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miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja]
2024-05-11T11:30:50Z
利用者の投稿記録
MediaWiki 1.31.0
サポート校
2017-12-30T06:27:35Z
<p>118.238.110.246: /* サポート校の教員と面接指導の関係 */</p>
<hr />
<div>'''サポート校'''（サポートこう）とは、[[高等学校通信教育]]を受けている生徒や高校に行かずに[[高等学校卒業程度認定試験]]合格を目指す個人に対して、[[学習]]に対する支援などを行う[[教育施設]]である。[[学習センター (高等学校通信教育)]]とも呼ぶ。<br />
<br />
サポート校という呼称は通称であり、法的な根拠・区分・権限などはなく、[[学習塾]]である。なお、日本国外において[[日本人学校]]が存在しない、または日本人学校に通わない子供の多い地域で放課後や週末に日本語での教育を行う[[補習授業校]]とも異なるので注意が必要である。{{main|補習授業校#日本語補習授業校|日本人学校#日本人学校に関わる問題とその対策}}<br />
<br />
== 概説 ==<br />
サポート校は「[[高等学校]]」または「[[中等教育学校]]の後期課程」の「[[通信制]]の[[課程]]」などに在籍する人や[[高等学校卒業程度認定試験]]合格を目指す人を対象とし、普通教科の学習支援や通信課程の教科補習を提供する場である。<br />
<br />
サポート校は、通例、[[学校教育法]]を含む[[法令]]がまったく適用されない[[無認可校]]であるが、学校教育法の第124条で規定される[[専修学校]]、学校教育法の第134条で規定される[[各種学校]]として設置されている場合もある。[[学校法人]]（[[一条校]]の設置を目的とする[[法人]]）や[[準学校法人]]（専修学校・各種学校の設置を目的とする法人）が設置しているサポート校もある。<br />
<br />
不登校経験者、学力不振、中途退学者など、[[学校教育法]]が想定する[[学校制度]]の中で能動的に教育を受けられない人のため、サポート校の中には、小中学校の学習内容もカリキュラムに含められる場合もある。また、サポート校によって異なるが、[[発達障害]]をもつ生徒に対する[[ソーシャルスキルトレーニング]]の場にもなっている。<br />
<br />
== サポート校 と 他の教育形態との違い ==<br />
===フリースクールとの違い===<br />
フリースクールは、高等学校通信教育にとらわれずに対象となる者について各スクールごとに独自の基準を設けている一方、サポート校は、[[高等学校通信教育]]を受けている者（高等学校における「通信制の課程」に在籍している者、または、中等教育学校の後期課程における「通信制の課程」に在籍している者）や[[高等学校卒業程度認定試験]]合格を目指す人を対象としている。<br /><br />
このため、高等学校通信教育における学習については、フリースクールに比べてサポート校の方が支援の体制が整っていることも多く、フリースクールでは、各フリースクールの目的に応じて教育活動・学習活動が行われている。<br />
===[[技能連携校]]との違い===<br />
サポート校は、[[高等専修学校]]で通信制高等学校と併修する[[技能連携校]]とも異なる。技能連携制度は、高等学校通信課程の履修科目の一部（専門科目）を高等専修学校で行い、教育の大半を技能連携校である高等専修学校で行って、併修する高等学校へのスクーリング通学やレポート提出の負担を少なくする制度で高等専修学校と一体の教育を行う一方、サポート校の教育は指定する通信制高校からは独立している違いがある。<br />
<br />
== サポート校の対象 ==<br />
サポート校に在籍する理由はサポート校で行われている具体的な教育内容によっても異なる。大半は各人の設定する具体的な目標に到達するために支援を受けて学習活動を展開したいという場合にサポート校が活用されている。<br />
<br />
