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miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja]
2024-05-04T13:23:39Z
利用者の投稿記録
MediaWiki 1.31.0
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
2018-07-01T12:05:38Z
<p>114.183.244.165: /* 発覚免脱罪 */</p>
<hr />
<div>{{Law}}<br />
{{日本の法令<br />
|題名=自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律<br />
|通称=自動車運転死傷行為処罰法<br />
|番号=平成25年11月27日法律第86号<br />
|効力=現行法<br />
|種類=[[特別刑法]]<br />
|内容=自動車の運転により人を死傷させる行為等に対する刑罰<br />
|関連=[[刑法 (日本)|刑法]]、[[道路交通法]]<br />
|リンク=[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H25/H25HO086.html 総務省法令データ提供システム]<br />
}}<br />
{{日本の刑法}}<br />
{{ウィキプロジェクトリンク|刑法 (犯罪)}}<br />
'''自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律'''(じどうしゃのうんてんによりひとをししょうさせるこういとうのしょばつにかんするほうりつ、平成25年11月27日法律第86号)は、それまで[[刑法 (日本)|刑法]]に規定されていた[[自動車]]<ref name="motorized-bicycle">本法律に言う「自動車」とは[[道路交通法]]に言う自動車および[[原動機付自転車]]のことである(第1条第1項)ため、三輪・四輪の自動車のほか、[[オートバイ]]や[[小型特殊自動車]]も含まれる。[[自転車]]・[[馬車]]などの[[軽車両]]、および、[[路面電車]]や[[トロリーバス]]は対象外である。以下同じ。</ref>の運転により人を死傷させる行為に対する刑罰の規定を独立させた、[[日本]]の[[法律]]である。略称は'''自動車運転処罰法'''または'''自動車運転死傷行為処罰法'''。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
{{See also|危険運転致死傷罪}}<br />
自動車による[[交通事故]]の加害者のうち、[[飲酒運転]]など原因が悪質とされるものに対して厳罰を望む社会的運動の高まりを受けて、刑法に[[危険運転致死傷罪]]が規定された。しかし、その構成要件は、運転行為の中でも特に危険性の高いものに限定されていたため、たとえば下記のような事例に対して、公判廷で危険運転致死傷罪を適用することには困難を伴っていた。<br />
* 無免許運転を繰り返している場合に、無免許で事故を起こしても危険運転致死傷罪が適用できなかった。([[亀岡市登校中児童ら交通事故死事件]])<br />
* 飲酒後に事故を起こした場合に、事故後に再度飲酒したり、あるいは逃走([[ひき逃げ]])するなどして事故当時の酩酊度を推定困難にする、という手法での逃げ得が発生していた。<br />
* 自動車を運転するには危険な持病を持ちながらあえて運転して事故を起こした場合に、危険運転致死傷罪が適用できなかった。([[鹿沼市クレーン車暴走事故]])<br />
<br />
本法律は、これら悪質な運転者が死亡事故を起こしている現状に刑法の規定が対応できていないとの意見により、構成要件に修正を加えると共に、刑法から関連規定を分離して独立した法律として、新たに制定されたものである。<!--なお、自動車等を利用して故意に人の死傷や物の損壊を起こした場合には、自動車等を利用した故意犯となり刑法上の[[殺人罪]]、[[傷害罪]]、[[器物損壊罪]]等に問われる。--><br />
<br />
なお、刑法に規定されていた時期と異なり、犯罪の主体は[[道路交通法]]に規定する[[自動車]]および[[原動機付自転車]]、と明確化されている。刑法規定時期の「自動車」については、判例および類推解釈により[[オートバイ]]・[[原動機付自転車]]も含まれるとされていた<ref>なお、危険運転致死傷罪については一時期「四輪以上」とされ、二輪または三輪の[[自動車]]・[[オートバイ]]・[[原動機付自転車]]は除外されていた。</ref>。<br />
<br />
===運転免許の行政処分===<br />
2014年(平成26年)現在、危険運転致死傷罪に該当する態様で死傷事故を起こした場合には、[[運転免許証]]の[[行政処分 (運転免許)|行政処分]]に関し「特定違反行為による交通事故等」の基準が適用され、致傷では基礎点数45~55点・欠格期間5~7年(被害者の治療期間による)、致死では62点・欠格期間8年となっており、殺人や傷害の故意をもって自動車等により人を死傷させた場合(運転殺人、運転傷害)と同程度の処分となっている。<br />
{{main|交通違反の一覧#特定違反行為による交通事故等}}<br />
<br />
== 経緯 ==<br />
{{See also|危険運転致死傷罪}}<br />
* 2013年4月12日:閣議決定、[[第183回国会]]に法案提出<br />
* 2013年11月5日:[[第185回国会]]衆議院本会議で可決<br />
* 2013年11月20日:参議院本会議で可決、成立<br />
* 2013年11月27日:公布<br />
* 2014年5月20日:法施行<br />
<br />
== 犯罪類型と罰則 ==<br />
=== 危険運転致死傷罪 ===<br />
(第二条、第三条)<br />
下記の行為によって人を死傷させた者<br />
# アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為<br />
# アルコール又は薬物の影響により正常な運転に支障が生じる恐れがある状態で自動車を運転する行為であって、結果としてアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥ったもの<br />
# その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為<br />
# その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為<br />
# 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為<br />
# 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為<br />
# 通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為<br />
# 自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転する行為であって、結果としてその病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥ったもの(適用対象となる病気は後述)<ref>{{Cite news|date=2014-04-18|url=http://www.yomiuri.co.jp/politics/20140418-OYT1T50095.html|title=来月20日から悪質運転厳罰化…持病にも適用|newspaper=[[読売新聞]]|accessdate=2014-04-18|archiveurl=http://web.archive.org/web/20140419012447/http://www.yomiuri.co.jp/politics/20140418-OYT1T50095.html|archivedate=2014-04-19}}</ref><br />
<br />
==== 諸類型(新規定) ====<br />
:旧・刑法第208条の2の規定と比較して構成要件と類型の一部が改正、拡大されている。<br />
;酩酊運転致死傷・薬物運転致死傷<br />
:第2条第1項。アルコール(飲酒)又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為。刑法の旧規定と同様。<br />
:「正常な運転が困難な状態」とは、道路交通法の酒酔い運転罪の規定(同法第117条の2第1号)にいう「正常な運転ができないおそれがある状態」では足りず、現実に前方注視やハンドル、ブレーキ等の操作が困難な状態であることを指す。<br />
:本法律に言う「薬物」については、特定の薬効成分は指定されていない。薬効成分の種類を問わず、薬物の影響下で正常な運転が困難な状態、または正常な運転に支障が生じる恐れがある状態に陥るものすべてが該当する。{{要出典範囲|date=2014年7月|例えば、一般の市販薬であっても、眠気を誘発する副作用を持つために服用後に自動車の運転を控えるように明記されている[[抗ヒスタミン薬]]を服用して、眠気による意識低下により人身事故を起こした場合にも、本法律の各条に触れる場合がある。}}[[麻薬及び向精神薬取締法]]・[[大麻取締法]]・[[覚せい剤取締法]]・[[あへん法]]の薬物四法による規制薬物や、[[脱法ドラッグ]]・[[脱法ハーブ]]に類する意識や運動能力に作用する薬物を摂取した場合も同様である。<br />
;準酩酊運転致死傷・準薬物運転致死傷<br />
:第3条第1項。独立法制定時に新設。アルコール(飲酒)又は薬物の影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれ(危険性)を認識していながら自動車を運転し、その結果として第2条第1項に規定する状態(アルコール(飲酒)又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態)に陥った場合。<br />
:この点で、[[原因において自由な行為|原因行為]]において正常な運転が困難となる認識可能性が要求される第2条第1項の規定と差異がある。[[危険犯|抽象的危険性]]を認識していて具体的危険を惹起して、よって結果を惹起した点について、二段階の[[結果的加重犯]]の構成となっている(この点は次の病気運転致死傷についても同様)<ref>人身事故という結果が出ていない場合には、道路交通法第66条(過労運転等の禁止)により、アルコール(飲酒)又は薬物の影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれ(危険性)を認識していながら自動車を運転した場合として処罰の対象になる。[[脱法ドラッグ|危険ドラッグ]]等の薬物については前歴によっては、車内に保有していただけで道路交通法第103条に定める危険性帯有者とみなされ、処罰の対象になることがある。</ref>。<br />
:そのため、第2条第1項(従来規定)については「酒酔い運転」程度の酩酊や「薬物等運転」の認識性が標準とされうるが<ref>ただし、道交法に言う「酒酔い運転」程度の酩酊や「薬物等運転」である事が構成要件となっているわけではない。</ref>、第3条第1項(新設)においては、「酒気帯び運転」程度の酩酊等であっても、結果的に「正常な運転が困難な状態」(前述)であれば、本罪が成立することになる。<br />
<!--↓出典求む、整理も含め一旦コメ外 正常な運転が困難な状態と、正常な運転に支障が生じる恐れがある状態の違いについては、アルコールの影響の場合には以下のようになる。<br />
* アルコールの影響により正常な運転が困難な状態 : <br>道路交通法の酒酔い運転相当。酒酔い運転に至らないまでも飲酒による居眠り運転や漫然運転、蛇行運転等、意識や運動に障害が出ている状況も該当。<br />
* アルコールの影響により正常な運転に支障が生じる恐れがある状態 : <br>道路交通法の酒気帯び運転および、そこまで至らなくともアルコールの影響が検出される状況。<br />
--><br />
;病気運転致死傷<br />
:第3条第2項。独立法制定時に新設。政令に定める特定の疾患の影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれ(危険性)を予め認識していながら<ref>なお、特定の疾患に結果的に罹患していても、そもそも事前に自覚症状がなかった場合や、多少なりの自覚症状を認識していた場合であってもそれが運転に関し危険を生じるという認識を持たなかった場合(認識可能性)については、本罪には該当しないこととなる。疾患は本人の認識外で自然発生することもあるという点で、アルコールや薬物の摂取など、原因が通常本人の認識に帰するものとは異なる。</ref>自動車を運転し、その結果として当該疾患の影響により正常な運転が困難な状態に陥った場合。<br />
:準酩酊運転致死傷や準薬物運転致死傷と同様に、[[危険犯|抽象的危険性]]を認識していて具体的危険を惹起して、よって結果を惹起した点について二段階の[[結果的加重犯]]の構成となっている。<br />
:特定の疾患とは、[[運転免許証]]の交付欠格事由を標準として、以下が定められている。<br />
:# 運転に必要な能力<ref>認知、予測、判断、操作に関する能力。以下同じ。</ref>を欠く恐れがある[[統合失調症]]<br />
:# 覚醒時に意識や運動に障害を生じる恐れがある[[てんかん]]<br />
:# 再発性の[[失神]]障害<ref>脳全体の虚血により一過性の意識障害をもたらす病気であって、発作が再発する恐れがあるもの</ref><br />
:# 運転に必要な能力を欠く恐れがある[[低血糖症]]<ref>無自覚性ではない低血糖症や、人為的に血糖を調節できる低血糖症であっても、糖分の摂取等や[[インスリン]]注射等の、発症を防止するための措置を怠った場合には、病気運転致死傷罪の対象となる。なお、発症防止措置の懈怠については、必ずしも故意(意図的な懈怠)が要件ではなく、発症防止措置を怠っている事実の認識可能性があれば足りる(抽象的危険性)。</ref>。<br />
:# 運転に必要な能力を欠く恐れがある[[躁鬱病]](単極性の躁病・[[鬱病]]を含む)<br />
:# 重度の眠気の症状を呈する[[睡眠障害]]<br />
:上記各疾患の影響により、運転前または運転中に発作の前兆症状が出ていたり、症状が出ていなくても所定の治療や服薬を怠っていた場合で、事故時に結果的に「正常な運転が困難な状態」(前述)であれば、本罪が成立することになる。なお、病気を原因とした「正常な運転が困難な状態」については、前述のほか、発作のために意識を消失している場合や、病的に極端な興奮状態、顕著な精神活動停止や多動状態、無動状態など、幻覚や妄想に相当影響されて意思伝達や判断に重大な欠陥が認められるような精神症状を発症している場合も含まれる<ref>人身事故という結果が出ていない場合には、道路交通法第66条(過労運転等の禁止)により、過労や疾患の影響により影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれ(危険性)を認識していながら自動車を運転した場合として処罰の対象となる。</ref>。[[認知症]]は含まれていない。<br />
; 制御困難運転致死傷<br />
: 第2条第2項。進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為。刑法の旧規定と同様。<br />
: 単に速度制限違反というだけで成立するものではなく、直線道路等では、制限速度をおおむね50km/h以上超えたときに適用が検討される。カーブ等では、[[限界旋回速度]]を超過したとして制限速度を40-60km/h超えた場合に適用した事例<ref>判例タイムズ1108号297頁、同1375号246頁、</ref>、路面の縦断線形が長周期の凹凸になっている場所に制限速度を30km/h超えて進入し転覆等を起こした事故に適用した事例<ref>判例タイムズ1352号252頁</ref>などがある。また、意図的なドリフト走行やスピンターンを行い事故を起こした場合も対象になりうる。<br />
; 未熟運転致死傷<br />
: 第2条第3項。進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為。刑法の旧規定と同様。<br />
: 単に[[無免許運転]]であるだけでは足りず、運転技能を有していない状態を指す。<!--{{要出典範囲|date=2016年11月|あるいは、たとえ有効な免許を有していても、長期間該当免許の車種を運転していない[[ペーパードライバー]]であって運転技術が未熟であるがゆえに「進行を制御」できない場合なども、この規定の適用が検討されうる。<ref>前項に規定する制御困難運転は、高速度であるが故に進行を制御できない程度、例として進路逸脱や横転を起こすような高速度である事が判断の一基準になる。本項においても、技能が未熟であるが故に進行を制御できない程度、例としてブレーキやハンドル等を正しく操作して接触や衝突を回避する事ができないような未熟さである事である事が判断の一基準になるであろう。</ref>}}--><!--{{要出典範囲|date=2016年5月|免許制度の抜け穴などにより、事故を起こした車の運転に必要な能力を修得していなかった場合にも、この規定の適用が検討されうる}}<ref>たとえば、限定条件なしの普通自動二輪免許・大型自動二輪免許の教習・試験に使われるのは通常、車体にまたがるタイプのオートバイである。したがって、これと運転姿勢、車両感覚などが異なる[[ビッグスクーター]]については、ほとんど実車訓練を受けないまま運転資格を手にしてしまうことになる。また、右ハンドル車で教習・試験を受けて普通免許等を手にした者が左ハンドル車を運転する場合にも、同様の危険が発生しうる。</ref>。--><br />
: 一方で、運転技能を有するが免許が取消・停止・失効になっている状態は含まない。したがって、免許を一度も取得していなくとも、日常的に事故を起こすことなく無免許運転している場合には運転技能ありとみなされ、これには該当しない。なお、法的に無免許運転である場合には、第6条の加重規定が適用されることとなった。<br />
; 妨害運転致死傷<br />
: 第2条第4項。人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為。刑法の旧規定と同様。<br />
: これは、何らかの理由により故意に「人又は車の通行を妨害する」目的で行った場合のことである。具体的には、過度の煽り行為や、故意による[[割り込み (運転)|割り込み]]・[[幅寄せ]]・進路変更などが該当しうる。<br />
: 「重大な交通の危険を生じさせる速度」とは、相手方と接触すれば大きな事故を生ずる速度をいい、20km/h程度でも該当する<ref>最高裁判所平成17年(あ)第2035号危険運転致傷・道路交通法違反・傷害被告事件、平成18年3月14日最高裁判所第二小法廷決定</ref>。<br />
; 信号無視運転致死傷<br />
: 第2条第5項。[[赤信号|赤色信号]]又はこれに相当する[[信号機|信号]]を殊更に無視し([[信号無視]])、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為。刑法の旧規定と同様。<br />
: 交差交通が青信号であるのに「殊更に」赤信号を無視した場合に適用され、見落とし・誤認などの過失<ref>「殊更に」とあるため、通行禁止道路運転致死傷とは異なり、赤色信号等を見てはいたがそれが「止まれ」の意味であると認識していなかった場合(法の不知)には、対象外となる可能性がある。もっとも、そもそも法の不知は進行を制御する技能を有しないことを示唆するため、別途、未熟運転致死傷や無免許運転による加重を検討することとなろう。また、赤色信号等と認識していたが諸条件(矢印信号や補助標識などを含む)の誤認により止まるべきでない・止まる必要がないと誤解した場合(当てはめの錯誤)にも、適用外となる余地がある。なお、信号機の見落としについては、一時的に通りかかった道路ではなく通勤通学など習慣的に通行している道路においては、見落としという主張が認められずに故意と認定される可能性もある。</ref>はもとより、ただ信号の変わり際([[黄信号]]→赤信号へと変わる瞬間、全赤時間)などに進んだ場合などは含まれない。<br />
: 「重大な交通の危険を生じさせる速度」については前述と同様である。<br />
; 通行禁止道路運転致死傷<br />
: 第2条第6項。自動車の通行が禁止されている政令に定める道路(片側一車線道路における対向車線などの道路の一部分を含む)を自動車によって通行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為。独立法制定時に新設。<br />
: なお、通行禁止道路の通行は'''故意'''が要件であるため、道路標識の見落とし等の過失による場合<ref>道路標識等は見ていたがそれが通行禁止の標識であると認識していなかったという場合(法の不知)や、通行禁止の標識と認識していたが諸条件(補助標識含む)の誤認により通行禁止ではないと誤解した場合(当てはめの錯誤)には、[[錯誤 (刑法)#法律の錯誤(違法性の錯誤)|法律の錯誤]]の問題になり、直ちには故意を阻却しない。<br />ただし、一時的に通りかかった道路ではなく通勤通学など習慣的に通行している道路においては、信号機の場合と同様に道路標識の見落としが認められず、故意と認定されて危険運転致死傷罪が適用される可能性がある。<br />あるいは、[[一方通行]]や車両進入禁止の標識は、通常それぞれ一方通行道路の入口と出口にだけ設置されるため、いったんは入口で道路標識等を認識したが途中で失念したため逆走してしまった、と主張するような場合には、[[認知症]]などの精神症状が認定される場合は別として、故意を認定すべきかどうかが争点になるであろう。</ref>や、[[認知症]]などによる場合は適用されない。<br />
:通行禁止道路とは、政令により以下が定められている。<br />
:*(一)[[日本の道路標識|道路標識]]等<ref name="road-sign">[[道路交通法]]第8条第1項を根拠とする[[道路標識]]または[[道路標示]]。同法の道路標識等は同法第4条により都道府県[[公安委員会]]が設置したものである事が要件である。以下同じ。</ref>により通行が禁止されている道路。例として「[[通行止め]]」、「車両通行止め」、「[[歩行者専用道路|歩行者専用]]」([[歩行者天国]]を含む)、「[[自転車歩行者専用道路|自転車及び歩行者専用]]」、「[[自転車専用道路|自転車専用]]」などがある。<br />
::道路標識等であっても、「一定の条件に該当する自動車に対象を限定」するものについては適用外となる。例として、「車両の種類」(大貨等、二輪など)、「最大積載量」、「重量・高さ・横幅の制限」などがある。ただし、「車両の種類」については、「一定の条件に該当する'''自動車'''に対象を限定」していない場合は適用対象となるので注意が必要である。たとえば、「[[軽車両]]を除く」「[[自転車歩行者専用道路|自転車及び歩行者専用]]」「[[自転車専用道路|自転車専用]]」などの標識がある場合は、通行禁止対象から軽車両や[[自転車]]を除外しているに留まり、自動車(原付を含む)についてはすべて通行禁止対象なので、この規定の適用対象となる。<br />
::さらに、通行の日付・時間帯のみを条件とする道路標識等についても対象となる。例として「歩行者専用 7~9時」などがある。したがって、通学時間帯などを理由とした歩行者専用道路等規制に故意に違反して死傷事故を起こすと、危険運転として厳罰に処されうるので、注意が必要である。<br />
::なお、「指定方向外進行禁止」は原則として対象外であるが、それが上記の「通行止め」等の道路標識の反射として交差点に設置されている場合や、「一方通行」「車両進入禁止」の反射として交差点に設置されている場合に、それらに新たに違反した場合には、それぞれ(一)、(二)により、この規定の適用対象となる。<br />
:*(二)道路標識等により、「自動車の通行につき一定の方向にするもの」が禁止されている道路。いわゆる[[一方通行]]の規制で、一方通行の[[逆走事故]]が該当する。一方通行以外の具体例としては、「車両進入禁止」がある<ref>なお、本法施行令の文言では「道路交通法第八条第一項の道路標識等により自動車の通行につき一定の方向にするものが禁止されている道路」と規定されており、一見「指定方向外進行禁止」の道路標識も該当する余地があるように見える。<br><br />
しかし、[[道路標識、区画線及び道路標示に関する命令]]によると「指定方向外進行禁止」は「標示板の矢印の示す方向以外の方向への車両の'''進行'''を禁止する」、一方通行は「標示板の矢印が示す方向の反対方向にする車両の'''通行'''を禁止する」となっており、文言として「進行」と「通行」の差異がある。<br><br />
この2つの単語に明確な法律上の定義はないが、文理解釈上は進行(=前進)のほか横断・転回・後退をも総称して通行と称するところ、本法の政令には「'''通行'''につき一定の方向にするものが禁止」と記述されているため、指定方向外'''進行'''禁止は該当せず、一方通行・車両進入禁止のみが該当すると解釈される。</ref>。<br />
::一方通行についても、規制に条件が付されている場合には(一)と同様になる。例として「大貨等」「二輪<ref>補助標識における「二輪」とは「二輪の自動車、原動機付自転車」のことである(道路標識、区画線及び道路標示に関する命令 別表第二・備考一の(六))。</ref>を除く」は逆走禁止の対象として「一定の条件に該当する自動車に対象を限定」しているため適用対象外となり、逆に、「一方通行 7~9時」「自転車を除く」などの場合は、自動車についてはすべて逆走禁止となっているためこの規定の適用対象となる。<br />
:*(三)[[高速自動車国道]]または[[自動車専用道路]]の道路右側部分。[[逆走事故]]が該当する<ref>文言には「道路交通法第十七条第四項の規定により通行しなければならないとされているもの以外のもの」とあるため、文理解釈上、高速道路等の路側帯通行も含まれる余地がある。しかしながら、順方向の路側帯通行に対して危険運転致死傷罪の適用を想定しているかどうかは不明である。</ref>。なお、上下線分離の場合の逆走は、道路標識等が正しく設置されていれば(二)に該当する。<br />
::[[一般道路]]の場合には、道路右側部分の逆走は対象外になる。ただし一般道路でも上下線分離の場合には高速道路・自動車専用道路と同様、道路標識等が正しく設置されていれば(二)の対象となる。<br />
:*(四)[[安全地帯 (交通)|安全地帯]]または「立入り禁止部分」(道路交通法第17条第6項)<br />
<br />
:なお、「重大な交通の危険を生じさせる速度」については前述と同様である。<br />
<br />
=== 発覚免脱罪 ===<br />
(第四条 過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱)<br />
:アルコール又は薬物の影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転した者が、運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合において、その運転の時のアルコール又は薬物の影響の有無又は程度が発覚することを免れる目的で、更にアルコール又は薬物を摂取すること、その場を離れて身体に保有するアルコール又は薬物の濃度を減少させることその他その影響の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為をした場合。<br />
:これは、[[ひき逃げ]]の「逃げ得」を防止するため重く処罰する規定である。事故発生までのアルコール・薬物の摂取の証跡を隠秘する目的で、現実の事故発生後に改めてアルコール・薬物を摂取したり、事故現場から逃走し隠秘したりするなどの行為が該当するが、前述の目的があれば他の手段<ref>たとえば、大量に水分を摂取し、それによって大量に排尿することで、血液中のアルコール・薬物を尿中に排泄してしまう方法(これは急性アルコール中毒の治療法のひとつでもあり、強制利尿と呼ばれる)などが考えられる。</ref>であっても該当する。なお、逃走した場合には救護義務違反の罪も成立し、これは発覚免脱罪とは[[併合罪]]の関係にある(後述の「罪数論」を参照)。<br />
<br />
=== 過失運転致死傷罪 ===<br />
(第五条)自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる(裁量的免除)。<br />
:刑法の旧規定(第211条の2)に自動車運転過失致死傷罪として規定されていたものである。軽傷時の刑の免除は裁量的免除であり、軽傷だから必ず免除される訳ではない。<br />
<br />
=== 無免許運転による加重 ===<br />
(第六条)その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、刑を加重する。<br />
:無免許運転であることと事故(死傷)の間に因果関係は不要である。なお、運転技能を有しない状態で運転する行為については第2条で評価される。<br />
<br />
=== 法定刑 ===<br />
有期懲役刑の上限は20年である([[b:刑法第12条|刑法第12条]]1項)。ただし、他の罪が[[併合罪]]加重として適用される場合や、再犯加重の場合などは、最長で30年の懲役となる([[b:刑法第14条|刑法第14条]]、[[b:刑法第47条|同第47条]])。危険運転致死罪の場合は[[裁判員制度|裁判員裁判]]での審理対象となることがある。<br />
<br />
{| class="wikitable"<br />
|-<br />
! colspan="2" | 罪状 !! 一般 !! 無免許<br />
|-<br />
| colspan="2" style="border-bottom: none" | 危険運転致死罪 || 1年以上の有期懲役 || {{n/a|加重なし(同左)}}<br />
|- style="border-bottom: 2px solid #aaa"<br />
| style="border-top: none"|&nbsp;|| 準酩酊・準薬物・病気運転 || 15年以下の懲役 || 6月以上の有期懲役<br />
|-<br />
| colspan="2" style="border-bottom: none" | 危険運転致傷罪 || 15年以下の懲役 || 6月以上の有期懲役<br />
|-<br />
| style="border-style: none solid none"|&nbsp;|| 未熟運転 || 15年以下の懲役 || {{n/a|加重なし(同左)}}<br />
|- style="border-bottom: 2px solid #aaa"<br />
| style="border-top: none"|&nbsp;|| 準酩酊・準薬物・病気運転 || 12年以下の懲役 || 15年以下の懲役<br />
|-<br />
| colspan="2" | 発覚免脱罪|| 12年以下の懲役 || 15年以下の懲役<br />
|-<br />
| colspan="2" | 過失運転致死傷罪|| 7年以下の懲役もしくは禁錮、<br>または100万円以下の罰金 || 10年以下の懲役<br />
|}<br />
<br />
=== 罪数論 ===<br />
本法律の各罪と道路交通法違反の各罪(救護義務違反の罪を含む)とは、下記の関係にある。<br />
*危険運転致死傷罪と過失運転致死傷罪とは、[[法条競合]]の関係にある。<br />
<!--*危険運転致死傷罪と、その構成要件となる道路交通法違反の罪(酒酔い運転、酒気帯び運転、薬物等運転、速度違反、車間距離不保持、急ブレーキ禁止違反、進路変更禁止違反、信号無視、通行禁止違反等)は[[包括一罪]]の関係にある<ref>暴行罪と傷害(致死)罪の関係に類するが、学説、判例不明{{要出典|date=2014年7月}}</ref>。--><br />
*過失運転致死傷罪と道路交通法違反の罪(酒気帯び運転ほかの交通違反)とは、[[併合罪]]の関係にある<ref>道路交通法上の酒酔い運転の罪と業務上過失致死罪(当時)とは併合罪となる(最大判昭和49年5月29日、刑集28巻4号114頁)。</ref>。<br />
*発覚免脱罪を行ったが結局的に危険運転致死傷罪が成立した場合も、併合罪と評価される可能性がある<ref>学説、判例不明{{要出典|date=2014年7月}}。</ref>。<br />
*発覚免脱罪と過失運転致死傷罪とは、併合罪の関係にある<ref>[http://www.moj.go.jp/content/000117472.htm 法務省の解説ページ]にはそれを前提とする記述があるが、学説、判例不明。{{要出典|date=2014年7月}}</ref>。<br />
*救護義務違反の罪と他の罪とは原則として併合罪の関係にある([[ひき逃げ]]の項を参照)。<br />
*無免許運転により本法律の罪が加重された場合、道路交通法による無免許運転罪と、加重された本法律の罪とは、法条競合のうち結合犯の関係にある<ref>学説、判例不明{{要出典|date=2014年7月}}。</ref>。<br />
<br />
== 道路外致死傷への適用 ==<br />
この法律の罪は、次の部分を除き、道路外致死傷(道路以外の場所において自動車等をその本来の用い方に従って用いることにより人を死傷させる行為)にも適用される。ただし、適法に開催された[[自動車競技]]等、法廷で[[正当行為]]と判断される場合に限っては、この限りではない。<br />
* 通行禁止道路運転致死傷(第2条第6項)<br />
* 無免許運転による加重(第6条)<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 参考文献 ==<br />
*[http://www.moj.go.jp/content/000117472.htm 法務省:「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律に関するQ&A」]<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
{{Wikisource|自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律}}<br />
{{Wikisource|刑法 (日本)|刑法}}<br />
{{Wikibooks|刑法}}<br />
* [[刑法]](一般的概念)<br />
* [[刑法 (日本)]]<br />
* [[道路交通法]]<br />
* [[危険運転致死傷罪]] - [[業務上過失致死傷罪]]<br />
* [[鹿沼市クレーン車暴走事故]](2011年4月発生)・[[京都祇園軽ワゴン車暴走事故]](2012年4月発生) - 立法の契機とされる{{要出典|date=2014年7月}}事故<br />
* [[ひき逃げ]] - [[飲酒運転]] - [[無免許運転]]<br />
* [[日本の運転免許]] - [[運転免許証]] - [[運転免許に関する欠格条項問題]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
*[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H26/H26SE166.html 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律施行令]<br />
<br />
{{デフォルトソート:しとうしやのうんてんによりひとをししようさせるこういとうのしよはつにかんするほうりつ}}<br />
[[Category:日本の法律]]<br />
[[Category:日本の道路交通関連法規]]<br />
[[Category:特別刑法]]<br />
[[Category:2013年の法]]<br />
[[Category:交通犯罪]]<br />
[[Category:交通事故]]<br />
[[Category:自動車]]<br />
[[Category:自動車の運転]]</div>
114.183.244.165
チョーヤ梅酒
2018-06-30T17:31:53Z
<p>114.183.244.165: /* 概要 */</p>
<hr />
<div>{{基礎情報 会社|<br />
|社名 = チョーヤ梅酒株式会社<br />
|英文社名 = Choya Umeshu Co., Ltd.<br />
|ロゴ = <br />
|国籍 = {{JPN}}<br />
|画像 = [[画像:CHOYA (Head Office).jpg|250px]]<br />
|画像説明 = 本社社屋<br />
|種類 = [[株式会社]]<br />
|市場情報 = 非上場<br />
|略称 = チョーヤ、CHOYA<br />
|本社郵便番号 = 583-0841<br />
|本社所在地 = 大阪府羽曳野市駒ヶ谷160-1<br />
|設立 = [[1962年]][[6月]] (創業[[1914年]])<br />
|業種 = 食料品<br />
|事業内容 = 梅酒を主とする果実酒の製造・販売<br />
|代表者 = [[代表取締役]][[会長]] 金銅幸夫<br/>代表取締役[[社長]] [[金銅重弘]] <br />
|資本金 = 2,800万円 <br />
|従業員数 = 130名 <br />
|決算期 =<br />
|会計監査人 =<br />
|所有者 =<br />
|主要株主 =<br />
|主要部門 =<br />
|主要子会社 =<br />
|関係する人物 =<br />
|外部リンク = http://www.choya.co.jp/ <br />
|特記事項 =<br />
}}<br />
'''チョーヤ梅酒株式会社'''(チョーヤうめしゅ、''Choya Umeshu Co.,Ltd.'')は、[[大阪府]][[羽曳野市]]に本社を置く[[日本]]の[[リキュール]]メーカーである。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
日本を代表するリキュール企業の一社で、特に[[梅酒]]において圧倒的シェアを誇る。自社で持ち株会社化の予定はなく、[[東京証券取引所]]には[[上場]]しておらず、上場企業などの酒類持ち株会社の傘下には属していない独立系の企業である。<br />
<br />
創業当時は[[ワイン]]の製造をおこなっていたが、[[ブランデー]]製造を経て、現在では梅酒の製造が主流となっている。日本で初めて[[酒税法]]の認可を得た梅の実入り梅酒の販売を行ったのも当社である。主力製品の「チョーヤ梅酒」は全商品、日本国内産の[[ウメ|梅]]を100%使用、添加物は一切使用していない。その他、[[カリン (バラ科)|かりん]]酒・[[朝鮮人参]]酒なども製造している。<br />
<br />
元の社名の「蝶矢」は、同社が本社を置く[[羽曳野市]][[駒ヶ谷駅|駒ヶ谷]]周辺の[[二上山 (奈良県・大阪府)|二上山]]・[[大和葛城山|葛城山]]・[[金剛山 (金剛山地)|金剛山]]に[[ギフチョウ]]など数多くの[[チョウ|蝶]]が生息していたこと、また二上山で採取される石が[[石器時代]]に[[鏃]]や[[石包丁]]として利用されていた歴史・地理的な背景を持つ。<br />
<br />
[[2000年]]に梅酒製造40年を機に「チョーヤ梅酒株式会社」に社名を変え、現在に至る。<br />
<br />
== 沿革 ==<br />
チョーヤ梅酒株式会社サイトより<ref>{{Cite web |title =沿革 |publisher =チョーヤ梅酒株式会社 | url =http://www.choya.co.jp/corporate/history/ | accessdate =2017-2-17 }}</ref>。<br />
*[[1914年]] - 大阪府羽曳野市(当時は[[南河内郡]][[駒ヶ谷村]])で葡萄果実栽培を始める<br />
*[[1924年]] - 金銅住太郎が生葡萄酒の醸造・販売を始める<br />
*[[1949年]] - ブランデーの製造・販売を始める<br />
*[[1951年]] - 甘味果実酒の製造・販売を始める<br />
*[[1959年]] - リキュール酒(梅酒)の製造・販売を始める<br />
*[[1962年]] - [[株式会社]]化し、'''蝶矢洋酒醸造株式会社'''を設立<br />
*[[1968年]] - 薬草酒の製造・販売を始める<br />
*[[1973年]] - 薬用酒(医薬品)の製造・販売を始める<br />
*[[2000年]] - 社名を'''チョーヤ梅酒株式会社'''に改称<br />
*[[2009年]] - 化粧品ブランド「CHOYA プラナス」を通信販売限定で販売開始。<br />
*[[2010年]] - 同年9月発売製品から「CHOYA」ロゴを変更、同年12月から放映の「チョーヤ梅酒 紀州」・「うめほのり」のTVCMから[[サウンドロゴ]]を変更し、冒頭に移動。<br />
*[[2014年]] - 創業100周年。<br />
<br />
== 主な商品 ==<br />
*「チョーヤ梅酒[[紀州]]」<br />
*「ウメッシュ」<br />
*「酔わないウメッシュ」([[ノンアルコール飲料]]。[[炭酸飲料]]扱い)<br />
*「チョーヤ さらりとした梅酒」<br />
*「チョーヤ梅酒 エクセレント」([[モンドセレクション]]最高金賞受賞)<br />
*「チョーヤ とろける黒糖梅酒」(モンドセレクション金賞受賞)<br />
*国外向けに自社ブランドの清酒も供給している。<br />
<br />
== 事業所 ==<br />
=== 本社・大阪工場 ===<br />
: [[大阪府]][[羽曳野市]]駒ヶ谷160-1<br />
=== 直営店 ===<br />
; 梅体験専門店「蝶矢」<br />
: [[京都府]][[京都市]][[中京区]]六角通高倉東入堀之上町108<ref>[http://www.choya.co.jp/news/20180309.html Twitter & Instagramフォロワー様限定! 梅体験専門店「蝶矢」プレオープンイベント30名様無料ご招待]チョーヤ梅酒(2018年3月9日)2018年3月14日閲覧</ref><br />
: 同社初の常設店舗で、2018年4月開業予定。[[梅]]の[[品種]]や[[砂糖]]、酒を来店客が自由に組み合わせて好みの梅酒や梅[[シロップ]]を作ってもらい、持ち帰りできる<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27889930Y8A300C1LKA000/ 好みの梅酒 作れる店/チョーヤ梅酒、初の常設店/京都で「蝶矢」来月オープン]『[[日経MJ]]』2018年3月14日(フード面)</ref>。<br />
=== 工場 ===<br />
; 大阪川向工場<br />
: 大阪府羽曳野市川向212<br />
; 紀州工場<br />
: [[和歌山県]][[田辺市]]下三栖字岩屋谷1475-109<br />
; 伊賀上野工場<br />
: [[三重県]][[伊賀市]]七本木18<br />
=== 支店・営業所 ===<br />
; 大阪支店<br />
: 大阪府[[大阪市]][[阿倍野区]]阪南町2-2-22<br />
; 東京支店<br />
: [[東京都]][[大田区]][[上池台]]1-1-2<br />
; 札幌営業所<br />
: [[北海道]][[札幌市]][[中央区 (札幌市)|中央区]]大通西11-4-21<br />
; 仙台営業所<br />
: [[宮城県]][[仙台市]][[宮城野区]]宮城野1-4-20<br />
; 名古屋営業所<br />
: [[愛知県]][[名古屋市]][[中川区]]上高畑2-85<br />
; 広島営業所<br />
: [[広島県]][[広島市]][[東区 (広島市)|東区]]二葉の里1-1-71<br />
; 福岡営業所<br />
: [[福岡県]][[福岡市]][[博多区]][[博多駅]]南1-3-6<br />
<br />
== スポンサー番組(過去に提供されたものを含む) ==<br />
現在提供中の番組は主に30秒である。<br />
=== 現在 ===<br />
*「ゆっくり私時間〜my weekend house〜」(日本テレビ・[[一社提供]]、唯一の筆頭提供番組、提供読みの呼称は「チョーヤ梅酒」。)<br />
*「[[中居正広の金曜日のスマイルたちへ]]」(TBS・2016年10月より)<br />
*「[[ニンゲン観察バラエティ モニタリング]]」(TBS・2015年10月より、21時枠)<br />
<br />
=== 過去 ===<br />
*「[[火曜サスペンス劇場]]」「ヒューマンスペシャル」([[日本テレビ放送網|日本テレビ]]系)(1981年以降)<br />
*「[[ドラマ30]]」([[CBCテレビ|中部日本放送]]・[[MBSテレビ|毎日放送]]・[[TBSテレビ|TBS]]系)(1992年以降)<br />
*「[[クイズMr.ロンリー]]」(毎日放送・TBS系)(1984年)<br />
*「[[FNNスーパータイム]]」([[フジテレビ]]系)(1989年 - 1994年)<br />
*「[[新伍のワガママ大百科]]」(毎日放送・TBS系)(1993年)<br />
*「[[ウェークアップ!]]」([[讀賣テレビ放送|読売テレビ]]・日本テレビ系)(時期不明)<br />
*「[[即席!明るい改造計画]]」(読売テレビ・日本テレビ系)(1994年)<br />
*「[[ダウンタウンDX]]」(読売テレビ・日本テレビ系)(時期不明・1996年 - 1997年頃?)<br />
*「[[関口宏の東京フレンドパークII]]」(TBS系)(1994年 - 1999年)<br />
*「[[火曜ワイドスペシャル]]」(フジテレビ系)(1995年 - 1997年)<br />
*「[[パネルクイズ アタック25]]」([[ABCテレビ|朝日放送]]・[[テレビ朝日]]系)(1997年7月より3ヶ月間)<br />
*「[[JNNニュースの森]]」(TBS)(1993年 - 2000年)<br />
*「[[土曜ワイド劇場]]」(朝日放送・テレビ朝日系)(1993年10月 - 2003年。提供開始は60秒、のちに30秒に縮小。2010年10月より提供していた)<br />
*「[[新婚さんいらっしゃい!]]」(朝日放送・テレビ朝日系)(2005年10月 - 12月、2006年4月 - 2010年9月提供の読みは「梅酒造りのパイオニア・チョーヤ梅酒」であった。)<br />
*「[[セクシーボイスアンドロボ]]」(日本テレビ系)<br />
*「[[サンテレビボックス席]]」([[サンテレビジョン|サンテレビ]])<br />
*「[[サンデープロジェクト]]」(テレビ朝日・朝日放送共同制作)<br />
*「[[行列のできる法律相談所]]」(日本テレビ系)(現在は提供を降板)<br />
*「[[報道2001]]」(フジテレビ系)<br />
*「[[踊る!さんま御殿!!]]」(日本テレビ系)<br />
*「[[EXILE魂]]」(毎日放送・TBS共同制作)<br />
*「[[特捜!芸能ポリスくん]]」(TBS系) <br />
*「[[スーパーナイト]]」([[関西テレビ]]・フジテレビ共同制作)<br />
*「[[日曜ビッグスペシャル]]」([[テレビ東京]]系) <br />
*「[[徳光和夫の情報スピリッツ]]」(テレビ東京系)<br />
*「[[それぞれの断崖]]」(テレビ東京)<br />
*「[[TVチャンピオン]]」(テレビ東京系)<br />
*「[[SMAP×SMAP]]」(関西テレビ・フジテレビ共同制作)<br />
*「[[モグモグGOMBO]]」(日本テレビ)(一時[[カウキャッチャー]])<br />
*「[[水曜プレミアシネマ]]」(TBS)<br />
*「[[秘密のケンミンSHOW]]」(読売テレビ制作・日本テレビ系)(現在は提供を降板)<br />
*「[[TBS木曜10時枠の連続ドラマ]]」(TBS)<br />
*「[[金曜テレビの星]]」(TBS)<br />
*「ソウル国際女子駅伝」(毎日放送・TBS系)(1998年)<br />
*「[[水曜ドラマ (日本テレビ)|水曜ドラマ]]」(日本テレビ系) <br />
*「[[世界まる見え!テレビ特捜部]]」 (日本テレビ系)<br />
*「[[世界の村で発見!こんなところに日本人]]」(朝日放送・テレビ朝日系、2014年10月から2015年9月まで)<br />
*「[[プレバト!!]]」(MBS・TBS系、2015年10月より2017年9月まで)ほか<br />
<br />
[[1980年代]]は主に在阪テレビ局の全国ネット番組へのスポンサー参加が多かったが、現在は在京テレビ局の番組のスポンサーになる事が多い。また、[[静岡県]]や[[岡山県]]・[[香川県]]のテレビ局において、スポットCMを多数流している事もある。なお、2011年2月からは提供テロップが「チョーヤ梅酒」から「CHOYA」に変更となっている。また、[[MBSラジオ]]他で「梅酒といえば、♪CHOYA」という内容の5分CMが放送されている。<br />
<br />
== テレビCM ==<br />
=== 現在 ===<br />
* [[倉科カナ]](うめほのり) <br />
* [[相楽樹]](酔わないウメッシュ)<ref name="toto_neechan">[[2016年]]の[[NHK連続テレビ小説]]『[[とと姉ちゃん]]』で姉妹役(高畑=小橋常子役、相楽=小橋(水田)鞠子役)を演じた。{{cite news|url=http://www.hochi.co.jp/entertainment/20170420-OHT1T50026.html|title=相楽樹、高畑充希からバトンタッチ「酔わないウメッシュ」3代目キャラクターに|newspaper=スポーツ報知|date=2017-04-20|accessdate=2017-04-20}}</ref><br />
* [[永田沙紀]]、[[山崎好美]](黒糖梅酒)<br />
* [[滝裕可里]](ウメッシュゼリー)2009年から<br />
* [[夏菜]](ウメッシュ、紀州)<br />
* [[大島優子]](さらりとした梅酒)<br />
* [[瀬戸康史]](紀州)<ref>{{cite news|url=http://thetv.jp/news_detail/89623/|title=瀬戸康史、大好きな「チョーヤ梅酒」の新CMに出演!|newspaper=Smartザテレビジョン|date=2016-10-14|accessdate=2016-10-17}}</ref><br />
<br />
=== 過去 ===<br />
* [[ミヤコ蝶々]](チョーヤ梅酒)<br />
* [[金田正一]](チョーヤ梅酒・プラQ)<br />
* [[黒木瞳]](梅酒紀州)<br />
* [[風吹ジュン]] (梅酒紀州)<br />
* [[蟹江敬三]] (梅酒紀州)<br />
* [[高橋惠子|高橋恵子]](ウメッシュ、梅酒紀州)<br />
* [[工藤夕貴]](ウメッシュ)<br />
* [[鈴木蘭々]](ウメッシュ)<br />
* [[水野真紀]](ウメッシュ)<br />
* [[菅野美穂]](ウメッシュ)<br />
* [[山口あゆみ]](ウメッシュ)<br />
* [[鈴木杏]](ウメッシュ)<br />
* [[宮崎あおい]](ウメッシュ)<br />
* [[黒谷友香]](さらりとした梅酒)<br />
* [[伊東美咲]](さらりとした梅酒)<br />
* [[比嘉愛未]](さらりとした梅酒)<br />
* [[北乃きい]](酔わないウメッシュ)<br />
* [[高畑充希]](酔わないウメッシュ)<ref name="toto_neechan"/><br />
* [[マイコ (女優)|マイコ]]・[[角田晃広]]([[東京03]])(さらりとした梅酒)<br />
* [[紺野まひる]](梅ワイン)<br />
* [[松本明子]](梅酒紀州)<br />
* [[渡辺満里奈]](梅酒紀州)<br />
* [[久遠さやか]](ハチミツ梅酒)<br />
* 中島知沙(ハチミツ梅酒)<br />
* [[藤田朋子]] ([[1990年代]]前半、[[OL]]に梅酒ブーム)<br />
* [[大路恵美]](ウメビアン)<br />
* [[羽谷直子]](元[[朝日放送テレビ|朝日放送]][[アナウンサー]]、学生時代に出演)<br />
* 古内真央・古屋絵里加(ウメッシュゼリー)2009年のみ、滝裕可里と3人で出演<br />
* [[村井国夫]]・[[音無美紀子]]・[[村井麻友美]](紀州)<br />
* [[高畑淳子]](紀州)<br />
<br />
== コーポレート・スローガン ==<br />
; 現在<br />
* 「'''とどけ、梅のちから。'''」(2016年 - )<br />
; 過去<br />
* 「'''すこやかな、おいしさ。'''」<br />
* 「'''価値ある、おいしさ。'''」<br />
<br />
== 注釈 ==<br />
<references /><br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* [http://www.choya.co.jp/ チョーヤ梅酒]<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:ちよやうめしゆ}}<br />
[[Category:日本の酒類メーカー]]<br />
[[Category:日本のワインメーカー]]<br />
[[Category:薬用酒]]<br />
[[Category:ブランデー]]<br />
[[Category:羽曳野市の企業]]<br />
[[Category:1962年設立の企業]]<br />
[[Category:登録商標]]<br />
{{Company-stub}}</div>
114.183.244.165
梅酒
2018-06-30T17:28:24Z
<p>114.183.244.165: /* 関連項目 */</p>
<hr />
<div>{{Law}}<br />
[[画像:Umeshu on the rocks.jpg|thumb|200px|梅酒の[[オン・ザ・ロック]]]]<br />
'''梅酒'''(うめしゅ)は、一般的に6月頃に収穫される青[[ウメ|梅]]を、[[蒸留酒]]([[ホワイトリカー]]、[[焼酎]]、[[ブランデー]]が一般的)に漬け込むことで作られる[[混成酒|混成酒類]]([[アルコール]]飲料)の一種である。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
歴史的には元禄期に著された「[[本朝食鑑]]」に作り方が記載されている。[[富田仁]]編『事典 近代日本の先駆者』([[日外アソシエーツ]]、1995年)には、梅酒と桃酒は[[1912年]]頃、[[広島県]][[賀茂郡 (広島県)|賀茂郡]][[竹原市|竹原町]]に住む米原歌喜知(よねはらかきち)によって作られたのが始まりと書かれている<ref>{{Cite book | 和書 | title = 事典 近代日本の先駆者 | author = [[富田仁]]編 | publisher = [[日外アソシエーツ]] | pages = 619 | year = 1995 | id = ISBN 978-4-8169-1301-3 | ref = }}</ref>。梅の果実を丸ごと[[砂糖]]などと共に[[酒]]に一定期間漬け、果汁やエキスを抽出する事によって作られる。日本で市販されている梅酒の多くは、アルコール度数8 - 15度である。果実を使った酒類であるが、日本の[[酒税法]]上の[[果実酒]](発泡性酒類を除く、醸造酒類の一種。果実又は果実及び水を原料として発酵させたものなど)ではない。<br />
<br />
[[家庭]]でも容易に作れることから、古来より民間で健康に良い酒<ref>アルコールを含む事から[[吸収]]を良くし、梅の効用を高める</ref>として親しまれており、[[食前酒]]としても用いられる。<br />
<br />
日本では、[[酒税法]]の規定によって、酒類の製造には免許が必要であり(酒税法第七条)、酒類に水以外の物を混ぜることも酒類を製造したものとみなされる(酒税法第四十三条)上、出荷すると[[酒税]]を納める必要がある(酒税法第六条)。ただし、消費者が自ら消費するために、政令に定められた条件で酒類と他の物品を混ぜる場合には適用されない(酒税法第四十三条11項)という例外規定があり、梅酒の場合、すでに酒税が納められたアルコール分20度以上の酒類に、[[糖類]]、梅その他の財務省令で定められたもの(酒税法施行規則第十三条3項)を混ぜ、新たにアルコール分1度以上の発酵がない([[酒税法施行令]]第五十条14項)場合には製造とみなされず、免許が必要とはならない。逆に、免許を持たない者が[[日本酒]]、[[みりん]]、[[ワイン]]などのアルコール度数が20度未満の酒で梅酒を作れば[[違法]]となり、家庭の範囲を越えて提供、消費しても違法となる。<br />
<br />
また、上記の条件に加えて、[[2008年]][[4月30日]]に設けられた特例措置によって、酒場、料理店等酒類を専ら自己の営業場において飲用に供する業を営んでいる者(料理[[旅館]]も含まれる)が自己の営業場内において飲用に供することを目的として、飲用に供する営業場内において年間1キロリットル以内の酒を使って混ぜることも、申請すれば認められるようになった(租税特別措置法第87条の8)。店で梅酒を作る前日までに所轄の[[税務署]]長に対して「特例適用混和の開始申告書」を提出し、かつ、原料として使用する蒸留酒類の月ごとの数量を帳簿に付ける必要がある。<br />
<br />
なお、免許を取得し、[[日本酒]]などの醸造酒をベースに製造、販売されている梅酒もある。<br />
<br />
== 製造法 ==<br />
一般的には、梅の実1[[キログラム|kg]]に対して[[砂糖]]0.2 - 1kg、ホワイトリカー1.8[[リットル]]程度の割合で混合して作成する。<br />
<br />
梅の実に付いている茎は[[竹串]]などで取り除き、傷のある実があれば除く。よく洗ったのち念入りに拭いて水分を取り、1時間ほど天日で干す(時々ひっくり返し完全に乾燥させ、雑菌の繁殖を防ぐ)。梅と砂糖を交互に清浄なビンに詰める。この際、梅が浮いてこないように、砂糖を一番上にすることが多い。これにゆっくりと酒を注いで密栓し、冷暗所で保存する。<br />
<br />
梅酒に使われる梅には、[[南高梅]]のほか、古城、白加賀、鶯宿、豊後、竜峽小梅、林州、玉英、梅郷など、果肉が厚く種の小さい酸味高い品種が多く用いられる。黄色く色づき熟した物ではなく、青梅が良いとされるが、熟した梅を使用しても独特の香りが得られる。<br />
<br />
