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http:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&user=2400%3A4133%3A9B77%3AFE00%3A75ED%3AA289%3AD3F5%3A1F7B&feedformat=atom miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-05-02T19:33:56Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 公安調査庁 2018-08-03T10:36:07Z <p>2400:4133:9B77:FE00:75ED:A289:D3F5:1F7B: /* 公安警察との違い */</p> <hr /> <div>{{混同|公安警察|国家公安委員会}}<br /> {{行政官庁<br /> |国名 = {{JPN}}<br /> |正式名称 = 公安調査庁<br /> |公用語名 = こうあんちょうさちょう&lt;br/&gt;Public Security Intelligence Agency<br /> |紋章 = Go-shichi no kiri crest.svg<br /> |紋章サイズ = 100px<br /> |画像 = Homusho.jpg<br /> |画像サイズ = 280px<br /> |画像説明 = 公安調査庁が置かれている中央合同庁舎第6号館A棟<br /> |主席閣僚職名 = [[長官]]<br /> |主席閣僚氏名 = 中川清明<br /> |次席閣僚職名 = [[次長]]<br /> |次席閣僚氏名 = 杉山治樹<br /> |補佐官職名 =<br /> |補佐官氏名 =<br /> |次官職名 =<br /> |次官氏名 =<br /> |上部組織 = 上部組織<br /> |上部組織概要 = [[法務省]]<br /> |下部組織1 = [[内部部局]]<br /> |下部組織概要1 = 総務部、調査第一部、調査第二部<br /> |下部組織2 = [[施設等機関]]<br /> |下部組織概要2 = 公安調査庁研修所<br /> |下部組織3 =[[地方支分部局]]<br /> |下部組織概要3 = [[公安調査局]]、公安調査事務所<br /> |下部組織4 =<br /> |下部組織概要4 =<br /> |下部組織5 =<br /> |下部組織概要5 =<br /> |下部組織6 =<br /> |下部組織概要6 =<br /> |所在地 = {{color|red|〒}}100-8904&lt;br/&gt;[[東京都]][[千代田区]][[霞が関]]一丁目1番1号[[中央合同庁舎第6号館]]A棟(法務検察合同庁舎)<br /> |位置 ={{coord|35|40|34|N|139|45|17|E|region:JP|display=inline}}<br /> |定員 = 1,498人&lt;br/&gt;([[2005年]]4月1日施行)<br /> |年間予算 = 151億円<br /> |会計年度 = 公安調査庁の当初予算、2006<br /> |設置年月日 = [[1952年]]([[昭和]]27年)[[7月21日]]<br /> |改称年月日 =<br /> |前身 = [[法務庁|法務府]]特別審査局<br /> |ウェブサイト = [http://www.moj.go.jp/psia/ 公安調査庁]<br /> |その他 =<br /> }}<br /> [[Image:Homusho2.jpg|thumb|200px|right|[[法務省]]と公安調査庁が置かれている中央合同庁舎6号館A棟(奥)と、[[法務総合研究所]]本所が置かれている[[法務省旧本館|中央合同庁舎6号館赤れんが棟]](手前)]]<br /> &#039;&#039;&#039;公安調査庁&#039;&#039;&#039;(こうあんちょうさちょう、略称:&#039;&#039;&#039;公安庁&#039;&#039;&#039;(こうあんちょう)・&#039;&#039;&#039;公調&#039;&#039;&#039;(こうちょう)、[[英語]]:Public Security Intelligence Agency、略称:&#039;&#039;&#039;PSIA&#039;&#039;&#039;)は、[[破壊活動防止法]]、[[無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律|団体規制法]]などの[[法令]]に基づき、公共の安全の確保を図ることを任務とし、[[オウム真理教]]への観察処分の実施、周辺諸国などの諸外国や、国内諸団体・[[国際テロ組織]]に対する情報の収集・分析を行う[[治安機関]]・[[情報機関]]であり、[[法務省]]の[[外局]]である&lt;ref name=&quot;PSIAHP&quot;&gt;「[http://www.moj.go.jp/psia/20130806.shokai.html 公安調査庁ホームページ 公安調査庁とは]」&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[内閣官房]][[内閣情報調査室]]、[[警察庁]][[警備局]]、[[外務省]][[国際情報統括官組織]]、[[防衛省]][[情報本部]]とともに、[[内閣情報会議]]・[[合同情報会議]]を構成する日本の[[情報機関]]のひとつ。<br /> <br /> [[破壊活動防止法]]や[[無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律|団体規制法]]の規制対象に該当する団体であるかどうかの調査(情報収集)と処分請求を行う機関であり、調査活動の過程で入手した情報を分析・評価し、[[日本国政府|政府]]上層部に提供している。同庁公式サイトでは、業務内容を大別して「団体規制」と「情報貢献」として紹介している。<br /> <br /> 公安調査庁が処分請求を行った後に、その処分を審査・決定する機関として[[公安審査委員会]]が設置されている。<br /> <br /> 調査対象組織(国家)内部に「[[情報提供者|協力者]]」(エージェント、対象とされる組織(国家)から見ると[[スパイ]]ということになる)を[[獲得工作|獲得]]し、これを通じて情報を入手することを目指して「[[工作]]」活動([[ヒューミント]])を行っている。<br /> <br /> 公安調査庁は、[[内務省 (日本)|内務省]]調査局の流れを汲んでおり、[[特別高等警察|特高警察]]関係者が創設に関与した。公安調査庁の活動は、対象の行動確認、公開資料の収集・分析・整理、協力者の確保など、純粋な[[諜報活動|インテリジェンス活動]]が主であるが、団体規制法第三十九条、第四十条、第四十一条などにより、一定の強制力を行使できる&lt;ref&gt;[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H11HO147.html 総務省法令データ提供システム 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律]&lt;/ref&gt;。ただし職員は[[特別司法警察職員]]ではないため、[[逮捕|逮捕状]]、捜索差押許可状等を[[裁判所]]に請求したり、発付された令状を執行する権限は有しない。この点は、英国の情報機関である内務省保安局(MI5)やドイツの憲法擁護庁と同様である。<br /> <br /> [[秘密警察]]と指摘されることもある&lt;ref name=&quot;平凡社&quot;&gt;『[[世界大百科事典]]』(平凡社1988年版)「政治警察」の項目&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 沿革 ==<br /> ※1952年以前については[[内務省 (日本)#概説|内務省]]の項を参照<br /> {{seealso|逆コース}}<br /> <br /> 当初は、[[国家地方警察]]本部と[[法務庁]](後に法務府)特別審査局(通称「特審局」。管掌は法務庁では検務長官、法務府では刑政長官)を管轄する「治安省」の設置が検討されていたが、[[1952年]](昭和27年)7月、[[破壊活動防止法]]の施行と同時に、[[法務府]](法務庁から改組)特別審査局を発展的解消する形で公安調査庁が設置された。前身の特審局は、「秘密的、[[軍国主義]]的、極端な[[国家主義]]的、暴力主義的及び反[[民主主義]]的な[[団体]]」を取り締まる目的で制定された[[政令]]「[[団体等規正令]]」を所管しており、この政令が後に「[[破壊活動防止法]]」の基礎となった。当初は公安調査庁に、「緊急検束」、「強制捜査」、「雇傭制限」、「政治団体の報告義務」、「解散団体の財産没収」、「煽動文書の保持者の取締り」などの、左翼に対する有効な武器となる強力な権限を付与する予定であった&lt;ref&gt;ジョン・ダワ―(著) 大窪愿二(約) 『吉田茂とその時代』 [[中公文庫]] p.122~123&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 同庁の設置には、[[太平洋戦争]]後、[[公職追放]]されていた[[特別高等警察]]、[[領事館警察]](外務省警察)、[[陸軍中野学校]]、旧日本軍[[特務機関]]、[[憲兵 (日本軍)|憲兵隊]]の出身者が参画したとされ、中でも特高警察と領事館警察の出身者が中堅幹部として組織運営を担っていた。領事館警察は、[[満州国]]や[[中国大陸]]で特高警察としての活動を行っていたが、敗戦後もGHQによる公職追放の対象から外されていたため、内務省調査局時代から機会をみて再雇用されていた&lt;ref&gt;[[荻野富士夫]] 『戦後治安体制の確立』 [[岩波書店]] p.254&lt;/ref&gt;。このほか、[[検察庁]]と警察庁から出向者を迎えることになったが、検察庁からは戦前に[[思想検事]]であった者([[井本台吉]]など)、警察庁からは戦前に特高警察に在籍した者([[柏村信雄]]、[[秦野章]]など)が選ばれた。<br /> <br /> 設立過程では、同庁を規制官庁とすべきか情報官庁とすべきか議論があったとされるが、最終的には規制官庁との位置づけではあるものの、その枠内において必要なインテリジェンス活動を行うものとされた&lt;ref&gt;PHP「日本のインテリジェンス体制変革」研究会『日本のインテリジェンス体制変革へのロードマップ』、PHP総合研究所、2006年6月、45頁。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 設立当初、公安調査庁は関東公安調査局と共に、[[東京]]・[[九段]]にあった旧憲兵司令部庁舎に置かれていた&lt;ref&gt;現在は旧憲兵司令部庁舎は取り壊され、跡地に九段合同庁舎と九段第2合同庁舎が建設されており、関東公安調査局は九段合同庁舎を使用している。&lt;/ref&gt;。そのため、公安調査庁を指す隠語として「九段」とも呼ばれていた。<br /> <br /> [[破壊活動防止法]]は、当時[[所感派]]の主導を受けて[[武装闘争]]路線を採り、「[[山村工作隊]]」・「[[中核自衛隊]]」などの武装組織建設を進めていた[[日本共産党]]に対する規制を念頭に制定された。そのため、同党は、現在でも破壊活動防止法の調査指定団体である。また、国際共産主義運動を利用した外国機関からの浸透に対する警戒も主要な目的の一つであり、同法第四条は、暴力主義的破壊活動の中に「外患誘致」「外患援助」が含まれることを明記している。実際、1954年に発覚した「[[ラストボロフ事件]]」では、[[外務省]]とともに公安調査庁が共同発表を行っている&lt;ref&gt; 三宅正樹 『スターリンの対日情報工作』、平凡社、2010年、204頁。&lt;/ref&gt;<br /> <br /> 実際の適用例としては、[[1961年]](昭和36年)、[[日本軍|旧軍]]元[[将校]]らが画策した[[クーデター]]未遂事件([[三無事件]])で、同法で有罪となった事例(個人適用)がある&lt;ref&gt;[http://showa.mainichi.jp/news/1961/12/post-6ce1.html 毎日jp昭和のニュース(毎日新聞社)三無事件]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[1994年]](平成6年)から翌年にかけて[[松本サリン事件]]や[[地下鉄サリン事件]]などを起こした[[オウム真理教]](現[[アレフ (宗教団体)|Aleph]])に対し、破壊活動防止法の解散処分請求が行われたものの、[[1997年]](平成9年)1月、[[公安審査委員会]]が同法の要件を満たさないと判断して適用は見送られた。<br /> <br /> その後、再びオウム真理教の活動が活発になったことから、[[1999年]](平成11年)12月、破壊活動防止法の適用要件を柔軟にした「[[無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律]]」が施行された。