Warning: Undefined variable $type in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php on line 3

Warning: "continue" targeting switch is equivalent to "break". Did you mean to use "continue 2"? in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/json/FormatJson.php on line 297

Warning: Trying to access array offset on value of type bool in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/Setup.php on line 660

Warning: session_name(): Session name cannot be changed after headers have already been sent in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/Setup.php on line 834

Warning: ini_set(): Session ini settings cannot be changed after headers have already been sent in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/session/PHPSessionHandler.php on line 126

Warning: ini_set(): Session ini settings cannot be changed after headers have already been sent in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/session/PHPSessionHandler.php on line 127

Warning: session_cache_limiter(): Session cache limiter cannot be changed after headers have already been sent in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/session/PHPSessionHandler.php on line 133

Warning: session_set_save_handler(): Session save handler cannot be changed after headers have already been sent in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/session/PHPSessionHandler.php on line 140

Warning: "continue" targeting switch is equivalent to "break". Did you mean to use "continue 2"? in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/languages/LanguageConverter.php on line 773

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/Feed.php on line 294

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/Feed.php on line 300

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/WebResponse.php on line 46

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/WebResponse.php on line 46

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/WebResponse.php on line 46
http:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&user=203.133.131.109&feedformat=atom miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-05-13T13:07:53Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 皮革 2018-08-01T17:05:34Z <p>203.133.131.109: /* その他の哺乳類 */</p> <hr /> <div>{{出典の明記|date=2013年4月}}<br /> [[ファイル:Leathertools.jpg|right|250px|thumb|製品に加工する直前の皮革と、代表的な工具]]<br /> &#039;&#039;&#039;皮革&#039;&#039;&#039;(ひかく)とは、[[動物]]の[[皮膚]]を[[生]]のまま、または、なめしてあるものを指す。[[20世紀]]以降では[[人工]]的に作られた[[人造皮革]](人工皮革と合成皮革、商標名「クラリーノ」「エクセーヌ」など)があり、それらを含む場合もあるが、その場合動物の皮膚をなめしたものを人工皮革と区別するため、&#039;&#039;&#039;[[天然]]皮革&#039;&#039;&#039;(てんねんひかく)ということもある。[[ヨーロッパ]]などでは[[基準]]があり明確に区別されているが、日本では基準が浸透しておらず、曖昧になっている傾向がある。<br /> <br /> 皮革の中でも、元々生えていた[[毛 (動物)|体毛]]まで利用するものは[[毛皮]]という。<br /> <br /> == 皮と革 ==<br /> 動物の皮膚をそのまま剥ぎ、[[製品]]として使用したものを&#039;&#039;&#039;皮&#039;&#039;&#039;(かわ・ひ)といい、動物の皮膚の毛を除去しなめしてあるものを&#039;&#039;&#039;革&#039;&#039;&#039;(かわ・かく)という。しかし、後者も「皮」と表示する場合もある。これは、後者の文字が[[教育漢字]]の[[学年別漢字配当表_(1958-1967)#第6学年(計144字)|第6学年配当]]となっていて、第5学年以下では教えなかったことに由来する。<br /> <br /> ;英語<br /> 英語で「皮革」を意味する用語は、{{仮リンク|ハイド (皮革)|en|Hide (skin)}}(Hide)もしくはスキン(skin)である。この用語の適用範囲として、{{仮リンク|生皮|en|Rawhide (material)}}、なめし革(Leather)、さらに拡大解釈して[[毛皮]](Fur)も含まれる。<br /> <br /> == なめし ==<br /> {{See also|[[:en:Tanning (leather)]]}}<br /> 動物の皮は、一般にそのままだと固くなったり[[腐敗]]してしまったりする。これらを防ぎ、皮を柔らかくして[[耐久性]]や[[可塑性]]を加え、皮革として利用するために必要な[[作業]]がなめしである。なめし[[加工]]を施すことにより、単に動物の皮膚だった“皮”から、製品に使われる”革”へと変化する。<br /> <br /> なめしの工程では、腐敗しやすい動物の[[脂]]を除き、[[たんぱく質]](主に[[コラーゲン]]繊維)を[[変性]]させる。また、柔らかくするために主に合成の脂([[リンス]]と同じ)を再度入れる(加脂)。<br /> <br /> [[原始時代]]、[[人類]]は自らの[[唾液]]で皮をなめしていた。[[古代]]になり、[[植物]]に含まれる[[タンニン]]を利用してなめす方法が[[開発]]され(タンニンなめし)長らく使用されてきたが、[[現在]]では[[化学]][[薬品]]で処理されることが多い。主にはクロムなめし剤([[硫酸クロム(III)|塩基性硫酸クロム]])が使用されるが、その作用機序は皮の[[タンパク質]]と[[クロム]]の[[錯体]]を作って、耐熱性等の性能が向上し、革となる。さらに、タンニンなめし剤とクロムなめし剤などの金属[[化合物]]を組み合わせたコンビネーションなめしという方法も用いられてきている。比較的安価なクロムなめしが主流だったが、昨今の[[環境問題]]からタンニンなめしが見直されている。<br /> <br /> ; タンニンなめし<br /> : 切り口(コバ)が茶褐色、型崩れしにくく丈夫、[[染色]]しやすい([[染料]]の吸収がよい)、[[吸湿性]]に富む、使い込むほど艶や馴染みがでる、などがある。反面、タンニンでなめす場合、タンニンを革の中心部分に浸透させるために、タンニン濃度を徐々に上げる必要がある(濃度が高いと表面にだけタンニンが結合し、後で浸透しなくなる)。よって[[工程]]数が多くなり、30以上の工程を踏まえる必要があり、高コストになる。よく皮革製品で「[[飴#比喩表現|飴色]]になる」と表現されるが、それはこのタンニンなめしによるものである。手縫いを用いるような[[鞄]]等にはタンニンなめしの材料が用いられる。<br /> ; クロムなめし(通称:Wet-Blue(ウェットブルー))<br /> : 切り口が青白色、伸縮性が良い、柔軟でソフト感がある、吸水性が低く水をはじきやすい、耐久力がある、比較的[[熱]]に強い、などがある。[[衣料]]用にはクロムなめしが用いられる事がほとんど。タンニンなめしに比べて工程の省力化からコストを抑えられる反面、なめし工程上で使うクロムが[[焼却]]により[[化学反応]]([[酸化]])を起こし、人体に有害な[[6価クロム]]に変化するので処分の際は注意が必要である。<br /> ; コンビネーションなめし<br /> : タンニンなめしとクロムなめしを組み合わせたもの。<br /> &lt;!--<br /> ; 脳漿なめし<br /> : 古来伝わる古いなめし法。[[技術]]が失われつつあったが、少数の有志により[[復興]]中。<br /> --&gt;<br /> ; [[アルデヒド]]なめし(通称:Wet-White(ウェットホワイト))<br /> : 環境問題からタンニンなめしの革と同様にクロム(メタル)フリーの革として普及してきている。クロムなめしに比べてややコストが高めになる。<br /> <br /> == 原材料と種類 ==<br /> 皮革の材料としては以下の動物が挙げられる。製品種類とともに記述する。<br /> === 哺乳類 ===<br /> ==== 牛 ====<br /> {{節スタブ}} <br /> 一般的な革であり、[[革靴]]に使用される革としては最大数量。一般に成[[ウシ|牛]]の背中から脇までの皮を使用する。[[カウ]]・[[ブル]]等の分類があるが、基本的に全て[[肉牛]]の皮である。表面に[[エンボス加工]]を施すことにより、[[ダチョウ|オストリッチ]]・[[ワニ]]・[[ヘビ]]などの[[模造]]をすることも可能である。外見上の特徴は特に無い。<br /> <br /> * ハラコ - [[胎児]]から生後間もない[[仔牛]]の革。[[出産]]前に死んだ雌牛の腹にいた仔牛(腹子)から採れることが多い。ほとんど出回らない。現在は10kgまでの子牛を含めることもある。<br /> * ベビーカーフ - タンニンなめしで加工された、胎児 - 生後3ヶ月までの仔牛の革。<br /> * カーフ - 生後約6ヶ月までの仔牛からできる革。仔牛なので傷が少なく、しなやかで、高級品である。<br /> * キップ - 生後6ヶ月 - 2年程度までの牛からできる革。ヨーロッパ原皮にはキップという言葉はない。小型の[[コブウシ|コブ牛]]をキップに含めることも多い。<br /> * ステアハイド - 生後2年以上経過した[[去勢]]された[[雄牛]]からできる、最も一般的な革。<br /> * カウハイド - 出産経験があり、生後2年程度経過している雌牛からできる革。一般的に、ステアハイドより薄く、柔らかい。<br /> * ブル - 去勢されずに育ち、生後3年以上経過した雄牛からできる革。分厚く、強度がある。<br /> * 内地物 - 国内で消費された牛からできる内地原皮を加工した革。一毛[[和牛]](肉牛)、[[ホルスタイン]]([[乳牛]]、去勢牛)などがある。<br /> * ブライドルレザー - カウハイドに数ヶ月かけてタンニンなめしを施し、[[蝋]]を染み込ませた革。頑丈で、表面には白い蝋の粉(ブルーム)が浮き出る。<br /> * Italian Vegetable Tanned Leather Minerva Box([[ミネルバ・ボックス|イタリアン・ベジタブル・タンド・レザー・ミネルバ・ボックス]]) - [[ステア牛]]を原皮に、バケッタ製法と呼ばれる手なめし・手染めで仕上げた高級素材。<br /> * Italian Natural Tanned Leather Buttero([[ブッテーロ|イタリアンナチュラルタンドレザー・ブッテーロ]]) - 伝統的な職人の技術による植物性フルタンニンなめしを施した高級革。<br /> * Italian Oiled Leather([[イタリアン・オイルド・レザー]]) - スムースなオイルドレザー素材。<br /> <br /> ==== 豚 ====<br /> 非常にやわらかい革を作ることも半透明にもできる。表皮の下には[[脂肪]]層があるので、牛革のように厚い革にはできないのが特徴。摩耗に強いので、ランドセルや靴の内革などに使用される。三角形にそろった毛穴は一目で[[豚]]革と判別でき、価値が低いとして扱われてきたが、近年は海外ブランドでもデザイン性を生かした衣料製品などに使われるようになった。