砂糖は一般的に[[氷砂糖]]が使われるが、[[蜂蜜]]、[[黒糖]]、[[フルクトース|果糖]]なども使用される。溶解が比較的ゆるやかなものが好ましいとされる。その理由については、糖が溶け出す前に[[浸透圧]]差によって酒([[エタノール]])を吸った梅から、糖が溶けた後に浸透圧が高まった酒にその成分を放出するためと説明されている。梅が酒を吸う前に急速に糖が溶解すると、浸透圧によって梅の水分だけが抽出され、含まれる成分は放出されないとされる<ref>杉山美次・岩瀬充璋 『図解 化学のウンチクがたちまち身に付く本―即効!化学ツウになれるQ&A80テーマ』 秀和システム、2006年、12頁。</ref>。<!-- 実際、酒だけ入れておいて置くと、梅の香りがするだけの酒が出来上がってしまう。-->また、大粒の氷砂糖は粉体のものよりも徐々に溶解することから、撹拌の必要なく糖の濃厚部分が底部に滞留することを避ける効果もある<ref>[http://www.ohtori-hyoto.com/qa.html 鳳氷糖 氷砂糖Q&A]</ref>。徐々に砂糖を加えていくことにより、氷砂糖を用いた場合と同様な効果が得られるとされる<ref name="nosoken">[http://www.agri-kanagawa.jp/nosoken/nousankako/ume-syu/ume-syu-001.htm 神奈川県農業技術センター 農産物の上手な利用法(梅酒/材料)]</ref>。また、最初から砂糖を溶かした酒を使うと、梅の実が硬くなる。<br />
<br />
酒は無味無臭の[[ホワイトリカー]]([[焼酎#連続式蒸留焼酎(焼酎甲類)|甲類焼酎]])を用いるのが一般的である(同じような製法で作られ、同じく無味無臭の[[ウォッカ]]でも代用出来る)。また、[[ブランデー]]、[[ウイスキー]]、[[ジン (蒸留酒)|ジン]]、[[ラム酒]]、[[焼酎#本格焼酎|本格焼酎]]、[[泡盛]]などの無味無臭ではない[[蒸留酒]]でも同じように作る事が出来るが、この場合は、使用する酒の種類によって当然ながら異なった味わいになる。<!--酒税法違反の記述を除去-->旨味を出すには長期の熟成が必要となるため、[[アルコール度数]]の低い酒を使う場合は腐敗やカビの発生に注意を払わなければならない。一般的には、35度以上の酒が望ましいとされているが、度数が高い酒を使うと出来上がる梅酒のアルコール度数やカロリーが高くなる。自家用に漬け込む場合には、アルコール度数が20度未満の酒を使うと違法となる。25度以上の酒を使って、市販の梅酒と同程度の10度に仕上げるためには、後でアルコールを蒸発させることが必要となる。<br />
<br />
<!--独自研究:市販されている物の多くは、漬け込み期間が1年程度のものだが、3ヶ月程度から賞味は可能である。-->長期間漬け込む事で「こく」が出るとされ、10年以上熟成させたものも存在する。<!--独自研究 香りはシャープでフルーティー、ハネー様臭、醸造様臭で粘稠性のある甘い香りと徐々にマイルドで複雑な組成に変化していく。-->それぞれ、違う素材を使用し違う環境で漬け込む事から、それぞれの独自の味わいがあり、また長く貯蔵すればおいしくなるというものでは無い。嗜好度を調べたら2年目の梅酒が人気が一番高かったという研究もある<ref>[http://ci.nii.ac.jp/naid/110003168364 「梅酒の香気成分と貯蔵による変化」]</ref>。貯蔵で品質が低下する要因のひとつに「澱」(沈殿物)の発生が挙げられる。これは梅由来の[[ポリフェノール]]が液中の[[タンパク質]]と結合し不溶化することが原因と考えられている。梅酒を製造するメーカーはその澱の発生防止のため、ポリフェノールを選択的に吸着する[[ポリビニルポリピロリドン]](PVPP)やタンパク吸着材[[ベントナイト]]を用いてあらかじめ除去処理を行うことが多い。<br />
<br />
不要となった梅の実を取り出し、その取り出した梅を食用としたり<ref>[http://www.choya.co.jp/products/food/ CHOYA] 「梅酒の梅」「梅ゼリー」</ref>、煮込んで梅ジャムに加工したり、家畜の餌とする事もある<ref>[http://www.nca.or.jp/shinbun/20060728/nousei060728_01mentop.html 全国農業新聞『家畜も大喜び「エコフィード」--食品残さをリサイクル飼料に』]</ref>。<br />
<br />
== 酒税法の例外規定 ==<br />
[[1962年]]に改正された[[酒税法]]は、一定の条件の下で、消費者が自分で飲むための混和を「製造行為」と見なさないとする例外規定を設けている(酒税法第43条11項)。<br />
<br />
#アルコール度数が20度以上で、すでに酒税が納付された酒類を使う(蒸留酒との見解があり醸造酒を使用する場合は国税庁へ意見を求めること)。<br />
#糖類、梅など、下記の物品以外のものを混和する(酒税法施行規則第13条第3項)。<br />
#*米・麦・あわ・とうもろこし・[[モロコシ|こうりゃん]]・きび・ひえ・でんぷんまたはこれらのこうじ<br />
#*[[ブドウ|ぶどう]]([[ヤマブドウ|やまぶどう]]も含む)<br />
#*[[アミノ酸]]もしくはその塩類、[[ビタミン]]類、[[核酸]]分解物もしくはその塩類、[[有機酸]]もしくはその塩類、無機塩類、[[色素]]、[[香料]]又は[[酒粕|酒類のかす]]<br />
#新たにアルコール分1度以上の発酵がない(酒税法施行令第50条14項)<br />
<br />
醸造酒など、アルコール度数が20度未満の酒を使う場合や、上記の物品を混和した場合は、漬け込む過程で[[醗酵]]が生じ、アルコールが生成される可能性がある。つまり、上記は、漬け込む過程で1%以上のアルコールが生成しないという条件に基づいて設けられた規定である。従って10〜14度の一般的なみりんなどに漬け込むと、腐敗の可能性だけでなく法律違反となる(酒税法施行令第50条第10項の1)。また、使用する酒は蒸留酒でなくてはならない(したがってサングリアなども家庭用であっても酒税法違反である)。<br />
<br />
メディア等で、梅酒の作り方を紹介した際に問題となったケースがある。<br />
*[[2007年]][[6月14日]]、[[テレビ番組]]『[[きょうの料理]]』([[日本放送協会]])の「特集★わが家に伝わる漬け物・保存食〜梅酒〜」にてみりんを用いた梅酒のつくり方<ref>『[http://www.nhk.or.jp/partner/ryouri/recipe/200706_2_4.html くらしのパートナー:きょうの料理]』日本放送協会。</ref>を放送したが、上記のとおり個人が[[みりん]]で梅酒を作るのは[[密造酒]]となり違法であるため、後日[[お詫び放送|謝罪放送]]がされた<ref>「お詫びと訂正」『[http://www.nhk.or.jp/partner/ryouri/index.html くらしのパートナー:きょうの料理]』日本放送協会。</ref>。また、同番組のテキスト2007年6月号にもこれが掲載されていたが、これについても「おわびと訂正」が掲載された<ref>[http://www.nhk-book.co.jp/home_files/info/2007/owabi_5.html 「きょうの料理」6月号64ページの「みりん梅酒」について] - NHK出版</ref>。<br />
*[[2012年]][[6月24日]]及び[[6月30日]](但し放送時間が25:30 - 26:00の為実際の暦日は翌[[7月1日]])に放送された『[[アニメ女子部#特別番組|アニメ女子 おうちカフェ部♪ #2]]』([[アニメシアターX|AT-X]])では、これと同様の理由に加えて、番組内でゲストに提供することが営利目的とみなされたため、後日内容修正版が放送された<ref>[http://www.at-x.com/whats_new/detail/2687 緊急:「アニメ女子おうちカフェ部♪」について、お詫びと番組内容変更のお知らせ(AT-Xホームページ)]</ref>。<br />
*[[2015年]][[7月3日]]に放送された『[[ちちんぷいぷい (テレビ番組)|ちちんぷいぷい]]』([[MBSテレビ]])では、[[日本酒]]を使った梅酒のつくり方を紹介。上記の例外規定について認識せず、出来上がった梅酒を出演者に試飲させるシーンが[[生放送]]されたが、後日番組内で謝罪放送がなされた。<br />
<br />
なお、[[1962年]]の法改正以前は、家庭で梅酒を作る事は酒税法違反行為であった。ただし現実には一般家庭において梅酒を作る事は普通に行われており<ref>[[チョーヤ梅酒]]が梅酒の製造販売を開始したのは[[1959年]]であるが、社内からも「梅酒は家庭で普通に作っているから、売れないのではないか?」という反対意見が多かったという。</ref>、酒税法の改正は現実にそぐわない法律の改正という意味合いがあった。決め手となったのは[[1961年]]、当時の[[石橋内閣]]の下で[[政府広報|広報参与]]を務めていた[[読売新聞]]出身の石田穣が、[[日本経済新聞]]紙上に梅酒に関連した[[随筆]]を寄稿した事から酒税法を巡る騒動が発生した事によるとされている<ref>本郷明美『どはどぶろくのど 失われた酒を訪ねて』講談社</ref><ref>[http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111205/plc11120503050002-n1.htm MSN産経ニュース - 産経抄 - 2011年12月5日]</ref>。<br />
<br />
日本以外では、[[中華人民共和国|中国]]でも類似のものが製造販売されている。<br />
<br />
== 租税特別措置法 ==<br />
その後、2008年4月30日に酒造法における[[租税特別措置法]]が制定・施行され、酒場、料理店等については、申請をすることによって一定の要件の下に酒類の製造免許を受けることなく、その営業場において自家製梅酒等を提供することができるようになった。<br />
<br />
申請については[[国税庁]]ホームページから指定様式の申告書『特例適用混和の開始・休止・終了申告書』<ref>[http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/kansetsu/050825/pdf/01/CC1-5616r.pdf]</ref>をダウンロード〈申請・届出様式→酒税関係→38.特例適用混和の開始・休止・終了申告書〉し、所轄の税務署に郵送または持参する。<br />
<br />
条件は次の通り。なお、この特例措置は、この酒類を混和した旅館等において飲食時に宿泊客等に提供するために行う場合に限られ、例えばお土産として販売するなどの譲り渡しはできない。<br />
<br />
(1) 特例措置の適用を受けることができる者 <br />
:「酒場、料理店等酒類を専ら自己の営業場において飲用に供する業」を営んでいる者<br />
(2) 特例措置の適用要件<br />
:イ 酒場、料理店等の自己の営業場内において飲用に供することを目的とすること <br />
:ロ 飲用に供する営業場内において混和を行うこと <br />
:ハ 一定の蒸留酒類とその他の物品の混和であること <br />
(3) 混和できる酒類と物品の範囲 混和に使用できる「酒類」と「物品」は次のものに限る。また、混和後、アルコール分1度以上の発酵がないものに限る。<br />
:イ 使用できる酒類・・・蒸留酒類でアルコール分が20度以上のもので、かつ、酒税が課税済のもの <br />
:ロ 使用できる物品・・・混和が禁止されている次の物品以外のもの <br />
::(イ) 米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ若しくはでんぷん又はこれらのこうじ <br />
::(ロ) ぶどう(やまぶどうを含む。) <br />
::(ハ) アミノ酸若しくはその塩類、ビタミン類、核酸分解物若しくはその塩類、有機酸若しくはその塩類、無機塩類、色素、香料又は酒類のかす <br />
::(ニ) 酒類 <br />
(4) 年間の混和に使用できる酒類の数量の上限 混和に使用できる蒸留酒類の数量は、営業場ごとに1年間(4月1日から翌年3月31日の間)に1キロリットル以内に限る。<br />
<br />
この特例措置を行う場合は、次の手続等が必要になる。 <br />
:(1) 開始申告書の提出 新たに混和しようとする場合には、混和を開始する日の前日までに営業場の所在地を所轄する税務署長に対して「特例適用混和の開始申告書」を提出する。 <br />
:(2) 混和に関する記帳 混和に使用した蒸留酒類の月ごとの数量を帳簿に記載する必要がある。なお、消費者自ら又は酒場、料理店等が消費者の求めに応じて消費の直前に混和する場合や消費者が自ら消費するために混和する場合にも例外的に製造行為としないこととする。 <br />
<br />
根拠法令等:酒税法第7条、第43条第1項、第10項、第11項、租税特別措置法第87条の8、同法施行令第46条8の2、同法施行規則第37条の4<br />
<br />
== 本格梅酒 ==<br />
梅酒の生産量は2002年から2011年にかけて約2倍となった一方、青ウメの生産量はほとんど変わっていない<ref>[http://www.sankei.com/west/news/150204/wst1502040018-n1.html 「本格梅酒」と「梅酒」? 業界が自主基準 ウメ需要拡大に期待かかる] - 産経WEST</ref>。これは梅、糖類、アルコールのみを使った本来の梅酒ではなく、人工酸味料や香料などを使った梅酒('''合成梅酒''')の生産量が増えたことを意味する。酒税法上、梅、糖類、アルコールのみを使った梅酒も、人工酸味料や香料などを使った合成梅酒も、同様に「[[リキュール]]」に分類され、消費者にとって紛らわしいことが指摘されていた。そのため、[[日本洋酒酒造組合]]は2015年から、梅と糖類、酒類のみを使った梅酒を「'''本格梅酒'''」と表示することのできる自主基準を設けた。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{脚注ヘルプ}}<br />
<references/><br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[チョーヤ梅酒]]<br />
* [[煎り酒]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
{{Commonscat|Umeshu}}<br />
*[http://www.nrib.go.jp/sake/pdf/SakeNo06.pdf お酒のはなし 6(PDF)] 酒類総合研究所情報誌、第6号、2004年9月13日<br />
*[http://www.nrib.go.jp/sake/pdf/SakeNo17.pdf お酒のはなし 17(PDF)] 酒類総合研究所情報誌、第17号、2011年3月3日<br />
<br />
{{アルコール飲料}}<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:うめしゆ}}<br />
<br />
[[Category:リキュール]]<br />
[[Category:日本の酒]]<br />
[[Category:梅]]</div>
114.183.244.165
財政再生団体
2018-06-30T16:19:32Z
<p>114.183.244.165: </p>
<hr />
<div>{{law}}<br />
'''財政再生団体'''(ざいせいさいせいだんたい)とは、[[地方公共団体の財政の健全化に関する法律]]に基づき'''財政再生計画'''を策定した[[地方公共団体]]のこと。かつての[[財政再建団体]]に相当し、しばしば会社の[[倒産]]にたとえられる。<br />
<br />
== 財政再生基準 ==<br />
3つの財政指標のうちいずれか1つ以上が下記の基準に達している場合、自主的な財政の健全化を図ることが困難であるとして、財政再生計画を策定することが義務づけられている。<br />
* [[地方財政#財政指標|実質赤字比率]]<br />
** [[都道府県]] - 5% (ただし[[東京都|都]]については特別区に関連した補正が加えられる)<br />
** [[市町村]]・[[特別区]] - 20%<br />
* [[地方財政#財政指標|連結実質赤字比率]] - 実質赤字比率の基準に10パーセントポイントを加えたもの<br />
* [[地方財政#財政指標|実質公債費比率]] - 35%<br />
<br />
== 財政再生計画 ==<br />
前年度決算の内容が上記の財政再生基準に達している場合には、その年度内に地方公共団体の長が財政再生計画を作成し、議会の議決を経て定めなければならない。内容は財政指標悪化の要因分析から始まり、事務や組織の合理化による歳出削減、滞納分も含めた徴収成績向上、使用料・手数料の改定、財産処分などによる歳入増加などについて、期間を定め年度ごとに細かく計画する。<br />
<br />
財政再生計画には、総務大臣による同意を受ける制度がある。同意を受ければ赤字地方債('''再生振替特例債''')を起債することができるが、逆に同意を受けなければ災害対策をのぞき全ての地方債の起債ができなくなる。したがって実質的にはほぼ必ず同意を受ける必要があり、国の管理下に置かれる状況になる。<br />
<br />
== 事例 ==<br />
平成26年度までの時点で、財政再生団体に該当するのは1団体のみである。<br />
* 北海道 - [[夕張市]]<br />
*:以前より[[地方財政再建促進特別措置法|再建法]]に基づく[[財政再建団体]]であったが、平成20年度決算で3つの財政指標全てが財政再生基準を大きく超過していた。2010年3月2日に財政再生計画が市議会で議決され、同年3月9日に[[総務大臣]]の同意を得て、財政再生団体へと移行した。再生振替特例債により実質赤字を解消し17年間で償還、その後2029年度で全ての財政指標が早期健全化基準を下回ることを目標としている。<br />
<br />
==関連項目==<br />
*[[地方公共団体の財政の健全化に関する法律]]<br />
*[[財政健全化団体]]<br />
*[[財政再建団体]]<br />
<br />
[[Category:日本の地方財政]]<br />
[[Category:地方公共団体]]<br />
[[Category:日本の倒産法]]<br />
{{DEFAULTSORT:さいせいさいせいたんたい}}</div>
114.183.244.165
県民性
2018-06-30T15:16:57Z
<p>114.183.244.165: /* 中国地方 */</p>
<hr />
<div>'''県民性'''(けんみんせい)とは、[[日本]]の各[[都道府県]]ごとの、県民の性質や行動についての、なんらかの傾向を指す言葉である。県民性という言葉が指しているのは、考え方や[[気質]]だけでなく、摂食するものの傾向、住宅や自動車などの購買金額の差、預貯金の金額の差などの、きわめて具体的で統計的・科学的にも正確に把握しやすいものまで含んでいる概念である。要素ごとに、それがはっきりと現れる県と、漠然としてあまり明確には現れない県がある<ref name="s14">[[県民性#sofue|祖父江]]、p.14</ref>。地域ごとの気質や文化の違いは古くから人々の関心を集め、調査の対象とされてきた([[#調査|調査の節]]を参照)。<br />
<br />
== 県民性を作り出す原因 ==<br />
各県ごとに[[歴史]]背景は大きく異なるが、県民性を作り出しているものとしては[[歴史]]や[[風土]]が挙げられる<ref name="s14"/>。あるいはもっと具体的に、[[地形]]や[[気候]]、[[人口]]、[[産業]]といったものを原因として挙げる人もいる。地域ごとに流布状況の異なる[[宗派]]([[日本の宗教|宗教]])の影響も挙げられる<ref name="s19">[[県民性#sofue|祖父江]]、p.19</ref>。例えば、富山県などの北陸地方では、[[親鸞]]の創始した[[浄土真宗]]の影響が強く残っていて、人々のものの考え方、[[価値観]]に影響を及ぼしている(それが勤勉で忍耐強い県民性につながり、[[富山県]]が持ち家比率が全国一、[[福井県]]や[[石川県]]もそれに続く数字である、という分析もある)<ref name="s19"/>。<br />
<br />
=== 「県民性」、かつては「お国柄」 ===<br />
そもそも「県民性」というのは比較的新しい言葉である。もともとは「お国柄(おくにがら)」などの言葉で呼ばれていた<ref>[[広辞苑]]より。「他人に親切なお国柄」などという用法も掲載されている。</ref>。現在でも年配の人の中には「県民性」という言葉よりむしろ「お国柄」という言葉を好んで使う人も存在する。<br />
<br />
[[明治|明治時代]]になって[[廃藩置県]]が行われるまでは、地方政治は「[[藩]]」によって支配されていた。藩の領域(領分)は、多くの場合現在の県よりも細かく分かれており、現在の[[方言]]や食文化などは、県や[[令制国]]よりも藩の領分で理解した方が理解しやすいことが多い。この名残は今にも尾を引いており、[[薩摩藩]]に一円支配された[[鹿児島県]]や、[[土佐藩]]に一円支配された[[高知県]]には独自の気風が今でも色濃く残っている一方、[[津軽藩]]と[[南部藩]]に二分されていた[[青森県]]は文化や気風も津軽と南部で全く異なっていたり、中小の藩やその飛び地が分立し幕府直轄領・旗本領・寺社領が細かく入り組んでいた[[長野県]]や[[千葉県]]、[[埼玉県]]には、明確な県民性が見出し難い一因にもなっている。<br />
<br />
現代でも、小学校などでは、各県の教育委員会などが作成した、地元の歴史的英雄の話を織り込んだ冊子などを小学生などに配布して読ませていたりする。そういったもので地域ごとに異なった価値観も形成されている。例えば、[[会津]]で育った子供は[[白虎隊]]側の視点で見た歴史の話を繰り返し繰り返し聞いて育つ(それに対して、山口県の子供たちは(会津の子供に比べると)白虎隊の視点に立った話はほとんど聞かされない)。愛知県の東部([[三河国|三河地方]])で育った人は[[徳川家康]]の側から見た歴史を、同県の西部地域([[尾張国|尾張地方]])で育った人は[[織田信長]]や[[豊臣秀吉]]の側から見た歴史を、[[鹿児島県]]で育った子供は[[西郷隆盛]]の側から見た歴史の話を繰り返し聞かされて育ち、それが[[歴史観]]や[[価値観]]になんらかの影響を及ぼしている。<br />
<br />
== 調査 ==<br />
[[戦国時代 (日本)|戦国時代]]に成立したとされる『[[人国記]]』には、当時の各地の風俗・気質の違いを律令制に基づく国ごとに記している。[[武田信玄]]はその内容を参考にして戦いを有利に進めていたともいわれている。[[江戸時代]]初期には、この『人国記』の改訂版『新人国記』も書かれた。<ref>注 - 現代でも『人国記』にちなんで、県民性を扱ったコンテンツで「人国記」という言葉を用いることがある(例:[[鉄矢のにっぽん人国記]])</ref><br />
<br />
近年では、[[日本放送協会]]による調査などが行われている。また、県別の統計データを集めたデータブック集なども複数出版されており、[[ビジネスマン]]たちはそれを活用して、ある商品が売れやすい県、売れにくい県などを考慮しつつ、県ごとの出店計画立案などに役立てている。<br />
<br />
== 県民性とされる具体的な例 ==<br />
([[ステレオタイプ]]的なものや既に過去のものとなったもの、県内の一部にしか該当しないものも含む)<br />
* [[北海道]] - 「3日住めば道産子<ref>[http://allabout.co.jp/gm/gc/26122/ 3日住めば皆道産子!北海道の田舎暮らし]</ref>」<br />
* [[青森県]] - [[津軽地方|津軽]]の[[じょっぱり]](強情張り)<ref>[http://kotobank.jp/word/%E3%81%98%E3%82%87%E3%81%A3%E3%81%B1%E3%82%8A じょっぱりとは]([http://kotobank.jp/ コトバンク]) 2011年7月4日閲覧</ref>。<br />
* [[秋田県]] - [[秋田美人]]<ref>[http://www.akita-train.jp/bijin/ akita-train]</ref>。<br />
* [[山形県]] - [[芋煮会]]<br />
* [[宮城県]] - えふりこき(見栄っ張り)。[[伊達|伊達者]]。<br />
* [[福島県]] - (会津地方)[[会津藩|会津]]っぽ。[[長州藩]](現在の[[山口県]])に嫌味。<br />
* [[茨城県]] - 水戸っぽ。[[水戸の三ぽい]](怒りっぽい・理屈っぽい・骨っぽい)。[[水戸の三ぽい#茨城の三ぽい|茨城の三ぽい]](怒りっぽい・忘れっぽい・飽きっぽい)。<br />
* [[群馬県]] - [[かかあ天下|カカア天下]]。「[[上毛かるた]]」を暗誦できる。ギャンブル好き。<br />
* [[埼玉県]] - [[埼玉都民]]。JR線・[[東武鉄道]]・[[西武鉄道]]・[[埼玉高速鉄道]]など鉄道のほとんどが東京方面に直通しており、県内市町村の横つながりが薄い。県民の多くが自県や地域に関心が無く、[[さいたま市]]に合併した後も「旧[[浦和市]]」「旧[[大宮市]]」で対立することもあり、[[ダ埼玉]]と自虐することもある。<br />
* [[東京都]] - [[江戸っ子]]。江戸の飲み倒れ(酔い倒れ)。江戸の買い倒れ。宵越しの銭は持たない。近隣県を「ぐんたま[[ちばらき]]」と[[侮蔑]]する。プロ野球と言えば[[読売ジャイアンツ|読売巨人軍]]ファン([[東京ヤクルトスワローズ]]ファンというイメージは少ない)。<br />
* [[神奈川県]] - ハマッ子(横浜)、スカッ子(横須賀)、湘南ボーイ(逗子、鎌倉、藤沢、茅ヶ崎)。[[関東地方]]で唯一東京コンプレックスを持たない。<br />
* [[新潟県]] - 男と杉は育たない(新潟市)。<br />
* [[長野県]] - 理屈っぽく議論好き。県歌「[[信濃の国]]」を歌える。<br />
* [[山梨県]] - [[甲州財閥|甲州商人]]。<br />
* [[静岡県]] - [[静岡市]]など中部([[駿河国|駿河]])は「やめまいか」(面倒なことを嫌がる)、[[浜松市]]など西部([[遠江国|遠江]])は「やらまいか」(チャレンジ精神が旺盛)。遠州強盗・[[伊豆国|伊豆]]詐欺・駿河乞食(金銭に窮した時の行動例とされる。飲食に窮した場合には、伊豆餓死・駿河乞食・遠州泥棒となる。)<br />
* [[愛知県]] - [[中日ドラゴンズ]]ファン。[[名古屋金利|名古屋の貯め倒れ]]。見栄っ張り。豪華[[結婚披露宴|婚礼]]。<br />
* [[岐阜県]] - [[美濃国|美濃地方]]南西部の[[輪中#輪中の生活|輪中根性]]。<br />
* [[三重県]] - [[伊勢商人|伊勢乞食]]。<br />
* [[富山県]] - 越中強盗。[[富山の売薬|売薬]]。<br />
* [[石川県]] - [[加賀国|加賀]]乞食。「能登はやさしや土までも{{要出典|date=2012年12月}}」<br />
* [[福井県]] - 越前詐欺。<br />
* [[滋賀県]] - [[近江商人|近江泥棒]]。[[琵琶湖]]の[[アユ|鮎]]は外に出て大きくなる。罵り文句または[[ブラックジョーク]]として「琵琶湖の水止めるぞ」と言う(京都や大阪に対して)。<br />
* [[京都府]] - いけず(意地悪)。見栄っ張りでプライドがある。京の着倒れ。面錦に裏木綿。計算高く金に細かい。[[京の茶漬け|京のぶぶ漬け]]。<br />
* [[奈良県]] - [[ニホンジカ#奈良の寝倒れ|奈良の寝倒れ]]。奈良の建て倒れ。大仏商売。愛知県に並ぶ豪華婚礼。[[日本の自殺|自殺率]]が最下位。<br />
* [[大阪府]] - [[大阪市|大阪]]の食い倒れ。[[堺市|堺]]の建て倒れ。現実主義。プロ野球と言えば[[阪神タイガース]]ファン([[オリックス・バファローズ]]ファンというイメージは少ない)。<br />
* [[兵庫県]] - [[神戸市|神戸]]の履き倒れ。[[淡路島]]から[[日本海]]側まで、各地域で異なる風俗習慣を持ち、兵庫県民としての連帯感が無い。<br />
* [[和歌山県]] - レジスタンス主義で拝金主義の傾向がある。<br />
* [[岡山県]] - とにかく合理的。<br />
* [[広島県]] - 熱しやすく冷めやすい。典型的な[[広島東洋カープ]]ファン。<br />
* [[山口県]] - 権力好き。[[内閣総理大臣の一覧|内閣総理大臣輩出]]日本一(9人)。<br />
* [[香川県]] - 讃岐のへらこい(抜け目がない)。讃岐の賭け倒れ。<br />
* [[愛媛県]] - 伊予の建て倒れ。<br />
* [[高知県]] - [[いごっそう]](男)。[[はちきん]](女)。<br />
* [[福岡県]] - おおまん(博多・大ざっぱの意)。[[博多美人]](筑前)。[[筑豊]]の川筋者。目立ちたがりな筑前、保守的な豊前、粘り強い筑後<ref>[http://www.actiz.jp/localinfo/prefcharacter/?contents_id=40 究極の県民性|福岡|Actiz(アクティズ)]</ref>。<br />
* [[佐賀県]] - 佐賀の[[ふうけもん]](いひゅうもん)。佐賀県人が通ったあとはペンペン草も生えない。<br />
* [[長崎県]] - 横道者(おうどうもん)。異国情緒。和華蘭(わからん)文化。国際派。<br />
* [[熊本県]] - 肥後の議論倒れ。[[肥後もっこす]]。<br />
* [[大分県]] - 九州人の自覚が薄い。赤猫根性。<br />
* [[宮崎県]] - [[いもがらぼくと]]、日向かぼちゃ。<br />
* [[鹿児島県]] - [[ぼっけもん]]。[[隼人|薩摩隼人]]。薩摩おごじょ。新しい物好き。社寺が少ない。<br />
* [[沖縄県]] - 海人(うみんちゅ)、[[ウチナータイム]](時間にルーズ)。[[テーゲー]]主義(物事をほどほどに済ませる)。国際派。<br />
<br />
;他、複数の県についての横断的な表現<br />
* 「京都は過去に生き、東京は現代に生き、神戸は未来に生きる。そして大阪は今日の夕方まで生きる<ref name="お国ことば">[http://www.geocities.jp/kytyparis/kyty8-2.html お国ことば]</ref>」<br />
* 「東京はお茶を飲んで、大阪は食事して、博多は一緒に遊んで友達になる<ref name="お国ことば"/>」<br />
<!--<br />
「東男」は、本当は必ずしも県が特定されていない。<br />
<br />
* [[東男]]に[[京女]]。[[諺]]となっている<ref>{{要出典範囲|男は、たくましくきっぷのいい[[江戸]]っ子がよく、女は、美しくてしとやかな[[京都]]の女がよい。|date=2013年9月}} </ref>。--><br />
* 「京都十代、東京三代、大阪一代<ref>[http://www.itohkyuemon.co.jp/site/kyoto/arekore4.htm ちょっと言いたくなる京都通]</ref>」<br />
<br />
== 各都道府県の県民性 ==<br />
出典:各都道府県の県民性の概要<ref name="gaiyoa">祖父江孝男 『出身県でわかる人柄の本〔日本人の常識〕』 [[同文書院]] 1993年</ref><br />
<br />
=== 北海道・東北地方 ===<br />
;([[北海道]])<br />
* 都会的な[[札幌都市圏|札幌周辺]]と保守的な[[十勝]]は、北海道の他の地域と気風が異なる<br />
* おおらか、素直、のんびりしている。万事に大ざっぱで仕事が雑になりがち。<br />
* [[自由主義|リベラル]]。考え方が柔軟で、古い因習や形式にこだわらず自由<br />
* 【十勝】保守的で非常に堅実。粘り強い。地域の伝統を重んじる<br />
* 【十勝】地元の付き合いを大事にする(十勝モンロー主義)<br />
* 【道南】消極的で保守的。優柔不断で冒険を好まない反面、新しもの好きで飽きっぽい一面もある。<br />
* 陽気で協調性にも富むが、粘りに欠ける<br />
* 男女交際がとてもオープン<br />
* 男女が好きになっても、愛情を告白するのは女性の方からであって、男性の方はそれを待っているのが普通<br />
* 離婚率が高い(1位の沖縄県に次ぐ)<br />
;([[青森県]])<br />
* じょっぱり:辛抱強い、負けず嫌い<br />
* おしゃべりな津軽、無口な南部<br />
* [[弘前市]]([[弘前藩]])と[[八戸市]]([[八戸藩]])とでは、全く気風が異なり、同じ県と思えない程、仲が悪い。<br />
* ゴンボホル:酒に酔ってクダを巻いたり、ダダをこねる(酒癖はあまりよくない)<br />
* なにかトラブルがあって謝罪をしても、本心から許しているかどうかはわからない<br />
* いくら笑顔で応じてくれても、それは表面的なものに過ぎない場合がある<br />
* 自分を抑えても年長者を重んじる<br />
;([[岩手県]])<br />
* 粘り強く逞しい<br />
* 寡黙<br />
* 口下手だけどセールス上手<br />
* 感情表現が地味なので、慣れないと何を考えているのかわかりにくい<br />
* 積極性に欠けるが、他人の干渉を嫌う<br />
* 正義感が強く、人情に厚い<br />
* 県南部は宮城県の気風に近い<br />
;([[宮城県]])<br />
* 東北地方の中では都会的な性格が濃く、東北人らしい素朴さや保守性を持たない。<br />
* ゆったり、おおらか<br />
* 気位が高く、協調性に乏しい。仲間との結束より独立心の方が大きい<br />
* 社交的で開放的<br />
* 飽きっぽいところがあり、粘り強さや頑張りに欠ける<br />
* 独立心が強く、自分のことは自分で決める<br />
;([[秋田県]])<br />
* 新し物好きな一方で保守的、消極的。<br />
* お人好しで従順だが、お祭り好きで遊び好き、享楽的な一面も<br />
* 男は酒だけ、酒癖は悪くない<br />
* 決断力に欠け、腰が重い<br />
* 秋田美人はおっとりしているが、芯は強い<br />
* 見栄っ張り。<br />
* 横並び意識が強い。出る杭は打たれる雰囲気が強い<br />
* 時間にうるさい<br />
* 優柔不断。チャレンジ精神に欠ける<br />
* 気分にムラがあり、落ち込みやすく自殺者が多い<br />
* 初対面はなかなか打ち解けないが、一度つきあい始まれば情はこまやか<br />
;([[山形県]])<br />
* 口数が少ないので一見とっつきにくく見えるが、人あたりのいい人情家<br />
* 総体的には保守的だが、女性は積極的な面もある<br />
* 勤勉で辛抱強い。真面目に黙々と仕事をする<br />
* 争い事が嫌いで、万事丸く収めるのがうまい<br />
* [[人間関係]]を大切にし、他人に対して疑いとか懸念はあまり持たない<br />
* 変化を好まず、仕事や生活の中に新しいものを取り入れるのを嫌う<br />
* トラブル解決や他のセクションとの折衝はうまい<br />
;([[福島県]])<br />
* 保守的<br />
* 【会津】強情一直線の会津人<br />
* 【会津】[[山口県]]人に対しては、[[明治維新]]から150年以上経っても恨みを抱いている。先の大戦といえば「[[会津戦争]]」のことである<br />
* コツコツと粘り強く働く<br />
* 理屈をこねない不言実行型が多い<br />
* 損得で動くのを嫌い、一度決めたことにはとことん従う<br />
* 女性には優しい、浮気の心配もない<br />
<br />
=== 関東地方 ===<br />
'''([[茨城県]])'''<br />
* [[水戸の三ぽい#茨城の三ぽい|茨城の三ぽい]]:怒りっぽい、忘れっぽい、飽きっぽい<br />
* [[水戸の三ぽい]]:理屈っぽい、骨っぽい、怒りっぽい<br />
* 気難しく、やや東北に似た気質。身内(地元のコミュニティ)として認められれば、人一倍に親切なのも東北同様[[会津の三度泣き]]<br />
* 反面、「つくば」や「ひたち」のように科学技術、工業系が盛んな土地もあって発展的。<br />
'''([[栃木県]])'''<br />
* 明確な特徴がなく、性格がはっきりしない<br />
* 保守的、正義感や[[道徳心]]も強い<br />
* 地味、真面目で堅実<br />
* 洒落や[[ジョーク|冗談]]好き<br />
* 南西部(両毛地域)は群馬県に近い気風<br />
'''([[群馬県]])'''<br />
* 「カカア天下」のイメージが強いが、男も負けずに威勢がいい。「からっ風」<br />
* 言葉が荒い、短気、熱しやすく冷めやすい<br />
* 保守的<br />
* 流行に敏感で派手好み<br />
* ギャンブル好き、[[パチンコ]]王国<br />
* 金銭に淡白<br />
* 案外神経質<br />
'''([[埼玉県]])'''<br />
* はっきりした個性がない<br />
'''([[千葉県]])'''<br />
* 県内で共通する気風が薄い<br />
* 【安房】性格がきつく、協調性に欠ける。ぶっきらぼうだが情が深い。<br />
* 【上総】上記に加え、偏屈、勇気があり向こう見ず<br />
* おとなしくて保守的だが、言うべきことははっきり言う<br />
* 北西部(千葉市以西)は東京に近い気風だが、都会的な気質は東京ほど強くなく、のんびりしている<br />
'''([[東京都]])'''<br />
* きわめて都会的。しかし全国から人が集まってきているため、独自の気風は薄い<br />
* 開放的で社交的。広く浅く付き合い、干渉し合うのは嫌う<br />
* 他人をあまり信用しないが、それでいて自分がどう思われるかを気にする<br />
* あか抜けてはいるが、どこかによそよそしさが付きまとう<br />
* 常に物事を自分中心で考える。<br />
'''([[神奈川県]])'''<br />
* きわめて都会的。(横浜)<br />
* 享楽的で陽気。仕事よりも遊びに熱中する人が多い。(横浜)<br />
* プライドは高いが、よそ者に対する閉鎖的な意識がなく、誰でもすぐに受け入れてくれる。(横浜)<br />
* 積極的かつ移り気が激しい。競争心や忍耐力はあまり強くない。(横浜・川崎・湘南)<br />
* 革新的、リベラル。自分の権利はとことん主張する。(横浜・川崎)<br />
* 協調性に富むが、お仕着せには反抗する。(横浜・川崎・湘南)<br />
*アメリカ被れだが、開放的なイメージと裏腹に恋愛には奥手で純情である。(湘南・横須賀)<br />
<br />
=== 北陸地方・甲信越地方 ===<br />
'''([[新潟県]])'''<br />
* 地味で粘り強い、ひたむき、堅実<br />
* コツコツと貯めこむタイプが多い<br />
* 名より実をとる、教育にはあまり熱心でない<br />
* 働き者だが派手さがないため、周囲から評価されにくい<br />
* 会議では黙っていることが多いが、決定したことは忠実に遂行する<br />
* 女性は自分をなかなか表面に出さないから、打ちとけ合うまで時間がかかる<br />
'''([[富山県]])'''<br />
* とにかくせっせとよく働く<br />
* 団結力が強い<br />
* 女性は家計のやりくりが上手<br />
* よそ者に厳しい<br />
* 仕事帰りに同僚と飲み屋に入るような「むだ」なことはあまりしない<br />
* 一見おとなしいが、非常に我が強く負けず嫌い<br />
* 権威を尊重する<br />
* 夫婦以外の性的関係に厳しい<br />
* 女性は格好だけで男性を評価しない。あくまで真面目さを重視する、そのかわり結婚してからはしっかり者で我慢強く、子供の教育にも熱心な妻となるから、夫は安心して家庭を任せることができる。<br />
'''([[石川県]])'''<br />
* 役人がモテる、市役所や県庁勤めの役人なら初めての酒場でもツケを断られることはまずない<br />
* おっとりと上品で、しかも権力に弱い<br />
* 他人を押しのけてでもという積極性がないぶん、ビジネスの場で置いてきぼりを食いやすい<br />
* 性的関係には意外と厳しい<br />
'''([[福井県]])'''<br />
* 女性は日本一の働き者<br />
* 貯蓄が盛ん、[[冠婚葬祭]]や家の新築に金をかける<br />
* 新しいものに対しては素早く対応していく柔軟さがある<br />
'''([[山梨県]])'''<br />
* したたか、我慢強く負けず嫌い、執念深い<br />
* [[貯蓄]]が多い、利にさとい<br />
* 権威に従順で、役所への期待や信頼感が強い<br />
* アイデアや企画力に富んだ切れ者<br />
* 地域と非常に密着して暮らしている、[[義理人情]]に厚い<br />
* 目先が利き、状況判断も的確だが円満さに欠ける<br />
* 「仁侠にして独立の気風に富む」<ref>樋口紫川『甲州案内・地理と歴史』1921年</ref><br />
* 「ものに感激し易く仁侠に富む」<ref>山梨県師範学校・山梨県女子師範学校編『総合郷土研究』1936年</ref><br />
* 「多血質で仁侠の風に富んでいる」<ref>山梨県『山梨県政五十年誌』1942年</ref><br />
'''([[長野県]])'''<br />
* 理屈っぽく議論好き。堅物で協調性がない。<br />
* 努力家で[[責任]]感が強い<br />
* 教育熱心だが、成績にこだわるのではなく子供の自立心を尊重するタイプ。<br />
* 自主独立型だが、散り散りバラバラで自分のことしか考えない。その代り安易に他人を頼ることもない<br />
* 考え方が極めて現実的<br />
<br />
=== 東海地方 ===<br />
'''([[岐阜県]])'''<br />
* 一見付き合い上手だが、人見知りでなかなか腹を割っては話さない<br />
* 金銭感覚にシビア、商売上手<br />
* 倹約家で駆け引き上手<br />
* 要領がいい<br />
* 勝ち馬指向で情勢を気にする<br />
'''([[静岡県]])'''<br />
* 駿河乞食に遠州強盗と言われるように東と西で気風が正反対。<br />
* 伊豆地方は「伊豆詐欺」といわれており、人心を捉える事に長けているといわれる。<br />
* のんびり屋の常識人、忍耐強くはない、意思が弱い(駿河)<br />
* 根性に欠ける(駿河)<br />
* 順応性が極めて高い、明朗で開放的<br />
* 発明家タイプのアイデア人間、企画マンタイプ(遠州)<br />
* 「やらまいか」精神と言って挑戦していく気風あり(遠州)オートバイの[[本田技研工業|ホンダ]]、ピアノの[[ヤマハ]]などを輩出<br />
'''([[愛知県]])'''<br />
* 倹約家で質素で計算高い、むだ遣いは絶対にしない<br />
* [[箪笥貯金]]が多い<br />
* 流行に対しては保守的で消極的<br />
* 東京とは、日本人が漠然とアメリカを思うのに非常に近い。大阪はソ連、千葉はメキシコ、埼玉はカナダ。名古屋人はそのように考えて生活している。<br />
* 日頃は倹約して[[貯蓄]]に励み、[[冠婚葬祭]]ではパッと派手に金を使う<br />
* 与えられた仕事には忠実だが、積極性に欠ける<br />
* とにかく堅実で仕事が丁寧<br />
'''([[三重県]])'''<br />
* おっとり、人当たりも良くて明るい<br />
* 覇気がない<br />
* 暴力などの犯罪、悪事を嫌う<br />
* 社交性があり[[常識]]豊か<br />
* おっとりしているようで目先は利く<br />
* 上層部の動きには敏感で、社内の[[場の空気|空気]]にもいち早く対応出来る<br />
<br />
=== 近畿地方 ===<br />
'''([[滋賀県]])'''<br />
* [[正直]]、堅実、倹約、勤勉、商売上手。<br />
* 当たりは柔らかいが、実はそのソフトな外見がくせもの<br />
* 他人行儀、しかも内に計算高さを秘めている<br />
* 社交的に見えるが情に流されるということがない<br />
* 同僚と酒を飲むには飲むが、最後までダラダラ付き合うことはない<br />
* 慎重で計画的で理性的<br />
'''([[京都府]])'''<br />
* 人当たりは細やか。[[本音と建前]]を使い分け、嘘を巧みに使い本音を通す。<br />
* 言葉の柔らかさとは裏腹の[[意地悪|底意地の悪さ]]。<br />
* 計算高く狡猾で駆け引きに長けているため、交渉上手で組織内政治にも強い。<br />
* 非常に見栄っ張りで慇懃無礼。<br />
* 無関心を装いつつも隣近所の動向にはしっかり聞き耳を立てるようなところがある。<br />
* 頑固でよそ者に対する警戒心を持つが、それを表にあからさまに出すことはしない。<br />
* 保守的な反面で、反骨精神に富む。警戒心の強さと、伝統への絶対的な自信ゆえに、安易に権力者になびかない気骨を持つ。<br />
* 表錦紗に裏木綿(おもてきんしゃにうらもめん。表面は豪華だが、内面は粗末という意味)見える部分にはお金をかけるため贅沢に見えるが、実際には堅実で倹約家。<br />
* センスが良く繊細に工夫を凝らそうとする。<br />
* 「先の大戦」とは[[応仁の乱]]のことである。<br />
'''([[大阪府]])'''<br />
* 見栄や体裁よりも実を取る合理性がある<br />
* 人なつっこい<br />
* いらち(せっかち)<br />
* 上昇志向が非常に強い<br />
* 女性はやりくり上手、男性は勤勉<br />
* 新しい物好きで、アイデアマンかつ凝り性が多い<br />
* 初対面では謙遜し、自虐ネタを好む<br />
* 社交的だが八方美人<br />
* ステレオタイプ(≒県民性)とは正反対の人間が多い<br />
'''([[兵庫県]])'''<br />
* 初物食いでおっちょこちょい<br />
* センスがとても良い<br />
* 固定的な発想や権威にとらわれず、個人主義的で自由な感覚が身に付いている<br />
* 企業でも個人でも、仕事さえできればすぐに認められるし、概して付き合いやすい<br />
* 他県から嫁入りしても、近所づきあいで苦しむようなことは少ない<br />
'''([[奈良県]])'''<br />
* のんびりしている、穏やか、進取の気性に乏しい<br />
* あまり商売にやっきにならない。土産物店なども日が暮れると早々と店じまいする(大仏商法)<br />
* 周囲の目をかなり気にするが、それがなかなか積極さにつながらない(奈良の寝倒れ)<br />
* 教育熱心で趣味などの教養も高い人が多い<br />
* 仕事は無理なくコツコツと行うために信頼されやすい<br />
'''([[和歌山県]])'''<br />
* 粗野でレジスタンス精神が強い<br />
* 拝金主義の傾向が見られる<br />
* 倹約家で貯蓄などのお金への関心が高い<br />
* 保守的でまじめ<br />
* 目標が決まると猪突猛進<br />
<br />
=== 中国地方 ===<br />
'''([[鳥取県]])'''<br />
* 自分でもよく解らない人柄<br />
* 積極性に欠け気が弱いが、コツコツ働く勤勉な人が多い<br />
* 引っ込み思案<br />
* 純朴で優しく人懐っこい<br />
* 男性は真面目で気の弱い努力型<br />
* 女性は地味でおとなしい<br />
'''([[島根県]])'''<br />
* 辛抱強い[[出雲]]人、淡白な[[石見]]人<br />
* 消極的で社交下手<br />
* 封建性が強い<br />
* 勤勉で我慢強い働き者<br />
'''([[岡山県]])'''<br />
* 上昇志向が強い、勤勉<br />
* 万事に臨機応変、先取りする進取の気風がある(すらっこう)<br />
* 教育熱心、競争好き、現実的<br />
* 計算高く、状況判断に優れている<br />
* あまり粘り強さはない<br />
* ノリが悪くセンスに欠ける<br />
'''([[広島県]])'''<br />
* 熱しやすく冷めやすい浮気性<br />
* 古い伝統には固執せず、どんどん新しいものを取り入れていく<br />
* 淡白で中途半端、なあなあ・まあまあ主義<br />
* 強い[[郷土愛]]<br />
* 男性は豪快でお調子者だが身持ちの固い性格、女性は明るく楽観的<br />
*プロ野球は[[読売ジャイアンツ]]が大嫌い<br />
* [[広島抗争]]や[[任侠映画]]『[[仁義なき戦い]]』や暴走族の影響で、他県民から恐れられるのが悩み(現在広島県の暴走族は壊滅している)<br />
'''([[山口県]])'''<br />
* 理論的で純粋、圧倒的な保守性<br />
* 礼儀正しくクールな現実主義者<br />
* 無類の負けず嫌い<br />
* 頭脳明晰で弁が立つ<br />
* 二人寄れば天下国家を論じあう<br />
* かぼちたれるな:でかい口をきくな<br />
* 勉強、仕事熱心で結束力、組織力は秀逸<br />
* 組織の力をフルに活用する派閥名手<br />
* 貯蓄力は高い<br />
<br />
=== 四国地方 ===<br />
'''([[徳島県]])'''<br />
* 県南部:穏やかで人が良く、丸い性格<br />
* 県北部:見かけの割にはずるいところもある<br />
* へらこい:抜け目がない<br />
* 倹約家で打算的で株式投資や資産運用、貯金が好きだが、吝嗇家であらゆる無駄を嫌う。<br />
* 人当たりが良く人間関係の調整に長けるが、単独行動ではマイペースで趣味や娯楽を大事にする。<br />
* 阿波踊りで有名だが意外にインドア派<br />
* 本音と建前を使い分ける性格で腹の探りあいに長けており、なかなか相手を信用せず手強い<br />
* 男性はドライかつ地味で内向的。恋愛等の情事には淡白。仕事は真面目に淡々とこなす。チャレンジ精神に乏しいが計画性や実行力がある。<br />
* 女性は明るく仕事や恋愛面に情熱的でおしゃれ好き。男性以上の働き者だが、気が強く素直さに欠ける。<br />
'''([[香川県]])'''<br />
* 飲み込みが早く機敏。要領が良い。<br />
* 知的水準はかなり高い、幼児教育が盛ん<br />
* へらこい:抜け目がない<br />
* 倹約家で株式投資や資産運用、貯金が好き<br />
* 温和で人懐っこい<br />
* どんな仕事でも無難にこなす<br />
* 如才なく接待上手<br />
* 計画性があり小回りが利き打算的<br />
* 非常にせっかちで寛容さにかける<br />
* 男は仕事も家庭も大切にする為、夫としては安定株。<br />
* 女性は仕事および恋愛に情熱的なおしゃれ好きが多い。派手好きの一面もある。<br />
'''([[愛媛県]])'''<br />
* 穏やかで開放的<br />
* おっとりしてアクがないが、次第に味わい深さが出てくる<br />
* 少しおっちょこちょい(伊予の駆け出し)<br />
【東予】<br />
* 勤勉で粘り強い<br />
* お金に厳しく貯蓄好き<br />
* ややドライで打算的。<br />
【中予】<br />
* 保守的で趣味や習い事などの文化にお金を惜しまない文化人肌な性格<br />
* 万事にほどほどで温和な性格<br />
【南予】<br />
* 自由業向きの一匹狼タイプ<br />
* 頑固だが細かいところには拘らない<br />
* アイデア豊富、センスもいい<br />
'''([[高知県]])'''<br />
* [[いごっそう]]:頑固で一徹、一度こうと思い込んだら、傍から何と言おうとも金輪際耳を貸そうとはしない<br />
* 反権威的気質が強い。わがまま、負けず嫌い、つむじ曲がり、片意地、偏屈、傲岸不遜<br />
* 横紙破り:自分の意見を無理に押し通す。自分のこだわりのためなら、常識や習慣にはずれたことを平気でする。<br />
* 男も女も大酒飲み<br />
* 白黒をはっきりさせたがる<br />
* おおらかさの裏側に、ルーズさと無神経さが同居している<br />
* 接待は上手くない<br />
* [[はちきん]]:働き者でバイタリティーのある女性<br />
* 男は恋愛に不器用<br />
* やるときはやる、強情だがおおらか<br />
* 明るく開放的で正直。義理人情に厚い<br />
<br />
=== 九州地方 ===<br />
'''([[福岡県]])'''<br />
* おおらかで開放的な都市型<br />
* 博多っ子(福岡都市圏):愛想の良さとは全く逆に底意地の悪さを持っている(京都的)<br />
* 北九州、筑豊地方は正義感が強く人情味があるが、短気<br />
* 豊前は個人主義で人見知りをするが、優しいアイデアマンが多い<br />
* 筑後はコツコツ型で真面目、義務感が強い<br />
* 祭りや酒好きで新しい物好き、ファッション性が豊か<br />
* 権威主義的なものの考え方には反発する<br />
* どんな業種にも適応しやすいが、見かけの割に意地の悪いところもある<br />
'''([[佐賀県]])'''<br />
* まじめ、義務感も非常に強いが、そのために自分を追い詰める傾向がある<br />
* 強気で豪放を装いたがる性格もあり、それでいて内心は弱気なところがあるから、その矛盾のために自滅するケースもある<br />
* 外に対しては礼儀正しく道徳的だが、内面は案外利己的で、他人の不幸を喜ぶ傾向さえある<br />
* 内に強く外に弱い<br />
* コツコツタイプの仕事人間<br />
* 恋愛よりも見合い向き<br />
* 堅物なので浮気の心配はまずない<br />
'''([[長崎県]])'''<br />
* 遊びが好き、開放的<br />
* かなり人見知りする<br />
* 宗教心が厚い<br />
* 新しい物好き、祭り好き(のぼせもん)<br />
* 生活をゆっくり楽しむ<br />
* 男も女も伸び伸びしている<br />
* そこそこ仕事はこなすが、遊びや趣味にもバランスよく時間を割く<br />
'''([[熊本県]])'''<br />
* [[肥後もっこす]]:頑固者、体制に逆らいたい、人が右と言えば左と言いたい<br />
* 全員が「俺が俺が」と主張するためにいつまで経っても話がまとまらない、議論のための議論で終わってしまう<br />
* 納得しないと取りかからない<br />
* 保守的かつ個人的<br />
* ファッション性が豊か、女性が活発<br />
* 意外と恋愛上手<br />
'''([[大分県]])'''<br />
* 仲間同士の足の引っ張り合いが激しい<br />
* ぶっきらぼうだが実直<br />
* 現状には満足せず、常に個人の理想を追い求める積極性がある<br />
* [[ユーモア]]好きでアイデアマンが多い<br />
* 逆境に強い<br />
'''([[宮崎県]])'''<br />
* 他人に嘘をつけない正直者<br />
* 非常に親切でのんびり屋<br />
* 実行力や集中力に欠ける<br />
* 消極性、まあまあ主義<br />
* 明るく忍耐強い<br />
* 女性は男性よりも積極的、男性は頼もしさに欠け、恋愛下手<br />
* 個人主義的で協調性に欠ける<br />
* マイペースで時間にルーズ(日向時間)<br />
'''([[鹿児島県]])'''<br />
* 頑固一徹の無骨もの<br />
* ぼっけ者(ぼっけもん):性根の据った質実剛健の気性の持ち主、短気で怒りっぽい者<br />
* 保守的、男尊女卑<br />
* 仲間意識が強く閉鎖的<br />
* 「なこかい、とぼかい、なくよか、ひっとべ」:難問に直面したとき、あれこれ考えるよりも、何はともあれやってみろ<br />
* 情熱的で、論理よりも行動を重視する<br />
* 一度打ちとければ人情味がある<br />
* 夢は大きいが、実行力に難<br />
* にと連れ:夫婦で連れ立って歩くのは軽蔑の対象(退去決議を食らい、アパートから追放された夫婦もある)<br />
* 浮気がばれると女の方から離婚を申し出るケースが多い<br />
* 女性は芯が強い、表向きは男を立てながらしっかりリードしていく、どちらも結婚相手としては堅実<br />
'''([[沖縄県]])'''<br />
* のんびりとしていて、時間にルーズ([[ウチナータイム]])<br />
* 自分にも他人にも甘い。良くも悪くもいい加減な気性([[テーゲー]])<br />
* 同調圧力が強く排他的。身内や同郷の者同士で固まろうとする閉鎖性がある([[シマ社会]])<br />
* 遵法精神に乏しく、慣習や身内のルールを優先する<br />
* 間違いや失敗を恥とし、注意されても認めない。また他人の誤りも指摘しない<br />
* 責任を負いたがらず、自分から仕切るのを嫌う。何事にも依存的で積極性に欠ける。<br />
* ルーズで消極的だが人懐っこい。決して投げやりではない<br />
* 縦の繋がりを重視し、年配者、年長者には逆らわない<br />
* 競争よりも助け合いを尊ぶ。老人や弱者に対して非常に優しい<br />
* 親戚や地域の付き合いを大事にする。結婚式の披露宴が壮観<br />
* 早婚で離婚率が全国最高(2位は北海道)<br />
* 伝統芸能の保存や継承活動が活発<br />
* 女性は働き者が多い<br />
<br />
== 留意点 ==<br />
[[文化人類学者]]の[[祖父江孝男]]は、「個人差の存在を忘れて、県民性を結論付けするとしたら、人種偏見の場合と同じ危険を犯すことになってしまう。しかし現実には、このような結論に飛びつく場合が多いと思う。[[滋賀県]]や[[大阪府]]の県民性に関するイメージは、[[近江商人]]や[[大阪商人]]に関する[[固定観念]]([[ステレオタイプ]])から生み出された部分が大きいので、平均的な県民性を考える場合には、よほど慎重にする必要がある。」との指摘を行なっている<ref>祖父江『県民・日本人気質』河出書房新書編集・発行([[木津川計]]『含羞都市へ』p.61~62より)</ref>。<br />
<br />
[[統計学]]によるデータとは、県民性に関する説明に限らず、数字のままで表現されているうち(~県人の~%は....である)は正確である。だが、それを統計も知らない人に説明するために平易な言葉に置き換えて、「~県人は~の傾向がある」などと表現しはじめた段階から、(統計を知らない)受け手の側の一部に誤解が生じ始める。統計というものの性質を理解せず、「-県人の'''全員'''がその性質を持っている」と思い込む人がいるためである<ref>[[門倉貴史]]『統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?』[[光文社]]〈[[光文社新書]]〉、2006年。ISBN 4-334-03375-X</ref>。<br />
<br />
