[NEWSポストセブン]]、2013年8月28日.&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;higeta&quot;&gt;{{Cite web |author=山下啓義 |url=http://www.higeta.co.jp/topics/0202reicyu.html |title=全冷中「冷し中華祭り」秘話 |publisher=[[ヒゲタ醤油]] |accessdate=2016-01-30 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20020615033622/http://www.higeta.co.jp/topics/0202reicyu.html |archivedate=2002年6月15日 |deadlinkdate=2017年9月 }}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[1977年]](昭和52年)、[[1978年]](昭和53年)に「冷し中華祭り」を開催した&lt;ref name=&quot;higeta&quot; /&gt;。<br /> ところが、冷やし中華用スープを製造し、祭りのスポンサーでもあった[[ヒゲタ醤油]]に山下の兄が勤務していたため、『会長とスポンサーの&#039;&#039;&#039;黒い&#039;&#039;&#039;癒着』が疑われ&lt;ref name=&quot;higeta&quot; /&gt;、山下は『自分がこのまま居座ると会の発展を阻害する』として、第1回の「冷し中華祭り」の場で辞意を表明し、筒井康隆が2代目の会長となった&lt;ref name=&quot;higeta&quot; /&gt;。<br /> <br /> また全冷中は会報「冷し中華」を発行した。その内容は『空飛ぶ冷し中華&lt;ref&gt;[https://www.amazon.co.jp/%E7%A9%BA%E9%A3%9B%E3%81%B6%E5%86%B7%E3%81%97%E4%B8%AD%E8%8F%AF-1977%E5%B9%B4-%E5%85%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%86%B7%E3%81%97%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E6%84%9B%E5%A5%BD%E4%BC%9A/dp/B000J8W9VQ Amazon 空飛ぶ冷し中華 (1977年) 全日本冷し中華愛好会 家政学・生活科学]&lt;/ref&gt;』([[住宅新報社]] 1977年4月、{{全国書誌番号|77023392}})『空飛ぶ冷し中華 part2』(住宅新報社 1978年6月、{{全国書誌番号 |78031856}})という本にまとめられた。執筆者は、[[山下洋輔]]、[[筒井康隆]]、[[奥成達]]、[[平岡正明]]、[[坂田明]]、[[日比野孝二]]、[[河野典生]]、[[上杉清文]]、[[山口泰]]、[[伊達政保]]、[[舎人栄一]]、[[岡崎英生]]、[[瀬里なずな]]、[[小山彰太]]、[[池上比沙之]]、[[堀晃]]、[[黒鉄ヒロシ]]、[[赤瀬川原平]]、[[高信太郎]]、[[長谷邦夫]]、[[南伸坊]]、[[末井昭]]、[[長谷川法世]]、[[タモリ]]、[[吉峯英虎]]、[[赤塚不二夫]]、[[高平哲郎]]、[[朝倉喬司]]。<br /> <br /> === 冷やし中華の日 ===<br /> [[1995年]]に冷やし中華の愛好家らによって、[[7月7日]]が「冷やし中華の日」として[[日本記念日協会]]に登録された。由来はこの日が[[二十四節気]]の「[[小暑]]」となることが多く、冷やし中華がおいしい季節となるためだという&lt;ref&gt;{{cite news |title=冷やし中華MEN 孤軍奮闘|author= |newspaper= 朝日新聞|date= 2010-07-07|url= http://www.asahi.com/food/news/TKY201007070322.html|accessdate=2012-05-14}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[ラーメン]]<br /> * [[広島風つけ麺]]<br /> * [[天津飯]] - 日本が発祥の、中華料理風の料理。