特に、柔らかくなめしてガーメント(衣料革)に使われたり、硬く半透明にして(生皮)[[ランプ]]シェードなど工作用に使われることもある。日本から[[輸出]]される数少ない革でもある。<br /> <br /> ==== 馬 ====<br /> [[尻|臀部]]以外の比較的柔らかい部分は靴の内革に多く使用。<br /> * [[コードバン]](cordovan) - 本来は、[[スペイン]]の[[コルドバ (スペイン)|コルドバ]]産の[[山羊]]皮である。それに似せた[[ウマ|馬]]の[[尻|臀部]]の分厚い皮も、コードバンと呼ばれ、高級[[ランドセル]]のかぶせ部分や[[名刺]]入れ等に使用されている。[[欧米]]で[[沼]]地などの[[狩猟]]でよく使用される[[革靴|狩猟靴]]にしばしば採用される。[[オイルドレザー]]のものもある。<br /> * [[ポニー]](pony) - 同じ面積の牛革と比較すると約半分の重量しかなく、柔らかく、軽い革。<br /> * [[ホースフロント]](horse front) - 首の部分に当たる革。キメ細かいが、摩擦抵抗が弱い。<br /> <br /> ==== 羊 ====<br /> * シープスキン - 柔らかいのが特徴。脂肪の穴が多いので、なめしても革に空隙(くうげき)が多く残り、[[断熱]]効果が高いので、[[防寒着]]にも多く使用される。<br /> * ムートン - 羊の毛がそのまま残っている毛皮。第二次世界大戦時、フライトジャケットの極寒冷地用に使用され、防寒性が非常に高い。<br /> <br /> ==== 山羊 ====<br /> * ゴートレザー - [[羊皮]]より充実した繊維組織を持ち、強くやや硬い。銀面は特有の凹凸をもち耐摩耗性に優れている。ヤンピーとも呼ばれる。<br /> <br /> ==== カンガルー ====<br /> 近年特に使用が増えた皮革である。軽くて丈夫なのが特徴で、[[サッカー]]選手や[[陸上競技|陸上]]選手の[[スパイクシューズ]]や[[オートバイ]]用[[レーシングスーツ|ライディングスーツ]](革[[つなぎ|ツナギ]])などにも使用される。世界的に肉牛の需要が減少し、副産物としての牛革が減少するに伴い、徐々に採用された。基本部位は肉牛と同じく背中から脇であるが、カンガルーは[[二足歩行]]するため、革の形状も三角形に近い形を成しており、製造過程で若干の技術的困難が見られた。外見上は牛革と大差なく、見分けはつきにくい。<br /> <br /> ==== その他の哺乳類 ====<br /> * [[ゾウ]] - 傷に強く頑丈な革である。[[ワシントン条約]]で[[輸入]]が規制されている。<br /> * [[ウサギ]] - 毛皮。<br /> * [[シカ]] - 繊維は細いが、からみ合いが粗く、非常に柔らかい革である。鹿革では、[[印伝|甲州印伝]]が有名で、特殊な[[なめし]]をしたうえに、[[漆]]で模様をつけたものである。<br /> {{See also|セーム革}}<br /> * [[クマ]] - 毛皮。かつて革としても使われていた。<br /> * [[ネコ]] - 腹側は[[三味線]]に用いられる。<br /> * [[イヌ]] - 毛皮。<br /> * [[トラ]] - 毛皮。<br /> * [[ラッコ]] - 毛皮。<br /> * [[ニホンカモシカ]] - 毛皮。<br /> * [[オオカミ]] - 毛皮。<br /> * [[ヒョウ]] - 毛皮。<br /> * [[タヌキ]] - 毛皮。<br /> * [[キツネ]] - 毛皮。<br /> * [[イタチ]] - 毛皮。[[ミンク]]、[[テン]]など。<br /> * [[センザンコウ]] - ひし形模様の鱗跡が美しい革。<br /> * [[オットセイ]]<br /> * [[アザラシ]] - 厚みがあり丈夫。革の表面の特徴は頭部から尾部に向け、独特の波状の畝(ウネ)模様がある。<br /> * [[ラクダ]] - 砂漠地帯の昼夜の激しい温度差により、ラクダの革は一般的に厚く頑丈になる。但し1頭から取れる皮のうち皮革素材として使用できる面積は少ないと言われる。生皮を透明に加工したラクダのランプが有名。<br /> * [[トナカイ]] - ダイヤ柄の型押し模様が施された高級皮革の[[ロシアンカーフ]](Russian calf)が有名。<br /> * [[カピバラ]]<br /> * [[ヒト]] - 人間の皮膚は比較的大きいものの、他の動物に比べ柔弱で実用性は劣るが、宗教、シャーマニズム、死後に肉体の一部を残す希望、猟奇趣味など、主に精神的理由から人皮は世界各所で用いられてきた([[人皮装丁本]]、[[エド・ゲイン]]、アイスランドのネクロパンツ&lt;ref&gt;http://karapaia.livedoor.biz/archives/52214168.html 17世紀、アイスランドの魔術師が実際に身に着けていた人間の皮膚で作ったズボン「ネクロパンツ」&lt;/ref&gt;)。<br /> <br /> === 爬虫類 ===<br /> * [[ワニ]] - 数ある皮革の中でも最高級とされる。クロコダイル種とアリゲーター種がある。最上級の[[クロコダイル]](東南アジア産のイリエワニ)や、[[アリゲーター]]、[[カイマン]]等が有名。鱗の模様によって玉符(柔らかめ)と竹符(硬め)がある。<br /> * [[ヘビ]] - 美しい鱗が特徴だが、あまり丈夫ではない。[[ニシキヘビ]]が有名。パイソン<br /> * [[トカゲ]] - 丸斑模様のリング縞斑のオーバルなど様々なものがあり、ジャワのリザードが有名。また、[[ミズオオトカゲ|リングマークトカゲ]]が最も高級。<br /> <br /> === 鳥類 ===<br /> * [[ダチョウ]] - 牛革より4倍ほど丈夫で長持ちするとされている。羽毛を抜いた跡のクイルマーク(表面のボツボツした多数の突起)が特徴。ワニ革についで高価な素材。オーストリッチ。<br /> * [[エミュー]] - オーストリッチに似ているが突起が小さいのが特徴。<br /> <br /> === 魚類 ===<br /> * [[サメ]] - [[ナイフ]]で突き刺しても貫通しないと言われるほど頑丈で、水に強い性質がある。鮫肌と言われる[[ウロコ]]部分は加工で除去される。[[ワサビ]]用[[おろし器]]にも用いられる。シャークスキン<br /> * [[エイ]] - 鮫の近縁であるため皮膚もサメに近く、皮革として丈夫で水に強いため、エイの皮も[[鮫皮]]と呼ばれることがある。[[炭酸カルシウム]]でできた、ラインストーンのような細かい突起が、独特の模様を成す。ガルーシャともいう。光を感知する第三の目の部分はスティングレイハートと呼ばれる。また、[[日本刀]]の柄の部分やおろし器としても利用される。表面を削る加工は非常に高度な技術が必要なためオーストリッチについで高価になる。<br /> * [[サケ]] - [[北海道]]の[[特産品]]としてわずかに流通する程度である。<br /> * [[コイ]] - 模様は美しいが、革の大きさが小さいため[[実用]]性は低い。<br /> * [[ヌタウナギ]] - 現在は[[大韓民国|韓国]]の特産品となっていて滑らかでやわらかく、革特有の臭いも無いので注目されている。イールスキン<br /> <br /> == 皮革の加工 ==<br /> 製革の作業には、大きく分けて準備工程、鞣し工程、再鞣・染色・加脂工程、仕上げ工程がある。<br /> <br /> 表皮を銀(吟)と称し、薄手の革を作るために銀面がついた層(銀付き革)と内部の繊維層(床(とこ)革)に割る(スプリット)、なめし前の工程を施す場合がある。<br /> <br /> ; 製品革の種類<br /> * [[エナメル]] - 革にエナメル[[塗装|ペイント]]を施すことで光沢と耐水性を持たせたもの。ドレスシューズ(社交の場などで着用される装飾性・デザイン性の高い靴)などに多用される。最近は[[フィルム]]を貼ることも多い。<br /> * スエード - 革の裏側(肉面)を[[やすり]]等で起毛させたもの。柔らかく、[[ベルベット|ビロード]]状に仕上がる。床革を使用する場合もある。<br /> * ヌバック - 革の表側(銀面)をやすり等で起毛させたもの。デザイン目的でドレスシューズにも用いるほか、傷を目立たせないという目的で[[登山靴]]にも用いられる。<br /> * 型押し - 牛革などに[[プレス加工|プレス]]で模様をつけたもの。模様は、ワニ革を真似た模様や[[格子]]模様、[[籠|篭]]目(バスケットウェーブ)など様々ある。<br /> * クラッキング - 皮革にあえて[[クラック|ひび割れ]]を施したもの。[[カジュアル]]に多いダメージ加工。<br /> * 色づけ - 色むらを出すために、色づけする場合もある。靴を成型した後に、脱色した革に色づけする場合もある。<br /> * 製品染め - 靴やカバンを縫製した後、染色したもの。こなれ感と微妙な色ムラで使いこなされた風合いが出る。<br /> * オイル、ワックス仕上げ - 本来は防水効果のためであったが、プルアップや焦がしなどのファッション効果を求めて施されることが多い。<br /> * カゼイン仕上げ - [[カゼイン]]を主体にして、グレージングやポリッシングで艶を出したもの。<br /> * はっ水、[[防水]]加工 - [[フッ素]]や[[シリコーン]]、防水用加脂剤等を使用して機能を高めたもの。<br /> * {{仮リンク|キュイルボイル|en|Boiled leather}}(英名:ボイルドレザー、「茹でた革」の意。)- さまざまなやり方が残っているが、その多くに沸騰させるプロセスがある訳でなく、共通するのは冷たろうが熱かろうが水に浸す事である。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> {{節スタブ}}<br /> &lt;!--多分、なめし方の発見もここではないか。--&gt;<br /> <br /> == 皮革製品 ==<br /> [[ファイル:Fussball.jpg|thumb|right|サッカー・ボール]]<br /> {{Double image stack|right|TOTO TV150.jpg|C75 (1).jpg|220|皮革製パッキンが多用される[[フラッシュバルブ (栓)|フラッシュバルブ]]とフラッシュバルブから給水される水洗便器}}<br /> 皮革は、一般に[[衣料品]]や[[装身具]]などに利用されることが多い。とりわけ、[[衣服]]([[コート]]、[[ズボン|パンツ]]、[[ライディングウェア]]、[[消防士]]の防火服、[[溶接]]作業服、[[第二次世界大戦]]中までの[[フライトジャケット]]など[[飛行服]]や[[潜水艦]]乗組員、[[戦車]]兵の制服など)、[[革靴]]、[[鞄]]、[[ベルト (服飾)|ベルト]]、[[サスペンダー]]、[[椅子]]の表張りなど、耐摩擦性、耐火性、引っ張り強度などの耐久性が求められるものに多く使われる。[[日本の獣肉食の歴史|獣肉食の禁忌]]のために皮革の供給量が少なく、衣服に使うことが少なかった日本でも、[[火事装束]]には鹿革が多く用いられた。[[馬具]]や[[球技]]用の[[球]]、[[野球]]の[[グローブ|グラブ]]、自転車の[[サドル (自転車)|サドル]]などの[[スポーツ]]用品にも多く用いられる。<br /> <br /> 高価な[[スポーツカー]]や[[高級車]]では、[[シート]]や[[ダッシュボード]]などの内装材が総皮革製のものが、人造皮革である[[エクセーヌ]](アルカンターラ)が普及した現在においても時折見受けられる。手触りが良いために比較的普及価格帯に近い自動車でも、[[ステアリング]]や[[シフトノブ]]には皮革巻きの物が用いられる場合がある。オートバイのシートにも用いられることがある。<br /> <br /> かつては[[鎧]]や[[兜]]、[[楯]]など[[防具]]にも多く使用された。[[剣]]や[[刀]]の柄にも滑り止めの為に皮革製の紐が巻きつけられ、[[野球]]の[[バット]]をはじめとするスポーツ用品の柄や、オートバイの[[ハンドルバー]]グリップにも皮革が滑り止めとして用いられる事があった。[[小銃]]や[[散弾銃]]の負い紐(スリング)や銃床の頬当て(チークピース)、[[拳銃]]の[[ホルスター]]等の軍需品にも皮革は広く用いられた。合成ゴムが普及する以前は、気密性が要求される手動[[ポンプ]]([[ポータブルストーブ]]や[[ランタン]]のエアポンプなど)や、[[空気銃]]等の[[ピストン]]の[[パッキン]](ポンプカップ)、水道用パッキンといった工業製品にも皮革が用いられた。<br /> <br /> 牛革による皮革は特に[[水洗便所|水洗式トイレ]]のパッキンとしては重要な役割を果たしており、[[和式便器|水洗便器]]用洗浄弁である[[フラッシュバルブ (栓)|フラッシュバルブ]]の心臓部の部品である[[ピストンバルブ]]部ワン皮パッキンに皮革が用いられ、水を流す度に高圧で往復運動するピストンバルブが故障すると水が出なくなったり、あるいは水が止まらなくなり悪影響を及ぼす。革パッキンであれば、[[摩擦抵抗]]が小さい為、[[ピストン運動]]に強く、万一傷が出来て漏れ出してきてもある程度繊維が傷を埋めていく働きをするので、ゴムパッキンのように即座に交換しなければ全く使いものにならないということはなく水洗式トイレのパッキンとしては、革製のパッキンである事がとりわけ重要である。皮革の繊維が便器の洗浄水に混じって出てくるとパッキン交換のサインともされている。<br /> <br /> [[サメ]]の皮の[[ワサビ]]おろし器(サメの表皮の特性を利用)、[[ビリヤード]]の[[キュー (ビリヤード)|キュー]]先端に取り付ける[[ティップ (ビリヤード)|ティップ]](革が持つ弾力性と緩衝性を利用)など、皮の特性をうまく利用した製品も多い。[[太鼓]]や[[三味線]]、[[三線]]などの[[楽器]]にも利用される。<br /> <br /> 一般の皮革製品は、ほとんど何らかの[[皮革用塗料]]([[ワックス]]も含め)が塗装してあり、なめしの時に染色したり、塗装の時にスプレー染色するなど、[[染料]]や[[顔料]]で着色してある。