時間とともに県民の性質が変化し、イメージが実態と乖離してしまうことがある。すなわち、ある段階では実像であったものが、時代の変化と伴に「虚像」になってしまっている<ref>[[県民性#sofue|祖父江]]、p.p.16-17</ref>。例えば[[江戸っ子]]気質というものは、かつては確かにあったが、昭和30年代から40年代にかけて、地方から[[東京都]]への著しい人口流入、地価高騰による人々の周辺地域への移動で、東京に代々住み続けている「江戸っ子気質」は殆ど見られなくなった。あるいは「愛知県人は結婚式に非常にお金をかける」というイメージは数十年前までは統計的に見て正しかったが、現在では統計的に見て愛知県人の結婚式の費用は特に突出してはいない。<br />
<br />
人の性質の変化する境界線が、必ずしも現在の県の区切りではなくて、もっと細分化された地域区分であることがあり、現在の県ごとに統計をとると数字でははっきりと現れず、歴史を考慮して地域を限定するとはっきりと現れることがある。例えば、滋賀県という単位で統計をとっても「近江商人」の性質は統計上はっきりとは現れないが、歴史的に近江商人が住んでいた地域に限定して(たとえば[[彦根市]]で)統計をとると「堅実」「勤勉、倹約」といったことを重んじる「[[近江商人]]」の態度が、全国でも最高ランクで、統計的にはっきりと現れる<ref>[[県民性#sofue|祖父江]]、p.175</ref>。<br />
<br />
そもそも、百数十年の歴史しか持たない府県が、千数百年の歴史を持つ[[令制国]]や[[郡]]を超越した風土を形成する括りとなるに至ったのかという大前提となる問題がある。前節の通り、「お国柄」を言い換えているに過ぎなかったり、国や郡の他にも多種多様に存在する地域性を無理やり府県という括りに当てはめたものが非常に多い。例えば、兵庫県は旧国で区分すれば[[摂津国|摂津]]・[[但馬国|但馬]]・[[丹波国|丹波]]・[[播磨国|播磨]]・[[淡路国|淡路]]の5国となり(厳密には[[備前国|備前]]・[[美作国|美作]]も含まれる)、旧藩で区分すればもっと多くなる。また、[[筑前国|筑前]]・[[筑後国|筑後]]・[[豊前国|豊前]]の3国に分かれている福岡県なども同様である。<br />
<br />
== テレビ番組 ==<br />
県民性は、[[TBSテレビ]]の『[[決定!全国47都道府県超ランキングバトル!!出身県で性格診断!?ニッポン県民性発表SP]]』や[[讀賣テレビ放送|読売テレビ]]([[日本テレビ放送網|日本テレビ]])の『[[秘密のケンミンSHOW]]』など[[民間放送|民放]]の[[バラエティ番組]]のテーマとして扱われることがある。<!--独自研究 {{要出典範囲|date=2013年2月|この場合、他の様々なテーマと同じように、県民性もいい加減で不正確なものとなってゆくことがある。バラエティ番組の制作に際しては、他の都道府県と比べるなどの調査に十分な時間や予算をかけず、また、監修者や制作者が自分の思い込みで作ろうとしたり、学問性や科学性が軽視されることもしばしばで、不正確な情報が発信される傾向がある。例えば、統計学を無視して、少ないデータで結論を出したり、面白い結論に持っていくため都合のよいデータを捏造したり(いわゆる「[[ヤラセ]]」)といったことが見られる。[[放送倫理・番組向上機構|BPO]]には視聴者からの問題指摘や抗議などが寄せられている。東京圏は相対的に人口が大きく視聴者の数が多いので、東京視点で他地方の県民性を扱う番組が多く、東京の都民性は扱われにくい。一方で、東京都島嶼部は人口が極端に小さいため、ほとんど扱われない。バラエティ番組では、とりあえず東京と対比させる地域として、大阪をとりあげたがる傾向がある。-->『秘密のケンミンSHOW』による「秘密のOSAKA」や、[[日本放送協会|NHK]]の「ふるさと法廷~激論!お国柄の真相~」、テレビアニメ『[[僕の妹は「大阪おかん」]]』([[ビーエス朝日|BS朝日]])では「大阪」が取り上げられている。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 参考文献 ==<br />
* {{Cite book|和書|author=[[祖父江孝男]]|title=県民性の人間学 - 出身県でわかる人柄の本 |year=2000|publisher=[[新潮社]]〈新潮OH!文庫〉 |isbn=4102900586|ref=sofue}}<br />
* {{Cite book |和書 |author=[[NHK放送文化研究所]] |title=現代の県民気質 - 全国県民意識調査 |year=1997|publisher=[[日本放送出版協会|NHK出版]] |id=ISBN 978-4140092798 }}<br />
* {{Cite book|和書|author=[[祖父江孝男]]|title= 出身県でわかる人柄の本〔日本人の常識〕 |year=1993|publisher=同文書院 |isbn=4810371484|ref=sofue}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[国民性]]<br />
* [[民族性]]<br />
* [[民度]]<br />
* [[江戸っ子]]<br />
* [[関西人]]<br />
* [[九州男児]]<br />
* [[疑似科学]]<br />
* [[エスニックジョーク]] - 県民性の[[世界]]版<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* [http://yoshiok26.p1.bindsite.jp/bunken/cn14/pg511.html 文献資料室 > 人国記]<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:けんみんせい}}<br />
[[Category:価値観]]<br />
[[Category:文化人類学]]<br />
[[Category:社会心理学]]<br />
[[Category:日本の社会]]<br />
<br />
<br />
{{Socsci-stub}}</div>
114.183.244.165
ユナイテッド航空
2018-06-30T14:46:32Z
<p>114.183.244.165: /* 乗客の手荷物破壊と賠償の拒否 */</p>
<hr />
<div>{{航空会社情報ボックス<br />
|航空会社 = ユナイテッド航空<br />{{lang|en|United Airlines}}<br />
|ロゴ =United Airlines Boeing 777-200 Meulemans.jpg<br />
|ロゴサイズ = <br />
|IATA = UA<br />
|ICAO = UAL<br />
|コールサイン = United<br />
|親会社 = [http://www.unitedcontinentalholdings.com/ United Continental Holdings Inc.]<br />
|設立日 = 1926年4月6日<br />(Boeing Air Transportとして)<br />
|本拠地 = [[イリノイ州]] [[シカゴ]]<br />
|代表者 = Oscar Munoz (CEO)<br />
|ハブ空港 = [[シカゴ・オヘア国際空港]]<br />[[ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港]]<br />[[ニューアーク・リバティー国際空港]]<br />[[デンバー国際空港]]<br />[[サンフランシスコ国際空港]]<br />[[ワシントン・ダレス国際空港]]<br />[[クリーブランド・ホプキンス国際空港]]<br />[[グアム国際空港]]<br />[[成田国際空港]]<br />
|焦点都市 = <br />
|マイレージサービス = Mileage Plus<br />
|ラウンジ = [[ユナイテッドクラブ]]<br />(United Club)<br />
|航空連合 = [[スターアライアンス]]<br />
|保有機材数 = 695機<br />
|目的地 = 373都市<br />
|ウェブ = http://www.united.com/<br />
|}}<!-- 2013年7月現在 http://www.unitedcontinentalholdings.com/documents/FactSheet.pdf --><br />
'''ユナイテッド航空'''(ユナイテッドこうくう、{{lang-en|'''United Airlines'''}})とは[[アメリカ合衆国]][[イリノイ州]][[シカゴ]]に本部が在る[[航空会社]]。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
[[2002年]]12月に[[経営破綻]]し[[連邦倒産法第11章]]を申請したが、再建後の2010年10月に[[コンチネンタル航空]]と[[合併 (企業)|合併]]し旅客キロベースで世界最大の航空会社となった。[[航空連合]][[スターアライアンス]]の中心的存在で、約700機を保有し世界373都市に就航している。<br />
<br />
== 歴史 ==<br />
[[ファイル:UnitedAirlinesBuildingChicagoIL.jpg|thumb|77 West Wacker - シカゴにあるユナイテッド航空の本部]]<br />
[[ファイル:Air space exhibits 02.jpg|thumb|[[レイモンド・ローウィ]]がデザインした4世代前の塗装の[[ダグラス DC-8]]型機]]<br />
[[ファイル:United Airlines aircraft taking off at Schiphol Airport.jpg|thumb|旧々塗装の[[ボーイング777]]型機]]<br />
=== 設立 ===<br />
もともとは[[ボーイング]]社の創始者である[[ウィリアム・ボーイング]]によって設立された「ボーイング・エアー・トランスポート」である。ボーイングは、航空関連企業数社の連合体として[[航空機]]の製造から運航までを手がける会社'''{{仮リンク|ユナイテッド・エアクラフト・アンド・トランスポート|en|United Aircraft and Transport Corporation}}'''を設立し、ボーイング・エアーはその運航部門となった。しかし、[[1934年]]に[[独占禁止法]]([[反トラスト法]])によって分割され、航空機の製造部門はボーイング、エンジンなどの製造部門は現在の[[ユナイテッド・テクノロジーズ]]、運航部門はユナイテッド航空として改めて独立した。同時にユナイテッド航空は、ボーイング運航部門と共に「パシフィック・エア・トランスポート」、「ナショナル・エア・トランスポート」、そして、初めて有償旅客を乗せて米国横断便を運行した「ヴァーニー・エアラインズ」の経営を受託する形で発足している<ref>月刊エアライン 2002年9月号p102、「月刊メガライン ユナイテッド航空」より</ref>。<br />
<br />
=== 世界最大規模 ===<br />
[[第二次世界大戦]]前よりアメリカ国内線において[[アメリカン航空]]と1、2を争う大きなシェアを持っており、[[ソビエト連邦]]国有の[[アエロフロート・ロシア航空]]を除くと「世界最大の航空会社」と言われていた(アメリカン航空、ユナイテッド航空、[[デルタ航空]]、[[イースタン航空]]が「[[Big4|ビッグ4]]」と呼ばれていた)。一方、国際線は[[1970年代]]の[[ジミー・カーター]]政権による航空自由化後も[[カナダ]]や[[メキシコ]]などの近距離国際線しか運航していなかった。<br />
<br />
=== 日本/アジア路線 ===<br />
日米航空交渉の結果、[[1983年]][[4月3日]]に[[成田国際空港|成田]] - [[シアトル・タコマ国際空港|シアトル]]線を就航し、[[日本]]乗り入れが始まった(成田に乗り入れる米系航空会社としては、[[パンアメリカン航空]]・[[ノースウエスト航空]]に次ぐ3社目)<ref>{{Cite book|author=原口和久|title=成田空港365日|date=|year=2000|accessdate=|publisher=崙書房|page=71|author2=|author3=|author4=|author5=|author6=|author7=|author8=|author9=}}</ref>。1985年に当時経営難にあえいでいた[[パンアメリカン航空]]の太平洋路線を譲り受け(実際の運航が切り替わったのは1986年2月13日)、日本発[[アジア]]各地への無制限[[以遠権]]を獲得したため、日米路線の増発や日本経由[[アジア]]各地への拡大を実施した。これにより日本を中心としたアジア路線は大きな収益源になった。また同時に太平洋路線を大幅増便し、競争力を増強した。<br />
<br />
=== アメリカ同時多発テロ事件 ===<br />
[[2001年]]に発生した[[アメリカ同時多発テロ事件]]では、アメリカ国内線の[[ユナイテッド航空175便テロ事件|175便]]と[[ユナイテッド航空93便テロ事件|93便]]が[[ハイジャック]]されて[[テロリズム]]に使われた。そのため、利用客が激減して経営が悪化し、[[連邦倒産法第11章]]の適用を受けたが、運航は継続した。その後、経営再建に成功し、連邦倒産法第11章の適用から外れた。<br />
<br />
=== コンチネンタル航空との合併 ===<br />
[[ファイル:Continental 737-824 landing at KSAN.jpg|thumb|コンチネンタル航空の塗装を踏襲した経営統合後のユナイテッド航空塗装(写真はコンチネンタル航空所有のもの)]]<br />
2008年6月に[[スカイチーム]]加盟の[[コンチネンタル航空]]との提携を発表。その後[[2010年]]5月2日にコンチネンタル航空と合併することを取締役会で決定した<ref>[http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100503/biz1005031034001-n1.htm 米航空2社が合併承認 世界最大手が誕生へ]</ref>。アメリカ航空業界の寡占化が進むことから合併阻止の訴訟が起きたが<ref>[http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100630/biz1006301155010-n1.htm 「競争減らす合併」撤回を 旅客が米航空大手提訴] - 産経新聞</ref>、[[アメリカ合衆国司法省]]は8月27日に合併を承認した<ref>[http://www.jiji.com/jc/zc?k=201008/2010082800119 米航空2社の合併承認=世界最大手誕生へ前進-司法省] 時事通信</ref>。10月1日、両社は[[持株会社]]{{仮リンク|ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス|en|United Continental Holdings}} ({{lang|en|United Continental Holdings, Inc. NYSE: UAL}})<ref>[http://www.unitedcontinentalholdings.com United Continental Holdings Inc.]</ref> を設立して経営統合し、新会社の[[CEO]]にはコンチネンタル航空のスマイゼックCEOが就任。米・[[デルタ航空]]に代わる世界最大の航空会社グループが誕生した。両社はあくまでも「対等合併({{lang|en|MERGER OF EQUALS}})」であり、新会社名はユナイテッド航空となり本社がシカゴに置かれる一方、機体デザインやロゴマークにはコンチネンタル航空のものが採用された。これにより[[1974年]]より永らく親しまれたUAのシンボル「フライングU(同社職員は「チューリップ」と呼んでいた)」マークは姿を消すこととなった。経営統合より1年半の間、両社はそれぞれ独自の運航を継続していたが、[[2012年]][[3月3日]]以降すべてユナイテッド航空の便名となった<ref>[https://hub.united.com/ja/News/Company-Operations/Pages/important-information-for-travel-on-march3.aspx 3月3日にご旅行されるお客様へ](ユナイテッド航空公式サイト)</ref>。<br />
<br />
=== 現在 ===<br />
[[アメリカ合衆国]]国内線のみならずアジア、[[ヨーロッパ]]、南北アメリカなど世界各国へ路線網を広げている。近年は機材の航続距離が伸びたこともあり、アメリカ各都市から近年経済成長が著しいアジア各都市へのノンストップ便を増加したが、[[成田国際空港]]を[[アジア]]における準[[ハブ]]空港と位置づけ、[[ロサンゼルス]]やサンフランシスコ、ワシントンD.C.やホノルルにデイリー(毎日)もしくはダブルデイリー(1日2便)で運航している他、[[成田国際空港]]からソウル路線をデイリーで運航している。首都圏以外では[[三大都市圏]]に該当する[[関西国際空港]]からアメリカ本土直行便を担当し、通常期は[[B777]]や[[B787]]型機を投入して運航している。さらに地方発着の太平洋諸国線では[[B737]]などを用いて[[グアム]]線などを定期運航している。なお、かつて[[パン・アメリカン航空]]の太平洋線を買収した際、機材や従業員とともに日本に対する無制限の[[以遠権]]も手に入れた。このため、[[ノースウエスト航空]]の以遠権を引き継いだデルタ航空とともに、発着枠があれば日本から多くの第三国都市への路線開設が可能である。さらに合併した[[コンチネンタル航空]]のハブであった[[ヒューストン国際空港]]において、[[アジア]]と中南米及び[[カリブ海]]諸国など多種多様な乗り換え需要に応える事が可能となった。[[B787]]シリーズを主力機材に位置付けた上で、アジアや南米路線も充実させつつあり、[[2016年]][[5月]]からは[[中華人民共和国]]内陸部の都市[[西安]]に、[[西海岸]][[サンフランシスコ]]から無着陸で直行する便、更には[[サンフランシスコ国際空港]]および[[ロサンゼルス国際空港]]から[[シンガポール国際空港]]へ無着陸で運航する超長距離国際便を開始した。いずれも同社保有の[[B787]]を使用して運航する。<br />
<br />
=== 世界初 ===<br />
* [[1927年]] - 有料客を乗せてのアメリカ大陸を横断。<br />
* [[1930年]] - 「フライトナース」の名称で、現在の[[看護師]]を[[客室乗務員]]として搭乗させた。<br />
* [[1982年]] - [[ボーイング767]]を運航。<br />
* [[1995年]] - [[ボーイング777]]を運航。<br />
* [[1997年]] - [[航空連合]]「スターアライアンス」を共同設立。<br />
他にも、[[機内食]]工場の設立、[[フライトシミュレーション|フライトシミュレータ]]での訓練、[[電子航空券|eチケット]]の開発・技術提供等が挙げられる。<br />
<br />
== 就航都市 ==<br />
{|class="collapsible wikitable collapsed" style="width: 90%; border: #999 solid 1px; text-align: lcenter; margin-bottom: 0; margin: 1em auto 1em auto"<br />
! colspan="5" style="background: #8B8589;"|'''ユナイテッド航空 就航都市''' (2018年4月現在)<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#D3D3D3"<br />
|'''国'''<br />
|'''都市'''<br />
|'''空港'''<br />
|'''備考'''<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
|colspan="4" style="text-align: center;"|[[北アメリカ]]<br />
|-<br />
|rowspan="82"|{{USA}}<br />
|[[シカゴ]]<br />
|[[シカゴ・オヘア国際空港]]<br />
|rowspan="2"|'''メインハブ空港'''<br />
|-<br />
|[[ヒューストン]]<br />
|[[ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港]]<br />
|-<br />
|rowspan="3"|[[ニューヨーク]]<br />
|[[ニューアーク・リバティー国際空港]]<br />
|'''ハブ空港'''<br />
|-<br />
|[[ジョン・F・ケネディ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ラガーディア空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[デンバー]]<br />
|[[デンバー国際空港]]<br />
|rowspan="3"|'''ハブ空港'''<br />
|-<br />
|[[サンフランシスコ]]<br />
|[[サンフランシスコ国際空港]]<br />
|-<br />
|rowspan="2"|[[ワシントンD.C.]]<br />
|[[ワシントン・ダレス国際空港]]<br />
|-<br />
|[[ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ロサンゼルス]]<br />
|[[ロサンゼルス国際空港]]<br />
|rowspan="2"|'''ハブ空港'''<br />
|-<br />
|[[クリーブランド (オハイオ州)|クリーブランド]]<br />
|[[クリーブランド・ホプキンス国際空港]]<br />
|-<br />
|[[ボストン]]<br />
|[[ジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港]]<br />
|'''焦点空港'''<br />
|-<br />
|[[フェアバンクス]]<br />
|[[フェアバンクス国際空港]]<br />
|季節便<br />
|-<br />
|[[パームスプリングス (カリフォルニア州)|パームスプリングス]]<br />
|[[パームスプリングス国際空港]]<br />
|季節便<br />
|-<br />
|[[モントローズ]]<br />
|[[モントローズ・リージョナル空港]]<br />
|季節便<br />
|-<br />
|[[イーグル]]<br />
|[[イーグル・カウンティ・リージョナル空港]]<br />
|季節便<br />
|-<br />
|[[ボーズマン (モンタナ州)|ボーズマン]]<br />
|[[ギャラティン・フィールド空港]]<br />
|季節便<br />
|-<br />
|[[ラピッドシティ]]<br />
|[[ラピッドシティ・リージョナル空港]]<br />
|季節便<br />
|-<br />
|[[ジャクソンホール]]<br />
|[[ジャクソンホール空港]]<br />
|季節便<br />
|-<br />
|[[アンカレッジ]]<br />
|[[テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[フェニックス (アリゾナ州)|フェニックス]]<br />
|[[フェニックス・スカイハーバー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ツーソン]]<br />
|[[ツーソン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オンタリオ (カリフォルニア州)|オンタリオ]]<br />
|[[オンタリオ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
<br />
|[[サクラメント (カリフォルニア州)|サクラメント]]<br />
|[[サクラメント国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[サンディエゴ]]<br />
|[[サンディエゴ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[サンノゼ]]<br />
|[[ノーマン・Y・ミネタ・サンノゼ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[サンタアナ (カリフォルニア州)|サンタアナ]]<br />
|[[ジョン・ウェイン空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ハートフォード (コネチカット州)|ハートフォード]]<br />
|[[ブラッドレー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[フォートローダーデール]]<br />
|[[フォートローダーデール・ハリウッド国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[フォートマイヤーズ]]<br />
|[[サウスウエスト・フロリダ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ジャクソンビル (フロリダ州)|ジャクソンビル]]<br />
|[[ジャクソンビル国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[マイアミ]]<br />
|[[マイアミ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オーランド]]<br />
|[[オーランド国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[サラソータ (フロリダ州)|サラソータ]]<br />
|[[サラソータ・ブレイデントン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[タンパ]]<br />
|[[タンパ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[パームビーチ (フロリダ州)|パームビーチ]]<br />
|[[パームビーチ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[アトランタ]]<br />
|[[ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ボイシ]]<br />
|[[ボイシ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[インディアナポリス]]<br />
|[[インディアナポリス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[デモイン (アイオワ州)|デモイン]]<br />
|[[デモイン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ウィチタ]]<br />
|[[ウィチタ・ミッド・コンティエント空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ニューオーリンズ]]<br />
|[[ルイ・アームストロング・ニューオーリンズ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ボルチモア]]<br />
|[[ボルチモア・ワシントン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[デトロイト]]<br />
|[[デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[グランドラピッズ (ミシガン州)|グランドラピッズ]]<br />
|[[ジェラルド・R・フォード国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ミネアポリス]]<br />
|[[ミネアポリス・セントポール国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[カンザスシティ (ミズーリ州)|カンザスシティ]]<br />
|[[カンザスシティ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[セントルイス]]<br />
|[[ランバート・セントルイス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ビリングス (モンタナ州)|ビリングス]]<br />
|[[ビリングス・ローガン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オマハ (ネブラスカ州)|オマハ]]<br />
|[[エプリー・エアフィールド]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ラスベガス]]<br />
|[[マッカラン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[リノ (ネバダ州)|リノ]]<br />
|[[リノ・タホ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[アルバカーキ]]<br />
|[[アルバカーキ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オールバニ (ニューヨーク州)|オールバニ]]<br />
|[[オールバニ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[バッファロー (ニューヨーク州)|バッファロー]]<br />
|[[バッファロー・ナイアガラ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ロチェスター (ニューヨーク州)|ロチェスター]]<br />
|[[グレーター・ロチェスター国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[シャーロット (ノースカロライナ州)|シャーロット]]<br />
|[[シャーロット・ダグラス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ローリー (ノースカロライナ州)|ローリー]]<br />
|[[ローリー・ダーラム国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[シンシナティ]]<br />
|[[シンシナティ・ノーザンケンタッキー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[コロンバス (オハイオ州)|コロンバス]]<br />
|[[ポート・コロンバス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オクラホマシティ]]<br />
|[[ウィル・ロジャース・ワールド空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[タルサ (オクラホマ州)|タルサ]]<br />
|[[タルサ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ポートランド (オレゴン州)|ポートランド]]<br />
|[[ポートランド国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ハリスバーグ (ペンシルベニア州)|ハリスバーグ]]<br />
|[[ハリスバーグ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[フィラデルフィア]]<br />
|[[フィラデルフィア国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ピッツバーグ]]<br />
|[[ピッツバーグ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[プロビデンス (ロードアイランド州)|プロビデンス]]<br />
|[[T・F・グリーン空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[スーフォールズ]]<br />
|[[スーフォールズ地域空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オースティン (テキサス州)|オースティン]]<br />
|[[オースチン・バーグストロム国際空港|オースティン・バーグストロム国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ダラス]]<br />
|[[ダラス・フォートワース国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[エルパソ (テキサス州)|エルパソ]]<br />
|[[エルパソ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[マッカレン (テキサス州)|マッカレン]]<br />
|[[マッカレン・ミラー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[サンアントニオ]]<br />
|[[サンアントニオ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ソルトレイクシティ]]<br />
|[[ソルトレイクシティ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[リッチモンド (バージニア州)|リッチモンド]]<br />
|[[リッチモンド国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[シアトル]]<br />
|[[シアトル・タコマ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[スポケーン]]<br />
|[[スポケーン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ホノルル]]<br />
|[[ホノルル国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[カフルイ]]<br />
|[[カフルイ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[コナ (ハワイ島)|コナ]]<br />
|[[コナ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ヒロ (ハワイ島)|ヒロ]]<br />
|[[ヒロ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[リフエ]]<br />
|[[リフエ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|colspan="2"|{{GUM}}<br />
|[[グアム国際空港]]<br />
|'''ハブ空港'''<br />
|-<br />
|{{Flagicon|VIR}} [[アメリカ領ヴァージン諸島|ヴァージン諸島]]<br />
|[[シャーロット・アマリー]]<br />
|[[シリル・E・キング空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{PRI}}<br />
|[[サンフアン (プエルトリコ)|サンフアン]]<br />
|[[ルイス・ムニョス・マリン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[アガーダ]]<br />
|[[ラファエル・エルナンデス空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="9"|{{CAN}}<br />
|[[トロント]]<br />
|[[トロント・ピアソン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[カルガリー]]<br />
|[[カルガリー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[バンクーバー (ブリティッシュコロンビア州)|バンクーバー]]<br />
|[[バンクーバー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[エドモントン]]<br />
|[[エドモントン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[モントリオール]]<br />
|[[モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ケベック]]<br />
|[[ケベック・ジャン・ルサージ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ウィニペグ]]<br />
|[[ウィニペグ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オタワ]]<br />
|[[オタワ・マクドナルド・カルティエ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ハリファックス]]<br />
|[[ハリファックス・ロバート・L・スタンフィールド国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="22"|{{MEX}}<br />
|[[メキシコシティ]]<br />
|[[メキシコ・シティ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[カンクン]]<br />
|[[カンクン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[レオン (メキシコ)|レオン]]<br />
|[[レオン・バヒオ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[アカプルコ]]<br />
|[[ヘネラル・ファン・N・アルバレス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[イスタパ]]<br />
|[[イスタパ・ジワタネホ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[グアダラハラ (メキシコ)|グアダラハラ]]<br />
|[[ドン・ミゲル・イダルゴ・イ・コスティージャ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[プエルト・バジャルタ]]<br />
|[[グスタボ・ディアス・オルダス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[モンテレイ (メキシコ)|モンテレイ]]<br />
|[[ヘネラル・マリアーノ・エスコベード国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[マサトラン]]<br />
|[[ヘネラル・ラファエル・ブエルナ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[メリダ (ユカタン州)|メリダ]]<br />
|[[マヌエル・クレセンシオ・レホン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[サンホセ・デル・カボ]]<br />
|[[ロス・カボス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[コスメル]]<br />
|[[コスメル国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[チワワ_(チワワ州)|チワワ]]<br />
|[[ヘネラル・ロベルト・フィエロ・ヴィラロボス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[タンピコ]]<br />
|[[ヘネラル・フランシスコ・ハビエル・ミナ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オアハカ]]<br />
|[[ソソコトラン空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ビヤエルモサ]]<br />
|[[カルロス・ロビロサ・ペレス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ウアトゥルコ]]<br />
|[[バイアス・デ・ワトゥルコ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[モレリア]]<br />
|[[ヘネラル・フランシスコ J. ムヒカ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[プエブラ]]<br />
|[[エルマーノス・セルダン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[サン・ルイス・ポトシ]]<br />
|[[ポンシアーノ・アリアーガ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[マンサニヨ]]<br />
|[[プラヤ・デ・オロ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[グアナフアト]]<br />
|[[デル・バヒオ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{ATG}}<br />
|[[アンティグア島]]<br />
|[[VCバード国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{TCA}}<br />
|{{仮リンク|プロビデンシアレス島|en|Providenciales}}<br />
|[[プロビデンシアレス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{CYM}}<br />
|[[グランドケイマン|グランドケイマン島]]<br />
|[[オーウェン・ロバーツ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{BHS}}<br />
|[[ナッソー]]<br />
|[[リンデン・ピンドリング国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{CUB}}<br />
|[[ハバナ]]<br />
|[[ホセ・マルティ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|colspan="2"|{{BMU}}<br />
|[[バミューダ国際空港|L.F.ウェイド国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|colspan="2"|{{LCA}}<br />
|[[ヘウノラ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{HTI}}<br />
|[[ポルトープランス]]<br />
|[[ポルトープランス国際空港|トゥーサン・ルーヴェルチュール国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="3"|{{DOM}}<br />
|[[サントドミンゴ]]<br />
|[[ラス・アメリカス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[プンタカナ]]<br />
|[[プンタカナ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[プエルト・プラタ]]<br />
|[[グレゴリオ・ルペロン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{JAM}}<br />
|[[モンテゴ・ベイ]]<br />
|[[サングスター国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{SXM}}<br />
|[[フィリップスブルフ]]<br />
|[[プリンセス・ジュリアナ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{ARU}}<br />
|[[オラニエスタッド]]<br />
|[[ベアトリクス女王国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|colspan="2"|[[ファイル:Flag of Bonaire.svg|25px|link=ボネール島の旗]] [[ボネール島]]<br />
|[[フラミンゴ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ファイル:Flag of Curaçao.svg|25px|link=キュラソー島の旗]] [[キュラソー島]]<br />
|[[ウィレムスタット]]<br />
|[[ハト国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{TTO}}<br />
|[[ポートオブスペイン|ポート・オブ・スペイン]]<br />
|[[ピアルコ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{GTM}}<br />
|[[グアテマラシティ]]<br />
|[[ラ・アウロラ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{BLZ}}<br />
|[[ベリーズシティ]]<br />
|[[フィリップス・S・W・ゴールドソン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{SLV}}<br />
|[[サンサルバドル]]<br />
|[[エルサルバドル国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="3"|{{HND}}<br />
|[[テグシガルパ]]<br />
|[[トンコンティン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[サン・ペドロ・スーラ]]<br />
|[[ラモン・ビジェダ・モラレス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ロアタン]]<br />
|[[フアン・マヌエル・ガルベス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{NIC}}<br />
|[[マナグア]]<br />
|[[マナグア国際空港|アウグスト・セサル・サンディーノ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{CRI}}<br />
|[[サンホセ (コスタリカ)|サンホセ]]<br />
|[[フアン・サンタマリーア国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[リベリア (コスタリカ)|リベリア]]<br />
|[[ダニエル・オドゥベール国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{PAN}}<br />
|[[パナマ市|パナマシティ]]<br />
|[[トキュメン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
|colspan="4" style="text-align: center;"|[[南アメリカ]]<br />
|-<br />
|{{COL}}<br />
|[[ボゴタ]]<br />
|[[エルドラド国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{VEN}}<br />
|[[カラカス]]<br />
|[[シモン・ボリバル国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{ECU}}<br />
|[[キト]]<br />
|[[マリスカル・スクレ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{PER}}<br />
|[[リマ]]<br />
|[[ホルヘ・チャベス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{BRA}}<br />
|[[サンパウロ]]<br />
|[[グアルーリョス国際空港|サンパウロ・グアルーリョス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[リオデジャネイロ]]<br />
|[[アントニオ・カルロス・ジョビン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{ARG}}<br />
|[[ブエノスアイレス]]<br />
|[[エセイサ国際空港|ミニストロ・ピスタリーニ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
|colspan="4" style="text-align: center;"|[[ヨーロッパ]]<br />
|-<br />
|rowspan="6"|{{GBR}}<br />
|[[ロンドン]]<br />
|[[ロンドン・ヒースロー空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[バーミンガム]]<br />
|[[バーミンガム国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[マンチェスター]]<br />
|[[マンチェスター空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[グラスゴー]]<br />
|[[グラスゴー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[エディンバラ]]<br />
|[[エディンバラ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ベルファスト]]<br />
|[[ベルファスト国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{FRA}}<br />
|[[パリ]]<br />
|[[シャルル・ド・ゴール国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="5"|{{DEU}}<br />
|[[ベルリン]]<br />
|[[ベルリン・テーゲル空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[フランクフルト・アム・マイン|フランクフルト]]<br />
|[[フランクフルト空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ミュンヘン]]<br />
|[[ミュンヘン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ハンブルク]]<br />
|[[ハンブルク国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[シュトゥットガルト]]<br />
|[[シュトゥットガルト空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{ITA}}<br />
|[[ローマ]]<br />
|[[フィウミチーノ空港|レオナルド・ダ・ヴィンチ=フィウミチーノ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ミラノ]]<br />
|[[ミラノ・マルペンサ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{NED}}<br />
|[[アムステルダム]]<br />
|[[アムステルダム・スキポール空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{BEL}}<br />
|[[ブリュッセル]]<br />
|[[ブリュッセル空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{CHE}}<br />
|[[チューリッヒ]]<br />
|[[チューリッヒ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ジュネーヴ]]<br />
|[[ジュネーヴ・コアントラン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{PRT}}<br />
|[[リスボン]]<br />
|[[ポルテラ空港|リスボン・ポルテラ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ポルト]]<br />
|[[フランシスコ・デ・サ・カルネイロ空港]]<br />
|季節便 2018年5月4日より2018年10月3日まで運航予定<ref name="flyteam20170927">[http://flyteam.jp/news/article/84147 ユナイテッド航空、2018年夏スケジュールでヨーロッパ路線を拡大]</ref><br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{ESP}}<br />
|[[マドリード]]<br />
|[[アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[バルセロナ]]<br />
|[[バルセロナ・エル・プラット国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{ISL}}<br />
|[[レイキャヴィーク]]<br />
|[[ケプラヴィーク国際空港]]<br />
|季節便 2018年5月23日より2018年10月3日まで運航予定<ref name="flyteam20170927"/><br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{IRL}}<br />
|[[ダブリン]]<br />
|[[ダブリン空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[クレア州|シャノン]]<br />
|[[シャノン空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{NOR}}<br />
|[[オスロ]]<br />
|[[オスロ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{SWE}}<br />
|[[ストックホルム]]<br />
|[[ストックホルム・アーランダ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{SWE}}<br />
|[[ストックホルム]]<br />
|[[ストックホルム・アーランダ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{GRE}}<br />
|[[アテネ]]<br />
|[[アテネ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
|colspan="4" style="text-align: center;"|[[オセアニア]]<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{MHL}}<br />
|[[マジュロ]]<br />
|[[マジュロ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[クェゼリン環礁|クェゼリン島]]<br />
|[[バックホルツ陸軍飛行場]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="4"|{{FSM}}<br />
|[[ヤップ島]]<br />
|[[ヤップ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[チューク諸島]]<br />
|[[チューク国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ポンペイ島]]<br />
|[[ポンペイ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[コスラエ州|コスラエ島]]<br />
|[[コスラエ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{PLW}}<br />
|[[コロール (都市)|コロール]]<br />
|[[パラオ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{AUS}}<br />
|[[シドニー]]<br />
|[[シドニー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[メルボルン]]<br />
|[[メルボルン空港 (オーストラリア)|メルボルン空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{NZL}}<br />
|[[オークランド_(ニュージーランド)|オークランド]]<br />
|[[オークランド国際空港 (ニュージーランド)|オークランド国際空港]]<br />
|<ref>[http://flyteam.jp/news/article/55581 ユナイテッド、サンフランシスコ発着テルアビブ、オークランド線を開設へ]</ref><br />
|-<br />
|{{TAH}}<br />
|[[パペーテ]]<br />
|[[ファアア国際空港]]<br />