<br /> * [[AMEMIYA]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> {{Commonscat|Hiyashi chuka}} <br /> *[http://ameblo.jp/mygcn/theme3-10071954769.html 冷やし中華の歴史](宮城県中華料理生活衛生同業組合)<br /> *[http://www.yosuko.com/index.html 揚子江菜館]<br /> {{リダイレクトの所属カテゴリ<br /> |redirect=全日本冷し中華愛好会|1=食文化に関する日本の組織|2=タモリ|3=赤塚不二夫<br /> }}<br /> {{デフォルトソート:ひやしちゆうか}}<br /> [[Category:ラーメン]]<br /> [[Category:日本の麺料理]]<br /> [[Category:冷やし麺]]</div> 2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7 博物館 2018-08-05T05:30:38Z <p>2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7: </p> <hr /> <div>{{Otheruses|「ミュージアム」の本義|その他|ミュージアム}}<br /> {{未検証|date=2007年10月}}<br /> [[ファイル:British Museum from NE 2.JPG|thumb|right|170px|[[大英博物館]]&lt;br&gt;([[イギリス]]、[[ロンドン]])]] <br /> [[File:Musee National Anthropologie-Entree.jpg|thumb|right|170px|[[国立人類学博物館]]&lt;br&gt;([[メキシコ]]、[[メキシコシティ]])]]<br /> [[File:NationalPalace MuseumFrontView.jpg|thumb|right|170px|[[国立故宮博物院]]&lt;br&gt;([[中華民国]]/[[台湾]]、[[台北]])]]<br /> [[ファイル:The Egyptian Museum.jpg|thumb|right|170px|[[エジプト考古学博物館]]&lt;br&gt;([[エジプト]]、[[カイロ]])]]<br /> [[ファイル:Hemitage-exterior.jpg|thumb|right|170px|[[エルミタージュ美術館]]&lt;br&gt;([[ロシア]]、[[サンクトペテルブルク]])]]<br /> &#039;&#039;&#039;博物館&#039;&#039;&#039;(はくぶつかん)とは、特定の分野に対して[[価値]]のある[[事物]]、[[学術資料]]、[[美術品]]等を[[購入]]・[[寄託]]・[[寄贈]]などの手段で収集、保存し、それらについて専属の職員([[学芸員]]、[[キュレーター]]など)が研究すると同時に、来訪者に展示の形で開示している[[施設]]である&lt;ref&gt;{{Cite book|和書<br /> |author=佐々木亨、亀井修、竹内有理<br /> |year=2009<br /> |title=新訂 博物館経営・情報論<br /> |publisher=放送大学教育振興会<br /> |pages=202ページ<br /> |isbn=978-4-595-30826-0<br /> }}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;ミュージアム&#039;&#039;&#039;({{lang-en-short|museum}}、{{IPA-en|mjuːˈziːəm}})と[[英語]]風([[外来語]])に呼ぶこともある。<br /> <br /> 多くは&lt;!--[[博物誌]]に記載されているような、--&gt;[[自然史学|自然史]]・[[歴史]]・[[民族]]・[[美術]]・[[科学]]・[[技術]]・[[交通]]・[[海事]]・[[航空]]・[[軍事]]・[[平和]]など、ある分野を中心に構成され、収集された資料に基づく研究成果を公刊すると同時に、来訪者がその分野について幅広く知識を吸収できるように工夫されている。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> 英語の「ミュージアム(museum)」は[[古代エジプト]]、[[プトレマイオス朝]]の首都[[アレクサンドリア]]にあった総合学術機関である[[ムセイオン|ムーセイオン]]に由来する。ムーセイオンは、[[ギリシア語]]で「[[ムーサ]](ミューズ:芸術や学問をつかさどる9人の女神たち)の殿堂」を意味する。<br /> <br /> この名のとおり欧州語の museum は、日本語でいう[[美術館]](アート・ミュージアム)も内包する概念であり、同様に日本語で博物館という名称を付さない[[記念館]]、[[資料館]]、[[文学館]]、[[歴史館]]、[[科学館]]などの施設も、世界標準では博物館の概念に含まれる、専門博物館の類型である。<br /> <br /> [[水族館]]、[[動物園]]、[[植物園]]といった生きている生物を収集する施設の場合は、植物園の標本館であるハーバリウム施設を除くと博物館とは区別して考えられる傾向にあるが&lt;ref&gt;{{Cite book|和書<br /> |author=佐々木亨、亀井修、竹内有理<br /> |year=2009<br /> |title=新訂 博物館経営・情報論<br /> |publisher=放送大学教育振興会<br /> |pages=203ページ<br /> |isbn=978-4-595-30826-0<br /> }}&lt;/ref&gt;、同一の発想に基づく類似施設である。