特に「高等学校」または「中等教育学校の後期課程」の「通信制の課程」を修了することをめざしているが学習がはかどらず[[卒業]]や[[修了]]などに至りにくいと感じる場合や仲間と一緒に取り組んでいきたいと思う場合は、サポート校が提供する各種の活動を通じて自己学習で足りない面を補完していくことも想定される。この場合、本校とサポート校の両方に学費を支払わねばならず、経済的な負担が大きいと言う側面も有る。<br />
<br />
一般的にサポート校は次のような学校の課程に在籍している人・資格取得をめざしている人などを対象に活動を行っている。<br />
<br />
* 高等学校や[[中等教育学校]]などにおける主に「全日制の課程」でない課程に在籍する生徒<br />
*: 例: 「通信制の課程」（通信による教育を行う課程）に在籍する生徒、「[[高等学校#定時制の課程|定時制]]の課程」（夜間[[その他]]特別の[[時間]]または時期において[[授業]]を行う課程）に在籍する生徒、その他[[単位制]]による教育（[[学年]]による[[教育課程]]の区分を設けない教育）を受けている生徒<br />
* [[放送大学]]の選科履修生・科目履修生（[[科目等履修生]]）<br />
* [[予備校]]の[[高等学校卒業程度認定試験]]（[[高認]]、旧・[[大学入学資格検定]]）[[受験]]課程<br />
<br />
「高等学校」または「中等教育学校の後期課程」の「通信制の課程」などに在籍しつつサポート校に入学することは個人の判断による[[ダブルスクール]]（複数校在学）ともいえるが日常的な学習活動についてはサポート校で行われ個人の学習の拠点はサポート校になることが多い。<br />
<br />
== 日常の教育活動・学習活動 ==<br />
サポート校は個人の日常的な学習に役立つように[[教科]]・[[科目]]学習のための[[授業|講義]]、添削課題（レポート）の指導などの活動を行っている。<br />
<br />
[[学習塾]]の延長のようなサポート校もあるが、学校における教科以外の事柄も含む教育活動・学習活動も行い、外見的には、きわめて一般的な高等学校に近い雰囲気を持っているサポート校もある。<br />
<br />
高等学校に近い雰囲気をもつサポート校は高等学校の「[[全日制]]の課程」（通常の課程）と同様に[[制服]]（[[標準服]]）や[[生徒規則]]（[[校則]]）などがあり、[[日常生活]]が通常の[[学校生活]]とほとんど違わないこともある。<br />
<br />
== サポート校の教員と面接指導の関係 ==<br />
サポート校には、[[教育職員免許法]]が適用されない<ref>[[教育職員免許法]] 第2条第1項、教育職員免許法 第3条</ref>ため、教員は[[教員免許状]]を所持している必要はない。もっとも、所持自体を妨げるものではなく、サポート校において、[[教員免許状]]の普通免許状・特別免許状・臨時免許状を所持している教員も一部いる。<br />
<br />
なお、通信制課程における教育課程の面接指導は、サポート校の教員ではなく、本校（対象の「通信制の課程」を置いている高等学校または中等教育学校）の教員が行わねばならぬことになっている<ref>[http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2006/06032017.htm 高等学校通信教育規程の一部を改正する省令に関するパブリックコメントの結果について]</ref>ため、（教員免許状を所持を要する）本校の教員の授業を必ず受けることとなっている。それにもかかわらず、一部の広域通信制高等学校において、学校業務をサポート校へ丸投げしているといった実態も指摘されている<ref>[http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo1/gijiroku/04060101.htm 教育制度分科会（第13回）]</ref>。<br />
<br />
== サポート校の設備と教育 ==<br />
[[専修学校]]や[[各種学校]]でないサポート校の場合、[[学校教育法]]が適用されないため、設置の最低基準についての法的な定めもない。ビルを間借りしているだけのサポート校も少なくない。このような場合、体育などの授業を行うことは困難である。<br />
<br />