<br /> <br /> == 製品の保存方法(手入れ) ==<br /> 皮革は、長期間放置すると硬化する傾向がある。硬化すると、製品としての美しさや機能性が損なわれるのみならず、ひび割れて使用できなくなるおそれがある。そこで、革の柔らかさを維持するため、[[保革油]](保革剤)を塗ることがある。保革用の塗り物には様々あるが、製品に適した塗り物を用いないと、染みや劣化の原因ともなるので、注意が必要。保革油を塗る前に汚れを落とさないと、染みや劣化の原因となることもあるので、ブラシや布でよく汚れを落としてから塗る。<br /> <br /> [[スエード]]や[[ヌバック]]など起毛革には、専用の洗浄剤やクリーナー、スエード[[ブラシ]]を用いる。スエードブラシには、細い[[真鍮]]の針金が使われていて、起毛革を毛羽立たせる効果がある。ただし、起毛革以外に使うと傷の原因となる。<br /> <br /> また、高[[湿度]]や汚れによって、[[カビ]]が発生することがある。皮革の製造過程でカビの原因となる有機物は取り除かれるので、主なカビの原因は製品になった後に付着した汚れである。従って、表面をきれいにすることが保存性を高めるのに効果がある。多くの製品には[[塗料]]が塗られているので、汚れ落としのために[[ベンジン]]などの[[有機溶剤]]を使用すると、その塗膜が損傷することがある。革の構成要素であるコラーゲンはタンパク質の一種であり、熱で変性して強度や柔軟性を失うので、濡れた皮革製品を乾かす目的で火の近くに置くのは避けた方がいい。<br /> <br /> このように、天然皮革は手入れが大変であるにもかかわらず、使えば使うほど馴染んできて美しくなることから、現在でも合成皮革に完全に取って代わられることはない。<br /> <br /> 一部の工業製品のエアポンプに現在も用いられている皮革製ポンプカップは、ある程度の油分が浸透していないと[[シリンダー]]との密着性が低下して気密漏れを起こしてしまうため、使用前には[[ミシン油]]などの油を必ず注油しなければならない手間がある反面、合成ゴムに見られる[[揮発油]]などによる膨潤や経年劣化による硬化が起こりにくく、摩擦による磨滅や断裂が起きるまでは繰り返し使用可能な耐久性がある為、趣味者の間では近代的なゴム製ポンプカップよりも皮革製が好まれる場合もある。<br /> <br /> == 合成皮革 ==<br /> {{Main|人造皮革}}<br /> &#039;&#039;&#039;合成皮革&#039;&#039;&#039;(ごうせいひかく)、&#039;&#039;&#039;フェイクレザー&#039;&#039;&#039;とは、基布に樹脂等を付着させて、天然皮革類似の風合いとしたものをいう。天然皮革と異なり、水に濡れたりしても手入れが簡便であり、安価で品質も均一であることなどから普及している。<br /> <br /> なお、広義の合成皮革は、狭義の合成皮革と人工皮革とに分類される。<br /> <br /> ものによるが、天然皮革に比して劣化が早い傾向があり、天然皮革の靴や服のように自分の体に合ってくるということは少ない。例えば、[[ポリウレタン]]製のフェイクレザーなどは、使用状況、保管方法等にも依るが、約5年程度で劣化し使えなくなることが多い。<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[鞄]]<br /> * [[ガラス革]]<br /> * [[革靴]]<br /> * [[シール (工学)]]<br /> * [[弾左衛門]]([[穢多]]・[[非人]]身分の頭領、江戸期〜明治期までの皮産業を独占した)<br /> * [[河原者]]、[[かわた]]:皮産業に関わった者たちの別称<br /> * [[羊皮紙]]:獣皮加工品だが工法の違いから皮革とは区別される。<br /> * [[ウォルソール]]:皮革博物館がある<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{reflist}}<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> {{Commonscat|Leather}}<br /> * [http://www.jlia.or.jp/index.php 社団法人日本皮革産業連合会]<br /> * [http://www.nikkaku.or.jp/index.html 日本革類卸売事業協同組合]<br /> * [http://www.ne.jp/asahi/38/38/frame03.html 皮革について]<br /> <br /> {{Fashion-stub}}<br /> {{被服の部位と素材}}<br /> {{Normdaten}}<br /> {{DEFAULTSORT:ひかく}}<br /> [[Category:皮革|*]]<br /> [[Category:生物材料]]<br /> [[Category:履物]]</div> 203.133.131.109 時計 2018-07-27T15:25:00Z <p>203.133.131.109: /* 時計に関するマナー */</p> <hr /> <div>{{Otheruses}}<br /> [[File:BahnhofsuhrZuerich RZ.jpg|thumb|[[スイス鉄道時計]]]]<br /> [[ファイル:yamada_clock_01.jpg|thumb|置き時計&lt;br/&gt;{{smaller|山田訓氏所蔵「MADE IN JAPANの置時計 1960年代を中心に」展より}}]]<br /> [[ファイル:MontreGousset001.jpg|thumb|懐中時計]]<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;時計&#039;&#039;&#039;(&#039;&#039;&#039;土圭&#039;&#039;&#039;、とけい)とは、[[時刻]]を知るための、また[[時間]]を計るための器機・道具。<br /> <br /> == 概説 ==<br /> [[11世紀]]以降の機械時計には、動くための力、一定の速度で動かすための[[調速機]]、計った時を外部に伝える部分の三要素がある。動力としては、錘を引く[[重力]]、[[ぜんまいばね|ぜんまい]](ネジ)、[[電気]]などが主に使用される。調速機としては、[[振り子]]、[[テンプ]]、[[音叉]]、電力線、[[水晶]]、原子などが利用されている。外部に伝える部分は、一般的には針([[アナログ]])や文字([[デジタル]])、音などである。<br /> <br /> 1970年代頃までは、腕時計や置時計では動力にぜんまいを使った機械式、掛時計では電気(トランジスタ)式がほとんどであったが、1980年代以降、現在のほとんどの時計は、動力に電気、調速機に水晶振動子を使った[[クォーツ時計]]となった。但し、機械式時計が完全に廃れたわけではなく、その完成度の高さから機械式時計の愛好家は多い。<br /> <br /> 市販のクォーツ時計の多くは 1 秒間に 32,768(2の15[[乗]])回振動する (32.768kHz) [[水晶振動子]]を用いて時を刻む。必ずこの数値でなければならないわけではないが、時計に組み込むのに適切な大きさの振動子で発生しやすい周波数であり、また、簡易な回路で[[分周器|分周]]を行い周波数を半分にする操作を繰り返して1秒を得る為に、2の[[冪乗|べき乗]]の値であると都合が良いことからこの周波数がよく用いられる。他の周波数の水晶振動子が用いられることもある。<br /> <br /> また、近年は[[セシウム|セシウム原子]]の振動 (9,192,631,770Hz=9.19263177GHz) を用いた[[原子時計]]の時刻を基に発信された電波([[標準電波]]、[[JJY]])を受信し、クォーツ時計の時刻を自動修正する[[電波時計]]も利用されている。日本での標準電波の発信基地(電波送信所)は、[[福島県]][[田村市]]都路地区([[大鷹鳥谷山]]、40kHz)と[[佐賀県]][[佐賀市]]富士地区([[羽金山]]、60kHz)の2か所。更に進んで、地球上どこでも受信できる[[グローバル・ポジショニング・システム|GPS]]の電波により時刻修正を行う衛星電波時計も出現している。<br /> <br /> 一方、動力については、[[電池]]交換の手間を省くため、腕時計の分野では手の動きから力を取り出して[[発電機]]を駆動して (AGS) 電気を得る方法や、文字盤や盤面以外の部分に組み込まれた[[太陽電池]]などにより発生した電気を、[[二次電池]]、もしくは[[コンデンサ|キャパシタ]]に充電しながら作動するタイプが出てきている。<br /> <br /> また時計は[[電子機器]]の多くにも内蔵されている。これは、[[ビデオテープレコーダ|ビデオ]]の録画予約や、[[電子レンジ]]の加熱時間など、[[タイマー]]として使われる。<br /> <br /> 英語で時計を指して「クロック」(clock)と言うが、同じ語は[[デジタル回路]]([[論理回路]])の[[クロック同期設計]]における同期のための信号(「クロック信号」)を指しても使われる。[[クロック]]の記事を参照。パソコンなどではそれより他に[[リアルタイムクロック]]という、時刻を刻む「時計」も持っていることも多い。また[[オペレーティングシステム]]内では通常、さらにそれらとは別のタイマーを利用した時刻管理系を持っている。<br /> <br /> == 時計の歴史 ==<br /> {{Main|時計の歴史}}<br /> [[ファイル:Wooden hourglass 3.jpg|right|thumb|150px|[[砂時計]]で一定の時間を測ることができる。機械を使用しない、初期の計時器具のひとつである]]<br /> 有史以前より[[人類]](おそらく他の動物にも)は[[太陽]]の位置などにより、朝-昼-夕程度の曖昧で不明確な時の概念を持っていたと考えられる。太陽の位置を知る方法に「固定された適当な物の影を見る」というのがあり、これはいわゆる紀元前約2000年頃に発明されたといわれる[[日時計]]である。<br /> <br /> しかし[[日時計]]は晴天の日中しか利用することができない欠点がある。そのため、別の物理現象を使って時間の流れを測定する時計が考えられた。例えば特定の大きさで作った[[ろうそく|蝋燭]]や[[線香]]、火縄が燃える距離を使う(燃焼時計)、[[水]]や[[砂]]が小さな穴から落ちる体積を使う([[水時計]]、[[砂時計]])などであり、紀元前1400年 - 紀元前700年頃の間に[[エジプト]]、[[イタリア]]、[[中華人民共和国|中国]]などで考案された。なかでも水時計は流速を一定とした水を使用することから、それを動力とした機構を発達させ、かなり複雑な機構を使用するものへと変化し、やがて機械式時計を生み出すこととなった&lt;ref&gt;「図説 時計の歴史」p13 有澤隆 河出書房新社 2006年1月30日初版発行&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[北宋]]時代、より正確に時間を計るため駆動軸の動きを制限する脱進機が発明され、[[1092年]]に[[蘇頌]]によって世界初の脱進機つき時計台である[[水運儀象台]]が[[開封]]に建設された&lt;ref&gt;『世界文明における技術の千年史 「生存の技術」との対話に向けて』p66 アーノルド・パーシー 林武監訳、東玲子訳、新評論、2001年6月。ISBN 978-4-7948-0522-5&lt;/ref&gt;。水運儀象台は時計台であると同時に天文台でもあった。同時期、イスラム世界においても水時計の進化は進み、その機構の多くはヨーロッパへと伝播した&lt;ref&gt;『世界文明における技術の千年史 「生存の技術」との対話に向けて』p77 アーノルド・パーシー 林武監訳、東玲子訳、新評論、2001年6月。ISBN 978-4-7948-0522-5&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 14世紀にはヨーロッパで、定期的に重錘を引き上げ、それが下がる速度を棒テンプと脱進機で調節する機構が発明された。また1510年頃、ニュルンベルクの錠前職人[[ピーター・ヘンライン]]が[[ぜんまいばね|ゼンマイ]]を発明し携帯できるようになった。<br /> <br /> [[1583年]][[ガリレオ・ガリレイ]]は、振り子の周期が振幅によらず一定であること(正確には振幅がごく小さい場合に限られる)を発見し、振り子時計を思いついた。[[1656年]][[クリスティアーン・ホイヘンス]]は、サイクロイド曲線を描く振り子および振り子に動力を与える方法を発明し、振り子時計を作った&lt;ref&gt;「図説 時計の歴史」p17 有澤隆 河出書房新社 2006年1月30日初版発行&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[1654年]][[ロバート・フック]]はひげゼンマイの研究を行い、それが振り子と同じく一定周期で振動することを発見し、[[1675年]]ホイヘンスはこの原理を利用した懐中時計を開発した。18世紀初頭に入ると時計技術の進歩はさらに進み、[[ジョージ・グラハム (時計師)|ジョージ・グラハム]]によってシリンダー脱進機が発明され、彼の弟子である[[トーマス・マッジ]]はレバー式脱進機を発明した&lt;ref&gt;「図説 時計の歴史」p37 有澤隆 河出書房新社 2006年1月30日初版発行&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[ファイル:Harrison&#039;s Chronometer H5.JPG|thumb|ジョン・ハリソンの開発したクロノメーターH5]]<br /> 中世ヨーロッパでの時計の意義は主に[[宗教]]目的で、神に祈りを捧げる時を知るためのものであった。しかし[[大航海時代]]に入り、[[天測航法]]および計時によって現在位置の[[経度]]を知るためには、揺れる船内に長時間放置してもくるわない正確な時計([[クロノメーター]])が必要となった。