なお、これらは博物館法上は「生態園」と呼称されている。<br /> <br /> == 世界の博物館 ==<br /> [[ファイル:Musei Wormiani Historia.jpg|thumb|[[驚異の部屋|ヴンダーカンマー]](驚異の部屋)]]<br /> [[ヨーロッパ]]の博物館・美術館には[[バロック]]期の[[驚異の部屋|ヴンダーカンマー]](驚異の部屋)に発祥するものが多い。ヴンダーカンマーとは、世界中の珍しい事物(異国の工芸品や一角鯨の角、珍しい貝殻、等々)を、種類や分野を問わず一部屋に集めたものである&lt;ref&gt;{{Cite book|和書<br /> |author=鈴木眞理ほか<br /> |year=2001<br /> |title=博物館学シリーズ1 博物館概論<br /> |publisher=樹村房<br /> |pages=23ページ<br /> |isbn=4-88367-030-9<br /> }}&lt;/ref&gt;。[[ルネサンス]]期からバロック期にかけて王侯や富裕な市民は珍しいものの収集に熱を入れた。この「珍しい」収集の中には貴重な絵画彫刻も含まれた。[[教会]]以外の場で大規模な美術品の公開展示が行われたのはルネサンス期の[[フィレンツェ]]である。[[メディチ家]]のコレクションが邸内の回廊(ガレリア)で行われた。祝祭日に王侯がコレクションを閲覧することはその後も各地で行われたが、通年公開されることはなかった。[[フランス]]では王立絵画彫刻アカデミーが[[ルーヴル美術館|ルーヴル]]宮殿の一室「サロン・カレ」で会員の作品の展示を行い([[サロン・ド・パリ]]の起源)&lt;ref&gt;{{Cite book|和書<br /> |author=鈴木眞理ほか<br /> |year=2001<br /> |title=博物館学シリーズ1 博物館概論<br /> |publisher=樹村房<br /> |pages=25ページ<br /> |isbn=4-88367-030-9<br /> }}&lt;/ref&gt;、[[ドゥニ・ディドロ|ディドロ]]が書いたその批評はフランス内外で広く読まれた。<br /> <br /> それまで博物館の閲覧は学者を含め富裕層に限定されてきたが、[[フランス革命]]を契機として、はじめて一般に公開された常設の博物館として「国立自然史博物館」が[[パリ]]に設置された。<br /> &lt;!--<br /> また、当時欧米諸国が[[植民地]]などを通じて勢力圏を広げる中で、博物館は世界各地に派遣された[[博物学者]]の収集する[[自然科学]]、[[人文科学]]に関する資料を蓄積・分析し、欧米列強の世界進出の戦略を練るための一種の[[シンクタンク]]としても重要な役割を果たすようになった。例えば、[[オランダ]]の日本戦略のために対日派遣された[[ドイツ人]]博物学者、[[フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト]]が日本滞在中に獲得した膨大な資料は、そのほとんどがオランダの[[ライデン博物館]]に収蔵され、それらの資料の分析を通じて公刊された諸研究は、その後の欧米の対日戦略に大きな影響を与えた。--&gt;<br /> <br /> アジアでは、[[1814年]]に[[イギリス領インド帝国|英国統治下のインド]]の[[コルカタ]]([[カルカッタ]])で創立されたインド博物館が最も古く&lt;ref&gt;[[日本経済新聞]]2015年1月3日朝刊「インドの仏 仏教美術の源流展」告知記事&lt;/ref&gt;、[[明治維新]]後の日本でも各種の博物館が開設されるようになった。<br /> <br /> [[1925年]]、[[ドイツ]](当時、[[ヴァイマル共和政]])[[ミュンヘン]]にオープンした[[ドイツ博物館]]は、これまでの閲覧中心の展示から、体験型展示を全面的に導入し、現代の科学博物館の展示様式のさきがけとなった。一部の博物館、特に[[イタリア]]には、コレクションの性質や規模に応じて紹介、事前予約を要するものがある。<br /> <br /> [[アメリカ合衆国]]では博物館の教育性、公共性が強調され、公開のものが多く、[[スミソニアン博物館]]のように定額の入場料を定めないところもある。<br /> &lt;gallery&gt;<br /> File:Louvre Greek antiquities 2.jpg|[[ルーヴル美術館]]([[フランス]]、[[パリ]])の展示(古代ギリシャの陶器)<br /> File:National Air and Space Museum Entrance.JPG|[[国立航空宇宙博物館]]([[アメリカ合衆国|アメリカ]]、[[ワシントンD.C.]])