専修学校や各種学校でないサポート校の場合、開校や廃校のための認可などを必要としないため、生徒を集めたら、後で[[倒産]]してしまったという事例なども指摘されている<ref>[http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/022/gijiroku/030301.htm 不登校問題に関する調査研究協力者会議（第９回）議事録]</ref>。<br />
<br />
一部の私立高等学校の通信制の課程に通っている生徒については、[[保護者]]の「高校卒業資格を取らせたい」という希望から、相当の支出を伴ってサポート校に通っても適切な教育を受けられず、結果として単位を金銭で買っているような実態が指摘されている<ref>[http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/006/siryo/03111001/013.htm 中央教育審議会初等中等教育分科会教育行財政部会（第１１回）]</ref>。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{脚注ヘルプ}}<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[サポート校一覧]]<br />
<br />
<br />
{{学校}}<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:さほとこう}}<br />
[[Category:サポート校|*]]<br />
[[Category:塾]]<br />
[[Category:教育制度]]<br />
[[Category:学校教育]]<br />
[[Category:日本の教育施設 (法令外)]]<br />
[[Category:オルタナティブ教育|*]]<br />
[[Category:教育の手法]]<br />
[[Category:日本の遠隔教育]]</div>
118.238.110.246
掣圏真陰流
2017-12-18T04:24:49Z
<p>118.238.110.246: </p>
<hr />
<div>{{Infobox_武道・武術<br />
|読み = せいけんしんかげりゆう<br />
|画像名 = <br />
|画像サイズ =<br />
|画像説明 =<br />
|別名 =<br />
|競技形式 =<br />
|使用武器 =<br />
|発生国 = [[Image:Flag of Japan (bordered).svg|20px]] [[日本]]<br />
|発生年 = [[1999年]]<br />
|創始者 = [[佐山聡]]<br />
|源流 = [[ボクシング]]<br />[[キックボクシング]]<br />[[アマチュアレスリング]]<br />[[シュートレスリング]]{{要曖昧さ回避|date=2016年3月}}<br />[[マーシャルアーツ]]<br />[[修斗]]<br />
|流派 =<br />
|派生種目 =<br />
|主要技術 = 当身技<br />投げ技<br />組み技<br />
|オリンピック =<br />
|公式ウェブサイト =<br />
}}<br />
<br />
'''掣圏真陰流'''（せいけんしんかげりゅう）は、[[日本]]の新興[[武道]]。<br />
<br />
[[佐山聡]]が以前から提唱してきた'''市街地型実戦格闘技'''という名目で[[1999年]]5月に設立。旧名は'''掣圏道'''（せいけんどう）。現在は'''掣圏道掣圏真陰流'''とも言う。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
1999年10月2日、[[有明コロシアム]]で掣圏道協会主催の興行「1999 WORLD BATTLE in JAPAN」を開催。この興行でSAボクシングの世界王者が4人認定された<ref>藁谷浩一 掣圏道「WORLD BATTLE in JAPAN」、『[[ゴング格闘技]]』12月号・No.92・第32巻第12号通巻442号、107-109頁、[[日本スポーツ出版社]]、1999年12月23日</ref>。<br />
<br />
== 特徴 ==<br />
* 掣圏道時代は[[ロシア]]人選手を多く招聘して[[北海道]]を中心に興行を打っていた。<br />