|季節便 2018年10月30日より2019年3月28日まで運航予定<ref>[http://flyteam.jp/news/article/88152 ユナイテッド航空、2018年10月にサンフランシスコ/パペーテ線を開設へ]</ref><br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
|colspan="4" style="text-align: center;"|[[アジア]]<br />
|-<br />
|rowspan="5"|{{JPN}}<br />
|rowspan="2"|[[東京都区部|東京]]<br />
|[[成田国際空港]]<br />
|'''ハブ空港'''<br />
|-<br />
|[[東京国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[大阪市|大阪]]<br />
|[[関西国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[名古屋市|名古屋]]<br />
|[[中部国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[福岡市|福岡]]<br />
|[[福岡空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{KOR}}<br />
|[[ソウル特別市|ソウル]]<br />
|[[仁川国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="3"|{{CHN}}<br />
|[[北京市|北京]]<br />
|[[北京首都国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[上海市|上海]]<br />
|[[上海浦東国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[成都市|成都]]<br />
|[[成都双流国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|colspan="2"|{{HKG}}<br />
|[[香港国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{TWN}}<br />
|[[台北市|台北]]<br />
|[[台湾桃園国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{PHL}}<br />
|[[マニラ]]<br />
|[[ニノイ・アキノ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|colspan="2"|{{SGP}}<br />
|[[シンガポール・チャンギ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{IND}}<br />
|[[デリー]]<br />
|[[インディラ・ガンディー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ムンバイ]]<br />
|[[チャットラパティー・シヴァージー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{ISR}}<br />
|[[テルアビブ]]<br />
|[[ベン・グリオン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|}<br />
<br />
=== 広大な路線網 ===<br />
[[ファイル:Concourse_C_from_1991.jpg|thumb|220px|[[オヘア国際空港]]のユナイテッド航空専用ターミナル]]<br />
アメリカ国内線や隣国のメキシコ、カナダをはじめ、[[日本]]や[[大韓民国|韓国]]、[[中華人民共和国|中国]]、[[シンガポール]]、[[ブラジル]]、[[イギリス]]、[[オーストラリア]]などに多数の国際線を運航しており、現在69ヶ国 108空港へ乗入れている。また、スターアライアンス加盟航空会社を中心とした他社とのコードシェア便も多数運航している。<br />
<br />
== 機内サービス ==<br />
[[ファイル:United Airlines instant noodles snack.JPG|thumb|110px|実際に提供された「きつねらあーめん」]]<br />
[[スターバックス]]のコーヒーがユナイテッド航空の全路線・全クラスで提供されていたが、現在は「Freshbrew Journeys Coffee」に変更された。<br />
また、太平洋線のうちシカゴ以東と日本を結ぶ路線では「きつねらーめん」[http://drupal.cre.jp/node/1884](2007年頃までは「きつねらあーめん」[http://www.euqset.org/archives/064530.html])という[[カップ麺|カップラーメン]]([[東洋水産]]製)が軽食として提供されていたが、こちらも提供が終了している。<br />
<br />
2008年8月1日から、国際線の太平洋線及びアジア内路線のエコノミークラスに於ける[[酒|アルコール飲料]]が有料になった。1杯6[[米ドル]]で、日本円、[[香港ドル]]、[[人民元]]、[[オーストラリアドル]]での支払いも可能。一部[[クレジットカード]]での支払いも可能。国内線のエコノミークラスの機内食はすでに有料であり、2009年3月23日からはクレジットカードまたはアメリカで通用するデビットカードのみの支払いとなる。<br />
<br />
2009年8月1日から、国際線の太平洋線及びアジア内路線のエコノミークラスに於ける[[酒|アルコール飲料]]が再び無料となった。<br />
<br />
2012年10月1日から、国際線の太平洋路線およびアジア・ミクロネシア域内のエコノミークラスではビールとワイン以外のアルコール飲料が再度有料化された。2016年より、[[イッリカッフェ|イリー]]のコーヒーが無償で提供されることになっている。また、日本発着の太平洋路線に限り日本酒は無料提供が継続されている。<br />
<br />
座席構成は大まかに分けて、次のように分類される。<br />
* B747-400、B757-200とB767-300ERとB777-200ERの一部 - ユナイテッドグローバルファースト([[ファーストクラス]])、ユナイテッドビジネスファースト([[ビジネスクラス]])、ユナイテッドエコノミープラス(プレミアムエコノミークラス)、ユナイテッド・エコノミー([[エコノミークラス]])の4クラス<br />
* B757、B767(-300ERの一部と-400ER全機)、B777-200の一部、[[B787]] - ユナイテッドビジネスファースト、ユナイテッドエコノミープラス、ユナイテッド・エコノミーの3クラス<br />
* [[エアバスA319|A319]]、[[エアバスA320|A320]]、B737の一部 - United First、ユナイテッドエコノミープラス、ユナイテッド・エコノミーの3クラス<br />
* B737の一部とユナイテッドエキスプレス使用機の一部 - United First、ユナイテッド・エコノミーの2クラス<br />
* Q300を含むユナイテッドエキスプレス使用機の一部 - ユナイテッド・エコノミー<br />
<br />
なお、2016年12月よりビジネスクラスの新シート「ユナイテッド・ポラリス」が導入された<ref>[http://newsroom.united.com/2016-06-02-United-Airlines-Unveils-Reimagined-International-Travel-Experience-United-Polaris-Business-Class]</ref>。主な特徴は、[[サックス・フィフス・アベニュー]]と提携して開発した高級寝具、死去した有名シェフの[[:en:Charlie Trotter|チャーリー・トロッター]]に賛同する人々からなるトロッタープロジェクトのシェフと提携したビジネスクラスミールの提供などである<ref>[http://www.united.com/web/ja-JP/content/travel/inflight/polaris.aspx]</ref>。<br />
<br />
=== 機内誌 ===<br />
[[機内誌]]は複数ある。<br />
* Hemispheres<ref>{{cite web|url=http://www.hemispheresmagazine.com |title=Hemispheres Inflight Magazine |accessdate=2009-05-09<!-- :en:United Airlines -->}}</ref><br />
* Rhapsody<ref>{{cite web|url=http://ink-live.com/emagazines/united-rhapsody |title=Rhapsody Inflight Magazine |accessdate=2015-09-27}}</ref> <br />
* 1st & Business Class magazine<br />
<br />
『'''Hemisphares'''』(ヘミズフェア)は、[[アメリカ合衆国]]の大手[[航空会社]]、[[ユナイテッド航空]]の[[機内誌]]である。毎月、ユナイテッド航空の全路線、全便に搭載される。ユナイテッド航空が[[2012年]]に[[買収]]を完了した[[コンチネンタル航空]]の機内誌「Continental」も「Hemisphares」に統合された。<br />
<br />
これとは別に[[日本]]発着便には[[日本語]]版機内誌「'''リーダーズレビュー'''」(LEADER'S REVIEW)があり、ユナイテッド航空の日本路線全便に搭載される。<br />
<br />
===座席の特徴===<br />
'''ユナイテッド・ポラリス''' <br />
<br />
2016年12月1日に導入された、従来のユナイテッドグローバルファーストやビジネスファーストに変わるビジネスクラス。国際線用機材[[ボーイング777|ボーイング777-300ER]]で提供され、今後[[ボーイング787|ボーイング787-10]]、[[エアバスA350_XWB|エアバスA350-1000]]などの機材に順次導入されていく予定。1-2-1配列となり、どの座席からも直接通路へ出られるようになっている。また中央2席に電動式のプライバシーディバイダーが設けられた。ユナイテッドグローバルファーストやビジネスファーストと同じフルフラットで、フルフラット状態で198cmの長さになる。<br />
<br />
'''ユナイテッドグローバルファースト''' <br />
[[ファイル:United Airlines B747-400 first class.jpg|thumb|ボーイング747のグローバルファーストの席]]<br />
グローバルファーストはユナイテッド航空のファーストクラスで、国際線用機材[[ボーイング747|ボーイング747-400]]、ビジネスクラスを除いた3クラス制のボーイング777-200、[[ボーイング767|ボーイング767-400ER]]で提供されている。フルフラット仕様になり、席は6.5フィート(2.0m)の長さになる。座席にはビデオオンデマンド機能を備えた液晶個人モニターが備えられてある。そのほかヘッドレストや大きなテーブル、iPod用コンセント、120ボルトの電源プラグやアメニティが備えられている。<br />
<br />
'''ビジネスファースト'''<br />
[[ファイル:United Airlines B767-300ER business class.jpg|thumb|前後に向き合った席の仕様(ボーイング767-300の例)]]<br />
ビジネスクラスである。広々としたレッグルームと大きな革製のシートが特徴で180度水平になるフラットベッドシートがすべての座席に備わっており、読書灯はいつでも明かりを調節することができる。グローバルファーストと同じように優先搭乗、優先保安検査、ユナイテッド航空のラウンジ(もしくはスターアライアンスのラウンジ)を利用することができる。<br />
<br />
'''ユナイテッド・エコノミープラス'''<br />
<br />
[[ユナイテッド・エクスプレス]]が運航する機材では機内前方にある。ユナイテッド・エコノミーよりも3~5インチほど席幅が大きくなっている。<br />
<br />
'''ユナイテッド・エコノミー'''<br />
<br />
席幅は31cm。2~5インチ席を倒すこともできる。ボーイング777とボーイング787には個人用パーソナルモニターがある。国際線用機材では機内でWi-Fiも完備されている。中南米やカリブ海発着便は2016年からスナックが無料で提供されることになっている。<br />
<br />
== 系列および提携会社 ==<br />
=== ユナイテッド・エクスプレス ===<br />
[[ファイル:Shuttle America E170 N640RW.jpg|thumb|right|220px|ユナイテッドエキスプレスの[[エンブラエル]]170型機]]<br />
{{see|ユナイテッド・エクスプレス}}<br />
ユナイテッド航空のアメリカ国内における多くの地域(コミューター)路線の運航は、「[[ユナイテッド・エクスプレス]]」ブランドで行っている。<br />
<br />
ユナイテッド・エキスプレスは、ユナイテッド航空のハブ空港とアメリカ及び[[カナダ]]の小さな都市との間で、比較的小規模な[[コミューター航空会社]]がユナイテッド航空との契約の元自社機にユナイテッド航空の塗装を施し、ユナイテッド航空の便名を使って運航しているものである。なお、機材だけでなく操縦士や[[客室乗務員]]などもコミューター会社が提供している。<br />
<br />
ユナイテッド航空本体と同じく[[スターアライアンス]]の各種サービスを受ける事ができる。<br />
<br />
=== Ted ===<br />
[[ファイル:TedA320DCA20051230.jpg|thumb|right|220px|TedのエアバスA320型機]]<br />
{{see|Ted}}<br />
かつて、[[ラスベガス]]や[[メキシコ]]の[[カンクン]]など、レジャー路線向けの[[格安航空会社]][[ブランド]]として[[Ted]](テッド)があったが、2009年運航終了。名前の由来は、「United」の最後の3文字から取ったものである。<br />
<br />
== マイレージプラス ==<br />
ユナイテッド航空が行っている[[マイレージサービス|FFP]]「[[マイレージ・プラス]]」にはユナイテッド航空、Ted、ユナイテッド・エキスプレスの他に、スターアライアンス加盟航空会社でのマイル加算ができる[[マイレージプログラム]]である。<br />
<br />
日本国内では[[JCB]]、[[UCカード]]、[[クレディセゾン]]がそれぞれ提携[[クレジットカード]]を発行している。[[学生]]カードも各社で発行(在学中年会費無料)されている。<br />
<br />
ユナイテッド航空のサイト内にある「マイレージプラスモール」から、提携先のショッピングサイトに飛ぶとその時点で買い物した金額によってマイルが加算される([http://www.mileageplusmall.jp/ 参考])。(同様のシステムは[[ノースウエスト航空]]でも行われている)。他にも[[ホテル]]、[[レンタカー]]などの提携先も他航空会社と比較して多い。<br />
<br />
このプログラムで加算されたマイルは、他のアメリカ系航空会社と同様に「36ヶ月に1回のマイル増減で、さらに36ヶ月有効期限が延長される」という特徴を持っていたが、2007年1月19日に'''「18ヶ月に1回のマイル増減で、さらに18ヶ月有効期限が延長される」'''というルールに変更される事が発表された。しかし、それでも、加算してから2年後の年末で順次有効期限が切れてしまう他の多くのプログラムよりは有利であり、会員自身のペースで気長にマイルを加算することが出来る。<br />
<br />
{{Main|マイレージ・プラス}}<br />
<br />
== 提携航空会社 ==<br />
[[スターアライアンス]]の中心的航空会社の1社であるため、主に同アライアンスに所属する航空会社と提携している。スターアライアンス加盟航空会社のほか、下記の航空会社と個別に提携している。<br />
* [[エアリンガス]]<br />
* [[w:Aeromar|Aeromar]]<br />
* [[ケープエアー]]<br />
* [[グレイトレイクス航空]]<br />
* [[中国南方航空]]<br />
* [[ハワイアン航空]]<br />
* [[アイランドエアー]]<br />
* [[ジェットエアウェイズ]]<br />
* [[カタール航空]]<br />
* [[ヴァージン・アトランティック航空]]<br />
<br />
以前は[[アロハ航空]]とも提携していたが、同社が[[2008年]][[3月31日]]をもって旅客運航を停止したことに伴い提携解除となり、同[[4月1日]]からユナイテッド航空が運航する[[成田国際空港|成田]]-[[ホノルル国際空港|ホノルル]]路線で行う予定だった[[コードシェア]]も取り消しとなった。アロハ航空のハワイ-アメリカ本土路線休止の余波を受けた顧客の輸送支援については提携関係にあったユナイテッド航空が主に担当した<ref>http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=34977</ref>。<br />
<br />
=== スターアライアンス加盟会社とのコードシェア便 ===<br />
ユナイテッド航空は[[スターアライアンス]]の創立会員の1社で、現在18のスターアライアンス加盟航空会社との[[コードシェア便]]を運航している。ただし、[[シンガポール航空]]とはコードシェア便を運航していない。<br />
<br />
== 運航機材 ==<br />
=== 現在の運航機材 ===<br />
{| class="wikitable" style="text-align:center;font-size: smaller;"<br />
|-<br />
! rowspan="2" style="color:#ffffcc; background-color:blue" | 機材<br />
! rowspan="2" style="color:#ffffcc; background-color:blue" | 保有数<br />
! rowspan="2" style="color:#ffffcc; background-color:blue" | 発注数<br />
! colspan="5" style="color:#ffffcc; background-color:blue" | 座席数<br />
! rowspan="2" style="color:#ffffcc; background-color:blue" | 備考<br />
|-<br />
! style="background-color:blue" | [[ファーストクラス|<span style="color:#ffffcc;">F]]<br />
! style="background-color:blue" | [[ビジネスクラス|<span style="color:#ffffcc;">C]]<br />
! style="background-color:blue" | [[ビジネスクラス#プレミアムエコノミークラス|<span style="color:#ffffcc;">PY]]<br />
! style="background-color:blue" | [[エコノミークラス|<span style="color:#ffffcc;">Y]]<br />
! style="color:#ffffcc; background-color:blue" | 計<br />
|-<br />
| [[エアバスA319|エアバスA319-100]]<br />
| 56<br />
| 27<br />
| <br />
| 8<br />
| 40<br />42<br />
| 72<br />78<br />
| 120<br />128<br />
| style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| [[エアバスA320|エアバスA320-200]]<br />
| 97<br />
| -<br />
| <br />
| 12<br />
| 36<br />42<br />42<br />
| 90<br />90<br />96<br />
| 138<br />144<br />150<br />
| style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| [[エアバスA350 XWB|エアバスA350-1000]]<br />
| 0<br />
| 35<br />
| colspan="5" | No Data<br />
| style="text-align:left" | 2016年以降順次導入予定<br />
|-<br />
| [[ボーイング737#737NG -600/-700/-800/-900(第3世代)|ボーイング737-700]]<br />
| 40<br />
| 65<br />
| <br />
| 12<br />
| 40<br />{{0}}<br />
| 66<br />112<br />
| 118<br />124<br />
| style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| rowspan="2" | [[ボーイング737#737NG -600/-700/-800/-900(第3世代)|ボーイング737-800]]<br />
| rowspan="2" | 131<br />
| rowspan="2" | 6<br />
| <br />
| 16<br />
| 48<br />
| 90<br />
| 154<br />
| rowspan="2" style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| <br />
| 20<br />14<br />16<br />
| <br />
| 132<br />141<br />144<br />
| 152<br />155<br />160<br />
|-<br />
| [[ボーイング737#737NG -600/-700/-800/-900(第3世代)|ボーイング737-900]]<br />ボーイング737-900ER<br />
| 130<br />
| 6<br />
| <br />
| 20<br />
| 51<br />{{0}}<br />
| 96<br />157<br />
| 167<br />173<br />
| style="text-align:left" | 発注機材は全て -900ER<br />
|-<br />
| [[ボーイング737MAX|ボーイング737 MAX 9]]<br />
| 0<br />
| 100<br />
| colspan="5" | No Data<br />
| style="text-align:left" | 順次導入予定<br />
|-<br />
| [[ボーイング747-400]]<br />
| 14<br />
| -<br />
| 12<br />
| 52<br />
| 88<br />
| 222<br />
| 374<br />
| style="text-align:left" | 最終運航は2017年10月29日<ref>http://www.routesonline.com/news/38/airlineroute/272727/united-w17-long-haul-service-changes-as-of-05may17/?highlight=united%20747%20last</ref><br />
|-<br />
| rowspan="2" | [[ボーイング757#757-200|ボーイング757-200]]<br />
| rowspan="2" | 56<br />
| rowspan="2" | -<br />
| 12<br />
| 26<br />
| 72<br />
| <br />
| 110<br />
| rowspan="2" style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| <br />
| 28<br />16<br />24<br />
| 48<br />45<br />50<br />
| 66<br />108<br />108<br />
| 142<br />169<br />182<br />
|-<br />
| [[ボーイング757#757-200|ボーイング757-300]]<br />
| 21<br />
| -<br />
| <br />
| 24<br />
| 57<br />
| 132<br />
| 213<br />
| style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| [[ボーイング767#767-300ER|ボーイング767-300ER]]<br />
| 35<br />
| -<br />
| 6<br />{{0}}<br />
| 26<br />30<br />
| 71<br />49<br />
| 80<br />135<br />
| 183<br />214<br />
| style="text-align:left" | 順次退役予定<br />
|-<br />
| [[ボーイング767#767-400ER|ボーイング767-400ER]]<br />
| 16<br />
| -<br />
| <br />
| 39<br />
| 70<br />
| 133<br />
| 242<br />
| style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| rowspan="2" | [[ボーイング777#777-200(772A)|ボーイング777-200]]<br />[[ボーイング777#777-200ER(772B)|ボーイング777-200ER]]<br />
| rowspan="2" | 74<br />
| rowspan="2" | -<br />
| 12<br />8<br />8<br />
| 49<br />40<br />40<br />
| 92<br />110<br />113<br />
| 105<br />108<br />108<br />
| 258<br />266<br />269<br />
| rowspan="2" style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| <br />
| 50<br />32<br />36<br />
| 72<br />98<br />98<br />
| 145<br />214<br />214<br />
| 267<br />344<br />348<br />
|-<br />
| [[ボーイング777|ボーイング777-300ER]]<br />
| 14<br />
| 4<br />
| <br />
| 60<br />
| 102<br />
| 204<br />
| 360<br />
| style="text-align:left" | 2016年以降順次導入予定<br />
|-<br />
| [[ボーイング787|ボーイング787-8]]<br />
| 12<br />
| -<br />
| <br />
| 36<br />
| 70<br />
| 113<br />
| 219<br />
| style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| [[ボーイング787|ボーイング787-9]]<br />
| 20<br />
| 3<br />
| <br />
| 48<br />
| 88<br />
| 116<br />
| 252<br />
| style="text-align:left" | <br />
|-<br />
| [[ボーイング787|ボーイング787-10]]<br />
| 0<br />
| 14<br />
| colspan="5" | No Data<br />
| style="text-align:left" | 2016年以降順次導入予定<br />
|-<br />
! 計<br />
! 717<br />
! 274<br />
! colspan="5" | <br />
! <br />
|}<br />
* 2016年現在<br />
{{gallery<br />
|width=200<br />
|ファイル:United Airlines Airbus A319-131 N822UA (8027606911).jpg|エアバスA319-100<br />
|ファイル:United Airlines Airbus A320-232; N422UA@LAX;10.10.2011 622bc (6413405483).jpg|エアバスA320-200<br />
|ファイル:Boeing 737-724, United Airlines JP7374601.jpg|ボーイング737-700<br />
|ファイル:United Airlines Boeing 737-700 RJSN.JPG|ボーイング737-700(スターアライアンス塗装)<br />
|ファイル:United Airlines Boeing 737-800; N12216@LAX;10.10.2011 622ge (6414422745).jpg|ボーイング737-800<br />
|ファイル:United Airlines Star Alliance 737.jpg|ボーイング737-800(スターアライアンス塗装)<br />
|ファイル:N53441 (6948401701).jpg|ボーイング737-900ER<br />
|ファイル:United Airlines Boeing 747-400; N177UA@SYD;30.07.2012 665bp (8091803251).jpg|ボーイング747-400<br />
|ファイル:N19117@LHR 16MAY13 (10980493613).jpg|ボーイング757-200<br />
|ファイル:United Boeing 757-200 N14120 (8077266547) (3).jpg|ボーイング757-200(スターアライアンス塗装)<br />
|ファイル:United Airlines - N75858 (8352839984).jpg|757-300<br />
|ファイル:N674UA United (7550422782).jpg|ボーイング767-300ER<br />
|ファイル:Boeing 767-300ER United AL (UAL) "Star Alliance livery" N653UA - MSN 25391 460 (9269309685).jpg|ボーイング767-300ER(スターアライアンス塗装)<br />
|ファイル:United Airlines Boeing 767-400; N69059@FRA;16.07.2011 609dx (6189958789).jpg|ボーイング767-400ER<br />
|ファイル:United B777-200ER(N788UA) (5605794869).jpg|ボーイング777-200ER<br />
|ファイル:United Airlines, Boeing 777-200 N794UA NRT (17079286705).jpg|ボーイング777-200ER(スターアライアンス塗装)<br />
|ファイル:Boeing 787-8 N45905 United Airlines (9078767019).jpg|ボーイング787-8<br />
|ファイル:MercerMJ United Airlines Boeing 787-9 N38950 (1st 787-9 at Heathrow) 17-10-14 (15559661321).jpg|ボーイング787-9<br />
}}<br />
ユナイテッド航空が発注した[[ボーイング]]社製航空機の顧客番号([[ボーイング#カスタマーコード|カスタマーコード]])は'''22'''で、航空機の形式名は747-1'''22''', 747-4'''22''', 777-2'''22'''ERなどとなる。但し、コンチネンタル航空から引き継いだ機材は、コンチネンタル時代のカスタマーコード24が与えられているため、航空機の形式名は737-8'''24''', 777-2'''24'''ERなどとなる。<br />
<br />
==== 備考 ====<br />
ユナイテッド航空は、前述のように元々はボーイング社(エンジンは[[プラット・アンド・ホイットニー]])の空運部門であり、関係も深いが、分割・独立後はボーイング以外の機種も採用している。ボーイング787やボーイング737などはプラット・アンド・ホイットニー製のエンジンが選択出来ない為、例外としてB787においてはGEnx、B737においてはCFM56であるように他社のエンジンを使用していて<ref>B737については旧コンチネンタル航空の機材もしくはコンチネンタル航空が発注した分であるためで、同様に旧コンチネンタル航空のB757-200やB757-300もエンジンはロールスロイス製、B767やB777もGE製である。</ref>、最初のジェット旅客機として選んだのも[[ボーイング707]]ではなく、ライバルである[[ダグラス・エアクラフト|ダグラス社]]<ref>現在はボーイング社に吸収されて消滅。</ref>の[[ダグラス DC-8|DC-8]]であった。同時期にはフランス製の[[シュド・カラベル]]を導入していた実績もあり、その流れからか現在でも小型機では[[エアバスA320]]シリーズを大量に運航し(ただしエンジンはプラット・アンド・ホイットニーとロールスロイスの合弁会社である[[IAE]]製である)、さらに[[エアバス]]社に[[エアバスA350 XWB|A350 XWB]]を発注するなど<ref>[http://www.united.com/web/ja-JP/content/company/globalcitizenship/environment_faq.aspx カーボンオフセットプログラムに関するよくあるご質問]</ref>、現在はそれほどのこだわりもないようである。<br />
<br />
また、コンチネンタル航空と合併したときに同社が保有していたボーイング777や767<ref>旧コンチネンタル航空の機材のエンジンはGE製、ユナイテッド航空の元々所有していた機材のエンジンはプラット・アンド・ホイットニー製</ref>、757<ref>旧コンチネンタル航空の機材のエンジンはロールスロイス製、ユナイテッド航空の元々所有していた機材のエンジンはプラット・アンド・ホイットニー製</ref>はユナイテッド航空が元来保有していた同型機とエンジンメーカーが違うことになり、ユナイテッド航空自体が規模を拡大したことにより機材の重複や余剰が発生して非効率になっている機材もあり、機材のリストラやリプレースを進めている。<br />
<br />
ボーイング787は、2012年9月25日に6社目のカスタマーとして、初号機(機体番号:N20904)を受領<ref>[http://ir.unitedcontinentalholdings.com/phoenix.zhtml?c=83680&p=irol-newsArticle&ID=1737715&highlight= United Airlines Takes Ownership Of Its First 787 Dreamliner]</ref>。各種訓練を実施した後、[[11月4日]]より[[ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港|ヒューストン]]と[[シカゴ・オヘア国際空港|シカゴ]]線より就航開始となり、その後[[サンフランシスコ国際空港|サンフランシスコ]]・[[ロサンゼルス国際空港|ロサンゼルス]]・[[ニューアーク・リバティー国際空港|ニューアーク]]・[[ワシントン・ダレス国際空港|ワシントン]]・[[クリーブランド・ホプキンス国際空港|クリーブランド]]・[[デンバー国際空港|デンバー]]のアメリカ国内7路線に就航。順次、展開路線を増やしている。<br />
<br />
B787初号機の受領にあたり、最新鋭機材を強くアピールするため、胴体にウェーブ状なゴールドラインの帯をまとう塗装となり、<ref>[http://ir.unitedcontinentalholdings.com/phoenix.zhtml?c=83680&p=irol-newsArticle&ID=1712820&highlight= United Airlines Announces Dreamliner Induction Plan] CHICAGO, July 9, 2012</ref>座席配置はビジネスファースト36席、エコノミープラス63席、エコノミークラス120席の3クラス219席仕様となる。この機材を使用して、2013年3月31日を目途に[[成田国際空港|成田]] - デンバー線の直行便にも就航予定<ref>[http://ir.unitedcontinentalholdings.com/phoenix.zhtml?c=83680&p=irol-newsArticle&ID=1698727&highlight= UNITED AIRLINES AND DENVER SAY "KONNICHIWA" TO TOKYO BOEING 787 DREAMLINER FLIGHTS WILL START MARCH 2013]</ref>であったが、使用予定機材のB787がバッテリートラブルのため世界的に運航停止になったため、同路線の就航は2013年6月10日に延期された。それに先立ち2013年[[1月3日]]から成田 - ロサンゼルス線の就航したが、前述の運航停止によって同社のB787は同路線運航中に運航停止が決定したため、同機が1機2013年[[1月16日]]到着便から新バッテリーユニットに改修されて回航される2013年5月まで、暫く成田空港に留め置かれていた。<br />
<br />
2014年9月4日には、[[ニュージーランド航空]]・[[全日本空輸|ANA]]に続いて3社目となるB787-9の初号機(機体番号:N38950)が引き渡された<ref>[http://newsroom.unitedcontinentalholdings.com/2014-09-04-United-Airlines-Takes-Delivery-of-First-787-9-Aircraft-in-North-America United Airlines Takes Delivery of First 787-9 Aircraft in North America]</ref>。この導入分から機内Wi-Fiを搭載を搭載しており、それ以降の導入はB787-8・B787-9・B787-10を問わず全て機内Wi-Fiが搭載される。まず、先行してヒューストン - ロサンゼルス線で就航した後、2014年[[10月26日]]の冬スケジュールからはロサンゼルス - メルボルン線の長距離国際線へ就航。その後も導入が進み、一時は運用の間に合いで成田 - ロサンゼルス線にもB777-200ERに代わって運航していたが、2015年冬ダイヤからは787-9で固定されている。<br />
<br />
2017年6月14日の成田発サンフランシスコ行きUA838便をもってB747-400の日本路線投入は終了し、翌15日からは新仕様のビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」を装着したB777-300ERを成田 - サンフランシスコ線に投入開始。その他の日本路線については、777-200ERや787などを路線需要に応じた機材にて運航する。また同年11月7日のサンフランシスコ発ホノルル行きUA747便をもって747は全機退役。この特別便の使用機材には「UNITED」ロゴを「United 747 friend ship」ロゴに変更したN118UAが起用され、有終の美を飾った。<br />
<br />
=== 過去の運航機材 ===<br />
* [[ボーイング247]]<br />
* [[ボーイング377]]<br />
* [[ボーイング707|ボーイング720]]<br />
* [[ボーイング727]]<br />
* [[ボーイング737]]<br />
* [[ボーイング747#747-100型|ボーイング747-100]]/[[ボーイング747#747-200B型|-200B]]/[[ボーイング747#747SP型|SP]]<br />
* [[ボーイング767#767-200型|ボーイング767-200]]/[[ボーイング767#767-200ER型|767-200ER]]<br />
* [[ダグラス DC-4]]<br />
* [[ダグラス DC-3]]<br />
* [[ダグラス DC-6]]<br />
* [[ダグラス DC-7]]<br />
* [[ダグラス DC-8]]<br />
* [[マクドネル・ダグラス DC-10]]<br />
* [[シュド・カラベル]]<br />
* [[ビッカース バイカウント]]<br />
* [[ロッキード L-1011 トライスター]](パンアメリカン航空からの引継)<br />
* [[コンベア240|コンベア340]]<br />
{{gallery<br />
|ファイル:Model80.jpg|ボーイング80<br />
|ファイル:Model40.jpg|ボーイング40A<br />
|ファイル:Boeing, 247.jpg|ボーイング247<br />
|ファイル:B377unitedSFO (4399853204).jpg|ボーイング377<br />
|ファイル:United Airlines Vickers Viscount 745D Proctor-1.jpg|ビッカース バイカウント<br />
|ファイル:Douglas DST.jpg|ダグラスDC-3<br />
|ファイル:Douglas DC-4 N30041 (4604757635).jpg|ダグラスDC-4<br />
|ファイル:6609-UAL-DC-6-NorthRampStapletonDEN.jpg|ダグラスDC-6<br />
|ファイル:Douglas DC-6A Liftmaster, United Airlines JP6982151.jpg|ダグラスDC-6 (貨物機)<br />
|ファイル:Douglas DC-7, United Airlines JP7100786.jpg|ダグラスDC-7<br />
|ファイル:Douglas DC-7A United Air Lines (4922435946).jpg|ダグラスDC-7 (貨物機)<br />
|ファイル:Douglas DC-8-11, United Airlines JP7765489.jpg|ダグラスDC-8<br />
|ファイル:UnitedDC-8freight (4412117861).jpg|ダグラスDC-8 (貨物機)<br />
|ファイル:McDonnell Douglas DC-10-10, United Airlines AN1076449.jpg|ダグラスDC-10-10<br />
|ファイル:United Airlines DC-10-30 (N1853U 47812 303) (4354551225).jpg|ダグラスDC-10-30<br />
|ファイル:N1859U DC-10-30F United WW Cargo SFO 21JAN99 (5626448397).jpg|ダグラスDC-10-30 (貨物機)<br />
|ファイル:United Airlines Caravelle Proctor.jpg|シュド・カラベル<br />
|ファイル:Convair340UALcityoakFull (4431613487).jpg|コンベア340<br />
|ファイル:Boeing 720 N7201U (7859006658).jpg|ボーイング720<br />
|ファイル:Boeing 747-122 N4718U UAL ORD 02.12.73 edited-3.jpg|ボーイング747-100<br />
|ファイル:United 747 (8644833494).jpg|ボーイング747-200<br />
|ファイル:United Boeing 747SP Maiwald.jpg|ボーイング747-SP<br />
|ファイル:Boeing 727-22, United Airlines AN0224285.jpg|ボーイング727-100<br />
|ファイル:125av - United Airlines Boeing 727-222; N7466U@LGA;18.03.2001 (8295720737).jpg|ボーイング727-200<br />
|ファイル:737Unitedn9025U (4411647329).jpg|ボーイング737-200<br />
|ファイル:United Airlines Boeing 737-322; N355UA@LAS;01.08.1995 (5027821512).jpg|ボーイング737-300<br />
|ファイル:United Airlines Boeing 737-500; N927UA@LAX;18.04.2007 463kn (4271091944).jpg|737-500<br />
|ファイル:Boeing 767-222, United Airlines AN0188143.jpg|ボーイング767-200<br />
|ファイル:United Airlines Boeing 767-224ER; N76151@ZRH;04.03.2011 592bw (5498287576).jpg|ボーイング767-200ER<br />
|ファイル:United Airlines Lockheed L-1011 TriStar 500 (??) (10265800834).jpg|ロッキード L-1011 トライスター<br />
}}<br />
<br />
== 航空事故 ==<br />
ユナイテッド航空は、他の主要な航空会社と同じく、複数の[[航空事故]]を起こしている。<br />
* [[ユナイテッド航空機チェスタートン爆破事件]](便名なし)[[1933年]][[10月10日]]<br />
* United Airlines Flight 610([[1951年]][[6月30日]])<br />
* [[w:United Airlines Flight 615]]([[1951年]][[8月24日]])<br />
* [[ユナイテッド航空409便墜落事故]]([[1955年]][[10月6日]])<br />
* [[ユナイテッド航空629便爆破事件]]([[1955年]][[11月1日]])<br />
* [[グランドキャニオン空中衝突事故]]([[1956年]][[6月30日]])<br />
* [[1960年ニューヨーク空中衝突事故]]([[1960年]][[12月16日]])<br />
* [[ユナイテッド航空859便オーバーラン事故]]([[1961年]][[7月11日]])<br />
*: DC-8が油圧系統故障により着陸失敗、多数の死傷者を出した。<br />
* United Airlines Flight 297([[1962年]][[11月23日]])<br />
* United Airlines Flight 823([[1964年]][[7月9日]])<br />
*: [[ビッカース バイカウント]]が機内火災により墜落、乗客乗員39人全員死亡。<br />
* United Airlines Flight 389([[1965年]][[8月16日]])<br />
*: [[ボーイング727]]が[[オヘア国際空港]]の手前に墜落。高度計の誤読が疑われているが原因不明。<br />
* [[w:United Airlines Flight 227]]([[1965年]][[11月11日]])<br />
*: [[ボーイング727]]が[[ソルトレイクシティ国際空港]]の手前100mに墜落。原因は着陸直前に高度が高すぎ急降下したが、急降下しすぎたため。<br />
* United Airlines Flight 266([[1969年]][[1月18日]])<br />
*: [[ボーイング727]]が第1エンジンからの火災警報を聞いたため[[ロサンゼルス国際空港]]に引き返すが、その途中に墜落し乗員乗客38人全員が死亡。<br />
* [[w:United Airlines Flight 533]]([[1972年]][[12月8日]])<br />
*: [[ボーイング737]]が[[シカゴ・ミッドウェイ空港]]で[[着陸復航]]時に、[[失速]]寸前の速度で機首を上げすぎたために失速して墜落。<br />
* [[ユナイテッド航空173便燃料切れ墜落事故]]([[:en:United Airlines Flight 173|United Airlines Flight 173]])([[1978年]][[12月28日]])<br />
*: [[ダグラス DC-8|DC-8]]が[[ポートランド (オレゴン州)|ポートランド]]空港着陸進入時に、[[機長]]が[[胴体着陸]]の可能性しか考えられなくなり残燃料に関する注意を怠り、燃料切れで墜落。<br />
* [[ユナイテッド航空2885貨物便墜落事故]]([[1983年]][[1月11日]])<br />
*: DC-8貨物機が[[パイロット (航空)|パイロット]]のミスで[[昇降舵]][[トリム]]の修正を忘れたために[[デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港|デトロイト空港]]の離陸に失敗して墜落。<br />
* [[ユナイテッド航空811便貨物ドア脱落事故]]([[1989年]][[2月24日]])<br />
*: [[ホノルル]]で[[ボーイング747]]の貨物室ドアが飛行中に吹き飛び、乗客9人が外に投げ出されて死亡した。811便は[[ホノルル国際空港]]に緊急着陸した。<br />
* [[ユナイテッド航空232便不時着事故]]([[1989年]][[7月19日]])<br />
* [[ユナイテッド航空585便墜落事故]]([[1991年]][[3月3日]])<br />
* [[ユナイテッド航空826便乱高下事故]]([[1997年]][[12月28日]])<br />
*: [[成田国際空港|東京]]発[[ホノルル国際空港|ホノルル]]行き[[ボーイング747]]が強い[[乱気流]]に巻き込まれ、多数の死傷者を出した。<br />
* [[アメリカ同時多発テロ事件]](ユナイテッド航空が被害者になった事件)<br />
** [[ユナイテッド航空93便テロ事件]]([[2001年]][[9月11日]])<br />
** [[ユナイテッド航空175便テロ事件]]([[2001年]][[9月11日]])<br />
<br />
== 不祥事 ==<br />
=== 乗客の手荷物破壊と賠償の拒否 ===<br />
[[2008年]]、カナダ人[[ミュージシャン]]のデーブ・キャロルは『{{en|United Breaks Guitars}}(ユナイテッド航空は[[ギター]]を壊す)』と題して、ユナイテッド航空へ抗議する歌を作曲し、[[YouTube]]に公開した<ref>{{YouTube|5YGc4zOqozo|United Breaks Guitars}}</ref>。これは[[シカゴ・オヘア国際空港]]で、ユナイテッド航空の空港手荷物係に[[アコースティック・ギター]]を壊されたが、要求した[[損害賠償]]が支払われなかったことによるものであった<ref>{{cite news | author= | date = 2009-7-10 | url = http://www.afpbb.com/articles/-/2619910 | title = 空港でギター壊され「恨み節」の歌、ユーチューブで大ヒット 写真1枚 国際ニュース | newspaper = AFP通信 | accessdate = 2017-04-12}}</ref>。<br />
<br />
=== ドレスコード事件 ===<br />
2017年[[3月25日]]、ユナイテッド航空は、2人の10代の少女に対して、彼女たちが[[レギンス]]を着用していたことを理由として、デンバーからミネアポリスへ向かう航空便への[[搭乗手続き]]を拒否した。このユナイテッド航空の行為に対して、[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]上で議論が巻き起こった。騒動を受けたユナイテッド航空は、彼女たちの搭乗券は「ユナイテッド・パス」と呼ばれる、従業員やその家族へと支給されたもので、これを使用する場合には[[服装規定]]があると説明し、一般搭乗者のレギンス着用は歓迎するとした<ref>{{Cite news |author= |date=2017-3-27 |url=http://www.bbc.com/japanese/39402284 |title=米ユナイテッド航空、レギンスの少女たちを搭乗拒否 SNSに非難の声 | newspaper = BBCワールドニュース |publisher=BBC |accessdate=2017-04-12}}</ref><ref>{{Cite news |author= |date=2017-03-27 |url=http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/27/leggings_n_15632464.html |title=ユナイテッド航空、レギンスはいた少女を搭乗拒否 特典航空券のドレスコードに波紋 | newspaper = [[ハフィントン・ポスト]] |accessdate=2017-04-12}}</ref>。<br />
<br />
=== 乗客に対する傷害と旅客機引きずり降ろし事件 ===<br />
{{see also|{{仮リンク|ユナイテッド・エクスプレス3411便事件|en|United Express Flight 3411 incident}}}}<br />
[[2017年]][[4月9日]]、[[シカゴ・オヘア国際空港]]において、[[ルイビル国際空港|ルイビル]]行き国内線である[[ユナイテッド・エクスプレス]]3411便から、既に旅客機に着席している1人のベトナム出身の男性乗客が、シカゴ市の空港警察によって強制排除された。この[[男性]]は排除される際に前歯2本と鼻をへし折られ、流血し、病院で手当てを受けることとなった。この強制排除の様子は、居合わせた他の複数の旅客によって動画が撮影され、[[インターネット]]上で公開された<ref>{{Cite news |author=ジョール・グンター |date=2017-04-11 |url=http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-39562378 |title=なぜこんなことに? 米ユナイテッド航空はなぜ乗客を引きずりおろした | newspaper = [[BBCワールドニュース]] |publisher= [[英国放送協会]] |accessdate=2017-04-12}}</ref>。<br />
<br />
ユナイテッド航空は「翌日のフライトの為に、4人のユナイテッド航空職員の座席が必要であったため、800ドルのクーポン補償金付きで4人のボランティアを募集し旅客調整を行おうとしたが、ボランティアが現れなかった為に、コンピュータで無作為に4人を選択した。1,000ドルの補償金でも男性は自発的に降りるのを拒否した為、[[法執行機関]]に依頼をした」と表明した<ref>{{Cite news |author=Susan Carey, Doug Cameron |date=2017-4-11 |url=http://jp.wsj.com/articles/SB12580682065743184470104583077691537916374 |title=ユナイテッド航空、乗客引きずり下ろしで非難殺到 - WSJ | newspaper = [[ウォール・ストリート・ジャーナル]] |accessdate=2017-04-12}}</ref>。この男性はベトナム系アメリカ人の[[医師]]で、翌日の勤務を理由に降機を拒否していた<ref>{{Cite news |author= |date=2017-04-11 |url=http://www.bbc.com/japanese/39562233 |title=米ユナイテッド航空、乗客を引きずりおろし | newspaper = BBCワールドニュース |publisher=BBC |accessdate=2017-04-12}}</ref>。<br />
<br />
[[4月10日]]には、ユナイテッド航空のCEOオスカー・ムニョスは、従業員宛に送信した[[電子メール]]で「我々の従業員は、このような状況に対処するための慣例({{en|established procedures}} 確立された手順)に従った」「私はみなさんを(=従業員側を)強く支持(する)」と述べ、被害者の男性を「破壊的な ({{en|disruptive}}) 」「けんか腰の ({{en|belligerent}}) 」と形容していたことが発覚した<ref>{{Cite news |author= |date=2017-4-11 |url=http://www.bbc.com/news/world-us-canada-39563570 |title=United Airlines: Shares drop after passenger dragging video | language = [[英語]] | newspaper = [[BBCニュース]] |publisher=BBC |accessdate=2017-04-14}}</ref>。また、[[Twitter]]では「(ユナイテッド航空にとって)気が動転するような出来事 ({{en|upsetting event}}) 」であり「乗客を振り替え ({{en|re-accommodate}}) なければならなかったことに謝罪する」との声明を発表した<ref name="was20170411">{{Cite news |author= |date=2017-4-11 |url=https://www.washingtonpost.com/opinions/it-might-be-time-to-re-accomodate-uniteds-ceo/2017/04/11/ec05263c-1eea-11e7-ad74-3a742a6e93a7_story.html | language = [[英語]] |title = It might be time to ‘re-accomodate’ United’s CEO | newspaper = [[ワシントン・ポスト]] |accessdate=2017-04-14}}</ref>。被害者に対する[[謝罪]]がなかったことから、あまりに感覚がズレている、[[人権]]というものが根本的に分かっていないのではないか?との批判が起き、Twitterでは事件について「{{en|#flight3411}}」というハッシュタグが付けられた<ref>{{cite news | author = Alana Horowitz | url = http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/11/united-airlines_n_15950132.html | title = ユナイテッド航空CEO、従業員への説明で客に責任転嫁 乗客を引きずり下ろした問題で(全文) | newspaper = [[ハフィントンポスト]] | date = 2017-04-12 | accessdate = 2017-04-28 }}</ref><ref name="was20170411"/>。<br />