の展示<br /> File:Amnh fg08.jpg|[[アメリカ自然史博物館]](アメリカ、[[ニューヨーク]])の展示<br /> File:Egyptian Museum 14.JPG|[[エジプト考古学博物館]]([[エジプト]]、[[カイロ]])の展示<br /> File:Forbiddencitypic14.jpg|[[紫禁城|故宮博物院]]([[中華人民共和国|中国]]、[[北京市]])の展示<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> == 日本の博物館 ==<br /> === 概説 ===<br /> [[ファイル:Tokyo National Museum, Honkan 2010.jpg|thumb|[[東京国立博物館]]([[東京都]][[台東区]])]]<br /> 博物館のようにさまざまな物品を展示する施設としては、近代以前から[[社寺]]([[神道神社]]・[[仏教寺院]])の[[宝物殿]]や[[絵馬]]殿があった。また[[江戸時代]]には[[本草家]]たちが博覧会のようなことも行っていた&lt;ref&gt;{{Cite book|和書<br /> |author=鈴木眞理ほか<br /> |year=2001<br /> |title=博物館学シリーズ1 博物館概論<br /> |publisher=樹村房<br /> |pages=35ページ<br /> |isbn=4-88367-030-9<br /> }}&lt;/ref&gt;。文久元年([[1861年]])の[[江戸幕府]]による遣欧使節に随行した[[市川清流]]は、その日録に[[英語]]で記された「British Museum」に対し「博物館」という訳語を初めて与えた。この文久2年4月24日([[1862年]][[5月22日]])の記事が日本語による「博物館」の嚆矢であると考えられる&lt;ref&gt;{{Cite book|和書<br /> |year=1978<br /> |title=東京国立博物館百年史<br /> |publisher=東京国立博物館<br /> |pages=本文10p、資料編548p<br /> |ASIN=B000J9CO8I<br /> }}&lt;/ref&gt;。[[オーストリア]]での[[ウィーン万国博覧会]]への出品準備として[[1872年]](明治5年)に開かれた湯島聖堂博覧会(文部省博物館)が日本の博物館の始まりとされ、[[東京国立博物館]]はこの時をもって館の創立としている&lt;ref&gt;[http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=144 「館の歴史 湯島聖堂博覧会」](東京国立博物館サイト)&lt;/ref&gt;。文部省博物館は翌年には[[太政官]]所轄の「博覧会事務局」に改編。1875年(明治8年)、博覧会事務局から博物館と書籍館([[国立国会図書館]]の前身)が分離して文部省の管轄に復帰し、前者は東京博物館と改称された。また、博覧会事務局は[[内務省 (日本)|内務省]]管轄の博物館に改編され、東京にはこれら2系統の博物館が存在することとなった&lt;ref&gt;[http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1318236.htm 『学制百二十年史』「草創期の社会教育」](文部科学省サイト)&lt;/ref&gt;。東京博物館は1877年(明治10年)に上野公園内に移転して教育博物館と改称された。この教育博物館は現在の[[国立科学博物館]]である&lt;ref&gt;[http://www.kahaku.go.jp/about/summary/history/index.html 科博の概要と沿革](国立科学博物館サイト)&lt;/ref&gt;。なお、[[東京国立博物館]]は前述の内務省管轄の博物館を前身とし、教育博物館とは別に人文系の博物館として同じく上野公園内に1882年(明治15年)に移転したもので、その建物はイギリス人の[[ジョサイア・コンドル]]の設計によるものであった(関東大震災で倒壊)。<br /> <br /> 博物館の多くは[[1975年]]代から急激に増え始め、1988年(昭和63年)に始まった「[[ふるさと創生事業]]」では各地で博物館の新設ラッシュが起き、1980年代後半の[[バブル期]]まで増え続け、1998年(平成10年)を過ぎると開館数は急激に減少していった&lt;ref&gt;竹内誠監修『知識ゼロからの博物館入門』幻冬舎 2010年 196ページ)&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[資料館]]、[[美術館]]、[[文学館]]、[[歴史館]]、[[科学館]]、[[水族館]]、[[動物園]]、[[植物園]]などの施設は日本語では博物館の名を持たないが、いずれも世界標準からは博物館そのもの、あるいは博物館に準じる施設(生きている生物を主に扱う施設の場合)であり、後述する日本の法制上でも、条件を満たして登録措置を受ければ、博物館法上の博物館、あるいはそれに準じた博物館相当施設として扱われる。