公安調査庁は、同法に基づき、Aleph施設の立入検査を継続している。<br /> <br /> 旧[[民主党 (日本 1998-2016)|民主党]][[政権]]の[[事業仕分け (行政刷新会議)|事業仕分け]]では廃止の候補になったこともある&lt;ref&gt;[http://biz-journal.jp/2018/06/post_23844.html 息吹き返す「公安調査庁」…勢力増強で活発化の狙い]ビジネスジャーナル&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 特別高等警察からの参画者 ==<br /> * 大園清二(香川県特高課長、広島県特高課長、北海道特高課長、警視庁外事課長、警保局事務官ハルピン駐在官)近畿公安調査局長<br /> * 太田正明(福井県特高課長、大阪府外事課長、大阪府治安部特高課長、大阪府治安部特高第一課長兼外事課長、警視庁特高第一課長)神奈川地方公安調査局長、公安調査庁調査第二部参事官、四国公安調査局長、北海道公安調査局長<br /> * 田中健次(大阪特高課警部補、警保局保安課属、警務官補、徳島県特高課長、千葉県特高課長)千葉地方公安調査局長、茨城地方公安調査局長、公安調査庁調査第二部第三課長補佐<br /> * 林一夫(三重県特高課長、警保局事務官兼外務事務官、神奈川県外事課長)北海道公安調査局長<br /> * 麓昇(徳島県特高課長、三重県特高課長)宮崎地方公安調査局長、長崎地方公安調査局長、山口地方公安調査局長<br /> * 沼田喜三雄(山口県特高課長、長崎県特高課長、警視庁検閲課長)四国公安調査局長、中国公安調査局長、公安調査庁研修所長<br /> * 山田誠(青森県特高課長、岡山県特高課長)公安調査庁調査第一部長<br /> * 横山重一(警保局保安課属、警務官補、熊本県特高課長)茨城地方公安調査局長、長野地方公安調査局長<br /> * 渡辺次郎(和歌山県特高課長、神奈川県外事課長、警保局書記官兼上海領事)公安調査庁第二課長<br /> * 尾崎米一(大阪府特高課警部、特高第一課検閲係長)近畿公安調査局調査第一課課長補佐、滋賀地方公安調査局長<br /> * 小川一郎(愛知県警視)岐阜地方公安調査局長<br /> * 片岡政治(警視庁警視)公安調査庁調査第一部第一課課長補佐<br /> * 武良操(大阪府警視)兵庫地方公安調査局第二課長<br /> * 小橋勇(大阪府特高課警部)近畿公安調査局調査第二課第二係長<br /> * 能仁充平(警保局属)公安調査庁総務部資料課員、公安調査庁総務部資料課課長補佐<br /> ほか多数<br /> <br /> == 調査対象 ==<br /> === 国内関係 ===<br /> 日本国内に関しては、旧[[オウム真理教]](現[[アレフ (宗教団体)|Aleph]]、[[ひかりの輪]])、[[日本共産党]]、[[日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派|革マル派]]・[[革命的共産主義者同盟全国委員会|中核派]]などの[[日本の新左翼|新左翼]]、[[右翼団体]]や[[行動する保守]]([[右派系市民グループ]])、[[在日本朝鮮人総聯合会|朝鮮総連]]、沖縄で「琉球独立」などと唱える勢力などの情報を収集している。同庁のホームページの動静調査には、左右諸団体の活動報告がアップされている&lt;ref&gt;[http://www.moj.go.jp/psia/201501naigai.html 最近の内外情勢 2015年1月]、公安調査庁、2015年3月15日閲覧。&lt;/ref&gt;。&lt;!---{{要出典範囲|date=2017年6月29日 (木) 14:20 (UTC)|[[冷戦]]終結後、衰退著しい国内の[[極左]]過激組織に対しては、その調査に向けられていた資源を[[国際テロ組織]]や国外の工作機関にシフトしつつあるとされる。2001年(平成13年)9月の「[[アメリカ同時多発テロ事件|9.11米国同時多発テロ事件]]」以降、[[アルカーイダ]]や[[ISIL]]などの[[イスラーム過激派]]の浸透やテロの未然防止にも力を注いでいるとみられる}}。---&gt;<br /> <br /> 旧オウム真理教系の宗教集団であるAlephやひかりの輪については、活動形態に違いこそあれ、[[松本智津夫]](麻原彰晃)の教義を広める目的は共通しているとし、オウム真理教と同一団体とみなしている&lt;ref&gt;[http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG01H3M_R01C14A2CR0000/ オウム観察処分の更新請求 公安調査庁「依然危険な団体」 ]、[[日本経済新聞]]、2014年12月1日、2015年3月15日閲覧&lt;/ref&gt;。そのため、[[無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律]]の規定に基づき、Alephやひかりの輪についても、立入検査をはじめとする観察処分を長期的に実施している。2015年1月23日には、[[公安審査委員会]]の審査により、「本質的な危険性を引き続き保持していると判断」し、5回目の観察処分の期間更新(つまり、観察処分としては6期目)が発表された&lt;ref&gt;[http://www.moj.go.jp/psia/20150123kettei.html オウム真理教に対する観察処分の期間更新決定(5回目)について]、公安調査庁、2015年3月15日閲覧。&lt;/ref&gt;。同集団関連施設への立入検査は、月1~2回のペースで実施されており、2015年3月の時点において、19都道府県下延べ608か所(実数131か所)への検査の実施が公表され、麻原の写真や麻原・上祐の説法教材の多数の保管が確認されている&lt;ref&gt;[http://www.moj.go.jp/psia/20150309tachiiri.html 立入検査の実施結果について]、2015年3月10日、2015年3月15日閲覧。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://www.moj.go.jp/psia/tachiiri20150205.html 立入検査の実施結果について]、2015年2月9日、2015年3月15日閲覧&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 一方、ひかりの輪は、立入検査情報の漏洩があった等の理由により、[[国家公務員法]]違反罪([[守秘義務]]の違反)にて公安調査庁の職員を[[東京地方検察庁|東京地検]]に[[告訴・告発|告発]]している&lt;ref&gt;[http://www.sankei.com/affairs/news/141117/afr1411170029-n1.html 「立ち入り検査の実施日漏洩」 「ひかりの輪」が公安調査官を刑事告発]、[[産経新聞]]、2014年11月17日、2015年3月15日閲覧。&lt;/ref&gt;。また、観察処分更新は「証拠曲げた」結果であるとし、金が目的でないとしてわずか[[損害賠償]]請求額3円の[[訴訟]]を提起している&lt;ref&gt;[http://www.asahi.com/articles/ASGC67GBNGC6UTIL04G.html 「ひかりの輪」が国を提訴 観察処分更新「証拠曲げた」]、2014年11月7日、2015年3月15日閲覧。&lt;/ref&gt;。観察処分の5回目の延長決定に対しても「誤った事実認定に基づく決定で、訴訟で取り消しを求める」と主張している&lt;ref&gt;[http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG05HAP_V00C15A2000000/ ひかりの輪に一斉立ち入り検査 公安調査庁 ]、日本経済新聞、2015年2月5日、2015年3月15日閲覧。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> また、一部の[[労働組合]]や[[労働争議]]支援団体、[[反戦運動]]・反基地運動、[[原子力撤廃]]・[[反核運動]]、市民[[オンブズマン]]など行政監視グループ、[[部落問題|部落解放]]・女性解放など[[人権]]擁護運動([[アムネスティ・インターナショナル]]、[[自由法曹団]]、[[日本国民救援会]]、[[青年法律家協会]]等)、消費者団体([[生活協同組合]]や産地直送運動・環境保護団体)、言論団体([[日本ペンクラブ]]、[[日本ジャーナリスト会議]]等)などについても情報収集を行っているとされ、これらの団体から「調査・監視対象化は不当」と非難されている&lt;ref&gt;[http://www.japanpen.or.jp/statement/2000-2001/post_78.html 公安調査庁の日本ペンクラブ等に対する調査・監視への抗議と要求]、2000年1月18日、2015年3月16日閲覧。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 日本共産党の監視とは別に、[[選挙|国政選挙]]に関する情報収集を行い、内閣に報告している。<br /> <br /> ;特異集団<br /> 2009年~2010年版の「[[内外情勢の回顧と展望]]」にて、社会通念からかけ離れた特異な活動をしている団体を「特異集団」と位置づけ、情報収集を行っていることを発表していたが、2011年以降は、旧オウム真理教系の宗教団体以外は取り上げていない。なお、特異集団と[[カルト]]とは異なる概念である。<br /> <br /> ;排外主張を掲げ執拗な糾弾活動を展開する右派系グループ<br /> 2011年(平成23年)度版「内外情勢の回顧と展望」にて、[[行動する保守]]運動が「[[排外主義|排外]]主張を掲げ執拗な糾弾活動を展開する右派系グループ」と位置づけられ、新たな監視対象に加わっている&lt;ref&gt;{{PDFlink|[http://www.moj.go.jp/content/000060342.pdf 『内外情勢の回顧と展望』2011年(平成23年)度版]}}、公安調査庁、p60、2015年3月15日閲覧。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> ;沖縄<br /> 2017年度版「内外情勢の回顧と展望」は、中国の大学やシンクタンクが、沖縄で「[[琉球独立運動|琉球独立]]」を唱える団体との交流をおこなっていることについて、「中国に有利な世論を形成し、日本国内の分断を図る戦略的な狙いが潜んでいる」としている&lt;ref&gt;[https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-26/OIS6CO6JIJUQ01 中国が「琉球独立」求める団体関係者と交流-公安調査庁・回顧と展望] [[ブルームバーグ]] 2016年12月26日&lt;/ref&gt;。なお、[[照屋寛徳]]が、「沖縄における[[普天間基地移設問題|辺野古新基地建設反対運動]]、東村[[高江ヘリパッド問題|高江の米軍ヘリパッド建設反対運動]]は、国政選挙や首長選挙で示された民意を無視して、これらの工事を強行する国家権力に対抗するための非暴力の抗議活動である。特定の政党や団体、活動家らにとどまる反対運動では断じてなく、いわゆる「[[オール沖縄]]」の旗印の下に多くの県民が結集する、開かれた抵抗闘争だ。「内外情勢の回顧と展望」六十二頁には、「沖縄県民大会」に「全国から党員や活動家らを動員した」との記述があるが、具体的にどの政党を指しているのか、当該政党の名称を全て列挙した上で、「動員した」と断定する根拠について政府の見解を示されたい。」と質問&lt;ref&gt;[http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a193013.htm 公安調査庁発刊資料「内外情勢の回顧と展望」に関する質問主意書] 平成二十九年一月二十日提出質問第一三号&lt;/ref&gt;。それについて、[[安倍晋三]]首相は、「「沖縄県民大会」に「全国から党員・・・を動員した」と記述された政党は、[[日本共産党]]であると承知している」と回答している&lt;ref&gt;[http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b193013.htm 答弁本文情報] 内閣衆質一九三第一三号 平成二十九年一月三十一日&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === 国外関係 ===<br /> 日本国外に関しては、同庁が毎年公表している「内外情勢の回顧と展望」の書き振りから、[[朝鮮民主主義人民共和国]](北朝鮮)、[[中華人民共和国]](中国)、[[ロシア]]など、日本と敵対もしくは緊張関係にある国家等に関する情報収集を行っているとみられる。