<br />
[[4月11日]]、この問題についてムニョスCEOは改めて謝罪し「我々は全ての責任を取り、問題を正すように努める」とした<ref>{{Cite news |author= 鵜飼啓 | date=2017-04-11 |url=http://www.asahi.com/articles/ASK4D26HTK4DUHBI008.html |title=「全ての乗客に深く謝罪」ユナイテッド航空CEOが声明 | newspaper = [[朝日新聞デジタル]] |publisher=[[朝日新聞社]] |accessdate=2017-04-29 }}</ref>。<br />
<br />
[[4月27日]]、ユナイテッド航空は最終報告書を発表した。それによると、今回の出来事や初動対応は「お詫びしても、お詫びしきれるものではなく、本件の全責任は、ユナイテッド航空にある。」と表明して謝罪し、「[[過剰予約|オーバーブッキング]]の削減」「安全または保安上の問題がある場合を除き、警察などの法執行機関による協力を依頼せず([[4月12日]]に実施済み)、既に搭乗した乗客に対し降機を強制しない」「補償額の上限を10,000[[アメリカ合衆国ドル|米ドル]]に増額する」などの改善策が明記され、一部は[[4月28日]]より、その他も年度内に順次実施するとも明記された<ref>{{cite press release | url = https://www.united.com/web/ja-JP/content/reportJA.PDF | title = ユナイテッド・エクスプレス3411便に関する調査結果および改善策 | format = [[PDF]] | language = [[日本語]] | publisher = ユナイテッド航空 | date = 2017-04-27 }}</ref>。<br />
<br />
2017年10月18日、4月に発生した乗客強制排除事件に関し、シカゴ市監察官室は、同市航空局の3人の警備員と巡査部長を「誤解を招く説明および意図的な排除行為があった」と認定し、2名を解雇、2名を5日間の停職処分にしていたことを公表した<ref>[http://chicagoinspectorgeneral.org/wp-content/uploads/2017/10/OIG-Third-Quarter-2017-Report.pdf Third Quarter 2017 Report] The City of Chicago Office of Inspector General 2017年10月17日</ref>。4名の氏名は明らかにされていない<ref>[http://edition.cnn.com/2017/10/17/us/united-airlines-flight-officers-disciplined/index.html Officers fired over removal of United passenger] CNN 2017年10月18日</ref>。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{脚注ヘルプ}}<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[コードシェア便]]<br />
* [[シャトル便]]<br />
* [[ファロン]]<br />
* [[パンアメリカン航空]] - [[1985年]]に日本路線を含む太平洋路線と[[成田国際空港]]からの発着権、[[以遠権]]などをユナイテッド航空に売却。<br />
* [[ユナイテッド・センター]] - [[命名権]]を購入した[[シカゴ]]の屋内施設。<br />
* [[マイレージ・プラス]] - ユナイテッド航空の[[マイレージサービス]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
{{Commonscat|United Airlines}}<br />
* [http://www.united.com/ ユナイテッド航空]{{ja icon}}{{en icon}}<br />
* [http://www.mileageplusmall.jp/ マイレージ・プラス・モール]<br />
* [http://www.unitedcargo.com/ United Cargo]{{en icon}}<br />
<!--* [http://www.theunitedshop.com/ The United Shop]{{en icon}} リンク切れ--><br />
* [http://unitedcontinentalholdings.com/ United Continental Holdings, Inc.]{{en icon}}<br />
<br />
{{スターアライアンス}}<br />
{{アメリカ合衆国の航空会社}}<br />
{{DJTA}}<br />
{{Normdaten}}<br />
{{デフォルトソート:ゆないてつとこうくう}}<br />
[[Category:ユナイテッド航空|*]]<br />
[[Category:アメリカ合衆国の航空会社]]<br />
[[Category:スターアライアンス]]<br />
[[Category:1926年設立の企業]]<br />
[[Category:シカゴの企業]]<br />
[[Category:経営再建した企業]]</div>
114.183.244.165
ハッピーマンデー制度
2018-06-30T13:56:08Z
<p>114.183.244.165: /* 関連項目 */</p>
<hr />
<div>{{Law}}<br />
'''ハッピーマンデー制度'''(ハッピーマンデーせいど)とは、[[日本]]において[[国民の祝日]]の一部を、従来の固定日から特定週の[[月曜日]]に移動させた法改正である。<br />
<br />
== 概説 ==<br />
公務員や中規模以上の企業を中心に[[週休2日制]]が浸透したため、月曜日を[[国民の祝日]]とする事によって土曜日・日曜日と合わせた3連休とし、余暇を過ごしてもらおうという趣旨で制定された。<br />
<br />
「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」([[平成10年]]法律第141号)によって「成人の日」および「体育の日」が、「国民の祝日に関する法律及び老人福祉法の一部を改正する法律」([[平成13年]]法律第59号)によって「海の日」および「敬老の日」が、それぞれ月曜日に移動した。<br />
<br />
なお、移動方法については「'''従来の日付に近い方の月曜日'''」のような追従型でなく、「'''○月の第○月曜日'''」のように固定型となっている。これらの祝日設定は、[[アメリカ合衆国]]にある同様の制度([[月曜休日統一法]])の設定にならったものである。また、祝日が月曜日に集中することにより、学校の[[カリキュラム]]で月曜日の授業が消化できないことや、三連休となることにより[[医療機関]]に通うことができない日々が続くといった問題点もある。<br />
<br />
{| class="wikitable"<br />
|+ 国民の祝日<br />
!日付!!移動年!!祝日名<br />
|-<br />
|1月1日||||[[元日]]<br />
|-<br />
|1月第2月曜日||style="background:Red; color:White"|2000年||[[成人の日]]<br />
|-<br />
|2月11日||||[[建国記念の日]]<br />
|-<br />
|3月20日頃||||[[春分の日]]<br />
|-<br />
|4月29日||||[[昭和の日]]<br />
|-<br />
|5月3日||||[[憲法記念日 (日本)|憲法記念日]]<br />
|-<br />
|5月4日||||[[みどりの日]]<br />
|-<br />
|5月5日||||[[こどもの日]]<br />
|-<br />
|7月第3月曜日||style="background:Red; color:White"|2003年||[[海の日]]<br />
|-<br />
|8月11日||||[[山の日]]<br />
|-<br />
|9月第3月曜日||style="background:Red; color:White"|2003年||[[敬老の日]]<br />
|-<br />
|9月23日頃||||[[秋分の日]]<br />
|-<br />
|10月第2月曜日||style="background:Red; color:White"|2000年||[[体育の日]]<br />
|-<br />
|11月3日||||[[文化の日]]<br />
|-<br />
|11月23日||||[[勤労感謝の日]]<br />
|-<br />
|12月23日||||[[天皇誕生日]]<br />
|}<br />
<br />
このうち「勤労感謝の日」に関しては、「秋の大型連休」構想({{節リンク|シルバーウィーク|10月末 - 11月頭の大型連休}})として「体育の日」と「勤労感謝の日」を「文化の日」前後へ移動させ、土曜日・日曜日や振替休日、国民の休日と合わせて5連休以上にすることが、2007年5月に[[自公連立政権]]によって検討されたことがある。<br />
<br />
これは景気対策を狙ったものだったが、自民党内からも「祝日の本来の意味が失われる」と反対論が多く、実現には至らなかった。もっとも、現行法でも暦の関係で、偶発的に9月の大型連休(土日の週末連休+敬老の日+[[国民の休日]]+秋分の日の5連休)が発生することはある(実例:[[2009年]]〈平成21年〉、[[2015年]]〈平成27年〉)。<br />
<br />
== ハッピーマンデーに対する批評 ==<br />
上述しているように、この制度は祝日を月曜日に持ってくることで土曜日から月曜日に掛けて3連休とし、余暇を過ごしてもらおうという趣旨によって制定されたものであるが、前述した「勤労感謝の日」をハッピーマンデー化する構想に対して与党が「祝日の本来の意味が失われる」と反論したように、「[[成人の日]]」「[[海の日]]」「[[体育の日]]」など、歴史的経緯によって制定された日付由来の祝日が全く所縁の無い日付に移動したため、この制度に対して批判も多い。特に「成人の日」は第2月曜日に指定されていることで、本来の日付である[[1月15日]]が「成人の日」になることが在り得なくなったため、尚更否定的な意見が強い。<br />
<br />
== 日本以外のハッピーマンデーの祝日 ==<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[祝日]]<br />
* [[移動祝日]]<br />
* [[月曜日]]<br />
* [[長時間労働]] - [[年次有給休暇]]<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:はつひまんてせいと}}<br />
<br />
[[Category:日本の祝日]]<br />
[[Category:月曜日]]</div>
114.183.244.165
本州四国連絡道路
2018-06-30T11:20:58Z
<p>114.183.244.165: /* 関連項目 */</p>
<hr />
<div>'''本州四国連絡道路'''(ほんしゅうしこくれんらくどうろ)は、[[国土交通大臣]]が定めた基本計画にかかる、[[本州]]と[[四国]]を連絡する[[有料道路]]の[[一般国道]]である。略称は'''本四道路'''。<br />
<br />
本州と四国を結ぶ3本の道路であり、東から順に、'''神戸・鳴門ルート'''([[神戸淡路鳴門自動車道]])、'''児島・坂出ルート'''([[瀬戸中央自動車道]])、'''尾道・今治ルート'''([[西瀬戸自動車道]])となっている。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
[[本州四国連絡橋]]に本州四国連絡道路である神戸淡路鳴門自動車道・瀬戸中央自動車道・西瀬戸自動車道を通しているという形をとっている。いずれも[[自動車専用道路]]だが、尾道・今治ルートの海峡部の橋梁には[[都道府県道|県道]]である[[原動機付自転車]]・[[自転車]]・[[歩行者]]の専用道路が併設されている。<br />
<br />
1969年の[[新全国総合開発計画]]により3ルートの建設が決定された。また、1977年の[[第三次全国総合開発計画]]で児島・坂出ルートを[[鉄道道路併用橋]]で建設を行うことが決定。<br />
<br />
[[本州四国連絡高速道路株式会社]](JB本四高速)が管理を行う。3ルートの起点と終点に神戸([[神戸市]][[垂水区]])、鳴門([[鳴門市]])、岡山([[早島町]])、坂出([[坂出市]])、しまなみ尾道([[尾道市]])およびしまなみ今治([[今治市]])の各管理センターがある。<br />
<br />
== 料金 ==<br />
架橋により建設コストが嵩んでいるため、通行料金は[[ネクスコ|NEXCO]]の高速道路に比べて割高になっていたが、2014年4月から当面10年間[[ETC]]車限定で、同等にまで料金水準が引き下げられることになった<ref name="jbpress20140314">{{Cite press release |title=「平成26年4月からの新たな本四高速料金」について |publisher=本州四国連絡高速道路株式会社 |date=2014-03-14 |url=http://www.jb-honshi.co.jp/press/140314press-1.html |accessdate= 2015-05-20}}</ref>。<br />
<br />
=== 沿革 ===<br />
1997年(平成9年)に認可がなされた基本料金(普通車)は、陸上部39円/km、海峡部351円/km([[明石海峡大橋]]は1.6倍)、[[ターミナルチャージ]]125円とし、[[消費税]](5%)を加算のうえで50円単位とする。この陸上部と海峡部の料率比は、1kmあたり建設コストと便益額の中間比率を基に設定されている<ref name="gaiyo">{{PDFlink|[http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/hw_arikata/pdf11/6.pdf#page&#61;5 本四高速の概要(第11回高速道路のあり方検討有識者委員会 資料3-3)]|722KB}} </ref>。<br />
<br />
この基本料金は実施されず、2012年度までの地方の出資を前提に、基本料金の20%引きとなる特別料金が1998年4月から実施された。<br />
<br />
特別料金は5年間の時限措置であり、その後は基本料金に戻される予定であったが、2003年7月からは、2022年度までの地方の出資を前提にさらに10%引きとなっている(新特別料金、基本料金から28%引き)。<br />
<br />
==== ETC割引の導入 ====<br />
2003年の新特別料金導入時に、ETC無線通行のみを要件とする「ETC特別割引」が設定された。割引率は5.5%で、基本料金からは32%引きとなる。<br />
<br />
時間帯割引は、2007年8月に社会実験として導入され<ref name="jbpress20070810">{{Cite press release |title=本州四国連絡高速道路における料金割引社会実験の実施について |publisher=本州四国連絡高速道路料金割引に係る社会実験協議会 |date=2007-08-10 |url=http://www.jb-honshi.co.jp/press/140314press-1.html |accessdate= 2015-05-28}}</ref><ref name="jiwarikeii">{{Cite web |url=http://www.mlit.go.jp/common/000230487.pdf |title=料金割引の評価 |accessdate=2015-05-28 |date=2012-11-20 |format=PDF |work=第1回国土幹線道路部会 配布資料 参考資料2 |publisher=国土交通省 |page=2 }}</ref>、2008年10月からは、国の経済対策の一環で、[[道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律#高速道路利便増進事業|高速道路利便増進事業]]を活用して行われるようになった。2009年3月中旬までは、深夜割引の対象車種が中型車または大型車以上のみで通勤割引がないなど、NEXCOに比べるとかなり限られた内容であったが、「生活対策」により2009年3月20日から割引が追加され、休日の普通車以下は終日5割引・上限1,000円になるほか<ref>上限1,000円は2011年6月19日まで実施。</ref>、平日は全車種・全時間帯にNEXCO地方部と同等の時間帯割引(3割引または5割引)が設定された。<br />
{{See also|ETC割引制度#本州四国連絡高速道路(本四高速)の時間帯割引}}<br />
<br />
==== 料金水準引き下げの要望 ====<br />
国に加え、本四道路沿線6県、[[高知県]]、[[大阪府]]、[[大阪市]]および神戸市の10自治体が、JB本四高速の株主として[[日本高速道路保有・債務返済機構]](高速道路機構)に年間267億円(国と合わせて800億円)の出資をしている。架橋を求めたのは地方側であるという誘致責任からだが、地方側は既に責任は果たしたとしており、新特別料金設定の前提となる2022年度までの出資延長を拒否してきた。それとともに、割高な料金は地域間格差を助長するものであるとしてNEXCOと同水準に引き下げるよう求めてきた。<br />
<br />
2011年1月から[[国土交通省]]と出資自治体との間で「本四高速の料金等に関する調整会議」が行われており、2012年2月17日に開かれた[http://www.mlit.go.jp/road/road_tk1_000029.html 第7回会議]において、2014年度から本四道路を全国プール制に組み入れて共通の料金とする方針が決定され、地方側も減額などを条件に出資を継続することになった<ref>{{PDFlink|[http://www.mlit.go.jp/common/000191835.pdf 今後の本四高速料金の基本方針]|66KB}} - 国土交通省、2012年2月17日</ref>。<br />
<br />
2012年3月14日に開かれた[http://www.mlit.go.jp/road/road_tk1_000024.html 第8回会議]において、自治体の出資を2年間延長のうえ金額は24%削減とする合意がなされた<ref>[http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819890E3E6E2E6E28DE3E6E2E1E0E2E3E09E93E2E2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E4EB 本四高速、自治体出資24%減で合意 料金は小幅割引に] - 日本経済新聞、2012年3月15日</ref>。2012-2013年度の料金・割引については、休日の普通車以下のETC料金を、陸上部27.56円/km、海峡部229.90円/km(明石海峡大橋は358.90円/km)として計算した料金から5割引とする一方、同じく中型車以上のETC特別割引を廃止する案が提示された(その他の割引は継続)。翌15日から19日まで、高速道路機構と高速道路会社による[[パブリックコメント]]が行われ<ref>{{PDFlink|[http://www.jehdra.go.jp/pdf/904.pdf 「今後の本四高速の料金(案)」等について意見募集を開始します]|565KB}} - 高速道路機構、2012年3月15日</ref>、4月14日から実施されることになった<ref>[http://www.jb-honshi.co.jp/press/120330press-1.html 「平成24年4月からの本四高速の料金割引」について] - JB本四高速、2012年3月30日{{リンク切れ|date=2017年10月}}</ref>。<br />
<br />
全国共通料金の具体的な水準について出資自治体は、海峡部の料率が[[伊勢湾岸道路]]のそれ(108.1円/km)を上回らないことを求めた<ref>{{Cite news |title=本四高速の値下げ要望 県など9府県市、国交相らに |newspaper=神戸新聞NEXT |date=2013-06-11 |url=http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201306/0006068802.shtml |accessdate=2015-05-27 |publisher=神戸新聞社 }}</ref>。<br />
<br />
一方、競合交通機関は、全国共通料金が導入されると、通常料金で5割引相当、時間帯割引適用後で最大7.5割引相当になると試算、「税金を投入して実施されている各種の割引制度は、なんとしても見直し(廃止または縮小)していただきたい。」(日本旅客船協会)<ref>{{Cite web |url=http://www.mlit.go.jp/common/000991996.pdf#page=14 |title=日本長距離フェリー協会、日本旅客船協会 提出資料 |accessdate=2015-05-27 |date=2013-03-22 |format=PDF |work=第6回国土幹線道路部会 配布資料2 |publisher=国土交通省 |page=13 }}</ref>、「割引を行ったとしても、瀬戸中央道[[早島インターチェンジ|早島]] - [[坂出インターチェンジ|坂出]]間普通車で3,000円程度」([[四国旅客鉄道|JR四国]])<ref>{{Cite web |url=http://www.mlit.go.jp/common/000991996.pdf#page=17 |title=四国旅客鉄道 提出資料 |accessdate=2015-05-27 |date=2013-04-11 |format=PDF |work=第7回国土幹線道路部会 配布資料4 |publisher=国土交通省 |page=16 }}</ref>と、国土交通省 [[社会資本整備審議会]] 道路分科会 国土幹線道路部会において要望した。<br />
<br />
2013年6月25日に出された同部会の中間答申では、多額の建設費や海峡部横断という特別な便益を提供していることから、料金水準を他の区間より高くすることは妥当だが、有効活用の観点から大きな差とならないようにすべきとされた。割引については、他の交通機関への影響があったことに鑑み、実質の水準を考慮して割引の縮小を図るべきとされた<ref name="toshin20130625">{{Cite web |url=http://www.mlit.go.jp/common/001001968.pdf#page=23 |title=社会資本整備審議会 道路分科会 国土幹線道路部会 中間答申 |accessdate=2015-05-16 |date=2013-06-25 |format=PDF |publisher=国土交通省 |pages=19-20 }}</ref>。<br />
<br />
これに基づき、同年12月20日発表の国土交通省発表の基本方針で、陸上部は[[高速自動車国道]]普通区間と同じ24.6円/km、海峡部は伊勢湾岸道路と同等の108.1円/kmに、料金水準の整理を行うこととされた。割引については、平日の通勤時間帯の多頻度利用と休日に利用する車に対して2013年度時点の割引後料金を維持するものとされた<ref>{{Cite web |url=http://www.mlit.go.jp/common/001022809.pdf#page=3 |title=新たな高速道路料金に関する基本方針の決定について |accessdate=2015-05-27 |date=2013-12-20 |format=PDF |publisher=国土交通省 }}</ref>。2014年2月14日から27日までNEXCOと併せてパブリックコメントが行われた後<ref>{{Cite web |url=http://www.mlit.go.jp/common/001001968.pdf |title=「新たな高速道路料金(案)」等について |accessdate=2015-05-27 |date=2014-02-14 |format=PDF |publisher=(独)日本高速道路保有・債務返済機構 }} </ref>、3月14日、JB本四高速に対し事業変更許可が出され、2014年4月1日からの新料金が正式決定された<ref name="jbpress20140314"/>。これにあたって、本四道路は全国路線網に編入された。<br />
<br />
; 各ルート全線利用時の料金推移(普通車)<ref name="jbpress20140314"/><ref name="gaiyo"/><br />
:* 企画割引は反映していない。<br />
:* ETC車の料金で''この書体'' の金額は、時間帯割引が適用されたもの。<br />
:{| class="wikitable" style="text-align:center"<br />
|-<br />
|+ 神戸淡路鳴門自動車道(神戸西IC - 鳴門IC間 : 89.0km)<br />
|-<br />
! 適用期間 !! 現金車<br/>通常料金 !! ETC車<br/>平日料金 !! ETC車<br/>休日料金 !! 備考<br />
|-<br />
| 1998年4月5日 - || 6,050円 || - || - || style="text-align:left" | <small>特別料金</small><br />
|-<br />
| 2003年7月1日 - || rowspan="5" | 5,450円 || rowspan="2" | 5,150円 || 5,150円 || style="text-align:left" | <small>新特別料金、ETC特別割引開始</small><br />
|-<br />
| 2008年9月20日 - || 5,150円<br/>''2,725円'' || style="text-align:left" | <small>緊急総合対策<br/>休日2,725円 ……9-17時</small><br />
|-<br />
| 2009年3月20日 - || rowspan="3" | ''3,815円<br/>2,725円'' || ''1,000円'' || style="text-align:left" | <small>生活対策<br/>平日3,815円 ……9-17時、20-22時<br/>平日2,725円 ……0-9時、17-20時、22-24時</small><br />
|-<br />
| 2011年6月20日 - || ''2,725円'' || style="text-align:left" | <small>休日上限1,000円廃止、5割引継続</small><br />
|-<br />
| 2012年4月14日 - || ''2,550円'' || style="text-align:left" | <small>休日に一定の割引を導入</small><br />
|-<br />
| 2014年4月1日 - || 5,610円 || 3,280円 || ''2,620円'' || style="text-align:left" | <small>消費税率引き上げ(8%)、ETC料金水準引き下げ</small><br />
|}<br />
<br />
:{| class="wikitable" style="text-align:center"<br />
|-<br />
|+ 瀬戸中央自動車道(早島IC - 坂出IC間 : 37.3km)<br />
|-<br />
! 適用期間 !! 現金車<br/>通常料金 !! ETC車<br/>平日料金 !! ETC車<br/>休日料金 !! 備考<br />
|-<br />
| 1988年4月10日 - || 6,300円 || rowspan="4" | - || rowspan="4" | - || <br />
|-<br />
| 1989年4月 - || 6,490円 || style="text-align:left" | <small>消費税導入(3%)</small><br />
|-<br />
| 1997年4月 - || 6,620円 || style="text-align:left" | <small>消費税率引き上げ(5%)</small><br />
|-<br />
| 1998年4月 - || 4,600円 || style="text-align:left" | <small>特別料金</small><br />
|-<br />
| 2003年7月1日 - || rowspan="5" | 4,100円 || rowspan="2" | 3,874円 || 3,874円 || style="text-align:left" | <small>新特別料金、ETC特別割引開始</small><br />
|-<br />
| 2008年9月20日 - || 3,874円<br/>''2,050円'' || style="text-align:left" | <small>緊急総合対策<br/>休日2,050円 ……9-17時</small><br />
|-<br />
| 2009年3月20日 - || rowspan="3" | ''2,870円<br/>2,050円'' || ''1,000円'' || style="text-align:left" | <small>生活対策<br/>平日2,870円 ……4-6時、9-17時、20-24時<br/>平日2,050円 ……0-4時、6-9時、17-20時</small><br />
|-<br />
| 2011年6月20日 - || ''2,050円'' || style="text-align:left" | <small>休日上限1,000円廃止、5割引継続</small><br />
|-<br />
| 2012年4月14日 - || ''1,900円'' || style="text-align:left" | <small>休日に一定の割引を導入</small><br />
|-<br />
| 2014年4月1日 - || 4,220円 || 2,270円 || ''1,950円'' || style="text-align:left" | <small>消費税率引き上げ(8%)、ETC料金水準引き下げ</small><br />
|}<br />
<br />
:{| class="wikitable" style="text-align:center"<br />
|-<br />
|+ 西瀬戸自動車道(西瀬戸尾道IC - 今治IC間 : 46.6km<ref>生口島道路および大島道路を除く。</ref>)<br />
|-<br />
! 適用期間 !! 現金車<br/>通常料金 !! ETC車<br/>平日料金 !! ETC車<br/>休日料金 !! 備考<br />
|-<br />
| 1999年5月1日 - || 5,250円 || - || - || style="text-align:left" | <small>特別料金</small><br />
|-<br />
| 2003年7月1日 - || rowspan="6" | 4,700円 || rowspan="3" | 4,440円 || 4,440円 || style="text-align:left" | <small>新特別料金、ETC特別割引開始</small><br />
|-<br />
| 2007年8月20日 - || 4,440円<br/>''3,760円'' || style="text-align:left" | <small>社会実験<br/>休日3,760円 ……9-17時</small><br />
|-<br />
| 2008年9月20日 - || 4,440円<br/>''2,350円'' || style="text-align:left" | <small>緊急総合対策<br/>休日2,350円 ……9-17時</small><br />
|-<br />
| 2009年3月20日 - || rowspan="3" | ''3,290円<br/>2,350円'' || ''1,000円'' || style="text-align:left" | <small>生活対策<br/>平日3,290円 ……4-6時、9-17時、20-24時<br/>平日2,350円 ……0-4時、6-9時、17-20時</small><br />
|-<br />
| 2011年6月20日 - || ''2,350円'' || style="text-align:left" | <small>休日上限1,000円廃止、5割引継続</small><br />
|-<br />
| 2012年4月14日 - || ''2,200円'' || style="text-align:left" | <small>休日に一定の割引を導入</small><br />
|-<br />
| 2014年4月1日 - || 4,830円 || 2,890円 || ''2,260円'' || style="text-align:left" | <small>消費税率引き上げ(8%)、ETC料金水準引き下げ</small><br />
|}<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{reflist}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[高規格幹線道路]]<br />
* [[近畿地方の道路一覧]]<br />
* [[中国地方の道路一覧]]<br />
* [[四国地方の道路一覧]]<br />
* [[東京湾アクアライン]] - 本四高速ど同じく、高額な通行料金が問題になった。<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* [http://www.jb-honshi.co.jp/index.html JB本四高速 -本州四国連絡高速道路株式会社-]<br />
{{日本の高速道路}}<br />
{{神戸淡路鳴門自動車道}}<br />
{{瀬戸中央自動車道}}<br />
{{西瀬戸自動車道}}<br />
{{デフォルトソート:ほんしゆうしこくれんらくとうろ}}<br />
[[Category:本州四国連絡道路|*]]</div>
114.183.244.165
チャイナエアライン
2018-06-30T10:53:49Z
<p>114.183.244.165: /* 概要 */</p>
<hr />
<div>{{redirect|中華航空|日中戦争期の航空会社|中華航空 (1938-1945年)}}<br />
{{混同|x1=「エアチャイナ」と呼ばれる|中国国際航空}}<br />
{{航空会社情報ボックス<br />
|航空会社 = チャイナエアライン<br />{{lang|en|China Airlines}}<br />{{lang|zho|中華航空}}<br />
|ロゴ = China Airlines Boeing 777-300ER TPE.JPG<br />
|ロゴサイズ =<br />
|IATA = CI<br />
|ICAO = CAL<br />
|コールサイン = Dynasty<br />
|親会社 = China Airlines Group<br />
|設立日 = 1959年12月16日<br />
|本拠地 = {{ROC-TW}}<br />[[桃園市]][[大園区]]<br />
|代表者 = 何煖軒(董事長)<br />
|ハブ空港 = [[台湾桃園国際空港]]<br />
|焦点都市 = [[香港国際空港]]<br />
|マイレージサービス = Dynasty Flyer<br />
|ラウンジ = Dynasty Lounge<br />
|航空連合 = [[スカイチーム]]<br />[[スカイチーム・カーゴ]](チャイナエアライン・カーゴ)<br />
|保有機材数 = 99機<br />
|目的地 = 145都市<br />
|従業員数 = 12467名<br />
|ウェブ = http://www.china-airlines.com/}}<br />
{{中華圏の事物<br />
|タイトル=中華航空股份有限公司<br />
|画像=<br />
|画像の説明=<br />
|英文=China Airlines<br />
|簡体字=中华航空股份有限公司<br />
|繁体字=中華航空股份有限公司<br />
|ピン音=<small>Zhònghuāhángkōng Gǔfèngōngsī</small><br />
|注音符号=<br />
|台湾語=<br />
|カタカナ=<br />
}}<br />
[[File:CALParkOfficeBuildingWatson88.jpg|thumb|CAL Park - チャイナエアラインの本社 (新)]]<br />
[[File:China Airlines Building.jpg|thumb|チャイナエアラインの本社 (旧)]]<br />
'''チャイナエアライン'''({{lang-zh|'''中華航空'''}}、{{lang-en|'''China Airlines'''}})は、[[中華民国]]([[台湾]])の[[航空会社]]。台湾のフラッグ・キャリアである。[[中国語]]の略称は'''華航'''。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
'''チャイナエアライン'''([[IATA航空会社コード|IATA2レターコード]]:'''CI''';[[ICAO航空会社コード|ICAO3レターコード]]:'''CAL''';コールサイン:'''Dynasty''';台北証券取引所:[http://www.twse.com.tw/pdf/ch/2610_ch.pdf '''2610'''])は[[台湾]]・[[桃園市]]に本社を置く中華民国(台湾)の航空会社である。<br />
<br />
[[1959年]]12月、[[中華民国空軍]](台湾空軍)の[[退役軍人]]らによって設立された<ref name="月エ200903">「月刊エアライン 2009年3月号」[[イカロス出版]]</ref>。<br />
<br />
正式名称は、'''[[中国語]]圏で「中華航空公司」'''、日本を含めた'''中華圏以外の地域においては「チャイナ エアライン'''('''China Airlines''')」であるが、現在もメディア報道では、日本における登記上の名称である“中華航空”と呼称されることも多く<ref>[https://news.yahoo.co.jp/pickup/6264313 Yahoo!ニュース 中華航空 邦人が騒ぎ引き返す] - Yahoo!ニュース 2017年12月10日</ref>、公式サイトでも「チャイナ エアライン(中華航空)」とページタイトルを付けている。<br />
<br />
なお、名称が似ている[[中国国際航空]]({{en|Air China}})は[[中華民国|中華民国(台湾)]]の会社ではなく、[[中華人民共和国]]の[[中国民用航空局|民用航空総局(中国民航)]]系の航空会社であり、提携などの関係もない。<br />
<br />
当初は水陸両用機PBY-5Bを利用した台北ー日月潭の不期便運航からスタートし、金門と馬祖への軍事物資や人員の輸送、軍幹部の輸送により会社の規模を拡大した。<br />
<br />
1962年よりDC-3、DC-4、YS-11を導入し、本格的に民間航空輸送業務を開始。同年10月に開始した台北ー花蓮線は台湾で初めての定期路線となった。<br />
<br />
1966年にはホーチミン線、1967年には東京・大阪・沖縄線が就航し、アジアにネットワークを拡大。<br />
<br />
1970年には自社初のジェット機であるボーイングB707を導入、台北ー東京ーサンフランシスコ線に就航し、台湾(中華民国)フラッグキャリアの地位を確立。<br />
<br />
1983年バンコク経由アムステルダム就航。台湾キャリア初めてのヨーロッパ路線に。<br />
<br />
1991年、[[一つの中国|中華人民共和国政府による政策(一つの中国政策)]]により、定期便就航継続ができない地域への航空路確保を目的に、和信グループとの合弁でマンダリン航空を設立。<br />
<br />
[[1993年]]より台湾証券取引所に株式が上場され、完全民営会社に。<br />
<br />
機体の塗装は、かつては真ん中に[[中華民国の国旗]](青天白日満地紅旗)が、他の国家の航空会社と同様に、小さく描かれていた。しかし中華人民共和国の[[中国共産党]]が、[[香港返還]]後の中華人民共和国領土となった[[香港国際空港]]への乗り入れを盾に圧力をかけたため、[[1995年]]より台湾(中華民国)の[[国花]]である[[梅]]の花弁をトレードマークとして採用している。<br />
<br />
同時に機体の社名表記は「中華航空公司」から「{{en|CHINA AIRLINES}}」へと変更されたが、「華航」という[[印影]]のデザインは残されている。[[呼出符号]]として用いられる「'''ダイナスティ'''({{en|Dynasty}})」は、[[英語]]の「[[王朝]]」という意味で、[[機内誌]]・各種サービスの名称にも使われる。<br />
<br />
2003年、54年間凍結されていた[[中国大陸]]行き直行便を運航。初めは上海行き[[春節]][[チャーター便]]にて、2008年より各地に定期便として就航。<br />
<br />
2006年 本社を台北市から桃園空港に隣接するCAL Parkへ移転。台北市のオフィスは台北支店として存続。<br />
<br />
[[2010年]][[9月14日]]に、[[航空連合]]・[[スカイチーム]]への加盟に調印、[[2011年]][[9月28日]]に正式加盟<ref>[http://www.skyteam.com/ja/About-us/Our-members/Future-SkyTeam-Members/China-Airlines/ スカイチームへの加盟を予定している航空会社] - SkyTeam</ref><ref>[http://www.china-airlines.co.jp/news/1009/100915.html スカイチーム加盟に向け覚書調印] - チャイナエアライン</ref>。これを記念して、スカイチーム特別塗装を施したボーイング747-400(機体記号:B-18211<ref>[http://jetphotos.net/viewphoto.php?id=7215428 B-18206]</ref>)、エアバスA330-300(B-18311)を運航している。同時に1995年から利用されていたロゴが若干変更された<ref>[http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=50508 チャイナエアライン、スカイチーム加盟、新ロゴも発表]</ref>。<br />
<br />
[[2016年]][[12月1日]]からは、[[行政院]]の決定に基づき、[[11月22日]]に解散を決めた[[トランスアジア航空]]が運航していた路線のほとんど([[金門県|金門]]-[[澎湖県|澎湖]]線を除く)を引き継くことになった<ref>[http://japan.cna.com.tw/news/atra/201611230013.aspx 中華航空、12月からトランスアジア路線引き継ぎへ/台湾] - 中央社フォーカス台湾 2016/11/23</ref><ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM23H4S_T21C16A1FF2000/ 解散決議の復興航空、中華航空が路線引き継ぎへ 台湾当局] 2016年11月24日</ref>。<br />
<br />
[[2017年]][[1月10日]]より、東京羽田-台北松山線に加え、[[日本航空]]とチャイナエアラインが日台間を結ぶすべての便に於いて、双方でコードシェアを開始<ref>http://press.jal.co.jp/ja/release/201702/004175.html</ref>。次の段階として、貨物便やマイレージ、日台双方の国内線にもコードシェアの拡大を予定している。<br />
<br />
[[航空券]]の座席予約システム([[CRS (航空)|CRS]])は、[[アマデウスITグループ]]が運営する[[アマデウス (CRS)|アマデウス]]を利用している<br />
<ref>[http://www.amadeus.com/web/amadeus/jp_JP-JP/Amadeus-Home/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9&%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/20160328_CI_Altea_Migration/1259111306300-Page-AMAD_DetailPpal?assetid=1319677816202&assettype=PressRelease_C 【アマデウス・ジャパンからのお知らせ】アマデウス・ジャパン、チャイナ エアライン(CI)の予約システムをアマデウス アルテアへ移行完了]</ref><br />
<br />
== サービス ==<br />
建築デザイナー陳瑞憲(Ray Chen)氏のもと、2015年より「Next Gen」と題したリブランディングプロジェクトを実施しており、客室の内装、食器、アメニティから制服、小物に至るまで、全デザインとコンセプトの統一を図り、台湾を代表する航空会社として、台湾の生活美における文化創造力を国際舞台にアピールするとしている。近年新コンセプト「Next Gen」によりデザインされたボーイング777-300ER、エアバスA350-900XWBのインテリアや機内食器は、独iFデザイン賞やグッドデザイン賞を獲得している<ref>https://www.china-airlines.com/us/en/discover/news/press-release/20160215</ref>。<br />
<br />
2018年1月現在、Skytrax社による航空会社レーティングにおいて4ツ星の評価<ref>http://www.airlinequality.com/airline-reviews/china-airlines/</ref>や、米グローバルトラベラーマガジン社の北アジアベストエアラインを5年連続受賞するなど<ref>http://japan.cna.com.tw/news/atra/201712260001.aspx</ref>、サービスに関して世界から高い評価を得ている。<br />
<br />
=== 機内食 ===<br />
[[医食同源]]の元に[[機内食]]メニューが考案されており、ビジネスクラスでは、[[東坡肉|トンポーロー]]・[[魯肉飯]]・[[粥]]などの[[中華料理]]、[[日本料理]]を選択することも可能な路線があり、[[ウェブサイト]]のE-メニューから事前予約を受け付けている。<br />
<br />
また、飛行時間が1時間半を超える路線と、台北ー香港間では、基本的にホットミールが提供されており、[[食のタブー]]に配慮した、[[精進料理]]や各種宗教料理、子供向け料理も、事前リクエストが可能となっている。<br />
<br />
=== 客室乗務員 ===<br />
台湾―日本間のフライトでは、就航開始時より原則すべての便に日本人乗務員が乗務しており、日本語対応ができる台湾人クルーも多く在籍している。<br />
女性クルーの制服は1962年の制定時より、チャイナドレスをイメージモデルとして採用している。近年はピンクや紫をメインとした制服が人気であったが、2015年8月1日から14代目となる先進的なデザインの新制服へと変更となった。<br />
なお、約120名の日本人クルーが成田ベースとして所属しているが、勤務体系や労働条件は台湾本社所属の乗務員とは大きく異なり、日台路線中心の乗務を行っている。<ref name="月エ200903" /><ref>https://www.china-airlines.com/jp/jp/career/jp-recruitment##東京ベース客室乗務員募集</ref><br />
<br />
=== マイレージ ===<br />
[[マイレージサービス]]は「ダイナスティ・フライヤー」({{lang|zh|華夏哩程酬賓計畫}})と呼ばれるプログラムが提供されている。[[スカイチーム]]加盟各社のほか、[[マンダリン航空]]、[[ハワイアン航空]]と提携している。特典は家族や他人への譲渡<ref name="月エ200903" />が可能である。[[アメリカン・エキスプレス]]のポイントを同プログラムのマイルに転換することも可能である。<br />
<br />
=== 貨物部門 ===<br />
2014年現在、21機の貨物専用のボーイング747-400F型機が台北―成田、関西―シカゴ等、世界33空港に就航し、毎週91便の貨物便を運航している。<br />
ワイドボディ、長距離路線を多く保有する旅客機の貨物スペースも活用し、台北をハブとしたネットワークで4大陸を結ぶ。日系キャリアを大きく引き離す取扱い国際貨物量129万6千トンを誇り、IATA国際航空カーゴキャリアとして第6位にランキングされている。<ref>http://japan.cna.com.tw/news/aeco/201507010008.aspx</ref><br />
<br />
== 就航都市 ==<br />
<center><br />
{| class="collapsible wikitable collapsed" style="width: 90%; border: #999 solid 1px; text-align: lcenter; margin-bottom: 0; margin: 1em auto 1em auto"<br />
! colspan="5" style="background: #8B8589;"| '''チャイナエアライン 就航都市'''(2017年10月現在)<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#D3D3D3"<br />
| '''国'''<br />
| '''都市'''<br />
| '''空港'''<br />
| '''備考'''<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[東アジア]]<br />
|-<br />
|rowspan="5"|{{TWN}}<br />
|rowspan="2"|[[台北]]<br />
|[[台湾桃園国際空港]]<br />
|'''メインハブ空港'''<br />
|-<br />
|[[台北松山空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[台中市|台中]]<br />
|[[台中空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[台南市|台南]]<br />
|[[台南空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[高雄市|高雄]]<br />
|[[高雄国際空港]]<br />
|rowspan="2"|準ハブ空港<br />
|-<br />
|{{HKG}}<br />
|[[香港]]<br />
|[[香港国際空港]]<br />
|-<br />
|rowspan="23"|{{CHN}}<br />
|[[北京市|北京]]<br />
|[[北京首都国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|[[上海市|上海]]<br />
|[[上海浦東国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[上海虹橋国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[重慶市|重慶]]<br />
|[[重慶江北国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[広州市|広州]]<br />
|[[広州白雲国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[深セン市|深圳]]<br />
|[[深セン宝安国際空港|深圳宝安国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ウルムチ市|ウルムチ(烏魯木斉)]]<br />
|[[ウルムチ地窩堡国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[大連市|大連]]<br />
|[[大連周水子国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[青島市|青島]]<br />
|[[青島流亭国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[煙台市|煙台]]<br />
|[[煙台莱山国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[威海市|威海]]<br />
|[[威海大水泊空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[鄭州市|鄭州]]<br />
|[[鄭州新鄭国際空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|[[西安市|西安]]<br />
|[[西安咸陽国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[南京市|南京]]<br />
|[[南京禄口国際空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|[[無錫市|無錫]]<br />
|[[蘇南碩放国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[徐州市|徐州]]<br />
|[[徐州観音空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[合肥市|合肥]]<br />
|[[合肥新橋国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[南昌市|南昌]]<br />
|[[南昌昌北国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[武漢市|武漢]]<br />
|[[武漢天河国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[成都市|成都]]<br />
|[[成都双流国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[廈門市|廈門]]<br />
|[[廈門高崎国際空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|[[海口市|海口]]<br />
|[[海口美蘭国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[三亜市|三亜]]<br />
|[[三亜鳳凰国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="15"|{{JPN}}<br />
|rowspan="2"|[[東京]]<br />
|[[成田国際空港]]<br />
|焦点空港<br />
|-<br />
|[[東京国際空港|東京国際空港(羽田空港)]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[大阪市|大阪]]<br />
|[[関西国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[名古屋市|名古屋]]<br />
|[[中部国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[福岡市|福岡]]<br />
|[[福岡空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[札幌市|札幌]]<br />
|[[新千歳空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[富山市|富山]]<br />
|[[富山空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[静岡市|静岡]]<br />
|[[静岡空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[広島市|広島]]<br />
|[[広島空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[高松市|高松]]<br />
|[[高松空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[熊本市|熊本]]<br />
|[[熊本空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[宮崎市|宮崎]]<br />
|[[宮崎空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[鹿児島市|鹿児島]]<br />
|[[鹿児島空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[那覇市|沖縄]]<br />
|[[那覇空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[石垣市|石垣]]<br />