こうした法制上の扱いを度外視し、名称上博物館を名乗らないが実質的に博物館そのものである施設を数え上げれば、3000から4000の博物館が日本に存在するといわれる。<br /> <br /> 近年では、[[マンガ・アニメミュージアム]]が全国に続々オープンし、現時点で60施設ほど存在しているとされる。<br /> <br /> === 博物館の法制度 ===<br /> 日本には博物館に関する法令として[[博物館法]]がある。<br /> <br /> 同法第2条による定義では、博物館とはおおむね「歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管(育成を含む。以下同じ。)し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行い、あわせてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関」であって、公民館・図書館を除くもののことである。<br /> &lt;!-- 以下のコメント内の内容は美術館のエントリに書くべきでは? --&gt;<br /> &lt;!-- その一方で、美術館が、しばしば日本では十分なコレクションを持たず、諸美術団体の貸し展示施設、つまり[[ギャラリー]]的な性格の強い施設として運営されている。 --&gt;<br /> <br /> しかし、同条はさらに同法上の博物館を、[[地方公共団体]]、[[一般財団法人]]、[[一般社団法人]]、[[宗教法人]]、[[日本赤十字社]]または[[日本放送協会]]が設置するものであって、なおかつ「第二章の規定による登録を受けたもの」に限っている。このように、博物館法が規定する博物館の範囲が限定的であるため、日本における「博物館」は法制度上、博物館法上の博物館である「&#039;&#039;&#039;登録博物館&#039;&#039;&#039;」、それに準じた法制上の扱いを受ける「&#039;&#039;&#039;博物館相当施設&#039;&#039;&#039;」、博物館法の適用外となる「&#039;&#039;&#039;博物館類似施設&#039;&#039;&#039;」の3つに分かれてしまう。<br /> <br /> ;登録博物館<br /> :地方公共団体、一般財団法人、一般社団法人、宗教法人、日本赤十字社または日本放送協会が設置した施設で、都道府県[[教育委員会]]の審査を受けたもの。[[独立行政法人]]立の[[国立博物館]]等は登録博物館になれない(なお、2006年現在は国立の博物館らも独法化された)。資料の整備、館長・[[学芸員]]・職員の確保、土地・建物の確保、年間150日以上の開館などが定められている。手続きが非常に煩雑なため、要件を満たしていても登録しない博物館も多い。また公立の登録博物館は管轄が教育委員会になるので、行政が教育や観光事業などと連携して運営したい場合、登録しない場合がある。<br /> :登録博物館になるメリットとしては、資料を登録博物館に寄付すると、寄付者が税制上の優遇措置が受けることができる取り決めのために寄付をされやすいことや、[[不動産取得税]]・[[固定資産税]]・[[都市計画税]]などが優遇されることなどがある。また公立の登録博物館は補助金を受けることができる。事業に参加したり助成制度を受けたりする条件として、登録博物館であることが挙げられていることがある。<br /> ;博物館相当施設<br /> :登録博物館の要件は満たしていないものの、一定の要件を満たしている施設で、[[文部科学大臣]]あるいは都道府県教育委員会の指定を受けたもの。事業に参加したり助成制度を受けたりする条件として、博物館相当施設であることが挙げられていることがある。<br /> ;博物館類似施設<br /> :2施設以外で博物館法に定められた博物館と同種の事業を行う施設。つまり博物館法の適用外の施設である。ほとんどの博物館はこの博物館類似施設である。<br /> <br /> == 世界の著名な博物館 ==<br /> {{main|博物館の一覧|美術館の一覧}}<br /> === 欧州 ===<br /> ;{{flag|イギリス}}<br /> *[[大英博物館]]([[ロンドン]])<br /> *[[ロンドン自然史博物館]]([[ロンドン]])<br /> *[[ヴィクトリア&amp;アルバート博物館]](ロンドン)<br /> *[[テート・ブリテン]](ロンドン)<br /> *[[サイエンス・ミュージアム]](ロンドン)<br /> *アイアンブリッジ渓谷ミュージアム([[バーミンガム]]近郊)<br /> ;{{flag|イタリア}}<br /> [[ファイル:Uffizi Gallery, Florence.jpg|thumb|[[ウフィツィ美術館]]]]<br /> *[[ウフィツィ美術館]]([[フィレンツェ]])<br /> *[[バチカン美術館]]([[ローマ]])<br /> *[[ボルゲーゼ美術館]]([[ローマ]])<br /> *[[カピトリーノ美術館]]([[ローマ]])<br /> *[[カポディモンテ美術館]]([[ナポリ]])<br /> *[[ブレラ美術館]]([[ミラノ]])<br /> ;{{flag|オーストリア}}<br /> *[[美術史博物館]]([[ウィーン]])<br /> ;{{flag|ポーランド}}<br /> [[File:PolandSzczecinPanorama.JPG|thumb|[[シチェチン]]国立博物館]]<br /> *[[シチェチン]]国立博物館<br /> ;{{flag|オランダ}}<br /> *[[アムステルダム国立美術館]]([[アムステルダム]])<br /> *[[熱帯博物館]](アムステルダム)<br /> ;{{flag|スペイン}}<br /> *[[プラド美術館]]([[マドリード]])<br /> ;{{flag|ドイツ}}<br /> [[ファイル:Museumsinsel München.jpg|thumb|[[ドイツ博物館]]]]<br /> *[[ドイツ博物館]]([[ミュンヘン]])<br /> *[[ツェッペリンミュージアム]]([[フリードリッヒスハーフェン]])<br /> *中世犯罪博物館([[ローテンブルク・オプ・デア・タウバー]])<br /> *リースクレーター博物館([[ネルトリンゲン]])<br /> *ゼンケンベルク自然博物館([[フランクフルト・アム・マイン]])<br /> *実用工芸博物館(フランクフルト・アム・マイン)<br /> ;{{flag|フランス}}<br /> [[ファイル:Louvre Museum Wikimedia Commons.jpg|thumb|[[ルーヴル美術館]]]]<br /> *[[ルーヴル美術館]]([[パリ]])<br /> *[[オルセー美術館]](パリ)<br /> *[[ポンピドゥー・センター]](パリ)<br /> *[[パリ工芸博物館]](パリ)<br /> *[[ケ・ブランリ美術館]](パリ)<br /> ;{{flag|ロシア}}<br /> *[[エルミタージュ美術館]]([[サンクトペテルブルク]])<br /> <br /> === 北米 ===<br /> ;{{flag|アメリカ合衆国}}<br /> [[ファイル:Smithsonian Building NR.jpg|thumb|[[スミソニアン博物館]]]]<br /> *[[スミソニアン博物館]]([[ワシントンD.C.]])<br /> *[[メトロポリタン美術館]]([[ニューヨーク]])<br /> *[[アメリカ自然史博物館]](ニューヨーク)<br /> *[[シカゴ科学産業博物館]]([[シカゴ]])<br /> *[[フィールド自然史博物館]](シカゴ)<br /> *[[ボストン・チルドレンズ・ミュージアム]]([[ボストン (マサチューセッツ州)|ボストン市]])<br /> <br /> === 中南米 ===<br /> <br /> <br /> === アフリカ ===<br /> ;{{flag|エジプト}}<br /> *[[エジプト考古学博物館]]([[カイロ]])<br /> <br /> === アジア ===<br /> ; {{flag|日本}}<br /> *[[東京国立博物館]]([[東京都]][[台東区]])<br /> *[[奈良国立博物館]]([[奈良県]][[奈良市]])<br /> *[[京都国立博物館]]([[京都府]][[京都市]][[東山区]])<br /> *[[九州国立博物館]]([[福岡県]][[太宰府市]])<br /> *[[国立民族学博物館]]([[大阪府]][[吹田市]])<br /> *[[国立歴史民俗博物館]]([[千葉県]][[佐倉市]])<br /> *[[国立科学博物館]]([[東京都]][[台東区]])<br /> <br /> ; {{KOR}}<br /> *[[韓国国立中央博物館]]([[ソウル特別市]])<br /> <br /> ; {{PRK}}<br /> *[[朝鮮中央歴史博物館]]([[ピョンヤン]])<br /> *[[朝鮮民俗博物館]]<br /> <br /> ; {{flag|中華人民共和国}}<br /> *[[故宮博物院#中国 北京市|故宮博物院]]([[北京市|北京]])<br /> *[[上海博物館]]([[上海市|上海]])<br /> *張氏帥府博物館<br /> *瀋陽金融博物館<br /> *香港文化博物館<br /> *香港歴史博物館<br /> *マカオ博物館(澳門博物館)<br /> *[[チベット博物館]]<br /> *新疆ウイグル自治区博物館<br /> <br /> ; {{flag|中華民国}}([[台湾]])<br /> *[[国立故宮博物院]]([[台北]])<br /> *[[国立台湾博物館]]([[台北]])<br /> <br /> ; {{flag|モンゴル}}<br /> *[[ウランバートル自然史博物館]]<br /> *民族歴史博物館<br /> *[[ボグドハーン宮殿博物館]]<br /> *軍事博物館<br /> *狩猟博物館<br /> <br /> === オセアニア ===<br /> ;{{flag|ニュージーランド}}<br /> *[[カンタベリー博物館]]([[クライストチャーチ]])<br /> *[[ニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレワ]]([[ウェリントン]])<br /> <br /> == カテゴリー一覧 ==<br /> *[[:Category:日本の博物館|日本の博物館]]<br /> *[[:Category:日本の美術館|日本の美術館]]<br /> *[[:Category:日本の文学館|日本の文学館]]<br /> *[[:Category:日本の科学館|日本の科学館]]<br /> *[[:Category:日本の植物園|日本の植物園]]<br /> *[[:Category:日本の動物園|日本の動物園]]<br /> *[[:Category:日本の水族館|日本の水族館]]<br /> *[[:Category:日本の記念館|日本の記念館]]<br /> <br /> == 分類 ==<br /> 様々な分類法があり、これらは一例である。<br /> <br /> === 展示内容による分類 ===<br /> [[ファイル:National Art Center Tokyo 2008.jpg|thumb|[[国立新美術館]]]]<br /> *人文科学系博物館<br /> **[[美術館]](美術系博物館)<br /> ***古美術館<br /> ***現代美術館<br /> **歴史系博物館<br /> ***歴史博物館<br /> ***考古学博物館<br /> ***民俗博物館<br /> ***民族博物館<br /> ***マンガ・アニメーションミュージアム<br /> <br /> [[ファイル:NMNC01s3200.jpg|thumb|[[国立科学博物館]]]]<br /> *自然科学系博物館([[科学博物館]])<br /> **[[自然史博物館]]<br /> **科学技術博物館<br /> **産業博物館<br /> **生態園<br /> ***[[動物園]]<br /> ***[[植物園]]<br /> ***[[水族館|水族園]]<br /> *総合博物館<br /> *[[専門博物館]]<br /> <br /> 博物館で展示される資料は大きく人文科学系の物と自然科学系の物に分類できる。そして、そのどちらを主要な物として収集しているかによって、博物館の分類も人文科学系と自然科学系に別けられる。<br /> <br /> 人文科学系の物では、歴史系博物館と美術館に別けられる。歴史系博物館は歴史博物館、考古学博物館、民俗博物館、民族博物館等が含まれる。美術館は現代以前の美術品を扱う古美術館と現代の美術品を扱う現代美術館に別けられる。<br /> <br /> 自然科学系の物では、自然史博物館、科学技術博物館、産業博物館、生態園に別けられる。生態園は生物資料を展示保管する物で、動物園、植物園、水族園等が含まれる。なお、自然史博物館と生態園とをまとめ、科学技術博物館と産業博物館とをまとめて、それぞれ自然史系博物館、理工系博物館と言うことがある。<br /> <br /> 総合博物館は人文科学と自然科学の双方の資料を扱う博物館であるが、ただ並列的に二つの分野を扱うと言う事ではなく、総合学として学際的に双方の分野に渡って扱う物である。<br /> <br /> 専門博物館は、扱う資料を特定のジャンルに絞った物である。<br /> <br /> === 展示保管場所による分類 ===<br /> *屋内展示型<br /> *屋外展示型<br /> *[[野外博物館]]<br /> **現地保存型<br /> **収集展示型<br /> **[[彫刻庭園]]<br /> *移動博物館<br /> 資料を展示保管する場所による分類で、屋内で資料を展示保管するもの、巨大な資料を屋外で展示保管するもの、建物など自体が展示物であるもの(野外博物館)がある。建物自体が展示物であるものには、遺跡をそのまま保存し展示しているものと、各地から移築して展示保管しているものがある。<br /> <br /> === 機能による分類 ===<br /> *全機能型<br /> *保存機能重視型<br /> *教育機能重視型<br /> *研究機能重視型<br /> *レクリエーション機能重視型<br /> <br /> 博物館のどの機能を重視するかによる分類である。<br /> <br /> === 対象地による分類 ===<br /> *広域博物館<br /> *地域博物館<br /> 特定の地域のみの資料を扱うものと地域を越えて資料を扱うものがある。<br /> <br /> == 博物館の展示環境 ==<br /> 博物館においては[[保存科学]]の観点から展示室や収蔵庫において収蔵品に影響を与えうる[[温度]]や[[湿度]]、[[光]]、[[空気質]]、[[振動]]、[[害虫]]等の生物被害などの諸要素に関して考慮した収蔵・展示環境づくりが行われる。