また、同庁が公表している「[[国際テロリズム要覧]]」には、国外のテロ組織・過激組織の動向やテロ関連情勢が詳述されていることや、平成26年版「[[内外情勢の回顧と展望]]」にも中東・北アフリカの情勢や国際テロリズムに関する情勢が独立した項目で取り上げられていることから、グローバルに展開する昨今のテロリズムのトレンドに応じた情報収集を行っているとみられる。<br /> <br /> == 組織概要 ==<br /> 平成17年度の定員は1,498人。[[国家公務員]]削減の流れに反し、平成16年度定員から36人増員されている。職員のうち、[[公安調査官]]([[公安職]])が調査業務に従事している。なお、幹部以外の職員氏名は公表されない。<br /> <br /> 東京・[[霞が関]]の[[法務省]]庁舎内にある本庁以下、東京、[[大阪]]など8か所にブロックを管轄する公安調査局、[[横浜市|横浜]]、[[京都市|京都]]など14か所に府県を管轄する公安調査事務所、その他必要に応じて駐在官事務所が置かれている。<br /> 以前は、公安調査局の置かれる都道府県以外の全ての府県に地方組織(地方公安調査局、後に縮小され公安調査事務所)が置かれていたが、2001年(平成13年)1月の[[中央省庁再編]]に伴い、一部の事務所が閉鎖統合され、現体制となった。<br /> <br /> 本庁と地方組織の役割分担としては、地方組織が収集した情報を本庁が一元的に分析・評価し、関係省庁に提供する仕組みとなっている。<br /> <br /> 本庁は、人事・管理を担当する総務部、国内情報を担当する調査第一部、国外情報を担当する調査第二部で構成されており、公安調査局・公安調査事務所もこれに準じた組織となっている。[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]情報やイスラーム過激派による[[テロリズム|テロ]]情報などを扱うのは調査第二部である。<br /> <br /> 法務省の外局であり、長官、次長、総務部長などの幹部職員はすべて[[検事]]が占めている。このほか、国内情報の責任者である調査第一部長は[[警察庁|警察]][[キャリア (国家公務員)|キャリア]]の指定席となっている。国外情報の責任者である調査第二部長には、公調キャリアが充てられている&lt;ref&gt;[[別冊宝島]]編集部 編 『新装版 公安アンダーワールド』 [[宝島社]] p.249&lt;/ref&gt;。&lt;!--警察庁から公安調査管理官を受け入れている--&gt;<br /> <br /> 他方、他省庁への出向ポストは多く、代表的なものとしては、[[内閣情報調査室]]を中心として[[内閣官房]]に二十数人、[[外務省]](本省、[[在外公館]])に数十人、同じ法務省の組織である[[入国管理局]]に数人を出向させている。出向者は定員にカウントされないため、実際には1,600人弱の職員を抱えている。<br /> <br /> == 調査手法・権限 ==<br /> {{seealso|諜報活動}}<br /> <br /> === ヒューミント ===<br /> 情報収集の手法として、監視・尾行のほか、対象団体の関係者を協力者(エージェント)として勧誘し、内部の情報を探るという手法([[ヒューミント]])をとり、[[シギント]](コミント(通信傍受・暗号解読)、[[エリント]])などの技術的手段は情報収集の直接の手法とはしていないとされる。<br /> <br /> 職員は、その特殊性から、所属・職名(場合によっては氏名)を偽って活動することが多い。(&#039;&#039;&#039;[[公安調査官]]&#039;&#039;&#039;を参照)<br /> <br /> 1999年(平成11年)12月、元日本経済新聞記者[[杉嶋岑]]が[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]当局に2年2ヶ月間にわたり拘束される事件が発生&lt;ref&gt;[http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/001515420020725009.htm?OpenDocument 154会国会 安全保障委員会第9号]&lt;/ref&gt;。杉嶋は帰国後、以前から公安調査庁に依頼されて北朝鮮の情報を提供していたこと、その件が北朝鮮側に漏洩していたためにスパイ容疑で取り調べを受けたことなどを明らかにしている([[日経新聞記者北朝鮮拘束事件]])。<br /> <br /> === シギント ===<br /> [[破壊活動防止法]]第四条には、有線通信または無線通信による破壊活動も規定されている。今は行われていないとされるが、公安調査庁もかつては[[シギント]]を行っていたとされる&lt;ref&gt;[[菅沼光弘]] 『公安調査庁は何をしてきたか』「文芸春秋」1995年11月号、文芸春秋社、1995年。&lt;/ref&gt;。[[1952年]](昭和27年)に[[東京都]][[練馬区]]に「寺田技術研究所」という長官直属の機関を作り、主に[[ソビエト連邦|ソ連]]の無線を傍受していた。職員は主に[[大日本帝国陸軍|陸軍]]の[[暗号]]関係者で、暗号解読も行っていたとされる。[[1959年]](昭和34年)には「極東通信社」と改称し、中国と北朝鮮も対象にした。その後、予算の関係で[[1976年]](昭和51年)に解散された。業務は[[自衛隊]]に引継がれたという&lt;ref name=asia&gt;鳥居英晴著『日本陸軍の通信諜報戦―北多摩通信所の傍受者たち』2011年&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> この活動で公安調査庁は380万件以上の通信を傍受し、その結果31種類の暗号が解読され370件の[[インテリジェンス|情報]]が得られたという&lt;ref name=&quot;asia&quot;/&gt;。<br /> <br /> === 公安警察との違い ===<br /> 守備範囲の重なる[[公安警察]]&lt;ref name=&#039;&#039;&#039;P97&#039;&#039;&#039; /&gt;との違いは、前述のとおり、公安調査庁の調査活動には[[逮捕]]、[[捜索|家宅捜索]]等の司法警察権が与えられていない点である。ただし、団体規制法第七条に基づく公安調査官による対象団体への立入や検査について拒み、妨げ、又は忌避した者に対して、1年以下の[[懲役]]刑又は50万円以下の[[罰金]]刑が同法第39条に規定されており、公安調査庁の団体規制権能には一定の強制力も付与されている。<br /> <br /> また、公安調査庁では創設時に[[公職追放]]権や[[緊急逮捕]]権を行使する事が想定されていたほか、1979年頃の政治的暴力行為防止法案に緊急拘束権が盛り込まれたり、2004年頃から警察庁、[[防衛省|防衛庁]](当時)、法務省などの担当者によるプロジェクトチームで研究が行われているテロ対策基本法案(反テロ法案)では、治安当局がテロ組織やテロリストと認定した場合に一定期間の拘束や、国外への強制退去、家宅捜索・通信傍受などの[[強制処分|強制捜査]]権の付与が検討されている。テロ対策基本法案は[[日本国憲法第33条]]に抵触する可能性から未だに研究段階であるが、政府は準備を進めておくとしている&lt;ref&gt;[[毎日新聞]] 2006年1月07日&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === 外国情報機関との関係 ===<br /> 情報機関には「コリント」と呼ばれる手法があり、自らの弱い部分では互いに情報交換を行うことで情報を集める。公安調査庁は30以上の機関とコリントを行っており、主に北朝鮮、中国情報と引き換えに海外情勢やテロ組織の情報を得ているという&lt;ref name=&quot;noda&quot;/&gt;。<br /> <br /> 人員交流も行われており、[[アメリカ中央情報局|CIA]]に職員を派遣し、情報分析研修を行っているとされる&lt;ref name=noda&gt;野田敬生 『CIAスパイ研修―ある公安調査官の体験記』、現代書館、2000年&lt;/ref&gt;。また、[[中華民国|台湾]]情報機関から研修生を受け入れているほか、[[ドイツ]]、[[イスラエル]]に留学生を派遣して現地機関と交流を行っているという&lt;ref name=&quot;noda&quot;/&gt;。<br /> <br /> == 情報の活用 ==<br /> === 関係機関への提供 ===<br /> 公安調査庁は[[インテリジェンス・コミュニティー]]のコア・メンバーとして位置づけられており、収集した情報は、分析・評価が行われた上で、政府上層部や関係各機関に報告される。<br /> <br /> また、Aleph(旧[[オウム真理教]])対策の一環として、同教団の施設が存在する地方自治体に対しても、情報提供が行われている。<br /> <br /> さらに、[[出入国管理及び難民認定法]]第二十四条第三号の二は、公衆等脅迫目的の犯罪行為(予備行為、幇助行為含む)を行う恐れがあるものと認めるに足りる相当の理由がある者として法務大臣が認定する者に関し、退去強制をすることができる旨定めているところ、同法第二十四条の二において、法務大臣が右認定を行う場合には、公安調査庁長官等の意見を聴くものと定めているほか、公安調査庁長官等は、法務大臣の右認定に関し意見を述べることができるとも定めている。これは、[[法務大臣]]がテロリストと認定したものを入国規制するための仕組みであり&lt;ref&gt;内閣官房「主なテロの未然防止対策の現状」平成20年5月27日&lt;/ref&gt;、公安調査庁には、同認定に資する情報収集を行うために必要な機構として国際破壊活動対策室が設置されている&lt;ref&gt;[http://www.moj.go.jp/psia/kouan_naigai_naigai20_naigai20-06.html 公安調査庁HP「平成19年における公安調査庁の取組と今後の課題」]&lt;/ref&gt;<br /> <br /> === 年次報告等 ===<br /> 白書に準じる年間報告書として、毎年12月に「内外情勢の回顧と展望」(以下、回顧と展望)を公表している。「回顧と展望」は、同庁公式サイトから閲覧できる。<br /> <br /> [[2004年]]12月に公表された2005年版「回顧と展望」では、[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]情勢について、「一般住民の間で体制への不満や批判が増大し、[[権力]]基盤に亀裂が生じることも考えられる」と分析した他、[[アレフ (宗教団体)|アーレフ]]については、「依然として危険性を有し、規制強化を求める声も寄せられている」として、「徹底した調査、検査を推進する」と引き続き同教団を注視する必要性を強調している。<br /> <br /> また、2年に一度、国際テロ問題をまとめた日本政府の行政組織で唯一の資料と言われる「国際テロリズム要覧」を公表している。同庁公式サイトでは、「国際テロリズム要覧」の要約版をみることもできる。<br /> <br /> なお、「[[内外情勢の回顧と展望]]」、「[[国際テロリズム要覧]]」ともに書店での販売はされていないが、[[国立国会図書館]]や一部の[[公立図書館|都道府県立図書館]]などには蔵書されており、公安調査庁と関わりの無い人でも内容を知ることが出来る。<br /> <br /> == 不祥事 ==<br /> * 2013年[[6月17日]] - 公安調査庁の主任調査官が[[ひかりの輪]]への公安調査庁の立ち入り検査の日程を東京都世田谷区の教団施設に居住していた20代の男性信者(脱会済み)に漏洩したとして、[[2015年]][[3月27日]]に[[東京地検特捜部]]は[[国家公務員法]]([[守秘義務]])違反罪で[[略式起訴]]した。主任調査官は「信者の信頼を得て、より重要な情報を得ようとした」と説明。男性信者に対し、飲食接待したり金品を提供したりしていた。略式起訴の同日、公安調査庁は主任調査官を減給100分の5(1カ月)の懲戒処分にした&lt;ref name=&quot;sankei&quot;&gt;[http://www.sankei.com/affairs/news/150327/afr1503270009-n1.html 産経ニュース&quot;立ち入り日程を「ひかりの輪」信者に漏らす 公安調査庁職員を守秘義務違反で略式起訴 東京地検特捜部&quot;2015.3.27 11:44]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 批判 ==<br /> * [[日本共産党]]は「公党たるわが党を監視する事自体が[[日本国憲法|憲法]]違反であり、不当極まりない」と批判している&lt;ref&gt;[http://www.jcp.or.jp/faq_box/001/991129_faq.html 公安調査庁とは?] 日本共産党HP&lt;/ref&gt;。