: 佐山の弟子である[[桜木裕司]]、[[瓜田幸造]]の他に、現在[[K-1]]のリングで戦っている[[セルゲイ・グール]]、[[アースラン・マゴメドフ]]、[[マゴメド・マゴメドフ]]、[[シャミール・ガイダルベコフ]]、[[内田ノボル]]、[[高谷裕之]]なども出場していた。<br />
: 現在は格闘技界から遠ざかっているが[[PRIDE (格闘技イベント)|PRIDE]]で[[マーク・ケアー]]と対戦したことがあるボリショフ・イゴリ、[[アフメドフ・ズラブ]]などもいた。<br />
* [[コンクリート]]上での戦いを前提としているため、地面に叩きつけられたら敗北、寝かされたら圧倒的に不利、という性質を持つ。<br />
* 試合用の道着は当初、日常における市街地での格闘を想定しているため[[背広|スーツ]]を模した非常に特殊なものになっていたが、後に合気道のような道着と袴に変更された。<br />
: [[武道掣圏]]では上半身裸と袴である。<br />
: 道場での練習は空手着で行う。<br />
* ちなみに佐山は「[[侍]]の精神を持っていない選手はやらなくていい」と述べており、掣圏真陰流の目的は「真の日本精神を復活させること」と考えている。<br />
: 挨拶や返事は空手と同じく「[[押忍]]」であり、挨拶の動作は手のひらを自分側に向けて脇を絞めた特殊な敬礼である。<br />
* 当初の掣圏会館本部道場は[[東京都]][[昭島市]]の道場だったが2006年8月に掣圏真陰流本部道場「興義館」として東京都[[文京区]][[本郷 (文京区)|本郷]]へ本部を移動。昭島道場は支部道場となる。<br />
: 「興義館」は当初から非常に狭い道場だが現在は更に、その半分の面積に縮小し、半分は[[茶室]]となった。<br />
: 現在、道場生募集などは積極的に行っていない少数精鋭の格闘技団体である。<br />
: 格闘技以外にも「士禅」と呼ばれる自己[[催眠術]]のクラスもあり、佐山自身が行う「ヒプノセラピー」なる催眠セラピーも行う。<br />
: 佐山は「興義館は格闘技の道場ではない。精神基底を造る館である」として掣圏真陰流の武士道観に基づいた私塾と規定している。<br />
: 2011年4月、東京都[[新宿区]][[神楽坂]]にも道場が開設された（現在、閉館）。<br />
: また定期的に神楽坂道場内で思想団体の講習や、佐山サトル特別講義会「プリンシプル」も行われる。<br />
<br />
== 段級位制 ==<br />
* [[白帯]]（初心者）<br />
* [[黄帯]]（初級クラス）<br />
* [[青帯]]（中級クラス）<br />
* [[茶帯]]（上級クラス）<br />
* [[紫帯]]（准指導員）<br />
* [[黒帯]]（指導員）<br />
* [[赤帯]]（最高位の帯で創立者である掣圏真陰流の総監の[[佐山聡]]だけしかいない）<br />
<br />
== 技 ==<br />
=== 当身技 ===<br />
基本的な動きは完全に[[キックボクシング]]、[[ボクシング]]をベースとしたものであり、応用的に[[空手道|空手]]、[[テコンドー]]の技なども取り入れている。<br />
<br />
=== 投げ技 ===<br />
主に[[アマチュアレスリング|レスリング]]を基本とする技が殆どであり、胴着を掴む事が禁じられている。<br />
<br />
=== 組み技 ===<br />
[[アマチュアレスリング|レスリング]]、シュートレスリング、[[柔術]]がベースになっているが[[抑え込み技]]はニープレスぐらいであり、殆どが[[絞め技]]、[[関節技]]の2種類である。<br />
<br />
== 競技形式 ==<br />
* [[SAボクシング]]（現在は廃止）<br />
* [[SAプロレス]]<br />
* [[ロシアンアブソリュート]]<br />
* [[武道掣圏]]<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
<div class="references-small"><references /></div><br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[リアルジャパンプロレス]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* [http://homepage2.nifty.com/seikendo/ 掣圏真陰流公式サイト]<br />