<br /> <br /> 展示室の温度は一般に[[空調]]を利用して20℃前後に保たれ、[[四季]]を通じての外気温との温度差を低く保つことを理想とする。温度と相関して湿度も重要な要素で、[[結露]]は金属製品に[[錆]]を生じさせ、急激な温度・湿度変化は日本画などに破損を生じさせる原因となる。光は[[紫外線]]が[[顔料]]や[[染料]]の退色を生じさせ、有機質を劣化させる要因であるが鑑賞者の便宜のためには展示照明が必要であり、紫外線や[[赤外線]]をカットした[[蛍光灯]]などが用いられ、光の強さも考慮される。<br /> <br /> 空気質は大気中の汚染物質が入り込まないよう[[換気]]や空調を用いたり、出入り口の二重化など施設面でも対策が行われる。また、施設内部においても[[ホルムアルデヒド]]や[[揮発性有機化合物]](VOC)など建材や展示ケースに用いる[[接着剤]]などから汚染物質が発生し、入館者を通じても靴底の[[土]]や[[髪の毛]]・[[皮膚]]など害虫の餌となる有機物が持ち込まれるため、換気や[[清掃]]が徹底される。<br /> <br /> 生物被害は[[ネズミ]]など小動物による被害をはじめ昆虫類による被害、[[カビ]]など[[微生物]]による被害がある。害虫による被害は[[ゴキブリ]]、[[シミ]]、[[タバコシバンムシ]]、[[カツオブシムシ]]、[[ヒラタキクイムシ]]、[[シロアリ]]などがあり、カビは日本画や書籍に使われている[[糊]]などを栄養源に発生する。これらの生物被害に対しては、一般的に[[燻蒸]]による駆除が行われる。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Commons&amp;cat|Museum|Museums}}<br /> {{wiktionary}}<br /> *[[殿堂]]<br /> *[[学芸員]]<br /> *[[博物館学]]<br /> **[[全日本博物館学会]]<br /> *[[博物学]]<br /> *[[コレクション]]<br /> *[[ロボット博物館]] <br /> *[[企業博物館]]<br /> *[[大学博物館]]<br /> *[[エコミュージアム]]<br /> *[[マンガ・アニメーションミュージアム]]<br /> *[[学校博物館]]<br /> *[[ミュージアムショップ]]<br /> *[[特定建築物]] - 日本の博物館施設の環境衛生等に関する規定<br /> *[[ハンズオン]] - 展示手法<br /> *[[.museum]] - 博物館用に設定されたドメイン名<br /> *[[美術館]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> *{{kotobank|博物館-113844|[[日本大百科全書]](ニッポニカ)|博物館}}<br /> *[http://icom.museum/ ICOM] - The International Council of Museums- ICOM{{en icon}} - [[国際博物館会議]]の公式サイト<br /> **[https://www.j-muse.or.jp/icom/ja/ ICOM日本委員会]<br /> *[http://www.j-muse.or.jp/ 財団法人 日本博物館協会]<br /> *[https://web.archive.org/web/20040211065335/http://museum-dir.tokyo.jst.go.jp/ 日本の科学館めぐり]<br /> *[https://curlie.org/Reference/Museums Curlie] - Reference: Museums{{en icon}}<br /> *[https://www.museist.com/ Museist | Museums of the World]{{en icon}}<br /> *[http://arts-plastiques.ac-rouen.fr/grp/architecture_musees/architecture_xxe.htm#monument Architecture des musées au XXe]{{fr icon}} - 20世紀の博物館建築<br /> <br /> {{博物館法の博物館}}<br /> {{西洋の芸術運動}}<br /> {{Normdaten}}<br /> {{DEFAULTSORT:はくふつかん}}<br /> [[Category:博物館|*]]<br /> [[Category:社会教育施設]]<br /> [[Category:観光]]<br /> [[Category:博物学]]</div> 2402:6B00:5609:EF00:D495:ED68:C685:49B7
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