時の長官(第11代)・石山陽も、1989年2月18日の衆議院予算委員会で、不破哲三から質されたのに対し、「庁発足から36年経つが調査しても暴力革命を企てているという証拠は見つからなかった」と答弁している&lt;ref&gt;[http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-04-09/2016040905_01_0.html 語ろう日本共産党 力合わせ政治変えよう] しんぶん赤旗2016年4月9日&lt;/ref&gt;。<br /> * [[オウム真理教]]脱会者の集まり・[[カナリヤの会]]の代表で[[弁護士]]の[[滝本太郎]]は「[[破壊活動防止法]]は[[人権]]を侵害するのだったら反対する」としている&lt;ref&gt;[http://www.cnet-sc.ne.jp/canarium/t-comment2.html 滝本弁護士コメント] カナリヤの会&lt;/ref&gt;。<br /> * 守備範囲の重なる[[公安警察]]からは、「調査目的で警察がマークしているマル対([[捜査]]対象者)に接触し、警察やマスコミの動きなど、マル対を利するようなことを平気でしゃべり、その結果、マル対が逃亡することがしばしば起こっている。いったい、誰に雇われているのか」という批判があるという&lt;ref name=&#039;&#039;&#039;P97&#039;&#039;&#039;&gt;[[別冊宝島]] 『警察組織のすべて』 P97&lt;/ref&gt;。<br /> * [[日本経済新聞]]記者であった杉嶋岑が、公安調査庁の要請に応じて提供した写真やビデオ、供述資料等が、ことごとく北朝鮮情報当局に渡っており、公安調査庁の情報は北朝鮮に筒抜けであったという。杉嶋岑は北朝鮮当局によってスパイ容疑の罪で逮捕され、2年2ヶ月間にわたる長期の拘束を余儀なくされた([[日経新聞記者北朝鮮拘束事件]]を参照)。<br /> <br /> == 組織・役職 ==<br /> === 幹部 ===<br /> * [[長官]](長官は[[検事]])<br /> * [[次長]](次長は検事)<br /> <br /> === 内部部局 ===<br /> * 総務部(部長は検事または公調キャリア)<br /> ** 総務課(課長は検事)<br /> *** 審理室(室長は検事)<br /> *** 企画調整室([[行革]]担当・[[合同情報会議]])<br /> *** 情報管理室(OA化・文書管理)<br /> *** 広報連絡室(広報・議員連絡)<br /> ** 人事課(課長は公調キャリア:人事・組織定員管理)<br /> ** 工作推進室(室長は[[参事官]]:協力者工作管理)<br /> * 調査第一部(部長は[[警察庁|警察]][[キャリア (国家公務員)|キャリア]])<br /> ** 第一課(課長は検事:国内公安動向(市民団体への調査や、選挙情報の把握)・調査第一部の企画調整)<br /> ** 第二課(課長は検事:[[中核派]]・[[革労協]]担当)<br /> ** 第三部門([[日本共産党]]担当)<br /> ** 第四部門([[右翼団体]]担当)<br /> ** 第五部門([[革マル派]]・[[共産同]]担当)<br /> ** オウム特別調査室([[オウム真理教|オウム]]への調査・規制作業)<br /> * 調査第二部(部長は公調キャリアまたはノンキャリア)<br /> ** 第一課(課長は検事:調査第二部の企画調整、[[日本赤軍]]と[[国際テロ組織]]担当)<br /> ** 第二課(外国情報機関との連絡)<br /> ** 第三部門([[朝鮮総連]]・[[北朝鮮]]担当)<br /> ** 第四部門([[中国]]、[[東南アジア]]、[[ロシア]]、[[欧米]]担当)<br /> &lt;!--日本の国家行政組織における「第一部」「第一課」などの漢数字は(防衛省など一部例外もありますが)原則固有名称扱いなので算用数字の「第1部」などには書き換えないでください。三田さんを3田さんと書かないのと同じです。--&gt;<br /> <br /> === 施設等機関 ===<br /> * 公安調査庁研修所<br /> <br /> === 地方支分部局 ===<br /> * [[公安調査局]](北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州)<br /> * 公安調査事務所(釧路、盛岡、さいたま、千葉、横浜、新潟、長野、静岡、金沢、京都、神戸、岡山、熊本、那覇)<br /> <br /> == 歴代の公安調査庁長官 ==<br /> {|class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-<br /> !代!!氏名!!在任期間!!後職<br /> |-<br /> |1||[[藤井五一郎]]||1952年7月21日 - [[1962年]]2月23日||(公安調査庁長官で退官)&lt;br/&gt;(前職は[[第一東京弁護士会]]所属[[弁護士]])<br /> |-<br /> |2||[[斎藤三郎]]||1962年2月23日 - [[1964年]]5月15日||[[広島高等検察庁]][[検事長]]<br /> |-<br /> |3||[[吉河光貞]]||1964年5月15日 - [[1968年]]9月10日||広島高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |4||吉橋敏雄||1968年9月10日 - [[1970年]]3月31日||[[仙台高等検察庁]]検事長<br /> |-<br /> |5||川口光太郎||1970年3月31日 - [[1973年]]1月23日||[[名古屋高等検察庁]]検事長<br /> |-<br /> |6||[[川井英良]]||1973年1月23日 - [[1975年]]1月24日||(公安調査庁長官で退官)&lt;br/&gt;(前職は名古屋高等検察庁検事長)<br /> |-<br /> |7||冨田康次||1975年1月24日 - [[1977年]]6月7日||名古屋高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |8||山室章||1977年6月7日 - [[1980年]]9月16日||(公安調査庁長官で退官)&lt;br/&gt;(前職は公安調査庁次長)<br /> |-<br /> |9||鎌田好夫||1980年9月16日 - [[1983年]]12月22日||名古屋高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |10||谷川輝||1983年12月22日 - [[1988年]]7月4日||名古屋高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |11||石山陽||1988年7月4日 - [[1989年]]9月4日||[[福岡高等検察庁]]検事長<br /> |-<br /> |12||[[米田昭]]||1989年9月4日 - [[1991年]]12月12日||仙台高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |13||栗田啓二||1991年12月12日 - [[1993年]]7月2日||福岡高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |14||[[緒方重威]]||1993年7月2日 - [[1995年]]7月31日||広島高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |15||[[杉原弘泰]]||1995年7月31日 - [[1997年]]12月15日||[[大阪高等検察庁]]検事長<br /> |-<br /> |16||豊嶋秀直||1997年12月15日 - [[1999年]]1月18日||福岡高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |17||[[木藤繁夫]]||1999年1月18日 - [[2001年]]5月22日||[[東京高等検察庁]]検事長<br /> |-<br /> |18||書上由紀夫||2001年5月22日 - [[2002年]]6月17日||大阪高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |19||[[町田幸雄]]||2002年6月17日 - [[2004年]]1月16日||[[次長検事]]<br /> |-<br /> |20||大泉隆史||2004年1月16日 - [[2006年]]12月18日||大阪高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |21||[[柳俊夫]]||2006年12月18日 - [[2009年]]1月16日||大阪高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |22||北田幹直||2009年1月16日 - [[2010年]]12月27日||[[札幌高等検察庁]]検事長<br /> |-<br /> |23||尾崎道明||2010年12月27日 - [[2014年]]1月9日||[[高松高等検察庁]]検事長<br /> |-<br /> |24||寺脇一峰||2014年1月9日 - [[2015年]]1月23日||[[仙台高等検察庁]]検事長<br /> |-<br /> |25||野々上尚||2015年1月23日 - [[2016年]]9月5日||福岡高等検察庁検事長<br /> |-<br /> |26||中川清明||2016年9月5日 - ||<br /> |}<br /> <br /> == 予算等・規模など ==<br /> * 一般会計歳出予算より<br /> * 1989年 平成元年 ¥13,582,000,000<br /> * 1990年 平成02年 ¥14,503,014,503<br /> * 1991年 平成03年 ¥15,585,031,170<br /> * 1992年 平成04年 ¥16,582,049,746<br /> * 1993年 平成05年 ¥17,082,068,328<br /> * 1994年 平成06年 ¥17,443,087,215<br /> * 1995年 平成07年 ¥17,710,106,260<br /> * 1996年 平成08年 ¥17,886,125,202<br /> * 1997年 平成09年 ¥18,090,144,720<br /> * 1998年 平成10年 ¥18,010,162,090<br /> * 1999年 平成11年 ¥17,968,179,680<br /> * 2000年 平成12年 ¥17,537,192,907<br /> * 2001年 平成13年 ¥17,124,205,488<br /> * 2002年 平成14年 ¥16,535,214,955<br /> * 2003年 平成15年 ¥15,830,221,620<br /> * 2004年 平成16年 ¥15,459,231,885<br /> * 2005年 平成17年 ¥15,276,244,416<br /> * 2006年 平成18年 ¥15,099,256,683<br /> <br /> 実際使った経費としては、1年間で、調査費関連が25億円、職員への[[給与|給料]]が100億円程度である。<br /> 1500人の職員が働いており、平均年収は、666万円である。<br /> <br /> == 架空 ==<br /> 日本を舞台にした[[映画]][[007]]シリーズ第5作「[[007は二度死ぬ]]」(1967年)にも登場し、[[ジェームズ・ボンド]]([[ショーン・コネリー]])に協力している、日本情報機関のタイガー田中([[丹波哲郎]])は、公安調査庁の最高幹部という設定である(項目参照)。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> &lt;references /&gt;<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[日本の行政機関]]<br /> * [[法務省]]<br /> * [[公安審査委員会]]<br /> * [[破壊活動防止法]]<br /> * [[無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律]]<br /> * [[政治的暴力行為防止法案]]<br /> * [[公安調査局]]<br /> * [[公安調査官]]<br /> * [[逆コース]]<br /> * [[特別高等警察]]<br /> * [[公安警察]]<br /> * [[菅沼光弘]]-公調キャリアとして初めて部長職に就任。<br /> * [[連邦憲法擁護庁]]-[[ドイツ]]の治安情報機関。<br /> * [[中華民国法務部調査局]]-[[台湾]]の防諜・捜査機関。[[中華民国内政部|内政部]]から司法行政部(現・[[中華民国法務部|法務部]])に移管されるなど、経緯が酷似している。司法警察権を有する。