* [http://www.bushido.jp/ 佐山サトルオフィシャルサイト 掣圏真陰流 bushido.jp]<br />
* [http://www.k5.dion.ne.jp/~tanakaju/index.html スーパータイガージム 田中塾]<br />
<br />
{{武道・武術}}<br />
{{DEFAULTSORT:せいけんしんかけりゆう}}<br />
[[Category:佐山聡]]<br />
[[Category:日本の総合格闘技]]<br />
[[Category:武道]]<br />
[[Category:リアルジャパンプロレス|*]]<br />
{{Martialart-stub}}</div>
118.238.110.246
自衛隊格闘術
2017-10-07T11:04:48Z
<p>118.238.110.246: </p>
<hr />
<div>{{Infobox_武道・武術<br />
|読み=じえいたいかくとうじゅつ<br />
|画像名=Japan Ground Self-Defense Force Combatives Training.jpg<br />
|画像説明=陸上自衛隊の格闘指導官集合訓練の様子（2011年1月）<br />
|別名=<br />
|競技形式=[[防具]]を使用した直接打撃制（一部の技は[[寸止め]]）・[[演武]]<br />
|使用武器=[[銃剣]]（着剣[[小銃]]）・[[短剣]]<br />
|発生国={{JPN}}<br />
|発生年=[[20世紀]]中期<br />
|創始者=<br />
|源流=[[日本拳法]]<br />
|流派=<br />
|派生種目=<br />
|主要技術=[[当身]]・[[関節技|逆技]]・[[投げ技]]・[[絞め技]]・[[固技]]<br />
|オリンピック=<br />
|公式ウェブサイト=<br />
}}<br />
'''自衛隊格闘術'''（じえいたいかくとうじゅつ）とは、[[自衛官]]の[[白兵戦]]・[[近接格闘術|徒手格闘戦]]の戦技として編み出された格闘術である。'''徒手格闘'''、'''[[銃剣格闘]]'''、'''短剣格闘'''からなる。<br />
<br />
[[陸上自衛隊]]だけでなく、[[海上自衛隊]]（自衛隊外の試合に出る際は[[海闘会]]（かいとうかい）を名乗っている。）、[[航空自衛隊]]でも訓練に取り入れている部隊がある。<br />
<br />
[[演武]]のことを「展示」と呼ぶ。<br />
<br />
陸上自衛隊では[[2008年]]（平成20年）より、新しい内容の自衛隊格闘術（新格闘）が全部隊に導入された（[[#現在の自衛隊格闘術（新格闘）|後述]]）。<br />
<br />
== 2007年（平成19年）までの自衛隊格闘術 ==<br />
[[1959年]]（昭和34年）に制定された内容は、徒手格闘、銃剣格闘、短剣格闘からなる内容であった（ただし、銃剣については[[銃剣道]]も併用）が、2008年（平成20年）の新格闘導入により、現在は訓練されていない。<br />
<br />
=== 自衛隊徒手格闘 ===<br />
自衛隊徒手格闘は、[[日本拳法]]をベースに、[[柔道]]と[[相撲]]の[[投げ技]]、[[合気道]]の[[関節技]]を採り入れた内容で構成されている。<br />
<br />
[[大日本帝国陸軍]]においては、敵陣に対する[[浸透戦術]]を敢行するために[[銃剣]]、短剣、[[軍刀]]を用いた格闘の訓練が盛んに行われていたが、武器を用いない徒手格闘に関しては、[[憲兵 (日本軍)|憲兵]]などの一部の[[兵科]]を除いて、自主的に[[武道]]を練成することを奨励するのみであった。[[大日本帝国海軍]]では、柔道、剣道、相撲、銃剣道を練成することが奨励されていた。<br />
<br />
[[戦後]]、[[アメリカ陸軍士官学校]]に留学した陸上自衛隊幹部が、[[アメリカ陸軍|米陸軍]]での格闘訓練を見た経験から、銃剣格闘と連係できる徒手格闘術の必要性を[[陸上幕僚監部]]に進言した。これを受け、[[1955年]]（昭和30年）から研究が開始され、森良之祐（日本拳法協会最高師範）、[[富木謙治]]らの協力を得て、[[1959年]]（昭和34年）に訓練体系を確立した。<br />
<br />