|[[新石垣空港]]<br />
|季節運航(夏季スケジュール)<br />
|-<br />
|rowspan="3"|{{KOR}}<br />
|rowspan="2"|[[ソウル特別市|ソウル]]<br />
|[[仁川国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[金浦国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[釜山市|釜山]]<br />
|[[金海国際空港]]<br />
|<ref>[http://flyteam.jp/news/article/26011 チャイナエアライン、台北/釜山線に週6便で就航] FlyTeam 2013年9月2日付</ref><br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[東南アジア]]<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{PHI}}<br />
|[[マニラ]]<br />
|[[ニノイ・アキノ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|カリボ([[パナイ島]]・[[ボラカイ島]])<br />
|[[カリボ国際空港]]<br />
|マンダリン航空から再移管(2015年10月より)<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{VIE}}<br />
|[[ハノイ]]<br />
|[[ノイバイ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ホーチミンシティ]]<br />
|[[タンソンニャット国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{CAM}}<br />
|[[プノンペン]]<br />
|[[プノンペン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{THA}}<br />
|[[バンコク]]<br />
|[[スワンナプーム国際空港]]<br />
|焦点空港<br />
|-<br />
|{{MYA}}<br />
|[[ヤンゴン]]<br />
|[[ヤンゴン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{MAS}}<br />
|[[クアラルンプール]]<br />
|[[クアラルンプール国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ペナン]]<br />
|[[ペナン国際空港]]<br />
| <br />
|-<br />
|{{SIN}}<br />
|[[シンガポール]]<br />
|[[シンガポール・チャンギ国際空港]]<br />
|焦点空港<br />
|-<br />
|rowspan="3"|{{INA}}<br />
|[[ジャカルタ]]<br />
|[[スカルノ・ハッタ国際空港]]<br />
|一部は香港経由<br />
|-<br />
|[[スラバヤ]]<br />
|[[ジュアンダ国際空港]]<br />
|シンガポール経由<br />
|-<br />
|[[デンパサール]]([[バリ島]])<br />
|[[ングラ・ライ国際空港|デンパサール国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[南アジア]]<br />
|-<br />
|{{IND}}<br />
|[[デリー]]<br />
|[[インディラ・ガンディー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[西アジア]]<br />
|-<br />
|{{UAE}}<br />
|[[ドバイ]]<br />
|[[アール・マクトゥーム国際空港]]<br />
|貨物便のみ(2015年4月16日よりアブダビ国際空港から変更)<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[ヨーロッパ]]<br />
|-<br />
|{{AUT}}<br />
|[[ウィーン]]<br />
|[[ウィーン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{CZE}}<br />
|[[プラハ]]<br />
|[[ルズィニエ国際空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|{{GER}}<br />
|[[フランクフルト]]<br />
|[[フランクフルト空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{NED}}<br />
|[[アムステルダム]]<br />
|[[アムステルダム・スキポール空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{LUX}}<br />
|[[ルクセンブルク]]<br />
|[[ルクセンブルク-フィンデル空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|{{GBR}}<br />
|[[ロンドン]]<br />
|[[ガトウィック空港]]<br />
|<ref>[http://flyteam.jp/news/article/81093 チャイナエアライン、12月に台北/ロンドン・ガトウィック線を開設 週4便]</ref><br />
|-<br />
|{{ITA}}<br />
|[[ローマ]]<br />
|[[フィウミチーノ空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[北アメリカ]]<br />
|-<br />
|{{CAN}}<br />
|[[バンクーバー (ブリティッシュコロンビア州)|バンクーバー]]<br />
|[[バンクーバー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="12"|{{USA}}<br />
|[[ホノルル]]<br />
|[[ホノルル国際空港]]<br />
|直行便<ref>[http://flyteam.jp/news/article/22711 チャイナエアライン、6月2日から台北/ホノルル線の直行便を就航]</ref>または成田経由便<br/>2017年10月29日より成田経由便は季節運航に変更<ref>[http://www.traicy.com/20170721-CIhnl チャイナエアライン、東京/成田〜ホノルル線を季節運航に]Traicy 2017年7月20日</ref><br />
|-<br />
|[[アンカレッジ]]<br />
|[[テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港]]<br />
|rowspan="2"|貨物便のみ<br />
|-<br />
|[[シアトル]]<br />
|[[シアトル・タコマ国際空港]]<br />
|-<br />
|[[サンフランシスコ]]<br />
|[[サンフランシスコ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ロサンゼルス]]<br />
|[[ロサンゼルス国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[オンタリオ (カリフォルニア州)|オンタリオ]]<br />
|[[オンタリオ国際空港]]<br />
|<ref>[http://flyteam.jp/news/article/88919 チャイナエアライン、3月に台北/オンタリオ線を開設 ロサンゼルス線を減便]FlyTeam 2018年1月10日</ref><br />
|-<br />
|[[ダラス]]<br />
|[[ダラス・フォートワース国際空港]]<br />
|rowspan="5"|貨物便のみ<br />
|-<br />
|[[ヒューストン]]<br />
|[[ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港]]<br />
|-<br />
|[[シカゴ]]<br />
|[[シカゴ・オヘア国際空港]]<br />
|-<br />
|[[アトランタ]]<br />
|[[ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港]]<br />
|-<br />
|[[マイアミ]]<br />
|[[マイアミ国際空港]]<br />
|-<br />
|[[ニューヨーク]]<br />
|[[ジョン・F・ケネディ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[オセアニア]]<br />
|-<br />
|{{GUM}}<br />
|[[グアム]]<br />
|[[グアム国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{PLW}}<br />
|[[パラオ]]<br />
|[[パラオ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="3"|{{AUS}}<br />
|[[シドニー]]<br />
|[[シドニー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ブリスベン]]<br />
|[[ブリスベン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[メルボルン]]<br />
|[[メルボルン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{NZL}}<br />
|[[オークランド (ニュージーランド)|オークランド]]<br />
|[[オークランド国際空港 (ニュージーランド)|オークランド国際空港]]<br />
|ブリスベン経由<br />
|-<br />
|[[クライストチャーチ]]<br />
|[[クライストチャーチ国際空港]]<br />
|メルボルン経由<br />季節運航(冬季スケジュール)<br />
|-<br />
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"<br />
| colspan="4" style="text-align: center;" | 休・廃止路線<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{CHN}}<br />
|[[福州市|福州]]<br />
|[[福州長楽国際空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|[[常州市|常州]]<br />
|[[常州奔牛空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{THA}}<br />
|[[チェンマイ]]<br />
|[[チェンマイ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[プーケット]]<br />
|[[プーケット国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{IDN}}<br />
|[[メダン]]<br />
|[[ポロニア国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{IND}}<br />
|[[チェンナイ]]<br />
|[[チェンナイ国際空港]]<br />
|rowspan="2"|貨物便のみ<br />
|-<br />
|{{SRI}}<br />
|[[コロンボ]]<br />
|[[バンダラナイケ国際空港]]<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{UAE}}<br />
|[[アブダビ]]<br />
|[[アブダビ国際空港]]<br />
|旅客便、貨物便<br />
|-<br />
|[[ドバイ]]<br />
|[[ドバイ国際空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{SAU}}<br />
|[[ダーラン]]<br />
|[[ダーラン国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[ジッダ]]<br />
|[[キング・アブドゥルアズィーズ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{SWE}}<br />
|[[ストックホルム]]<br />
|[[ストックホルム・アーランダ空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|{{SUI}}<br />
|[[チューリッヒ]]<br />
|[[チューリッヒ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="2"|{{GBR}}<br />
|[[ロンドン]]<br />
|[[ヒースロー国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|[[マンチェスター]]<br />
|[[マンチェスター空港]]<br />
|rowspan="2"|貨物便のみ<br />
|-<br />
|{{ITA}}<br />
|[[ミラノ]]<br />
|[[ミラノ・マルペンサ国際空港]]<br />
|-<br />
|{{EGY}}<br />
|[[カイロ]]<br />
|[[カイロ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|{{RSA}}<br />
|[[ヨハネスブルグ]]<br />
|[[ヨハネスブルグ国際空港]]<br />
|<br />
|-<br />
|rowspan="3"|{{USA}}<br />
|[[シアトル]]<br />
|[[シアトル・タコマ国際空港]]<br />
|rowspan="2"|旅客便<br />
|-<br />
|[[ヒューストン]]<br />
|[[ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港]]<br />
|-<br />
|[[ナッシュビル]]<br />
|[[ナッシュビル国際空港]]<br />
|貨物便のみ<br />
|-<br />
|}<div style="float: left; margin-right: 1em; vertical-align:top;"><br />
</center><br />
<br />
==運航機材==<br />
[[File:China Airlines Airbus A330-300, Sweet Fruits, SIN.jpg|thumb|right|特別塗装が施されたエアバスA330-300型機]]<br />
チャイナエアラインが発注した[[ボーイング]]社製航空機の顧客番号(カスタマーコード)は09で、航空機の形式名は747SP-'''09''', 747-2'''09'''B, 747-4'''09''', 737-8'''09''' などとなる。<br />
<br />
機材は[[2016年]][[12月]]現在、以下の航空機で構成される。<br />
<br />
<center><br />
{| class="wikitable" border="1" cellpadding="4" style="border-collapse:collapse;text-align:center; margin: 1em auto;"<br />
|+ チャイナエアライン 運航機材<br />
|-<br />
! rowspan="2" | 機材<br />
! rowspan="2" span style="width:50pt; | 保有数<br />
! rowspan="2" style="width:25pt; | 発注数<br />
! colspan="5" | 座席数<br />
! rowspan="2" | 備考<br />
|-<br />
! style="width:25px; | <abbr title="Business Class"> C</abbr><br />
! style="width:25px; | <abbr title="Premium Economy Class"> W</abbr><br />
! style="width:25px; | <abbr title="Economy Family Couch"> S</abbr><br />
! style="width:25px; | <abbr title="Economy Class"> Y</abbr><br />
! style="width:30px; | 計<br />
|-<br />
|rowspan="2"|[[エアバスA330|エアバスA330-300]]<br />
|rowspan="2"|24<br />
|rowspan="2"|—<br />
|36<br />
| —<br />
| —<br />
|277<br />
|313<br />
|rowspan="2"|<br />
|-<br />
|30<br />
| —<br />
| —<br />
|277<br />
|307<br />
|-<br />
|[[エアバスA350|エアバスA350-900]]<br />
|12<br />
|2<br />
|32<br />
|31<br />
|12<br />
|231<br />
|306<br />
|-<br />
|-<br />
|rowspan="2"|[[ボーイング737-800]]<br />
|rowspan="2"|19<br />
|rowspan="2"|-<br />
|8<br />
|—<br />
|—<br />
|150<br />
|158<br />
|rowspan="2"|<br />
|-<br />
|8<br />
|—<br />
|—<br />
|153<br />
|161<br />
|-<br />
|rowspan=3|[[ボーイング747-400]]<br />
|rowspan="3"|4<br />
|rowspan="3"|—<br />
|61<br />
|—<br />
|—<br />
|314<br />
|375<br />
|rowspan=3|C61席の航空機には、旧ファーストクラス12席装備。<br />
747-400全体として最後の発注分(2002年11月)は2020年退役予定<br />
|-<br />
|61<br />
|—<br />
|—<br />
|319<br />
|380<br />
|-<br />
|70<br />
|—<br />
|—<br />
|319<br />
|389<br />
|-<br />
|[[ボーイング777|ボーイング777-300ER]]<br />
|10<br />
|—<br />
|40<br />
|62<br />
|30<br />
|226<br />
|358<br />
|<br />
|-<br />
| [[ボーイング747-400|ボーイング747-400F]]<br />
|18<br />
|—<br />
| colspan="5" class="unsortable" |<center>&mdash;</center></abbr><br />
|貨物専用機<br />
|-<br />
! 合計<br />
!89<br />
!8<br />
! colspan="6" |<br />
|}<br />
</center><br />
<br />
{{gallery<br />
|File:China Airlines A330-302.jpg|エアバスA330-300<br />
|File:China Airlines Airbus A343 B-18807 @ TPE RCTP.jpg|エアバスA340-300<br />
|File:China Airlines A350-941 B-18901 Landing in TPE 2016-10-01 (cropped).jpg|エアバスA350-900<br />
|File:China Airlines, Airbus A350-941, B-18901 (29561384104).jpg|エアバスA350-900(特別塗装)<br />
|File:China Airlines, CI136, Boeing 737-809, B-18617, Arrived from Taichung, Kansai Airport (17188005335).jpg|ボーイング737-800<br />
|File:B-18212 - China Airlines - Boeing 747-409 - CAN (11531964066).jpg|ボーイング747-400<br />
|File:Kansai International Airport(KIX-RJBB) (8096909166).jpg|ボーイング747-400F<br />
|File:China Airlines Boeing 777-300ER B-18003 (22891179171).jpg|ボーイング777-300ER<br />
|File:B-18007 (Boeing Livery) 2016-09-21 03.jpg|ボーイング777-300ER(特別塗装)<br />
}}<br />
<br />
=== 過去に保有していた機材 ===<br />
{| class="wikitable"<br />
|<br />
* [[ダグラス DC-3|DC-3]](1960-1965)<br />
* [[ダグラス DC-4|DC-4]](1961-1965)<br />
* [[ロッキード コンステレーション|ロッキードL-1049 コンステレーション]](1968-1974)<br />
* NAMC [[YS-11]](1966-1978)<br />
* [[シュド・カラベル|カラベル]](Caravelle III SE-210-3)(1971-1979)<br />
* [[ボーイング707]](1969-1985)<br />
* [[ボーイング727|ボーイング727-100]](1967-1982)(3機中1機は貨客混載型)<br />
* [[ボーイング737|ボーイング737-200]](1976-1997)<br />
* [[ボーイング737 クラシック|ボーイング737-400]](1996-1999)<br />
* [[ボーイング747|ボーイング747-100]](1976-1984)<br />
* [[ボーイング747|ボーイング747-200]](1978-2002)<br />
* [[ボーイング747-SP]](1977-1998)<br />
* [[ボーイング767]]-200(1983-1989)<br />
* [[マクドネル・ダグラス DC-10|ダグラスDC-10]](1974)(N54643・運行開始前に売却)<br />
* [[マクドネル・ダグラス MD-11]](1992-2002)<br />
* [[エアバスA300|エアバスA300-B4]](1985-2001)<br />
* [[エアバスA300-600R]](1987-2008)<br />
* [[エアバスA320|エアバスA320-200]](1991-1997)(3B-RGY、3B-RGZ)<br />
* エアバスA330-200(1994)(PT-MVA、PT-MVB・運行開始前に返却)<br />
* [[エアバスA340|エアバスA340-300]](1991-2017)<br />
|}<br />
* <br />
{{gallery<br />
|File:B-1832 B707-321C(F) China A-l HKG 27OCT81 (6051901741).jpg|ボーイング707<br />
|File:Boeing 747-209B, China Airlines AN0065286.jpg|ボーイング747-200<br />
|File:Boeing 747-209B(SF), China Airlines Cargo AN0134000.jpg|ボーイング747-200F<br />
|File:Boeing 747SP-09, China Airlines AN0082841.jpg|ボーイング747-SP<br />
|File:China Airlines Boeing 767-200 Wallner.jpg|ボーイング767-200<br />
|File:Boeing 727-109C B-1822 China Als SIN 14.09.74 edited-2.jpg|ボーイング727-100<br />
|File:China Airlines Airbus A300B4-220 (B-1810-179).jpg|エアバスA300-B4<br />
|File:B-18501 A300B4-622R China Airlines NRT 22MAY03 (8449253161).jpg|エアバスA300-600R<br />
|File:China Airlines McDonnell Douglas MD-11 Gupta.jpg|マクドネル・ダグラスMD-11<br />
}}<br />
<br />
== 日本におけるチャイナエアライン ==<br />
日本への乗り入れは、当初は台北から大阪経由東京便が、次いで沖縄経由大阪便が就航した後、東京便が直行となった。中華民国との断交(後述)を受け一旦全ての就航が中断した後、台北から東京、福岡、沖縄などへの路線が順次就航し路線網を拡大した。<ref>[http://www.china-airlines.co.jp/company/company.html 会社案内] - チャイナエアライン(2013年1月8日閲覧)</ref><br />
<br />
=== 長らく続いた羽田空港発着 ===<br />
[[1967年]]に[[大阪国際空港]](伊丹空港)経由で[[東京国際空港]](羽田空港)に乗り入れたのが始まり([[1969年]]直行化)だが、[[1972年]]の日本と中華人民共和国との国交成立および中華民国との断交を受け、台湾(中華民国)当局が[[1974年]][[4月21日]]に日華間の航空路線を断絶させたため、前日をもって日本国内の各空港への乗り入れは一旦中止された。これを機に台湾ー香港を大幅増便し、香港経由にて日本ー台湾間の交通は確保し続けた。その後、[[1975年]][[8月10日]]より羽田空港への乗り入れが再開された。''※[[東京国際空港#成田空港開港後]]も参照。''<br />
<br />
[[1978年]]の[[千葉県]][[成田市]]の新東京国際空港(成田空港、現在の[[成田国際空港]])開港後、[[東京]]に乗り入れる国際線定期便は[[東京都]][[大田区]]の羽田空港から成田空港に移転した。その中で、唯一中華航空(当時)のみ外交上の理由(日本政府と中華人民共和国政府の航空交渉の席上で、後者から「[[一つの中国|『中国を代表する政府』に関わる主権問題]]で対立する台湾(中華民国)の航空会社を同じ空港に乗り入れさせないように」という「圧力」があった)により成田空港へ移転せず羽田空港に残留した。この結果、都心に近い羽田空港ゆえ都内や横浜方面からのアクセスが比較的好条件であること、空港旅客サービス料が無料であること、国内線が集まる空港であり接続利便性が高いといった他社にはない優位性があった反面、他の国際線との接続利便性が低いという不利もあった。<br />
<br />
なお、その後台湾に設立され、同じく東京に乗り入れることとなった長榮航空([[エバー航空]])も同じく成田空港ではなく羽田空港に発着するようになった。しかし、成田空港暫定第2滑走路が供用された[[2002年]][[4月18日]]、両社とも発着地を羽田空港から成田空港に変更したが、2010年10月の羽田空港再国際化に伴いエバー航空とともに8年半ぶりに羽田空港発着便の運航を再開している<!--(ただし台北側の発着空港は2002年以前の桃園国際空港ではなく松山空港である)--><!--蛇足のためコメントアウト。-->。<br />
<br />
=== 32年ぶりの大阪 ===<br />
2004年の日台航空協議による発着枠拡大に伴い2006年7月、[[関西国際空港]]に台北線が就航した。内訳は旅客便が週5便、貨物便が週2便であったが、その後旅客便は1日1便に増便され2015/16年冬ダイヤは1日4往復であり、さらに2016年夏ダイヤからは1日5往復<ref>http://flyteam.jp/airline/china-airlines/news/article/59934</ref>となる。<br />
また、台北のみにとどまらず高雄から週12便で(2016年夏ダイヤからは週19便)、台南からも週2便運航されている。<br />
<br />
大阪への就航は、伊丹空港に国際線が就航していたころ([[1974年]][[4月20日]])から数えて約32年ぶりである。<br />
<br />
=== 日本路線 ===<br />
2017年2月1日現在、日本国内 - [[台湾桃園国際空港|台北/桃園]]に週147便、[[台北松山空港|台北/松山]]に週14便、[[台中空港|台中]]に週4便、[[台南空港|台南]]に週2便、[[高雄国際空港|高雄]]に週28便を運航。また、[[2017年]][[2月21日]]より日本-台湾線の全路線にて[[日本航空]](JAL)とのコードシェアを実施中。<br />
<br />
自社運航航路(路線)の詳細は下記の通り。<br />
[[File:KIX TNN 01.jpg|thumb|right|関西 - 台南便就航 出発式<br><small>関西国際空港、2015年10月28日</small>]]<br />
* [[成田国際空港|東京/成田]] - [[台湾桃園国際空港|台北/桃園]] : 週28-35便<br />
* 東京/成田 - [[高雄国際空港|高雄]] : 週7便<br />
* [[東京国際空港|東京/羽田]] - [[台北松山空港|台北/松山]] : 週14便<br />
* [[関西国際空港|大阪/関西]] - 台北/桃園 : 週21〜28便<br />
* [[関西国際空港|大阪/関西]] - 高雄 : 週9便<br />
* [[関西国際空港|大阪/関西]] - [[台南空港|台南]] : 週2便<br />
* [[中部国際空港|名古屋/中部]] - 台北/桃園 : 週11便<br />
* [[福岡空港|福岡]] - 台北/桃園 : 週16便<br />
* [[新千歳空港|札幌/新千歳]] - 台北/桃園 : 週14便<br />
* [[新千歳空港|札幌/新千歳]] - 高雄 : 週7便<br />
* [[富山空港|富山]] - 台北/桃園 : 週4便<br />
* [[静岡空港|静岡]] - 台北/桃園 : 週4便<br />
* [[広島空港|広島]] - 台北/桃園 : 週7便<br />
* [[高松空港|高松]] - 台北/桃園 : 週6便<br />
* [[熊本空港|熊本]] - [[高雄国際空港|高雄]] : 週3便 マンダリン航空による運航<br />
* [[宮崎空港|宮崎]] - 台北/桃園 : 週3便<br />
* [[鹿児島空港|鹿児島]] - 台北/桃園 : 週5便<br />
* [[那覇空港|沖縄/那覇]] - 台北/桃園 : 週14便 <ref>[http://www.china-airlines.co.jp/news/1401/140127_02.html 沖縄那覇-台北線 増便のおしらせ] チャイナエアライン 2014年1月27日付</ref><br />
* [[那覇空港|沖縄/那覇]] - 高雄 : 週2便 マンダリン航空による運航<br />
* [[那覇空港|沖縄/那覇]] - 台中 : 週4便 マンダリン航空による運航<br />
* [[新石垣空港|石垣]] - 台北/桃園 : 週2便(季節運航) <ref>[http://flyteam.jp/news/article/29694 チャイナエアライン、4月から石垣/台北・桃園線に就航へ] FlyTeam 2014年1月23日付</ref><br />
<br />
日本発着の定期チャーター<br />
2011年の日台オープンスカイに伴い、台湾から日本の地方都市、また以遠権を生かし、日本の主要都市からホノルル・グアムなどの第三国へ頻繁にチャーター便の運航を行っている。<br />
双方から送客を行うプログラムチャーターという新しい形を浸透させたことでも知られている。<br />
<br />
* [[成田国際空港|東京/成田]] - [[ホノルル国際空港|ホノルル]]<br />
* [[成田国際空港|東京/成田]] - [[グアム国際空港|グアム]]<br />
* [[山口宇部空港|山口宇部]] - 台北/桃園<br />
* [[福島空港|福島]] - 台北/桃園<br />
* [[鳥取空港|鳥取]] - 台北/桃園<br />
* [[秋田空港|秋田]] - 台北/桃園<br />
* [[米子空港|米子]] - 台北/桃園<br />
* [[帯広空港|帯広]] - 台北/桃園<br />
* [[女満別空港|女満別]] - 台北/桃園<br />
* [[花巻空港|花巻]] - 台北/桃園<br />
* [[中部国際空港|名古屋/中部]] - 台中<br />
* [[松本空港|松本]] - 台北/桃園<br />
<br />
==事故・トラブル ==<br />
{{Main|チャイナエアラインの航空事故}}<br />
<br />
=== 日本で起きた2つの事故 ===<br />
[[1994年]][[4月26日]]、[[台北市|台北]]・中正国際空港([[台湾桃園国際空港]]の旧名称)発[[名古屋飛行場|名古屋空港]]行きの140便(エアバスA300-600R型機・登録番号B-1816)が、名古屋空港で、操縦ミスにより[[着陸]]に失敗し[[墜落]]炎上、[[乗客]][[乗員]]271人のうち264人が死亡、7人が負傷した。{{main|中華航空140便墜落事故}}<br />
<br />
また、[[2007年]][[8月20日]]午前10時35分頃、台北発120便(ボーイング737-800型・登録記号B-18616)が那覇空港41番[[駐機場]]に到着、直後に右翼[[エンジン]]が爆発炎上した。事故機には乗客157名(日本人23名・幼児2名を含む)、パイロット2名、客室乗務員6名(日本人乗務員1名を含む)の計165名が搭乗していたが、幸い全員避難した。{{main|チャイナエアライン120便炎上事故}}<br />
<br />
=== 安全への取り組みと課題 ===<br />
かつては中華民国軍から転籍したパイロット・整備士が多数在籍し、民間航空機との操作や設計思想の違いから、ヒューマンエラーによる事故が頻発していた。[[1986年]][[2月16日]]に起きた[[澎湖諸島]]付近での墜落事故以来、通称「[[:zh:華航四年大限|華航四年大限]]」と呼ばれるように、4年毎に多数の死者を出す重大事故を起こす[[ジンクス]]があるといわれていた。同社はこれまで749人の事故による死者を発生させており<ref>http://aviation-safety.net/database/operator/airline-country.php?id=Bt</ref>、これは欧米アジアの主要航空会社の中にあって、極めて大きな数字である。<br />
<br />
しかし、航空機の安全性・信頼性の向上、パイロットの自社養成、外部航空会社から整備部門の責任者を招聘、日本航空退職パイロットの雇い入れなどにより、近年は安全性向上に努力しており、その結果、[[2002年]]5月に起こった[[チャイナエアライン611便空中分解事故]]以降、死者を生じる事故は発生していない。<br />
<br />
航空会社の安全性やプロダクトの格付けをおこなうエアラインレイティングスにおいて、最高評価の7点を3年連続で獲得<ref>http://www.airlineratings.com/ratings/30/china-airlines</ref>や、JACDECの調査による、安全なエアラインランキング2016においても、安全指数1.047の59位<ref>http://www.jacdec.de/airline-safety-ranking-2016/</ref>まで改善している。<br />
<br />
== 関連会社 ==<br />
チャイナエアライングループの関係する主な会社は以下の通り<br />
<br />
* [[CAL Park]]<br />
* [[China Airlines#Catering|China Pacific Catering Services Limited]]<br />
* China Pacific Laundry Services Limited<br />
* ダイナスティーホリデー<br />
* Hua Hsia Company Limited<br />
* [[マンダリン航空]]<br />
* [[Taiwan Air Cargo Terminals Limited]]<br />
* Taiwan Aircraft Maintenance & Engineering Co. (TAMECO)<br />
* [[Taoyuan International Airport Services Limited]]<br />
* [[タイガーエア台湾]]<br />
<br />
== 出典 ==<br />
{{Reflist}}<br />
中華航空將新購6架波音777-300ER客機 http://www.china-airlines.com/ch/newsch/newsch001328.htm<br />
中華航空將引進4架波音777-300ER全新租機 http://www.china-airlines.com/ch/newsch/newsch001327.htm<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[航空会社の一覧]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
{{Commonscat|China Airlines}}<br />
* [https://www.china-airlines.com/tw/zh China Airlines]{{zh icon}}<br />
* [https://www.china-airlines.com/us/en China Airlines]{{en icon}}<br />
* [https://www.china-airlines.com/jp/jp チャイナエアライン]{{jp icon}}<br />
<br />
{{スカイチーム}}<br />
{{スカイマイル}}<br />
{{台湾の航空会社}}<br />
<br />
{{Airline-stub}}<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:ちやいなえあらいん}}<br />
[[Category:チャイナエアライン|*]]<br />
[[Category:台湾の航空会社]]<br />
[[Category:台湾証券取引所上場企業]]<br />
[[Category:スカイチーム]]<br />
[[Category:1959年設立の航空会社]]<br />
[[Category:桃園市の企業]]<br />
[[Category:大園区]]<br />
[[Category:台湾のブランド]]</div>
114.183.244.165
航空券
2018-06-30T09:23:44Z
<p>114.183.244.165: /* 関連項目 */</p>
<hr />
<div>{{出典の明記|date=2018年2月}}<br />
[[ファイル:NWA Airline Ticket JL2703.jpg|thumb|300px|ATB2券の例([[ノースウエスト航空]])]]<br />
[[ファイル:Ana Airticket01.JPG|thumb|300px|ATB券の例(磁気式時代の[[全日本空輸]])]]<br />
[[ファイル:ANA E-ticket.JPG|thumb|300px|電子航空券の例(電子化以降の全日本空輸)]]<br />
<br />
'''航空券'''(こうくうけん)とは、[[旅客機]]において旅客及びその手荷物の運送に関して発行される搭乗用片の総称<ref name="yamanobe">{{Cite book |和書 |author=山野辺義方 |year=1977 |title=航空業界 |pages=265 |publisher=教育社 }}</ref>。航空券には旅客航空券と手荷物切符がある<ref name="yamanobe" />。<br />
<br />
== 概説 ==<br />
航空券は旅客機に搭乗する際に[[搭乗]]する際に必要な[[切符]](陸上の交通機関の[[乗車券]]に相当する)であり、[[航空会社]]と旅客との間の[[運送契約]]の証拠書類である<ref name="airline71">{{Cite book |和書 |author=川口満 |year=1983 |title=エアライン入門改訂版 |pages=71 |publisher=日本航空協会 }}</ref>。航空券には搭乗する者の氏名、搭乗する区間、便名、座席等級、適用する運賃金額、有効期間等が記載されている。なお、二つ以上の航空会社を乗り継ぐための航空券は連帯運送航空券という<ref name="airline71" />。<br />
<br />
航空券には国内線航空券と国際線航空券があるが、国際線航空券には[[ワルソー条約]]やモントリオール協定などによる制約がある<ref name="airline71" />。ワルソー条約の適用を受ける旅客運送の航空券の場合、出発地および到着地、発行地及び日付、予定寄航地、運送人名および旅客名、運送の内容の記載が条約上必要である<ref name="yamanobe" />。また国際線航空券には国際旅行運送約款の抜粋を記載しなければならない<ref name="airline71" />。一方、国内線航空券は国内法上の制約のみを受け様式も国際線航空券に比べて簡単である<ref name="airline71">{{Cite book |和書 |author=川口満 |year=1983 |title=エアライン入門改訂版 |pages=71 |publisher=日本航空協会 }}</ref>。運航便数や旅客の少ない区間では運送のつど区間運賃を記入する補充航空券が用いられることがある<ref name="airline71">{{Cite book |和書 |author=川口満 |year=1983 |title=エアライン入門改訂版 |pages=71 |publisher=日本航空協会 }}</ref>。<br />
<br />
全席[[座席指定席|指定席]](あるいは定員制の自由席)である航空機の特性上、航空券は、航空機に搭乗する際は[[搭乗手続き]]を行い'''搭乗券'''に換える必要がある。<br />
<br />
国際線のチェックインの手続では旅客の所持する航空券を確認すると同時に、必要に応じて旅券と行先地の国の査証を確認する<ref name="airline90">{{Cite book |和書 |author=川口満 |year=1983 |title=エアライン入門改訂版 |pages=90 |publisher=日本航空協会 }}</ref>。旅券と査証の審査は政府業務であり航空会社に審査権はないが、入国手続でのトラブルを防止するために航空会社が確認を行うもので、国によっては査証不備の旅客を運送すると航空会社に対し罰金が課される<ref name="airline90" />。<br />
<br />
航空券のチェックに続いて座席指定が行われるが、座席指定は搭載荷重の偏りなどを防ぐなど運航の安全上からも重要である<ref name="airline91">{{Cite book |和書 |author=川口満 |year=1983 |title=エアライン入門改訂版 |pages=91 |publisher=日本航空協会 }}</ref>。座席指定が終わると航空会社は航空券のフライトクーポンと引換えに搭乗券を交付する<ref name="airline91" />。搭乗券には航空券に記載されている事項のほか座席番号や搭乗ゲート番号等が記載される。国内線航空券は航空券と搭乗券が一体になったものが使用されている。<br />
<br />
航空券と搭乗券は言葉が似ており、最近は一体型のものもあるためよく混同されるが、航空券は英語でAir Ticket(Airline Ticket、Passenger Ticketともいう)というようにチケット、つまり所定のサービスを得られる権利を表した証券である。これに対して搭乗券はBoarding Passというようにパス、つまり通行証である。<br />
<br />
== 航空券の特徴 ==<br />
[[鉄道]]など陸上交通機関の乗車券と違い原則として'''記名式'''であり(法人向け[[回数乗車券#航空会社|回数券]]など一部は無記名式)、券面に記載された者以外が使用することや名義を変更することはできない。また記載された区間以外に変更することも原則としてできない。一つの旅程で航空券が複数枚ある場合は順序どおり使用しなくてはならず、逆行使用(例えば「東京→大阪」の航空券を「大阪→東京」の便に使用すること)もできない。ただしビジネスきっぷや法人向け回数券での逆区間への変更、予約変更可能な運賃の航空券において[[マルチエアポート]]設定都市内での発着空港の変更など、一部では例外が認められている。多くの航空会社では同一旅程の複数の区間のうち一区間でも搭乗しなかった場合([[ノーショー]])は、その区間のみならず残りの全区間についても前途無効とするルールを適用している([[サウスウェスト航空]]は例外で、往復航空券の往路を放棄しても復路は有効である)。無効とされた区間の運賃を払い戻すかどうかは、その航空券のクラス(下記)による。<br />
<br />
一般に普通運賃を適用した航空券は、購入期限や発売場所、有効期間や有効便、選択(指定)できる座席の範囲や販売座席数、空席(キャンセル待ち)時の優先取り扱い、予約変更や払い戻し(取り消し)、上級席に空席があるときやダブルブッキング(同一席の二重販売)時のアップグレードなど、利用条件に関する自由度や優遇度が高いが、割引運賃を適用した航空券は割引の度合いに比例して自由度が低下する。例えば、[[ユナイテッド航空]]の場合、変更や払い戻しの制限のないファーストクラスを筆頭に[[マイレージ]]特典券などを含んで28のクラスに細分されており、[[エコノミークラス]]だけでも、変更や払い戻しの制限のない「第一段階」から変更や払い戻しの一切できない格安団体専用券(旅行会社のみ、一般には販売しない)の「第13段階」まで分かれている<ref>[http://cwsi.net/united.htm United Airlines Fare Chart]</ref>。<br />
<br />
== 航空券の種類 ==<br />
=== 国内線航空券と国際線航空券 ===<br />
航空券には国内線航空券と国際線航空券があり、国際線航空券は[[ワルソー条約]]やモントリオール協定など国際条約の適用を受ける<ref name="airline71" />。<br />
<br />
=== 航空旅行の形態による分類 ===<br />
運賃を決定するための航空旅行の形態は、主として以下の5種類に分類される。<br />
; 片道 (One Way,OW)<br />
; 往復 (Round Trip, RT)<br />
: この場合の往復とは、往路と復路の運賃額が同一となることを指し、必ずしもそれぞれの経路が同一とは限らない。<br />
; 周回 (Circle Trip, CT)<br />
: この場合の周回とは、往路と復路の運賃が異なる場合を指す。<br />
; [[オープンジョー]] (Open Jaw, OJ)<br />
: 往復ないし周回旅行において、出発地と到着地のいずれか片方、ないし両方が異なる旅行を指す。<br />
; 世界一周 (Round The World Trip, RTW)<br />
: [[大西洋]]と[[太平洋]]を一度ずつ経由し、東回りないし西回りで出発地に戻る旅行を指す。専用の航空運賃が設定されている。詳しくは[[世界一周航空券]]を参照のこと。<br />
<br />
== 航空券の購入 ==<br />
=== 航空券の発券 ===<br />
航空券は航空会社のほか[[旅行会社]]でも発券される。どこで発行されたかは、航空券の券面に記載されている。普通運賃の場合、購入時に必ずしも利用便を予約する必要がない(オープンチケット発行が可能)が、大半の割引航空券では、往復の利用便を予約してから購入しなければならない(往復FIXの義務)。<br />
<br />
旅行会社での発券は、国内線の場合は航空会社と代理店契約を締結した旅行会社で行われる。国際線の場合は、航空会社と旅行会社の数が膨大なので、各国ごとに[[国際航空運送協会]] (IATA) による {{en|BSP (Billing Settlement Plan)}} と呼ばれる「銀行集中決済方式」を取っている。<br />
<br />
日本でいえば、{{en|BSP JAPAN}} に加盟した航空会社の航空券を {{en|BSP JAPAN}} が公認した旅行会社で発券し、決済は[[みずほ銀行]]を通じて行なわれる。この旅行会社のことをIATA公認代理店という。<br />
<br />
また日本国外の一部の航空会社では、{{en|BSP JAPAN}} を通さずに直接日本の旅行会社と契約して発券を委託している場合もある。国内線も国際線も店舗を指定しての契約・公認なので、同じ旅行会社でも航空券が発行できる店舗とできない店舗がある。<br />
<br />
近年は、インターネット予約システムの普及で、後述の空港でのチェックインの際にATB券を発券したり、さらには[[電子航空券]]に切り替えており、[[旅行代理店]]で紙の発券は無くなっている。<br />
<br />
日本国内線航空便を利用する場合、従来は[[旅行代理店]]や[[航空会社]]の営業所などで、空席状況を確認して航空券を購入することがほとんどであったが、日本の航空会社では[[2002年]]頃から[[航空会社]]の[[ウェブサイト]]での[[インターネット]]予約・決済が拡充され始めており、この場合は航空券が発券されない「チケットレスサービス」の利用が可能である。<br />
: ※この場合の支払手段は、一部[[高速バス]]同様に、予約後にコンビニエンスストアで運賃を支払い、レジから印字される控え証を航空券の代用とするか、[[クレジットカード]]払いを選択した場合は、搭乗当日などに空港のカウンターやチェックイン機などで予約番号を入力、あるいは予約・購入時に、利用したクレジットカードをチェックイン機に挿入するなどして、航空券兼搭乗券を受け取る形を取る場合が多い。念のために予約画面の印刷を行うと良い。<br />
<br />
日本からの国際線航空券についても、従来は旅行代理店や航空会社の営業所などで購入するケースが主流だったが、最近では大手も含めた航空会社がインターネット予約のチケットレスサービス販売に力を入れており、発券手数料等を導入するまでは、そちらの方が若干安くなるように料金を設定していた。日本の大手航空会社の国内線のチケットレス割引は[[2007年]][[9月30日]]搭乗分をもって終了し、廃止された。ウェブサイトで予約できる殆どの運賃に適用され、割引運賃であっても、さらに2%の割引が重複適用されていた。<br />
<br />
=== 発券手数料等 ===<br />
近年、航空会社の市内カウンターや空港カウンター、コールセンター等有人チャネルによる予約、変更、発券等をする場合、発券手数料を徴収する航空会社が増えている。日本では、[[日本航空]]、全日空が国際線利用客に対して、上記を通じて予約した場合に発券手数料を徴収している(国内線の場合、無料)。日本の国内線であっても、[[格安航空会社]]では予約手数料や支払い手数料、座席指定料金などを徴収されることが多い。世界の航空会社でも、同様に手数料を徴収する会社が多い。<br />
<br />
また、航空会社から旅行会社に支払われる販売手数料を廃止(ゼロコミッション)して以降、旅行会社で予約・発券した場合も、旅行会社が定めた発券手数料を徴収する会社が多い。<br />
<br />
=== 航空運賃・料金 ===<br />
航空券を購入する際には、航空運賃のほか(無償航空券、特典航空券の場合を除く)、[[消費税]]や出入国税などの[[租税|税金]]を支払う。また、[[空港使用料]]([[旅客サービス施設使用料]]や[[旅客保安サービス料]]など)や航空保険料、燃油特別付加運賃([[燃油サーチャージ]])や航空保険特別料金が必要となる場合がある。ただし、税金・料金等はその相当額を航空運賃に組み込んでいることも多い。<br />
{{Main|運賃#航空(旅客)|サーチャージ (運賃)|空港使用料}}<br />
日本の国内線では、航空運賃のほか、[[東京国際空港]](羽田)<ref>[http://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/departures_and_arrivals/pfc/ 国内線ターミナル旅客取扱施設利用料の変更について] - [[日本空港ビルデング]]</ref>、[[中部国際空港]]<ref>[http://www.centrair.jp/airport/pfc/ 旅客施設使用料] - [[中部国際空港 (企業)]]</ref>、[[北九州空港]]<ref>[http://www.kitakyu-air.jp/boarding/landing_fee.html 旅客取扱施設利用料について] - [[北九州エアターミナル]]</ref>発着便は'''旅客施設使用料''' または'''旅客取扱施設利用料''' ('''PFC''' / Passenger Facility Charge) が、[[成田国際空港]]<ref>[http://www.naa.jp/jp/b2b/fap/charge/ps.html 旅客サービス施設使用料(PSFC)・保安サービス施設使用料(PSSC)] - [[成田国際空港 (企業)]]</ref>、[[関西国際空港]]第2ターミナル<ref>[http://www.kansai-airport.or.jp/route/psfc_pssc/ 旅客サービス施設使用料(PSFC)・旅客保安サービス料(PSSC)について] - [[新関西国際空港]]</ref>発着便は'''旅客サービス施設使用料''' ('''PSFC''' / Passenger Service Facility Charge) が必要となる(無償航空券、特典航空券の場合を除く)。日本の国内線航空運賃には、消費税、[[大阪国際空港]](伊丹)発着の[[ジェット機]]便は'''特別着陸料'''を含んでいる。[[フジドリームエアラインズ]](FDA)では[[2011年]][[9月1日]]搭乗分<ref>{{PDFlink|[http://www.fujidream.co.jp/company/press/doc/110629_fsc.pdf 燃油特別付加運賃の設定について]}} - [[フジドリームエアラインズ]](FDA) お知らせ・プレスリリース [[2011年]][[6月29日]]</ref>より航空運賃のほかに'''燃油特別付加運賃'''(燃油サーチャージ)が別途必要である。[[アメリカ同時多発テロ事件]]の影響で[[2001年]][[11月1日]]搭乗分より日本の大手航空会社が導入した国内線の'''航空保険特別料金'''は[[2006年]][[10月1日]]搭乗分より廃止され、その相当額を航空運賃に組み込んだ。<br />
<br />
== 航空券の効力 ==<br />
=== 航空券の有効期間 ===<br />
航空券は発券航空会社またはその代理店のバリデーター(有効印)の押印により記載内容が有効となる<ref name="airline73">{{Cite book |和書 |author=川口満 |year=1983 |title=エアライン入門改訂版 |pages=73 |publisher=日本航空協会 }}</ref>。<br />
<br />
普通運賃航空券の場合、日本の国内線は予約がない状態であれば、発券日の翌日より90日間が有効期限となっている。しかし、航空運賃の自由化に伴い、「早割」・「特定便」等の割引運賃が適用される場合には、その便・座席のみが有効とされる。<br />
<br />
また、国際線の普通運賃航空券は、予約なし発券(OPEN発券)の場合は発券日の翌日を起算として1年間有効であるが、こちらも割引運賃を適用する場合には、その便ないし座席に限って有効とし、更に旅行の最低必要日数と上限日数を定めることがある。団体運賃航空券や周遊運賃航空券には有効期間が数カ月あるいは数週間のものもある<ref name="airline73" />。<br />
<br />
大半の格安航空券では予約の変更や[[ストップオーバー]](途中降機。目的地以外の都市に24時間以上滞在すること)、[[オープンジョー]](出発地・到着地の一方、ないし両方が異なる経路とすること)などに制限がある。<br />
<br />
さらに安いチケットの場合、[[直行便]]で無く[[乗継便]]の利用となっていて(日本から欧州へ向かう場合、[[ソウル特別市|ソウル]]、[[香港]]、[[モスクワ]]などでの乗り継ぎとなる)、通常の直行便より時間がかかったり、乗継の待ち時間が極端に長いことがある。<br />
<br />
=== 変更等 ===<br />
以下に述べるものは病気以外の自己都合に起因する場合の航空会社における一般的な取り扱いである。旅行会社で予約、発券した場合は[[旅行業者]]及び[[旅行業者代理業者]]が定める約款に従う場合もある。また悪天候や[[火山]][[噴火]]、[[地震]]など不可抗力に起因する場合や、機材故障など航空会社に起因する場合は以下とは取り扱いが異なりケースバイケースでの対応となることが多いので、この場合は航空券を購入した航空会社や旅行会社に問い合わせ願いたい(例:[[2010年のエイヤフィヤトラヨークトルの噴火による交通麻痺]]、[[ボーイング787のバッテリー問題]]、'''フレックストラベラー制度'''など)。<br />
<br />
==== 変更 ====<br />
予約変更が可能な運賃と予約変更ができない運賃がある。予約変更が可能な運賃であっても'''予約変更手数料'''や'''交換発行手数料'''を必要とする場合がある。また往路便の予約変更はできなくても復路便のみ予約変更ができる航空券もある。 <br />
<br />