<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> {{Commonscat|Public Security Intelligence Agency}}<br /> * [http://www.moj.go.jp/psia/ 公安調査庁]<br /> * {{Twitter|MOJ_PSIA}}<br /> <br /> {{法務省}}<br /> {{日本の情報機関}}<br /> {{朝鮮総連}}<br /> {{行動する保守}}<br /> {{Normdaten}}<br /> {{DEFAULTSORT:こうあんちようさちよう}}<br /> [[Category:公安調査庁|*]]<br /> [[Category:日本の公安]]<br /> [[Category:日本の諜報・情報機関]]<br /> [[Category:秘密警察]]<br /> [[Category:治安]]</div> 2400:4133:9B77:FE00:75ED:A289:D3F5:1F7B ワクチン 2018-08-03T10:24:30Z <p>2400:4133:9B77:FE00:75ED:A289:D3F5:1F7B: /* 日本のワクチン事情 */</p> <hr /> <div>{{Otheruses|医薬品|コンピュータソフト|アンチウイルスソフトウェア|テレビ番組|わくちん}}<br /> {{出典の明記|date=2009年5月}}<br /> [[File:HPV-vaccine- Gardasil2016JAPAN.jpg|thumb|HPVワクチン]]<br /> &#039;&#039;&#039;ワクチン&#039;&#039;&#039;({{lang-de-short|Vakzin}}、{{lang-en-short|vaccine}})は、[[感染症]]の予防に用いる[[医薬品]]。[[病原体]]から作られた無毒化あるいは弱毒カ化された抗原を投与することで、体内に病原体に対する[[抗体]]産生を促し、感染症に対する免疫を獲得する。<br /> <br /> 18世紀末、一度罹患したら再び罹患しない事実から[[エドワード・ジェンナー]]が[[天然痘]]のワクチンを発見し、その後に[[ルイ・パスツール]]がこれを弱毒化した。弱毒生ワクチン、あるいは生ワクチンと呼ばれる。これに対して、不活化ワクチンは抗原のみを培養したもので、複数回の摂取が必要となったりする。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> ワクチンを発見したのは[[イギリス]]の医学者、[[エドワード・ジェンナー]]で、彼は18世紀の末に、[[牛痘]]にかかった人間は[[天然痘]]に罹患しなくなる(または軽症になる)事実から天然痘ワクチンを発明した。名前の由来は[[ラテン語]]のVacca(雌牛の意)から。その後、[[ルイ・パスツール]]が病原体の[[培養]]を通じてこれを弱毒化すれば、その接種によって[[免疫]]が作られると理論的裏付けを行い、応用の道を開いたことによって、さまざまな感染症に対するワクチンが作られるようになった。<br /> <br /> ちなみに発音は、[[イギリス英語]]でヴァクスィン {{IPA-en|væksín}} 、[[アメリカ英語]]でヴァクスィーン {{IPA-en|væksíːn}} である。<br /> <br /> == 種類 ==<br /> ワクチンは大きく[[#生ワクチン]]と[[#不活化ワクチン]]に分かれる。<br /> [[ファイル:Mycobacterium_bovis_BCG_ZN.jpg|thumb|200px|BCGワクチン([[抗酸染色]])]]<br /> <br /> === 生ワクチン ===<br /> 毒性を弱めた[[微生物]]や[[ウイルス]]を使用。[[液性免疫]]のみならず[[細胞性免疫|細胞免疫]]も獲得できるため、一般に不活化ワクチンに比べて獲得免疫力が強く免疫持続期間も長い。しかし生きている病原体を使うため、ワクチン株の感染による[[副反応]]を発現する可能性もある。<br /> <br /> * [[BCG|BCGワクチン]]<br /> * [[ポリオワクチン]]<br /> * [[種痘]](天然痘)-現在は、主に軍用<br /> * [[麻疹ワクチン]]<br /> * [[風疹ワクチン]]<br /> * [[流行性耳下腺炎ワクチン]](おたふく風邪)<br /> * [[麻疹・風疹混合ワクチン]](MRワクチン)<br /> * [[水痘ワクチン]]([[帯状疱疹]])<br /> * [[黄熱ワクチン]]<br /> * [[ロタウイルスワクチン]]<br /> <br /> 日本未承認(トラベルクリニック等、個人輸入を取り扱っている医療機関で接種)<br /> * [[弱毒生インフルエンザワクチン]]、点鼻投与型、[[注射針]]を使用しないのと、粘膜免疫ができる。<br /> * [[新三種混合ワクチン]](MMRワクチン、[[麻疹]]・[[風疹]]・[[流行性耳下腺炎]]混合) &lt;!-- 旧来日本でも行われていたMMR三種混合ワクチンの改良型)日本の統一株MMRワクチン開発前からあるもので特に改良したものではありません。 --&gt; - 日本では、1988年から1993年まで実施されていた。<br /> * {{仮リンク|MMRVワクチン|en|MMRV vaccine}}(麻疹・風疹・おたふく・[[水痘]]-帯状疱疹)<br /> <br /> === 不活化ワクチン ===<br /> [[File:DT-vaccine.jpg|thumb|ジフテリア・破傷風混合ワクチン (DTワクチン)]]<br /> [[File:Bimmuge-Hepatitis B Vaccines.jpg|thumb|B型肝炎ワクチン ビームゲン]]<br /> 死菌ワクチンとも呼ばれる。狭義の不活化ワクチンは化学処理などにより死んだ[[ウイルス]]、[[細菌]]、[[リケッチア]]を使用。取り扱いや効果において同様である[[抗原]]部分のみを培養したものを含めて不活化ワクチンと称されることもあり、以下その定義に含められるものを挙げる。生ワクチンより[[副反応]]が少ないが、[[液性免疫]]しか獲得できずその分免疫の続く期間が短いことがあり、このため複数回接種が必要なものが多い(代表例は三種混合ワクチンやインフルエンザワクチン)。<br /> <br /> 2歳未満の乳幼児では、蛋白成分を含まない抗原(ハプテン)部分だけでは免疫を惹起できない。このため、肺炎球菌ワクチンなど蛋白ではない抗原を用いるワクチンでは、乳幼児に接種するに際しては別の蛋白と抗原を結合させるなどの工夫がされている。<br /> <br /> また、[[インフルエンザワクチン]]については、[[1971年]]以前の全粒子ワクチン使用による副反応(死亡あるいは脳に重篤な障害を残す)危険性が大きかったことや、それとは異なる現行の安全性の高いワクチンでも100%発症を抑えることはできないことから、接種を避けるべきとの意見も依然として存在する。しかしながら、ハイリスク群(高齢者や慢性疾患を持つ人など)の人が[[インフルエンザ]]に罹患した場合に、肺炎等の重篤な合併症の出現や、入院、死亡などの危険性を軽減する効果が世界的にも広く認められている。これが、国連の[[世界保健機関]](WHO)や世界各国が、特にハイリスク群に対するインフルエンザワクチン接種を積極的に薦めている理由である&lt;ref&gt;[http://www.nih.go.jp/niid/topics/influenza01.html インフルエンザワクチンについて](国立感染症研究所)&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> * [[インフルエンザワクチン]]<br /> * [[肺炎球菌ワクチン]]<br /> * [[Hibワクチン]]([[インフルエンザ桿菌]]b型ワクチンの略称)<br /> * [[狂犬病ワクチン]]<br /> * [[コレラワクチン]]<br /> * 二種混合ワクチン(DTワクチン[[ジフテリア]]・[[破傷風]]混合。ジフテリア抗原のため10歳以上には1/5量投与。この量だと破傷風の有効量が不足しているため、最大限の効果を得るためには別途破傷風トキソイドをうつか、輸入TdまたはTdapにする必要がある)<br /> * [[三種混合ワクチン]](DPTワクチン、ジフテリア・[[百日咳]]・破傷風混合)<br /> * 不活化[[ポリオワクチン]](IPV) <br /> * [[四種混合ワクチン]](DPT-IPVワクチン、ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ混合ワクチン)<br /> * [[日本脳炎ワクチン]]<br /> * [[百日咳ワクチン]]<br /> * [[肺炎球菌ワクチン]](2歳以上、2歳未満の小児用との2種がある)<br /> * [[A型肝炎ワクチン|A型肝炎ウイルスワクチン]]<br /> * [[B型肝炎ワクチン|B型肝炎ウイルスワクチン]]([[C型肝炎]]その他は開発中)<br /> * [[ヒトパピローマウイルスワクチン]](HPVワクチン)<br /> <br /> 日本未承認(日本国内で接種の場合は個人輸入取り扱い医療機関に申し込む)<br /> * [[炭疽菌]]ワクチン<br /> * [[コレラワクチン]](経口4価)2年間有効。また、渡航者下痢の多くの原因とされる、病原性大腸菌139型に対しても4ヶ月ほど有効と発表されている。<br /> * [[髄膜炎菌ワクチン]](流行性髄膜炎、髄膜炎菌性髄膜炎)<br /> * [[腸チフスワクチン]]<br /> * [[ダニ媒介性脳炎ワクチン]]<br /> * A型肝炎ワクチン(全2回接種型・1回接種=2週間後抗体陽転、12ヶ月持続。1歳より接種可能)<br /> * 5歳以上用、二種混合ワクチン混合ワクチン(TD。破傷風の抗体産生能を維持したまま、ジフテリアの安全接種が可能)<br /> * 11歳以上用、ジフテリア・破傷風・百日咳混合ワクチン(Tdap。破傷風の抗体産生能を維持したまま、ジフテリアと百日咳の安全接種が可能)<br /> <br /> * DTaP/Hib=DTP+インフルエンザ桿菌<br /> * DTaP/IPV/HiB=DTP+不活化ポリオ+インフルエンザ桿菌<br /> * HepB/Hib=B型肝炎+インフルエンザ桿菌<br /> その他、混合多数。<br /> <br /> === トキソイド ===<br /> {{See also|トキソイド}}<br /> ある病原体の産生する[[毒素]]のみを予め抽出して、[[ホルマリン]]などで処理し、毒性を抑えて抗原性のみを残したものを人体に接種し、その[[毒素]]に対する抗体を作らせるもの。病原体そのものを攻撃する抗体を作らせるわけではないので、厳密にはワクチンに含めないという考え方もある。<br /> <br /> == 接種方法 ==<br /> [[File:HPV-vaccine- Gardasil-2016JAPAN-04.jpg|thumb|ガーダシルの注射状況]]<br /> [[注射|皮下注射]]、[[筋肉内注射]]が多いが、経口生[[急性灰白髄炎|ポリオ]]ワクチン(OPV)のように直接飲む(経口ワクチン)ものや[[BCG]]のようなスタンプ式の製品がある。<br /> <br /> === 接種間隔 ===<br /> 生ワクチンの後は4週間以上あけ、不活化ワクチンの後は1週間以上あけること。医師の判断で必要と認められた場合には同日複数接種も可能である。複数のワクチンを混合して接種することはできない。同日接種を行うことによって、安全性・効果(免疫応答)が変化・相乗することは無い。一度に接種できるワクチンの数に制限はない。また、同日接種の際、ワクチン同士は凡そ1インチ(2-3センチ)離れていれば問題ない。<br /> <br /> WHOや米国のCDCが定めるスタンダードは、原則として、<br /> * 生ワクチン同士は同日、または4週間以上あける<br /> * 生ワクチンと不活化ワクチンは、どちらが先であっても、接種間隔に規制はない。<br /> * 不活化ワクチン同士もまた、同時でも、いつでも接種可能である。ただし、同一のワクチンには指定された間隔がある。<br /> * 免疫グロブリンと一部の生ワクチン(グロブリン製剤に含まれる抗体に依存する)には特定の間隔が個別に存在することがある。<br /> <br /> ほかに、メーカー指定で、経口生チフスと経口不活化コレラワクチンは8時間の間隔を開けるというルールがある。<br /> <br /> === 接種部位 ===<br /> * 皮下注射:上腕伸側を中心とする領域。ただし橈骨神経が走行する中央1/3は避け、下側1/3あるいは上側1/3に接種する。 <br /> * 筋肉内注射:満4歳未満は三角筋の発達が未熟なので、大腿四頭筋外側頭中程。それ以上の年齢では、同部位よりも三角筋が選択される。なお、臀部への筋注は吸収率や免疫応答がよくないので、接種してはいけない。<br /> * 皮内注射:狂犬病ワクチンの変則的投与では、指定箇所がある。その他に関しても、添付文書を参照すること。<br /> <br /> 1肢1本接種は上記免疫応答理論や接種本数の制限を受けるため、受診者・渡航者の立場からは現実的ではない。