2017原油が上がると為替はどうなる?原油価格と為替相場の関係性

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原油は世界経済に必要不可欠だ、サウジアラビアなどOPEC(石油輸出国機構)加盟国やロシアなどの増産が続き、2016年1月に一時1バレル 30 ドルを割り込むなど価格下落が続いた。米国で進む大規模なシェールガスの開発も下落要因のひとつだったが、サウジなど主要産油国は、採掘コストの高い米国シェールガス産業に打撃を与えるべく、あえて増産を続けて原油価格を安く誘導するチキンレースを続けてきた。原油は米ドル建てで売買されるので、基本的にはドル高だと原油安に、ドル安だと原油高になるという逆相関の関係がある。

たとえば、1ドル100円のとき、原油の価格が1バレル 50 ドルだとすると、円換算では5000円になる。その後、ドル高が進んで1ドルが120円になると、1バレルは日本円で6000円に値上がりする。もし、ほかの経済的な条件が変わらないのに、ドルが高くなった分だけ、ドル以外の通貨を使う国だけで原油価格が上昇するのは理屈に合わない。そのため、ドルが他の通貨に対して高くなった分、原油価格が値下がりするのが普通だ。

ちなみにオーストラリアニュージーランドも原油輸入超過国だが、豪ドルやNZドルは資源国通貨と見なされ、原油価格と正比例で動く。

当然、原油価格は世界経済の影響もうける。経済が好調で物価上昇(インフレ)期待が高まると原油価格は上昇。逆に2008年に起こったリーマンショックのような経済危機が起こると、原油価格は急落する。

最近はトランプ米国新大統領の経済対策に対する期待感から、米ドル高と原油高が同時進行。逆相関の関係が崩れ、ドル高→円安と原油高に見舞われた日本ではガソリン価格が値上がりする。

原油価格の動向は巡り巡って為替市場に大きな影響をあたえている。