日本の大手航空会社の国内線の場合、予約変更が可能な運賃の航空券であれば搭乗予定便の出発時刻前に限り何度でも無料で変更することができ、予約を取り消して[[オープンチケット]](オープン券)にすることもできる。ただし次回搭乗する便との間で運賃額が異なる場合は差額調整が必要で、不足分は追加徴収、過剰額は払い戻しがなされ、PFCも同様の扱いを受ける。前述のとおり航空券の名義変更はできず、区間変更も一部を除きできない。また予約変更ができない運賃の航空券であっても搭乗日当日、出発空港にて予約便より前の便に空席がある場合に限り予約変更ができる航空券もある。<br />
<br />
==== 払い戻し ====<br />
払い戻す際には、日本の大手航空会社の国内線では'''取消手数料'''と'''払戻手数料'''が引かれた残額が払い戻される。国際線の航空券では、取消手数料と払戻手数料のうちより高額な方の手数料のみ申し受ける場合や一括した手数料となっている場合、払い戻しが一切できない航空券もあるのでそれぞれの運賃の払い戻しの規定を確認願いたい。また格安航空会社の中には[[マイレージサービス|マイル]]・[[ポイントサービス|ポイント]]、[[クーポン]]や現物給付などで払い戻しを行う航空会社もある。<br />
<br />
日本の大手航空会社の国内線の払戻手数料は、400円+消費税である。ただし[[フジドリームエアラインズ]]や[[北海道エアシステム]]では払戻手数料自体が存在しない。<br />
<br />
日本の大手航空会社の国内線の取消手数料は、予約変更ができる運賃(普通運賃・往復割引など)で購入した航空券を予約した便の出発時刻までに払い戻す場合はかからないが、それを過ぎた場合は所定の取消手数料がかかる。また、予約変更ができない運賃で購入した航空券を払い戻す場合は、出発時刻前と後のいずれであっても取消手数料がかかる場合がほとんどで、最近では航空会社が異なると同じ運賃であっても払い戻しの規定が全く違うケースが増えてきている。<br />
<br />
[[クレジットカード]]で航空券を購入した場合は、クレジットカード会社を通じての払い戻しとなるが、それ以外は航空会社の定めにより、また支払い場所、支払い方法によって異なっている。[[口座]][[振込]]となる場合が多いが、航空会社の空港カウンターや支店でしか払い戻しができない場合もある。振込手数料や交通費など、払い戻しにかかる費用は、自己負担となるケースが多い。また旅行券等の[[ギフトカード]]など、支払い方法によっては、払い戻しができない場合もある。<br />
<br />
払い戻し期間があらかじめ決められていることが多いので注意願いたい。[[円 (通貨)|日本円]]で航空券を購入した場合であっても[[アメリカ合衆国ドル]]、現地の[[通貨]]、その航空会社が籍を置く[[国家]]の通貨での返金となる場合もある。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{脚注ヘルプ}}<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[電子航空券]]<br />
* [[CRS (航空)]] - 座席を予約するための[[コンピュータシステム]]<br />
* [[マイレージサービス]]<br />
* [[MPM (航空)|MPM]]<br />
* [[出入国管理]] - [[事前旅客情報システム]]<br />
* [[過剰予約]]<br />
* [[空席待ち]]<br />
* [[MCO]] - 航空券に準じた扱いを受ける。<br />
* [[フィックスチケット]]<br />
* [[オープンチケット]]<br />
* [[フィックスオープンチケット]]<br />
* [[エンプロイド・フリーチケット]]<br />
{{DEFAULTSORT:こうくうけん}}<br />
[[Category:航空のサービス|けん]]<br />
[[Category:チケット]]<br />
<br />
{{民間航空輸送}}</div>
114.183.244.165
人民元
2018-06-30T07:21:59Z
<p>114.183.244.165: /* 偽札問題 */</p>
<hr />
<div>{{Infobox Currency<br />
| currency_name_in_local = {{lang|zh|人民币}}<br />
| image_1 =<br />
| image_title_1 = <br />
| iso_code = CNY<br />RMB<br />
| using_countries = {{CHN}}<br />{{ZIM}}<br />
|unofficial_users = {{Flagicon|Hong Kong}} [[香港]]<br />{{Flagicon|Macau}} [[マカオ|澳門(マカオ)]]<br />{{flagicon|North Korea}} [[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]<br />{{Flagicon|Mongolia}} [[モンゴル国]]<br />{{Flagicon|Myanmar}} [[ミャンマー]]<br />
| inflation_rate = 1.5%<br />
| inflation_source_date = ''[https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/fields/2092.html The World Factbook]'', 2006年<br />
| pegged_with = [[通貨バスケット制]]<br />
| subunit_ratio_1 = 1/10<br />
| subunit_name_1 = 角<br />
| subunit_ratio_2 = 1/100<br />
| subunit_name_2 = 分<br />
| symbol = [[¥]]<br />
| nickname = {{lang|zh|块}}<br />
| nickname_subunit_1 = 毛<br />
| no_plural = Y<br />
| rarely_used_coins = 1, 2, 5分<br />
| frequently_used_coins = 1, 5角, 1元<br />
| frequently_used_banknotes = 1, 5角, 1, 5, 10, 20, 50, 100元<br />
| rarely_used_banknotes = 2角, 2元<br />
| issuing_authority = [[中国人民銀行]]<br />
| issuing_authority_website = {{URL|www.pbc.gov.cn}}<br />
}}<br />
{{色}}<br />
'''人民元'''(じんみんげん)は、[[中華人民共和国]]の[[中央銀行]]である[[中国人民銀行]]が発行している[[通貨]]である'''人民幣'''(じんみんへい、{{lang|zh|人民币}}、{{ピン音|Rénmínbì}}、レンミンビィ)のことである<ref name="zhang40">張(2012年)40ページ</ref>。略号は'''RMB'''、または[[ISO 4217]]での通貨コードの'''CNY'''。通貨数量の前に'''¥'''([[円記号]])を用いる<ref name="zhang40"/>。なお、香港とマカオでは、それぞれ独自の通貨単位である[[香港ドル]]および[[マカオ・パタカ]]が発行されている。<br />
<br />
== 概説 ==<br />
実際に発行・流通する紙幣には、「{{lang|zh-hans|圆}}」と単位表記されている。「圆」には、発音が同じ「{{unicode|yuán}}」で画数の少ない「[[元]]」をあてるのが習慣となっているため、「人民元」と呼ばれる。ISOコードのCNYは「{{unicode|Chinese yuan}}」の略である。[[中国王朝]]の[[元朝|元]]は表記も発音も同じであるものの無関係である。[[中国語]]では、貨幣の単位を話し言葉と書き言葉とで使い分け、口語では「元」を「块(塊):クァイ」と呼ぶ。「塊」はもともと銀塊が通貨として使われたことに由来する。[[内モンゴル自治区]]などではモンゴル語で「{{unicode|tügürig}}」と呼ばれているが、[[モンゴル国]]の[[トゥグルグ]]との混同を避けて「{{unicode|yuani}}」が一般的に使われている<ref>[http://ru.knowledgr.com/00045490/Женьминьби Женьминьби]</ref>。<br />
<br />
「元」の補助単位は「角」、「分」が使われ、1元=10角=100分である。「角」は、口語では「毛」であり、少ない数量を示す「毫」が「毛」と略されたものである<ref>[http://www.people.com.cn/GB/paper39/4445/501749.html 本位货币“元”的来历]</ref>。[[広東語]]では今も毫と呼び、[[香港特別行政区|香港]]と[[澳門特別行政区|マカオ]]では毫は[[香港ドル]](圓)と[[マカオ・パタカ]](圓)のそれぞれ1/10を表す公式通貨単位となっている。<br />
<br />
[[1994年]]までは、人民元とは別に、外貨に交換できる[[兌換元]]が発行されていた。<br />
<br />
== 歴史 ==<br />
=== 前史 ===<br />
日中戦争時代から中華人民共和国による人民元導入前の中国の通貨の歴史について{{Main|中華民国期の通貨の歴史}}<br />
中国共産党は、その支配地域([[中国共産党革命根拠地|解放区]])では独自通貨を発行していた。その萌芽は[[第1次国共合作]]時代に共産党傘下の農民協会が経営する信用合作社が出した流通券や[[1928年]]4月に[[井崗山]]一帯で出された通貨であると考えられているが、[[1931年]]11月に成立した[[中華ソビエト共和国]]の制度が中華人民共和国成立以前の基本的な通貨制度であったと考えられている。中華ソビエト共和国以来、共産党解放区は広範なまとまりを有さず、[[中国国民党]]の支配が及ばない地域に小さな解放区が点在し広範なまとまりを見せていなかった。そのため、地域ごとに造幣施設と通貨を出す発券銀行(ソビエト銀行/ソビエト政府農工銀行)が存在してそれぞれが独自の通貨を発行していた。中華ソビエト共和国では1元・2角銀貨、5分・1分・500文・200文銅貨、1元・5角・2角・1角・5分紙幣及び銅元票(10銅元)、制銭票(1串・3串)などが通用していた。これは、[[1935年]]の[[長征]]後の[[延安市|延安]]([[陝甘寧辺区]])においても大きな変化はなかった。その後、[[日中戦争]]における抗日闘争を通じて[[辺区]]と呼ばれた共産党の解放区が拡大するにつれて、従来の制度の延長上に貨幣制度が編成された。すなわち、新たに辺区単位で発券銀行である辺区銀行が設置され、辺区銀行及び共産党主導で設置された商社・商店のうち特に許可を与えたものが辺幣(辺鈔・抗幣)と呼ばれる紙幣を発行して当該辺区内にて通用させた。[[1938年]][[3月20日]]に[[五台山 (中国)|五台山]]を中心とする[[晋察冀辺区]]で最初に辺幣が発行されて以後、各地の辺区で発行され最盛期には20種類以上の辺幣が発行された。これは、[[蒋介石政権]]及び[[汪兆銘政権]]に対する経済面からの攻勢と位置づけられ、事実共産党辺区の拡大とともに流通量が増加していった。ところが、[[国共内戦]]の過程で各地にあった辺区同士が接する事例が増加し、国民政府(蒋介石政権)の[[金円券]]のみならず複数の辺幣が混在するようになった。この事態に対して共産党は辺区銀行の統合による発券銀行の統一及び辺幣に替わる新通貨の発行を図った。これが人民元である<ref name="taikeikinyu">『体系金融大辞典』(東洋経済新報社、1971年) ISBN 978-4-492-01005-1 第Ⅻ 貨幣金融制度(各国)7.中国 a通貨制度(執筆者:宮下忠雄)</ref>。<br />
<br />
=== 初代人民元の発行とデノミネーション実行 ===<br />
[[1948年]][[12月1日]]、当時共産党の支配下にあった[[石家荘市|石家荘]]に[[中国人民銀行]]が開業、初代人民元紙幣が発行された<ref name="zhang41">張(2012年)41ページ</ref>。額面は1元から最大5万元まで62種類あった。5万元という大きい額面が必要だったのは、建国前のハイパーインフレの影響で高い物価上昇率が続いていたからである<ref name="zhang41"/>。当時の責任者(後に初代行長)[[南漢宸]]は、「人民幣の発行制度は貴金属及び外貨を基礎とするものではなく、解放区人民の求める穀物・綿布・その他生産手段及び生産によって裏付けられている」と述べ、社会主義経済の円滑な運用によって生み出される信用を基盤とする新たな[[管理通貨制度]]の創出を宣言した。この後人民元の開始は思わぬ形で困難を来たした。当初、共産党や中国人民銀行は国共内戦の長期化を予想して現在共産党が把握している華北・華東・西北の辺幣を整理して統一した通貨体系にすることを目標とし、中国人民銀行が発足する以前の同年1月より辺幣の廃止や各辺幣の相互通用措置が行われ、徐々に1元・5元・10元・20元・50元・100元の6種による人民元に切り替える予定であった。ところが、この頃より、共産党軍の攻勢が本格化して予想以上に共産党勢力の拡大が進み、国民政府の金円券の回収問題が浮上してきたのである。そのため、1元・5元などの小額通貨は当面発行を延期([[1949年]]1月に発行開始)して従来の辺幣の維持を迫られることになった。各地の辺幣は1949年1月から回収と人民幣の交換が行われ、[[1951年]]11月の[[新疆省]]を以ってほぼ完了した。また、金円券の回収も1949年5月の[[上海市|上海]]占領以後本格化した。また、外貨や金銀は流通が停止され、前者は公定比価で人民元と交換するか、人民銀行の外貨預金にすることが義務付けられ、後者は民間所有こそ許されたものの取引に用いることや輸出は禁じられ、輸入や国内移動も許可制とされた。人民元の開始からほぼ2年で本土における人民元の一本化に成功したのである。だが、内戦とその後の中華人民共和国建設への急展開によって人民元は安定せず、1949年の1年間で物価は75倍となった。だが、[[1950年]]3月に中国本土における国民政府軍の抵抗が終了し、また同月に国家財政収支・重要物資需給・国家機関現金収支の3つの平衡を目指す「[[三平政策]]」が開始されて価格などの価値基準である[[折実単位]]や国民が許可なく一定額以上の現金を保有することを禁じる(余剰分は人民銀行に預金として預けることが許される)[[現金管理制度]]などが導入された。これによって[[インフレーション]]は収束傾向に向かったが、インフレ以前の価格に戻るには至らず、1950年には1万元、[[1953年]]には5万元が発行された。[[1955年]][[3月]]に2代目人民元が紙幣が発行された。物価が安定してきたため、新紙幣発行に伴い[[デノミネーション]]を実行した<ref name="zhang41"/>。2代目人民元は、初代人民元1万元を2代目人民元1元とする比率で、紙幣の額面も1分(0.01元)から最大10元までとした<ref name="zhang41"/>。デノミネーションにより、国内の物価表記は日中戦争前の1937年に戻った格好となった<ref name="zhang41"/><ref name="taikeikinyu"></ref>。<br />
<br />
===政府による集中管理の時代===<br />
計画経済体制の下は、外貨取引はすべて政府が手掛けていた<ref name="zhang42">張(2012年)42ページ</ref>。このときの中国は、外貨を借りず外国投資を受け入れない「独立自主、自力更生」の方針で経済を運営した<ref name="zhang42"/>。限られた貿易取引は、政府による全面的な計画貿易で、貿易損失補填を含め外貨は政府による集中管理だった<ref name="zhang42"/>。人民元は、1955年から1971年まで1[[アメリカ合衆国ドル|米ドル]]=2.4618元に固定されていた<ref name="zhang42"/>。[[ニクソン・ショック]]で[[ブレトン・ウッズ協定]]の崩壊後、多くの国々は[[変動相場制]]に切り替え、中国も米ドル価値の低下による悪影響を防ぐため、1973年に米ドル[[ペッグ制]]から「[[通貨バスケット制]]」に移行した<ref name="zhang42"/>。<br />
<br />
===二重相場制の時代===<br />
改革開放によって、海外から中国に来る華僑と外国人観光客が増えた<ref name="zhang43">張(2012年)43ページ</ref>。中国は、これらの華僑と外国人向けの外貨「兌換券」制度を導入した<ref name="zhang43"/>。兌換券は人民元の価値で表示するが、外貨との間で自由に交換できる機能を持っていた<ref name="zhang43"/>。一般人民元は外貨と交換できなかった。外国人は外貨を兌換券に交換し、使い切れなかった場合、外貨に交換し戻すことができた。1981年に中国が確立した人民元為替制度は、これまでの公定レートに貿易決済内部レートを新設して並行させる二重相場制だった<ref name="zhang43"/>。公定レートが1米ドル=1.5元の水準にあったのに対し、貿易決済内部レートは貿易の状況に応じて1米ドル=2.8元の水準に決められた<ref name="zhang43"/>。参考にしたのは、貿易購買力平価の理論だった。実際の国際貿易で取引される商品の国内外価格を比較して決定した<ref name="zhang43"/>。当時の国際貿易で取引される平均外為交換コストを用いて、企業に10パーセントの利益を加えて調整した結果、貿易決済内部レートは1米ドル=2.8元とした<ref name="zhang43"/>。[[1984年]]、中国では物価制度を見直した<ref name="zhang44">張(2012年)44ページ</ref>。それまでの計画経済時代は国内の物価はすべて物価局によって定められていたのを、市場経済に転換したことで改革が必要となった。同年発表の「中国共産党中央経済体制改革に関する決定」により物価制度改革がスタートを切った。その一環として[[1985年]]1月1日に中国は二重相場制をの廃止を発表し、人民元為替レートを一本化した<ref name="zhang44"/>。公定レートはそれまでの貿易決済内部レート1米ドル=2.8元に設定した。その後、人民元為替レートは輸出外為交換コストの上昇につれて段階的に切り下げられていった<ref name="zhang44"/>。[[1993年]]末には1米ドル=5.8元となった。一方、[[1980年]]からスタートした貿易に伴う企業間の外為調整センターが誕生し、その後各地で外為調整センターが設立された<ref name="zhang44"/>。1998年に中国は再び二重相場制に入った<ref name="zhang44"/>。それは、外為調整センターでの取引レートと公定レートの二重相場だった<ref name="zhang44"/>。<br />
<br />
===人民元改革と人民元切り上げ・管理変動相場の導入===<br />
[[2005年]][[7月21日]]に、中国政府が通貨制度改革の実施を発表した。新しい人民元通貨制度は、「市場経済を基礎に、[[通貨バスケット]]を参考に調整する管理変動相場制」だと発表した<ref name="zhang45">張(2012年)45ページ</ref>。[[1998年]]以来続いた人民元の対米ドル[[固定相場制]]に終止符が打たれた<ref name="zhang45"/>。新制度への移行は、人民元の対米ドルレートを1米ドル=8.26元から1米ドル8.11元へ約2パーセント切り上げた<ref name="zhang45"/>。人民元はその後、毎日一定の幅で変動することになった<ref name="zhang45"/>。このとき発表された新制度は、「通貨バスケットを参考に調整する」点で特徴的であり、人民元を米ドル1通貨だけでなく、複数の通貨からなるバスケットに連動させるものである<ref name="zhang47">張(2012年)47ページ</ref>。人民元対米ドルの変化率を計算するには、各バスケットにおける各通貨の比重を掛ける。通貨バスケットの中身は公表されていない<ref name="zhang47"/>。しかし、[[周小川]]総裁が、2005年8月10日に行った演説でバスケットの中身について言及したものがある<ref name="zhang47"/>。それによると、「バスケット通貨の選定に関する基本原則は、中国の国際経常収支の主要相手国・地域の通貨を考慮し、貿易収支の比重によって通貨の種類と割合を決定する」とされる<ref name="zhang49">張(2012年)49ページ</ref>。さらに「米ドル、[[ユーロ]]、[[円 (通貨)|円]]、[[大韓民国ウォン|ウォン]]がバスケットの主要構成通貨で、[[シンガポールドル]]、[[スターリング・ポンド|英ポンド]]、マレーシア[[リンギ]]、ロシア[[ルーブル]]、[[オーストラリアドル]]、タイ[[バーツ]]、[[カナダドル]]も重要であり、かつ貿易総額100億ドル以上の相手国通貨も無視できない」と述べた<ref name="zhang49"/>。純粋な通貨バスケット制を採っているのであれば、理論上は人民元の上昇・下降は各バスケット通貨の対米ドル変化の比重平均によることになるが、中国人民銀行が発表した新通貨制度は、あくまでも「通貨バスケットを参考に調整する」という管理相場制であり、当局の判断で調整することを意味する<ref name="zhang49"/>。<br />
{{Main|人民元改革}}<br />
<br />
===貿易決済===<br />
人民元建ての貿易決済は認められていなかったが、[[2009年]]7月、中国人民銀行など政府関連6機関が公布した『跨境貿易人民幣結算試点管理弁法』に基づいて、[[香港]]、[[マカオ]]や[[ASEAN]]諸国などの一部の国の企業と許可を受けた中国企業間における人民元建て貿易決済が試験的に開始された<ref>[http://japanese.china.org.cn/business/txt/2009-07/06/content_18078474.htm "中国大陸と香港、人民元建て貿易決済開始"]、中国国際放送局、チャイナネット、2009年7月6日発信(2009年7月29日閲覧)</ref><ref>中国人民銀行他『跨境貿易人民幣結算試点管理弁法』2009年7月1日公布(日本語では「人民元建て貿易決済の試行に関する管理規則」や「クロスボーダー貿易人民幣決済試行管理弁法」などと翻訳されている)</ref>。<br />
<br />
===直接取引===<br />
[[2014年]]6月、中国人民銀行はポンドと人民元の直接取引の開始を発表した<ref>{{cite news<br />
|url=http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N7CU9J6S972E01.html<br />
|title=人民元・英ポンドの直接取引、19日に開始-元利用拡大を推進<br />
|publisher=ブルームバーグ<br />
|date=2014年6月18日<br />
}}</ref>。直接取引はオーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドル、円、米ドルに次いで5通貨目となる。<br />
<br />
===人民元とSDR構成通貨===<br />
世界第2位の経済規模となった中国は、2015年頃人民元決済を広げようとする動きを見せ始めた<ref name="asahi20150924">朝日新聞(2015年9月24日)</ref>。[[2015年]]11月に、[[国際通貨基金]](IMF)は、5年に1度の「[[特別引出権]](Special Drawing Right;SDR)」の構成通貨の見直し時期を迎えた<ref name="asahi20150924"/><ref name="asahi20150925">朝日新聞(2015年9月25日)</ref>。<br />
<br />
「特別引出権」とはIMF加盟国に出資額に応じて割り当てられ、通貨危機などの緊急時に引き換えて外貨を引き出せる仕組みである<ref name="asahi20150924"/>。2015年10月までの時点では、米ドル、日本円、ユーロ、英ポンドの相場で価値が決まるが、人民元がこれに加われば、人民元の通貨としての信用が高まり、同時に元の国際化にも弾みがつく<ref name="asahi20150924"/><ref name="asahi20150925"/>。中国は、[[2010年]]の特別引出権検討の際に、人民元が構成から見送られた経緯があり、これに向けて総力を挙げてきた<ref name="asahi20150925"/>。<br />
<br />
まず2015年8月、中国は元の対米ドルの基準値を前日終値を重視して決めるように制度変更し、人民元の実質的な切り下げを行った<ref name="asahi20150925"/>。同年9月、[[李克強]]首相は、[[大連]]での国際会議で「中国は特別引出権の構成通貨への加入を望んでいる。これは人民元を徐々に国際化するためだけでなく、発展途上国の大国として担うべき国際的責任を果たすためである。」と述べた<ref name="asahi20150924"/>。<br />
<br />
これに対し仏英両国の財務担当閣僚が相次いで北京入りし、人民元の特別引出権の構成通貨入りへの支持を表明した<ref name="asahi20150924"/>。IMFも上述制度変更を「中国が基準を満たすための必要なステップを踏むことが、最も重要だ」として評価した<ref name="asahi20150924"/>。これに対し日本と米国は慎重姿勢であり、特に[[中国株の大暴落 (2015年)|2015年の人民元の切り下げ]]に関して[[ジェイコブ・ルー|ルー]][[アメリカ合衆国財務長官|財務長官]]は、米紙への寄稿で「最近の為替政策の急激な変更で、人民元は対米ドルで3パーセント下落し、世界の金融市場の混乱を招いた」としてクギを刺し<ref name="asahi20150924"/>、日本の[[麻生太郎]][[財務大臣]]兼[[金融担当大臣]]も会見で「人民元が国際通貨になることは決して悪くない」としつつ「突然、政府が介入するというようなことをやっている間は、大丈夫かということになる」と苦言を呈した<ref>{{Cite web|title=麻生財務相「大丈夫か」 人民元の国際通貨認定にクギ刺す|publisher=[[産経新聞]]|date=2015-10-02|url=http://www.sankei.com/economy/news/151002/ecn1510020020-n1.html|accessdate=2015-12-01}}</ref>。<br />
<br />
2015年10月27日朝日新聞夕刊の報道によると、IMF関係者が同年同月26日、「一連の中国当局による人民元自由化の動きはポジティブだ。最終判断は理事会で決まるが、採用の方向になるだろう」と話したとされる<ref name="asahi20151027e">朝日新聞(2015年10月27日夕刊)</ref>。IMF報道官も、「意思決定はされていない」としつつ、「スタッフが来月の理事会に向けた報告書の最終調整をしている」とコメントしたともされ、特別引出権の構成通貨に人民元が採用される見通しとなったと報じた<ref name="asahi20151027e"/>。<br />
<br />
この背景には、かつての中国が抱えていた、為替レートや金利、資本取引を巡る規制の多さという問題の解消があげられる<ref name="asahi20151028">朝日新聞(2015年10月28日朝刊)</ref>。2015年10月23日預金金利の上限規則を撤廃すると発表し、完全自由化を目指していることを国際社会へ改革姿勢をアピールしたことなどが評価されたとされる<ref name="asahi20151028"/>。欧州などが賛成する中、米国のルー財務長官も支持に回り<ref>{{Cite web|title=米国、人民元のSDR採用を支持 ルー財務長官が中国副首相に伝達|publisher=[[ロイター]]|date=2015-11-07|url=http://jp.reuters.com/article/2015/11/06/idJPL3N13162220151106|accessdate=2015-12-01}}</ref><ref name="asahi20151028"/>、日本の麻生財務相も容認に傾いた<ref>{{Cite web|title=財務相、IMFの人民元採用「悪いことではない」 <br />
|publisher=[[日本経済新聞]]|date=2015-11-20|url=http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS20H0X_Q5A121C1EAF000/|accessdate=2015-12-01}}</ref><ref>{{Cite web|title=人民元のSDR入り、信頼できる通貨増えるのは良いこと|publisher=[[ロイター]]|date=2015-10-27|url=http://jp.reuters.com/article/2015/10/27/yuan-aso-idJPKCN0SL08W20151027|accessdate=2015-12-01}}</ref><ref>{{Cite web|title=日本にも人民元決済銀を=中国財政相に要請-麻生氏|publisher=[[時事通信]]|date=2015-10-09|url=http://www.jiji.com/jc/zc?k=201510/2015101000087|accessdate=2015-12-01}}</ref>。11月13日IMFは、人民元のSDRへの採用を妥当とした報告書を理事会に提出した<ref name="asahi20151115">朝日新聞(2015年11月15日朝刊)</ref>。<br />
<br />
中国人民銀行は翌11月14日に、「SDRに人民元が加われば、SDRの魅力が高まり、世界と中国双方に利益になる」との談話を発表した<ref name="asahi20151115"/>。11月30日のIMF理事会はSDR採用を決定、関係筋は全会一致<ref>{{Cite web|title=IMF、人民元のSDR採用を決定|publisher=[[ロイター]]|date=2015-12-01| url = http://jp.reuters.com/article/2015/11/30/yuan-sdr-imf-idJPKBN0TJ2J720151130|accessdate=2015-12-01}}</ref>としており、かつて慎重派だった日米政府も歓迎を表明した<ref>{{Cite web|title=麻生財務相、人民元のSDR入り「民間取引に直接影響はない」|publisher=[[日本経済新聞]]|date=2015-12-01| url = http://jp.reuters.com/article/2015/11/30/yuan-sdr-imf-idJPKBN0TJ2J720151130|accessdate=2015-12-01}}</ref><ref>{{Cite web|title=人民元の基準通貨入り支持=米財務省|publisher=[[時事通信]]|date=2015-12-01| url = http://www.jiji.com/jc/zc?k=201512/2015120100112|accessdate=2015-12-01}}</ref>。<br />
<br />
11月30日、IMF理事会は2016年10月からのSDRの構成通貨に、人民元を加えることを正式に決めた<ref name="asahi20151201e">朝日新聞(2015年12月1日夕刊)</ref>。SDRの価値を計算する際の構成比については、米ドル41.73パーセント、ユーロ30.93パーセント、人民元10.92パーセント、日本円8.33パーセント、英ポンド8.09パーセントとした。SDRは市場で取引されているものではなく、実際の為替市場への影響は少ないと見られている<ref name="asahi20151201e"/>。<br />
<br />
ラガルド専務理事、同日、「世界の金融システムに中国経済を融合する上で重要な一里塚だ」と指摘した<ref name="asahi20151201e"/>。中国の過去数年の金融改革を評価したうえで、さらなる改革を求めた<ref name="asahi20151201e"/>。今回の決定は象徴的な意味合いが大きいが、IMFから「お墨付き」が得られたことで、人民元の利用が広がる可能性がある<ref name="asahi20151201e"/>。SDR構成通貨入りの条件としては、その通貨を持つ国や地域の「輸出額の大きさ」と「通貨が自由に取引できるかどうか」の2つが判断基準である<ref name="asahi20151201e"/>。<br />
<br />
世界最大の貿易額を誇る中国は「輸出額」の条件は5年前にクリアしており、取引の自由度についても、今回の見直し期には基準を満たしたと判断された<ref name="asahi20151201e"/>。ただ、中国は投資目的などでは国境を越えた人民元のやり取りを現在でも規制しており、完全に自由に使える通貨とは言えない面もある<ref name="asahi20151201e"/>。<br />
<br />
構成比に関してドル、ユーロに次ぐ第3の通貨の地位を認められたのは、IMFが輸出の規模や各国が持つ外貨準備に加え、為替市場での取引額なども考慮したからである<ref name="asahi20151202m">朝日新聞(2015年12月2日朝刊)</ref>。貿易などで使われる割合の順位で、人民元は急上昇している。銀行間のネットワークを運営する国際銀行間通信協会(SWIFT)によると、人民元は2010年は割合の順位が35位であり、割合もわずか0.03パーセントにすぎなかったのが、2015年8月になると順位にして4位、割合にして2パーセントとなっていた<ref name="asahi20151202m"/>。<br />
<br />
==人民元の国際化==<br />
中国人民銀行は2015年12月23日、人民元の国際化を加速させる目的で、人民元取引が増えているヨーロッパの金融機関に配慮して2016年1月4日より、人民元取引時間をそれまでの7時間から14時間に倍増させると、発表した<ref name="asahi20151224m">朝日新聞(2015年12月24日朝刊)</ref>。上海での外国為替市場での人民元取引の終了時間は、それまでは午後4時半であったが、午後11時半に繰り下げるとした<ref name="asahi20151224m"/>。<br />
<br />
== 現在流通している紙幣 ==<br />
[[1999年]][[10月1日]]より建国50周年を記念し第5版(セット)の発行が始まり、その後[[2005年]][[8月31日]]より第5版改訂版の発行が始まっている。また、偽造紙幣の多い100元紙幣のみ2015年11月12日から2回目の改訂版が発行された。[[ユーリオン]]模様を導入するなど、第4版に比べ、偽造対策と耐久性の向上が図られている。<br />
<br />
デザインは、[[アラビア数字]]が用いられ、中央の[[漢数字]]表記の背景に中国でよく使われる花の図案化、表面にすべて[[毛沢東]]の肖像画を使用。裏面には[[モンゴル文字]]([[モンゴル語]])、[[チベット文字]]([[チベット語]])、[[アラビア文字]]([[ウイグル語]])、[[アルファベット]]([[チワン語]])が表記されている。毛沢東の肖像が単独で用いられたのは第5版からであり、それ以前の第4版は[[満州族]]、[[モンゴル族]]、[[漢民族]]、[[回族]]、[[高山族]]、[[プイ族]]、[[朝鮮族]]、[[チワン族]]、[[チベット族]]、[[ウイグル族]]、[[イ族]]、[[トン族]]、[[ミャオ族]]といった[[中国の少数民族]]の肖像が多く、毛沢東の肖像は[[周恩来]]、[[劉少奇]]、[[朱徳]]とともに描かれた100元のみだった。第5版としては1元以上の6種類。ただし現在、以前の版の小額紙幣も流通している。また、毛沢東の肖像がない[[記念貨幣]]も存在し、例えば[[2000年]]を記念した100元紙幣は表面は[[龍]]が描かれて裏面に[[中華世紀壇]]が描かれた<ref>[http://www.pbc.gov.cn/bangongting/135485/135491/135597/1011043/index.html 中国人民银行关于发行迎接新世纪纪念钞、纪念币的公告]</ref>。<br />
<br />
現在有効なのは第5版と第4版および、第2版のうち分単位の紙幣である。第3版と、第2版のうち元と角単位の紙幣は廃止されている。第1版は[[1953年]]に行われた10000分の1の[[デノミネーション]]により廃止されている。なお、第2版の「分」単位の紙幣は2007年4月1日に市場での流通が停止となった。現在は1角以上まとまった場合に限り、指定金融機関で角以上の紙幣との交換が可能となっている。<br />
<br />
中国人民銀行は2018年5月1日より、第4版のうち5角、1角を除く紙幣、および1角硬貨の流通を停止することを明らかにした<ref>{{Cite web|url=http://www.pbc.gov.cn/goutongjiaoliu/113456/113469/3503827/index.html|title=中国人民银行公告〔2018〕第6号|accessdate=2018年4月18日|date=2018年3月22日|publisher=中国人民银行|quote=经国务院批准,中国人民银行决定自2018年5月1日起停止第四套人民币100元、50元、10元、5元、2元、1元、2角纸币和1角硬币(以下简称第四套人民币部分券别)在市场上流通。}}</ref>。<br />
<br />
=== 第5版人民幣 ===<br />
{| class="wikitable"<br />
|-<br />
! 額面<br />
! サイズ<br />
! 主要な色<br />
! 肖像画<br />
! 裏面のモチーフ<br />
! 漢数字<br/>背景<br />
! 発行年月日<br />
|-<br />
! style="text-align:right" | 100元<br />
| 156 x 77 mm<br />
| {{colorbox|#FF0000}} 赤<br />
| [[毛沢東]]<br />
| [[人民大会堂]]<br />
| style="text-align:center" | [[ウメ|梅]]<br />
| 2015年第5版改訂二回目[[2015年]][[11月12日]]<ref name="nikkei201508"/><br />
|-<br />
! style="text-align:right" | 50元<br />
| 151 x 70 mm<br />
| {{colorbox|#00cc99}} 青緑<br />
| [[毛沢東]]<br />
| [[チベット]]・[[ラサ]]の[[ポタラ宮]]<br />
| style="text-align:center" | [[キク|菊]]<br />
| 2005年第5版改訂版[[2005年]][[8月31日]]<br />
|-<br />
! style="text-align:right" | 20元<br />
| 146 x 70 mm<br />
| {{colorbox|#cc6600}} 茶色<br />
| [[毛沢東]]<br />
| [[桂林]]の[[漓江]]<br />
| style="text-align:center" | [[ハス|蓮]]<br />
| 2005年第5版改訂版[[2005年]][[8月31日]]<br />
|-<br />
! style="text-align:right" | 10元<br />
| 140 x 70 mm<br />
| {{colorbox|#33ccff}} 青<br />
| [[毛沢東]]<br />
| [[長江]][[三峡]]の[[瞿塘峡]]の夔門(きもん)<br />
| style="text-align:center" | [[バラ|薔薇]]<br />
| 2005年第5版改訂版[[2005年]][[8月31日]]<br />
|-<br />
! style="text-align:right" | 5元<br />
| 135 x 63 mm<br />
| {{colorbox|#9999ff}} 紫<br />
| [[毛沢東]]<br />
| [[山東省]]の[[泰山]]<br />
| style="text-align:center" | [[スイセン|水仙]]<br />
| 2005年第5版改訂版[[2005年]][[8月31日]]<br />
|-<br />
! style="text-align:right" | 1元<br />
| 130 x 63 mm<br />
| {{colorbox|#00cc66}} 緑<br />
| [[毛沢東]]<br />
| [[杭州市|杭州]][[西湖 (杭州市)|西湖]]<br />
| style="text-align:center" | [[東洋ラン|蘭]]<br />
| 1999年第5版[[2004年]][[7月30日]]<br />
|}<br />
<br />
=== 第4版人民幣(発行中)===<br />
* 5角(1980年第4版)<br />
* 1角(1980年第4版)<br />
<br />
=== 過去の版(現在も有効) ===<br />
* 100元(1980年第4版・1990年第4版改訂版・1999年第5版・2005年第5版改訂一回目)<br />
* 50元(1980年第4版・1990年第4版改訂版・1999年第5版)<br />
* 20元(1999年第5版)<br />
* 10元(1980年第4版・1999年第5版)<br />
* 5元(1980年第4版・1999年第5版)<br />
* 2元(1980年第4版・1990年第4版改訂版)<br />
* 1元(1980年第4版・1990年第4版改訂一回目・1996年第4版改訂二回目)<br />
* 2角(1980年第4版)<br />
* 5分(1953年第2版・2007年4月1日に市場での流通停止)<br />
* 2分(1953年第2版・2007年4月1日に市場での流通停止)<br />
* 1分(1953年第2版・2007年4月1日に市場での流通停止)<br />
<br />
== 現在流通している硬貨 ==<br />
* 1元(現在発行されていないが有効な第3版硬貨(ニッケルメッキの鋼鉄)・2000年10月16日より第4版硬貨(ニッケルメッキの鋼鉄)発行)<br />
* 5角(現在発行されていないが有効な第3版硬貨(黄銅)・2002年11月18日より第4版硬貨発行(黄銅メッキの鋼鉄))<br />
(第2版2角、1角、5角、1元硬貨は2001年7月1日に市場での流通停止)<br />
* 1角(現在発行されていないが有効な第3版硬貨(アルミニウムとマグネシウムの合金)・2000年10月16日より第4版硬貨(アルミニウムとマグネシウムの合金)・2005年8月31日より第4版硬貨改訂版(ステンレス)発行)<br />
* 5分(現在発行されていないが有効な第1版硬貨(アルミニウムとマグネシウムの合金))<br />
* 2分(現在発行されていないが有効な第1版硬貨(アルミニウムとマグネシウムの合金))<br />
* 1分(1955年12月1日より第1版硬貨発行(アルミニウムとマグネシウムの合金))<br />
<br />
== 偽札問題 ==<br />
[[中華人民共和国]]では、2014年現在でも100元、50元、20元、10元、5元の紙幣と1元のコインで[[偽札]]・偽硬貨が、相当数流通しているが<ref>{{cite news | author = 本郷 | url = http://www.recordchina.co.jp/a35532.html | title = 偽札犯罪の摘発件数、既に昨年の1・5倍に=小額偽札増える―中国 | newspaper = レコードチャイナ | date = 2009-09-22 | accessdate = 2016-06-09 }}</ref>、ほとんどが最高額紙幣である100元紙幣の偽札である<ref>{{cite news | author = 我妻伊都 | url = http://hbol.jp/95888 | title = 新100元札発行から半年。偽札溢れる中国はどう変わった? | newspaper = ハーバー・ビジネス・オンライン | date = 2016-05-30 | accessdate = 2016-06-09 }}</ref>。100元紙幣を渡したときは、受け取り側は、念入りに見て透かしなどを確認したり、手で擦ってインクが滲まないか、凹凸があるか、紙幣番号を確認する<ref>{{cite news | author = 奥北秀嗣 | url = http://www.chinabusiness-headline.com/2013/08/38307/ | title = 中国偽札見分け方講座 紙幣を壁にこすりつけろ! | newspaper = 中国ビジネスヘッドライト | date = 2013-08-29 | accessdate = 2016-06-09 }}</ref>。そのため銀行のみならず、[[両替商]]や飲食店にも[[紙幣識別機]]を常備している<ref>{{cite news | author = 山中 | url = http://www.recordchina.co.jp/a123062.html | title = 世界で偽札がないのは日本だけ?その理由について中国ネットが議論=「日本円の価値は低いから犯罪分子が相手にしない」「歴史は捏造するのに」 | newspaper = [[レコードチャイナ]] | date = 2015-11-13 | accessdate =2016-06-09 }}</ref>。<br />
<br />
[[現金自動預払機|ATM]]でも、支払い紙幣に偽札が出てくる場合もあり<ref>{{cite news | author = 大隅 | url = http://www.recordchina.co.jp/a125778.html | title = 日本になぜ偽札がないか?中国ネットの疑問に日本人は「まねできない」と受け流す | newspaper = [[レコードチャイナ]] | date = 2015-12-30 | accessdate = 2016-06-09 }}</ref>、偽札の場合は、その場を動かずATM脇の[[監視カメラ]]に向かって「偽札申告」をしなければ、真札と交換して貰えない。なお、気がつかずに偽札を受け取った場合、罪に問われることはないが、偽札は没収される上、警察や銀行での補償は一切ないため、偽札があっても意に介さず、そのまま偽札を使っているのが実態である<ref>{{cite news | url = http://www.j-cast.com/2013/07/26180289.html?p=all | title = 中国では「偽札」がATMから出てくる! 日本ではそんなことあるのか? | newspaper = [[J-CASTニュース]] | date = 2013-07-26 | accessdate = 2016-06-09 }}</ref>。<br />
<br />
なお、偽札と知りながらの所持・使用は、比較的高額の場合、3年以下の懲役もしくは1万人民元以上10万人民元以下の罰金、もしくはこの両方が併科される<ref>{{cite news | url = http://www.newsclip.be/article/2014/06/04/22051.html | title = 中国:精巧な偽札が全国に拡散、鑑別機もすり抜け | newspaper = newsclip.be | date = 2014-06-04 | accessdate = 2016-06-09 }}</ref>。<br />
<br />
[[2015年]]9月中旬には、[[広東省]][[恵州市]]にて、新中国建国以来最大規模の偽札事件が公安当局に摘発された<ref name="asahi20150926">朝日新聞2015年9月25日朝刊11面(国際面)</ref>。最高額紙幣の100元札で2億1000万元(約39億8000万円)分の偽札(重ねると66階建てのビルに相当する)が押収された<ref name="asahi20150926"/>。偽札印刷工場は、摘発を防ぐため別目的の工場内に密かに作られており、事務所の書棚を押すと隠し通路が現れる仕組みだったという<ref name="asahi20150926"/>。<br />
<br />
『広州日報』によると押収額、容疑者数(29人)とも、1949年の新中国建国以来過去最大という<ref name="asahi20150926"/>。中国では[[2015年]][[11月12日]]に、最新の偽札防止策を施した新100元札が発行されたので、偽造グループは「最後の機会」として、偽札をフル生産していた<ref name="asahi20150926"/>。<br />
<br />
[[1988年]]に100元紙幣が登場しているが、1988年と比べて物価は[[2013年]]時点では50倍近くの[[インフレーション]]で上昇し<ref>{{cite news | author = 本郷 | url = http://www.recordchina.co.jp/a72089.html | title = 高額紙幣を作りたがらない中国、その事情は複雑―米専門家 | newspaper = レコードチャイナ | date = 2013-05-09 | accessdate = 2016-06-09 }}</ref>、経済発展に伴う物価の上昇を受けて、これまでも1,000元紙幣や1万元紙幣など高額紙幣の発行が取り沙汰されてきたが、偽札による被害が増えかねないため、[[2016年]]時点で未だに実現していない<ref name="nikkei201508">{{cite news | author = 大越匡洋 | url = http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM10H16_Q5A810C1FF8000/ | title = 中国人民銀、新しい百元札を11月発行 偽造防止に重点 | newspaper = [[日本経済新聞]] | publisher = [[日本経済新聞社]] | date = 2015-08-10 | accessdate = 2017-02-19 }}</ref>。<br />
<br />
[[2016年]]4月には、[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]製の偽100元札の流通が報じられた<ref>{{cite news | author = 久保田るり子 | url = http://www.sankei.com/world/news/160416/wor1604160002-n1.html | title = 北朝鮮がドルに続いて人民元までも偽造 怒り心頭の中国は金正恩第1書記をまたもじわり締め付けるが… | newspaper = 産経新聞 | publisher = 産経新聞社 | date = 2016-04-20 | accessdate = 2016-06-19 }}</ref>。<br />
<br />
偽札問題への対処<ref>{{cite news | | url = https://mainichi.jp/articles/20170807/k00/00e/030/204000c | title = スマホ決済が浸透 偽札横行、背景に | newspaper = [[毎日新聞]] | publisher = 毎日新聞社 | date = 2017-08-07 | accessdate = 2017-12-20 }}</ref>や政府による[[個人情報]]や[[信用情報]]管理<ref>{{cite news | | url = http://wedge.ismedia.jp/articles/-/9793 | title = 電子決済の普及で中国人が「道徳的」に? | newspaper = [[Wedge]] | publisher = [[ウェッジ (出版社)|株式会社ウェッジ]] | date = 2017-06-06 | accessdate = 2017-12-20 }}</ref><ref>{{cite news | | url = https://wisdom.nec.com/ja/business/2017041101/index.html | title = 「信用」が中国人を変える スマホ時代の中国版信用情報システムの「凄み」 | newspaper = WISDOM | publisher = [[NEC]] | date = 2017-04-11 | accessdate = 2017-12-20 }}</ref>に役立つことから、中華人民共和国では[[Alipay]]や[[微信|微信支付]]により、[[電子マネー]]([[QRコード]]決済)による[[電子決済|キャッシュレス]]化が、[[2017年]]から官民一体で進められている<ref>{{cite news | url = http://diamond.jp/articles/-/134622 | title = 中国「超キャッシュレス社会」の衝撃、日本はもはや追う側だ | newspaper = [[週刊ダイヤモンド]] | publisher = ダイヤモンド社 | date = 2017-07-10 | accessdate = 2017-12-20 }}</ref>。<br />
<br />
== 為替レート ==<br />
{{Double image aside|center|CNY-USD v2.svg|350|JPY-CNY v2.svg|350|対ドル|対円}}<br />
参考:[[ニューヨーク連邦準備銀行]]の[http://www.newyorkfed.org/markets/fxrates/historical/home.cfm Foreign Exchange Rates Historical Search]。<br />
<br />
{{為替レート|CNY|t=人民元}}<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{脚注ヘルプ}}<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 参考文献 ==<br />
* 張秋華著、太田康夫監修『中国の金融システム 貨幣政策、資本市場、金融セクター』(2012年)日本経済新聞出版社<br />
* 田村秀男著『人民元・ドル・円』(2004年)岩波新書<br />
* 朝日新聞2015年9月24日朝刊「円が移す戦後70年(下)進まなかった『国際化』」<br />
* 朝日新聞2015年9月25日朝刊「人民元主要通貨へ地固め 習主席訪米の焦点」<br />
* 朝日新聞2015年11月15日朝刊「人民元「主要通貨」IMF、30日決定」<br />
* 朝日新聞2015年12月1日夕刊第1面「人民元、『主要通貨』3位に 円を上回る IMF採用決定」<br />
* 朝日新聞2015年12月2日朝刊第3面「人民元台頭『第3の通貨』 主要通貨入り 構成比、円上回る」<br />
* 朝日新聞2015年12月24日朝刊第4面「中国人民元の取引時間倍増」<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
* [[新開発銀行]]<br />
* [[アジアインフラ投資銀行]]<br />
* [[兌換元]]<br />
* [[為替]]<br />
* [[為替レート]]<br />
* [[現行通貨の一覧]]<br />
* [[五毛党]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
{{commons category|Money of China}}<br />
* [http://www1.ttcn.ne.jp/kozzy/china/rmb001.htm 人民幣について]<br />
* [http://www.pbc.gov.cn/renminbi/renminbifaxing/renminbipiaoyang/ 中国人民銀行公式サイトの中の紙幣紹介ページ]{{zh icon}}<br />
* [http://rate.jchere.com/ 人民元レート]<br />
* {{PDFlink|[http://www.hk.emb-japan.go.jp/jp/docs/cndollars.pdf 中国人民元(100元札)の偽札に関する注意喚起]}} - [[外務省]]<br />
<br />
{{中国の貨幣}}<br />
{{圓}}<br />
{{アジアの通貨}}<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:しんみんけん}}<br />
[[Category:中国の通貨]]<br />
[[Category:中華人民共和国の経済]]<br />
[[Category:圓]]</div>
114.183.244.165
カムランド
2018-06-30T07:16:38Z
<p>114.183.244.165: /* ノーベル物理学賞への貢献 */</p>
<hr />
<div>'''カムランド''' ('''KamLAND''')は、[[東北大学]]大学院理学研究科付属ニュートリノ科学研究センター(Research Center for Neutrino Science)による[[反ニュートリノ]]検出器である。[[カミオカンデ]]の跡地につくられた。カミオカンデや[[スーパーカミオカンデ]]とは違った検出方法により、より低いエネルギーの[[ニュートリノ]]を検出することができる。<br />
<br />
KamLANDという名称は'''Kam'''ioka '''L'''iquid Scintillator '''A'''nti-'''N'''eutrino '''D'''etector (神岡液体シンチレータ反ニュートリノ検出器)の略である。<!--<br />
より詳しいことは、賢い人よろしくです。--><br />
<br />
== 観測対象とその目的 ==<br />
宇宙由来のニュートリノ観測は勿論のことであるが、名称から推察できるように反ニュートリノ(正確には、[[反電子ニュートリノ]])の検出を目的にしている。これは、地球内部において生じているであろう[[核分裂反応]]によって生じているニュートリノを観測することによって、[[地熱|地球の熱]]生成モデルを検証することが目的である。<br />
<br />
== カミオカンデ、スーパーカミオカンデとの違い ==<br />
[[カミオカンデ]]は、当初は[[大統一理論]](GWS理論)から予測される[[陽子#陽子の崩壊|陽子崩壊]]検出を目的に建設されたものであったが、期待された陽子崩壊は検出されなかった。ところがタイミングよく[[1987年]]に[[大マゼラン雲]]内における[[超新星爆発]]([[SN1987A]])が初めて観測されたことで宇宙由来のニュートリノの検出に成功した。これは、[[太陽ニュートリノ]]が理論予測より小さいという[[太陽ニュートリノ問題]]への観測からのアプローチともなる[[ニュートリノ天文学]]を切り開くことになった。地中の巨大タンク内に[[超純水]]を貯めておき、飛来したニュートリノと水分子中の電子の衝突によって生じる[[チェレンコフ光]]を検出することでニュートリノを検出した。<br />