時刻にして1分の誤差は経度にして15[[分 (角度)|分]](1/4[[度 (角度)|度]]、赤道上で28km)もの誤差となり、時計の狂いが遭難や座礁につながるという事故が多発したためである。[[1713年]]イギリス政府は「5か月間の航海で誤差は1分以内」という懸賞条件に2万ポンドの賞金をかけ&lt;ref&gt;『ジョージ王朝時代のイギリス』 ジョルジュ・ミノワ著 手塚リリ子・手塚喬介訳 白水社文庫クセジュ 2004年10月10日発行 p.125&lt;/ref&gt;、[[1736年]][[ジョン・ハリソン (時計職人)|ジョン・ハリソン]]が見合う時計を完成させた。しかしハリソンが単なる職人だったためか、イギリス議会はいろいろと難癖を付けて賞金を払わず、40年に渡って改良を重ねさせた。ハリソンは[[ジョージ3世 (イギリス王)|ジョージ3世]]の取りなしがあって、ようやく賞金を手に入れられたが、それは彼の死の3年前であった。<br /> <br /> [[File:Pendule Sympathique.jpg|thumb|150px|アブラアム=ルイ・ブレゲが1795年頃に製作した置時計([[チューリッヒ]]・[[バイヤー・クロノメトリー|バイヤー時計博物館]]所蔵)]]<br /> 時計制作の歴史に革命を起こしたのが天才時計師として名高い[[アブラアム=ルイ・ブレゲ]]であり、彼によって時計の進歩は200年早まったとされる&lt;ref&gt;「図説 時計の歴史」p36 有澤隆 河出書房新社 2006年1月30日初版発行&lt;/ref&gt;。ブレゲはスイスのヌシャテルで生まれたのち、[[フランス]]を中心に時計制作を行い、[[トゥールビヨン (時計)|トゥールビヨン]]、[[永久カレンダー]]、[[リピーター (時計)|ミニッツ・リピーター]]など、現代の機械式時計にも用いられている画期的な発明を数多く行った。ブレゲの顧客にはフランス国王[[ルイ16世 (フランス王)|ルイ16世]]、[[ナポレオン・ボナパルト]]、[[イギリス]]国王[[ジョージ3世 (イギリス王)|ジョージ3世]]、[[ロシア]]皇帝[[アレクサンドル1世]]などがおり、当時の最高権力者たちはこぞって彼に時計制作を依頼していた。ブレゲがその生涯に制作した時計は約3,800個と言われ、数々の傑作を生み出したが、そのなかでも最高傑作として名高い逸品が、王妃[[マリー・アントワネット]]の注文に応じて制作された懐中時計「マリー・アントワネット」である。{{main|アブラアム=ルイ・ブレゲ#マリー・アントワネット}}<br /> <br /> その後、機械式時計は精度や携帯性を求めて様々な改良が施された。また、この17 - 19世紀初頭は、職人の徒弟チームによる手工芸的な少量生産から、いかに大量生産で高精度の時計を作れるか・定期的な保守を誰でもできるかという要求により改良がなされていった時代である。ぜんまい動力の掛かる駆動部の[[歯車]]はなるべく均一な力がかかるように歯車の歯数を互いに割り切れないようにする工夫もなされた。気温によって振り子の長さやひげゼンマイの弾性が変化することも精度に影響するため、[[20世紀]]初頭に熱膨張率の小さな[[インバー]]合金、温度によって[[弾性率]]の変化が小さなエリンバー合金が発明され、大きな貢献を与えた。各種あった脱進機も、現在のアンクル脱進機にほぼ絞り込まれていった。<br /> <br /> 20世紀に入ると、動力として[[電動機]]が使われるようになった。当初は調速機構を在来機械式時計と同じくしながら動力源をぜんまいの代わりに電動機としたのみであった。更に第二次世界大戦後には、小型置時計や腕時計の分野で、電気の安定にトランジスタを使ったトランジスタ時計、調速機にRC発振回路を使った時計、音叉を使った音叉時計などが開発されたが、一般向けの実用時計としては水晶振動子を使ったクォーツ時計、実験施設等の高度な計時装置としてはセシウム原子の振動を利用した原子時計等、新たな高精度な時計の出現によりほとんど姿を消した。<br /> <br /> クォーツ時計は廉価で小型化が可能で、1か月の誤差が15秒ほどと実用上十分の精度があるため現在では一般的に使われている。一方原子時計は2000万年に1秒くらいの狂いという高精度を持つものの、21世紀初頭の段階では廉価・小型化が難しい。そこで、原子時計による時報を適当な頻度で電波によって受信し、クォーツ時計の時刻を自動修正する[[電波時計]]も利用されている。またこれ以上に正確な時刻を知る必要がある(科学技術用途など)場合、[[グローバル・ポジショニング・システム|GPS]]により10億分の1秒オーダの正確な時刻が地球上どこでも容易に得られるようになったことも特筆に値する。<br /> <br /> クォーツ時計が一般化する前の電気式時計では、アナログ式では[[商用電源周波数|電源周波数]]に同期して回転する[[同期電動機|サーボモータ]]を使ったり、デジタル式では電源周波数より1秒毎のパルスを得て駆動していた(後者は現在でも[[ビデオテープレコーダ]]などのタイマー予約用時計に使われることがある)。このため商用電源(日本では50/60Hz)は長時間で誤差が累積されないように進み遅れの制御がなされている。<br /> <br /> 一方機械式時計の新しい発明として20世紀末には、[[ジョージ・ダニエルズ]]による[[#コーアクシャル脱進機|コーアクシャル脱進機]]が提案されている。これはアンクル脱進機以来の発明といわれている。また、セイコーによる[[#スプリングドライブ|スプリングドライブ]]の発明は、機械式時計とクオーツ式時計の融合として革命的である。<br /> <br /> == 時計産業 ==<br /> 時計産業は、17世紀には手工芸的な産業であり、イギリス、フランス、スイスによって激しい技術競争が起こっていた。このうちフランスにおいては[[ナントの勅令]]が[[ルイ14世 (フランス王)|ルイ14世]]によって[[1685年]]に廃止され、ユグノーが多かった時計職人たちは迫害を逃れてスイスへと移住し、まず[[ジュネーブ]]で、ついでその北東に位置する[[ヌーシャテル|ヌシャテル]]においても時計産業が栄えるようになり、この2都市がスイス時計産業の中心となっていった&lt;ref&gt;「図説 時計の歴史」p35 有澤隆 河出書房新社 2006年1月30日初版発行&lt;/ref&gt;。先発であるジュネーブが高級時計を主力としたのに対し、ジュネーブからの職人移住によって形成された&lt;ref&gt;http://www.fhs.jp/jpn/origins.html 「原点から現在まで」スイス時計協会 2016年7月9日閲覧&lt;/ref&gt;ヌシャテルや[[ジュラ]]山地の時計生産においては廉価な時計の生産が主力となっていた&lt;ref&gt;森田安一『物語 スイスの歴史』中公新書 p138-139 2000年7月25日発行&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;「図説スイスの歴史」p70 踊共二 河出書房新社 2011年8月30日初版発行&lt;/ref&gt;。時計の制作は複雑なため、個人ではなく職人たちがチームを組んで分業により制作する方式を採用していたが、これには一つ一つの部品が正確に製作され、それが組み合わされて狂いなく動作することが必要であり、この職人集団は結果として正確な機械製作技術を身につけることとなった。この技術は他の機械製作にも応用されるようになり、産業革命の技術的基礎となった&lt;ref&gt;「興亡の世界史13 近代ヨーロッパの覇権」p183-184 福井憲彦 講談社 2008年12月17日第1刷&lt;/ref&gt;。このころまでの時計は、航海の安全に直結するクロノメーターを除けば、ほとんどは装飾品に過ぎなかった。しかし産業革命時代に入ると、正確な時間を知ることが必要になり、それまでの装飾品としての時計から実用品としての比重が急速に高まった。このころはいまだそこまで正確な時計は完成していなかったが、アメリカ西部開拓時代になると、正確かつ規格化された鉄道時計の需要が生まれ、精度の高い時計が求められるとともにアメリカに開発・生産の重心を移していった。ところが労働コストの上昇等により、20世紀前半までにはアメリカの時計産業は衰退した。19世紀末から労働コストが安い[[スイス]]・[[ドイツ]]などが時計産業の中心となった。<br /> <br /> 日本での工業としての時計生産は、[[明治時代]]中期(1880年代)以降に[[東京]]、[[大阪市|大阪]]、[[名古屋市|名古屋]]周辺で掛時計、置時計の製造が始まったのが嚆矢であるが、懐中時計・腕時計等の精密時計の大量生産は20世紀に入ってから始まった。[[1927年]]にはアメリカにおいて[[クォーツ時計]]が発明されていた&lt;ref&gt;http://www.jcwa.or.jp/etc/history.html 「時計の歴史」一般社団法人日本時計協会 2016年7月9日閲覧&lt;/ref&gt;が、[[1960年代]]には急速に改良が進んで実用化されるようになり、[[1969年]]にはアナログ式クォーツ腕時計が日本において初めて商品化され、さらに1970年代以降の[[デジタル]]化へのシフトにより、スイスの時計産業は衰退し日本へとその主軸を移していった&lt;ref&gt;http://www.jcwa.or.jp/etc/history01.html 「日本の時計産業概史」一般社団法人日本時計協会 2016年7月9日閲覧&lt;/ref&gt;。20世紀末には生産地がさらにアジア諸国にシフトしていった。<br /> <br /> この頃にはクロノメーター時代の最高精度の何倍もの精度の時計が廉価で買えるようになり、デジタル時計なども実用的にはこれ以上進歩のしようがなくなった。ただし大量生産されたクオーツ式時計には物としての所有感が乏しいため、スイス・ドイツ・日本の高級精密時計産業がまた盛り返した&lt;ref&gt;http://www.fhs.jp/jpn/watchindustrytoday.html 「今日のスイスの時計産業」スイス時計協会 2016年7月9日閲覧&lt;/ref&gt;。『実用的な道具としての時計』と『高級な嗜好品としての時計』に二極化していったといえる。<br /> <br /> その後21世紀になると、[[携帯電話]]等に付属する時計を利用するユーザが多くなったため、前者の『実用的な道具としての時計』産業は衰退しつつある。後者の高級精密時計産業は、特にスイスの時計生産業者やファッションコングロマリットによりグループ化され統合されて発展しつつある。ファッションブランドとの統合による資本の安定、他の産業(自動車・光学・精密・電子機器など)との複合経営による資本の安定や技術の応用・還元などにより、機械式時計も技術的にもさらなる発展をしつつある。<br /> <br /> その他パソコンの画面上ではタスクバーで時間が標準表示される他、主に[[ガジェット]]、[[フリーソフト]]として各種アナログ・デジタル時計が多数公開されている。<br /> <br /> == 時計の構成 ==<br /> [[File:Lorus1 037 wikipedia.jpg|thumb|right|クォーツ式の腕時計]]<br /> === 作動原理 ===<br /> : 機械式以外のもの<br /> * [[日時計]]<br /> * [[水時計]](漏刻)<br /> * [[砂時計]]<br /> * 火時計<br /> ** 最古の火時計は蝋燭時計で、西洋では西暦900年ころまで用いられた。当時の蝋燭時計は長さ12インチで、1インチごとに印を入れて火を点じ、1インチの蝋の燃え尽くす経過から時を知るようにしてある。目盛りには白い角の粉を透明なほど薄く煉って、文字を溝のように彫り、それに塗りこんだ。日本でもこの法に準じて時を計った時代があった。<br /> ** ランプ時計は[[フェリペ2世 (スペイン王)|フェリペ2世]]の室に夜間時を示すのに用いられたものが最初であるといわれる。ガラス製の油入に目盛りを刻み、時間を計るしかけで、近世までドイツ、オランダで使用された。<br /> : 機械式時計<br /> * [[振り子時計]]<br /> * 音叉式時計 - 「[[音叉]]」を参照<br /> * [[クォーツ時計]](水晶時計)<br /> * [[電波時計]] : [[標準電波]]を受信して時刻を合わせるクォーツ時計([[GPS衛星]]による時刻合わせをするものもある)<br /> * [[原子時計]]<br /> <br /> === 表示方式 ===<br /> ==== アナログ式 ====<br /> [[File:Analog radio clock in 201704.jpg|thumb|アナログ式電波置時計]]<br /> [[アナログ]]式は長針と短針を組み合わせた針式。通常、長針1回転が60分、短針1回転が12時間を表す。通常、円周の等分の位置に[[アラビア数字]]や[[ローマ数字]]を配置した文字盤を用いる(12方向あるいは4方向に数字を置く)。背景に数字を入れないデザインのものもあるが、時計の針は同一の周回を回転しているため上下方向が定まっていないと時刻を認識できないことになる。そのため、実用的な時計においては少なくとも上下方向は決まっている(背景が無地の壁掛け時計など)。<br /> <br /> ; レギュレータ<br /> : 長針・分針・秒針(秒針は無い場合もある)がすべて独立しており同軸にないもの(文字盤もそれぞれ別々に独立している)。機械式時計の基本原理としてはこの形態になる([[#機械式時計|機械式時計]]の項参照)。<br /> ; 2針式<br /> : 長針と短針のみで二つが同軸にあるもの(秒針が付いていても同軸でないものを含む)。レギュレータに歯車を1個追加して分針を駆動している。<br /> ; 3針式<br /> : 秒針が長針・短針と同軸にあるもの。2針式の機構に歯車を1 - 2個追加して秒針を駆動している。<br /> <br /> アナログ式はほとんど12時間表示(12等分)であるが、24時間表示の数字を小さく併記するものもある。