その後、技術の統一と錬度の向上のため、[[1984年]]（昭和59年）、全自衛隊徒手格闘連盟が組織され、第1回全自衛隊徒手格闘大会が開催された。以後、大会は毎年開催されている。<br />
<br />
=== 自衛隊銃剣格闘 ===<br />
現在の自衛隊では、[[日本軍|旧日本軍]]の銃剣術を元に、戦後[[武道]]として競技化した[[銃剣道]]と、[[戦後]]に制定された自衛隊銃剣格闘の両方が実施されている。特に、銃剣道の練成は普通科中隊を中心に盛んに行われており、中隊の団結心の向上に一役買っている。<br />
<br />
銃剣道の攻撃方法が、銃剣の刃部にあたる先端（タンポ）による刺突のみであるのに対して、自衛隊銃剣格闘は、銃剣の刃による刺突に加え、斬撃、防御、[[銃床]]による打撃、銃全体を用いた打撃や刺突して銃を撃つ動作まで含まれる。<br />
<br />
=== 自衛隊短剣格闘 ===<br />
旧日本軍においては日本の[[武術 (日本)|古武道]]の[[小太刀術]]を基に制定された短剣術（現在の銃剣道に含まれている[[短剣道]]）が訓練されていた。<br />
<br />
これに対し、自衛隊短剣格闘はアメリカ陸軍で訓練されていたナイフ格闘術がベースになっているというが、これまで公刊物で公開されたことが無く、詳細な内容は不明である。<br />
<br />
== 現在の自衛隊格闘術（新格闘） ==<br />
2008年（平成20年）より新たな内容の格闘術に変更された。この新しい格闘術は自衛隊内では「'''新格闘'''」と呼ばれている。<br />
<br />
各国の軍・治安機関では、[[テロ]]・[[ゲリラ]]などの脅威に対処するにあたり、火器を有効に利用できない状況が生起するとの想定で、[[近接格闘術]]を編み出していった。一方で、自衛隊での訓練は武道色の強い内容のままで、自衛官の多くは所属部隊の誇りをかけて{{要出典|date=2015年1月}}銃剣道に励んでいた。<br />
<br />
日本でも、[[不審船]]事案により[[北朝鮮]]の特務機関が日本国内で[[対日有害活動]]を繰り返すなど、[[テロ]]もしくは[[ゲリラコマンド]]により近接戦闘が生起する可能性が高まったことを受け、陸上自衛隊では自衛官が戦闘の最終局面で自己を防衛しつつ任務を達成できるよう、[[2000年]]（平成12年）度頃より格闘術全体の見直しを検討した。検討は、[[陸上幕僚長]]・[[森勉]]が実戦的な徒手格闘の体系を早期確立するよう指示したことにより、本格化した。これにより[[自衛隊体育学校]]第一教育課に格闘研究プロジェクトチームが発足し、格闘術の抜本的な見直しを進めた。<br />
<br />
技術体系も大幅に見直され、これまでの徒手格闘・銃剣格闘・短剣格闘という分類から、徒手技術・武器技術という分類に変更されている。同時に、実任務に臨む自衛官としての技能と精神力を練成するため、訓練で使用する[[防具]]もミズノ社製の軽量かつ着装しやすい防具へと変更された。これは、従来の防具よりも安全性を高め、肉体の損傷を防止しつつ、訓練の痛みだけを与えることができる新機軸に基づいた防具であるが、それでも怪我人は絶えない。<br />
<br />
そして、格闘研究プロジェクトチームの研究成果に基づいた新たな格闘術を[[2006年]]（平成18年）に[[第10師団 (陸上自衛隊)|第10師団]]で試験的に導入した。[[2007年]]（平成19年）中に教育訓練方法などを検討し、[[2008年]]（平成20年）に全部隊で導入された。新格闘の訓練履修対象は、2佐以下の全陸上自衛官であり、実任務に即した技能として勤務査定に導入されている。海上自衛隊および航空自衛隊でも、警務官や基地の警備等を担任する一部の自衛官に限り、任務のために新格闘を習得する。<br />
<br />
=== 自衛隊格闘 徒手技術 ===<br />
かつての徒手格闘に相当する。<br />
<br />
徒手技術について現在、具体的な内容は未だ明らかになっていない。明らかになっている内容は、<br />
* これまでの日本拳法を基本とした徒手格闘に、大幅に[[投げ技]]や[[絞め技]]を追加する。<br />
* これまで教本には載っていたが訓練されてこなかった技（上げ打ち、足首固め、[[三角絞め]]など）も指導する。<br />
程度である。<br />
<br />
自衛隊では打撃技を当身技という。<br />