<br /> <br /> 日本以外で使用されているワクチン類は、海外で生活されている邦人も東洋人も通常接種されている。日本人に外国製のワクチン(WHO認定ワクチンに限定して)と接種用法などを敬遠する医学的根拠は現実的には示されていない。<br /> <br /> == 副反応 ==<br /> {{Main|副反応}}<br /> 弱いとはいえ[[病原体]]を接種するため、望まれない反応も起こすことがある。軽微なものとしては、投与部位の発赤・腫脹・疼痛・感冒様症状などがある。重大なものとしては無菌性髄膜炎、血小板減少性紫斑、膵炎などが知られる。(詳細は個別のワクチンを参照)<br /> <br /> ワクチン接種後の[[自己免疫疾患]]はまれに報告され、ウイルスなどの感染が引き金となるまれな重篤なこれらの疾患はワクチンの接種によっても起こりうる&lt;ref name=&quot;pmid20193633&quot;&gt;{{cite journal |authors=Orbach H, Agmon-Levin N, Zandman-Goddard G |title=Vaccines and autoimmune diseases of the adult |journal=Discov Med |volume=9 |issue=45 |pages=90–7 |date=February 2010 |pmid=20193633 |doi= |url=http://www.discoverymedicine.com/Hedi-Orbach/2010/02/04/vaccines-and-autoimmune-diseases-of-the-adult/}}&lt;/ref&gt;。[[全身性エリテマトーデス]]、[[関節リウマチ]]、[[炎症性ミオパチー]]、[[多発性硬化症]]、[[ギラン・バレー症候群]]などがあり、ギラン・バレー症候群では報告のあったワクチンはほかと比較して多様である&lt;ref name=&quot;pmid20193633&quot;/&gt;。<br /> <br /> 治験では掴めなかった低い頻度の副作用の発生が検出されるよう、迅速に情報収集がなされる&lt;ref name=&quot;MMRワクチン&quot;&gt;{{Cite journal |和書|author=土井脩|date=2011|title=MMRワクチン副作用問題|url=https://www.pmrj.jp/publications/02/pmdrs_column/pmdrs_column_24-42_12.pdf|format=pdf|journal=医薬品レギュラトリーサイエンス|volume=42|issue=12|page=1070-1071}}&lt;/ref&gt;。時に薬害事件へと発展し、接種中止・ワクチンの改良がおこなわれる。<br /> <br /> == 日本のワクチン事情 ==<br /> 1964年にはじまったインフルエンザワクチンの被害を訴える訴訟は1980年代まで長く続き報道された&lt;ref&gt;{{cite news |author=高橋真理子 |title=常識破りの連続だったインフルワクチン報道 |url=http://webronza.asahi.com/science/articles/2014112200024.html |date=2014-11-21 |newspaper朝日新聞WEB RONZA= |accessdate=2018-04-10}}&lt;/ref&gt;。続く予防接種による訴訟によって1976年に予防接種法が改正され救済制度が設立された&lt;ref name=&quot;naid40000600648&quot;&gt;{{Cite journal |和書|author=堀勝洋 |date=1982-09 |title=社会保障法判例 - 児童の障害が種痘に起因すると認められ、予防接種法による障害児養育年金の不支給決定が取り消された事例 |journal=季刊社会保障研究 |volume=17 |issue=4 |pages=469-474 |url=http://www.ipss.go.jp/syoushika/bunken/data/pdf/sh170408.pdf|format=pdf}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 日本は1980年代までワクチン先進国とされていたが、副作用による訴訟が相次ぎ、厚労省とメーカーが開発・販売に消極的になり、ワクチン後進国と呼ばれることもある&lt;ref&gt;[http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=29767 製薬大手、ワクチンに活路]:[[読売新聞]]&lt;/ref&gt;。日本で接種が徹底されないためにカナダに修学旅行に行った学生が現地では根絶されている麻疹を感染させたため、ホテルから外出禁止となり修学旅行打ち切りで帰国になることが報道された。小児用の[[Hibワクチン]]は先進国に大幅に遅れて認可されたが、当時アジアで認可されていないのは北朝鮮と日本だけであった。<br /> <br /> 日本の主な製造メーカーを挙げる。<br /> *[[北里研究所]]<br /> *[[武田薬品工業]]<br /> *[[デンカ生研]]<br /> *[[サノフィ・アベンティス]]<br /> *[[KMバイオロジクス]](旧:[[化学及血清療法研究所]])<br /> *[[阪大微生物病研究会]](阪大微研)<br /> <br /> インフルエンザワクチンは、北里研究所・デンカ生研・KMバイオロジクス・阪大微生物病研究会である。今後、武田薬品工業・[[第一三共]]が開発しようとしている。&lt;ref&gt;[http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100309/biz1003092005033-n1.htm インフル事業強化 製薬会社、海外勢を追撃] [[産経新聞]]&lt;/ref&gt;<br /> <br /> == ワクチンを巡る問題 ==<br /> ノーベル経済学賞受賞者[[ダニエル・カーネマン]]の2015年の言によれば、人々は巷で流行する疾病で死ぬよりもワクチンの副作用で死ぬことを恐れる場合があるのだという。もしワクチン接種後に子供が死んでしまったら、子供にワクチンを受けさせたことがその親にとって多大なトラウマになってしまうというのである。カーネマンの著書で2つの思考プロセスに言及している。1つ目は、何か感情を揺さぶるような出来事が起きた時に働くような自動的で即座の思考プロセスである。2つ目は、おちついた意識的労力をともなう思考プロセスである。ワクチン接種の損得を考える時には一般的に2番目の思考プロセスが使われるが、ワクチンの副作用で子供を危険に晒すといった恐怖が1番目の思考法を促してしまうわけである&lt;ref&gt;[http://gothamist.com/2015/02/08/nobel_prize_winner_tries_to_explain.php Nobel Prize winner tries to explain why dumb parents don&#039;t vaccinate their kids]J. Chung, Gothamist, 8 Feb 2015 &lt;/ref&gt;。統計的データよりも感情を揺さぶるような個々のケースに我々は強く反応しがちなのだとカーネマンは述べる。<br /> <br /> ノーベル医学生理学賞[[リュック・モンタニエ]]は、エイズウイルスの発見で受賞した人物だが、2018年にもワクチンの過信は危険だと訴え、アルミニウム塩([[チメロサール]]や[[アジュバント]])の使用に脳や健康に影響を与える可能性があるため、これをカルシウム塩などに変える必要性や、ワクチンに関する研究の必要性を訴えた&lt;ref&gt;{{cite web |author=岩城喜之 |title=ワクチンの危険性指摘、ノーベル賞受賞者モンタニエ氏 |url=https://vpoint.jp/world/korea/107598.html |date=2018-02-25 |publisher=View Point |accessdate=2018-04-10}}&lt;/ref&gt;。例えば乳酸菌を用いた経口のワクチンが開発中である&lt;ref name=&quot;ヘルシスト223&quot;&gt;{{Cite journal |和書|author=清野透、|coauthors=(構成)飯塚りえ|date=2014-01|title=進化した次世代ワクチンへの期待と可能性:シリーズ がんから身をまもる 第1回 子宮頸がん|url=http://www.yakult.co.jp/healthist/223/img/pdf/p20_23.pdf|format=pdf|journal=ヘルシスト|volume=|issue=223|page=20-23}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 2017年にはイタリアで、子供が予防接種を受けるかどうかには自己決定権があるとするFreevaxという運動が開催され、数千人が集い厚生労働大臣に抗議を訴えた&lt;ref&gt;{{cite news |author=Anna Masera |title=Sulla protesta contro i vaccini obbligatori |url=http://www.lastampa.it/2017/07/11/cultura/opinioni/public-editor/sulla-protesta-contro-i-vaccini-obbligatori-qq8FmLpab1teOCbmNXGbeI/pagina.html |date=2017-07-11 |newspaper=[[ラ・スタンパ|La Stampa]] |accessdate=2018-04-20 |language=it}}&lt;/ref&gt;。イタリアではワクチンの副作用の噂による接種拒否で、[[麻疹]]患者が3倍に急増したことを受け、2017年5月から国立保育園・小学校に入る6歳以下の児童に12種類のワクチンを義務付け、未接種児童の保護者に罰金を科している&lt;ref&gt;{{Cite web|date=2017-5-20|url=http://www.afpbb.com/articles/-/3128922|title=イタリア、予防接種を就学の条件に|publisher=AFPBB News|accessdate=2018-04-24}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 出典 ==<br /> &lt;references /&gt;<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Commons|vaccine}}<br /> * [[予防接種]]<br /> * [[WHO必須医薬品モデル・リスト]]<br /> * [[弱毒化ウイルス]]<br /> * [[アジュバント]]<br /> * [[ワクチンブレイク]]<br /> * [[ブースター効果]]<br /> * [[丸山ワクチン]]<br /> * [[がんワクチン]]<br /> * [[DNAワクチン]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/index.html 予防接種情報] - [[厚生労働省]]<br /> * [http://www.nih.go.jp/niid/ja/vaccine-j.html 予防接種情報] - [[国立感染症研究所]]<br /> * [https://web.archive.org/web/20100302071647/http://www.johac.rofuku.go.jp/infection/drugs/vaccine.html 主なワクチン] - 海外勤務健康センター 研究情報部<br /> * [http://www.forth.go.jp/ 海外渡航者向け予防接種機関検索] - 厚生労働省成田空港検疫所<br /> * [http://www.know-vpd.jp/ Know VPD! ] - NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会<br /> * [http://www.wakutin.or.jp/popular/index.html よぼうせっしゅのはなし(2014) ] - 一般社団法人 日本ワクチン産業協会<br /> <br /> {{Pharm-stub}} <br /> {{Medical-stub}}<br /> {{Major drug groups}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:わくちん}}<br /> [[Category:ワクチン|*]]<br /> [[Category:ドイツ語の語句]]</div> 2400:4133:9B77:FE00:75ED:A289:D3F5:1F7B ストライキ 2018-08-03T10:05:13Z <p>2400:4133:9B77:FE00:75ED:A289:D3F5:1F7B: /* 公益事業に対する規制 */</p> <hr /> <div>{{複数の問題<br /> |出典の明記=2008年8月<br /> |独自研究=2017年5月<br /> }}<br /> [[File:&quot;Der Streik&quot; von Robert Koehler.jpg|thumb|300px|ストライキ]] <br /> &#039;&#039;&#039;ストライキ&#039;&#039;&#039;({{lang-en|strike}})とは[[労働者]]による[[労働争議|争議行為]]の一種で、[[労働法]]の[[争議権]]の行使として雇用側(使用者)の行動などに反対して被雇用側(労働者、あるいは[[労働組合]])が労働を行わないで抗議することである。