文字盤の時間間隔については、日長により変化する不定時法(一部の[[和時計]]など)のものもあるが、基本的に現代の時計は時間間隔が常時一定の定時法をとる。その他文字盤に多数の目盛りが追加され、クロノグラフ(秒・分・時)やカレンダーが針で表示できるものもある。日付や月齢などは回転する板を穴からのぞくようにして文字盤地板に表示するものも多い。なお、「12時方向」や「3時方向」などアナログ式時計の文字盤に見立てて方向・方角を表す方法を[[クロックポジション]]という。<br /> <br /> ==== デジタル式 ====<br /> [[デジタル]]式は数字で直接表示する方式。デジタル式には12時間表示のものと24時間表示のものがあり切り替え可能なものも多い。<br /> * [[液晶ディスプレイ|液晶表示]]<br /> * [[蛍光表示管]]表示<br /> * [[反転フラップ式案内表示機|反転フラップ]]により文字盤が回転するもの([[パタパタ時計]]、● - 1980年代くらいに主に使われた)<br /> * [[ニキシー管]]表示<br /> {{seealso|デジタル時計}}<br /> <br /> == 時計の構造 ==<br /> === 機械式時計 ===<br /> 時計を動かす動力は[[ぜんまいばね]]や[[錘]](おもり)である。ぜんまいばねはゆっくりとほどけながら動力主軸を回し、おもりはゆっくりと下がりながら動力主軸に撒きついた鎖を引いて主軸を回す。ぜんまいばねがほどけきったら巻き直し、おもりが下がりきったら巻き上げる。ぜんまいばねがほどけきるまで数日から数十日のものが一般的だが、[[万年自鳴鐘|万年時計]]のように長期間動き続けるものも作られた。<br /> <br /> 動力主軸(1番車)の回転は短針を回転させ、[[歯車]]を経て回転比を上げた軸(2番車)が長針を回転させる。さらにこれより回転比を上げた軸(3番車・秒針付き時計の時代には秒針に用いられるようになった)・最後の軸(4番車)にいくに従いトルクは小さくなり速度は速くなる。4番車には調速機構である&#039;&#039;&#039;{{仮リンク|脱進機|en|Escapement|preserve=1}}&#039;&#039;&#039;(エスケープメント)が取り付けられ、速度を調節するようになっている。現代の代表的な脱進機はアンクル脱進機であり、腕時計・懐中時計から柱時計にまで応用されている。<br /> <br /> ==== 保守 ====<br /> 以前は数年に一回の分解掃除が必要とされて来たが、多数所有が当然となって使用頻度が落ちていることやオイルが改良されて来たことから十数年に一度で良いという意見も、初期馴染みが出た購入後2年位で整備しその後は整備間隔を広く取る等の意見もある。分解掃除は主にオイルを足したり、機械バーツの摩耗により発生する金属粉を取り払うために行われるが、使用オイルを指定する機種もあり、適正量は極めて少量&lt;ref&gt;オイルが多すぎると精度が出ず、また毛細管現象でオイル切れが早く起きる。&lt;/ref&gt;であるし、また部品の破損・紛失の危険性も高いため試行は難しい。結果として専門の業者に依頼することになるが、機械時計が主流でなくなってから久しいため、正しく分解掃除ができる業者が減り、また機械式時計ブームに乗ってちゃんと分解掃除ができないのに受け付ける業者も増えて来たことから、業者の選定には注意が必要である。<br /> <br /> ==== アンクル脱進機 ====<br /> アンクル脱進機では、4番車の同軸に特別な歯車([[雁木車]])と雁木車を止めるための[[アンクル]]が取り付けられる。アンクルの2つのツメは雁木車を2つの位置で止める。またアンクルは規則的に往復運動する[[振り子]]やテンプに動力を供給し、逆に振り子・テンプは押されると一定時間後に反対側でアンクルのロックを解除する。<br /> <br /> アンクルが片側に振れたときには一方のツメは雁木車から外れて、もう一方のツメが雁木車に掛かるようになっている。雁木車の歯やアンクルのツメの形状には工夫がしてあり、アンクルのツメが外れて雁木車が回転する際に僅かにツメを押し返すようになっている。アンクルが左右に振れるたびに雁木車はちょうど一歯分だけ回転する。アンクルの左右の振れを規制するためにバンキングピンと言われる部品があり「チクタク」と聞こえる時計の音は、アンクルがバンキングピンにぶつかる際の衝撃音である。<br /> <br /> 振り子は重力加速度と錘までの腕の長さによってほぼ振動周期が決定される。テンプはクロノメータ・懐中時計から腕時計に至るまで振り子を携帯する必要性のためにこれを往復回転する輪にしたもので、周期は渦巻きバネの長さによってほぼ決定される。振り子の振れ幅・テンプの回転角度によって周期は厳密には異なるが、ほぼ一定とみなすことができる程度であるため、巻きはじめと巻き終わりで著しくトルクが異なるぜんまいの動力により振り子またはテンプがはじかれる強さが異なっても、ほぼ一定の周期が保たれるわけである。<br /> <br /> ==== コーアクシャル脱進機 ====<br /> [[ジョージ・ダニエルズ]]によって発明された。アンクルが雁木車を止める際に大きな衝撃が加わらないような動作をするもので、理論上構成部品の金属が全く摩耗しない強さの衝撃に抑えられているため機械の寿命低下を軽減すると期待されている。3つの爪をもつアンクル、同軸の2枚の雁木車(ちなみに2枚とも歯は雁木 = もはや雁の首の形をしていない)、バランスローラーをもつのが特徴である。<br /> <br /> ==== スプリングドライブ ====<br /> 機械式時計の輪列を用いゼンマイを動力としながら、脱進機部分に発電機を備えクオーツ機構により等時性を制御するものである。進み遅れをクオーツ部分の時刻と比較し、発電機の抵抗を増減することにより調整する。<br /> <br /> === 電気式アナログ時計 ===<br /> 電気式アナログ時計では、機械式と輪列は同様であるが、動力が伝わる向きは逆である。すなわち調速機構の位置にある動力源(電磁テンプやモータなど)・秒針位置にある動力源(ステッピングモータなど)で駆動する。<br /> <br /> なお、伝統的な輪列により時-分-秒針が同期動作するのではなく、複数のステッピングモータを搭載し、時-分と秒針、または時針と分針と秒針を独立に動かせるコンピュータ制御の時計も一部にある。モード切替(ワールドタイム、クロノグラフなど)により針がジャンプしてシンプルな文字盤で多機能を実現するためである。<br /> <br /> ==== クオーツ式アナログ時計 ====<br /> 水晶発振を分周したデジタル電子回路で、低速のパルス(多くは1Hz = 秒1回)を発生させ、[[ステッピングモータ]]をそれに応じた角度だけ回転させる。1Hzでモータが60ステップの場合、直接秒針を駆動する。アナログとはいいながら中間の針位置がない(6度刻み)動作になる。現在の電気式アナログ時計の主流である。<br /> <br /> ==== 音叉時計 ====<br /> アナログ電子回路を発振させた電気振動で電気音叉を駆動し、その先についた爪で秒針同軸の円盤に刻まれた細かい歯車を送る機構。アナログ電子回路では1Hzなどの低速のパルスは精度よく発生しにくいため、このような機構が発明された。[[ブローバ#アキュトロン|小型化され腕時計]]にもなっている。<br /> <br /> ==== 温度差式時計 ====<br /> 1928年ニューシャテルの技術者ジャン=レオン・リュッテ(&#039;&#039;Jean-Léon Reutter&#039;&#039;)は気温の変化により駆動される時計を発明した。<br /> <br /> 丸型でガスと塩化エチルが注入されたタンクが取り付けられ、その温度変化による膨張収縮によりアコーディオンを動かしゼンマイを巻き上げる構造になっている。15℃から30℃の間で1℃の温度変化が生じれば2日間動く。<br /> <br /> この原理を利用し1936年より[[ジャガー・ルクルト]]が「アトモス」の名称で発売している。<br /> <br /> ==== トランジスタ時計 ====<br /> [[永久磁石]]がついたテンプ(または振り子)を駆動[[コイル]]の[[磁力]]で駆動し、駆動コイルに流す電流の制御に発電コイルと[[トランジスタ]]を利用する。<br /> <br /> # 電池を入れると、駆動コイルに電流が流れて磁力線ができ、永久磁石が反発され、テンプがひげゼンマイを巻く方向に回る(最初は電流が流れず、レバー等でテンプに動きを与える必要がある時計もある)。<br /> # テンプの回転で永久磁石が動くので、[[電磁誘導]]の働きにより発電コイルに電気が起き、トランジスタは駆動コイルに電流を流し続ける。<br /> # 永久磁石が発電コイルから出ると、発電コイルに電気が起きなくなり、駆動コイルの電流が止まる。<br /> # テンプはひげゼンマイの力で元に戻る。この時、発電コイルには逆向きの電気が起きるので、トランジスタは駆動コイルに電気を通さない。<br /> <br /> == 時計の形態 ==<br /> [[File:Schlag Kuckucksuhr Beispiel 01.ogv|thumb|鳩時計(動作の一例)]]<br /> [[File:Toi FlowerClock01.JPG|250px|thumb|静岡県[[土肥温泉]]松原公園にある「世界一の花時計」]]<br /> ; ウォッチとクロック: 時計業界では[[腕時計]](ないし[[懐中時計]])のような、ごく小型の身に付ける時計を「ウォッチ」、それ以外を(たとえば旅行用の小型の時計でも「トラベルクロック」と言うように)「クロック」に大別している(英語のwatchとclockの用法にほぼならったもの)。<br /> ; [[腕時計]]: 腕にバンドで取り付けて持ち運ぶもの。<br /> ; [[懐中時計]]: 鎖で衣[[服]]に取り付け、[[ポケット]]に入れて持ち運ぶもの。<br /> :; ナースウォッチ: 防水機構が進歩していなかった時代に、頻繁に手を洗う看護師がすぐに時刻を見られるよう6時側(12時側ではなく)に短い鎖を取り付けてあり、反対側にはピンがついていて、胸につけるようになっている。防水腕時計が当然になった現在でも、患者に怪我をさせないよう手に金属製品をつけない要請から一部で使用されている。<br /> :<br /> ; [[置き時計]]: 棚や机の上に据え置くもの。<br /> :; [[クロノメーター]]: 航行する船舶内で正確に時刻を刻めるように、ケースに収められたり水平を保つ台座に取り付けられたりしている時計。<br /> :<br /> ; [[掛時計]]: 壁(など)に掛けて使用するもの。<br /> :; [[掛時計|柱時計]]: 掛け時計が大きく重かった時代には柱に取り付けていたためこの名がある。<br /> :; 壁時計: 壁に掛けられた掛時計、といったような意味で、英: wall clock の訳であるが、wall clock というフレーズは、オフィスの全員から見える、時刻を共有するための時計、というような、役割的な意味を含んでいることがある。<br /> :<br /> ; [[親子時計]] : 親時計からの30秒ごとのパルス信号で子時計を駆動するシステム。<br /> ; からくり時計: 毎正時などに、装飾が動いて時刻を知らせるもの。<br /> :; [[鳩時計]]: 鳥を象った木像が飛び出して鳴き声を模した音を出し、その数で時刻を知らせるもの。<br /> :<br /> ; [[花時計]]: 主に屋外に設置される、花壇と一体となった時計をさす。<br /> ; バーバークロック: 針が逆回転し文字も[[鏡文字|裏返し文字]]となっており、鏡に映したときに正しい表示になる時計。理容店等前面が大きい鏡で覆われて時計を置くスペースがない場合のために製造されたことからこの名がある。<br /> など<br /> <br /> == 時計の付加機能 ==<br /> ; [[目覚し時計]]: ベル・電子音・[[ラジオ]]・[[コンパクトディスク]]などの音声鳴動(アラーム)、あるいは光によって、また特殊なものでは寝具の下部に敷いておいたエアークッションを膨らませるなどして起床させることを目的としたもの。<br /> :; タイマー: 音による通知を目的としたものではなく、他の機器の電源ON・OFFや周期的な制御を目的としたもの。<br /> :; 時報・チャイム・リピータ: 主に定置される時計において、毎時00分などに音を鳴らしたり音で時刻を示すものがある。簡単な音列(ウェストミンスターチャイムが有名である)を演奏するものもあり、近年の電子制御の時計では百貨店などの人形が踊る時計もある。任意の時間に操作により現在の時刻を鐘の数により示すものを[[リピーター (時計)|リピーター]]と呼び、複雑機構のひとつである。<br /> :<br /> ; [[世界時計]]: 時差に対応し、世界各地の時間を表示するもの。特に2つの同期する時計・独立した時計をもつもの(デジタルの場合は内部で時差を加算することも多い)はデュアルタイムとよばれ、自国の時間と現地時間・世界時などを同時に読み取れる。<br /> ; [[カレンダー]]: 日・月からはじまって年・月齢などを表示するものもある。デジタル式では内蔵ハードウェア・コンピュータのプログラムにより簡単であるが、これらを機械式で制御するものは&#039;&#039;&#039;複雑時計&#039;&#039;&#039;とよばれ、特に大の月・小の月、閏年の自動判別をし無調整とするものは最高級のものとして&#039;&#039;&#039;永久カレンダー&#039;&#039;&#039;と称される。<br /> :; [[天文時計]]: 星図板の表示・月や太陽など天体の運行を表示するものもある(純粋な機械式時計でこれを実現する超複雑時計もある)。これらはカレンダー機能の一種であるが、もともとジョン・ハリスンの時代には不等時法であったため季節による均時差を表示する・加える機能は古くから実現されていた。<br /> :<br /> ; [[クロノグラフ]]: 使用者の制御により、通常の時・分・秒の表示に影響を及ぼすことなく特定の事象の経過時間を測定するためのもの。特に技術者や医療関係者向けに開発された。<br /> :; カウントダウン[[タイマー]]: 一定時間経過したことを知らせるもの。