<br />
'''基礎技術''' <br />
徒手格闘の型は下記の基礎技術の組み合わせで成り立っている。<br />
*当身技<br />
:*'''突き''' 縦拳での突き。<br />
:*'''回し打ち''' フックにあたる<br />
:*'''揚打''' アッパーカット<br />
:*'''肘打ち'''<br />
:*'''前蹴り'''<br />
:*横蹴り<br />
:*'''膝蹴り''' <br />
:*回し蹴り <br />
:*後ろ蹴り<br />
*投げ技<br />
:*'''首返し''' <br />
::左手で敵の右手首を持つと同時に敵の顎を右掌で押し上げ、<br />
::左足を踏み込んで敵を後ろに崩し、右足を敵の右足に掛けて押し倒す。<br />
:*'''首捻り''' 首を捻って倒す技。<br />
:*[[大腰|腰投げ]]<br />
:*[[一本背負い投げ|背負い投げ]]<br />
:*[[大外刈り]]<br />
:*足払い<br />
:*外掛け<br />
:*内掛け<br />
*関節技<br />
:*'''手首返し''' 小手返しと同じ<br />
:*'''手首捻り'''<br />
:*腕固め 脇固めと同じ。<br />
:*腕捻り<br />
:*腕絡み 古流柔術にある腕絡と同じ技。<br />
:*[[腕挫十字固]]<br />
*絞め技<br />
:*[[裸絞]]<br />
:*送り襟締め<br />
:*十字締め<br />
*短剣 <br />
:*刺突<br />
:*逆手刺突<br />
*小銃 <br />
<br />
これらは、自衛隊徒手格闘の技のごく一部であり様々な技が存在する。<br />
<br />
徒手対徒手、短剣対短剣、短剣対棍棒、短剣対小銃、徒手対短剣、徒手対小銃、徒手対拳銃、小銃対小銃、対複数などは、上記の基礎技術の組み合わせで各状況における対処法が定められている。<br />
<br />
=== 自衛隊格闘 武器技術 ===<br />
かつての銃剣格闘と短剣格闘に相当する。<br />
<br />
武器技術についても現在、具体的な内容は未だ明らかになっておらず、短剣での格闘時の構えの大幅な変更があった程度しか判明していない。<br />
<br />
== 関連資料 ==<br />
* 平山隆一 編著『増補版 自衛隊徒手格闘入門』並木書房、[[2002年]]（平成14年）<br />
* 「自衛隊格闘術のすべて」（『[[月刊空手道]]』1990年3月号、4月号掲載記事）<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[自衛隊逮捕術]]<br />
* [[近接格闘術]]<br />
* [[フェアバーン・システム]]<br />
* [[アメリカ陸軍格闘術]]<br />
* [[システマ (格闘技)|システマ]]<br />
* [[クラヴ・マガ]]<br />
* [[ゼロレンジコンバット]]<br />
* [[CQB]]/[[CQC]]・[[CQX]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* [http://www.youtube.com/watch?v=i9sRsIfK_mQ&feature=related 陸上自衛隊久居駐屯地公開展示]―Youtubeより<br />
* [http://www.youtube.com/watch?v=bzzRoSkAOMA&NR=1 陸上自衛隊 東北方面隊 第6師団 第22普通科連隊 隊員による格闘訓練展示]―Youtubeより<br />
<br />
{{武道・武術}}<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:しえいたいかくとうしゆつ}}<br />
[[Category:自衛隊]]<br />
[[Category:格闘技]]<br />
[[Category:武術]]<br />
[[Category:近接格闘術]]<br />
[[Category:明治以降に創始された日本武術の流派]]<br />
<br />
{{gunji-stub}}<br />
{{Martialart-stub}}</div>
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