日本語では「&#039;&#039;&#039;同盟罷業&#039;&#039;&#039;&lt;ref name=&quot;コトバンク&quot;&gt;[https://kotobank.jp/word/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AD-84352#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8 コトバンク]2016/3/29閲覧&lt;/ref&gt;」(どうめいひぎょう)あるいは「&#039;&#039;&#039;同盟罷工&#039;&#039;&#039;&lt;ref name=&quot;コトバンク&quot;&gt;[https://kotobank.jp/word/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AD-84352#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8 コトバンク]2016/3/29閲覧&lt;/ref&gt;」と呼ばれ、一般には「&#039;&#039;&#039;スト&#039;&#039;&#039;&lt;ref name=&quot;コトバンク&quot;&gt;[https://kotobank.jp/word/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AD-84352#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8 コトバンク]2016/3/29閲覧&lt;/ref&gt;」と略される。<br /> <br /> 転じて、[[ハンガー・ストライキ]]など労働争議ではないが組織的な抗議行動を指すこともある。<br /> <br /> == 概説 ==<br /> {{Labor}}<br /> 歴史上最古のストライキの記録は、[[エジプト第20王朝#ストライキ|エジプト第20王朝]]においてファラオの墓の建設に従事していた労働者たちが起こしたものである&lt;ref&gt;近藤久雄、細川祐子『イギリスを知るための65章』明石書店、2003年、140頁&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 労働者がストライキをする権利(団体行動権または争議権の1つ)は、国際社会において[[国際人権規約]](社会権規約)の第8条(d)項で保障されている。<br /> <br /> [[イギリス]]のように[[労働組合]]が職能別組合を主とする場合、ある技能者の組合がストライキを入ると、個々の会社の所属と関係なく、その組合員である技能者はストライキに入ることが多い&lt;ref name=&quot;oto&quot;&gt;[[マークス寿子]]『大人の国イギリスと子どもの国日本』[[草思社]]、1992年、109頁&lt;/ref&gt;。一方、日本のように労働組合が企業別組合を主とする場合、その会社又はその工場で働いている労働者のみがストライキに入ることが多い&lt;ref name=&quot;oto&quot; /&gt;。<br /> <br /> ストを無視して働くことは&#039;&#039;&#039;スト破り&#039;&#039;&#039;と呼ばれ、ストライキ参加者や参加団体からは忌まれると同時に、[[労働組合]]の団結を乱したものとして、除名・罰金・始末書提出命令・解雇などの統制処分の対象となることがある。このスト破りを防ぐと同時に、一般人へ目的の正当性を訴える手段として[[ピケッティング]](ピケ)を張ることもある。<br /> <br /> [[第一次産業]]・[[第二次産業]]についても、ストライキが多く見られた事例がある(遠洋漁業・鉱山・工場など。農家・林業者・漁師は自営なので必要がない)。<br /> <br /> [[第三次産業]]では、ストライキに訴えて問題解決を図るケースが多いのは、公共交通機関・医療など、公営・民間問わず、主に公共サービス業関連の労働組合である。本来ストライキは、社会的弱者の側面を持つ被用者が雇用主への問題解決の働きかけの手段であるが、これらの業種は社会的弱者を含む社会のあらゆる階層がサービスを受けていることから、ストライキが実際に打たれた場合、当該サービスの利用者に対するサービスの中断や質の低下をもたらす皮肉な側面があり、これを指摘した楽曲が、1970年2月に日本でリリースされた[[老人と子供のポルカ]]である。<br /> このため、社会全体が貧しい場合や、ストライキによって解決が期待される社会問題(時に政治問題)の解決が、ストライキによるサービスの中断を上回る場合は、ストライキもある程度容認される傾向にある。しかし社会がある程度物質的に豊かになった場合、ストライキによるサービスの中断は、社会的弱者を含む社会のあらゆる階層から非難を受けることが多い。<br /> <br /> 日本では、国家公務員法第98条や地方公務員法第37条の規定により[[日本の公務員|公務員]]のストライキが禁じられているが、逆に公務員のストライキが認められている国も多い。<br /> [[フランス]]や[[イタリア]]では公務員や教師のストライキ、[[ドイツ]]では軍人のストライキがあり(労働組合的性格を持つ団体「連邦軍連盟」がある)、公務員ではないが[[弁護士]]や[[医師]]がストライキを起こすこともある。[[イギリス]]では消防士らのストライキが行われることがあるが、このような場合には軍が公共サービスを代行する。<br /> [[アメリカ合衆国]]では[[警察官]](巡査や事務官)がストを打つ事があり(警察の労働組合「警察官協会」がある)、このような場合は巡査部長級以上の[[管理職]]が第一線に出る。<br /> <br /> [[スペイン]]では航空管制官が2010年12月にストライキを打ち、国際線管制は空軍が行なう事態になった(国内線は運行出来ず麻痺した)。<br /> [[ブラジル]]でも公務員のストライキは認められているが、[[警察]]がストライキを起こした時、凶悪犯罪も多発している&lt;ref&gt;{{cite news |title= ブラジル警察が賃上げ求めスト、W杯開催都市で殺人や略奪が多発 |newspaper=[[トムソン・ロイター|Reuters]] |date=2014-4-18|url=http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYEA3H06G20140418 | accessdate=2014-5-3}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> なお、電力・水道・ガス・ごみ収集などの[[ライフライン]]関連について、日本ではストライキが顕在化した例はほとんどない。しかし、1970年代の[[イギリス]]、2000年代の[[イタリア]]などでは起きた例がある。この場合、ストライキによる社会への負担は計り知れないものがある。<br /> <br /> 商業・金融・証券・保険など、公共サービス業とは異質の第三次産業では、よほどの政治問題が起きる状況でなければ通常ストライキは起きない。[[1915年]]の[[中華民国|中国]]での日本の「[[対華21ヶ条要求]]」の際の商店でのストライキ、[[1923年]]の[[ヴァイマル共和政|ドイツ]]での[[フランス]]の[[ルール工業地帯]]占領の際のストライキなどがそうである。<br /> <br /> 各国とも、公共サービス業でストライキが多発した時代を含め、少なくとも[[1960年代]]以降、個人商店の営業休止による抗議やデパート・スーパーマーケット・銀行・保険会社などのストライキによる営業休止、銀行のオンラインや証券取引所のストライキによる取引停止の例はほとんどみられない。これには、これらの業種においては、休業が企業や国民生活の破綻に直結しかねないという事情がある。特に銀行業の場合、銀行決済が不能になれば、その損害は計り知れない。<br /> <br /> [[プロフェッショナルスポーツ]]においては、年俸抑制策やチーム・選手の削減に対する抗議行動として実施されることが多い。<br /> <br /> 日本・諸外国とも、労働者の権利意識の強い国などを除いて&lt;ref&gt;{{Cite web |date= 2018年4月5日|url= http://www.afpbb.com/articles/-/3170054|title= 仏全国スト、大学でも抗議拡大 試されるマクロン大統領の改革案|publisher= AFP|accessdate=2018-04-10}}&lt;/ref&gt;、[[1990年代]]以降ストライキの数は非常に少なくなっている。これは国営サービス業の一部(時には大半)の民営化(その影響は民営化された事業者のみならず、元々の民間事業者にまで及ぶ)、日本においては[[グローバリズム]]や[[バブル崩壊]]による労働組合の弱体化、欧米諸国においては移民増大、EU統合・冷戦終結が背景にある。<br /> <br /> ストライキの激減のメリットとしては、公共サービスなどかつてストライキの多かった業種でのサービスの確実性がある。デメリットとしては労働運動が雇用確保の手段とならなくなったことが社会に周知され、結果雇用者の身分が不安定になったことである。<br /> <br /> == ストライキの態様 ==<br /> ; ゼネラル・ストライキ(ゼネスト)<br /> :{{main|ゼネラル・ストライキ}}<br /> ; ハンガー・ストライキ(ハンスト) - リレーハンスト<br /> :{{main|ハンガー・ストライキ|リレーハンスト}}<br /> ; 納金スト<br /> :{{main|納金スト}}<br /> ; 政治スト<br /> :{{main|政治スト}}<br /> ; 同情スト<br /> :{{main|同情スト}}<br /> ; スト権スト<br /> : ストライキなど争議権を認められていない[[日本の公務員]]あるいは[[国家公務員]]が争議権を獲得するためにするストライキ。日本では、争議権のない労働者によって行われるので「[[違法]]行為」とされる。日本では[[1970年代]]初頭に[[日本国有鉄道]]で多数実施され、「[[スト権スト]]」「スト権奪還スト」「[[順法闘争]]」などとも呼ばれたが、[[1975年]](昭和50年)末に行われた8日間のストライキを指すことも多い。<br /> ; 山猫スト<br /> : 一部の組合員が組合指導部の承認を得ず、独自に行うストライキ。Wildcat Strikeを直訳した語で「山猫争議」ともいう。<br /> ; 集改札スト<br /> : 鉄道で集札および改札の業務に限って行うスト。つまりフリーパス状態にすることで無賃乗車が可能となり乗客に迷惑をかけずに経営のみに打撃を与える。改札口には管理職の職員が代わりに立って集改札をおこなうことが多い。1970年代から関西の大手私鉄を皮切りに[[自動改札機]]が導入されると、ストライキ時には改札機の電源を切ってストライキに「参加」させる手法が用いられた&lt;!---1970~80年代の近鉄の集改札ストに実例あり---&gt;。非接触[[ICカード]]乗車券を導入した事業者の組合で実施した例は現在のところない。<br /> ; 一斉休暇闘争<br /> : 一斉に[[有給休暇]]をとることによって、賃金を得つつストライキと同等の効果を得ようとするもの。経営側は「不当な休暇権の行使」と主張し、[[時季変更権]]を発動したりもする。<br /> ; 部分スト(指名スト)<br /> : 組合の指示により、一部の者(主に操業の核となる人物)のみがストライキをすること。争議行為に参加しなかった組合員も賃金をもらえないということも起こりうる。「指名スト」とも。闘争時の臨時専従者の確保に使われることもある。<br /> ; 時限スト<br /> : ストを行う時間を区切って行うスト。闘争の初期段階や、公共サービスに大きな影響を与える場合にこれを防ぐため、行われる。学校で教職員組合によって行なわれる場合もあり、この場合はその時間帯、授業が自習になる。<br /> ; 一部スト<br /> : 産業別組合などのある組合がストに突入する一方、他の組合はストを行わなかった場合。