<br /> :; ラップタイム・スプリットセコンド: クロノグラフを止めることなく経過時間を一時停止し読み取れるようにしたもの。読み取りが終わったら再度、計測表示に戻る・計測秒針に追いつく。機械式時計では2つのクロノグラフ秒針が同時に動き、スプリット操作により片方が止まることで実現される複雑時計である。<br /> :; フライバック: 定期的に起こる事象の計測のため、停止操作をすることなく再スタート(リセット)操作が行なえるもの。<br /> :; テレメータ・プロダクツメータ・パルスメータ: 主に機械式時計において、クロノメータの秒表示に逆数表示を加え、時速(テレメータ)・生産数量(プロダクツメータ)・脈拍(パルスメータ)などを測定できるようにしたもの。テレメータは特定の長さの走行開始・終了を計れば、時速などが算出できる。プロダクツメータは一個あたりの生産開始・終了を測定すれば、時間当たりの生産数量が算出できる(なお1分を10等分・100等分したデシマル時間表示も併記されることが多い)。パルスメータは少数(10拍など)の脈動の所要時間をカウントすれば、一分計測しなくとも脈拍がカウントできる。<br /> :; ムーンフェイズ: [[月相]]を表示する。<br /> <br /> == 時計に関するマナー ==<br /> 時計を身に付けることが一般化するにつれ、以下に挙げる時計に関するマナーも自然発生的に広まった。<br /> <br /> * 丸型の外形、銀色か白色文字盤、2針または3針などのシンプルなデザインのモノ、黒い艶有り革ベルト、ケースは金色か銀色の光沢があるもの、文字盤の文字はローマ数字かバーなどの記号、それらの特徴をすべて持つものが最もフォーマルである。<br /> * カジュアルシーン以外では時計は必ず着ける。<br /> * フォーマルな場では腕時計とブレスレットを同じ腕につけてはいけない。<br /> * 男性用時計は30〜35mm女性用時計は20~25mm程度のサイズが一般的であり、それを大きく外れるサイズはどのようなデザインであったとしてもカジュアルな時計である。<br /> * 時計の種類は履く靴に合わせる。例、ドレスシューズならドレスウォッチ、スニーカーならスポーツウォッチ、ブーツならミリタリーウォッチなど。<br /> * 手首の骨の出っ張りよりも手前の部分につけ、立った時にシャツから少しだけ見えるまたは完全に隠れるようにつける。そうしなければシャツの袖口と時計が干渉し袖口を痛める可能性がある。<br /> &lt;ref&gt;『フォーマルウエア ルールブック』 日本フォーマル協会&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;『フォーマルウエア講座』 清家 寿子 2002/4 繊研新聞社&lt;/ref&gt;<br /> * その他日本の年長者の間でのみ結婚式に時計は着けないほうが良いという意見や、女性は手首の内、男性は外につけるという考え方もある。<br /> <br /> == 時計を題材にした作品 ==<br /> ; 童話、小説<br /> * {{cite book|和書|title=西洋時辰儀定刻活測|author=小川友忠|others=鈴木光尚 (校訂)|publisher=|series=|isbn=|year=1857-04}}<br /> * {{cite book|和書|title=金時計|author=[[大塚楠緒子]]|others=東京新詩社 (編集)|work=小説青燈集|publisher=文友堂|ncid=BA65976829|isbn=|date=1901-10}}<br /> * {{cite book|和書|title=時計|author=[[石井研堂]]|others=|publisher=[[博文館]]|series=少年工芸文庫|isbn=|volume=15|year=1903}}<br /> * {{cite book|和書|title=時計発達史|author=[[高林兵衛]]|others=|publisher=東洋出版社|series=|isbn=|year=1924}}<br /> * {{cite book|和書|title=時計に関する資料|author=資料社編集部|others=|publisher=資料社|series=|isbn=|year=1948}}<br /> * {{cite book|和書|title=とけいのほん|author=[[まついのりこ]]|others=絵本|publisher=フクインカン|series=[[福音館]]のペーパーバック絵本|year=1973}}<br /> * {{cite book|和書|title=とけいのほん 2|author=まついのりこ|others=絵本|publisher=フクインカン|series=福音館のペーパーバック絵本|isbn=4834005607|year=1973}}<br /> * {{cite book|和書|title=小説家の時計|author=[[黒井千次]]|others=|ncid=BN07798725|publisher=構想社|isbn=|date=1977-05}}<br /> * {{cite book|和書|title=夢時計のまわる夜|author=[[永田萌]]|others=画集|publisher=CBS・ソニー出版|series=Artback|ncid=|isbn=|date=1980-12}}<br /> * {{cite book|和書|title=地獄時計|author=[[日影丈吉]]|others=|publisher=[[徳間書店]]|series=|isbn=4191235737|date=1987-12}}<br /> * {{cite book|和書|title=進化の時計|author=[[伊井直行]]|others=|publisher=[[講談社]]|ncid=|isbn=4062056976|year=1993-09}}<br /> * {{cite book|和書|title=シンデレラの時計|author=[[角山栄]]|others=|publisher=[[ポプラ社]]|series=ポプラ・ノンフィクション books |volume=2|ncid=|isbn=459105088|date=1996-04}}<br /> * {{cite book|和書|title=水の記憶|author=和田光孝|others=|publisher=近代文芸社|series=|isbn=4773349204|date=1996-7}}<br /> * {{cite book|和書|title=シロクマくんのおきゃくさん : かずととけいの本|author1=ポール・オーウェン・ルイス (Lewis, Paul Owen)|author2=きくしまいくえ (翻訳)|others=童話|publisher=[[偕成社]]|series=|isbn=9784032350302|year=1997}}&lt;ref&gt;原題 {{cite book|title=P. Bear&#039;s new year&#039;s party!|author=Paul Owen Lewis|others=: A Counting Book|isbn=9781582461915|oclc=671817083|location=Berkeley, CA|publisher= Tricycle Press|year=1989}}&lt;/ref&gt;<br /> * {{cite book|和書|title=夢時計|author=黒井千次|others=|publisher=講談社|volume=上|ncid=|isbn=4062089653|date=1997-11}}<br /> * {{cite book|和書|title=夢時計|author=黒井千次|others=|publisher=講談社|volume=下|ncid=|isbn=4062089661|date=1997-11}}<br /> * {{cite book|和書|title=大きな古時計|author=伊藤正道|others=[[ヘンリー・クレイ・ワーク]] (原曲の作詞・作曲); [[保富康午]] (訳詞)|publisher=[[白泉社]]|ncid=|isbn=4592761014|date=2003-11}} &lt;ref&gt;同名の歌[[大きな古時計]]を絵本にしたもの。&lt;/ref&gt;<br /> * {{cite book|和書|title=いまなんじ? : とけいのほん|author1=北村富夫|author2=遠藤賢一 (イラスト・デザイン)|others=絵本|publisher=コンセル|series=|isbn=|location=戸田|year=2009}}<br /> * {{cite book|洋書|title=The Missing Watch(失われた時計)|author=アレクサンドル・イワーノヴィッチ・クプリーン}}<br /> ; 童謡、歌<br /> {{ external media<br /> | align = right<br /> | width = 250px<br /> | video1 = {{YouTube|tTb7q_7lbas|童謡ダンス「とけいのうた」}}([[ハッピー!クラッピー|ハピクラワールド]])<br /> | video2 = {{YouTube|B2ikTHlNMLo|山のワルツ}}(ハピクラワールド)<br /> }}<br /> * {{cite AV media |people= |date=[[1910年]]7月 |title=時計の歌|trans-title= |medium= |language= |url=http://www.d-score.com/ar/A04121701.html |access-date=2017-03-26 |archive-url= |archive-date= |format= |location= |publisher= |id= |isbn= |oclc= |quote=[[尋常小学校|尋常小学]]読本[[唱歌]]、[[文部省]]唱歌 |ref= }} &lt;ref&gt;古い版の楽譜は3種類。『尋常小学読本唱歌』[[1912年]]発行(明治43年)、『尋常小学唱歌 第二学年用』[[1913年]]発行(明治44年)、『新訂尋常小学唱歌-第二学年用』[[1932年]]発行(昭和7年)&lt;/ref&gt;<br /> * {{cite AV media |people=ミミー宮島 (歌唱)、門田ゆたか (作詞)、仁木多喜雄 (編曲) |date=[[1940年]] |year= |title=[[大きな古時計#お祖父さんの時計|お祖父さんの時計]] |trans-title= |medium= |language= |url= |access-date= |archive-url= |archive-date= |format= |time= |location= |publisher= |id= |isbn= |oclc= |quote= |ref= }} &lt;ref&gt;初演の題名は「[[大きな古時計]]」ではなかった。ミミー宮島は[[吉本興業]](東京吉本)所属の子供歌手兼タップダンサー。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;2000年代初頭の出版例。{{cite AV media |people= |date=[[2005年]]9月 |year= |title= たのしい・えいごのうた ABCのうた・[[大きな古時計|おおきなふるどけい]] (スーパーセレクション)|trans-title= |medium=CD |language= |url= |access-date= |archive-url= |archive-date= |format= |time= |location= |publisher=[[日本クラウン]] ||id= |isbn= |oclc= |quote= |ref= }}&lt;/ref&gt;<br /> * {{cite AV media |people=作詞:[[筒井敬介]]、作曲:村上太朗 |date=[[1953年]] |year= |title=とけいのうた |trans-title= |medium= |language= |url= |access-date= |archive-url= |archive-date= |format= |time= |location= |publisher= |id= |isbn= |oclc= |quote= |ref= }}<br /> * {{cite AV media |people=作詞:[[香山美子 (作家)|香山美子]]、作曲:[[湯山昭]] |date=[[1962年]] |year= |title=山のワルツ |trans-title= |medium= ラジオ|language= |url= |access-date= |archive-url= |archive-date= |format= |time= |location= |publisher=[[NHKラジオ]] |id= |isbn= |oclc= |quote= |ref= }} &lt;ref&gt;NHKラジオの幼稚園・保育園むけリズム遊び番組「あそびましょう」で初演&lt;/ref&gt;<br /> * {{cite AV media |people=作詞:[[高田ひろお]]、作曲:[[佐瀬寿一]] |date=[[1976年]]6月25日 |year= |title=[[パタパタママ]] |trans-title= |medium= |language= |url= |access-date= |archive-url= |archive-date= |format= |time= |location= |publisher= [[ポニーキャニオン|キヤニオンレコード]]|id=CX-105 |isbn= |oclc= |quote= |ref= }}&lt;ref&gt;「[[ひらけ!