<br />
[[スーパーカミオカンデ]]も目的はカミオカンデのそれと同じで、陽子崩壊および宇宙から飛来するニュートリノを検出することである。観測原理もカミオカンデと同じで、規模を大きくし検出感度を高性能化することで観測[[正確度と精度|精度]]を高めたものである。<br />
<br />
これらに対して、カムランドは反ニュートリノ観測に特化した検出器である。反ニュートリノ検出能力を高めるためチェレンコフ光の検出は行っていない。スーパーカミオカンデが性能向上を図るにつれカミオカンデより大規模化したのに対して、カムランドでは装置の大きさはカミオカンデとほぼ同一である。カムランドは液体[[シンチレータ]]と呼ばれる[[粘度|粘性]]のある物質を[[溶媒]]に用いる(このような粘性のある物質を用いる例は少ない)<ref>[http://www.awa.tohoku.ac.jp/Thesis/ThesisFile/takemoto_yasuhiro_m.pdf CNOサイクル太陽ニュートリノ観測のためのデッドタイムフリー電子回路の開発]</ref>。また、液体シンチレーターをバルーンに入れ、周囲をオイルで覆う。これらの工夫によって低エネルギーのニュートリノの検出を可能とする。反ニュートリノを検出する方法は以下の反応を同定することによる。<br />
* 反電子ニュートリノが液体シンチレータの陽子と反応し、[[陽電子]]と[[中性子]]が発生する。<br />
* 陽電子は電子と反応し、ガンマ線を放出する。<br />
** ガンマ線は物質と反応し、電子・陽電子[[対生成]]、[[コンプトン散乱]]、[[光電効果]]などの反応を行い、生成あるいは反跳された電子が液体シンチレータを発光させる(先発信号)。<br />
* 中性子は、液体シンチレータ中の陽子や原子核と衝突を繰り返す。<br />
** 衝突されてはじき飛ばされた陽子が液体シンチレータを発光させる(後発信号)。<br />
** この光が出るのは、最初の反電子ニュートリノの反応から、平均210マイクロ秒後。<br />
* 2回続けて発光する現象を捕まえることで、反電子ニュートリノがカムランドに入射・到達した時刻、場所、エネルギーを正しく観測できる。<br />
<br />
==ノーベル物理学賞への貢献==<br />
2015年度の[[ノーベル物理学賞]]はニュートリノに質量があることを示した研究に贈られたが、2002年に行われたカムランドの実験は、同賞の受賞理由を説明する文書でその貢献が言及された<ref>{{cite web|url=http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/physics/laureates/2015/advanced-physicsprize2015.pdf|title=Scientific Background on the Nobel Prize in Physics 2015 NEUTRINO OSCILLATIONS|publisher= Royal Swedish Academy of Sciences|date=2015-10-06|accessdate=2015-10-09}}</ref>。この実験は、[[原子力発電所]]の[[原子炉]]で生まれる「反ニュートリノ」を使って、ニュートリノ振動をより詳しく確かめたものだった。<br />
<br />
== 関連事項 ==<br />
* [[スーパーカミオカンデ]]<br />
* [[カミオカンデ]]<br />
* [[KAGRA]]<br />
* [[XMASS]]<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* [http://www.awa.tohoku.ac.jp/kamland/ KamLAND | The Kamioka Liquid-scintillator Anti-Neutrino Detector] - KamLAND公式サイト<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:かむらんと}}<br />
[[Category:天文学]]<br />
[[Category:ニュートリノ]]<br />
[[Category:東北大学]]<br />
[[Category:物理学実験]]</div>
114.183.244.165
ゴルフ場
2018-06-29T18:24:18Z
<p>114.183.244.165: /* 関連項目 */</p>
<hr />
<div>[[画像:Kobe golf club04s1024.jpg|thumb|240px|神戸ゴルフ倶楽部]]<br />
'''ゴルフ場'''(ゴルフじょう、{{lang-en|golf course}})とは、スポーツの一種である[[ゴルフ]]を競技するために設計された[[施設]]をいう。'''ゴルフコース'''、'''ゴルフクラブ'''などとも呼ばれる。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
通常は、全部で18の[[コース (ゴルフ)|ホール]](Hole、「穴」の意)から構成され、各ホールには規定の打数(パー、Par)が定められている。ボールを打ち出す場所(ティーインググラウンド、Teeing ground)からカップまでの距離が、1ホールの距離である。18ホールすべてを合計して「全長xx[[ヤード]]」(ゴルフでは通例として、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の距離単位「ヤード」を使用する)という。18ホールの規定打数を合計して「パーxx」と言い、パー72を採用するコースが最も多い。各ホールの長さや、コースの全長は用途によって多様である。<br />
<br />
'''[[カントリークラブ]]'''と名乗っているゴルフ場もあるが、カントリークラブは本来ゴルフに限った施設ではなく、誤用といえる。ゴルフ場は大きく分けて、レジャー用途のために易しく設定されたものと、競技用途のために難しく設定したものの2種類に分類される。<br />
<br />
また、一連のプレーを行うためのゴルフ場とは別に、ゴルフの練習を目的として設置された'''ゴルフ練習場'''と呼ばれる施設がある。<br />
<br />
なお、ゴルフ場を建設するためには広大な面積が必要であり、かつ植樹した植物を維持するために大量の水を必要とする。また必要に応じて農薬や除草剤の散布が行われるため[[自然破壊|自然環境の破壊]]、[[水質汚染]]、[[農薬]]による汚染など様々な[[環境問題]]・環境破壊を引き起こす事が指摘されている<ref>[http://www.lberi.jp/root/jp/05seika/omia/32/bkjhOmia32-3.htm ゴルフ場の環境問題]滋賀県琵琶湖環境科学センター</ref><ref>[http://ci.nii.ac.jp/naid/110001796075 ゴルフ場のグリーンと環境汚染]三重大学生物資源学部 谷山 鉄郎</ref>。その一方で魅力的なゴルフ場として良好な環境を維持するために、植樹した植物を守る対策が行われ環境が維持されるといった面も存在する。特に日本にあるゴルフ場のすべての面積のうち4割弱の面積が樹林帯となっており、自然を模した小川や池などが整備されていることから、生きものにとって良好な生息地となるといった面も存在する<ref>[https://www.kga.gr.jp/resources/pdf/green/65green_2.pdf ゴルフ場は豊かな動植物の生息地](一財)日本緑化センター</ref>。<br />
<br />
== コース ==<br />
=== 概要 ===<br />
[[ファイル:Golf_field.svg|thumb|240px|ゴルフホール<br />(1)ティーインググラウンド (2)川 (3)ラフ (4)OB(Out of Bounds) (5)バンカー (6)池 (7)フェアウェイ (8)グリーン (9)ピン (10)カップ]]<br />
ゴルフのコース(ホール)には以下のものが設置されている。<br />
;ティーインググラウンド(ティーグラウンド)<br />
:ボールを打ち出す地点。ゴルフの起点となる場所。<br />
;[[グリーン (ゴルフ)|グリーン]]<br />
:ボールをカップインする場所。こちらはゴルフの終点となる場所。<br />
;[[フェアウェイ]]<br />
:ティーグラウンドからグリーンまでの区間にあり、[[芝]]で足場が整備されている場所。<br />
;ラフ<br />
:フェアウェイの脇やグリーンの奥などにある、草木が生い茂りボールの打ち出しが困難な場所。<br />
;[[バンカー (ゴルフ)|バンカー]]<br />
:いわゆる砂場。グリーン付近などに設置される。<br />
;池・川<br />
:コース内に設置され、ここにボールを打ち込むといわゆる「池ポチャ」となる場所。<br />
;その他<br />
:上記の他にコース内には、樹木などの障害物が設置される場合がある。またコース脇には移動用として[[アスファルト]]で舗装された舗装路や観客の待避所などがある。またゴルフの大会が行われるゴルフ場では、グリーン脇などに仮設スタンドが作られることもある。<br />
<br />
またゴルフは競技時間が長めで大人数での競技も行われることから、ゴルフコースには大抵クラブハウスが併設してあり、クラブハウス内には[[レストラン]]や[[ロッカールーム]]・[[風呂]]もしくは[[シャワー室]]・売店・[[ゴルフクラブ]]のレンタルショップなどがある。加えてリゾート地では[[ホテル]]も隣接しており、宿泊しながらのんびりとゴルフを楽しめるようになっている。<br />
<br />
=== コースの設計 ===<br />
ゴルフ場(ゴルフコース)の特性を出すには、とりわけゴルファーたちが苦手意識を持つ[[バンカー (ゴルフ)|バンカー]]や池を、コースのどの位置に設定するか、[[グリーン (ゴルフ)|グリーン]]の大きさ、[[フェアウェイ]]の幅の広さ、[[ラフ (ゴルフ)|ラフ]](フェアウェイを外した場所)の芝の深さをどのくらいにするか、など様々な要素が関係している。<br />
<br />
カップが置かれるグリーンひとつを取ってみても、傾斜がひとつひとつ異なっている。その時々の風の向きや強さも違うため、ゴルフ場のコース・コンディションに1つとして同じものはない。競技者の見えない場所にトラップを配置するようなトリッキーなレイアウトもあれば、一見したところ平易に見えるものの巧妙に落とし穴が配置されている場合もある。例えば立ち木の枝ひとつが巧妙にボールの飛行線上に張り出している、などといった「簡にして妙」なレイアウトは、設計者対競技者という試合そのものとは別の闘いを演出し、それがゴルフという競技の奥深さの一要素となっている。<br />
<br />
設計者が競技者に対して仕掛ける技巧の一つに、[[視覚]]のマジックがある。グリーンに向いて両脇から中心に向って背丈の低い/高い樹木を配置することにより実際よりも遠くもしくはより近くに錯覚させる手法や、ティーグラウンド上のマーカーを微妙にずらしたりティーグラウンドに僅かな傾斜を付けたりすることを通じて競技者が無意識のうちに危険な方向に打ち出すよう仕向けたりする手法などが、一般によく知られている。或いはまた、ハザード(バンカー・池など)や樹木の相互の位置関係を通じて如何に競技者の心理に必要以上のプレッシャーを掛けるか、といった点もレイアウト上の重要な考察要素である。<br />
<br />
これら千差万別なレイアウトのゴルフコース間でスコアの客観的評価を容易ならしめるために、[[コースレート]]が設定される。<br />
<br />
プロスポーツ・競技としてのゴルフや上級者向けに難易度の高いゴルフ・コースが珍重される一方で、初心者用や[[接待]]用にあえて難易度を抑えたレイアウトのコースもあり、設計はすなわち、「どのような利用層を想定したゴルフ場とするか」という運営側の経営理念と表裏一体であると言うことができる。<br />
<br />
またホールには単に競技上の難易度を盛り込むだけでなく、[[森林]]・[[山岳]]・[[河川]]・[[湖沼]]・[[海岸]]・[[荒野]]・[[田園]]・[[神社]][[仏閣]]など、土地の風物を借景として如何に配置するかが、設計者の腕の見せ所であり醍醐味でもある。これらの巧みな仕掛けが、元々の地形や環境をできるだけ活かした上で設計されていることも真価を図る尺度の一つとなると言ってよい。<br />
<br />
=== ゴルフコースの分類 ===<br />
ゴルフコースは、色々な観点から分類される。日本でもっとも使われる分類はその立地条件によるもので、きちんとした定義はないものの、'''山岳コース'''(山の中にありアップダウンが激しい。フェアウェイが狭くややトリッキーで総距離も短い傾向がある)、'''丘陵コース'''(山中にあるが山岳コースよりなだらかで、適度なアップダウンがある)、'''林間コース'''(平野や扇状地などに広がる林の中を切り開いて造られたコース)の3つに分ける分類が一般的である。また、他にも'''河川敷コース'''が存在するが、誰でも気軽にラウンドできるコースが多いため、分類の4つめというよりも、その3つ(河川敷と対比させて「山」と呼ぶ)以外のコース、という意味合いが強い(例:「先週は給料日前で河川敷だったんだけど、今週は山(のコース)へ行くんだ」)。<br />
<br />
また'''リンクスコース'''という呼び方があるが、リンクスランドとは元々スコットランドで「海と陸が重なり合った場所」という意味で、海岸と陸地の間に広がる砂丘(から形成された硬い大地を持つ草原)を指す。その場所に造られたコースがリンクスコースである。つまり厳密に言うとリンクスコースはスコットランドとイングランドにしか存在しないわけで、海岸沿いにあるだけで「リンクス」というのは正確ではない。<br />
<br />
さらに、'''トーナメントコース'''(大きな試合が行われる規模と難易度を併せ持つコース)、'''接待コース'''(距離が短い・フェアウェイが広い・ラフが短い・OBが少ない・グリーンがやさしい等、良いスコアが出やすい条件が揃っているコース)、'''チャンピオンシップコース'''(クラブハウスが豪華・・・というのはよく言われる冗談で、一般的には距離が長いコースを指す?)などの呼び名があるが、これらはもちろん正確な分類には当てはまらない。<br />
<br />
== ゴルフ場の運営 ==<br />
ゴルフ場の運営方法には大きく分けて2つの種類がある。<br />
=== メンバーシップコース ===<br />
会員制のゴルフ場のこと。運営にあたっては、会員が資金を持ち寄りクラブを作る、またはゴルフ場経営会社が[[ゴルフ会員権]]を発行して会員を集める。日本では、ゴルフ場の約9割がメンバーシップコースである。<br />
<br />
プレーするには、会員になるか、会員の同伴または紹介が必要である。しかし、実際には会員が少ないなどの理由でビジター(非会員)でも会員の紹介なしで受け入れているゴルフ場も多い。<br />
<br />
=== パブリックコース ===<br />
特定の会員への優遇なしに、平等にプレーできるゴルフ場のこと。公営ゴルフ場にこの形態が多いが、民営のパブリックコースもある。<br />
<br />
メンバーシップコースとの大きな違いは、会員がいない、または会員においても優先的にコースを使う権利がないということである。<br />
<br />
== バブル景気とゴルフ場 ==<br />
日本においては、ゴルフ場は企業の[[接待]]に多く利用され、[[バブル景気]]時代に建設ラッシュが起きた。[[1988年]]に施行された[[総合保養地域整備法]](リゾート法)もそれに後押しする形となった。[[1990年代]]には日本のゴルフ場の総数は2,000を超える数にまで増加した。ゴルフ場の開発は、[[環境破壊]]に繋がるとの批判もあり、バブル期にはゴルフ場の乱立により禿山のような状態になっていることが報道で頻繁にとりあげられていた。ゴルフ場の利用する権利と結びついた[[ゴルフ会員権]]は、実際の価値を超えた相場を構成することがあり、主にバブル景気時代には、ゴルフ場経営者に対する[[預託金]]よりも高くなり、特定のゴルフ場でゴルフのプレイを楽しむ権利としてよりも、投資対象・また保持者の地位としての会員権売買が盛んとなった。しかし、その後のバブル景気の崩壊以降ゴルフ場利用者は激減し、会員権の相場も急激に落ちた。返済すべき預託金も支払うことが困難となったゴルフ場も現れ、倒産したり、他の企業に買収されたりするゴルフ場も少なくなかった。<br />
<br />
==プレーへの制限==<br />
===女人禁制===<br />
欧米の名門会員制ゴルフコースの多くは、発足当初から女性への入会を阻止したり、プレーに制限を加えるなどの性差別が行われてきた。こうした性差への差別には批判と抵抗があり、[[スコットランド自治政府]]首相(当時)の[[アレックス・サモンド]]は、「21世紀になっても全ての人に開放されないゴルフクラブがあることは擁護できない。」と言及したものの、2013年段階においても[[全英オープン (ゴルフ)|全英オープン]]が開催されるゴルフクラブのうち、3つについては女性への開放がなされていなかった([[ミュアフィールド・リンクス]]は会員投票の末、2017年3月受け入れを表明<ref>[http://jp.reuters.com/article/muirfield-idJPKBN16M091 ゴルフ=英名門コース、女性会員認め全英OP会場復帰] ロイター通信(2017年3月15日)2017年7月1日閲覧</ref>)。一方、2012年、[[マスターズ・トーナメント|マスターズ]]が開催される[[オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ]]は女性会員の受け入れを表明。[[コンドリーザ・ライス]](元[[アメリカ国務長官]])らを新たに会員に迎えた<ref>[http://www.asahi.com/articles/ASK380TYBK37UHBI04P.html ゴルフ場の女人禁制、本場英国にも 門戸開放か近く結論] 朝日新聞DIGITAL 稲垣康介(2017年3月9日)2017年7月1日閲覧</ref>。日本でも、[[2020年東京オリンピック]]開催地に決定した[[霞ヶ関カンツリー倶楽部]]が女性の入会に制限を掛けていたことが判明。2017年3月には、女性会員を受け入れていく方針を表明するに至った<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20170320-OYT1T50059.html 霞ヶ関CC、女性正会員容認へ…五輪ゴルフ会場] YOMIURI ONLINE(2017年3月20日)2017年7月1日閲覧</ref>。<br />
<br />
===暴力団関係者の利用制限===<br />
日本のゴルフ場は、約款で[[暴力団]]関係者の利用を禁じた上で、出入口やロビー、カウンター周辺など目につきやすい場所に「暴力団、出入り禁止」の旨を伝える看板、ステッカー類を掲げている。これらを無視し、暴力団関係者であることを隠してプレーした場合、[[詐欺罪]]に問われることがある<ref>[http://www.sankei.com/affairs/news/140904/afr1409040007-n1.html 道仁会会長ら3人に無罪 暴力団隠しゴルフ場利用、東京地裁] 産経ニュース(2014年9月4日)2017年7月1日閲覧</ref>。<br />
<br />
== ゴルフ練習場 ==<br />
{{See also|en:Indoor golf}}<br />
[[画像:Golf Lounge Hamburg5.jpg|thumb|240px|ゴルフ練習場]]<br />
ゴルフの練習場は、ゴルフコースに併設されている場合もあるが、単独でコースとは別に存在する方が一般的である。ゴルフの練習場には、実際にクラブを用いて定位置からボールを打つ練習をするもの、グリーンのみが設置されていて、その上でパッティングの練習をしたり、そこに向けてアプローチの練習をしたりする施設がある。前者は、指定された場所から、所定の空間に向けて順次ゴルフボールを打つのみで連続したプレーを行わず、また、ボールの回収を当人は行わないことから、俗に'''打ちっぱなし'''と呼ばれる。<br />
<br />
「打ちっぱなし」練習場は、通常、ボールを打つための打席が同一方向に向けて並んでおり、そこからフェンス・ネットなどで囲われた空間に対してゴルフボールを打ち出す。目標としてグリーンないしはホールを模したものが設けられていたり、飛距離の参考とすべき目安が設けられているケースがある。主にパター以外のゴルフクラブのスイングの練習に用いられる。<br />
<br />
費用は球数に応じて計算され、このほかに入場料その他の定額費用が課されるケースがある。<br />
<br />
設置には打球の飛ぶためのスペースが必要となり、ある程度広い場所を確保する必要があるが、ゴルフコースそのものよりは小さなスペースに集約的に設けることもできることから、都市部近辺などにも設けられている。打席を集約するために、打席部分を複数階層の構造にしたりする例が見られる。<br />
<br />
一部郊外に設置されているゴルフ練習場には、通常のゴルフコースに用いられる芝の上から打球を行うことができる施設があるが、人工芝など天然芝を模した設備の上から打球を行うケースが日本では多く見られる。<br />
<br />
また「打ちっぱなし」以外に、俗に「カゴ」と呼ばれる練習場も存在する。これは打席の先、数メートルにネットと的が設置されそこに向かって球を打つ施設の事で、広いスペースを必要としない事から都会のビルなどにある場合が多い。<br />
<br />
また、[[スクリーンゴルフ]]を設置してゴルフの練習ができる[[ゴルフバー]]という施設もある。<br />
<br />
[[光害]]の原因の一つでもあり、ボールの飛来とあわせて訴訟になった事例もある<ref>[http://www.shirahama-lo.jp/column/asahi03.html 白浜法律事務所 コラム法律のすき間]</ref>。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{脚注ヘルプ}}<br />
<div class="references-small"><references/></div><br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
{{Commonscat|Golf clubs in Japan}}<br />
* [[コース (ゴルフ)]]<br />
* [[日本のゴルフ場一覧]]<br />
* [[ゴルフ会員権]]<br />
* [[ゴルフ場利用税]]<br />
<br />
{{Normdaten}}<br />
{{Golf-stub}}<br />
<br />
{{デフォルトソート:こるふしよう}}<br />
[[Category:ゴルフ場|*]]<br />
[[Category:環境問題]]</div>
114.183.244.165
ゴルフ会員権
2018-06-29T18:16:48Z
<p>114.183.244.165: /* 概要 */</p>
<hr />
<div>{{出典の明記|date=2008年8月}}<br />
'''ゴルフ会員権'''(ゴルフかいいんけん)とは、[[会員制]]の[[ゴルフ場]]の利用権([[権利]])である。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
そのゴルフ場の利用権を得る事によりビジター(非会員)に比べ割安でプレー可能となる他、会員優先枠での予約も可能となる権利である。またクラブ競技会等への参加資格も得る事が出来る。<br />
<br />
ゴルフ会員権は[[市場]]で取引されており、[[株式]]のように[[時価]]で売買される。日本では[[バブル景気]]時に、ゴルフ会員権が[[投資]]・[[投機]]の対象の一つとなり、相場が急騰したが、[[バブル崩壊]]と共に相場が下落し、また[[ゴルフ]]人口の減少もあり、投資・投機としての魅力は殆ど無くなった<ref>[http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/pricewatch/post_94103/ 【プライスウオッチ】ゴルフ会員権の価格低迷~価値創造に新たな動き~:ニュースモーニングサテライト] テレビ東京</ref><ref>[http://biz-journal.jp/2013/02/post_1571.html いまさらゴルフ会員権を勧める東洋経済のなぜ バブル感覚の投資解説は効果薄い!?] ビジネスジャーナル</ref><ref>[https://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g20911bj.pdf ゴルフ場事業再生に関する検討会報告書] 経済産業省</ref>。<br />
<br />
[[アベノミクス]]以降、[[東京証券取引所]]の株価([[日経平均株価]])が高くなった当初の2013年頃には、ゴルフ会員権業者が上昇したと主張することもあったが<ref>[http://news.livedoor.com/article/detail/7841373/ アベノミクスはゴルフ会員権まで波及していた! 佐川八重子(ゴルフ会員権業者「桜ゴルフ」代表取締役)] ライブドアニュース 2013年7月9日記事</ref>、2013年後半から低迷して、ゴルフ会員権の価格は上昇しておらず<ref>[http://toyokeizai.net/articles/-/70173 ゴルフ会員権、株高についていけない理由] 東洋経済オンライン 2015年5月23日記事</ref>、関東地方の平均価格は、アベノミクス前の価格を下回り、[[バブル崩壊]]後の最安値圏になっている<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGKKASDJ02H3L_T00C16A6MM0000 ゴルフ会員権、値下がり 団塊世代遠のく、法人需要鈍く 関東、アベノミクス前下回る:]日本経済新聞 2016年6月3日記事</ref>。<br />
<br />
2017年10月の[[日本経済新聞]]でも「株高に追随できず」と明確に示されている<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22129280R11C17A0QM8000/ ゴルフ会員権相場 株高に追随できず :日本経済新聞] 2017年10月11日記事]</ref>。2017年末より相場上昇が起きており現在に至っている。日本経済新聞によると高額コースへの法人需要や、株高による個人の購入が活発化しているという。<br />
<br />
かつてはゴルフ会員権についての特別の法規制はなかったが、ゴルフ会員権の[[詐欺]]事件として注目された「[[茨城カントリークラブ事件]]」がきっかけで[[ゴルフ場等に係る会員契約の適正化に関する法律]]が制定され、法規制されている。<br />
<br />
== 保証金と株式 ==<br />
会員権には「株式」の形態をとるところと、「保証金」(預託金)の形態を採るところがある。多くは後者の保証金の形態を取る。前者の株式方式は、戦前からの古いゴルフ場に多い。<br />
<br />
「保証金」の場合、退会あるいは入会後の一定期間の据え置き後に要求すれば(規定上は)返金されるが、市場価格の方が高額になっていればそのクラブに「退会などによる返金」を求めるより売却したほうが有利であるから、市場で売却するのが一般的である。<br />
<br />
逆に市場価格の方が安い場合、退会による保証金の返金を求めることになるが、ほとんどのゴルフ場は返金のための原資がなく、返金要求の集中でそのゴルフ場が[[経営破綻]]すれば、殆どお金は返ってこない<ref>{{Cite web |author=宮本督 |date=2000-10-01 |url=http://www.nakashimalaw.com/ronbun/golf/kaiinken/index.html |title=ゴルフ会員権を巡る人々 |publisher=中島・宮本・溝口法律事務所 |accessdate=2016-10-28}}</ref>。<br />
<br />
== 年会費 ==<br />
ゴルフ会員権所有者(クラブのメンバー)は、会費を負担しなければならない。通常は年会費制で、1年に1回払うことが多い。[[振込み|自動引落]]または[[郵便局]]・[[銀行]]等で払うのが一般的である。年会費は、ゴルフ場によってさまざまであるので、一概に幾ら位とは言い切れない。年会費の安価な会員制度(例えば、「平日限定会員」など)を設けてあるクラブも多い。<br />
<br />
== 名義書換料 ==<br />
記名式会員権の場合、利用者が変わったら名義を変更しなければならない。例えばある会社で社長個人の名義になっていて、社長が変わったときは、名義を新しい社長のものにしなければ新しい社長は会員権を利用できない。<br />
* 名義書換料(名義変更料)<br />
** 入会時にゴルフ場に支払う手数料のようなもので、退会時には戻らない。<br />
** 価格は、各ゴルフ場の[[バブル景気]]相場の10分の1で設定されていると言われているが、[[バブル崩壊]]後も価格が据え置き、もしくはさらに値上げしているゴルフ場がある。<br />
** ゴルフ場によって異なるが、300万円以上掛かるゴルフ場もある。<br />
** その為、会員権代金(相場)と比較して名義書換料が割高な場合、購入意欲の減退を招き、会員権相場が下落してしまう傾向がある。<br />
<br />
大企業の場合、全く利用していない会員権を多く保有しているところもある。だいたい付き合いで購入した会員権であったりして、売るに売れず、そのまま保有していたりする。こういった場合、名義人が退社したり、他界しても名義がそのままになっていることもある。その会員権でプレーをしたければ名義を書き換えなければならないが、そのために高額な名義書換料がかかる場合は放置されている場合もある。ただし全く利用していなくても年会費は払わなければならない。<br />
<br />
名義書換を行う場合、ある程度の格式があるクラブでは、推薦人に推薦文を提出してもらい、新たに会員になることを希望する者の経歴(勤務先、住所、顔写真)をクラブ内に掲示し、既会員から異議がなければ入会を認めるという方針のところが多い。したがって、会員権を購入しても会員になれない(名義書き換えができない)場合もある。そのような場合は保証制度を設けている会員権売買業者ならば引き取る場合がある。<br />
<br />
推薦人は、原則そのクラブの既会員であることが条件にされている。<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
<references /><br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
*[[ゴルフ場利用税]]<br />
*[[リゾート会員権]]<br />
*[[ゴルフ場]]<br />
*[[茨城カントリークラブ事件]]<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
*[http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/trouble/trouble24-golf-131202.html ゴルフ会員権 ~ゴルフ会員権を購入する前に - 東京くらしWeb] 東京都<br />
*[http://www.kokusen.go.jp/hanrei/data/199810.html ゴルフ会員権確認訴訟事件(消費者問題の判例集)] - [[国民生活センター]]<br />
<br />
{{golf-stub}}<br />
{{Economy-stub}}<br />
<br />
{{DEFAULTSORT:こるふかいいんけん}}<br />
[[Category:ゴルフ]]<br />
[[Category:金融]]<br />
[[Category:日本のゴルフ場]]</div>
114.183.244.165
整理回収機構
2018-06-29T17:52:01Z
<p>114.183.244.165: /* 機構の問題点 */</p>
<hr />
<div>{{出典の明記|date=2016年11月}}<br />
<br />
{{基礎情報 会社<br />
|社名=株式会社整理回収機構<br />
|英文社名=The Resolution and Collection Corporation<br />
|ロゴ = <br />
|画像 = [[画像:Shin-Nisseki_building.JPG|250px]]<br />
|画像説明=本社の入居する新日石ビルヂング<br />
|種類= [[株式会社]]<br />
|機関設計=[[監査役会設置会社]]<br />
|市場情報=<br />
|略称=RCC<br />
|国籍={{JPN}}<br />
|本社郵便番号=100-0005<br />
|本社所在地=[[東京都]][[千代田区]][[丸の内]]三丁目4番2号<br />[[新日石ビルヂング]]<br />
|本店郵便番号=<br />
|本店所在地=<br />
|設立=[[1996年]][[7月26日]]<br /><small>(株式会社住宅金融債権管理機構として)</small><br />
|業種=7200<br />
|統一金融機関コード=2213<br />
|SWIFTコード=<br />
|事業内容=貸付債権等の管理・回収など<br />
|代表者=[[藤原藤一]](代表取締役社長)<br />[[坂本正喜]](代表取締役専務)<br />
|資本金=120億円(2016年3月31日現在)<br />
|発行済株式総数=<br />
|売上高=連結:433億71百万円<br />単体:433億68百万円<br />(2016年3月期)<br />
|営業利益=<br />
|経常利益=連結:2億28百万円<br />単体:2億24百万円<br />(2016年3月期)<br />
|純利益=連結:2億29百万円<br />単体:2億26百万円<br />(2016年3月期)<br />
|純資産=連結:734億36百万円<br />単体:734億38百万円<br />(2016年3月31日現在)<br />
|総資産=連結:7,466億89百万円<br />単体:7,466億86百万円<br />(2016年3月31日現在)<br />
|従業員数=322名<br />(2016年4月1日現在)<br />
|支店舗数=<br />
|決算期=3月31日<br />
|会計監査人=<br />
|所有者=<br />
|主要株主= [[預金保険機構]] 100%<br />
|主要部門=<br />
|主要子会社=株式会社[[ティーエイチアールクレジット]](連結子会社)<br />[[埼玉中央保証]]株式会社(非連結子会社)<br />
|関係する人物=[[中坊公平]](設立時社長)<br />
|外部リンク=http://www.kaisyukikou.co.jp/<br />
|特記事項=債権管理回収業許可番号第9号。<br />
}}<br />
'''株式会社整理回収機構'''(せいりかいしゅうきこう)は、金融機能の再生及び健全化を行うための[[銀行]]・[[債権回収会社]]である。<br />
<br />
== 概要 ==<br />
設立過程及び役割から様々な性格を持つ。<br />
<br />
[[産業再生機構]]、 [[承継銀行|第二日本承継銀行]]とともに[[預金保険機構]]100%出資で設立された[[株式会社]]であり、'''株式会社住宅金融債権管理機構'''(じゅうたくきんゆうさいけんかんりきこう、'''住管機構''')および'''株式会社整理回収銀行'''(せいりかいしゅうぎんこう)が[[1999年]][[4月1日]]に合併し、存続法人を住管機構として成立した。<br />
<br />
前身の住管機構は、[[特定住宅金融専門会社の債権債務の処理の促進等に関する特別措置法]]第3条に基づき設立された株式会社である。<br />
<br />
また、もう一方の前身である整理回収銀行は、[[バブル崩壊]]に伴い破綻した[[東京協和信用組合]]および[[安全信用組合]]の2組合の受け皿銀行として、[[住友銀行]](当時:現[[三井住友銀行]])や[[全国信用協同組合連合会]]および[[日本銀行]]の3団体により設立された'''株式会社東京共同銀行'''(とうきょうきょうどうぎんこう)が元になっており、[[1996年]][[9月2日]]に整理回収銀行と改組されて金融機関の破綻処理機能を持たせた。<br />
<br />
[[統一金融機関コード]]の2213は、安全信用組合→東京共同銀行→整理回収銀行の流れを受けたものである。<br />
<br />
アメリカの[[整理信託公社]](RTC)を意識しており、設立前は日本版RTCと呼ばれていた。<br />
<br />
== 主な業務 ==<br />
整理回収機構はこれらの性格を合わせ持ち、預金保険機構等との回収協定を結んだ銀行として、預金保険機構からの委託を受けた金融機能の再生等に関する業務を行なっている。具体的には住専法に基づく破綻した[[住宅金融専門会社]]の債権回収、[[預金保険法]]およびその附則や、[[保険業法]]等に基づく破綻金融機関の債権買い取り、[[金融機能の再生のための緊急措置に関する法律]]に基づく健全金融機関等からの債権の買い取り、[[金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律]]等に基づく金融機関に対する資本注入等である。金融機関に対する資本注入は、増資と言う形で金融機関の発行する[[優先株式]]や[[劣後債]]の買い入れや[[劣後ローン]]の引き受けを整理回収機構が行い、必要な資金を預金保険機構が貸し付け、債務保証や利益の収納等を行うと言う形で行われている。この資本注入の事を一般に[[公的資金]]の投入という。<br />
<br />
また、破綻金融機関等の処理を通して経営責任を民事、刑事の双方から追及することで破綻に至った過程を明らかにし、また回収の障害になる不法行為を排除するための刑事告発や、保全処分等の法的な処置を行う。<br />
<br />
以上の公的業務の他に、民間の債権回収業務や信託業務の機能も持ち、これらの機能を使い保有する不動産や資産の証券化を通じて[[不良債権]]の流動化を行う。なお、一般への融資機能は無い。したがって、同社に債権が持ち込まれた場合、債務者は事実上新たな借り入れや、借り入れのロールオーバーが出来なくなり、資産の売却や事業の譲渡を通じた形での返済のみを強いられることとなる。<br />
<br />
住専の処理が終る事を受けた2011年の預金保険法の改正で、住専処理勘定の廃止と一般勘定への繰り入れ、[[承継銀行]]機能の付与、民間サービサー業務の廃止、特定回収困難債権([[暴力団]]や[[総会屋]]がらみの債権や[[占有屋|競売妨害]]が見込まれる債権)のサービサー機能の付与が行われた。また、2014年度からは金融庁より公表された文書「[[反社会的勢力]]との関係遮断に向けた取組みの推進について」に基づきこれに準ずるが預金保険法の対象外である、保険会社やノンバンクの債権に関しても買取を行うこととなった。<br />
<br />
2012年、住専勘定の二次損失が1兆4017億円に確定し、政府と民間で半額ずつ負担することになった。それを政府分として、[[新金融安定化基金]]の運用益の贈与、整理回収機構の簿価超回収益、民間分として金融安定化拠出基金の運用益および元本を負担し、新たな財政支出を行わずに処理が終結することとなった。<br />
<br />
また、1990年台に相次いで経営破産した朝鮮総連系の信用組合の不良債権を整理回収機構が譲り受けその回収を進めるような業務も行っている。2005年11月には、朝鮮総連系信用組合への不良債権のうち627億円は実質的に朝鮮総連への融資だったとして朝鮮総連に返済を求めて提訴した。2007年6月、東京地裁は整理回収機構の要求を認め、朝鮮総連に全額の返済を命じたが、強制執行などで一部しか回収できず、2017年に569億円未払いの状態で債権の時効消滅(10年)を迎えることになる。整理回収機構は時効の進行を中断させるために、2017年6月14日に朝鮮総連に未払いの569億円と利子を含め910億円の支払いを求めて再び提訴。その後、被告の朝鮮総連側は一度も出廷をせず、整理回収機構の要求が100%認められ、2017年8月2日、東京地裁は朝鮮総連に全額の910億円の支払いを命じる判決を言い渡した。(朝鮮総連の担当者は「一切お話することはない」「担当者が不在で対応できない」との反応)<br />
<br />
== 事業譲渡を受けた金融機関 ==<br />
不良債権処理を行う過程で不良資産買い取りを行っており、その中でもいくつかの金融機関については一部または全部の事業譲渡を受けている。<ref> 全国銀行協会銀行図書館[http://www.zenginkyo.or.jp/library/hensen/index.html 銀行変遷史データベース]より</ref><br />
=== 東京共同銀行 ===<br />
* [[安全信用組合]] 1995年3月開業時<br />
* [[東京協和信用組合]] 1995年3月開業時<br />
* [[コスモ信用組合]] 1996年3月<br />
=== 整理回収銀行 ===<br />
* [[木津信用組合]] 1997年2月<br />
* [[三福信用組合]] 1997年4月<br />
=== 整理回収機構 ===<br />
いずれも分割譲受<br />
* [[信用組合関西興銀]] 2002年6月 [[商銀信用組合]]<br />
* [[朝銀近畿信用組合]] 2002年8月 [[朝銀信用組合]]<br />
* [[朝銀関東信用組合]] 2002年12月<br />
* [[朝銀千葉信用組合]] 2002年12月<br />
* [[朝銀東京信用組合]] 2002年12月<br />
* [[朝銀長野信用組合]] 2002年12月<br />
* [[朝銀新潟信用組合]] 2002年12月<br />
<br />
== 商号について ==<br />
銀行は、[[銀行法]](昭和56年法律第59号)第6条第1項の規定により「[[商号]]中に銀行という[[文字]]を使用しなければならない」こととなっていて、また、債権回収会社は、[[債権管理回収業に関する特別措置法]](平成10年法律第126号)第13条第1項の規定により「商号中に債権回収という文字を用いなければならない」こととなっているが、整理回収機構は、預金保険法の一部を改正する法律(平成10年法律第133号)附則第11条第1項の規定により「商号中に銀行という文字を使用することを要しない」こととなっていて、また、同条第12項の規定により「商号中に債権回収という文字を使用することを要しない」こととなっている。<br />
<br />
==「RCC」の略称使用自粛へ==<br />
[[2004年]][[9月29日]]同じく「RCC」を英字略称としている[[広島県]]の放送局、[[中国放送]]より「RCC」の使用の自粛要請がなされた。その要請に対して、[[ウェブサイト]]からの削除及び、文書にRCCと書かない方針を決めた。(略称「RCC」は残す方針)整理回収機構の債務超過130億円報道の時に「RCC債務超過130億円」と報道されて、中国放送に苦情や問い合わせが殺到し、中国放送にマイナスイメージが付きかねないためである<ref>{{Cite web |url=http://www.rcc.co.jp/release/2004/0930.htm |title=㈱整理回収機構がRCC(略称)の使用自粛へ |publisher=[[中国放送]] |accessdate=2017-07-23}}</ref>。<br />
<br />
==機構の問題点==<br />
名[[弁護士]]として知られた[[中坊公平]]を社長に迎え、[[マスメディア]]を中心に「正義の味方」扱いされた整理回収機構だが、中小企業に対して過酷な債権回収を行っていることが批判された。また、中坊は破綻した[[朝日住建]]の債権回収の際に、債権者を騙して15億円を詐取した件を、朝日住建子会社の元社長増田修造から[[内部告発]]され、[[2002年]][[10月]]に[[東京地方検察庁]][[特別捜査部]]へ[[詐欺罪]]で[[告発]]された。起訴の可能性が極めて高いとされたが、中坊が弁護士業を[[廃業]]すると約束した事で情状され、[[起訴猶予処分]]となった。<br />
<br />
整理回収銀行勘定の不良債権の多くは、中小企業に対する債権である一方、住専勘定の債権は[[暴力団]]が入り込んだ先や、既に先順位の担保がついた回収が難しい債権が多い。帳尻を合わせるために、中小企業向けの債権を強引に回収しているという実態については、マスコミ各社が報道を行なっている。その一方で「[[山田洋行事件]]」では、オーナーによる資産隠し疑惑において、回収できる債権を裏取引により放棄したとの疑惑を持たれた。<br />
<br />
== 過去の社長 ==<br />
;[[中坊公平]]<br />
:詳しくは[[中坊公平|当人]]の項目を参照。<br />
<br />
;[[鬼追明夫]]<br />
:同機構の社長在任当時、同機構の[[債務者]]となっていた[[不動産会社]]から、月当たり約10万円の顧問料を徴収していたことが発覚。鬼追が所属する[[大阪弁護士会]]は、[[2008年]][[9月16日]]に、「整理回収機構の職務執行に対し疑念を抱かせ、弁護士の品位を損う」などとして、鬼追を[[戒告]]の[[懲戒処分]]とした。<br />
<br />
== マスコミの報道を巡る論争==<br />
[[朝日新聞社]]や[[週刊朝日]]の報道を巡り、整理回収機構はその内容により信用を毀損されたとして、朝日新聞社の第三者委員会である[[報道と人権委員会]]に救済を申し立てたが、同委員会は「記事により、機構に対する客観的な社会的評価が低下したとまでは認められない」として同社に救済措置を求めないことを決定した。<ref>[http://www.asahi.com/shimbun/prc/20070821.pdf 整理回収機構の申し立てに対する見解]</ref><br />
<br />
== エピソード ==<br />
*前身の東京共同銀行が業務を開始したのは[[1995年]][[3月20日]]だが、この日の朝に[[地下鉄サリン事件]]が発生したため、メディアでの扱いは小さかった。なお、地下鉄サリン事件の報道で[[神谷町駅]]が大きく取り上げられていたのは、マスコミの取材陣が東京共同銀行の業務開始を取材するために東京共同銀行の本店(旧安全信用組合の本店を継承)があった神谷町駅前に集中していたからである<ref>[http://www.asahi-net.or.jp/~ye8n-nsmr/sarin あの朝、地下鉄でサリンを写した 忘れられない「地下鉄サリン事件」]</ref>。<br />
*整理回収銀行となった後は既存口座への入金が一切できなくなり、預金者には他の銀行に口座を移すよう通知がなされた<ref>[[大川豊]]『誰が新井将敬を殺したか』ISBN 4872334108 233頁。これによると大川は東京共同銀行発足時に5万円を預け、整理回収銀行となったときにこの通知を受け取った。</ref>。<br />
<br />
==関連項目==<br />
*[[バッドバンク]]<br />
*[[二信組事件]]<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
<references /><br />
<br />
==外部リンク==<br />
*[http://www.kaisyukikou.co.jp/ 株式会社整理回収機構]<br />
*[http://www.siri.co.jp/~koyanagi/yamashita.html 人権・報道・インターネット「中坊弁護士の起訴猶予処分の意味について考える」]<br />
<br />
{{normdaten}}<br />
<br />
{{デフォルトソート:せいりかいしゆうきこう}}<br />
[[Category:預金保険機構]]<br />
[[Category:新たな形態の銀行|せいりかいしゆうきこう]]<br />
[[Category:中野区の企業|せいりかいしゆうきこう]]<br />
[[Category:債権回収会社|せいりかいしゆうきこう]]<br />
[[Category:日本の信託兼営金融機関]]<br />
[[Category:1996年設立の企業]]</div>
114.183.244.165
電波法
2018-06-29T15:32:24Z
<p>114.183.244.165: /* 関連項目 */</p>
<hr />
<div>{{law}}<br />
{{日本の法令<br />
|題名 = 電波法<br />
|通称 = なし<br />
|番号 = 昭和25年法律第131号<br />
|効力 = 現行法<br />
|種類 = [[電波三法]]<br />
|内容 = 電波の使用、無線局の設置・運用、無線局を操作する者の資格、高周波を利用する設備の設置などについて<br />
|関連 = 国際電気通信連合憲章<br/>国際電気通信連合条約<br/>国際電気通信連合憲章に規定する[[無線通信規則]]<br/>[[放送法]]<br/>[[電気通信事業法]]<br/>[[無線局運用規則]]<br />
|リンク= [http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO131.html 総務省法令データ提供システム]<br />
|}}<br />
'''電波法'''(でんぱほう、昭和25年5月2日法律第131号)は、[[電波]]の公平かつ能率的な利用を確保することによって、[[公共の福祉]]を増進することを目的とする(第1条)、日本の[[法律]]である。<br />
<br />
== 構成 ==<br />
*第1章 総則(第1条〜第3条) <br />
*第2章 [[無線局]]の[[無線局免許状|免許]]等(第4条〜第27条の34) <br />
*第3章 [[無線設備]](第28条〜第38条) <br />
*第3章の2 特定無線設備の[[技術基準適合証明]]等(第38条の2〜第38条の38) <br />
*第4章 [[無線従事者]](第39条〜第51条) <br />
*第5章 運用(第52条〜第70条の6) <br />
*第6章 監督(第71条〜第82条) <br />
*第7章 異議申立て及び訴訟(第83条〜第99条) <br />
*第7章の2 電波監理審議会(第99条の2〜第99条の14) <br />
*第8章 雑則(第100条〜第104条の5) <br />
*第9章 罰則(第105条〜第116条)<br />
*附則<br />
*別表<br />
<br />
== 概要 ==<br />
本法では、第2条で「電波」「無線電信」「無線電話」「無線設備」「無線局」「無線従事者」という用語を定義している。<br />
#「電波」とは、三百万[[メガヘルツ]]以下の周波数の電磁波をいう<ref>すなわち、周波数3[[テラヘルツ|テラヘルツ(THz)]]以下、波長1mm以上の電磁波を指す。電波法の規定では、これ以上周波数の高い、赤外線、可視光線、紫外線などは日本の電波法の規制範囲外である。なお、[[航空法]]で定められる航空機内での電子機器の使用制限は、“通信そのものの運用制限”ではなく、“通信の運用を妨げることを防止するための運用制限”である。</ref>。<br />
#「無線電信」とは、電波を利用して、符号を送り、又は受けるための通信設備をいう。<br />
#「無線電話」とは、電波を利用して、音声その他の音響を送り、又は受けるための通信設備をいう。<br />
#「無線設備」とは、無線電信、無線電話その他電波を送り、又は受けるための電気的設備をいう。<br />
#「無線局」とは、無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。但し、受信のみを目的とするものを含まない。<br />
#「無線従事者」とは、無線設備の操作又はその監督を行う者であつて、[[総務大臣]]の[[無線従事者免許証|免許]]を受けたものをいう。<br />
本法の施行前から存在した文言ではあるが、法令上の用語として定義されたのは本法が初めてである。<br />
<br />
更に、[[無線局]]には原則として[[無線局免許状]]を要すること、無線局の[[無線設備]]を操作する者として[[無線従事者]]を要することとした。[[無線電信法]]では、無線局は官設が原則で官員([[国家公務員]]に相当)が操作するので資格不要<ref>但し、[[逓信官吏練習所]]で教育を受けた者が奉職していた。</ref>であるのに対し、私設には施設の許可と[[無線通信士]]などの配置を要求していたが、本法では官公庁が開設するものも[[無線従事者免許証]]を要することとなった。<br />
* 第59条において、『特定の相手方に対して行われる無線通信を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。』と定められており、無線従事者や[[無線局免許状]]所持者や、それ以外の一般人にも『[[通信の秘密]]([[守秘義務]])を厳守する規定』がある。<br />
** これに違反した場合は、第109条によって『1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する』という罰則規定がある。<br />
** 第109条第2項では、無線従事者が[[情報漏洩]]した場合は『2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する』と、より重い[[厳罰化]]規定がある。<br />
** なお放送(誰でも受信出来る[[ラジオ放送]]や[[テレビ放送]])については『特定の相手方』に該当しないため、この制限を受けない。<br />
{{節スタブ}}<br />
<br />
== 沿革 ==<br />
=== 制定まで ===<br />
電波法以前に[[無線通信]]を規制していたのは1915年(大正4年)に制定された無線電信法である。<br />
<br />
1946年(昭和21年)[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]の民間通信局(CCS)は、新しく公布される[[日本国憲法]]に沿った民主的な法律に改正するように要求した。また、翌1947年(昭和22年)には、CCSは[[連邦通信委員会]](FCC)にならった委員会行政を取り入れよとも要求した。[[逓信省]]は、当初は無線電信法を改正しようとしたが、むしろ新しい法律を制定することにした。<br />
<br />
以後、'''電波法'''・'''[[放送法]]'''・'''[[電波監理委員会設置法]]'''と、後に[[電波三法]]と呼ばれる形で法律案が作成された。時の[[内閣総理大臣]][[吉田茂]]は、[[行政委員会]]に否定的であったが、最終的には日本版FCCといえる[[内閣 (日本)|内閣]]から独立した形で、電波監理委員会を設置することとなった。三年間に法律案としては9次案まで至った。<br />
<br />
この間、1949年(昭和24年)6月1日に、逓信省は[[郵政省]]と[[電気通信省]]に分離され、電波監理行政は電気通信省[[外局]]の[[電波庁]]に引き継がれていた。<br />
<br />
電波三法が施行されたのは、1950年(昭和25年)6月1日であり、電波庁は電波監理委員会の事務局の電波監理総局となった。<br />
<br />
=== 電波監理委員会の廃止とその後の変遷 ===<br />
[[1952年]]([[昭和]]27年)[[4月28日]]、[[日本国との平和条約]]で日本の主権が回復した後、[[7月31日]]に電波監理委員会は廃止され、電波監理総局は[[郵政省]]内局の電波監理局となった。その後、電波監理局は1984年(昭和59年)7月の組織改正により[[電気通信局]]に、2001年(平成13年)1月には、[[中央省庁再編]]により[[総務省]][[総合通信基盤局]]となった。<br />
<br />
なお、1985年(昭和60年)4月には地方電波監理局は地方電気通信監理局と改称した。<br />
<br />
=== 権限の委任 ===<br />
* 1971年(昭和46年)許可、認可等の整理に関する法律の施行により、本法に関する権限の一部を、地方電波監理局長に委任できることとなった。<br />
* 1972年(昭和47年)の[[沖縄返還]]に伴い、沖縄郵政管理事務所が設置され、[[沖縄県]]における本法に関する権限の一部が、事務所長に委任された。<br />
* 中央省庁再編後は、所轄が[[総務省]]に変わり、[[総務大臣]]権限の一部は、[[総合通信局]]長(旧 地方電気通信監理局長)および[[沖縄総合通信事務所]]長(旧 沖縄郵政管理事務所長)に委任されている。<br />
<br />
{{節スタブ}}<br />
<br />
== 脚注 ==<br />
{{reflist}}<br />
<br />
== 関連項目 ==<br />
*[[無線局]]<br />
**[[無線局免許状]]<br />
**[[不法無線局]]<br />
*[[無線設備]]<br />
**[[技術基準適合証明]]<br />
*[[無線従事者]] - [[無線従事者免許証]]<br />
*[[電波利用料]]<br />
*[[放送法]]<br />
*[[無線通信規則]]<br />
*[[外資規制]]<br />
*[[情報通信法案]]<br />
*[[通信の秘密]]<br />
*[[S・O・S]] - [[ピンク・レディ]]の曲。冒頭に[[モールス符号]]の[[SOS|{{overline|SOS}}]]があったため、放送の際にはカットされている。<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* 総務省[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO131.html 『電波法』]。<br />
* 総務省[http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/eng/Resources/laws/2003RL.pdf 『Radio Law (Law No. 131 of May 2, 1950)』, As amended last by Law No. 21 of 2005 (Law for Amending the Income Tax Law, Etc.) - Unofficial Translation.]<br />
<br />
{{通信と放送に関する制度}}<br />
{{DEFAULTSORT:てんはほう}}<br />
[[Category:日本の法律]]<br />
[[Category:電波法|*]]<br />
[[Category:1950年の法]]<br />
[[Category:アマチュア無線]]</div>
114.183.244.165
Warning : Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/WebResponse.php on line 46