[[企業別労働組合]]が普通の日本では、むしろ一部ストのほうが一般的である。<br /> ; 支援スト<br /> : 他の組合のストライキを支援する目的で行われるストライキ。<br /> <br /> == 日本のストライキ ==<br /> {{law|section=1}}<br /> [[日本]]では、[[日本国憲法第28条]]により労働基本権のひとつとして保障され、主に[[労働組合法]]及び[[労働関係調整法]]で規定される。<br /> <br /> === ストライキと法的責任 ===<br /> 争議行為が正当である場合、その行為についての刑事責任([[労働組合法]]1条)と民事責任(同8条)は免責される。ストライキも労務の不提供にとどまるならば合法であり、これらの免責を受ける。特にストライキによって、使用者に生じた損害に対する&#039;&#039;&#039;賠償責任が免責&#039;&#039;&#039;される点が重要である。<br /> <br /> ストライキなどの争議行為が正当でなければ、これらの免責は受けられない。また、ストライキを設定している日に対して前倒し決行した場合、違法ではないがこれによる企業側の損失については、請求できる判例がある。なお、ノーワークノーペイの原則から、正規労働時間中に就業していない分の賃金は支払われない。一般に労働組合は組合員からあらかじめ積立金を「闘争資金」等の名称で徴収し、争議権行使で発生した賃金不払い分を組合が補填する。<br /> <br /> === 正当でない争議行動の例 ===<br /> * 法律で争議行動が禁止されている職種に就く者が行う争議行動<br /> * 政治的要求や社会運動を目的とするもの<br /> * 会社・事業所の施設を損壊・汚損する行為を含む争議行動<br /> * 乱闘・暴力により要求などを主張する行為を含む争議行動<br /> <br /> このほか、組合の機関決定を経ずに一部組合員の行う「山猫スト」は、団体交渉の主体を欠き、不当する判例が有力とされる&lt;ref&gt;小西康之 [http://www.jil.go.jp/rodoqa/09_kumiai/09-Q03.html Q3.労働組合による組合活動や争議行為にはどのような法律上の保護が及ぶのでしょうか。] 労働政策研究・研修機構 (2010年10月)&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === ストライキに対する規制 ===<br /> ==== 公務員のストライキの制限 ====<br /> 日本国内の[[日本の公務員|公務員]]は、国家公務員法(国公法)第98条及び地方公務員法(地公法)第37条により、ストライキが禁止されている。戦後直後は一部の職種を除いて公務員のストライキも認めていたが、[[1948年]][[7月31日]]、[[政令201号]]によって全ての公務員のストライキが禁止された。その後政令201号は、[[日本国との平和条約]]が発効したことに伴う[[ポツダム命令]]廃止法により[[1952年]][[10月25日]]に失効しているが、前述の規定により公務員のストライキが認められていない。<br /> <br /> また、[[1949年]]に国の直営事業から分離された[[公共企業体]]([[日本国有鉄道]]と[[日本専売公社]]。1952年に[[日本電信電話公社]]が加わる)の職員に対しては、公共企業体等労働関係法(現在の[[行政執行法人の労働関係に関する法律]])が制定され、やはりストライキが禁じられた。<br /> <br /> これを不満として、[[1975年]]に日本国有鉄道を中心とした[[三公社五現業]]職員がストライキ権認容を求めてストを起こす「[[スト権スト]]」が起こされたことがあった。政府見解としては、ストを禁止している理由として、職務の公共性や[[人事院]](かつての公共企業体については公共企業体等労働委員会による仲裁・裁定)の存在があることを挙げている。なおこれは国際労働機関(ILO)の[[結社の自由及び団結権の保護に関する条約]]及び批准が留保されているとはいえ、[[市民的及び政治的権利に関する国際規約]]追加議定書に抵触する疑いがある)。<br /> <br /> 他に労働関係調整法第36条で、<br /> : 工場事業場における安全保持の施設の正常な維持又は運行を停廃し、又はこれを妨げる行為は、争議行為としてでもこれをなすことはできない。<br /> として、ストライキの禁止規定がある。<br /> <br /> 実際に「争議行為が発生したときは、その当事者は、直ちにその旨を労働委員会又は都道府県知事([[船員法]](昭和22年法律第100号)の適用を受ける船員に関しては、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)以下同じ。)に届け出なければならない。」という規定が労働関係調整法第9条にある。<br /> <br /> なお、公務員の争議権を含む労働基本権全般の規制と日本国憲法第28条に関する司法判断については、[[労働基本権#日本の公務員の労働基本権]]を参照。<br /> <br /> ==== 公益事業に対する規制 ====<br /> 労働関係調整法第8条で、公衆の日常生活に欠くことのできない「[[公益事業]]」として次の業種が指定されている。<br /> <br /> # [[運輸業|運輸事業]]<br /> # [[郵便]]、信書便又は[[電気通信事業|電気通信の事業]]<br /> # [[水道]]、[[電力会社|電気]]又は[[都市ガス|ガスの供給]]の事業<br /> # [[医療機関|医療又は公衆衛生の事業]]<br /> <br /> 上記の公益事業の業種でストライキを予定する場合には、[[労働関係調整法]]第37条で、10日前までに[[労働委員会]]及び[[厚生労働大臣]]、又は[[都道府県]][[知事]]へ文章によって通知することが規定されている。<br /> <br /> また[[電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律]]で、電気事業では、電気の正常な供給を停止する行為その他電気の正常な供給に直接に障害を生ぜしめる労働争議行為を、石炭鉱業事業では保安業務の正常な運営を停廃する行為であって、鉱山における人に対する危害、鉱物資源の滅失若しくは重大な損壊、鉱山の重要な施設の荒廃又は鉱害を生ずる争議行為をしてはならないことが規定されている。 <br /> <br /> 特にストライキが予定されることが多いのは、運輸事業のうち[[鉄道]]や[[路線バス]]などの日常生活に密着した[[公共交通機関]]を経営する[[鉄道事業者]]、[[バス事業者]]である。ストライキが実施されると[[列車]]やバスなどの運休が発生するため利用者への影響が大きく、[[日本プロ野球での天災以外で中止になった試合例#鉄道のストライキによる中止|プロ野球が鉄道ストで試合中止になるなど]]各種イベントへの影響も大きかった。ただし[[近畿日本鉄道]]など一部の私鉄はストライキを行わないか、あるいは集改札ストに留まり、平常どおり電車を運転した。1990年代以降は大手私鉄ではストライキはほとんど行われなくなり、仮に突入しても朝の[[ラッシュ時|ラッシュアワー]]前に収束されることが多い。事業者も、大手私鉄の春闘が妥結した後に春闘交渉が行われる地方の中小私鉄やバス会社の一部のみで、使用者側の回答を不満としたストライキが行われる程度である。ただし、北海道内の私鉄総連では1980年代以降も組合側の連帯責任を名目に集団交渉が継承されたため、[[1991年]]までは毎年春闘ストが行われていた。<br /> <br /> このストライキの影響は、主に通勤・通学の乗客に見られた。当時は現在と比較して公共交通機関への依存度が高くまた大都市への人口集中も盛んだったので、ストライキの際の通勤客の負担(運行している代替交通機関での通勤での混雑など)は近年では考えられないほどだった。しかし通学客の場合、学校が休校になる場合もあり、負担は通勤客ほどではなかった。また[[春休み]]を除き行楽シーズンには通常ストライキは行われなかったので、主に行楽・観光旅行などで公共交通機関を用いる乗客にはストライキ自体あまり認知されていなかったようである。<br /> <br /> 国鉄や民営化以降のJRにおいては、千葉エリアを根城とする[[国鉄千葉動力車労働組合]](通称:動労千葉)によるストライキが毎年のように行われており、[[千葉駅]]以東のJR各線では、本線運転士の春闘のストライキにより2001年から2010年まで9年連続で列車の全面運休や大幅な運行本数の減少が発生していた。ただし、近年はJR側も要員の代替等の措置により影響を最小限にとどめるようにしており、実際に2013年は列車の運行に影響がでるストライキまでは至らなかった。<br /> <br /> 前述のように大手私鉄では1990年代以降、ストライキはほとんど行われなくなったが、[[相模鉄道]]が2014年にストライキを決行した。バス事業者でも同年に[[関東バス]]で決行した。<br /> <br /> 大手[[航空会社]]では、乗員組合によるストライキが実施される場合が多い。かつて、[[日本航空]]では盛んにストライキが行われていた。しかし、近年は特定の組合が一部ストに突入しても、管理職や他の組合に所属する社員である程度はカバーできるため、実際の運航への影響は限定的なものとなっている。さらに、航空業界では深夜になって交渉が妥結し、回避されることも多い。<br /> <br /> 放送事業者でも、組合によるストライキが実施される場合がある。生放送番組(主にニュース番組・情報番組)においては管理職のアナウンサーや外部のフリーアナウンサーを起用することで影響を最小限にしている。担当者が元から管理職のアナウンサーや外部のフリーアナウンサーを起用している番組もある。地方民放局では労働組合自体が結成されていないところもある。<br /> <br /> === 調停・仲裁 ===<br /> ストライキ、[[ロックアウト]]といった争議行為がこじれて長引いた場合、[[内閣総理大臣]]と[[中央労働委員会]]による調停・仲裁が行われる場合がある。<br /> <br /> 公益事業での争議行為により国民経済の運営が著しく阻害し、又は国民の日常生活が危うくなると考えられる場合には労働関係調整法35条の2により、総理大臣が中央労働委員会の意見を聞いて緊急調整の決定をすることができる。緊急調整の決定がなされた場合、中央労働委員会は他のあらゆる事件に優先して斡旋、調停、仲裁、実情調査・公表、勧告により、解決のため最大限の努力を行わねばならず、かつ当事者は決定の公表日から50日間は争議行為を禁止され違反すれば罰金が科せられる。<br /> <br /> === 著名なストライキ ===<br /> * [[野田醤油労働争議]]<br /> * [[桃色争議]]<br /> * [[東宝争議]]<br /> * [[日産争議]]<br /> * [[ルール占領]]時におけるドイツ人労働者の受動的抵抗<br /> * [[近江絹糸争議]]<br /> * [[三井三池争議]]<br /> * [[全農林警職法事件]]<br /> * [[スト権スト]]<br /> * [[書店ストライキ]] - 日本出版史上初のスト<br /> * [[1981年のMLBストライキ]]<br /> * [[1994年から1995年のMLBストライキ]] - プロスポーツ史上最長ストライキ<br /> * [[プロ野球ストライキ]]<br /> * [[2007年-2008年全米脚本家組合ストライキ]]<br /> <br /> ; 以下は同項内の項目にリンク<br /> * [[日本鉄道#概要]] - 日本史上初の鉄道ストライキ<br /> * [[高知放送#沿革|RKCラジオ停波スト]] - 日本で唯一の放送停波ストライキ<br /> * [[航空会社#日本|日本の航空会社における経営労使問題]]<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> &lt;references/&gt;<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[労働組合]]<br /> * [[労働貴族]]<br /> * [[春闘]]<br /> * [[ボイコット]]<br /> * [[ロックアウト]]<br /> * [[サボタージュ]]<br /> * [[順法闘争]]<br /> * [[一揆]]<br /> * [[労働関係調整法]]<br /> * [[国際労働機関]](ILO)<br /> * [[労働基本権]]<br /> * [[市民的及び政治的権利に関する国際規約]]<br /> * [[不当労働行為]]<br /> * [[ストライク]](英語では「strike」で同じ)<br /> * [[蟹工船]]<br /> {{就業}}<br /> {{DEFAULTSORT:すとらいき}}<br /> [[Category:ストライキ]]<br /> [[Category:日本の労働運動]]</div> 2400:4133:9B77:FE00:75ED:A289:D3F5:1F7B
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