ポンキッキ]]」の大ヒット曲&lt;/ref&gt;<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{reflist}}<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> {{参照方法|date=2014年12月24日 (水) 06:02 (UTC)}}<br /> * {{cite book | author=Sobel, Dava | title=Longitude: The True Story of a Lone Genius Who Solved the Greatest Scientific Problem of His Time | location=New York | publisher=Penguin | year=1995 | isbn=0-14-025879-5}}<br /> * {{cite book | author=Sobel, Dava &amp;amp; Andrewes, Willam J.H. | title=The Illustrated Longitude: The True Story of a Lone Genius Who Solved the Greatest Scientific Problem of His Time | location=New York | publisher=Walker Publishing Co. | year=1998 | isbn=0-8027-1344-0}}<br /> * {{cite book | author=North, Thomas | title=The Church Bells of the County and City of Lincoln | location=Leicester | publisher=Samuel Clark | year=1882 | pages=60–61}}<br /> * 経度への挑戦—一秒にかけた四百年 ISBN 9784881355053<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> &lt;!--{{CommonsN|Category:Watches}}Watchは腕時計--&gt;<br /> {{sisterlinks|commons=Category:Clocks}}<br /> <br /> * [[Network Time Protocol]](NTP)<br /> * [[標準時]]<br /> * [[世界時]]<br /> * [[日本標準時]]<br /> * [[時計歩度測定器]]<br /> * [[眼鏡|メガネ]]・[[宝石]]<br /> ** 個人経営の時計店は、メガネ・[[宝石]]も併せて取り扱っている場合がある。また、宝飾製造者が商品の近縁性(宝飾品としての一面)から時計の製造・販売を手掛ける事例も多く見られる。<br /> <br /> === 時計に関わる比喩表現等 ===<br /> * [[腹時計]]<br /> * [[世界終末時計]]<br /> * [[トケイソウ]]<br /> ** 花の形が時計に似ていることからこの名がある。<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://jjy.nict.go.jp/ 情報通信研究機構・日本標準時グループ]<br /> * [http://www.jcwa.or.jp/ 日本時計協会] - [[日本時計協会]]<br /> * [https://museum.seiko.co.jp/knowledge/type/index.html 時計の種類と機構] - [[セイコーホールディングス|セイコーミュージアム]]による解説。<br /> * {{サイエンスチャンネル<br /> |番組番号=B980601<br /> |動画番号=B980601018<br /> |動画タイトル=時計ができるまで<br /> |中身の概要=[[精工舎|セイコークロック石岡事業所]](現在閉鎖)への取材を通して置時計の製造工程を紹介。<br /> |時間=15分<br /> |製作年度=1998年<br /> }}<br /> {{Time topics}}<br /> {{Time measurement and standards}}<br /> {{時計博物館}}<br /> <br /> {{デフォルトソート:とけい}}<br /> [[Category:時計|*]]</div> 203.133.131.109 貫 (建築) 2017-12-25T11:49:50Z <p>203.133.131.109: </p> <hr /> <div>[[画像:伝統工法の構造図.jpg|right|thumb|伝統的な木造工法&lt;br /&gt;a=[[梁 (建築)|梁]] b=貫 c=[[柱]] d=床梁 e=[[束石]](つかいし)]]<br /> [[画像:ToriiJapaneseGate.png|right|thumb|[[鳥居]]における貫]]<br /> &#039;&#039;&#039;貫&#039;&#039;&#039;(&#039;&#039;&#039;ぬき&#039;&#039;&#039;)とは[[木造建築]]で柱等の垂直材間に通す水平材。日本には鎌倉時代の俊乗坊重源が中国から大仏殿建造のための最新技術として伝え、その構造の強固さから急速に日本全国に広まった。<br /> 木造建築では、水平方向の固定に用いる。壁・床下の補強などに使われている。小屋組の場合は&quot;小屋筋交い&quot;や&quot;振れ止め&quot;がほぼ同じ役割を持っている。壁、主に[[真壁 (建築)|真壁]]に使用される貫は、柱を貫通させ楔で固めることにより、柱の曲げ耐力を建築に加わる水平力に対する抵抗要素とする働きを持つ。多くの場合、貫は鉛直方向に長い長方形の断面形状をとる。よく似た役割を持った建築材に[[長押]](なげし)があるが、長押は柱の外側から釘で打ちつけるものであるのに対し、貫は文字通り柱を貫通するところが異なる。ただし、現代の使用方法では、床下の根がらみ貫(床束に打ち付ける貫の一種。元々は、貫通させていたが、簡略化されて外から固定されるようになっている。)のように柱や束を必ず貫通するものとは限らない。<br /> <br /> 建築物以外にも、神社の[[鳥居]]や、[[テーブル (家具)|テーブル]]・[[椅子]]などの家具の足の部分にも用いられている。<br /> <br /> == その他 ==<br /> <br /> *[[宮城県]]の[[栗原市]]では、栗原市の伝統技法であるこの[[技法]]を用いて[[建築]]された家が多く、[[岩手・宮城内陸地震]]においては[[被害]]が少なく済んだと言われている。<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:ぬき}}<br /> [[Category:建築構造]]<br /> {{Architecture-stub}}</div> 203.133.131.109 木造軸組構法 2017-12-25T09:57:05Z <p>203.133.131.109: /* 木造軸組構法の構成要素 */</p> <hr /> <div>{{参照方法|date=2016-11}}<br /> [[画像:木造軸組構法.jpg|thumb|280px|木造軸組構法&lt;br&gt;a:[[棟木]] b:[[垂木]] c:[[母屋]] d:[[梁 (建築)|梁]] e:[[桁 (建築)|軒桁]] f:[[柱|通し柱]] g:[[間柱]] h:床梁 i:つなぎ梁 j:[[胴差]] k:[[筋交い]] l:[[根太]] m:[[基礎]]]]<br /> &#039;&#039;&#039;木造軸組構法&#039;&#039;&#039;(もくぞうじくぐみこうほう)とは、建築構造の[[木構造 (建築)|木構造]]の構法のひとつである。[[日本]]で古くから発達してきた&#039;&#039;&#039;伝統工法&#039;&#039;&#039;(でんとうこうほう)を簡略化・発展させた構法で、&#039;&#039;&#039;在来工法&#039;&#039;&#039;(ざいらいこうほう)とも呼ばれている。<br /> <br /> [[木造枠組壁構法]]がフレーム状に組まれた木材に[[構造用合板]]を打ち付けた[[壁]]や[[床]](面材)で支える構造であるのに対し、&#039;&#039;&#039;木造軸組構法&#039;&#039;&#039;では、主に[[柱]]や[[梁 (建築)|梁]]といった軸組(線材)で支える。設計自由度が比較的高めの工法である。<br /> <br /> == 木造軸組構法の構成要素 ==<br /> [[ファイル:木造軸組工法断面図.png|thumb|right|320px|木造軸組工法の断面図&lt;br&gt;記号などは上戴の立体図に則っとり、また、ある程度の詳細部分の名称も入れている。詳細な名称は画像下に付記している。]]<br /> 木造軸組構法の原形は、[[竪穴式住居]]に見られる。すなわち、柱を立てて桁を支え、その桁に梁を架けて主要な構造としている。太古の頂部が二又の自然木の柱に桁や梁を架けて縄で縛って固定する接合方法から、[[縄文時代]]前期には木材を加工する技術が出現したと見られ、道具と木材加工技術の進歩とともに縄文晩期には日本独自の発明により[[継手]]・[[仕口]]など[[ほぞ]]・ほぞ穴を利用した、より合理的な接合方法が用いられるようになった。桜町遺跡(富山県小矢部市)では木材に貫通した穴である「貫(ぬき)穴」のある木材が、真脇遺跡(石川県能登町)では「ほぞ加工」された材木が見つかっている。在来工法はこうした伝統的な構架・接合方法を受け継いているが、伝統工法が粘りで揺れを吸収する[[柔構造]]であるのに対し揺れを受け止める剛構造となっているなど、異なる点も多く、基礎の構築、土台の設置、基礎と土台の緊結、[[筋交い]]の多用や各種[[ボルト (部品)|ボルト]]やプレートといった補強金物の使用など多くの技術は[[昭和時代]]後期以降から発達したものである。また、こうした技術は[[耐震基準]]の改正などにより大きく変化しており、他の工法に比べ耐震基準改正前後で構成要素が大きく異なるのが特徴である。主要な構成要素は以下の3つに分けられる。<br /> <br /> === 主要部分 ===<br /> 木造軸組構法は伝統工法から引き継がれた継手・仕口といった、[[ほぞ継ぎ|ほぞ・ほぞ穴による接合方法]]を基本としている。ただし、柱は伝統工法より細めで、柱を貫通させて水平材を通す[[貫 (建築)|貫]]も殆ど用いられない。このため、接合部は伝統工法より脆弱な傾向にあり、殆どで金物により強化される。また、伝統工法ではまれであった筋交いが多用され、[[建築基準法]]でその使用が義務づけられている。近年は[[木造枠組壁構法]]である[[耐力壁]]の使用が義務づけられており、現在の在来工法は厳密には木造軸組構法ではなくなっている。<br /> &lt;gallery&gt;<br /> ファイル:在来工法の構造図.jpg|在来工法の構造図<br /> ファイル:伝統工法の構造図.jpg|伝統工法の構造図<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> ===小屋組部分===<br /> [[ファイル:Wagoya - Japanese Roof Structure.jpg|220px|thumb|和小屋&lt;br&gt;a.[[小屋梁]] b.[[束柱|真束]] c.小屋束 d.[[貫 (建築)|貫]] e.[[棟木]] f.[[垂木]] g.[[母屋]] h.[[軒桁]]]]<br /> [[ファイル:Yogoya - Japanese Roof Structure.jpg|220px|thumb|洋小屋&lt;br&gt;a.陸梁(ろくばり) b.吊り束 c.方杖 d.合掌 e.母屋 f.軒桁 g.真束 h.棟木 i.垂木]]<br /> 屋根構造は「&#039;&#039;&#039;小屋組&#039;&#039;&#039;」と呼ばれ、主要部分の上に設置する構造物である。小屋組は主要部分の柱に桁や梁を架け、梁の上に束を立てて、その上に[[母屋]]と棟木で斜面を形成し[[垂木]]を取り付けて屋根を葺く構成を基本としている。その構造は主に伝統工法を引き継ぐ&#039;&#039;&#039;和小屋&#039;&#039;&#039;と西欧建築の構法を取り入れた&#039;&#039;&#039;洋小屋&#039;&#039;&#039;の二つに分類される。和小屋は形状・大きさの柔軟性が高く、現代の木造軸組構法住宅の多くに用いられている。洋小屋は強度に優れる構造であるため大きな屋根空間を構築するのに用いられることが多い。<br /> <br /> ====和小屋====<br /> 和小屋は、主に&#039;&#039;&#039;折置組&#039;&#039;&#039;(おりおきぐみ)と&#039;&#039;&#039;京呂組&#039;&#039;&#039;(きょうろぐみ)の2つがある。折置組は柱の上に直接「小屋梁」を架け、その上に「軒桁」を渡す形式で、京呂組は逆に柱の上に「軒桁」を渡し、その上に「小屋梁」を架ける形式である(なお、[[:ファイル:木造軸組工法断面図.png|図]]は京呂組である)。<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;折置組&#039;&#039;&#039;は小屋梁と軒桁の接合に「渡りあご」と呼ばれる両部材に掘られたホゾを噛み合わせる仕口を基本としており、強度に優れるが加工には手間がかかるため、かつては主要な構法であったが[[高度経済成長]]頃からあまり用いられなくなっている。<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;京呂組&#039;&#039;&#039;は現在の主流な構法で「蟻落とし」と呼ばれる軒桁に掘られたホゾに小屋梁材を落とし込む仕口であるため、加工が折置組よりも容易である反面、部材の接合が弱く[[羽子板ボルト]]等の金物で補強する必要がある。京呂組の基本的な構成は、柱の上に渡した軒桁に小屋梁を1[[間]](1.8m~2m程度)間隔に渡し、梁の上に小屋束を半間(90cm程度)間隔に立て、上に母屋・棟木を渡す。小屋束・棟木・母屋の継手部分には、[[釘]]や[[鎹]](かすがい)を打ち、小屋束・母屋・梁・棟木に小屋筋交いを打ち付けて、剛性を強化する。母屋・棟木上に垂木を一定間隔に並べれば屋根の斜面が完成する。なお、梁の長さは2間(3.6m)程度が標準的である。<br /> <br /> ====洋小屋====<br /> 洋小屋は、真束組や対束組等がある外来の組み方である。平面[[トラス]]を組むので梁間を和小屋に比べ広くすることができ、強度上必要な柱の数を比較的少なくできるので、和小屋に比べて部屋の空間や[[屋根裏]]の空間を広くとることができる。<br /> <br /> 洋小屋の基本的な構成は、柱の上に渡した敷桁に、合掌・真束・ろく梁・吊束・小屋方杖等の部材でトラス構造を形成する。この上に母屋・棟木を渡し、垂木を一定間隔に並べて斜面が完成する。<br /> &lt;gallery&gt;<br /> ファイル:HouseRenovationVentspils.jpg|西洋住宅に見られるトラス構造([[ラトビア]])<br /> ファイル:Kalla gamla kyrka roof.jpg|煉瓦造教会の屋根構造([[スウェーデン]])<br /> ファイル:Trusses 008.jpg|[[プレハブ]]の木造トラス([[フィンランド]])<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> ===基礎部分===<br /> [[File:Foundation-M2325.jpg|thumb|right|200px|布基礎(防湿用または耐圧盤のコンクリートが敷設されている)]]<br /> 日本建築の源流である[[竪穴式住居]]などでは土に穴を掘って柱を立てる掘っ立て柱が用いられていたが、地面から水分が上がれば柱は腐ってしまうため、伝統工法では礎石の上に柱を並べる構法が採られていた。在来工法はこの部分が大きく異なり、[[鉄筋]]と[[コンクリート]]で「[[基礎]]」を構築し、柱は下部で「土台」と呼ばれる横材に接合され、基礎と土台を[[アンカーボルト]]で固定する。このため、地震に際しては揺れを逃がす伝統工法に対して[[慣性]]を全て受け止めることになり、[[ホールダウン金物]]や羽子板ボルトなどによる補強が不可欠となっている。基礎は近年まで[[布基礎]]が基本であったが、湿気対策や[[耐震性]]などの観点から[[べた基礎]]に主流が移っている。<br /> <br /> ==特徴==<br /> <br /> *日本の木造住宅の工法としては、主流の工法である。技術的には伝統工法そのものというわけではなく、多くは[[1960年代]]頃から発達したものである。<br /> <br /> *使用される木材は、例として、[[土台]]が105mm×105mmの[[檜]]、[[大引き]]が90mm×90mmの[[檜]]、柱が105mm×105mmの[[杉]]、[[間柱]]が30mm×105mmの[[杉]]、[[梁 (建築)|梁]]が105mm×{105mm, 120mm, 150mm, 180mm, 210mm, 240mm, 270mm, 300mm, 330mm, 360mm}の[[米松]]、[[筋交い]]が105mm×45mmの[[米松]]、母屋が105mm×105mmの[[米松]]、垂木が45mm×45mmの[[米松]]など、実に多種多様である。<br /> <br /> *木造軸組構法では、各部材に、[[継手]]・[[仕口]]などの複雑な加工を施すため、手作業による加工には高度な技術が必要とされる。そのため、近年は人件費および工期を減らすため[[プレカット]]工場での機械による継手・仕口の加工が主流となっている。<br /> <br /> *使用する釘は、主に鉄丸くぎ(N釘)の&#039;&#039;&#039;N50&#039;&#039;&#039;・&#039;&#039;&#039;N65&#039;&#039;&#039;・&#039;&#039;&#039;N75&#039;&#039;&#039;・&#039;&#039;&#039;N90&#039;&#039;&#039;であるが、これらの釘は他の釘と見分けがつきにくく、誤使用を防ぐため厳重な検査が不可欠である。<br /> <br /> *木材同士の接合のみでは地震により引っ張られて抜ける可能性があるため、近年は柱の上部と下部には[[かど金物]]やホールダウン金物、梁の両端部には羽子板ボルト、[[筋交い]]の両端部には[[筋交いプレート]]など、補強金物の使用が義務付けられている。しかし、ホールダウン金物は施工漏れ事例も多くあるため、この取り付けには厳重な検査が不可欠である。<br /> <br /> *構造上、柱と梁に応力が集中するため、[[地震]]荷重や[[風]]荷重などの水平荷重(横からの力)に耐えられるように筋交いや[[構造用合板]]などを用いて一定量以上の耐力壁・耐力床を作ることが義務付けられている。<br /> <br /> *木造軸組構法の[[耐震基準]]は[[兵庫県南部地震]]や[[新潟県中越地震]]などの大きな[[地震]]によって木造軸組構法の脆弱性が指摘されるたびに見直され、[[1981年]](昭和56年)(必要壁量の割増し)、[[2000年]](平成12年)([[偏心率]]の制限・ホールダウン金物などの設置義務化)、[[2008年]](平成20年)(すべての建物での[[構造計算]]の義務化)と改正されてきた。そのため、(第二次世界大戦後に建設されたものでは)建築年代の古いものほど[[耐震]]性が低い可能性が高い傾向があり、[[構造用合板]]を採用した新しいものについては、[[木造枠組壁構法]]に匹敵する耐震性を確保しているとされる。<br /> <br /> *柱や梁などの線材が基本構造であることから、気密性・断熱性・防音性の向上には工夫が必要であり、近年は[[構造用合板]]などのボード類に気密[[パッキン]]を貼り付けて軸組みに打ちつける[[ボード気密工法]]などが開発されている。これに[[断熱材]]を組み合わせることによって、[[次世代省エネルギー基準]]に適合した建築物を作ることができる。<br /> <br /> *耐力壁ではない壁は構造上建物の剛性に殆ど寄与しないため、窓や扉等の開口部を拡大したり増設したりするような大規模な[[リフォーム]]が容易なメリットもある。しかし、耐力壁まで撤去するような悪質なリフォームには注意する必要がある。<br /> <br /> *施工順序としては、基本的に基礎→土台→主要部分→小屋組み→屋根→床→壁 となる。屋根が比較的早期の段階で取り付くのは[[雨]]の多い日本において適しているとされる。<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> *[[筋交い]]<br /> *[[構造用合板]]<br /> *[[釘]]<br /> *[[ホールダウン金物]]<br /> *[[ドリフトピン工法]]<br /> *[[耐力壁]]<br /> *[[木造枠組壁構法]]([[枠組壁工法]])<br /> *[[プレハブ工法]]<br /> * [[ハウスメーカー]]<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> *『構造用教材』 日本建築学会<br /> *『建築関係法令集』 建築法規編集会議編<br /> *『木造住宅工事仕様書(解説付)』(財)住宅金融普及協会<br /> *『枠組壁工法住宅工事仕様書(解説付)』(財)住宅金融普及協会<br /> *『建築技術 1995年8月号 検証 阪神・淡路大震災』P.51~P.111 建築技術<br /> *『平成7年兵庫県南部地震 被害調査中間報告書』P.397~P.587 建設省建築研究所<br /> <br /> <br /> <br /> {{DEFAULTSORT:もくそうしくくみこうほう}}<br /> [[Category:建築構造]]<br /> {{Architecture-stub}}</div> 203.133.131.109 マグネシウムホイール 2016-09-12T16:09:44Z <p>203.133.131.109: /* 解説 */</p> <hr /> <div>[[File:SC06 2005 Porsche Carrera GT wheel.jpg|thumb|250px|2005年式[[ポルシェ]]・カレラGTのマグネシウムホイール]]<br /> &#039;&#039;&#039;マグネシウムホイール&#039;&#039;&#039;(Magnesium wheel)は、素材に[[マグネシウム合金]]を使った[[車輪|ロードホイール]]である。<br /> <br /> ==解説==<br /> マグネシウム合金は[[アルミニウム]]よりも軽量であり、[[アルミホイール]]以上に走行性能、[[燃費]]性能の向上が期待できる。しかし、[[量産]]が効きにくく高価であり、またサイズが限定されているという汎用性の少なさから、あまり一般的ではない。また、素材の特性として、[[塩分]]や[[腐食]]や衝撃にかなり弱い点が挙げられる。製法は鋳造による場合と鍛造による場合に大別される。鋳造の場合は成型の自由度が高く、より軽量だが強度に劣る。また少量生産のため砂型鋳造を用いるが、概して生産性が低く、[[歩留まり]]が悪い。鍛造の場合は成型の自由度が劣るため、切削による追加工が全面に施される。<br /> <br /> 腐食に弱い点については、塗装や防錆処理が剥がれたら速やかに補修しなければならない。大気に曝露すると水分や酸素などと反応して腐食・錆びが起こり、急速に強度が低下するためである。塩分に弱い点は海岸沿いに普段駐車している場合は頻繁に水洗いしないと錆が発生する恐れがある(説明書に注意書きがしてあるほどである)。<br /> 衝撃に弱い点については、特にスポーツ性を謳った、極度に軽さを重視した製品に顕著であるが、ギャップや縁石を踏むとホイール自体が完全に割れることがある(四輪の場合はたいてい、負荷が掛かるハブボルトあたりを境に割れ、ホイール全体が外れてしまう&lt;ref&gt;[http://www.youtube.com/watch?v=jsJzuzhzu6M 鍛造アルミホイールがサーキット走行中に破損した例](ただし本例はスポークが破断)&lt;/ref&gt;)。<br /> <br /> 最高速度400km/h以上を謳う[[ブガッティ・ヴェイロン]]は、400km/h級の最高速度アタックを行う際には純正装着のマグネシウムホイールとタイヤは必ず新品に交換するように明示されている。このような超高性能車の場合には&#039;&#039;&#039;マグネシウムホイール自体が消耗品であるという前提&#039;&#039;&#039;の元で車両の販売が行われている。<br /> <br /> なお、マグネシウム合金そのものは、アルミニウムよりも比重が軽いものの、一般的に流通している合金では[[比強度]]の面では若干劣る素材である(航空機用とされるものにはアルミニウム合金よりも高強度のマグネシウム系合金も存在する)。そのため、耐衝撃性や耐久性まで考慮してアルミニウムと同じ強度を発揮するように設計した場合は、重量低減の面ではさほど差がない場合が多い。また、自動車用のアフターマーケットパーツとして販売されるものの中には、公道使用に適合する旨JWLマークを表示する製品もあるが、実質的には[[サーキット]]用と考えたほうがよい。<br /> <br /> == 製品 ==<br /> [[鋳造]]マグネシウムホイールと、[[鍛造]]マグネシウムホイールがある。また、極まれにマグネシウム板を溶接して作られたホイールもある。<br /> * [[LAF ジャパン]] - 酸化抑制をした新マグネシウム合金を使用した、鋳造マグホイールを開発。<br /> * [[トヨタ・2000GT]] - 日本の市販車として初めてマグネシウムホイールを採用した。<br /> * [[日産・フェアレディZ]]432<br /> * [[BBSホイール|BBS]] RE-Mg<br /> * [[RAYS]] TE37 Mag<br /> * [[RSワタナベ]] エイトスポーク Mg<br /> * [[BITO R&amp;D]] マグ鍛(二輪車用)<br /> <br /> == 事故 ==<br /> [[超電導リニア]]の実験車両[[超電導リニア#MLU002|MLU002]]の補助支持車輪がマグネシウムホイールであったが、ゴムタイヤでの走行中のパンクにより、ロックしたマグネシウムホイールがコンクリート軌道に直に接してしまい発火、[[超電導リニア#車両火災|車両火災]]が発生した。<br /> <br /> [[マグネシウム合金]]の性質上、高速回転するホイールがタイヤの[[バースト]]などで路面に直に接してしまうと、上記の例の通り切粉が発火する危険性があり、消火に水を使用できない為、マグネシウムホイールを自動車に装着する場合は万が一の事態に備え、[[消火器]]などを車両に備え付けて置く事が望ましい。<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[車輪]](ホイール)<br /> * [[マグネシウム合金]]<br /> * [[スチールホイール]]<br /> * [[アルミホイール]]<br /> * [[自動車]]<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> &lt;references /&gt;<br /> <br /> {{自動車部品}}<br /> {{自動車}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:まくねしうむほいいる}}<br /> [[Category:自動車工学]]<br /> [[Category:マグネシウム]]<br /> <br /> [[en:Alloy wheel#Magnesium alloy wheels]]</div> 203.133.131.109
Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/WebResponse.php on line 46